2016年3月13日 (日)

■ティファニーでガンプラを。~私信、『アマガミ』SS、「Plastic Joy」に寄せて~ -更新第1048回-

オッスおらオイサン。

今日のお話は、とあるお友だちに読ませてもらった
『アマガミ』の、絢辻さんにまつわる二次創作・SSの感想なので、
細部に関してはご当人以外にはサッパリわかんないと思うけど、
久々に『アマガミ』や絢辻さんについて思うことなんかを書くので、
せっかくだからご本人の許可を得て、こっちに載せちゃうことにした。

  いえーい。  ← 何がだ

デ、読ませてもらったんだけど、
先ずは、感想が2年越しになってしまったことを素直にお詫びしておきます。
メンゴメンゴ。

受け取った直後にもちゃんと読んだのだけど、
公私ともに超忙しい時期でもあって(お会いしたのもすごい合間を縫ってお会いしたんだったと思う)、
キチンとした感想を返せずにおりました。
今回改めて読み返してみての感想は……
だからもう、2年前とは違う感想になってしまうことはご容赦戴きたいのだけど、

「愛」とは、斯くも尊く、斯くも無邪気で、そして斯くも気恥ずかしいものであったか!

……と、そんな風に感じ入るものだった。


「恥ずかしい」とは書いたが、きっと、多分、
その恥ずかしさは書いてしまった今なんとなく分かってもらえるものと信じて書いた。
2年前には恥ずかしくなかったかもしれなくて、
今は恥ずかしいかもしれない……そんな恥ずかしさ。

お話自体はシンプルで、
それだけに愛と「祝い」に満ちていることが伝わりやすい、暖かいものでした。
そこがまた開けっぴろげで、恥ずかしさに直結してしまってると思うのだけど。

この結末にたどり着いた絢辻さんが、ナカヨシから来たのか、スキBEST・スキGOODから来たのかは
アマガミの実プレイから遠退いてしまった自分には推し量ることも難しいが、
いずれにせよ、
幸せな結末に辿り着いた絢辻さんへの、溢れんばかりの「おめでとう」に
むせかえるようだった。

登場人物の殆どが二人の門出の式にやってきて祝辞を述べるシーンでそれはよく感じられて、
キャラクター全員を登場させるのは二次創作としてのサービス精神でもあったのかもなーと思いつつ、
「誰からも祝われるまでになった二人のそれまでの時間」がさりげなく表れているのが
個人的には印象的だった。
あーホントに佳き二人であったのね、という感慨……というか、
そうであって欲しいという書き手の願いが、なんかもうパンパカパーンでパンパカパーンで。



……けど、どうなのでしょうね?



こうして、ビターではあるけれどもダークではない、
ハートウォーミングになってしまった絢辻さんは、
あの厳格な絶対輪郭を保っていてくれるのだろうか?



絢辻さんは、ブラックホールを抱えていた。



胸の深奥に、ブラックホール……
「無」の頂点であると同時に重力と質量の権化であり「在」の極致であるところの
奈落を抱えていたからこそ、そこから先に何者の介入も許さないくらいの強い強い強い強い輪郭、
事象の地平面をともなって
ボクらが愛してやまない唯一無二の絶対輪郭・「絢辻詞」というカタチでいてくれたワケで。
それを感じさせなくなったいま、彼女の輪郭はどうなってしまうのだろうか。
それが心配でならない……。
久しぶりに、そんな気分に浸ってしまいました。

  まオイサンは、そういう輪郭の残る気配が多分にあったからこそ、
  オイサンは「スキ」よりも、
  「アコガレからのナカヨシ」が好きだったりしたのだけれど。
  ……となると、それが感じられないこのSSの絢辻さんは、スキ系列の絢辻さんなのかしら?
  と妄想をたくましくするところではある
  (お会いした時に直接そんな話を既に伺ってたらごめんなさい)。

そんな気分にさせるほど、幸せいっぱいの絢辻さんのお話だったね、
ということです。

単体の読み物として、ヒトツ率直な物足りなさを述べると、
冒頭で述べた通り良くも悪くもシンプルで、シンプルさがたたり、
イマドキのオンライン・オフライン関わらず蔓延する物語作品から見れば、
どうしても、どこかで見た、誰かの何かの作品と重なってしまうところがある――



――のだけれども、それがダメかと言われたら、そうでもない。
二次創作のSSってそのくらいでいいんじゃないかなという感触を、
今回読ませてもらって改めて持った次第。



確定的な類似ではなく、全体的な枠組みが
「ああ、なんかこんな話どっかの何かで見たなあ」
という程度のことだけど。
けど、ヘンに作り込まれ過ぎて端から端まで風呂敷が畳み込まれるようなものよりは、
オイサンはよっぽど好きだけど。
モ少し余韻があっても好みかなあ。

デそういう好き嫌いを除いたとしても、だ。



特に、『アマガミ』は過程のゲームだ。



ADVだから、本来は一つの結末にたどり着くための過程は基本的に限定的で有限で、
SLGのような広がりは無い、
ハズである、
にもかかわらず、
過程に肝を置くゲームだ。
と、オイサンは思う。

  間口の広さは普通なのに、懐は不可思議に深く、そして出口はない、という
  歪むのもここまで来るとキモチワルイな!(ほめことば)
  ……という異様な(ほめことば)姿をしていた。

システムとしては完全にADVなのだけど、プレイするうちにSLGの味がしみてくる。
それは濃いプレイヤーたちの中で呼び起される感情が同じテキストを読んでも通り一遍でなく、
同じ道筋を辿りながら、パーソナルなステップを踏み次の展開に対して納得を得ている。
そうした手続きの事実はプレイする本人の外からは観測できないハズのものであるにも関わらず、
同じ世界に触れるプレイヤーたちは同朋たちの中で何かが起こっているのを
ボンヤリ察してしまうから、
そこに発生し存在する、個人の数だけの分岐を知り、それがSLG的である錯覚を起こす……。

……まゲームにしろ音楽にしろ映画にしろ、
娯楽物なんてのは多かれ少なかれ受け手の経験と引き出しによって違う味がしみてくるものですが、
『アマガミ』は特に個人の個人的な核に、針の形をした爆弾を打ち込んでくるらしい
(そしてどうやら、殊に傷を持つ者たちにはよりそうであるらしい)。

そういう個を相手どるゲームの二次創作なのだから、
ちょっとやそっと、骨格や輪郭が似ていたってどうということはないのではなかろうか。
個人が個人の材料と思い入れで勝負することが大事で、
そのはしばしに埋め込むパーツで、自分だけの輪郭を与えれば良い……んじゃないかなあ。
そしてたいがい、何故かそこに「ゆがみ」が埋め込まれるのがまた、
『アマガミ』の面白いところではあった。

だから、
「『アマガミ』が受け手にそういう(こういう)物語を書かせてしまう」ことは不思議でもなんでもなく、
今回読ませてもらったお話はまさにそういう物だったなーと思う。

書き手のアナタ自身の中で、
 「いつか幼い絢辻さんが川に投げたというおもちゃの指輪と、
  『アマガミVA5』にあったアンソロジーのストーリーと、
  エンゲージリングと、
  Plastic・Joyの歌の歌詞に現れたdiamond ringと」
が重なって、!他ならぬ一人の書き手が!いてもたってもいられなくなった、という、
熱の高さや鳥肌の立ったような昂揚感のあることが良く伝わるし、瑞々しいと思う。
その時点でもう勝ちだと言っていい。

  フシギなもので、なんかそういう
  「あ、そういう遊び方をしてもいいんだ」と思った人が、
  結構いたみたいね。他の環境とも相まってね。

……しかしそれだけに、やはり「我がコトの様に恥ずかしい」わけでw
ムズムズするわいw

……あの、言っておきますけれども、
オイサンはいま物凄いエラそうにして書いていますが、
これもまたものすごい恥ずかしいコトをしているという自覚のもとにやっているので、
なんかもうスミマセンでした。




……と、そういうことをふまえて。




これがまた、その世界を何も知らない人が読んでも共感出来てしまったり、
なんとも言えない気持ちにさせてしまったりすることが出来れば、
それはとても鮮やかだとオイサンは思うので。
ここから先は、読者としての贅沢。

オイサンは、一度お会いしたきりの第一印象からで申し訳ないけれども、
書き手のアナタのことを大変に豪放磊落な人物だと思っている。
その上で、人から認められる頭の良さや周到さなど、
緻密な面もきっと持っているのだろう、とお聞きする話の端々に感じていた。

大概どこかしらが鬱屈していて、
新品の折り紙を袋から出したら何故かどの折り紙も全部四隅の一つがちょこっとだけ折れちゃってた、
みたいなところのあるTwitterを通じてお会いした30人近い輝日東住人の中で、
アナタは稀有なパーソナリティを発揮しておられた。
アンタだけだよ、あんなんだったのw

  そうは言っても、上で書いたみたいに
  「瑕を持つものに這い寄ってくる『アマガミ』」だけあって、
  アナタも不思議なくらい主人公にシンクロする事件を抱えておったのでしたっけね。

「僕ってどんなんなんスかw」ってお思いになると思うけども。
まあお会いした皆さん、それぞれなんがしかの面で「アンタだけのあんなん」なんだけど、
その矢印の向き方が誰とも違っていた。
その分オイサンも面喰らって腰が引けてしまったところもあるんだけど、
その時点でも十分面白かったし、ときどき会って話を聞きたい人だなあと思う。

だからもっと大胆に、書き手であるアナタの持ってた当たり前、
でも他からしてみれば「お前なんじゃソレ」って言わずにいられない当たり前を、
作品の世界にぶちまけてみても良かったんじゃないかなーと思う、
っていうか、そういうのを読ませてもらいたいって思いました。
それはまあ、読者としての希望。

パーツにとどまらず、欲望・願望に収まらず、
土台からして自分ワールド全開の、新しい、『アマガミ』らしい冒険を。
今回の画サッパリまとまっていたから、
もっともっと「書き手くさい」ものを読みたいです。

絢辻さんは、比較的「閉じてしまった」ところのあるヒロインなので、
自分らしさを盛り込んで広げることは……難しいと思うんだけどね……。
情報も少ないしね……イヤ、遊び辛いとは思うのよ、ほんと。

  だからこう、当時、公式にはもう少し……ね。
  広げて欲しかったなとは思うんだけど、
  それはそれで、オイサンが最初に絢辻さんに感じた「完成度」と相反するんだけどさ。

オイサンの思うアナタの像を思うにつけ、
もしもアナタの愛したヒロインが、より快活で、より開かれた、
中多さんだったり、森嶋センパイだったりしたなら……
という妄想が尽きなかったりするです。

今現在、『アマガミ』や二次創作や、お好きなアーティストたちの作品と
どういう距離感で生きておられるのか分からないけど。
そういう遊びも見られると楽しいなーと思います。



……ね。



どーなんだろ。



まだ自分たちの体に、『アマガミ』や絢辻さんは息づいているんだろうか?
そんなことを思い返す価値を感じさせてくれる作品だったと思います。




……以上が、あなたが書いて、私が読んだ、
PS2版『アマガミ』の絢辻さんSS、「Plastic・Joy」の感想だったワケです。
相変わらずナニ言ってっか半分以上わからない感想だけれども。
どーでしょうね。

