2016年9月 4日 (日)

■北風と台風~北へ。21・朱鞠内・名寄・旭川・美瑛~-更新第1088回-

オイサン子ちゃんです。ウフ。

北海道行ってきちゃいました。
 

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21回目。

場所は、朱鞠内湖。
旭川から北へ、列車で1時間かけて名寄へ、そこからさらにバスで1時間、西へ。





キャンプと魚釣りしかすることのないようなアウトドアな場所です。
日本最大の人造湖。


  「なぜ、朱鞠内湖なのか?」と聞かれます。


そんなもん知りません。理由なんかありません。
「おっ」と思ったんです。「あるね」と思ったんです。


  「キャンプも魚釣りもしないお前が、そこで何をするのか?」と聞かれます。


わかりません。
まあ、なにもなくても、のんびりくらいは出来るでしょう。
 
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せいぜい言えるのは、
「名前がカッコ良かったのと、日本で一番寒いのを記録したところだから?
 あと、ホントは音威子府に泊まりたかったけど、
 宿が見つかんなかったから、ちょっと南だけどココにした」
ってくらいです。

湖のほとりで、ボンヤリのんびりして、写真でも撮って。
そんな時間を過ごせれば十分。


  ……しかしこの人、のんびりするつもりで行ったけど、
  結局それについては、今回も9割方失敗してるかんな。


いつもは必ず終着の稚内まで乗る宗谷本線、
これを途中で降りるのも初めての経験。
名寄の町をぶらついて。

あとは……マ、ベースはいつもの旭川なので。
なじみの喫茶店に寄って、近くをちょっとぶらついて。
今回は、いつもの美瑛ではなく、滝川とか深川とか、そういう方へ行ってみようかな、とも思ったんだけど、
色々事情があってやめました。
台風、来てたんでね。
10号さんが、また……予測のつかないトリッキーな動きをしてくれるもんだから。
さんざん踊らされてしまったよ。勘弁してほしいよねえw
お天道様には逆らえない、とはいえ。
いやあ、なかなか。
もしもに備えて動きやすくしておきたかったから、
予定を変更して良く知ってる場所、空港に近い場所ですませることにした。
最後までハラハラさせられた。

けれども、まあ、ナンボか見慣れた場所とはいえ、
歩いてない道なんて、試される大地さんにはまだまだいっくらでもあるわけで。
まだまだ知らなかった、新しい、素敵な風景にたくさん出会うことが出来ました。

天気予報さんは言いました。
「言っとくけどお前、お前の行ってる間、ずっと雨だかんな」。

おー、そっかー。残念だな。
でもまあ、20回も行ってりゃそういうこともあるさ。
イイよ別に。しょうがない。

……初日を除いて、アホみたいに晴れました。
ワンダフル北海道。

行き慣れた、いつもと変わらぬ北海道のつもりだったけど、
今回。帰ってきてみると、手のひらに残る感触がいつもと少し違っていた。
なんだろうか、このさみしさは。
何かが掌からこぼれ落ちたカンジは。

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とても楽しく、とても美しく、充実して、
けれどもさみしさの残る4日間。
貴重な旅の記録です。



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2016年9月 3日 (土)

■ねこはあの世へなにも持っていかない -更新第1087回-

Google Chromeの、突然の「『BackSpaceキーで戻る』をやめる」仕様変更が
地味にパンチ効いてて腹立たしいオイサンですけど、
なんか二つ前の記事の更新回数が盛大に間違ってるな。
マいいか(てきとう)。正確な数字に大した意味はない。

ムフフ画像の連続保存がやりづろーてしゃあなあい。はかどらない。
 
 
 
……。
 
 
 
夜。
ジョギングしてたらそこそこ雨に降られてしまって、
一旦家に戻ってから晩ゴハンに出かけたところ、
住宅街の四ツ辻の一つで、一匹の猫と方向がおなじになった。
 
こちらがあとから追う格好で、あちらも雨でピトピトと歩いているから足並みは遅く、
チョイチョイこちらを気にしてくる。
そんなに道幅もないから、
なんかちょっと変わった猫で、
ちょっと道のはじに寄って、
  
 『お前先に行けよ』 

と言わんばかりに、こちらを見上げながら足を止めた。
そう言うなら、こっちだって雨の中さっさと行きたいから行きますけどね、
と追い越して、
なんだかヘンに気にかかって、2、3度振り返りながら、その時は別れた。
 
オイサンの追い越したあとも、やっぱり同じくらいのゆっくりペースで、
ヒトヒトと歩いて、こちらが振り返るごとにピクッと足を止めていた。
お野良さんなのだろう。
  
首尾よく夕メシを調達して戻るとき、
行きとは一つ違う辻を曲がって帰ってきたのだけど、
そこにまた、さっきのお野良さんがいた。
今度はオイサンとすれ違う方向で歩いている。
 
あちらもこちらに気付いたみたいで(とは言っても覚えてるかは知らんけど)、
またピクリと足を止め、決して良いとは言えない汚れた毛並みを低く構えて、
ちょっと譲ってこちらの出方をうかがってきた。

本当に変わった奴だなお前は。昔人間だった?

 「お前、まだここにいんの? どっか雨のかからない場所にでも引っ込んでたら?」

返事はない。
それ以上は構わなかったけど、
なんかこう、
行きと帰りで同じ野良とすれ違うって、変な感じね。



■音を鳴らす道具

せっかく見つけた、いい塩梅だったJVCの耳かけ式イヤホンが生産中止になってしまって、
ハテ次が必要になったらどうしましょと思い悩んでいたところ、
パッと見これが良さゲだったので見に行ってみた。
 





 ▼AKG「Y30U」レビュー:高コスパが魅力のシリーズ初・セミオープン型ヘッドホン
   http://www.phileweb.com/review/article/201603/30/2011.html


お値段そこそこだし、カラーも色々ポップで可愛いし。
セミオープンて言うところがまた、中途半端でいいじゃない。サマルトリアの王子みたいで。
視聴してみたら、音だってオイサンの耳には十分すぎるくらい良かったの。
だけど。
 
その近場で売っていた、こっちがちょっとファンタスティックだった。

音がこちらの方が好みだったのね。圧迫感もないし。
ただ、今回の目的はポータブルなもの。
こちらは……小型で軽量なんだけど、ポータブれるような作りにはなってない。
 
もちろんポータブることも出来るけど、それを大事に考えられたもんではないから……
つまり、今回本来の目的的には上の方が良いワケだけど、いかんせん、
音的に良いものに出会ってしまったら、なんかこう……迷いますね。
困る。
やめてくれる?(って言われても)。
 
家で聴く分には、ヤマハのHPH-200さんが全然元気だし、音は同じくらい良いしね。
悩む要素は特にない(つまり「買う必要がない」方面で)んだけど、
ええいなんじゃい、なんで欲しくなっとるんじゃい。
しかもそこそこお高いやないかい
(Amazonさんではヘンにお高くなってるけど、16000円くらいです)。
 
実家に帰った時に兄に触らせてもらった、新型のPSVitaもなんだか軽くていい感じだったし、
しかもバッテリーのもちが相当良いみたいだしで、ジワジワ来ておる。
なぜここにきて、急に物欲が高まっておるのだろうか。
死ぬのかしら。
 
しかしまあ人間、40も超えると、この先いくらたくさんの物をため込んでも、
あとを引き受けてくれる者がいないとすっぱり意味がなくなってしまうのだね、
ということがチョイチョイ沁みてくる。
物も、心もだよ。
フツーに考えればまだ早いのかもだけど、
けど、
こっから先はいつガケから落ちるように終わりを迎えたって不思議じゃないですもんね。
マ今ならまだ身内がいるから、それはそれでいいんだけど
(エエわけあるかい)。
 
ム、物欲の話からしんみりトーンになってしまった。
つまり安西先生、ヘッドホンが欲しいです。
  
 「困りますよポップ。
   そんなことを言われても、お金がありません!」


あ、アバン先生……ッ! だったら引っ込んでてください!
オイサンでした。
 
 
 

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2016年8月26日 (金)

■筋書きのない富山~延長5年、ツーアウトからの『TRUE TEARS』・城端巡礼~(第6回) -更新第1086回-

隊長、テラジさん、よつさん、そして私オイサンの4人で行く、
アニメ『true tears』巡礼・城端の旅。

今回はその第6回、最終日。

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今回の主目的である富山・城端を回り終え、オマケの高山も首尾よく拾った我々。
最終3日目は、
……特に際立った目的もなく、楽しく諏訪あたりをウロウロしておうちへ帰ります。
まエピローグみたいなものだと思って、お読みください。
諏訪姫がかわいいくらいで、コレと言って笑うところもありません。



●○● DAY-3 ○●○



■SCENE-3-0:高ボッチの朝

朝。
昨晩
「ジョギングシューズを持参し忘れたのでどこかで買わせろ」
などという横暴な要求を、押し気味のスケジュールに押し込んでしまったので、
オイサンは、罰として5時半起きで高原の朝ジョギングです。ううっ、厳しいのう。
ウソウソ。罰じゃない。
早朝の光というのは美しいことこの上ないので、一人でゴソゴソ起き出してでも
写真を撮りに出かけたい系男子なのです。

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とはいえ、ここは高地。
ジョギングっつったって、そんな体に優しいジョギングコースなど用意されていない。
山をまくワインディングロードを、時には結構な傾斜で上り下りせねばならない。
やべえ。

  なお、これまでの旅でヤバかった旅先ジョギングコースベスト3は、
   1位 : 長野県・大町~大町ダム
   2位 : 新潟県・柏崎
   3位 : 長野県・車山高原

  です。
  どれもオイソレと、寝起きで走っていい傾斜ではなかった。
  1位の大町は、中央アルプスのど真ん中、ダムに至る道なので
  ちょっと考えれば心臓破りのコースになることは容易に想像がつくのだけれど、
  2位の柏崎、恋人岬へつながる道も、まあひどかった。
  3位の車山は、傾斜はともかく……寒かった……。気温2℃て……。

大体お前、昨日クルマで登ってきた道、アレなんだよ! 全編ダートコースだったじゃないですか。
あんな道をオレはこれから走るのか……。生きて戻ってこられるだろうか……。
宿のお兄さんは「ふつうの道もありますよ」と笑っていた(つまり昨日のアレは普通の道ではなかった)が、
ちゃんとその道を発見できるだろうか。

そんな不安におびえながらも、買ったばかりのKaepaのランニングシューズにひもを通して
いざ出発です。

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実際走ってみれば、そんなヒドイ道はなかった。
ひどいのはひどかったのだが(ひどいんかい)
それは傾斜とうねりの話で昨晩のラリーのような道だけではなかった。
ただ、どう考えても、車ではダート道を全く通らずに整備された道へは出られそうにないのだが……。
博士、彼らのいう「普通の道」とは一体?

謎の廃墟あり、塩尻の街を見下ろす展望あり、緑のトンネルに流れ落ちる小さなせせらぎありと、
なかなか美しい、高原の朝を満喫できる道だったと思う。
良き哉良き哉。
宿に戻って、再び眺望の素晴らしい露天風呂に浸かって、さあ朝ゴハンです。
神の舞い降りたような、絶品バイキング。

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あー、どっか近所に、1000円くらいでホテルのバイキング風ゴハンが食べられるお店とか出来ないかなー。
毎日ホテルの朝ゴハン風バイキングが食べられるのに! 夜でも朝ゴハン食べたい!



 ▼本日のご予定

サテ旅の最終日の見どころは……特にない。
我々の旅の最終日のプランは、常に、
「如何に渋滞に捕まらないでスムーズに帰り着けるか」
という一点にのみ重きを置いている。
宿チョイスの最重要選定要件さえ「早い時間に、スムーズに関東にアプローチできる場所」になっていることからも
その徹底ぶりはご理解いただけよう。
ある意味、「家に帰るまでが遠足です」と言った校長先生の教えに忠実であるといえる。

  しかし、本当に「家に帰るまでが遠足です」って言った校長とかいるんだろうか。
  都市伝説じゃないのか?

そんな最終日なので、早朝ブリーフィングで、
「じゃあ、ここから近いので諏訪に寄って、大社でも見て、諏訪姫ショップ寄って帰りましょう!
 あと昼メシはカレーを食う!」
という、神様に軽く媚びを売ったあと、美少女相手に鼻の下を伸ばすプランが提出・可決された。



……というワケで、あのね、この日は特に、何もないですw
超スムーズ。超まったり。



余った時間で諏訪で下社・秋宮をお参りし、
諏訪湖畔のPLUM・諏訪姫姫ショップではアラフォーが和服のナマアシ美少女にまたがったりもしますが、
事件性はないです(あってたまるか)。

 10:00に高ボッチの宿を出て、
 11:00前には諏訪大社の下社・秋宮についてお参りをし、お土産におせんべいを買って、
 12:00には、PLUM諏訪姫ショップでハァハァしていた。
      諏訪ではまだ誰も腹が減っていなかったので予定していた黄金マッハカレーでの昼メシは
      次回に譲って高速に乗り、
 14:00過ぎに着いた甲斐大和の道の駅でお昼を摂った。
      その後も超時空航路は順調に流れ、
 16:00過ぎには上野原のセブンイレブンに、
 18:00になる頃には、往路では辿り着くのにあれほど時間を要した相模湖のサークルKに着いていた。


うーむ、なんという快適、順調な旅模様……なぜこれが初日に出せないのか。
俺たちは帰りたくなんかないのに、なぜこんなに帰り道ばかりがスムーズなのか!!
おお、気まぐれな高速道路の女神よ!!
なぜ貴女はこんなにも、我々に逆向きの才能ばかりをお与えになるのか!!