謎多き絢辻さんの物語、
そこにどんな自分なりの解釈を加えるか、
どの絢辻さんを自分の一番好きな絢辻さんに据えるか。
なんかこう、ゲームの『アマガミ』の絢辻さんでSS書いちゃうっていうのは
オノズとそういうトコが出ちゃうんで。

やっぱりこう、この作品に関しては、
みんなに「おめでとう」って言われちゃう、そういう絢辻さんだったよね、
と言うところが全てだったのかなと思います。



「ポチャーンって、安物のくせにずいぶん良い音がしてたわ」



次があるなら、是非。
カナダの森で、インドネシアのジャングルで。
絢辻さんが一体どんな絢辻さんらしさに出会うのか。
そんな話を読みたいです!  ← 無茶を言うな

オイサンも未だに書いてます。
次は、梨穂子で。
誕生日に間に合うといいけど、無理だろうなw



マそんなんで。
またお会い出来る機会があったら、面白い話を聴かせてください。
ホント、2年もすみませんでした。

気長によろしく。
オイサンでした。



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2015年3月14日 (土)

■アマガミ・SS「ホワイトデーだ! 絢辻さんにお返しを渡そう!」 -更新第975回-

 
 
 
主人公「絢辻さん、今日はホワイトデーだね!
    はいコレ、チョコのお返しだよ。おいしかったよ、ありがとう!」

絢 辻「……」
主人公「……? 絢辻さん?」
絢 辻「……え? あ、ごめんなさい。何かしら?」
主人公「ホワイトデーのお返し……なんだけど、どうかした? 具合でも悪い?」
絢 辻「あ、そうね、そうだったわね。ううん、そうじゃないの。
    嬉しいわ、上げた甲斐があった」

主人公「……だったらいいんだけど……」
絢 辻「ちょっとボーッとしてただけ。ありがとう」

主人公「……」

主人公「(なんだか上の空だな。機嫌も、あまりよくないみたいだ。
     あれかな、ブルーデーってやつかな……)」

絢 辻「(なんてこと……迂闊だったわ……
     売り抜けるタイミングを逸して、あんなよけいな損を出してしまうなんて……
     金額は大したこと無いけど、悔しい!
     とんだブラックマンデーだわ……)」

 
 
 

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2014年11月26日 (水)

■アマガミSS『食欲と芸術の秋だ! 梨穂子に女体盛りをたのんでみよう!』 -更新第956回-

 
 主人公「梨穂子、折り入って頼みがあるんだ……」
 梨穂子「なになにー? あたしに出来ることなら、力になるよ?」

 主人公「にょ……」
 梨穂子「『にょ』?」

 主人公「にょ……女体盛りを食べてみたいんだ! 梨穂子で女体盛りをやらせてくれ!」
 梨穂子「え……ええ~~~~!?
     そ、そそそそそんな……恥ずかしいよ、いやだよぉ~」

 主人公「どうしてもやってみたいんだ!

     一度だけでいい、お願いだ、このとおり頼む!」

 梨穂子「んんん~……。
     ……。
     ……仕方……ないなあ……」






 ○    ×   △     





  ……数日後! 全裸で横たわる紗江ちゃんの上に、

  刺身となってしょうが醤油でサッパリお召し上がり戴かれる
   変わり果てた梨穂子の姿が!!!











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2014年2月 3日 (月)

■PSVita版『アマガミ』発売記念SS 「クローズアップ・節分 迷走する『アマガミ』ビジネスの行方~東北東へ針路をとれ!~梨穂子と恵方巻きゲームをしよう」 -更新第901回-

 

 
主人公「うーん……。
    このところ、梨穂子とのポロツキーゲームもちょっとマンネリになってきたし、
    新しい遊びを開発して刺激を求めたいところだ。

    何か良いアイディアは……。
    今日は節分。
    ……豆まき。

    ……だめだ、ありきたりすぎる。
    ……!!
    そうだ梨穂子! 今日は、節分らしいゲームをしよう!

梨穂子「『
節分らしいゲーム』? いいけど……どんなの?
主人公「『恵方巻きゲーム』だよ!



  パ ッ パ ラ ー ☆



梨穂子「『恵方巻きゲーム』?
    へえー、なんだかわからないけど、面白そうだし美味しそうー。
    じゃあ私、他に参加する人がいないか、探してくるよー。

主人公「え? 他に? 参加?」
梨穂子「うん! じゃあちょっと行ってくるねー。
主人公「あ、おい? 梨穂子ー?



   ……15分後……



梅 原「よう大将、なんで俺らまで呼ばれたんだ?
主人公「わからん。
    僕はただ、ポロツキーを恵方巻きに置き換えた

    『恵方巻きゲーム』を提案しようとしただけだったんだけど……


香 苗「相変わらずのバカップルぶりね……。

    そんなもんにあたしらどうやって参加するのよ?
    ……。
    ……まさか梅原君と!!?!」


主人公「ごめん、香苗さん。

    それはさすがにないと思うけど、
    正直、梨穂子が何を考えてるのか、今回ばかりはさすがの僕にもさっぱり。
    それより肝心の梨穂子はどこへ行って……
あ、梨穂子!


梨穂子「みんなお待たせー、クジ作ってきたよー。
主人公「あ、ああ、ありがとう……(クジ?)
梨穂子「はいみんな順番に引いて引いてー。
    あ、まだ見ちゃダメだからね。


主人公「あ、ああ(まさか……
梅 原「(この流れは……
香 苗「(もしや……

梨穂子「ハイ、みんな引いたよね、それじゃいくよー、






    恵方巻きだーれだ?





 
 
  _人人人人人人人人人人_

  > 恵方巻きだーれだ <

   ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄

 
 
 
 

完!


 

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2012年8月30日 (木)

■僕とモギーと、梟池で。 -更新第804回-

ロビイストになりたい。
オイサンです。


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そうして、日がな一日ホテルや劇場のロビーで、
無料のコーヒー飲んだり新聞読んだりしてダラダラ過ごすのさ。

……え? そうじゃない?
……紅茶? そういうことでもない?
え? どういうこと?
まあいいや。



■僕とモギーと、梟池で。



サテ、時計はまたまたさかのぼり、
オイサンの夏休みが終わって帰省から戻ってまだ間もない、8月19日の土曜日。
このオッサン、まーたワカモノと遊ぶ約束をとりつけていました。

  ……仕方ないじゃないの。
  これは6月くらいからお誘いを貰ってたんだから。
  正直、我ながら遊び過ぎだとは思うが。

場所は若者の街・池袋。
昔はわりとブラブラしたもんですが、随分ご無沙汰してるなあ。


▼オイサンおデートMAP in 池袋

より大きな地図で ミョウガキャニオンの恐怖 を表示



■ふたりのきもちのほんとのひみつ



この日のメインは勿論フォロワーさんとお会いすることなんだけども、
せっかく都心まで出るのでミッションをもう一つ設けてみた。

それは、「茗荷谷にあるロシア料理の店「ソーニャ」でランチを戴く」というもの。

  ▼茗荷谷 ソーニャ
  http://tabelog.com/tokyo/A1323/A132302/13003541/

このお店は、以前お伝えしたサキさんとの密会の時に
密会場所の候補に上がりかかったんだけども結局使わなかったお店。
……なぜ候補に上がったのかといえば、
『キルミーベイベー』の殺し屋ソーニャちゃんと名前が一緒だったから。
そんだけ。
ホントそんだけ。
けど、オイサンがこのお店を見つけるよりも早く
サキさんも見つけてたってのが面白い。
その時のやりとりがこう↓です。


  1
  なんかうまく埋め込まらないので画像でスマヌ。


……実際会う前からこんなやりとりが出来るっていうんですから、
いい時代ですよね。
時代の性能なのかどうかはともかく。

結局このときは二人で相談して、
「他に候補が見つからなかったらそこにしましょう」
なんてノンキに話して、
「ロシア料理ってのも面白いけどマ今回はいいかー」
とオイサン一人でナットクしてたんですが、
あとから聞いてみたらサキさん、一人でランチに行ってみてたんだそうで。
ウフフ。


  あのがきゃあああああああ!!!
  それで出し抜いたつもりかあああああああ!!!



……すみません取り乱しました。
ウフフ。

だもんで、オイサンも本場の貧k……ゲフンヌ、
本場のボルシキと、揚げ立てのピロシチとペレストロイカを味わいに、
おっとりブレードで駆けつけたとこういうわけです。
ペレストロイカの酢味噌和えおいしいです。

▼キルミーベイベー ふたりのきもちのほんとのひみつ




 ▼ミョウガキャニオンの恐怖!

さてミョウガキャニオンまで赴くのにこのオッサンが黙って電車に載ってるワケもなく、
池袋で一旦降り、クッソ暑い中をドボドボ歩くというドM仕様。
このヒトあたまおかしいんですかね。

  いや、ホントはデートで使うお店の場所を先に確認しておこうという
  意図があったんですけどね。
  この日は湿気がさほどでもなくて風も強く、日陰にさえ入れば結構快適で助かった。
  チョイチョイ日陰に逃げつつ匍匐前進。

しかしこの、池袋~茗荷谷というエリアにお邪魔するのはオイサン初めてだったのですが、
案外、のどかでひなびた感じも残っているのですね。
都心のクセに。
こんなにフツウに人が住んでるとは思わなかった。
昔の一軒家が結構立ち並んでいる。
へー。
冗談でツイッターに
「池袋から茗荷谷までブラタモる」
とかPostしたんだけども、
本当にそうなれそうなくらい可笑しな小道とか分かれ道とか、
曰くありげな地形が時々顔をのぞかせてなかなかタイクツさせません。

  R0053090 R0053093

  道がへんな曲がり方してたりね。なくても良さそうな段差があったり。
  面白い。

「ミョウガキャニオン」というくらいですんで、
左右に堆く積み上げられたミョウガの谷間を崩さないように
おっかなびっくり歩かなければならないのかと、
ミョウガがあまり得意ではないオイサンなんかは生きた心地がしなかったのかと言えば
マア常識的に考えてそんなわワケはないんですね。
ハナシ盛りすぎ。

茗荷谷の駅を目前にして、まだまだお昼までは時間があったので、
前を通りがかった時ちょうど開店準備中だったカフェに一旦避難。
だって、暑いものは暑いんだもの。
「cafe Fuu」さん。

 ▼cafe Fuu
 http://www.cafe-fuu.com/

当たりのお店でした。
広々した店内。
清潔感のある雰囲気。
控えめなBGM。
ふとましやかなウェイトレス(失礼)。
なぜか、超コック帽の料理長。

  喫茶店の厨房で、コックコート完全装備って珍しいよなー。

パラパラとメニューをめくってみると、
スコーンが私に助けを求めていたので救出しました。
ふう、もう少しで手遅れになるところだったぜ。

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  ……しかし、このあとフォロワーさんとお邪魔することになる
  「ワンダーパーラーカフェ」にもスコーンがあることを、
  この時のオイサンは知る由もなかった……。
  教えといてよおみかん隊長


一時間半ばかりお茶を戴きながら書き物したりして、
良い時間になったのでいざソーニャへ。
茗荷谷、緑も多めのいい町です。


R0053113



 ▼ロシア料理の店 ソーニャ

小さな看板の、こぢんまりとした可愛らしいお店です。

お店の内装全体が深い赤をしているのは、
革命の志士の血の色を表しているのでしょうか。
申し訳ないけども、ちょっと落ち着かない。

壁、テーブルクロス、食器、
全部が深い深い、若干黒味を帯びた赤。
うーん……やはりその、ココロが少しザワついてしまいます。
スペツナズ時代の血塗られた記憶が呼び起こされ、
この店のご主人はその時の教官すみませんそんな事実はありません。

  ▼蝉鳴きし候に蝉無きし頃を想うでござる の巻 [ きつね炊飯(仮) ]
  http://elis.s246.xrea.com/elis/diary.cgi?no=125
  こちらはそのオイサンを出しぬいたサキさん(ID:eliskip)のページ。

まあ真面目にね。
多分この赤も、文化的になにか意味のある室礼なのでしょうけども、
ちょっと落ち着かんかったなー。

お料理はおいしかったです。普通に。
特にクセがあるわけでもなく、
野菜とお肉の真っ赤なシチューという感じ。
感動的に美味しくて、是非またこよう!
……というモノでもないです。
ロシアの人、結構普通の味覚(なんだと思っていたんだ)。

ピロシキには、サキさんも書いている通り
ひき肉・餡・カボチャがありまして、カボチャにトライしてみました。

R0053141 R0053175 R0053177

「揚げたてで熱いですよ」とお店のご主人は言ってましたが、
これがまた本当に熱くてですね!!
ここは冬のロシアじゃねえ真夏の日本だ熱いな!!
と叫びそうになりました熱い!!