  高速道路の女神「ん? ほんなら帰りも渋滞させる? 4時間くらいいっとく?」


あっ、やっぱりいいです!!



■SCENE-3-1:諏訪の湖畔のむっちり巨大ロボ

アラフォーお勧めの諏訪大社、下社秋宮。オイサンは諏訪大社は初めてだったけど、大変立派なお社だった。
そして、一歩踏み込めば待ち受ける荘厳さと、その入り口手前の町並みの清潔なオサレさのギャップが
なんか妙にポップだと感じた。

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立派なしめ縄がむっちりボリューミィで、変にセクシーでしたね。
梨穂子を絞り上げて吊るしたみたい(お前そんなこと考えてたのか)。

尚、このムチムチのしめ縄というのは出雲大社スタイルらしく、
諏訪大社のは長さが13メートル、重さは500キロもあって、
むちむちしめ縄の長さ部門では日本一らしいです。
ムウ、「むちむち部門」での日本一もあるのだろうか……。気になるぜ……。

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奥に控えるこの拝殿がかっこ良かった。今にも下から火ぃ噴いて飛び上がりそうで。
鎌倉の建長寺、円覚寺の山門といい、
なんでこうカッコいいお社とか山門というのは変形合体巨大ロボ的なものを想起させるのか。
ていうか、ジャパニーズ変形合体メカのデザインの根底に、
そういう遺伝子が脈々と受け継がれているだけなのだろうか。

この神社、出自はよくわからないけど、
特定の人が祀られてるわけじゃなく、木、あるいは山をご神体にしてて
風・水を祀っているなど、精霊信仰に近いものがあるっぽい。
むう、カッコエエやないか。 ← いんちきファンタジーRPGとか好きなので精霊信仰とかに弱い
小諸などにもある全国の「諏訪神社」の元締めが、この諏訪大社であるらしい。
そうだったのか。

そしてどうやらこの日は、
何年かに一度の御柱祭りが近いせいもあってか、結構な人出だった。
城端といい、今回の旅は祭りとニアミスすることが多いな。

お宮を出てすぐのお店で、名物のおせんべいを実家に送ったら、
サテお次は……姫のご尊顔と、プリプリつやつやのおフトモモのご機嫌うかがいに行きましょうかのう。
むほほほほほ。
健やかにお育ちになられて、じいめは嬉しゅうございますぞ!! ← おおおおおおおおおおちおちおちおちちちちおちつけ



■SCENE-3-2:諏訪姫のおひざもとprpr

姫ーーーーーーッ!!
じいが!! じいめが、自慰をしに参りましたぞーーーーーーッ!! ← 来んな

このPLUM諏訪姫ショップさん、以前は諏訪IC近くの郊外モールに店舗を構えておいでだったのを、
最近この新しい独立店舗に移されのだそうな。
……見つけ辛くて難儀したぜ……。
イヤ、一応ノボリやらが立ってて見落とすことはないのだけど、ちょっとこう、
建物が実用一辺倒の選挙事務所みたいでノボリを見ても「なんかの間違いじゃないか?」と思ってしまう。
……もしかして、姫はアレか、最終的には県政に打って出ることを目標としているのか?
信州をわが手に? お家再興? お家再興なのね? オーイエー。最高ー。

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マそんな誤解を生じかねないので、もうすこしそれっぽい建物に装飾してみてはどうか。

  とはいえ某メガネの三城みたいに、何でもかんでもお城にしたててしまうのも考え物だが。
  あれはあれで産婦人科の下部組織みたいだものな……。


しかしこの地味地味選挙事務所が、一歩足を踏み入れると……

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どーーーーーん!!
なんともインランなフォーミュラマシンが!!
どうやらPLUMレーシングさんが浅間ヒルクライムとかに参加したときのものを持ってきて展示なさってるご様子……。
うーむ、それにしても……。


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なんてふしだらなフォーミュラカーなんだ……
まさに新性器GPS●X・ふしだらフォーミュラ……。I'm Comming!
都心のアニメラッピングバスなんか目じゃないな。
完全に誘っている。
煽って来ている。こんな煽られ方された日にゃあ、掘るものほらにゃあ収まりつかんぞ(何言ってんだ)。


 ※ちなみに、この日はこのふしだらフォーミュラに乗ることは出来なかったのだが、
   2週間後に再び訪れたときには(そんなにすぐ来たのか)乗ることが出来るようになっており、
   アラフォーは諏訪姫の誘惑に全力でお答えしたのである。
   全力でお応えしないことには男として面目がたたんではないか。
   面目じゃない部分は立つけど(下品)。



  アラフォー「エロい顔しやがって、こうしてやる!」

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ああっ、アラフォー、それはやり過ぎですよ!



  アラフォー「くうっ、キツイな!」

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やめてあげてえええええ! 諏訪姫が壊れちゃう!

  アラフォー「諏訪姫の中、あったかいナリィ!」

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ああ……諏訪姫がよごされてしまった……じいめがついていながら……。

  ※尚、この搭乗・撮影は、店員さんの許可を得て行っております。
   セリフは、いま思いついたフィクションです
   (店員さんが女性なので、思いついても言えなかったと思う)。
   ……が、絶対に本チャンのパイロットさんたちも
   初搭乗の際には同じコト言ってふざけてたに違いない、
   とここに断言いたします(そんなワケがあるか)

いやあ、面白いモノを見た。
尚、搭乗を試みたアラフォーは、出るとき結構大変なことになっていました。
諏訪姫のナカがキツいのも、ナカがあったかいのも、概ね間違ってはいないものと思われる。



■THE LAST SCENE 醸成すること、時を経るということ

諏訪には、「黄金マッハカレー」という、
ネーミングに欲張り過ぎてワケが分からなくなった感じの名前のカレー屋がある。
ちょっとジョジョっぽい、と思わないでもない。
アラフォーが見つけてきて自らリサーチし、結果
「とにかく唐揚げがうまい」と、かなりツッコミ待ちな感じの感想を伝えたほどの店である。

デ今回はみんなで行きましょうという話になっていたのだけれども、
如何せん、思いのほか宿から諏訪が近くて、皆まだ腹が減っていなかった。
腹の減っていないところは美味しい唐揚げを詰め込むのももったいないので
次の機会に譲り、我々は諏訪を後にした。



……とまあ、そんなことで、3日目の旅は実質上、ここでおしまい。



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帰る道々、渋滞につかまることもなかった。
14時過ぎに差し掛かった道の駅・甲斐大和でめいめい適当に昼を摂り、
いくつかのコンビニで疲れを癒して、無事に合流した駅へと帰り着いた。

  帰りの高速では、富士山がずっと綺麗に、まるで走れど着かぬ蜃気楼の如く
  遠くにそびえていたのが、何やら象徴的であった。

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帰りの車内で、最後にカーステレオに曲を流したのはよつさんだった。
なんともタイミングよく、彼は『ドラゴンクエストⅣ 導かれし者たち』のサントラをかけ、
暮れなずむ東京の一般道で、エンディングが流れた。
デスピサロとの最後の戦いを終え、8人を気球に乗せてそれぞれのもといた町や城へ、
一人、また一人と送り届けていく名シーンだ。

ライアンはバトランド、

アリーナ・クリフト・ブライはサントハイムへ、

トルネコはエンドール、モンバーバラの姉妹は、当然モンバーバラへ。

よつさんは矢野口、隊長はよみうりランド前。


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初日こそ不測の事態に荒れたようなものの、
その荒れが尾を引いた2日目、3日目は逆にそのおかげで恐ろしいくらい順調で、
且つさまざまな条件に恵まれる旅になった。
5年。
5年というのはそれなりの時間だ。
オッサンなればこそ「それなり」で済むが、子供や若者だったら大層な、人生の半分とか3分の1とか、大きな時間だ。

しかし、城端へ行くと決めてこうして実際に訪れるまでの5年という時間は、
そこに横たわっていることが必然であったように思う。
城端という土地へ正しくたどり着くための構えとしても、
辿り着いた先での出来事を、皆が十分に楽しめるようになるための時間としても。
2011年3月の、その直後のGWに、

  「じゃあ新潟から親不知走って、富山抜けて氷見を見て、
   城端見たら高山に抜けて諏訪に抜けて帰ってこようぜ!」

という企てをしたとして。どこまで無事に、楽しく、完遂できただろうか……
それを思うと、5年の間に、我々は必要なことを醸していたと思う。

5年のうちに、幾たびかの血の詰まるような渋滞を経験した。
2時間かけて4㎞しか進まない日もあった。
そんなときどんな心でいれば良いか、胸にしみこませてきた。

高山に行き、帰ってくる、その過酷であることを身を以て知った。
国道158号と361号という、トリッキーであることと、ひたすら長大であることの恐ろしさを、
面白さとして愛せるようになっていた。

親不知――。
そもそも魚津の経験がなければ、今回も「寺泊に行ってから富山行こうぜ!」とか言ってたんではなかろうか?
その距離は長く、いくつもの難所が待ち受けていることも知らずに。

158と361を知らずに、高山からどうやって諏訪へ抜けるというのだ。
敵を知り、己をしらば百戦危うからず、酷道は敵ではなくともだちなのだ。
それに5年間の旅の時間がなければ、
諏訪を中継にして3日目の距離を縮めるという知恵を持たなかったに違いない。

北陸と信州を幾度となく駆け巡り、様々なモンスターとしのぎを削った5年間。
山梨にあるラーメン屋を「近所のラーメン屋」と呼び、通い詰めるそのタフネス。
育んだ、「道」への愛と、珍妙な出会いを許し笑うセンス、辛さをあきらめるしなやかさが身についていたから
今回の旅がこんなに楽しく始まり、終わったのではなかっただろうか。

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……マあんまり大げさにエエ話にしても仕方ないけど、オイサンはワリと真面目に、
色んなことが図ったように積み重なった上に乗っかった今回の旅だったな、と思う。
正直、コレ終わらせちゃったら、その先どーすんのかなーと
ボンヤリ思ったこともあったけど、

  「高山、また行きたいねえ」
  「魚津の寿司がうまかったんだよ」
  「大洗は、行っときたいよなあ」
  「大町の水餃子、食べに行かないと!」

など、思い出から生まれる未来の話が尽きない。
行く先々が面白い町だったから。ねえ隊長、そう思いませんか?

「んあー」

あー、そうですねえ。『サエカノ』2期でもなんかあるでしょうねえ。
じゃそこにも行きたいですねえ!


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以上、コレにて
『true tears』聖地巡礼~城端・高山~編はおしまい!
俺たちの戦いは、まだ始まったばかりだ!
ジェントル4騎士団のこれからの活躍にご期待ください!

次はこの2週間後に、国道299号を走りに行った時の話です!! ← 直後やないか。
そしてその次はそのさらに2週間後に、気まぐれに小諸に行ったときの話です!!  ← すこし間を置け

あー、帰りたくないわー。
まだ行ってないけど、帰りたくないわー。



オイサンでした。



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2016年8月18日 (木)

■40歳に置き忘れた、遠いあの夏のうどん -更新第1085回-




実家に帰っていたとき、母が、奈良にあるうどん屋の話をしてくれた。




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※画像はおそうめんです。


いわく、以前父と一緒に行ったらしいのだがずいぶん歯ごたえのあるうどんなのだそうで、
かたい、かたいとそこばかり強調して、
けれどもちっともイヤそうではなく、嬉しそうにするものだから、
かたいけどおいしいのか、かたいことがよっぽど楽しいのか、
きっとどちらかだったのだな、とそう思った。

帰省して二日目、一家で芦屋にある墓に参った日の夜遅くになって、
母が、明日のお昼はそのうどん屋に行ってみるのはどうかと言い出した。

このとき兄はもう二階の、彼がこの家に住んでいたとき自室だった部屋に引き込んでしまっていたし、
父は床に就いたあとだったから、じゃあ朝にでも相談してみようか、という話だけして、
私も寝室へ戻った。

翌朝、私がジョギングから帰ってきてみると兄はもう起き出して、母の朝食の支度を手伝っていた。
母に昨夜の話をしたのか尋ねてみたら、「もう断られた」と笑って言った。
それもまた、別段いやそうでも悲しそうでもなかった。まあ、いつもの調子なのだ。
兄は西大寺の百貨店にバッグを見に行きたいと昨日から言っていて、
腹づもりとしては昼から出かけるつもりだったようで、母の思っていたプランとは合わなかったのである。

そのうちに父も起き出して来、
母が
「あのうどん屋さんに行こうって言っててんけど」
と、――これもいつものことだが――唐突な切り出し方をした。
「うどん?」
と父。
「奈良の、あのかったーいうどん屋、行ったやんか」
「ああ、ああ」
やはりそこでも、強調されるのはかたさなのか……しかし父もそれでピンと来たようだったから、
二人の脳裏には十分に「かたいうどん屋」でタグ付けされているようだった。
「行くんか?」
「ううん、却下されてん」
母の話では、そのうどん屋は父もワリと気に入っていたようだったからもう少しノリ気なものかと思っていたが
そういう風でもなかった。ふうん、と気のない返事で、台所ののれんもくぐらずに、顔を洗いに行ってしまった。
しかしなんだか、あの言いようでは私もすげなくしてしまったようじゃないか、と思ったが、
四人で行けないのでは意味がないのかもしれないし、
特に訂正するような話でもなかったからそのままにしておいたのだが。



……。



母が、四人揃ってうどん屋に行きたかったかどうかは分からない。
父がそのうどん屋を、家を出た息子二人を連れて行きたいほどに気に入っていたかも分からない。
けれどもいまこうして思い返すにあたり
「三人でもいいからそのうどん屋に行きたい」と言い出すのが私の役目だったのではないか、
と思える。
父が車を出し、兄を西大寺の百貨店でおろして、三人で奈良まで行けばいいじゃないか。
そのカッターイうどんを、おかしな顔をしながら食べたいと言えばよかったんじゃないかと、
他に都合があったわけでなし、矜持に反するわけでなし、
母がどことはなしに皆で食べたそうにしていたそのうどんを食べに行きたいと言えば良かったんじゃないかなあ、
と、
その二日後四十一になったぼんくらな次男は、
台風の過ぎ去った熱波の東京の空の下で、
四十の夏に置き忘れてきた最後のうどんのことをうすボンヤリと思うのだった。



来年にはもう、カタくなくなってしまっているかもしれない、うどんの話。
オイサンでした。


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※画像はおそうめんです。











蛇足。





……と、書いてて思ったけど、最も良かったのは、
気分を害さない程度に兄も誘ってみて、どーにかうどん屋に連れ出すこと、だったかなあ。
相反するような譲れないプランが、どっちにもあったわけじゃなし。
マその前日が墓参で四人まとまってゴハン食べてたから、
毎日お出かけって気分を出すのも難しかったんだけどね。
ぽてちん。


どうでもいいけど、 蛇足 を DASOK って書くとALSOKみたいだよね。
ホンマにどうでもエエな。

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2016年8月17日 (水)

■筋書きのない富山~延長5年、ツーアウトからの『true tears』・城端巡礼~(第5回) -更新第1084回-

隊長、テラジさん、よつさん、そして私オイサンの4人で行く、
アニメ『true tears』巡礼・城端の旅。

今回はその第5回。

2日目、超好天の中、氷見・城端を回り終え、
もうここから動きたくない! 帰りたくない! という気持ちを振り切って
本日の宿へ向けて侵攻を開始する我々。
高山を経由して、国道158号を経て長野に入り、塩尻を目指します。
終盤にはなんと! なつかしのあの人も登場しますよ~、誰かな~♪?
ヒダエルさんです。



●○● DAY-2 ○●○



■SCENE-2-3:ふたたびの高山へ~超時空東海北陸自動車道を走る

15時。「なんとセフレ」で再び都合よく物資を調達し、ジェントル号にて作戦会議。
ここからは南下して岐阜へ抜け、高山へ向かう。
した道でノンビリ行きたいというアラフォーの希望だったのだけれども、
索敵班のレーダーに、途中経由する超有名観光地・白川郷あたりで我々を待ち受ける多数の敵影が映った。
渋滞である。

「なんてことだ、奴らこんなところまで……!」
「くそっ、どこへでも湧いて出やがる!」

ジェントル号の秘めたる戦闘力であれば
時間さえかければ突破できない包囲網ではない(だって渋滞なので)が、
ここで時間を食っては宿に着くのがまたぞろ深夜になってしまう。

  ……それとこの後、4人のオッサンのうち一人が余計なワガママを言い出す予定なので
  ムダな時間を食うわけにはいかない。
  この車両には、ワガママを言うオッサンだけは潤沢に搭載してあるのだ。

ここはおとなしく超次元航法を使い、一気に高山付近でワープアウトすることにした。
……しかしまあ、高速道がスカスカで、した道が渋滞するっていうんだから仕方ないな。
イヤ、それが正しい高速道のあり方なのか?


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それにしてもこの、超次元東海北陸自動車道、走ってみると実感するが
なんとも次元パイプが多い(ふつうにトンネルって言え)。
富山から岐阜へ(そしてしまいにゃ味噌の国まで)抜けるという場所柄仕方がないが、
走っては潜りを繰り返す。

 ▼東海北陸自動車道
  https://goo.gl/NIDgE8

トンネルも、多いだけではなく長いものが多数あり、
白川郷付近から飛騨まで抜けるあたりでは10kmを越える猛者もあった。
後から調べてみるとどうやらこの御仁、クソ長さでは日本でも3本の指に入る実力者であったらしい。

  あと、あんまり長いトンネルって、危ないモノを積んだ車は走っちゃいけないんですってね。
  知らなかったわ。

走る前は
「なかなかの絶景ルートのハズなのに、
 こうトンネルトンネルでは景色があまり見られず退屈であろうなあー」
などと考えていたが、逆にココまでトンネルが充実しているとそれぞれに個性を見出し、
却って味わいを感じ始めるので、まあ年はとってみるモノだと思う。
若いばかりの感性では、なかなかこうはいかぬであろう。

超次元航路の高見から、時折渓谷のように垣間見える山あいのした道には、
なるほど、古民家を見んとする人々の群がチラホラリ。
「これはまた、作戦勝ちですな」
アラフォーがふんぞり返って言うが、
山にうねる道の感触をウッヒャウッヒャ言いながら振り回すハンドルで感じたいアラフォーにとっては
痛し痒しといったところではないのだろうか、と冷静な横顔を見ながら思うオイサンであった。

「オイサン子ちゃんたばこ取ってー」
「はいアーン」

そうだアメちゃんをあげよう。
ところで、なんで突然オイサン子ちゃんて呼んだの?



■SCENE-2-4:VICTORY RUN 高山~塩尻~高ボッチ高原


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日枝神社~!!(青猫がポケットから出した感じで)

再びの高山、時刻は16時30分。城端から1時間チョイで来られてしまった。
さすが、正常に機能している超次元航法は早いな。

  ちなみにこの日枝神社は『true tears』とは何の関係もありませぬ。
  『氷菓』の、占い師センパイのご実家のモデルになった神社で、
  前回の高山巡礼のときに
   ・市街地から少し離れていた
   ・時間がなくなりつつあった
   ・疲れててめんどくさくなってきてた
  などのノッピキならない理由で、涙をのんでスキップしたスポットです。
  それを隊長が
  「んあー」
  と言ったので、この機会を利用して再訪した次第。
  なるほど隊長、そうだったんですか!


ワープアウトした(高速を下りたって言え)のは、飛騨清見ICであったのかしら、
そこから白川街道を東進して高山の市街に近付くと、
昨年のちょうど同じ頃にここを訪れたばかりの4人は否が応にもテンションがあがってきてしまうのでした。
「あー分かる分かる」「コレまっすぐ行くと、あの交差点だよね」
「『かじ村』、見えるかなあ」
「『城端で済ませたのかッ』w!!」
「なにをだw」

  『かじ村』とは、そのときにお世話になったお宿である。
  PCが苦手でタブレットは大丈夫なおかみさんがいることで有名。

ところで、白川郷が渋滞しているということは、高山市内も当然渋滞しているということで、
危うくそのど真ん中にワープアウトするところだったのだが、
事前に察知した索敵班の懸命のナビによって事なきを得た。
すごいぞ索敵班 powered by google。


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デこれがその日枝神社。
飛騨一ノ宮神社ほどではないにせよ何とも立派で、そして雰囲気のあるお社です。
雰囲気だけなら一ノ宮神社よりも荘厳であるやも知れませぬ。
一ノ宮神社は、どちらかといえば開放的だった。
マお社の正しい価値なんてオイサンごときにはようワカランわけですが。
尚、このときは、駐車スペースがイマ一つハッキリしなかったので、
申し訳ありませんがテラジさんにはジェントル号の留守を守ってもらっていました。




これにて、本日の巡礼ミッションは全て終了!
あとは宿へ向かうだけ!
本日の宿は……塩尻の高ボッチ高原です! 今? 今いるところは高山です、時刻は17時!





……つまりこの人たちは、これから2時間でアルプスの南を越えようというのです……。
このときは「あー、またねー?」ぐらいに思ってたけど、
なかなかの重労働ですよこれは。

しかしこちらには歴戦のラリードライバー、テラジ・ザ・"国道ホリック"・マクレーがいる。
彼は、これまで幾多の高難度コースを攻略してきたラリーイストだ、
ちょっとやそっとの渋滞や、突然のゼオライマー程度では揺るぎはしない。
大体彼が「また158を走りたい」っていうからこのコースになってるんだし。

  ※国道158号というのは、高山・岐阜と松本・長野を結ぶ
   主要な2本の国道のうちの1本です。

乗組員の我々としても、前回の初走破時にはちょっとおたつくところもあったが、
2回目ともなるとリラックスしたものである。
ダムの上を走るのも、トンネル内で分岐・合流するのも、
「そういえば、158を走るということは、またヒダエルにも会えますねえw」
などと、かつて戦ったライバルとの再会を気にする余裕すらうかがえる。


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今回は通過するだけのヒダエルさん


  「それにしてもヒダエルは、高山に攻めてきたりしないんですかねえ」
  「トンネルで引っかかるんじゃないですかwガガガガガってw」
  「あと、トンネル内で分岐を間違エルw」
  などと馬鹿にされる愛されヒダエル。


……そうなってくると、我々も伊達にトシ食ってない熟練のオッサンである。
過剰に油断して見せることも忘れない。
緩みきったオッサンが、華麗な無茶を言いました。

 「あー、ちみちみ。テラジ君と言ったかな。
  オイサン明日の朝ジョグ用の靴をおうちに忘れてきたので
  どっか途中でそれっぽいのを売ってそうなショッピングセンターに寄ってくれ
たまえ」
 「マジっすかwww」
 「探しましょう探しましょうw」

まったくどういうつもりなんでしょうねw
結局このとき、索敵班に見つけてもらった1軒目のショッピングセンターには靴屋がなく、
2軒目の大きなイオンで適当なランニングシューズをゲットすることが出来た。
ゲットだぜ!!(やかましいわ)



……。



マここで打ち明け話をすると、無茶を言ったご本人は1軒目を空振った時点で、
「(このままだと宿に着くのもちょっと遅くなりそうだし、
  そうなったら寝るのも遅くなっちゃうし、そしたら早起きするのも超だりいし、
  めんどくさくなってきちゃったからもういいかなwテヘ♪)」

くらいに思ってたのだが、索敵班が
「イヤイヤ、まだ大丈夫だ! もう一軒あるぞ、諦めるな行って来い行って来い!」
「そうだぞ、多少遅くなったってもう宿には連絡してあるし、
 俺のドライビングテクニックで挽回してやるさ!」

とオイサンを奮い立たせてくれたものだから、
中途半端に言い出した立場上「お、おう」ってならざるを得なかったのだった。
ありがとう、素敵な仲間たち。
だらしない僕の背中を押してくれるのは、いつも君たちだ!
押すなよ、絶対に押すなよ!

そんな絶妙なチームワークで、
自分たちで招いたピンチをまた自分たちで解決するという
マッチポンプ的な茶番を乗り越えた頃……





  ―――本物の試練が、音もなく向こうからやってきた―――




 ▼開幕!高ボッチ高原ラリーチャンピオンシップ!

「……これ……道、合ってるのか?」
「んあー」

車内に、にわかに緊張が走った。
我々は旅のプロフェッショナルでもあったが、同時に道迷いのプロでもあるのだ。
プロの道迷いには遊びがない。命を奪う。その威力を、身を以て知っているのだ。
辺りはもう暗い。ジェントル号は松本空港の南を通って塩尻の市街地を抜け、
町明かりを背を向けながら山へ至って、標高を徐々に上げていた。
道は町の中よりはやや細くなり、車通りは半ば失せていた。

   ――ヤバい――

シートに預けていた体をガバリと起こし、めいめいのコンピュータにアクセスする。
マ繋がる先はみんな大体Googleさんのサーバーなんだけど。

  「間違っては……いないと思いますけど……」
  「うん、方角はおかしくはない」

自分たちの位置と、宿の場所を確認しつつ、そろそろと登っていく。
ときおり左手の雑木の隙間から見える町明かりが、
だんだんと遠ざかっていくのがいい加減心細くなってきた。

  「ですよねえ……登るったらないもんなあ。……これ、右かあ?」

ほとんど止まっているような速度までアクセルを緩め、
右手に分岐していく、道……と呼ぶにはあまりに心細い、農道に目をやるテラジさん。
その先はアスファルトが敷かれておらず、土と砂利のワンダーランドである。
ゴクリ。

「これは、……さすがに違うのではw?(乾いた笑い」
「でも、ナビ……」
「もうチョイ先じゃないですか」

皆、どことなく
「この道は違う。違って欲しい」「行きたくないヤツだ」「嘘だと言ってよバーニィ」
という気持ちがない交ぜになっているのがわかる。
このときは緊急ジェントル会議により
「ナビ的に見た感じこの道しか無いっぽいが、
 肉眼で見た感じ道がちょっとあまりにあまりなので、
 もう少し走ってみて、他にそれらしい道が見つからなかったら戻って来てこの道を行こう」
と、結論を先延ばしにするに至った。

しかしそのあと5分ほど車を走らせてみたものの、ナビは宿に近付く道を示してこない。
人里の灯は遠ざかり、闇は深まっていくばかりだ。
焦りだけが順調に、4人の心を蝕む。

  「……とりあえず一旦戻って、あっちの道もちょっと進んでみましょう。
   駄目だったら戻ればいいし」
  「です、か、ね……!」

駄目だったら戻ればいい。

  ――民主政権――

そんな言葉が四人の心をよぎったか、どうか。
夜の帳の降りたワインディングロードである、
切り返すだけでも一苦労あって、5分後、ジェントル号のヘッドランプは再び、
あの謎めいたヤバさ抜群の林道の入り口を照らしていた。

  「それじゃあーいきますよぉー」

誰に確かめるでもない、おどけながらも決意めいた呟きを口にしながら、
ドライバーがそろりとハンドルを切る……。
闇の中に、分厚いゴムが砂利を踏みつけるゴリリという音が響き、
それにふさわしい振動がシートを通じて我々4人の尻にも伝わってきた。



さあ!!