そしてサキさんが書いてくれてた通り。
カボチャ、分かり辛かったw
味が。
美味しかったんだけど、風味程度にしかカボチャっぽさが残ってなかった様な気がする。
甘かった。

そんなこんなで一つ目の目的を達成。
池袋へ戻るため茗荷谷の駅へ向かいますが……
そういえば、このあとお会いするフォロワーさんとも縁の深い
スキBADさん(元:第四先輩さん)もこの辺にお詳しかったような……などと、
みちみちイタリアンジェラートのお店の看板など見つけて思い出すオイサンであった。



■@mogura_otoko



さて本日のメインイベント。
デートのお相手はID:@mogura_otokoさん。

オイサンの指定した待ち合わせ場所、いけふくろうに現れたのは……
先日の札幌オフに引き続き、またしても未成年でしたつかまる!!(捕まらない)
年齢は薄ボンヤリとしか把握してなかったのですが……
そっかー、彼も未成年だったかー。

  『アマガミ』やったのも高校生のときだって言ってましたよ。
  うひー。

全身浅黒く日焼けして、小柄ながらもちょっとガッシリした体つき、
一見すると健康的で、何かスポーツをやってる人に見えなくもない。

  誰かに似てるなーと思ってたけど、
  いしいひさいちの漫画に下宿の先輩的なポジションで出てくるキャラに
  よく似てるんだ。

  ちなみにオイサンの職場には、水木しげるのマンガにモブで頻出する
  出っ歯でメガネのキャラにそっくりの人がいました。
  今はもう違う部署だけど。
  どうでもいい情報。
  

なんかこう……ひと目でイカニモ! ていう感じではなかったなあ。
少なくとも、オイサン世代の見た目感覚では。
でもなー。もう、最近の人らの基準はわからんのだよ。

そんな、@mogura_otokoさん=もぐお夫さんでしたが、
経歴を聞いてると、やっぱりこう……
オイサンみたいなのの歩んできたのとは、ちょっと道が違うんですよね。

実際、バドミントンを長くやっていたスポーツマンで意外と体育会系。
今は学園祭の運営委員をやってみたりと
なかなかにアウトゴーイングな一面も。
見た感じ、半袖からにょき出た腕なんかも結構筋張っていて、
たくましさを感じさせる。……抱かれたい! 
いやいやそうじゃない。

  しかし……色黒で、メガネで、腕ががっしりしている……
  ああ、モグラ男ってそういう((多分)違います)。

つい先日まで2年連続でつとめた学祭の実行委員の仕事を
頑張ってたって話をイキイキと語ってくれまして。
なんていうか、あー、大学生だなーと。
ウム。
そこは、すっごくフツーの大学生らしい大学生にお会いした感じです。

  あ、ちなみに彼は今回、
  ナント熊本から青春18きっぷでここ東京まで来られたのだそうです……。
  それも学生らしいと言えばらしいけど、スゲエ。
  デ、途中名古屋で元締めに挨拶に伺ったところ、
  そこで寝かせてもらうつもりだったのがシャワーも浴びさせてもらえず
  グラウンドに持ち込まれ、そのまま語り明かしてほぼ徹夜だとか。
  容赦ねえな。

ウーン。

オイサンら世代のオタクっていうと、
ある時期に、きっかけになる作品にガツンとやられて修羅の門をくぐり、
そこから先はもう修羅の道……日の当たる道から90°の角度で分岐するその道だけを
延々と歩き続けるものだと思っていたんですが……
彼からは、否、彼ほどの男からも、どうもそういう匂いはしない。
学祭とか、既に興味なかったもんなー。

  こうなってくると、「オイサンが特殊なのか?」と疑わざるを得ないな。
  皆さん、存外ハイブリッドでやってるもんなんでしょうかね。

けれど、話を聞いていくと、そうした違いにもなんとなく合点がいき始める。
彼、ギャルゲーへの入口も、
ケータイアプリ版の『キミキス』からだって言うんですから
世代的なギャップを感じずにはおられません。
そっかあ、ケータイかあ……。

  『ドラクエ』もケータイなんだってさ。
  もうそういうのが当たり前になっておるんだな。
  オイサンたちの感覚が古いんだ。そっかー。

そんな風に、学生時代ずっと部活でスポーツなんかやっていた、
いわば日の当たる世界の住人だった彼が
突然ギャルゲーに手を出すことに抵抗はなかったのかなー、
ということが、オイサンにはなかなか不思議でしてね。

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これも実は、旧世代オタクの感覚だということが
今こうしてまとめていてようやく分かるのですが……
そんな疑問もぶつけてみたところ、
「別に抵抗はなかった」
と言うんですね。
あっさりと。

デその理由というのがまた、たまらなく興味深い。

  「昔から、『パワプロ』やってたんですよ。
     そうするとサクセスモードの中で……」

ああ、なるほど!!
スポーツゲームのストーリー仕立て育成モードの中に
結構本格的な恋愛要素が埋め込まれていたので、
ゲームの中で恋愛モノを楽しむことに、特段の強い抵抗はなかったと、
このように仰るわけです。

  ううむ。
  さすがKONAMIさん、さすが元祖よ。
  面白い導線を敷いたものだな。
  狙ってか、無意識のことなのか知らんが……恐ろしいわい。

しかしあとからまた考えてみれば、
彼らの世代の意識の中で恋愛ゲームは「ギャルゲー」というジャンルに多分なくて、
例えば、週刊マンガ誌にスポーツモノと恋愛モノが一緒に載っていて
その恋愛モノを読むことをイチイチ恥じたり
「異なもの」として認識する必要がないのと同じように、
恋愛ゲームも、
「ケータイアプリ」という「雑誌」に掲載される
「スポーツモノ」と同列のコンテンツの一部である、
という意識しかないんじゃないかなあ、とも思えてきた。

オタクの世界への入り口も、
我々の頃のように普通の道から少しはずれたところに草に覆われ口を開いている、
のではなく、
普通に歩く生活道路のところどころに、
明るい看板を掲げている、ってことなんだろうなあ。

いやあ。

……時代は、変わったねえ。
マあれから20年近いんだ。
無理もないか。


 ▼mogura_otoko~その血統

ただそんな彼もマインドは結構しっかりダメなオタクでいらしてですねw
そこには安心した(するな)。

たとえばこうだ。

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今の彼のTwitterアイコンが
『輪廻のラグランジェ』のマドカになってるのがちょっと気になっていて
その理由を尋ねてみたところ、
「憧れの対象だから」
とのイッパツ回答。
おお、いいぞ。回答に勢いがあるな。

  「ホントに『好き』なキャラ……いわゆる嫁はアイコンにはしないんです。
   だから、『ココロコネクト』はしません」


とも。





……ほほう?(キラリーン。
オイサン、別にそこまで聞いてねえですよw?
ではその、本当に好きな『ココロコネクト』のキャラは誰なんだい、未成年?



  「え」



若干の間があって。



  「……いおりちゃんです」



うわー、このヒト照れてるぞ! えらい!!
そうでないとイカン。 キモチワルイw!

もぐ子はかわいいなあ!!!

……などと、若者を茶化してはいけませんな。
いや、でもイイコトだと思います。
大好きですそういうの。どんどん好きになればいい。
恋愛なんて気持ち悪くてナンボです。

……そうかあ、いおりちゃんが好きかあ。
参ったな、そう思うとオイサンもいおりちゃんが気になってきたぞw?
今週からはそういう目で『ココロコネクト』を見てみよう。
「もぐお君が好きないおりちゃん」だと思うと、
なんか違うものに見えてきそうだ。
楽しみが増えた。
やべえときめいてきた。
早く見たい。

  趣味悪いとか思われそうだけど、
  でも茶化す意味じゃなくて、なんかこう……応援したいわ。

いやあ、でもいいよなあそういうの。
オイサンももっと頻繁にそういう感じを味わいたいよ。
オタクはそうでないと。

なんていうかその……やることなすことに、いちいち文脈や理由があるのが、
オタクっぽくてメンドくさくて、良い。
そういう強さや脆さや武装は、好もしいと思う。

  褒めてますからね?

それにその、のどの奥からスルスル滑り出る万国旗のように、
聴かれてもないコトを前のめりに語りかけてくるその姿勢は、
紛れもないオタクのもんだと思います。
そりゃあー……貴方と元締めが差し向かったら、朝までくらいしゃべるでしょうよw

……彼が「いおりちゃんです」と答えるまでの間がまた、
実に素晴らしい間だった。
開いてしまった「間」に彼が気付き、取り繕う様に慌てて答えるも
如何せん、間は既に開いた後だった。
そんな「間」。
忘れられない。
素晴らしかった。
感動的だった。
……本当だぞ?