全国8000万のラリーファンのみなさん、


こんばんわ!




突如始まりました、2016年、春の高ボッチ高原ラリーチャンピオンシップ!
出場車はたったの1チーム、テラジ・マクレーのジェントル号です!

えー、結論から申しますと、そこから10分ほどは完全にラリーの世界でした。
見知らぬ山道でいきなり放り出される、闇ラリー。
ラリー・シャイアン。 ← 言いたいだけ

夜に加え、うっそうとした雑木林の中を行く道で、頼みの明かりはジェントル号のヘッドライトのみ。
その光も迫る木々の隙間に吸い込まれ、右へ、左へと、現れるコーナーで視界は寸断された。
一応整備のされた道の体裁は保っているが、
ひとたびそこから外れた先は、ただの茂みなのか、奈落の断崖なのかはわからない。
とにかく暗いしせまい。
足元は変わらず石と砂。子供のころ自転車で走った砂利道の、ザリザリという音と感触そのままだ。
ハンドルを取られて、ずるっと体が重さを失う感覚までが蘇ってくる。
2、3回、車体が滑って傾いで、テラジさんの口からも「おおっと」くらいの声が漏れる場面があった。
だから多分、ハンドルを握っていた彼としては、
もっとたくさんの小さな危機を掌に感じていたことだろう。
隊長は、

  「これ、道ヤバくない? 道おかしくない?」

と悲鳴めいた訴えを繰り返すが、彼自身、決して戻ろう、引き返そうの類を口にしなかったのは、
Uターン出来るスペースなどどこにもないことが一目でわかるからだろう。
進むしかないのである。

  「対向車来たらどうすんだよーw 離合なんてできないよーw」

という悲鳴も聞かれたが、普通に考えれば、
あの時間にあの道を下ってこようという猛者など、そうそうあるわけがない。
杞憂である。実際こなかったし。

その点オイサンとよつさんは……まあ、
落ち着いていたワケでも、冷静だったワケでもなければ、
腹を括っていたなどというカッコいい状態だったワケでもなかったであろう。
なんというか、
「落っこちたらもう落っこちたとき、死にさえしなきゃネタになる」
くらいの、アライグマくん的な危険な心で、ちょっとおかしな目になっていたかも知れない。
始めなければならなかったことが、やれるだけの備えで始まってしまった以上、
あとはもう面白おかしくやるしかないのだ。

「おおおおぅおぅおぅw」
「ああああぁあぁあぁww」

振動に合わせて、意味のない笑いと言葉が溢れてくる。

ドライバーが行くと言うのだから、ハンドルを預けた身としては任せるしかない、
そして誰あろう、テラジ・マクレーがハンドルを握っているのだから、
イキナリ道に穴が開いたり、崩れたり、なんか落ちてきたりパンクしたり……
そんなことさえなければあとはダイジョブだろうと思っていた。
それで落ちたり転んだりするんだったらそれはもう、
備えようのない、世界の誰が走っても落ちるし転ぶ道だったのだ……。

マそれが正しいというんじゃないけど。

「大丈夫かよーw」
「ちゃんと着くのかよーw」
「明日の朝、オレこの道のどこ走んだよーw」
「心配するのそこwwwww」
「靴wwww買っちゃったもんねwwwww」

唯一の救いは、進めば確かに、今日の宿である
「高ボッチ高原 アスティかたおか」のマーカーが近付いてくることだけだった。

……そして、十数分後。
我々四人は……日のとっぷりとくれた塩尻の街を見下ろす、
高原の宿の駐車場で放心していたのだった。
あと、オイサンは覚えてないんだけど、隊長のつぶやきを見る限り、
ラリーの最中に狸が出たっぽい。
うーん、覚えてるような、覚えてないような。



■SCENE-2-5:すばらしきアスティ

そうしてたどり着いた宿は、場所こそ辺鄙だったが、サービスは素晴らしかった。
到着が遅れたにも関わらず対応は非常に、ちょっと丁寧すぎるくらい丁寧で、
食事は別室を設けて待っていてくれる気の届きよう。
フロントにて、

  「いやー、なんかすごい砂利の山道を通ってきちゃったんですけど……」
  「あ、そっちから来られました? ちゃんと大きい道もございますよw」
  「デッスヨネーwww」

などという小粋な会話が発生。いやまあ、途中から分かってはいたけど。
これだけの宿に来るのに、道があれしかないってのはあり得ないもんな……。
アラフォーのラリーイストとしての血があの道を選ばせたのでしょう。

遅めに着いてしまったので、
高ボッチ高原ラリー初出場にして初優勝の余韻に浸る間もなく即晩ゴハンと相成ったのだけど、
そのゴハンも大層すばらしく……。

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これですよ。
ボリューム満点だわ、一つ一つのお料理もおいしいわで
ただ、やはり時間の都合で、全部いっぺんにテーブルの上に並ンでしまっていますけれども。
本当だったら、コレちょいちょい運ばれてくる予定だったんでしょうねw
すみません宿の人、おもてなしプランを台無しにしてしまって。

  これというのもオイサンが「靴を買いたい」だなんてトンチキな
  ことを言い出したせいなんです……。そればっかりでもないけど。
  しかし……来た道を思い返すに、俺は明日の朝あの謎のオフロードを走るのか……。
  結構な登りだったぞ……。
  さすがに靴買った手前、
  「だるいから、明日はジョギングやーんぴ♪テヘ」
  なんて言えない……。後戻りは……出来ないんだ……。

それはそれとしてゴハンである。
ズラリと並んだお料理を前にして、ジェントル騎士団お決まりの手続きがコレ。

 仲居さん 「お飲み物は?」
 アラフォー「あ、えーと(以下、めいめいなんか頼む)」
 よっちゃん「ご飯、もう持ってきてもらえます?」
 仲居さん 「え? あ? ご、ご飯ですか? もうお持ちしてよろしいんですか?」
 オイサン 「お願いします(便乗)」

しかしここで、かわいい可愛い仲居さんから衝撃の一言が。

 仲居さん 「ご飯ものは、このあとお寿司をお持ちする予定なのですが」
 よっサン 「!!!!」
 よつさん 「(白ご飯が……)」
 オイサン 「(……ない……だと……)」
 よつさん 「あの、白ご飯があれば……どうか……」
 仲居さん 「え? し、白ご飯でございますか? か、確認してまいります!」

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などという無茶な要求にも、面食らってどもりつつも笑顔で答えてくださる仲居さん。
すみません、味覚が高校生で……。
しかし、食前酒なんていうオサレなものが出てくるゴハン、オイサン初めての気がするよ。

 ▼高原の露天風呂で勝手に工夫をする

デ、そんな贅沢ゴハンのあとフロに行ったのだけど、この宿はおフロもまた最高だった。
特に露天は眺めも良く、塩尻の夜景が一望できるフィールド・of・ドView of ドView(分かり辛い)。

 ▼field of view DAN DAN 心魅かれてく
 


しばらく湯に浸かり、夜景を見下ろしを繰り返していると、ふと
「今日は晴れているし、もう少し暗ければ星もかなり見えるのでは」
などという考えが頭をよぎり、
さほど広くない露天風呂のスペースにともった明かり二つの電源を見つけ、
他の入湯客もいなかったので、チョイと失礼して明かりを落としてみた。
すると……なんということでしょう(匠)。

「満点の星空!!」とまでは言えないけれども、
東京のさみしくくすんだ夜空に慣れた目には、鮮やか過ぎるほどの星々。これはなかなか。

などと、一人で星空露天風呂を楽しんでいたら、あとからやって来たよつさんとテラジさんに
「あ、すごい! でもオイサン、なに勝手に電気消してんですかw 
 この宿のベテランですかw」
と怒られてしまいました。ゴメンチャイ。良い子は真似しちゃだめだぞ。
モチロン、上がるときには元に戻したよ。



……以上で、城端巡礼二日目の全行程終了。


しかしどうだろうか、こうして振り返ってみると、あまりに盛りだくさん過ぎやしないかw
実際やってると大半はジェントル号の中なのでそうは感じないけど、
色んなことが起こり、そのことの中には色んなことが詰まっているなあとしみじみ感じる。

自然の様子であったり、人の暮らしであったり、
その暮らしを築いた中で生まれた、不思議な文化であったり。
日本は狭い、狭いけれども走ってみないとわからないことがぎゅっとぎゅっとちりばめられている。
日本は、狭いかもしれないけれども、深くて濃く、そして芳しい。

ますます日本が好きになる北陸~信州の旅です。
明日は諏訪、そしておうちへ至る最終3日目です。


 

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2016年8月13日 (土)

■空からこぼれた、いのりと花火とレモンパイ -更新第1083回-

夕方、散歩に出たら飛行機雲がのびていたので、
その先を追ってみたら……


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線香花火みたいンなってました。
奈良の片田舎からオイサンです。

実家をあさっていたら古いフィルムカメラが出てきた。

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せっかくだから試してみるか、というんで、
フィルムを買ってきてとりあえず準備をしてみた。
フィルム、まだ売ってるんだな。

首からコンデジ下げて買いに行ってしまったものだから、写真屋のオジサンに
「どっちもお使いになるんですか」
と聞かれてしまって、ちょっと恥ずかしかった。

フィルムカメラなんか、自分ではほとんどいじったことはないので
フィルムを入れるのもおっかなびっくりだったんですけどね。
やり方はコレで合っているのか、感光しちゃったりしないのか、って。
そうかーISO100とか400とか、そもそもはこういう意味だよなーとか、
色々と新たに実感することが多々。
使ってみるのは明日かな。

カメラ屋のオジサンはちょっと嬉しそうに、
「最近、フィルムカメラに戻ってくる人も増えてきてますね。
 写ルンですも、なんかまた売れ出してるし。
 一眼のクリーニングも、たくさん依頼がきてるんですよ。面白いですねえ」
と、店の隅に積まれた古いカメラをチラ見して言っていた。

家の片隅にはずっと、
祖母が使っていた福助の足踏み式の変形ミシンが眠っていたのだけど、
これもまだ使えるのかなあ。

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2、3回踏んだらはずみ車につながってるゴムバンドが切れちゃいそうな気もするけど。
久しぶりに一家四人+親戚のおばさんと連れ立って墓参に赴き、
帰りにベトナム料理とレモンパイを食べ来たりするお盆の一日。

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ベトナムの「バインセオ」という料理。ウマイ。何よりこの店、パクチーが美味い。いいパクチーでした。

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ユーハイムのレモンパイ。

レモンパイって最近どこかで食べたような……?
と思ったら、前々回の小諸で、自家焙煎珈琲こもろさんで偶然やってたバレンタイン企画の、
檸檬センパイのレモンパイを偶然いただけたのだった。
向日葵ちゃんと一緒に。あれも美味しかったな。

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こちらはお茶目な珈琲こもろさんのレモンパイ。この夏もきっとお茶目にちがいない。

マそんなんで、なんてことのない盆休みを過ごす幸せな日々。
いやなことだって考えられるけど、心の片隅でそっと備えつつ、いまは考えないでおこう。

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愛する誰もが幸せであることを願わずにはいられない、
それが夏。

オイサンでした。



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2016年8月12日 (金)

■筋書きのない富山~延長5年、ツーアウトからの『TRUE TEARS』・城端巡礼~(第4回) -更新第1082回-

隊長、テラジさん、よつさん、そして私オイサンの4人で行く、
アニメ『true tears』巡礼・城端の旅。

今回はその第4回。


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遠征初日、命からがら富山にたどり着いた我々を待ち受けていたのは、
セキュリティがザル、っていうか、
実際ザルにルームキーを置いて管理する富山の宿の洗礼だった。

初日に予定していた氷見を回りきれず、
2日目は高岡をパスする予定に組み替えた我々だったが、
いずれにしても空模様の予報は雨。

富山の女神は、4人に微笑むのだろうか?



●○● DAY-2 ○●○



朝まだき……。


あわよくば朝の散歩を楽しもうと5時前に起き出したオイサンの足元を濡らしたのは、
涼やかな朝露ではなく、北陸の冷たい雨だった。
備え付けのサンダルで玄関まで出たところで、空がまだどんよりと重く、
霧雨が幕のように町を覆っているのを見て、メソメソと部屋まで逃げ帰った。

それから15分ばかりオフトゥンでごろごろしていたら、
案の定また、浅からぬ眠りのフチに落ちてしまった。

そして、次に目覚めたときは……



■SCENE-2-0 本日のご予定

宿を9時頃に発ち、氷見・薮田のバス停周辺へ向かう。

薮田のバス停は、『true tears』の実質的ラストシーンで
主人公・シンイチローと、ヒロイン・石動(いするぎ)乃絵の決別が描かれる舞台であると言われている。
つまり今回の巡礼では、初っぱなからラストシーンを拾いに行く。

  当初の予定では、氷見は昨日で、今日2日目AMは高岡の町を回る予定だった。
  しかしさすがに時間がないので高岡はパスすることになる。

薮田でどの程度時間を使うか分からないが、
その次向かうのはいよいよ、アニメ本編の主舞台となっている町、城端(じょうはな)。
氷見からは1時間半くらい……で着くんだろうか?

尚、この日の宿は塩尻である。





城端を出発して南へ走り、高山を抜けて国道158号線を東へ、
アルプスを越えて長野へぬけようというのであった。
宿には夜7時頃には着きたいというのがアラフォーのプランであり、
かつ、高山までは高速でなくした道で走りたい、というのが願いでもあった。
……なんなの? Mなの?
そのためには城端は15時には、高山は、遅くとも17時には発たねばなるまい。


……。


昨日のアラフォーのコンディションなら「大丈夫なの!?」と心配になる行程だが。
本日のアラフォーはというと……


「いやー。めっちゃ元気! 昨日ラーメン食って寝たら、
       なんかすっごい元気んなっちゃいました、カーッカッカッカッカ!」



めっちゃ元気なのでした。
……大丈夫か、富山ブラック。
なんか怪しいクスリとか入ってないだろうな。富山だけに。
越中富山のドラッグブローカー。

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まあラーメンだけじゃなく、しっかり寝たしね。休息大事。
お宿のオフトンて、ちょっと薄メに見えるのに、なんであんなにやらかいのでしょう。



■SCENE-2-1:朝(05:00)~ミラクル氷見フェスティバル

「しかしこれは、どうしたことでしょうね」

ハイセキュリティな宿を出てすぐのENEOSでジェントル号に朝ゴハンをあげながら富山の空を見上げる。

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よく見ると「O」の字がはがれかかっているエネオス。


ウソの様に晴れた。
この好天には、アラフォーの新しい娘さん、高崎くすこちゃんも大満足です。

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えっちなフトモモですね。


「これはもう、勝ちじゃないですか?」

空がまぶしいのか、まだちょっと眠いのか、エースが目を細めて言う。
その通りだ。
昨日、あのまま無理を押して氷見へ向かっていたとしても、
日の落ちた曇天の日本海を前にして、
疲れ切ったアラフォー4人、影も落とせなかったに違いない。
……マこの人たち、前向き、って言うかバカだから、それならそれで
「最高だぜ!!」ってなると思うけど。
どんなことだって、楽しい思い出になるしね。

  「そうそう、あのときオイサンが足滑らせて溺れ死んでさあw!
   どうしようかと思ったよなw!」
  みたいな(助けて下さい。

旅の道行きに多少の狂いが生じたとは言え、これはきっと、何かのお導きに違いない……
私たちアラフォーが毎日イイ子にしているから、北陸の女神が
「いいよ……(CV:名塚佳織)」
と言っているのだ。エロいな北陸ギャルは。
とはいえ、『true tears』という作品の背景的には、その方が雰囲気はマッチしていたかもしれませぬが。

だって……氷見、これだもの。


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日本海っぽさゼロだよ。南国リゾートのような海。
うーむ……ホントにここか?

  「すばらしい天気だ……完璧だ」

アラフォー、キミはうっとりしてるけど、またナビの目的地設定を間違ったんじゃないか?
沖縄だろここは。海の色がおかしいよ。行ったことないケドさ。
振り向けば確かに、

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「全部ちゃんとする」交差点があったりするんだけど。

……などとまあ、今となっては冷静につっこむコトも出来るのだけど、
到着したその瞬間はもう、オイサンも笑いしか出てこなかった。
すごい、とか、綺麗、とかしか出てこない、言葉を失う鮮やかさ。
言葉を失う……というか、その場にいるときは、みんな同じモノを見てるわけだから、
言葉で言う必要がなくなるんだね。言うと野暮だから。
……ということに、このとき気が付いた。遅いよ。

ご覧頂いて分かる通り、
……と言っても写真もあまり上手に撮れておらないのだけれども……
なんとも複雑な海の色。青いようで白く、深いようで淡い青。
このとき、テラジさんのお友達から入ったホンマモンの富山っ子からのタレコミによれば、
「富山でこんな天気になる日は、年に一割もない」のだそうな。
テラジさんの言うように、まさに勝利。我々は賭に勝ったのだ。正しい判断をした。

  それもコレも、彼が昨晩夜中にソワソワ起き出して『ゼオライマー』を見たことから始まっていた……
  ……否!
  彼が中学時代にパソコン持ってたお金持ちの友達からレモンピープルを借りたときから、
  この日の勝利は約束されていたに違いない。
  神よ、運命というのも、悪いものではないのだな……。

  コレが勝利の鍵だ!!
  皆様も、旅のお供に是非どうぞ。色んなことに使えます。
  

サテ、ワケのわからないオッサンのトリップはこのくらいにして、
本来の目的、『true tears』の聖地巡礼に戻りましょう。
たまには巡礼ぽいこともしておかないと、本当によく分からない記事になってしまいますからね。
冥王計画ーの、次元のはざまにも あぶらむしー。


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これが、マサキと久美……じゃねえや、シンイチローと乃絵が絵本を見たバスの待合所。


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とびなさい!! を実演する、我らがマスコットキャラクター、
石動のあ_kankitsukeiさん。隊長です。超ご満悦。



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鶏の地べたの代わりを物色する隊長。にわかに生き生きしてくる人。


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本編には関係ないけど、オイサンはこっちのバス停もかなり味があって好きだな。


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涙あげちゃった隊長。(お写真提供:テラジさん)
そういえば、隊長が泣いたところを見たことがない……(他の二人もないわ)


  尚、ここではすっかり乃絵になりきった石動NORさんですが、
  ついさっきローソンで『まどマギラングドシャ』を買ってご満悦でした。自由かw



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全部ちゃんとする交差点。(お写真提供:テラジさん)
マサキがシ・アエンを……じゃねえや(しつこい)、
シンイチローが家を出ていく比呂美をチャリで追って、すっ転ぶところ。屈指の名シーンです。
出来ることなら、曲がり角の先まで行きたかった。
隊長隊長、なりきるんだったらついでにさあ、
ちょっと向こうから自転車で走ってきて、そこでコケてよ。(妥協のないディレクション



巡礼ポイントとしてもさながら、
この日の天気の良さ、海と空の美しさに心をすっかり洗われてしまった我々は、
ぶっちゃけもう帰りたくないゲージがMAX。
カメラを持つ者はいつまでも飽きたらずシャッターを切り、
そうでない者は、作品の息吹に自分を重ねることに心を奪われていた。

本日のメインイベントはこの先に控える城端だというのに……
隊長! 我々はもう、ここを動きたくありません!!
いつまでもうすらボンヤリと、海を眺めていたい。
曇った海も、雪化粧の海も見たいよね。
また来ればいいさ。富山は、逃げない。
いつの日か立派な、移りゆく富山の四季を見つめるマンになって帰ってくるよ……。
そんなマンいるの?



■SCENE-2-2:ジョルノ城端

動きたくない魂を引きはがし、ジェントル号は南へと針路を取り、一路、城端へ。
いいですか、「じょうはな」です。
「しろはし」ではありません、城端=じょうはな、ジョーハナ。

道々、車窓からなんてコトのない風景をポシャポシャとカメラに収めていくが、
こんな何気ない姿のなかにも、町独特の性格が現れているような気がする。

  富山の風景。前も見たけど、田んぼと海が同時に見渡せるのは、
  海なし県の盆地に育ったオイサンにはそもそもエポックだが、
  同じ日本海沿いの新潟に育ったテラジさんにしても珍妙な眺めだという。独特。

風景が徐々に海から山に匂いを移していく中、アラフォーが車を停めます。
「着きましたよ……コメリに!」
「ここがコメリか!」
毎度おなじみ、赤い鶏がチャームポイントのホームセンター・コメリの城端店さん。

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えー、物資の補給とおトイレに立ち寄っただけです。
しかしこの……駐車場からの眺めだけでも、ワリカシうれしい気持ちになってしまう
カントリーラバーのオイサンです。
あ、ちなみにここはもう、城端の駅からもほど近いコメリで、地域的には完全に城端です。


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  「もうあの山に、ハリウッドみたいに『P.A.works』って書いちゃえばいいのに」
  「そwれwはw」

夏のような日差し。やはり富山とは思えない、さんさんと鮮やかな陽光に、
北陸の低い緑が映える。


 ▼城端駅。


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……けど、作中には駅なんか出てこなかったよな? なので、純粋な聖地とは違うかもしれない。

趣はあるのにこぎれいで、なかなか雰囲気の良い駅です。
駅の中には小さなおみやげ売店と、巡礼者向けにか、P.Aworksのコーナーがある。
『true tears』の絶版ビジュアルブックとかアフレコ台本が置かれていて
なかなかレア感が高い。

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我々四人は、もうイイ歳のオッサンなので、まんまと釣られます。クマー。
同じ富山出身の『ゆるゆり』本もありますね。
尚他のメンバー三人は、右上のタペストリーを見て
「おかしい! 乃絵のおっぱいは明らかに盛られている!!」
と喧々囂々でした。なるほど、そうやって盛り上がればいいのか。

オイサンはここのお土産コーナーで、
手ぬぐいとステッカー、あと謎のeufoniousが楽曲を担当しているという
謎のご当地アニメのサントラを買いました。
おっちゃんがあんまりお客さん慣れしておらず、わたついていたのがちょっとかわいかった。

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越中の小京都、らしい。そうだったのか……。
しかしこのテの地図で、道路にパースがきかせてあるのも珍しいな。なんで立体的なんだよw
ダムなんかがあるんですね。
「むぎや祭り」というのは作中の「むぎは祭り」のモデルになったお祭りでしょう。
我々が行ったのはちょうど曳山祭りの前夜祭みたいな日で、
町の方では、総出でお祭りの準備をされていた。


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「なんとセフレ」! 
……と言っても、THE・都合のいい女優賞・愛ちゃんのことではありません(おこられろ)。
作中にも出てくるショッピングセンターですね。
しかしセフレて……。改名しよう! という話も、店の方では一回や二回挙がっていると思われるが。


  店員「店長! いいんですか、いつまでもセフレで!
      我々は、地域の皆さんの正妻であるべきではないのですか!」
  店長「セフレ、けっこうじゃないか。地域の皆様が必要なとき、
      都合のいい時にだけ利用される……そんな癒し方もあるんじゃないか……?」
  店員「て、てんちょう……っ!」


……イヤ、ただの妄想ですけど(当たり前だ)。

しかし城端、オイサン的にはなかなかなじみやすい空気だった。
地図で見てもらえば分かるとおり、城端は富山の平野部としてはかなり内陸に位置する町で、
城端線の終着・始発駅。ドギツい言葉で表せば「どんづまり」。
自分も、海と縁遠い、盆地のどんづまりの町で育った。
歴史の古いことを売りにしているようなところなので、
なんていうか、時間の感度、スケールがでかいのかのんき者が多い。
時間にルーズとかいうのではなくて、刻む単位が大きい気がする。

なんとセフレをちょっと覗いたあと、
御坊下橋から丘を巻くように上る坂に導かれて進んでいくと善徳寺前に出る。
これは作中でもよく登場したスポット……のはずなんだけど、
やはりこんな燦々とした天気の絵なんかなかったモンだから、さっぱりアニメとイメージが重ならぬ……。
なんということだ……。もっとじめじめしろ!

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町はお祭りの準備中で、至る所に老若男女が集まり、
ああでもないこうでもないと、山車を磨いたり、舞台を組んだりで
かいがいしく動いておられたのだけども、オイサンたち観光客が近くを歩いても見向きもしない。
非常にマイペースな感じがした。
あしらい慣れているというのもあるのだろうけど、
頑張って人を呼んで、どうにか盛り上げようという感じもなく、
「てきとうに見ていってくれていいよ」みたいな感じが心地よい。

……逆に、お祭り前だからこうしてたくさん人影が表にあったけれども、
何にもないただの休日だったら、それこそ人っ子ひとり見あたらなかったんでは
なかろうか。
だって……遊ぶところがあるワケでもないもんね。
若い人はどこへ遊びに行くんだろう。

お昼は、善徳寺前交差点近くで目に付いた、浪漫亭さんで。
特にオチのない、オサレなお昼ゴハンであった……
そう毎回オチがついてたまるか! 俺たちにだって、穏やかにメシを食う権利くらいあるはずだ!!