彼からは「恋」が溢れていたように思います。
そう、愛ではなく、恋。
小難しくも回りくどくもない、ただまっすぐな思い。
絢辻さん(というか『アマガミ』世界全体)にしろ、
いおりちゃんにしろ、
「好きだ! 俺が好きだ、他でもない俺が好きなんだ!
 だがどうしようもない!」
という、あの、重くるしい輝きは、様々なことに対する恋なのだと思う。
……でないと、あの照れは出ないと思うし。
あの
「いおりちゃんです」
は言えないと思う。
いやあ……オジサン、なんだか嬉しくなっちゃったよ。
なんかごめんね。



■スキBAD家の人々



そんな可愛く正しいモギー(勝手にそう呼ぶことにした)ですが、
オイサンにしては珍しく、『アマガミ』の話も結構しましたね。

多くはこれまで色んな方々とした話の確認のようなものでしたが、
同じことを、多くの人が、それぞれの道を辿って同じような結論に辿りついていることに、
やはり意味があると思う。
数多あるルートから、自分のヒトツを見つけ出すゲームであることだとか。
そうして見つけたヒトツが、なにか運命めいたものであるという錯覚を起こさせるだとか。
その点においてやはり『アマガミ』は素晴らしいし、
『アマガミSS』や『アマガミSSplus』は素晴らしくない。
ウム、実にいい。

ああそうそう、
そんな、日陰系マッシブなモギーなので、オイサンも実際お会いするまでは
もっとスキBADに対してポジティブなタイプなのかと思っておりまして、
一門の他の方々の様に、ああいうのが大好物で

  「スキBAD食って生きてます!」

的な人なのかと思っていたけどそれはそうでもなく、
ワリと、アレ食ってハラ下した畑の方らしい。

  まあ、実際お会いして話してみればそれはすごく納得だったんですけどね。
  リョナやNTRは基本苦手の、ろりぷにを愛する平和の使者なのだそうで。
  イヤごめん。後半はてきとうに言った。
  間違ってたら言って。

そんなスキBADの話もしたんですけども、
「スキBADは、狙わないとやれないことに価値がある」
という話には納得できたし、ああなる経緯が、徹底して、執拗に、
不自然であることにも意味があるんだと改めて思えた。

  ゲームとしては自然に運んだ方が圧倒的に好ましいのだけれどもね。
  あの仕掛けの意義として、あれはああではなくてはならないというのは
  実に納得のいく話だ。

彼の『アマガミ』のプレイ環境の話もかなり興味深く……
「自分が学校から帰ってから、姉が帰ってくるまでの間に、姉の部屋のテレビでプレイする」
ってそれはキミ「プレイ」の意味を履きちがえていないかね。
どんなエクストリーム・アマガミだ。
絢辻さんにネクタイ絞められる場面の話を比類なき濃さで聴かせてもらったんだけども、
その時芽生えた感情には、環境による若干の吊り橋効果の影響も多大にあったんじゃね?
と思わせるスパルタンぶりですな。



■イケイケ池袋



今回モギーとは池袋でお会いする約束にさせてもらったのですけれども。
その理由は「茗荷谷から近かったから」というなんとも勝手なもの。
どっちがメインなんだか。
あとは、多少見所もあるかなあと思ってのこと。


 ▼センスオブワンダー

どこか落ちつける場所でお茶でも飲みながら話そうと思っていたのですが、
そうそう、池袋にはいいお店があったコトを思い出しました。
『ワンダーパーラーカフェ』。
いわゆるメイドカフェなのですが、

「おッ帰りなさいませーごッしゅりんたまー♪ 
  きゅるるん!!♪♪」

という様なノリ(ホントかオイ)のメイドカフェとは一線を画す、
本格英国メイドさん式におもてなしをして下さると評判のお店です。

  一緒に銚子を回ったフォロワーさん・おみかん隊長御用達のお店。
  「日曜の昼に行くんだったら予約した方がいい」など、
  色々手引きをしてくださったのも隊長。
  ありがとうございました。

マせっかく若い方が遠くから来て下さるので、
何か面白いおもてなしでもあった方がいいかなあと思ったので手配してみた。

  しかしオイサンも
  メイドカフェというものに足を踏み入れたのは今回が初めてだったもんで、
  いやあ、
  ……二人して、あんなにビビりまくることになるとは。
  何事にも先達はあらまほしきことなりよキテレツ。

外見からもっとメイドカフェメイドカフェしてるのかと思いきやそうでもなく、
テナントビルの一階にこぢんまりと収まっている感じ。
店内も、もっとファミレスくらいの広さがあって
パーティションで囲われてたりするのかと思っていたけどそんなこともなく。
ワリとセマ目のスペースを、
本格メイド装備のメイドさんが静々と移動するので結構なプレッシャーを感じます。

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ウワサのチョコアート。おっさん相手に、どんな気持ちでこれを描いてくれているのか。

モギーはリンゴのシブーストとアイスココヤを、
オイサンは……なんだっけ。
ナントカブレンド49というかなりお高めな紅茶と季節のケーキ……だったかな?
を注文しました。

とても薫り高く、渋みも一切感じない、すごい飲み易い紅茶でした。
美味しかったです。
ほの暗い、せまい空間に結構な人数のお客が入っているので、
ちょっと、なんていうか、全体的に「近い」イメージがありました。
まオイサンのガタイがでかいってのもあるんですけど。

イヤ、でもね。
我々をもてなして下さったメアリというメイドさん。
すげえでかく見えた。
オーラがあった……気がする。

キホン、落ち着いた静謐な空間だったので……
今思うと、もしかしたらオイサンちょっと声がでかかったかもなと反省。
どーだったろ。

最初こそ落ち着きませんでしたけれども
話し始めてしばらくするとどうにか馴染んできた感じ。
しかし、あそこで落ち着いて本を読んだり書き物をしたり出来るかと言うと……
マでけんこともないかなあ……。
普段行ってる店とそう変わらないか……。
どーだろ。

食べ物は掛け値なしに美味しかったです。


 ▼サンシャイン60 展望フロア・スカイテラス

ワンパを出た後はサンシャインの展望フロアへ上ってみました。
高いところ大好き!  ← あっ

関東に出てきてから14年になるけど、
……そんなになるのか? 長いな……( ← 今気付いた)
サンシャイン60には、ちゃんと上ったことがなかったな。



……外壁を(無茶言うな)。



いっぺんぐらい上がってみても罰は当たるましい。
会話に困るようなら水族館にでもいけばいいし。 ← ずるい計算

展望台のある60階まで、ぎゅんぎゅんとエレベーターで上がり、
ついでに屋上、吹きっさらしのスカイデッキまで。

……いやあ。
以前のぼった横浜のランドマークタワーに負けず劣らずイカした絶景。
天気も良かったので、スカイツリーやら皇居やら、かなり遠くまで見渡すことが出来ました。

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あと、どういう由縁があるのか、
展望フロアで『TIGER & BUNNY』の展示をやっていて、
オイサンその日のいでたちが緑色のシャツにハンチングという
すげえ不完全な虎徹の私服コスプレみたいな格好だったので
周りの視線が微妙にこそばゆい。

こ、これはな、ちゃうねんで?

長時間高い所にいたら、モギーはなんだか気分を悪くされてしまったみたいで、
慌てて地上に帰ったのでした。



■Closing~オマケ



マそんなこんなで、出会いから5時間あまり。
非常にパワフルな時間をすごさせてもらいました。

そのあと彼は横浜へ向かい、別なフォロワーさんと会った後、
また青春18きっぷで熊本まで帰るのだそうで……
お、お疲れさんッス……。

マ彼はまだ大学生で、学校も西の端の方だから
なかなかお会いすることも難しいハズだったのが、
今回こうしてわざわざ訪ねて来て下さって、お会いすることが出来ました。
ありがとうございました。

なかなかねー。
オイサンも、中国・四国・九州方面は攻め込むのが難しいので。
サキさん(in大都会岡山)とのこともあるし、
今一度行かねばなあとは思うのですが。
お会いしたい方々も、あっちの方に結構おられますしね。
行きたい行きたい。いい季節に。

難しいコトさえ考えなければ、日本はせまいですからね。
元気で生きてさえいれば、またいつでも、すぐに会えると思います。
果たしてそれまで、お互い、どんな動機を保っていられるかわかんないけれども。
……それだけは、誰と会おうと毎回思うわ。
気持ちを切らさなければ、もう一度もう二度、またすぐ会えると。

ですんでね。
次の機会を楽しみにしたいと思います。
遠いところありがとうございました。

またね。





……最後にオマケで、今回のやり取りの中で、面白かった一幕をご紹介。
以下、細部は省略、言い回しは若干簡略化したり脚色したりしてますが、
大意は同じでお届けします。


 モギー「名古屋で、エロゲを見に行ったんですよ。二人で」
 オ イ「先輩さんと?」

 モギー「はい。あ、でも厳密に言うとですね」

 オ イ(……いやらしいゲーム買うのにゲンミツってなんだろう……

 モギー「売りに行ったんですよ。先輩さんが」

 オ イ「ああ、終わったやつを」

 モギー「はい。先輩さんが『要る?』って言うんですけど

 オ イ「www(面白い)

 モギー「趣味に合わなかったんでイヤいいですって言ったら

 オ イ「wwwwwwwwwwww(面白すぎる)


エロゲーのお下がりをあげようとする元締めも元締めなら、
それを「性癖が違う」と突っぱねる彼も彼だなあwwwww
イヤ、まあ、モノがモノなだけでフツーのことなんだけど、
うーんw
面白いww
味わい深いwww

先輩さんの差し出したのがドンナノで、
彼の好みがドンナノだったのかはヒミツです。
わりと序盤のデキゴトでしたけど、この時の会話がすごく面白かったです。
あーおかしいww

いやー。いい関係だなあ。

あ、ついでにもう一個、面白かった瞬間。
サンシャインのスカイテラス(つまり屋上)にて。


 モギー「二次創作で、梅ちゃんがヒロインたちを、
     次々に食い散らかす話があるんですよ」

 オ イ「おあーw それは合意の? それとも凌辱的な?」
 モギー「後者ですね」

 オ イ「ああw まあ、それは『ない』展開だけど、
     (書いてしまう)気持ちは分かるな」

 モギー「ええ」

 
   ファンタジーとして素直に読めてしまうと思うし、
   起こりえないけども、梅ちゃんではない誰かとそうなってしまったときの
   感情を観察するものとしては有用だと思う。

 
 モギー「デ先輩さんと話していて、
     『アマガミ』の世界でそれをやれてしまうのは
     ロミオか鼻血王子のどっちかしかいない、
     みたいな話になりました」


 オ イ「あー……。
     今それを聞いて、俺は、ソレやれるのは響ちゃんくらいかと思った」

 モギー「まさかのw」
 オ イ「まさかの。まあそれも『ない』んだけどね」

 モギー「ありませんねえw でも、『アマガミ』で百合かあ……」

 オ イ「うん。ないとは思うけどね」

 モギー「あるとすれば、響センパイと森嶋センパイとか。
     あと、絡むとすると紗江ちゃんぐらいじゃないかと思ってました」

 オ イ「ああ、そうね。紗江ちゃんはあるわね。あるある。
     こう、自分からいくんじゃなくて」


 モギー「はいはい。誘いの」

 オ イ「誘いウケっていうのか、誘いゼメっていうのか」
 モギー「誘いゼメはただの攻めです!」
 オ イ「はいすみません(ツッコミが速い!!)」


いやあw
本当に、このときの突っ込みはすごい速くて驚いたw
ああ、これもやはりオタク的だと。

……などという風にですね、
えー、
イカンよ。

池袋の一番高いトコロでナニを垂れ流しているんだキミタチは。
警備員さんが、なかまになりたそうに ジーッと こちらをみている!
じゃないですか(違。
スカイツリーに拾われる電波と混線して、
世界に配信されていなければ良いのだが……(チラッ


 どうでもよろしいがこの翌日、
 高校生がこのサンシャインの屋上から、3m近い柵を乗り越えて
 飛び降りてなくなったのだそうです
 柵って、こんななんですよ?