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実家に何か送りたくて、おみやげ屋かお菓子屋はないかと探したのだけど、
それっぽいお店があまり見あたらない。
一軒見つけた町の菓子舗に行ってみたけれど、
観光のおみやげに、ハイどうぞ! 城端をよろしく! 
みたいな、パリッとしたよそ行きの顔みたいなものがない。
これしかないんだけどそれでも良かったら、という、ものすごく日々の暮らしと地続きなものが並んでいて、
こいつはなかなかだな! と感心してしまった。

そうそう。城端には、よそ行きの顔が見あたらなかった。
「ただのド田舎の暮らしの場であって、
 ここからは舞台裏なのでお客様の立ち入りはご遠慮下さい」……
というのでもない、
一応ある程度、ハイいらっしゃいと観光地然としてもいるのに、よそ行きの顔をつくらない。
なんか、化粧してないおばちゃんが出てくる感じがあった。

駅から町へ、町から家々へ、そういう境目がなだらかに消えて、
一つ、あるいは二つくらいに馴染んでいる町だなあと、オイサンは緩やかにのぼる目抜き通りを歩きながら思っていた。
小諸を初めて訪れたとき、「この町はかわいい町だな」と感じたが、
同じように城端に思うなら、「城端はとても、なだらかな町」であったように思う。

そんなだから、観光地に来たハズなのに気が付いたらどこかのお宅の縁側に腰掛けていて、
それなのにその家の人はおらず、
アレアレ俺たちはどうしたら、振る舞ったらいいんだろう?
と少し困惑するような、そんな気持ちを味わっていた様に思う。


 ▼P.A.works


『true tears』を制作したアニメ会社の入っているビル。
ここはもう、作品の聖地というか、なんというか。
作品的な聖地をキリスト教におけるエルサレムとするなら、
ここはキリストの実家っていうか、キリストが今住んでる家みたいなところです。
……ちょっと違うか。聖書を編集した人の家、みたいな感じですかね。それはありがたいのか?

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さっきまでの、城端という町ののんびりした印象もあって、
「うーん、よくこの町で、きっちり働いてアニメとか作れるな?」
「きっちりはやってないんじゃないですかw?」
なんて、冗談を言っていたんだけども。
働くということと暮らすということは、そんなに引き離してはそもそもいけないんじゃないかと、
この町の様子を見ていて思った次第のオイサンです。

晴れ渡って雪もないせいか、正直、作品と印象が上手に重ならなかった。
まあこの天気では致し方なかろう。
なにしろ、年に30日もないような天気の日に来てしまったのだから。
地元の人たちだって、
「俺たちの町はこんな色をしていたのか……」
と、若干ビビっているに違いない。

冬はやはり雪深いのだろうか。
秋は山が色づき、田は金色に実ってさぞ美しいだろう。
アイちゃん焼きを片手に城端線をトコトコと乗り降りして歩く、
次はそんな城端の旅も良いかも知れない。
むぎや祭りの、その頃に。


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次回へ続く。


 

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2016年8月11日 (木)

■筋書きのない富山~延長5年、ツーアウトからの『TRUE TEARS』・城端巡礼~(第3回) -更新第1081回-

隊長、テラジさん、よつさん、そして私オイサンの4人で行く、
アニメ『true tears』巡礼・城端の旅。

今回はその第3回。

遠征初日、
都心を脱出するためにほぼすべての体力とMPを使い果たした我々。
氷見へたどり着くことを優先して親不知を回避するか、はたまた走るか。
機能しない女神を仲間に加え、果てしない葛藤の果てにたどり着いたのは……。



■SCENE-1-4 善より入りてブラックに至る。
           [入善PA(16:00) --> ……? --> 富山(17:45) --> ラーメン一心]

命知らずなコーナーが続く親不知で、幾多の恩知らずなライバルたちを恥知らずにも葬り去り(ウソ)、
再び超時空北陸道に乗れば……そこは入善。
次元のさいはて、人類最後のフロンティア。
ここから先は、富山だ。人類に踏み込める限界のウソですすみません富山のみなさん入善のみなさん
富山入善トテモ良イトコロネー。

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親不知でのバトルで神経をすり減らせたのだろう、
アラフォーはベンチにぐったりと横たわり何か考えている。
これがそのときのお写真である。


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お写真提供:よつさん


……どうか間違えないでもらいたいのだが、決して
酔拳使いとそれに打ちのめされた人ではない。
こういう写真をしれっと撮っているよつさんは、やはり名手である。
オイサンはただストレッチをしてただけで、
ふざけたワケでも、頼まれてポーズをとったワケでもない。

入善PAの裏手には広々と水田地帯が広がり、曇天を映してほとんど銀色に輝いている。
その向こうには黒部の山々がそびえて、巡礼とは関係ないが、
これだけでも十分に富山らしい絶景だった。

  ちょっとだけ、『true tears』のオープニングを彷彿とさせる。
  オープニングのサビ、一番の見せ場で、ヒロインでも主人公でもなく
  なぜか厳冬の雪山を大写しにする謎のアニメ、『true tears』。
  天才にしか出来ない仕事です。
  マ北陸の風土が育む人間模様が主役、ということを考えれば、
  雪山がセンターに立つ、という判断は概ね正しいのやもしれぬ。

「……今日、氷見まで行くのは諦めましょう」
「あ、はい。そうですね」
「んあー。そだねー」
「このまま行っても、天気良くないし、日も落ちそうだし」

入善からだと、氷見までまだ90km近くある。富山までなら50kmほどだ。約半分。
これから90km先までたどり着けたとしてももう夜で、
満足な光景に出会うことは望めないだろう。苦渋の決断ではあったが、理にも適っていた。
誰からも不満はなかった。

「また来ましょ」
「wwwwwまだ着いてないおwwwww」

  あとねえ、なんか知らんが、オイサンの感覚では親不知を過ぎる辺りから
  氷見までの距離表示が90kmから減らなかった気がする。
  これが時空のゆがみ……。やはり富山は、時のさいはての町なのか……。

かくして、我々はキッパリ今日の氷見を諦めた。
明日は雨。一週間も前から、氷見の予報はずっと雨。
雲のかかった今日より良くなる見込みは薄く、限られた時間と天候の中で、氷見を選ぶか、高岡を選ぶか……
あるいは「いっそ城端を飛ばすか!?」などという、
場外ホームランじみた選択肢まで検討された。冗談ではなく、そういうプランも出た。
「どこかを飛ばすなら、どうせもう一度来ることになるんだから!」
という我々のを習性を視野に入れての選択肢だ。

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いずれにせよ、この入善では、明日をどうするかまでは決まらなかった。
決められなかった。
とりあえず、氷見へは明日向かう。それだけが決まった。
この決断がどんな未来をもたらすのか……
それは、きまぐれな高速道の女神のみぞ知るところだ。

  中嶋エリーゼ「あ、あのっ。もうじき、曲がり角を右ですっ」
  アソーw。君にはきいてないヨー?
  おじさんたちいま若干ヘコんでるから、ちょっと静かにしてようネーw\ブチッ/



……。



サテ、決断はそのように下したものの、着かねばならない富山は富山。
あっちから来てくれるワケじゃない。
城端が来い!
あと50km走らなければ、風呂へも寝床へもつけないのだ。
走れアラフォー、踏めアラフォー。隊長がおなか空かせてんぞ。

そうして再び走り出したジェントル号を待ちかまえていたのは、
夕闇迫る北陸道に吹きすさぶ、強い横風だった。
陸から海への陸風だ。
ただ乗っているだけでも時折車体が風にまかれてじわりと傾ぐ感覚があって恐ろしいくらいだったから、
ハンドルを握るテラジさんの消耗たるや凄まじかったであろう。
風に終わらず、それに飛ばされた大きな枯れ枝や枯葉が道の上で舞っていて恐ろしく、
ついでに縛りのユルい荷物を落っことしたトラックのドライバーが
自ら荷物を回収しようと道路上をうごめいていたりして(高速道やぞ……)、
親不知よりこっちの方が予測のつかない高難度コースと化していた。

嗚呼、気まぐれな酷道の女神よ!!
あなたはなぜこうも、我らに試練をお与えになるのか!!



  酷道の女神「え? キミとこの運転手が好き好んでやっとるんやで?」



うん、知ってた。

周りの車の殆どは、そんなコトはものともせずにビュンビュン走っている……ように見えた。
地元のドライバーだろうか、彼らにとってはこの程度、日常茶飯事なのかもしれない。

うちのアラフォーだって、体調が万全であったならこの状況を楽しめたかもしれないが、
如何せん疲労もピーク、視界も徐々に悪くなるこの時間帯にコレはキツかったろう。
車内上映の感動巨編アニメもがっつり終盤で、
出発前の目論見通り到着時刻ほぼちょうどに終幕を迎えそうなイキオイではあるけれど……
皆、それほど感動している余裕はなかったように思う。


 ▼富山市内(17:30)


富山市内に入り、宿に着いたのは夜の6時を回るちょっと前くらいだった。
結局今回も、12時間近く走っていたわけだ……お疲れさまです。
市街地は、県庁所在の駅前らしくよく栄えていて、路面電車が良い風情を醸している。

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しかし路面電車慣れしていないアラフォーには、それは最後の障害になってしまったようだ。

「宿を! 宿を見つけてください!」

半ば悲鳴じみた指示が索敵班に飛び、にわかに色めき立つ車内。

  確かにアレ、どう対処していいのか……。
  免許取るとき特殊なルールを勉強した覚えがあるけど、もう忘れちゃったな。
  まオイサンの場合、基本的な標識もスッカリ忘れてるけど。
   ↑ 免許取得してから5回も運転してない人

本日の宿・ホテルよし原はすぐに見つかったが、
駐車場が路地に入り込んだ奥にあってコレマタ難易度が高かった。
そこに至る道も狭ければ、駐車スペースもぎっちり詰まって余裕がない。
「……コレ、出るとき隣が入ってたらアウトじゃないか?」
一抹の不安を抱えながら(そして自らフラグを立てながら)も、
どうにか今日の安息を得たのだった。

でコレ ↓ お宿のゴハン。

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……大変においしかったです!
海鮮を主力にしたお料理自体はスタンダードでしたが、さすが北陸、
余計な小細工は必要ない。素材となった海の生き物さんたちの、

  「まだ死にたくはなかったが捕まってしまった以上仕方ない!
   食われるからには、全力で良いダシ出すぞお前らー!!
   富山海鮮の根性見せろオラァー!!」


という、断末魔の男気が伝わってくるようです(人類による身勝手な解釈です)。

  オイサン 「旨い」
   隊 長 「美味しいねー」
  アラフォー「これはけしからん……」
   エース 「旨いッスね! ところでこのあと、富山ブラックどうします!?




……。



……よつさんくん。キミはいったい何を言い出すんだね。
俺たちは、いままさに富山の海鮮に舌鼓を打っている最中じゃないか。
富山ブラック? それはラーメンだろう?
ひとがメシ食ってる最中に、ラーメンの話をする奴があるか。
見たまえよこの量、このおもてなしを。

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これだけの海鮮を平らげた後で、普通の人間がさらにラーメンを食えるワケが、
あまつさえ今日のアラフォーはいつもより疲労が激しいんだ、
このあとさらに内臓に負担をかけたりした日には……


  アラフォー「富山ブラック……魅力的ですね……」
   隊 長 「まじでか」


正気かアラフォー。隊長はちょっと引き気味だぞ?
……しかし、言われてみれば確かに、
海鮮ばかりに命を懸けさせて、食べる側の我々だけが安穏としていることは志に悖る。
ここはヒトツ、人間サイドもただラクに食っているだけじゃない、
命がけで食ってるんだということを示す必要があると感じたのも事実(いま思いついた)!

ありがとう、よつさん。俺が間違っていた。目が覚めたよ。
じゃメシ食い終わったら、ラーメン食べに外行こ。
私はそれに備えて、おかわりゴハンを半分にしておくよ。

  尚、我々は行く先々のお宿で、
  ゴハンが始まるときに「お飲物は?」と訊かれ
  「ゴハンもすぐ持ってきて下さい」とお願いして
  「……え? あ、ゴハン……ですか? もう?」
  とびっくりされる困った集団です。こどもか。


 ▼潜入・富山ブラック教団~北陸の黒きベホイミ~(ラーメン一心 20:45)


夕食後、我々は
「え、ラーメン? 行くの?」
「ほんとに?」
「……まじで……」
という隊長との念入りなミッション確認のあと、富山の町へ繰り出した。

空は雲に覆われていて、駅前まで来た辺りでとうとう雫を落とし始めた。
いまはまだ濡れて帰れば済む話で、どうということはない。
問題は、明日だ。大丈夫だろうか……。

街なかも、夕方北陸道に吹いていたのと同じ強い風が巻いていたから、
朝までにこの風が雲を運び去ってくれることを願うばかりだ。

隊長だけは別動することが、ブリーフィングで決まっていた。

「えきのほうみてるから、おわったらよんで」

さすが隊長、我々が富山ブラックに圧勝することを信じて何もかも任せるというのだ。
やはり大きな男だ……その信頼に、我々は応えねばならない。

隊長と別れて潜伏した先は「ラーメン一心」。
よつさんが苦労の末探し当てた、ブラック富山教団の総本山である。
店の前までやってきてまず驚くのは、もう21時だというのに行列が出来ていたことだ。
むう、闇に紛れて富山ブラックがこの街の習わしなのか。
怪しさ満点。

デ、別室でしばらく待たされたのだけど……それがまた、
コンクリうちっぱなしの、明らかにただの店の外の、テナントビルの階段ホールというか、踊り場というか……
剣闘士の控え所でももう少しマシなんじゃないかという中に
無造作に置かれた丸いすに座らされた。
なかなかの扱い。富山ブラック教団の入信者は皆、こうして己の信仰を試されるのであろう。

アラフォーの様子は……夕食を摂って幾分持ち直したようにも見えるが、
早く風呂に入って横になりたいという気持ちも、このときはまだ見え隠れしていた。
丸いすに座る姿はうなだれて、燃え尽きたあしたのジョーのようにも見える。
マこんなだらしない体のボクサーはいないだろうが。

そんな状態の彼が、なぜ今回この富山ブラック潜入作戦に志願したのか、
正直私には図りかねていた。
あとから思えば、彼の生への渇望がそうさせたのだろう。
このときの彼には、生きるために戦う相手が必要だったのだ。


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お写真提供:よつさん

「これが富山ブラック……」
とても美味しいラーメンでした。
どっしりした油感を魚介ダシが中和して、満足感はあるのにさっぱりしている。
さすがに晩ゴハンを食べたあとだったので、むさぼるようにとか、すごい勢いで平らげた、
というワケにはいかなかったが、
そんな悪条件にも関わらず思いの外無理なく胃に収まる、
大変美味しく頂けたラーメンでした。

  ……あ、エースのよつさんは別です。彼は普通でした。すげえな。

しかし特筆すべきは、アラフォーの様子の変わりようだった。
さっきまでうなだれていたのがウソのようで、
一口食べるごとに顔色にも口調にもキレが戻っていったのである。
こ、これが富山ブラックの力……なんという脂ベホイミ。
このラーメン、なんかおかしな粉とか葉っぱとか入ってないだろうな……。
厳しい減量のあとに計量を終え、試合に備えてたらふくメシを食ったボクサーのごとく、
ハダと瞳に艶を取り戻し、彼は言った。


  「いやー。ハラ減ってただけみたいっすw
                     ちゃんと食わないとだめっすねw!」



……さよか。

今朝、早朝(ほぼ深夜)から起きて『ゼオライマー』を見ていたにも関わらず朝食もまともに摂れず、
「運転中眠くなるといけない、」という理由で、確かに昼食も抑えめだった。
様々な配慮が裏目に出てヘロヘロになっていたところへ、
ラストの富山ブラックで急速チャージされた、ということらしい。
なるほど、ラーメンは塩っけ・油っけ、あと糖分には事欠かないもんな……。
これは、助手席のオイサンが気付いて、もっとせっせと食べ物を与える必要があったのかもしれぬ。
渋滞に陥ったときには特にだ。今後の反省材料とせねばなるまい。



■SCENE-1-5 明日へ。~旅のぐあいというもの~
                                   [ホテルよし原(23:00)]


以上が、『true tears』巡礼・富山・城端、高山の旅、第一日目の全行程である。


どっこも巡礼してへんがな!!


我々がブラック教団のアジトを出ると、雨は上がっていた。
風は未だ強く、隊長と合流して宿へ帰る途中、
ゴミ箱のふたが目抜き通りの車道をけっこうな勢いで転がっていくのを見た。
なんか色んなモノが落ちているな、北陸ロードは。

隊長は隊長で、富山駅周辺の独自調査を楽しんだようである。
富山の駅ナカにも、『true tears』で登場する「アイちゃん焼き(今川焼き?)」の出店があるので
巡礼の際はみなさん是非どうぞ。ここでは七越焼きっていうんですかね。
← 巡礼に来たのにソッチ行かずに富山ブラック教団に入信したヤツ

宿のやわらかなフトンに横になり、明日の作戦を思う。

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明日は朝イチで氷見へ向かうことになった。
『true tears』アニメ本編でラストを飾る、屈指の名シーンのバス停がある場所だ。
今日回ることを諦め、明日へ送ったことがどう転ぶか。

このとき天気予報は、夜半まで雨。
そこから先が曇りに変わっていたのが、せめてもの慰めだ。

高岡には、『true tears』に登場する激エロ3ヒロインの一人・
アイちゃんが切り盛りする今川焼きの店のモデルになったたこ焼き屋がある。
他には、ショッピングモールなどもあったハズだ。
残念ながら、今回は高岡はパスすることになるだろう。
状況次第ではあるが、今回のメインとなる城端をタンノウするには削らねばなるまい。

マ予定通りにいかないものを無理に全部こなそうとすると、旅の具合が悪くなる。
旅の種類にもよるけれど、7割8割チカラを尽くして、
それで具合が良くならないなら、マアこんなモンだろう、と置いておくのが、
ほど良い旅のサジ加減というものだと私は思う。

いかにゆとりを見込んで予定をたてようが、
お天道様がひとたびつむじを曲げようものなら、それがその旅の間取りになる。

そして、城端。
果たしてどんな町なのだろうか。

旅というのは行ってみなければ分からないと、あちこちブラついてみてつくづく思う。
その土地に立ち、ぐっと前を向いたその瞬間に、
視界を外れたフレームの外と、頭と背中の後ろに感じる気配にこそ、
その町の、場所の、本当の姿が見え隠れする……そんな風に思うのだ。



 ▼オマケその1



宿の廊下には、様々な業者による旅行プランのポスターが貼ってあった。
その1枚を見て、誰かが言った。
「……結局今日、どのくらい乗ってましたかね」
「12時間以上かなあ」
彼は、そのポスターを静かにゆび差した。

  「北陸新幹線なら、東京⇔富山が2時間!」

……。

「……。」
「……。」
「……新幹線て、やっぱ速いんスね……」

ば、ばかやろう! ジェントル号に聞こえたらどうする!!



 ▼オマケその2


首尾よく富山ブラック教団を壊滅に追い込んだ我々が
意気揚々と宿に凱旋すると……

  アラフォー「ただいま戻りましたー。XXの間の……」
   番 頭 「ああーはいはい、おかえりなさいませー! はい鍵ですねえ!」
   オレら 「!! ……。あ、ああ、ども」

……ば、番頭!! 汝いま、鍵をその、カウンターのトレーの上に並べてなかった!?
無防備に!! 
そう、フロントに預けた部屋の鍵が、もう堂々と、
カウンターの上に「XXの間」って書いたフダ提げたまんま置いてあったんだけど。

預ける意味ないだろw!! 誰でも持っていけちゃうじゃん!
なんなら、宿の外から入ってきた人間でもカンタンに入れちゃうじゃん!
支配人! この街のセキュリティ意識は一体どうなって……

そうか、善意ベース。

善意ベースのセキュリティ教育が徹底されているから……
そもそも、悪の道に染まってコミュニティからはずれてしまったら、
北陸ではもうそれだけで生きていけないので、富山に悪人は育たない、
悪人は死んでしまうのか……。
良かった、本当に良かった……。



……。



とは言え、他県からの宿泊客には悪人もいると思うので、ちゃんと管理してネ♪
筋書きのない富山の旅は、とってもとってもスリリングだお!

オイサンでした。
 
 
 
 

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2016年8月10日 (水)

■筋書きのない富山~延長5年、ツーアウトからの『TRUE TEARS』・城端巡礼~(第2回) -更新第1080回-

隊長、テラジさん、よつさん、そして私オイサンの4人で行く、
アニメ『true tears』巡礼・城端の旅。

今回はその第2回。

前回のラブライブ。
どうしても初日のうちに氷見へは辿り着きたい我々4人だったが、
都心を取り囲む渋滞のレッドラインに阻まれ、ドライバーは疲労困憊。
思い出のセブンイレブン、入善のPAにて、2度にわたる苦渋の決断を迫られる。



●○● DAY-1 ○●○



■SCENE-1-2 高尾、機能しない女神の降臨
                                 [高尾(07:30) --> 相模湖(09:00)]


「とにかく相模湖だ、そこまで行って高速に乗れば、その先は流れている!」


血を吐くような、索敵班の檄が飛ぶ。戦いは絶望的だった。

ここは東京、日本の首脳部。
地図のどこを見ても、首都圏の大動脈たる道は赤く赤く詰まっていた。
なんという脳血栓
この国は、すでに心筋梗塞を起こしている。恐るべき、トラフィック高脂血症である。
来年から、ゴールデンウィークはブラッディーウィークに名を変えた方がいい。
赤っけぇー。赤っけぇーやつもほしい。

結局我々は、神奈川を脱し、した道で高尾へ辿り着くのに1時間半もかかってしまった。
実際の距離感をつかめない方もおられるだろうが、

  お手元のナビタイムあたりで、矢野口 → 高尾を、した道経路検索

なさってみればよい。
日本の悪玉コレステロールがどれほどクレイジーな値を示しているかご理解頂けよう。
敢えて繰り返そう、この国は血を患っている。



  ▼07:30・高尾 --> 09:00・相模湖



「ちょっと一旦、ファミマで休みまs……な、なんだと!」

東京のはずれ、高尾周辺の道でさえギッチギチの混み具合であり、引くも進むもままならない。
逃げ込もうとしたコンビニの駐車場でさえ満杯なのだから、始末に追えない。
敵は徹底して我らを追い込む構えだ。

  さすが高尾、修験の地である。
  今も昔も「とりあえず山登っときゃ、死後もなんとなく救われるだろう」
  という浅はかな考えの中高年を呼び集めてやまない。
  ……それってなんか、
  「とりあえずボランティア活動して海外留学しとけば、就職のときなんとなく有利だろう」
  って考える就活大学生と似てるね!
  その学生が年をとるとああなるのだ!!(ビシィ ← 高尾山に群をなす中高年の列を指さす

  あと最近は、ペダルを回すことで修験の肩代わりをしようとする中高年が、
  路肩で罪の上塗りにいそしんでいるところもよくお見かけします。
  頑張れ中高年! その手につかんだ年金はきみのものだ、好きに使うといい。

マそんな愚痴はともかく、目の前のファミマの駐車場が満杯だったので、
「じゃ、じゃあこっちに!」
とあわてて滑り込んだのが、ポプラだった。

……なんだか、とても可愛らしいおばあちゃんがやっていらして
大変気持ちよかったです。
こんなかわいいオブジェ ↓ も自作しておられ、四人で


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「次回からは、高尾で休憩するときは最初からこっちに来よう」
と話し合ったほど。


 ▼対・渋滞最終兵器 旅のお供に茅野愛衣~機能しない女神


サテ、話し合いといえば。
このポプラの駐車場で一つ、重要な決議がなされました。

  アラフォー「大事なことなので皆の意見が聞きたい。……どれがいいと思います?」

テラジさんがiPhoneの画面を開いて言いました。
画面には……

 ▼MAPLUS for スマートフォン
 http://maplus-sp.jp/voice_list.html?ct=cvi28

ほほう。これは重要な問題だ。
ナビアプリのキャラクター、すなわち声優を誰にするか……。

「茅野愛衣がいるー。そに子もいるんだー」
とは隊長。

「私は徳井青空か……茅野愛衣ですかねえ」
なるほど、アラフォーはそう来るか。

アラフォーは、『このすば!』のダクネスさんにエラくご執心であらせられたからな。
徳井青空とどこで繋がったかわからないが。
よつさんもかやのん推し、オイサンも、
茅野愛衣(『氷菓』摩耶花) or 徳井青空(『ごちうさ』マヤ)
のアラフォー案に大筋合意で良いのだが、ちょっと待って欲しい。



 「小山力也……というセンは無しですか」



オイサンの投じた一石に、一瞬、高尾のポプラの駐車場の空気がざらついたまま凍り付いた。

 「……ハァ? 何言ってんの???」

という視線にさらされるオイサン……むう。そんなにおかしなコトを言ったか俺は。
なんでや。力也さんエエやないか。あんなとっちらかった50代おらへんで!
しかしそんなオイサンの画期的な提案も、



 「いや、だって……。ちんこついてるじゃないですか……」



という、揺るぎない事実と、和解の余地のない論理で封殺されてしまった。
残酷なちんこのテーゼ。
結果、中嶋エリーゼas茅野愛衣さんが当選されました。
おめでとうございます。ちんこついてなくて良かったね。
これからも生やさない方向で頑張って下さい。

尚、オイサンの力也案に味方をしてくれた(?)のは彼 ↓ だけである。



  

  ありがとう、ぼびー。
  だがな、歴史上、ちんこがあらゆる悪人・罪人の誕生に関与していることは動かせない事実なんだ……。

かくして新しい旅の仲間(2次元キャラ)を迎えた我々が
希望の水辺・相模湖に到着したのは、それからさらに1時間半が経過した、AM9時を回ってからのことだった……。

  ……尚、このMAPLUSの茅野愛衣は、全員から「イマイチ」と烙印を押され、
  なんやかんやと頻繁にしゃべってくれはするものの、
  皆から「アラそう、良かったネー」と軽く流されるという気の毒な扱いを受けることになります。

  なんていうか、このキャラが……控えめオドオド系の「すみません、私なんか……」みたいな子で。
  「キャラが死んでる」だの「間が悪い」だの「雑」だのとエラい言われようだった。
  だってこの子、狙ったように「聞き取り辛いタイミング」でしゃべり出すんだもん。
  車内上映中だった『true tears』に出てくるトモヨちゃんに並んで、
  「機能しない子」として……その日のうちに封印されてしまうことになったのんでした……。
  残念。1500円もしたのに……。
  だから力也さんにしようって言ったじゃん……。



■SCENE-1ー3:親不知。どこから生まれてどこへ行くのか。
    [相模湖~みどり湖SA(11:30) --> 黒姫野尻湖PA(13:45) --> 再び7・11糸魚川能生鬼伏店(15:00)]