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 いやー、
 ……こんなコト言ったら怒られるの分かってますけど、
 頑張ったなあ
 どんだけ死にたかったんだ。

……などと。
あまり感心しないオチがついたところで、
此度の「ゆび先はもう一つの心臓」、お開きでございます。

次は、キミの町へ行くかもしれない。


オイサンでした。



 

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2012年7月22日 (日)

■稜・線・鼎・話 (後編) ~『アマガミ』SS・絢辻さん・薫・中多さん・~ -更新第789回-

 
前編はこちら
 
 
 
     ◆    £    ◇    ξ
 
 
 
「んーじゃあ、中多さんも、別にあたしに用事ってわけじゃない
のね?」
 棚町先輩は、うすぼんやりと黄色い蛍光灯の明かりの中でもき
びきびと、くせの強そうな髪の毛の一本一本まで輪郭をはっきり
させて、散らかった小間物を片付け片付け、帰りの身支度を整え
る。絢辻先輩はキャンバスのある一画からは離れて暗がりの中へ、
やっぱりその毛先や肩の縁を曖昧にしながら、窓や扉の鍵を確か
めて回っていた。
「はい、たまたまなんです。それで、素敵な絵ですねって、絢辻
先輩とお話をしてました……」
 改めて棚町先輩に尋ねられ、一人手持ち無沙汰な私はもう一度
キャンバスを眺めた。横長の画面に広く横たわる輝日東の峰の、
尾根筋の存在感はたっぷりと重厚感があって、奥から手前へと統
一された筆の流れが、なんだかそこから降りてくる風を表してい
るみたいに見えた。それは見ている私を導いてくれているようで
も、山の道のりの険しさから涼やかに私を守ってくれているよう
でもある。
「お? 嬉しいこと言ってくれんじゃないの。おだてたってなん
も出ないわよー」
 棚町先輩は、絢辻さんもてんきゅねーと、教室の殆ど対角線の
反対側にいた絢辻先輩の背中に向けて言った。暗くて遠くて背中
を向けて、様子はあまり分からなかったのだけれど、絢辻先輩は、
ガタガタッ! と、ちょっと乱暴なんじゃないかと思うくらいに
教室の前の扉に鍵がかかっていることを改めると、ううん、本当
のことだもの、と、いつもの鈴の鳴る様な透明な声で言った。そ
うして一通りの確認を済ませると明るい所に戻って来て、あっち
の扉、立てつけが少し悪くなってるみたいねと、やっぱり明るく
澄んだ声で言ったのだった。
「棚町さんの絵、見ていて、その……なんて言うか、ちょっとぐ
っときちゃった。よくは分からないんだけどね」
「そ。てんきゅ」
「分かりにくい感想でごめんなさいね」
「ううん、じゅーぶん。あたしだって、何を描いてるか言葉で上
手く説明出来るわけじゃないしね」
 ニカリと歯を見せて静かに笑った後、棚町先輩はすこし落ち着
いた調子で自分のキャンバスに目を移した。満足げでもありなが
ら、瞳を滑らせる先でところどころ厳しい表情になるのは、完成
が近いからだろうか。
「そういうものなんだ」
「まあね」
 絢辻先輩はそれにつられることもなく、もう改めてキャンバス
を見ることはしなかった。それってつまり、棚町先輩自身よく分
からずに絵に込めたものを、絢辻先輩がよく分からずに受け止め
たということなのだろうか。それとも、絢辻先輩はまったく違う
ものを掬い上げたのだろうか。少し静かな時間があった。窓ガラ
スに張り付いた外の冷気が、じわりと部屋の内側へと染み込んで
くるような間。絢辻先輩の繰り返した「分からない」という響き
は不思議とやさしくて、お二人のまなざしは別々の方を見ていた
けれど、ふたり丸い光の玉の中に収まって、同じように照らし出
され、同じように影を落としていた。
「案外さあ」
「うん?」
「あの、わた……あ、すみません」
 棚町先輩が切り出したのと、私が口を開いたのが殆ど同時で、
私は恐縮してしまった。棚町先輩は
「あ、ううん。中多さん、どぞ」
と優しく譲ってくれたけれど改まるとなかなかうまく言葉が出て
来ず、また少ししどろもどろを繰り返し、もう一度、どーぞ、と
棚町先輩に、そして絢辻先輩が「中多さん」と笑いかけてくれて、
私はようやく一つ深呼吸をすることが出来た。
「あの、私も……その、よくは分からないんですけど……広々と
して、涼しげで……厳しいけど、やさしい。なんだか、そんな風
に思います」
 棚町先輩の絵に感じるところは、最初に感じたことからそう変
わってはいなかった。素敵だけど結構普通で、その素敵さを言葉
にするとさっき見たまま、そんな感じだった。棚町先輩が何を込
めたのか、絢辻先輩が何を読み解いたのか、それは多分私には感
じ取れていないのだと思う。でも絢辻先輩が「分からない」と言
ったのを聞いて、自分も、何か少しでも言葉にしないと失礼なん
じゃないか……そんな風に思ったのだった。
「頼りがいがあるっていうか、あ……」
 自分の頭にあるぼんやりとした形をなんとかがんばって言葉で
くり抜いてみよう、そう一所懸命になってしまって、気が付くと、
絢辻先輩と棚町先輩がびっくりしたみたいに私のことを見ていた
から、私は慌てて体を二つに折った。
「あ、えっとあの、す、すみませんっ……」
「へえーっ」
 けれど、棚町先輩は楽しそうに、寒くて、細いのに、袖を捲っ
たすごく強そうな腕をぎゅっと組むと、イーゼルの上の自分の絵
を見て嬉しそうに何度も頷いた。そっかそっか。そうね。うん、
当たってる。独り言みたいに……もしかしたらそうだったのかも
知れないけど、繰り返して、その最後に私に向けて、グッと親指
を立てて見せてくれた。
「なんか、何描いてんのか、自分でも分かったような気がしてき
た。中多さん、やるじゃん」
 そうして窓の向こう、日も落ちてしまって峰のほんの縁だけを
かろうじてオレンジ色に光らせている、絵の中心にもなっている
のであろう山の方を、もう真っ暗なのにまぶしそうに見つめた。
「えと、はい……」
 私はただ、自分でもすごく間が抜けてるなあと思う返事しか出
来なくて、再び目を爛々と輝かせ始めた棚町先輩の横顔に置き去
りにされた。何か続きの言葉をかけようと、あ、えっと、とゆび
先を出したり引っ込めたりしていたらまた、隣の絢辻先輩がまた
一つ、長くて深い息をした。窓からすっと最後の光が引いてお日
様は完全に隠れ、ガラスがきりりと青黒い影を深めると、耳たぶ
や爪先に染み入る寒さが一段増した。
「良かったわね、中多さん」
 棚町先輩はいすに腰を下ろし、もうすっかりキャンバスの向こ
うの世界に行ってしまった。戸惑っていた私に絢辻先輩はとても
優しく微笑みかけてくれて、私が返事をするより早く、やれやれ
と一歩棚町先輩に歩み寄った。こんなとき、先輩の微笑みの、目
や唇の輪郭はとても滑らかで、昔パパと美術館へ見に行った、有
名な作家の切り絵を思い出す。ひたり、まるでそうなることが決
まっていたみたいでとても綺麗だと思う。
「それで棚町さん。案外、何?」
「え? ああ」
 棚町先輩はもう、半分面倒くさそうだった。
「あたしたち、好みは案外似てるのかもねーって。それだけよ」
「案外?」
「そ。それだけ」
 前のめりだった体を一旦起こしてそう言うと、棚町先輩はまた
深く、自分からキャンバスに飲み込まれにいった。絢辻先輩はそ
の後しばらく黙っていたのだけれど、両肘を抱える見慣れた立ち
姿で、こつ、こつ、こつと、棚町先輩の背中から、絵に描かれた
山をじっと覗き込んだ。しばらくの間、棚町先輩が鼻で息をする
音と、蛍光灯のかすかなうなりだけが聞こえていた。
「……そうね。そうかもね。そういう絵は好き。だから、そうい
う絵を描ける棚町さんのことは、すごく羨ましいと思う」
「ふーん? ……あたしはさ。絢辻さんの、その髪。羨ましいよ。
すっごく羨ましい」
 言葉のこぼれるぽろぽろという音が、そのときの切り絵の絢辻
先輩からは聞こえてくるようだった。棚町先輩は姿勢を変えなか
ったし、瞳も動いていなかったと思うけれど、真剣に結ばれてい
た唇は少しだけ、曲線の形を変えた。
「髪……」
「真っ黒なストレート。あたしってほら、くせっ毛だから」
 棚町先輩は後ろに立つ絢辻先輩を、肩越しに振り仰いで笑った。
 面喰らい、髪先を手のひらにさらりと掬い上げて、絢辻先輩も
それに応えて「そうね」と仕方なさそうに笑った。私にしてくれ
るときとは雰囲気の違う複雑な笑い。体の内側と外側から、細や
かなたくさんの繊維が引き攣れ合って、行き着いた先の面差しが
ほかにどうしようもなく笑顔だった……そんな戸惑い含みの下が
り方をした眉だった。髪を切るのにそれだけのための鋏がたくさ
んあるみたいに、切り絵にもそれ専用の鋏があるのだそうだ。パ
パと行った美術展にはその有名な切り絵作家が使っていた鋏も一
緒に展示されていて、そうなんだと感心したことを、頭の隅で思
い出していた。
「でも、棚町さんだって色は綺麗な黒じゃない。染めたりはしな
いのね」
「まあね。いじるつもりはないかな。それに、絢辻さんくらいま
とまって量があると迫力が違うじゃない?」
 ただでさえくるくる踊る毛先を追いかけて弄ぶ、棚町先輩のま
だ少し絵の具が残ったゆび先を見ていると、そのいたずらな感触
がなんだか私の指の節にも伝わってくるみたいでこそばゆい。な
あにそれ? 「迫力」と言う言葉がおかしかったのか、絢辻先輩
がクスリと笑って掬ったままだった髪の毛を手のひらの中で揺す
ると、その一本一本の隙間に蛍光灯の光が滑って黒が白に変わっ
ていく。黒は全部の光を吸い込むから黒く見えて、白は、全部跳
ね返すから白くなる。棚町先輩のキャンバスは白い。景色の絵な
のに、ところどころ、色を載せずに白いまま残してあるのは、ま
だ描きかけだからだろうか。それとも、何か意味があるのだろう
か。
「でも、これはこれでね」
「うん」
「面倒なのよ。結構」
 絢辻先輩が掌を傾けると、掬った髪はさらりと掌からこぼれる
ように、本当に水のこぼれるみたいに流れ落ちて、はらはらと、
まるで重さを感じさせずに静かに背中に帰って行った。そしてぴ
たりとまとまって、先輩の背中を覆い隠した。思わず拍手をした
くなるくらいに。
「面倒……ああ」
「うん。ケアとかね。これだけ長くて量もあると、放っておくわ
けにはいかないでしょう?」
「そっかもね。大変そう。あたしのだって、決して楽なワケじゃ
ないと思うけどさ」
 それは女の子なら誰だって思い当たる節のあることだ。棚町先
輩も上目遣いに何かを想像したあと、いっくらでもゴマカシはき
くし、と波打つ髪に掌をくぐらせて苦笑した。
「それは、そうかもだわ」
「それじゃあ、あたしはこれで退散するわね。中多さんはどうす
る?」
 絢辻先輩が、くるりと出口へ踵を返したのを見て私は慌てた。
二人は一緒に出るつもりだったんじゃなかったんだろうか。
「棚町さん、まだやっていくことにしたみたいだから」
 いつの間にそんな合意が得られていたんだろう? かわるがわ
る二人を見ていると絢辻先輩は丁寧に教えてくれて、棚町先輩は
ひらひらと、キャンバスの影から手だけを振って見せてくれた。
「そう……なんですか?」
「そういうこと。じゃね絢辻さん。また明日ー」
「はい。戸締まり、しっかりよろしくね」
「はいはい、がっちゃがっちゃ」
 傍らに置いてあった黒い当直日誌を抱え直し、絢辻先輩がもう
一度、今度は目で「どうする?」と問いかけてきたから、
「あ、か、帰ります」
私は小走りに駆け寄って、そのまま、絢辻先輩も、棚町先輩も、
互いを見ることはなくて、部屋の扉はあっけなくカラカラパシン
と音を立てた。



      ◆    £    ◇    ξ



『……切ろうかしら』
 半ば出し抜けな絢辻先輩の一言が、また私を驚かせる。
『中多さんは、どう思う──?』


 部屋を出てから、十歩も歩いたかどうか。
「──先輩は、いつから伸ばしてるんですか?」
 下りの階段へ向かいながら、自分でもびっくりするくらい自然
にそんな言葉が出てきた。私から話し掛けてきたことに絢辻先輩
もびっくりしたみたいで、何か考え事をしていたのか、えっ、と
珍しくすぐには答えが返ってこなかった。
「あ。えと。髪……です」
「そうね、いつからだったかしら」
 どうして、そんなことを訊こうと思ったのだろう? 我ながら、
当たり前の流れでなんとなくなのだろうけど、先輩の髪には不思
議と惹きつけられるものがあったのかも知れない。
 小学校に上がる前から、もう大体今と同じ髪形をしていたかな
あ、と普段の調子に戻って先輩は答えてくれた。それ以上、私も
何も考えていなかったから、そうなんですか、と返したらその先
には何もなくなってしまった。
「本当に、すっごく面倒なのよ?」
「先輩が言うんですから、相当ですね」
 煩わしさを強調するのが先輩らしくなくて可笑しくて、思わず
私がフフフと笑うと、先輩も合わせて笑ってくれた。
「でも、ずっと続けてるっていうことは、やっぱり気に入ってる
ってことですよね」
「それは……」
 私は至極当たり前のことを言ったつもりだったのだけれど、絢
辻先輩はハッと息をのむように言葉を詰まらせて、珍しく、一度
開いた口を閉ざしてから言い直した。
「そういうわけでも、ないんだけどね」
 何か、事情があったのだろうか。言葉に出来ないこと、しては
いけないこと、そんな筈ではなかったこと。たとえば私の髪だっ
て、この色この長さこの形に理由があったわけではないけれど、
理由はどうあれ一度そうしてしまったものは気が付くと自分をそ
こに置くための目印になってしまっていて、そこから離れるため
には何か新しい目印が、ないよりあった方が良い。思い描いた完
成形はいつも思わぬところが寸足らずで、立ったり座ったり、些
細に変わるバランスにふらつくことにも、その理由を人に説くこ
とにも、涙が出そうなくらいくたびれることがある。心臓の小さ
な私と違って絢辻先輩がそれを怖がるとは思えないけれど、ただ
先輩を映し出す切り絵の画面の多くを占める黒髪は、しゃきんと
ひとたび鋏を入れて落としてしまうと、二度と再び取り返しがつ
かない、そんな気がする。
「羨ましい、か」
 ポツンと繰り返したのが先輩自身の言葉だったのか……それと
も棚町先輩が言ったことだったのかは分からない。
 と突然、先輩が首を大きくぶんぶん! と左右に振ると、首す
じからほどけた髪は一度大きくらせん状にねじれて広がって、そ
してまた……ゆっくりと静かに、先輩の背中に集まった。それも
また、びっくりするくらい静かに、規則正しく。
「もう、切ろうかしら」
「え?」
「中多さんはどう思う?」
 髪を、ですか? 当たり前すぎて、私は飛び出しそうになった
言葉を慌てて飲み込んだ──。

 ──そうして、今に至っているのだけど。
「あの……きっと、似合うと思います」
 私は、さっきまでやっていたお芝居の衣装合わせみたいに髪を
短くした先輩を思い描き、そこにいくつかの小物や場面を当ては
めてみる。合うもの、合わないもの、棚町先輩の絵の景色はどう
しても背景に合わなかったけれど、あっと思える一つが思い浮か
んだときにそう答えてしまっていた。
「そう。ありがとう」
 さっぱりとした先輩の笑顔は多分、世間話のひとかけらを聞き
流すためのものだったと思うのだけど……自分の想像が間違って
いたら、どうしよう。私は急に怖くなってしまって、
「え、あの……。切るん、ですか?」
と、先輩の顔を覗き込みながら確かめてしまった。あまり軽々し
くそういうことを言ってはいけないと分かってはいたのだけれど、
そのとき自然に思い描かれた、今より少し年をとり、誰かの隣で
髪を短くした絢辻先輩の横顔が、シルエットが、とても穏やかに
笑っていた気がして、大した確信もなしに口走ってしまったのだ。
絢辻先輩は私なんかが言うまでもなく慎重で頭のいい人だから、
私の話なんかをそうそう真に受けたりはしないとは思ったのだけ
れど。
「そうね。もしかしたら、そのうちね」
「……そうですか」
 ああ、良かった。返ってきた答えが、自分が期待していたのと
そう変わらなかったからほっとする。
「いい時期がきたらね」
 ぽろりと継ぎ足された言の葉は、また、誰かに話しかけると言
うよりも言葉のメモを自分の胸の内側にピンで留めておくような
言い方で、そこに私の影はない。はあ、と相槌を打つことくらい
しか出来なかった。
「中多さんの」
「はい?」
「中多さんのハンカチは」
「あ、はい」
「とっても素敵だったけど、いつ頃から使ってるの?」
 スカートのポケットの中でこそこそ揺れるパパからもらったハ
ンカチは小学校の頃のおみやげだ。
「もうずっと、子供の頃からです」
 後から聞いた話では、そのときの出張は何か新しいお仕事を始
めるとかで、私はあまり覚えていないのだけれどとても長かった
らしい。その長かった分、このハンカチの他に洋服やおもちゃ、
おみやげではなく現地から送ってきた物もたくさんあったのだけ
ど、殆どは着られなくなったり遊ばなくなったりで、捨てるか、
どこかにしまい込むかしてしまった。今も元気で残っているのは
このハンカチと、部屋に飾った人形やぬいぐるみくらいだ。
「そう。大事にしてるのね。部屋が暗かったからかも知れないけ
ど、色が少しくすんで見えたから」
「そうなんです。だから、マ……お母さんもそろそろお払いにし
たらって言うんですけど、なかなかいい代わりが見つけられなく
て」
 自分の真横で揺れる二つのテールの穂先が気になって、ゆび先
で捕まえようとしてみても、ヒョコヒョコ弾んでうまく行かない。
「じゃあ、お父さんにまた、出張に行ってもらわなきゃね」
「そうですね。……あ、それもいいんですけど……」
 先輩の冗談に二人でクスリと微笑みあい、思い浮かべたことを
私が言葉に換えあぐねていると、先輩は私の考えていることを、
まるで全部分かっているみたいに
「そうね」
と頷いてくれた。
 行き着いた下り階段の下り口で、絢辻先輩はすっと明かりの落
ちた廊下の奥をゆび差した。
「それじゃあ私、まだこっちに用があるから」
「え? あ、はい……。しつれい、します……。暗いから気を付
けて下さいね……」
 そうして別れたのはいいけれど、背中を向けて気が付いた。先
輩の向かって行った方、その先には階段も曲がり角もなくて。あ
るのは既に明かりの消えた幾つかの教室と……開かずの扉、開か
ずの教室。あれっと思って振り返ってみても、絢辻先輩の姿はも
う、暗くて見えないだけなのか、それともどこか近くの部屋に入
ってしまったのか、サラサラほつれた髪の先から闇に編み込まれ
てしまったみたいに、消えてなくなっていた。
 そして翌朝、
「おはよう、中多さん」
「あ、おはようございます。何を見ていたんですか?」
桜坂の途中で会った先輩は、いつもの滑らかな笑顔で
「ううん、何も。先に行くわね」
と行ってしまったのだけれど、かすかに残った視線の跡を辿って
みるとその先には、小さく冠雪を頂いて、白と黒、昨日の夜には
見つけられなかった陰影を、ドレスのドレープのように細やかに
纏う、あの山の姿があった。
 
 
 
                        (おわり)
 
 
 

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2012年7月21日 (土)

■稜・線・鼎・話 (前編) ~『アマガミ』SS・絢辻さん・薫・中多さん・~ -更新第788回-

「ありがとう、中多さん。またお願いねー」
「あ、えと……はい。し、失礼、します……」
 そう言ってお辞儀をし、被服室の扉を閉めたら、がまんしてい
た深い深いため息が、はぁー……っと体から漏れた。ああ、緊張
した。
 遅い放課後の、廊下の窓から見える空にはもうあまりオレンジ
色の部分も残っていなかった。人の気配がほとんど消えたコンク
リートの校舎は十二月の空気に冷やされて、しんと染み入るその
冷たさがおへその奥まで届いた。
 一体、誰から噂を聞いたんだろう? 多分、美也ちゃんだと思
うのだけど……演劇部の人にお願いされて、お芝居の衣装作りを
手伝っていたらこんな時間になってしまった。今は冬だから時間
はまだそんなに遅くはないのだけれど、空がそんな色をしている
ものだから……人のまだいる教室には明かりが灯り、そうでない
ところはほとんど真っ暗闇。廊下の電気の灯り方もまだらになっ
ていた。
 被服室のおとなりと、そのまたとなりはもう暗闇で、そのまた
となり、美術室はなんだか不思議な明かりの灯り方をしているの
が気になった。普通の教室二つを繋げた広さのある部屋の、後ろ
半分の奥の方、窓側にだけ電気がついているみたいで、鈍くて遠
い、ぼんやりした光がちょっぴり怖い。きっと、熱心な部員さん
がまだ残ってお仕事をしているんだろう。
 その前を通り過ぎようとしたとき、明かりの消された奥の棟の
暗がりから、まるで黒い帳からほつれ出すみたいに歩み出てくる
人影があった。絢辻先輩だった。
「あら? えっと……中多さん?」
 手に黒くて大きな当直日誌を持って、いつも通り深い黒の制服
をきちんと着込んで髪も黒、けれどどの黒もしっかりと手入れが
行き届いて、その表面にはするすると、ときどき白い光が滑って
いく。いったいどうしたらあんな風に出来るのだろう? 私はい
つも不思議に思う。
 どうしたの、こんなところで? 絢辻先輩は、私が特に部活動
をやっているわけではないことを知っていて、こんな時間までこ
こに残っていることを不思議に思ったみたいだった。けれども挨
拶ついで、事情を説明すると納得してくれたようで、そう、と一
つ静かに頷くと、
「それじゃあ気をつけて、なるべく早く帰るようにね。中多さん
は、可愛……」
とそこまで言って、視線を一瞬だけ私の顔から……どこを見たの
か、チラリと下の方へ滑らせた。
「……凶悪」
「え?」
「ううん、なんでもないわ。……中多さんは可愛らしくて、魅力
的だから」
「え? あ、はい。……いえ、そんな……えっと……はい……」
 突然そんな風に言われて私は、またいつものしどろもどろに戻
ってしまう。一瞬だけ、先輩の笑顔の唇の端に苦々しい物がにじ
んだ気がしたのは、明るさと暗さのブレンドされた、黄昏の校舎
の光の加減だと思う。
 絢辻先輩はそれきりくるりと向きを変え、ぼんやり光りの灯る
美術室の扉に向き直った。まるでもう、私なんかここにいないみ
たい。あとから思えば私はその時点でもう帰ってしまって良かっ
たはずなのだけど……なんだかまだ、お話に続きがあるのかと思
えてしまって、立ち去ることが出来なかった。
 先輩はごく普通に教室の引き戸をノックして、失礼します、と
凛と通る滑らかな声で戸を引いた。