高尾のポプラで、機能しない女神へのお布施に大枚をはたいてから7時間あまり。
もう誰も、彼女の声に耳を傾けようとしない。
ごく稀に

  女神  「あ、あのっ。私、あんまりナビに向かないねって言われるんです……
  オイサン「アソーw」

という、オイサンの受け流しが入る程度だった。
あれから、相模湖畔のサクールKで休みを取り、いよいよ中央道に乗って、
11時半、みどり湖のSAで昼食をとった。
そのときはまだ、みな幾分元気であった気がしたが、
その次の黒姫野尻湖PAでさして面白くもないナウマンゾウのオブジェに群がって写真を撮る姿は、
すでに空元気めいてウツロでさえあった気がした。

  隊長は地味にまだまだ元気で、車中、左手に妙高山が見え始めると
  妙高だー妙高だーと、『艦これ』でお気に入りのおふねの画像などを
  Twitterに上げたりして楽しそうだ。
  何度か

    ♪ミョウコウ ミョウコウ ミョコ ミョコ ミョウコウ♪

  などと、某宗教団体の教祖ソングの替え歌でも歌ってやろうかと思ったが
  (そんなコト考えてたのか)、
  自慢のWiiUポータブルで殴られそうなのでグッとこらえた。
  オイサンはだいたい助手席に座らせてもらっているので
  後部シートの様子はよく分からないのだが、
  前の日完徹だったよつさんは、そこそこスヤスヤ眠っていたのではないだろうか。
  右斜め後方からときおり、彼の背が伸びるニョキニョキという音を聞いた気がする。



場面は再び、15時のセブンイレブン・糸魚川能生鬼伏店に戻る。



このコンビニは、3年前、城端前哨戦と銘打って魚津を訪れる途中で立ち寄った際、

アリガトウゴザイマシター、またお越し下さいませー」

というありきたりなひと言で、我々が再びここを訪れるよう因果を結んだ
恐ろしいコンビニなのである。
そのお見送りを受けながら、オイサンは
「いやいやいやw ないわーw さすがにここへもう一回は来ないわーwww」
とツッコミつつも、

(イヤ……もしかしたら、もう一回来てしまうのかも知れない……
 否、来ちゃった方が面白いのでは!?)

と考えさせられてしまった……。 ← それはお前のメンタリティの問題だろ
ともあれ、私たちはあの時既に、このセブンイレブン糸魚川能生鬼伏店の術中にはまっていたのである。
言霊とはよく言ったものだ……それにしても、このコンビニこんなに広かったっけな?
ちょっとだけイメージが違うぜ。

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そんな思い入れのあるコンビニだったのだが、
疲労と焦りが募るいま、感慨に耽るゆとりも我々には残されていなかった。

 「とりあえず、親不知はパスしましょうかぁ……」

軒先でたばこをふかし、誰にともなく呟くアラフォー。
その瞳には、百合ヶ丘の駅で

 『いやー! なんか夜中に目ぇ覚めちゃって!
     『ゼオライマー』見ちった! えっへっへー!!』

とバカみたいに笑って見せた朝の光は見あたらなかった。
それはそうであろう。先はまだ長い。今日は、どうあっても氷見までたどり着かねばならないのだ。
そして明日には高岡があり、城端がある。
万が一、氷見を今日中に回り切れないともなれば、明日以降のスケジュールが圧迫されることは明白だ。
5年。
5年待ったのだ(特に意味もなく)!
5年の思いのすべてを城端にぶつけたい、聖地は全てまわりたい、まわれなくてどうする!
今回を逃したら、次が巡ってくるのもまた5年後なんだぞ
(なんとなく都合がつかなかったりダラダラしたり、他作品の聖地に浮気したりするから)

ここで親不知をキャンセルし、その分超時空北陸道で急げば、
今日中に氷見まで辿りつける可能性はまだ残ると、皆、思っていたのかもしれない。

 「……それは別に構いませんけど。……いいんですか?」

色々迷ったが、オイサンはそんな風に尋ねてしまった。

たぶん走りたいのだろう、氷見のために敢えてパスしようとしているのだろう……
……と思ってはいたがもしかすると、
疲れているから、この状態が続くと危ないから今回は本当にパスしたい、
と、思っているのかも知れない……という考えもよぎり始めていた。

疲労と、予定と、走りたさ。

色々な都合を考え合わせてのつぶやきだったのだろうと思ったし、
ここでこんな風に訊ねたら、オイサンが見たがってるから走るか、とか、
僭越ながら考えさせてしまうかも知れぬ。
そんな風にも思ったが。このときは、尋ねてしまった。

オイサンは車における距離感と時間の感覚を、
様々な機微(気象条件とか、路面状況とか)含めて実感として持っていないから……
無責任な問いかけだったかもしれない。

結局、私たちは親不知を走った。
完全ではない、全体のが、2/3ほどの区間だが、とにかく走った。

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どれだけ万全に準備をしても旅は決めた通りには行かないし、なんらかの決断を迫られるときがある。
そんなとき、忘れられない瞬間が生まれる。
このとき私は、余計なことを言っただろうか。

次回へ続く。

 


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2016年8月 9日 (火)

■筋書きのない富山~延長5年、ツーアウトからの『true tears』・城端巡礼~(第1回) -更新第1079回-

隊長、テラジさん、よつさん、そして私オイサンの4人で行く、
アニメ『true tears』巡礼・城端の旅。

今回はその第1回。

前回は、旅程の全体を書いただけでなんも始まってない。
今日からようやく出発です。



●○● DAY-1 ○●○



■SCENE-1-0:予定

初日・前半はほぼ移動のみとなる予定。

朝05:30、ジェントル号はザ・百合ヶ丘を出発し、
途中、よみうりランドで隊長機、矢野口でエース機とランデブー。
そこから中央道、長野自動車道、上信越道を経由して、関東を脱出を図る。
途中SA・PAに立ち寄りながら日本海へ抜ける
(当たり前みたいに書いてますけど、それだって結構な重労働ですよ)。

旅の最初のチェックポイントは、「セブンイレブン糸魚川能生鬼伏店」
コンビニやないか! とつっこまれそうだが、
隊長を除く3人は、このコンビニとは3年前からの浅からぬ因縁がある。
マとは言っても、肝心の『true tears』とは何の関係もない、個人的な因縁だけど。
Dejavu……あなたとは、シャワーなんかじゃ消せない愛がある……

 ▼星のデジャブー
 


そこからは、深く美しき日本海に沿って西へ、富山に向けて進む。
その途中にあって避けられないのが難所・ザ・親不知
……いや、素直に北陸道を使えばさけられるんだけども、こちらもまた、因縁に結ばれた地。
避けることは……運命から逃げることを意味する。
逃げることは許されないのだ。
3年の時を経、ラリーイストとして大きく成長を遂げたテラジさんが
その腕前を親不知さんにぶつけます。
超熱血・本格ラリーまんがの決定版! テラジ=マクレー・ザ・RALLY! ガッデム!

親不知を抜けて富山県へ至ると、本日の宿が待つ富山市街を一旦パスし、
富山県西北にある氷見エリアへ向かう。
ようやく本来の目的である聖地
ここには、アニメ『true tears』のラストシーンのロケ地と言われるバス停など、
エエ場面の舞台が目白押し。



……そんな、超充実した一日になる予定の初日。
旅に出る前、誰かが言った。

「10時くらいから車ンなかで『true tears』流し始めたら、
 全話見終わる4時、5時くらいには、夕暮れ時に氷見に着けていい雰囲気になるんじゃねw」


完璧だ。完璧な計画だ。
運転手さん、実際ンとこ何時くらいには到着の見込みですかね?

「うまいこといったら、
 15時くらいには富山に着いちゃうんじゃないですかねーw」


なるほどー♪



■SCENE-1-1:俺の入善がこんなにあきらめに満ちているわけがない
           [入善PA(16:00) <-- セブンイレブン糸魚川能生鬼伏店(15:00) <-- 矢野口駅前(06:00)]



――誰かが言った。

「……今日、氷見まで行くのは諦めましょう」
「あ、はい。そうですね」
「そだねー」


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誰も、なにも反論しなかった。皆、物分かりがいい。
時刻は既に16時近い、曇天に夕闇の気配が滲む、ここは入善PA。
売店などもあるわけではない、自販機とトイレだけの小さなPAだった。





「氷見まで、あとどれくらいですっけ」
「さっき見た看板には90㎞って書いてたと思います」
「なんか距離が減らないような……。その前の看板でも90㎞じゃなかった?」

日本海沿いに出てからずいぶん走った。
14時頃、関東からの北上を終えて新潟・上越に入り、
「親不知のセブン・イレブン」に着いたのが15時ちょっと前だった。
その時点で、氷見まで残距離、いまだ130㎞程度。
疲労も激しく、風も強かった。
これはもう、今日のうちに氷見を回るのは厳しいな、という空気が、ありありと浮かんで来ていた。



 ▼15:00 セブンイレブン・糸魚川能生鬼伏店



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時はさかのぼって、15時。セブンイレブン・糸魚川能生鬼伏店。
この店の軒先からは、国道8号線を挟んで日本海が見えるのを我々は知っている。
今日は曇ってこそいるが、5年前のあの日のように、雨が降ったりはしていなかった。
若干蒸すほどで、よつさんの業界人ぽいスタジャンは暑そうなくらいだ。


 「とりあえず、親不知はパスしましょうかぁ……」


テラジさんがつぶやいた。
今回も、ジェントル号の手綱は彼の一手に握られている。
幾多の経験を積んだ、名ドライバーにしてラリーイストだ。

このときの日本海は、薄くかげっている割に明るい色をしていて、
波の重たげなうねりとはどこかバランスが悪いように見える。

彼もああは言っているが、もう一度相棒と親不知を走ることを彼は望んでいたはずだ。
ここまで来るだけだって、並大抵でない。
なんらか特別な機会がなければ、次に走る機会もそうそうないだろう。
今を逃せば次はいつになるか……
そんなことを考える間にも、タフなトラック野郎や地元の車がびゅんびゅん過ぎて行く。
だから本来なら、横っ面の一つもひっぱたいて

 「ばかっ! 何を弱気になってるのよ、アラフォーのいくじなし!!」

と檄の一つも飛ばすところだが、今回ばかりはそうもいかない空気。
……疲労の色が、あまりにも濃い。

「都心を脱して新潟へ向かい、そこから日本海沿いに富山へ至る」というここまでの予定、
その「都心」が、早朝も早朝のド早朝からからギュウギュウ詰めになっていて、
脱出までにどエラい時間を食ってしまった。
そこで時間と体力と、MPの大半を持って行かれてしまったのだった。
「都会は恐ろしい。東京は怖いところだ。」
郷里の年寄りたちが口を揃えて言っていた(そのような事実はないが)ことが真実だと、
今になって思い知らされる。

ときは折しもゴールデンなウィークの真っ只中。
日本で一番人が動くときに、
日本で一番自動車が集中する道を走ろうというのだから、そのくらい予想しとけや、
ってなもんでしょうけども……。

にしたって、まだ朝の5時もまわる前から道路が赤く染まるだなんて。
あんなに熱く脈打っているだなんて。もう死ぬしかないじゃない!

……あと他に、ドライバーの疲労が激しいのに原因があるとすれば、
ハードな行程に備えて前日早々に休んだものの、寝るのが早過ぎた上にワクワクしてしまって真夜中に目が覚め、
寝付けないっつって『ゼオライマー』とか見てたから、っていう……
完全に中学生男子みたいな理由です。
中学生男子か。
どうせ、あの辺のシーンでオナニーとかしてたんだろ。



 ▼06:00 矢野口駅前



そして、渋滞に巻き込まれた原因をさらに追求すると、
「寝る子は育つ」でおなじみ、我らがエース・よつさんが、
集合時間前に合流場所に到着していたことが挙げられる。
このような事態は初めてである……慣れないことするから!

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ジェントル号がランデブーポイントの矢野口駅前に着くなり、
待ち構えていた彼は新しく黒くなったホイールを見てしゃがみ込み、

  「おお、新しいタイヤは溝がすごいですね!」

などと呑気にのたまったのである。
……まあ、それを聞いてタイヤを見、

  「わっ、本当だw!」

と驚いていたテラジさんもたいがい呑気者だが。お前が変えたんやないかw
ちなみに今回よつさんが早かったのは、前日オシゴトで完徹だったからである。
ムチャシヤガッテ……。

  万が一早く待ち合わせ場所に着いてしまいそうだったら、運命の歯車さんを欺くために、
  乗る電車を軽く間違えるとか、一回ワザと反対側のホームに立つとか、
  小芝居をはさんでフェイントを入れるように教えておいたのに……。
  渋滞を回避するには、運命さんに
  「あ、こいつら今回も順調じゃないな、じゃあ渋滞はそんな重くしなくていいや」
  と思ってもらわないとダメなのだ……。



……などと。



いくら悔いてみても、時、すでに遅し。
テラジさん、隊長、よつさん、オイサンの4人が矢野口駅で揃うAM6時頃には、
東京の道路は、もはやどこもへも逃げ場のないTHIN・REDLINE
道路状況を示す表示は、血だってこんなには赤くないだろってくらい
WARNINGで真っ赤に染まっていたのです。

まさか東京を抜けるまでに、あんなに時間を要するとは。
高尾が、相模湖が、あんなに遠いだなんて……誰も思っていなかったのです。



4人の運命やいかに。
果たして、氷見へは初日のうちにたどり着くことができるのか。
次回へ続く。




 

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