 ──部屋には、誰の姿もなかった。

 外から見たまま、明かりは教室の後ろの奥側にしか灯っていな
くて、四分の三は色をなくした闇の中。蛍光灯の弱い光がちらち
らと、かろうじて全体に届いてはいるけれど、たとえば隅の方に
何かうす気味の悪い物がうずくまっていたとしても、気付くこと
が出来なさそう。カーテンの裏、教卓の陰。唯一明かりのおりて
いる一画には──ここも遠くてあまりよくは見えなかったけれど
──出しっぱなしのイーゼルにキャンバスが載せられたままにな
っていて、脇に置かれたイスの上にも、画材のような小物と鞄が
置き去りになっているようだった。やっぱり、今の今まで誰かが
ここで絵を描いていたのは間違いないみたい。動く物のない部屋
では、普段は目にとまらない蛍光灯の瞬きが、なんだかそれらの
静物を生き物みたいに動かして見せていた。古い映画のコマみた
いに。
「ふむ……」
 私がそんなことを考えている間にも先輩は、部屋を見渡して鼻
の奥でつぶやくと、つかつかっと明るい一画に歩み入ってしまっ
た。私はといえば廊下から、多分私と同じ風に感じているのだろ
う、そこに取り残された物の様子を確かめる先輩の、ときどき暗
がりとの境目が曖昧になる髪と背中をただ眺めていたのだけど…
…ある瞬間、キャンバスに目を留めた先輩が「……へえ」と、感
心したような長い息を漏らしたのを聞いて、足が自然と前に出て
しまった。先輩は、そう呟いたきり、動かない。
「ど、どうかしたんですか?」
「あら?」
 まだいたの? そんな後半が省略された調子だった。私が近寄
って声をかけるまでの一分足らずの間、絢辻先輩はじっと絵に見
入っていて、今も私のことはちらりと見ただけで、すぐに瞳をキ
ャンバスに戻して言った。
「ううん、なんだか素敵な絵だなと思って」
「そうなんですか」
 先輩は何も言わずに少し身を開いてキャンバスの前をゆずって
くれたから、私はイーゼルの上で黄色い光を浴びてる画布を覗い
てみた。
「山……ですね。テラスの風景でしょうか」
 描かれていたのは遠く臨む山々の稜線で、多分、食堂のテラス
席からも眺めることの出来る輝日東の山側をぐるりと囲う尾根筋
をモチーフにしているのだと思う。そこへ本当の風景とは少し違
う、空の形や、木々や、雲や、風のようなたなびきが現実にはな
い色で足されていて、厚みとあたたかみ、不思議な奥行きを感じ
させた。でもそれは、
「こんな絵を描く人が、うちの学校にいたのねえ」
と、しきりに感心する絢辻先輩には悪いのだけれど、私にはなん
だかありふれた風景画に、変化を加えたもの以上には思えなかっ
た。なぜだろう? 私はこういう絵を見ることが取り立てて好き
なわけではないし、美術の成績もあまり良くないから……きちん
と分からないだけなのかも知れない。上手な絵に変わりはないし、
本当のことと印象のようなものが混ざり合って、少し夢を見るの
と似た気分にさせてくれる。それは確かに、少し特別な安心感を
与えてくれた。この感じを、私は他のどこかで感じたことがある。
どこだろう? それは分からなかった。
「中多さんは、どう?」
「え? わ、私ですか? 私は、えっと、その……」
 静かな調子を取り戻した先輩に尋ねられ、私はどう返していい
かわからなくてまたしどろもどろになる。私の性格を察してか、
先輩はふふっと微笑んで
「いいわよ。また、まとまったら聞かせて頂戴?」
と言ってくれたのだけれど、
「……はい。すみません」
それは、ちょっと違うんです。やっぱり、それが「格別なもの」
だとは思えなくて。私は、ただ俯いてしまった。
 先輩、ごめんなさい。
 その時だった。
「びゅんびゅんびゅん~あたしの絵筆はダイナマイト~♪ あた
しにかかれば~どんなモデルもイチコロよ~、っとお」
 静まり返っていた廊下から、ちょっと絵を描くことを表現して
いるとは思えない歌が聞こえてきた。聞き覚えのあるその声は、
どんがどんがどんがらがったと上機嫌なまま段々近付いてきて、
やがてその主が、
「あれ、絢辻さん。どしたの?」
「棚町さん」
と、開け放してあった扉の前に姿を現した。



      ◆    £    ◇    ξ



「あたしに、何か用事?」
 派手にウェーブした髪と、すらりと細身の体のライン。ハンカ
チで手を拭いながら教室に入ってきた、そのどちらかといえば可
愛いや綺麗というよりもかっこいいシルエットを持った女の先輩
は、先輩……美也ちゃんのお兄さんと一緒にいるところを何度か
見かけたことがあった。名前は多分、さっき絢辻先輩が呼んでく
れなければ思い出せなかったと思うけど。
「ううん、そういう訳じゃないの。美術部は全員帰ったはずなん
だけど、鍵が返ってないからついでに見てきてくれないかって」
 絢辻先輩はスラスラ応じ、なるほどそうだったんだと私も心の
中で掌を打った。その直前に一つ、先輩が長く、大きく息をした
のが気になったのだけれど……それはとても静かにだったから、
隣にいた私にしか分からなかったと思う。
「ああそっか、ゴメン」
「ううん、気にしないで。最後に戸締りをきちんとしてくれれば、
何も問題はないから……そっか。じゃあこの絵は、棚町さんが描
いたものだったのね」
 絢辻先輩の告げた事情に棚町先輩は悪びれる様子もなくて、ス
カートのポケットから捜し当てたホルダー付きの部屋の鍵をゆび
先でくるくる回し、その棚町先輩から視線をそっとキャンバスに
移した絢辻先輩の言葉は、尋ねるというよりも、どこかその事実
を心に馴染ませるために丁寧になぞるような節があった。そして
また、それを打ち消すみたいに、
「あたしの用事はそれだけ」
と、話を戻して締め括った。
「ん、まあね。あたしも、もう帰るつもり……で? 中多さんは、
あたしに?」
「え?」
 急に、自分の名前がポンと挙がったことにびっくりしてしまっ
て私はすぐに返すことが出来なかった。私が驚いたことに驚いた
先輩は、「どうかした?」といつでもパッチリした目をさらに丸
くした。
「あ、いえ……。私は、その、たまたま……なんですけど……」
「ふん。けど?」
「あの、すごいですね……。あんまり、お話したこともないのに
……」
 それは、私の素直な感想。
 お話をしたことは確かにあったけれど、それもほんの二言、三
言。その場には美也ちゃんがいて、美也ちゃんのお兄さんがいて、
私は美也ちゃんにつられて言葉を交わす、ほんのその程度のこと
だった。そうやって、すぐに人の顔と名前を憶えられる人を、私
はすごいと思う。
「ん? ああ。そりゃ、まあねー」
「え……」
 棚町先輩は背も高くて、少し言いにくそうに、そしてなんだか
引きつったような笑いを浮かべて私を見下ろした。見上げる私と、
視線が微妙にズレるのは何故だろう。不安になって窺った絢辻先
輩の表情も、棚町先輩の視線を追って、なんだかぎしりと音を立
てたような気がする。空気が軋んだ。
「……それだけ立派なのには、なかなかお目にかかれるモンでも
ないし……ねえ、絢辻さん?」
「立派……ですか?」
 首を傾げた私をよそに先輩たち二人は、ちょっと、棚町さん!
 だってぇ絢辻さぁーんと、咎め、ふざけあいを始めてしまって、
私はなんだか身の置きどころがない。棚町先輩が視線を落とした
襟や胸元を見てみても、いつも通り私の胸が邪魔なばっかりで、
これといって変わったところはなかった。けれど一つだけ、自分
でもあれっと思うワンポイントに目がいった。制服の胸ポケット
からのぞいた、白いアイレット刺繍のハンカチ。そういえばさっ
き被服室で、衣装の柄の参考にと持って来たのを両ポケットが塞
がっていたからとりあえずそこに挿し込んで、そのままになって
いたのだった。そのハンカチはパパがフランスに出張した時のお
土産で、小さくて可愛いからよく持ち歩いていたのだけれど、い
つかの機会に使っていたのを、棚町先輩も見ていてくれたのかも
知れない。やっぱり絵を描くような人はそういうところにも敏感
なんだろうなあと、私はまた感心をした。
「これは、パ……お父さんから、貰ったモノなんです」
 私は乱れたそれをポケットから抜き取ると、ふわりと広げて、
きちんと畳み直した。
「棚町さん、それはセクハ……え?」
「まぁーたまたそんなこと言ってぇー、絢辻さんだって本当は気
にな……は?」
 私が言うと、まだナンヤカヤと言い合っていたお二人はぎょっ
となってこちらを見た。『それは確かに、そう言えなくもないか
も知れないけど』。そんな風に言いたげだった。
「ヨーロッパ出張のお土産で……。あの、どうかしましたか?」
 私はまた何か、おかしなことを言ってしまったのだろうか? 
けれど二人とも、私の手の中のハンカチに気が付くと、ああ、と
なんだか白けたように息を揃えた。
「そう。お父さんに」
 絢辻先輩はふっとトーンを翳らせたけれど良かったわねと言っ
てくれ、棚町先輩には何故か「なんか、ゴメン」ときまり悪そう
に謝られたあとで
「ま、そういう物なら大事にしないとね!」
と、頭をがしがし撫でられてしまった。
 
 
 
                        (つづく)
 
 
 

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2012年5月10日 (木)

■黄金の黄昏 -更新第769回-

皆さんは、黄金といったら何を真っ先に思い浮かべますか?
オイサンです。

オイサンはどうあがいても、
風を切って飛び立つライタン軍団が記憶の先頭から呼び出されてきます。
ダメな大人だなあ。
みんなこんなもんかい?

 ▼黄金戦士ゴールドライタン
 
 Gライタンが、近所の野球好きのオッサンみたいだなあ。監督、真下さんだったんかー。

 ▼フルバージョン
 

なんの話かっつたら、
まあゴールデンウィークのことでもつれっとまとめておこうかなあと
そんなパパさんとこのブログ企画のパクリですよ。
いえーい見てるぅー? ← ウザイ
イザ振り返ってみると、反省点の多い休みではあったので。
書き留めておこうかなあというね。

三十路も暮れ行く独り身のオッサンの休日をさらして、
果たしてどれだけの需要があるのか知りませんが。


 ▼オッサンホリデーワイド


2012年オイサンのゴールデンウィークは、暦どおりの3連休+4連休のトビトビ休み。
それでも、休めないかもしれなかったことを思うと全然OKというか
もうとても有難いです。ありがとうございます(誰に言っているんだ)。


 04/28 : 何もナシ。
 04/29 : 江ノ島~鎌倉散歩。ちひろパパさんと会う。
 04/30 : HARUKA_AFTERさんと会う。

 05/03 : 母の日の買い物。
 05/04 : AM~箱根探訪。ちひろパパさん・terajiさんと会う。
 05/05 : 何もナシ。
 05/06 : 本厚木までお出かけ。



後半初日は母の日の贈り物を確定させに藤沢まで出かけ、
二日目は箱根&オッサンサミット。
三日目は特に何もなく、四日目は、上で書いた本厚木におでかけしていました。
結局、何かイベントらしいイベントに費やしたのは
2度のオフと気まぐれ箱根探訪くらいで、
残りはこれといったことをせずに過ごしてしまったなあというのがざっくりとした感想。

イベントごとが大事だというワケではないのだけれども、
何もない日は何もない日なりに、
地味でも、地の自分を少しでも前に進めることが出来ればよかった。
今回、その何もないときに行うべき地のワークを前もって用意しておかなかったのが
よくなかったなあと反省している。



■全般的な目標と反省点



▼FTT(太ったティータイム)
ちょっと太ったのさ。2kgくらい。
これはGWの話ではなくて入る段階での話しなんだけども。
デまた減らさないとなあと思ってたんだけども、これがナカナカ。
あとでちょっと書くけど、最終日本厚木をウロウロしてたとき、
あまりに美味しそうな焼きたてのパンの匂いにつられて
ついついヒトツ買ってしまったりして。
アカンがな。

  こういう意志のヨワイオッサンの日常が、
  このあとつらつらと書き並べられるワケですよ。
  皆さん大丈夫ですか。

……。

前々から疑問ではあったんだけども、
「食べることに興味がない」とか「美味しいものに興味がない」
という方はたまにおられると思いますが、
そういう方々は、まさにあの焼きたてのパンのにおいの様な、
抗い難い「美味しそうなにおい」についてどういう風に感じてるんでしょうね?
あれって、オイサンなんかにはもう食欲ダイレクトで直結していて
小腹のひとつも空いていようものなら即食べたい信号が発令されるワケで、
それというのは本能的なモンだと思うんだけども、
それを完全にスルー出来てしまうんだろうか。
そもそも引っかからないというか。
そういうことってあり得るのかなあ……

  と、書きながら思ったんだけども……確かに、いかに本能とはいえ
  オイサンだって、セクシーダイナマイツ美女を目の前にぶら下げられたところで
  ちょっとやそっとじゃ「ウッヒョウたまんねえぜ!」とはならんものな。
  それと同じか。自己完結。
  つまり、本能でも反応しないんだな、その辺は。

デ、なんだっけ。休み中の目標の話だ。

そんなことなので、この休み中は地味に、出来るだけジョギングと筋トレの日々。
ここ数ヶ月の激務で、走るのはもちろん通勤時の歩きもやっていなかったものだから……
ちょっと走るだけでも足がすぐパンパンになりよる。
衰えとる。
とりあえず、休みの最後には以前走っていた10.8kmのコースを1回でも走る・
走れるように調整する、というのがヒトツ、GW中の目標としてありました。
マこちらはなんとかクリア出来たのでよしとする。

  ちなみに何故10.8kmかというと、
  オイサンが大体1時間で走れるのがそのくらいだからだ。
  時速10.8km。
  まあ普通くらいの速度だと思います。


▼反省点。
モ一つ考えていたこと、やろうやりたいと思ってたことに、
ゲームしたり、本を読んだりしたいというのがあった。
今アウトプットが出来ていないので、
その刺激となるようなインプットをどうにかしたかった。

やろうと思っていたWiiの『ゼルダ』は結局手付かずで、
PSPの『セブンスドラゴン2002』をちょっと進めたくらい。
『ドリクラ』とか『ドリクラ麻雀』は、普段通りくらいやったけど、
そんでもモ少し、あっちの世界に浸りたかったなー。

読みさしの本も数冊あって、それを読み進める時間も持ちたかった。
けど、結局いつものペースでしか読めなかったなー。
移動中とか、風呂でとか。
ホント、「ただ本を読む」時間て普段もたないからなあ。
何かをしながらでしか、読まない。

  ああそうそう、『ドリクラZERO』は、ナガナガやってた玲香さん編を
  無事に終えました。

  R0047238

  しかしまあ……『ドリクラ』ぐらい、エンディングがどうでもいいギャルゲーも
  なかなか見たことがないですねw
  ホント、エンディング近辺はどうでもいい。
  過程というか、過程の背後に広がるバックグラウンドだけが
  このゲームの骨頂ですね。
  作り手の書いた部分に本体はなくて、
  ただし作り手が本筋を書いたからこそ感じ取ることのできる
  本筋……背骨の周りにまとわりつくアブラミみたいなものにこそ、『ドリクラ』の真実があるというか。

楽しい休みではあったんだけど、
前に進むというか、高めるという意味ではほとんど作用しない時間になってしまって、
そこは反省。
別にオイサン意識高い系の人では全然ないんで休みにまで高めんでエエがなと思うえけど、
ちょっとねー、
書き物とか、そういう方面で斜め上くらいに、進んでおきたかった。
その辺キッチリと織り込んでおけなかったのは失敗でした。
刺激受ける系のことを初日近辺に持ってきてしっかりやるべきだった。
反省。

前半二日目の江ノ島散歩のコトとか、
後半二日目の箱根・オッサンサミットの件とかは既に書いたんですけども、
一件、書いてないことがあるので、ソレ書きましょうか。



■劇的・ハルカ・ビフォア/アフター



前半最終の日曜日、実はコッソリとある一人のTwitterのフォロワーさんとお会いしてきました。
HARUKA_AFTERさん。ワカモノです。
Twitterでお話をするうち、どうやらかなりなご近所さんだと分かったので
じゃあせっかくなのでという運びで。

……と、軽く書きましたけど実はオイサンは、ちょっと楽しみにしておりました。
というのも、彼が『アマガミ』におけるスキBAD一派の人間だったからです。

  あ、「スキBAD一派」というのは、
  別に特定の人やその周りの集まりのことを指すわけではなくて
  (ネタめかして書いてますけどそれは本当にそうではなくて)、
  『アマガミ』を楽しむ上で、スキBADを特に珍重したり、
  好むわけでなくともその展開の持つ求心力に殊更強い影響を受けてここにいるなあ、
  いるんだろうなあということが、オイサンの目から見て取れる人たちのことを
  オイサンが勝手にそう呼んでいるだけです。

  まあ別に、それがスキBESTだろうとなんだろうと、同じだけの価値があると考えれば
  フシギでも何でもないワケですが。

デそれを何故楽しみにしていたかというと、
オイサンには、『アマガミ』におけるスキBADを特に珍重し、特に深くかかわろうすることは、
今もって、今ヒトツ腑に落ちきらないところがあるからに他ならず、
その辺のお話を改めて、もう少し深く聞けるといいなあと思っていたのです。

  愛おしいのか? 腹立たしいのか?
  救いたいのか? 救われたいのか?
  それとも、もっと遠くへ突き放し・突き放されたいのか?
  或いは、ただただごく自然にその先に繋がる糸の先を、ただ辿りたいのか?

  仮説……というか、自分だったらの話だけど、
  そのエネルギーというのは恐らくスキBADという結末に至る、
  あの一見不可解で理不尽な行いの根元にあったことと先にあるものを、
  なんとか自分という器の中に収めたいという気持ちなのだろうけども。
  そのアプローチの仕方は、
  あくまでもその当事者として振舞い切ってみたり、
  主人公を敵に見立てて戦ってみたり、ただ第三者として俯瞰してみたりと
  なんかもう色々。

  つまりあの行いや結末を、どういう風にとらえるかということがまず様々で……
  それにどう対処するかということも、また様々だということなんでしょう。
  そもそも、主人公を己とみなすのか、他者とするのかでまた違いますしね。
  そこがその、ギャルゲーつうか、お話ゲーの難しいところかもです。

とはいっても、所詮はオイサンの目でみた匙加減でしかありません。
ヘンに期待を膨らませた色眼鏡で見ても申し訳ないので、
新しいことや分かりやすいことが聞けるといいなあ、くらいの気分で臨みました。

町田で会って、
いつもの馬肉料理屋でゴハンを食べて、
いつもの宮越屋でお茶を飲み、のワリといつものコース。

あまりお相手の身の上をだらだら書くワケにもいかないので簡単に書くと、
昔から「こちら側」にどっぷりと浸ってここまできた、というタイプではないとのこと。
基本は運動系で、そもそもオタク的カルチャーからは
遠いところで暮らしておられたご様子。
その色々と楽しむ中で、
今回たまたま『アマガミ』なんていうワケの分からないものが放った
当たるハズのなかったビンタに横面はられ、
面白そうだったのでちょっとこちらにも参加してみた、
というスタンスとお見受けしました。

だから、この先ずっとこちらの世界に留まり続けるのかというと、
多分そんなことはないのだろうなあと思いますし、それで良いんだろうと思います。
なんていうか、それが自然というか。

  面白いのは、今回のことが彼にとって本筋の寄り道なのではなく、
  こうあることも本筋であるのだろうなあ、と思えるところ。
  でも実際のところは、別にもっと長くて深い付き合いの趣味があるようなので
  そういう訳でもないのかも知れませんけど。
  いずれにせよ、不器用で一つの道しか歩くことの出来ないオイサンには
  それは羨ましいことだなあと思います。

そんな彼(ら)をすごいなあと思うのは、
『アマガミ』というワケのわからないものにつかまり、
忸怩たるものを抱えてしまったときに
衒いなくこちら側に踏み込んでこられるというその姿勢というか、構えというか。
皆さん、結構柔軟にインファイトの戦いを挑んでくるので
アタマの硬いオイサンは、おおすげえなと感心することしきり。

なかなかね、イキナリ、今まで書いたこともない物語……SSを手がけ、
自分とは分断されているはずの物語の世界への橋を自分で架けて
こっち側に介入していこうなんて、出来るものでもないと……思いますのでね。
幸か不幸かオイサンは、小学校のまだまだ無邪気だった時期から
そういう遊びばかりしてきたもんで、「そうすることが当たり前」と思ってるけども。
普通は抵抗があると思うもの。

  その辺は、ある程度世代的時代的な文化や環境の違いもあるのかなーとは思いますが。
  やっぱりオイサンらが育ってきた時代と違って、
  アニメ・ゲーム・マンガというオタク的カルチャーが、
  娯楽的な選択肢の一つとして定着したあとの世代なんだな、と感じざるを得ない。

  オイサンらの育った時代……
  ある一定の年齢より上になってからそれらのものに触れていたら
  (ジブリなど一部の超メジャー作品は除きますが)、
  のべつ幕なし「オタク」の称号を与えられ、
  二度と再び日の当たる道へに戻ること許されなかった(オオゲサ)時代とは、
  やはり一線を画します。

  そしてその楽しみ方の多様性を知るのに手段が充実していることも、
  その世界に立ち入る安心感としてあるんでしょうね。
  検索エンジンやら2chやらがあって、姿は見えないけども自分と同じような誰かが、
  似たような思いで何かおかしな振舞いをしている、というのが見えるというのは、
  それだけでも安心感にはなりますしね。
  一人だったら抱いてしまう恐れのある
  「俺、アタマおかしいんじゃないか」というような不安は少なくとも軽減される、
  そういう環境が今はありますし。

  イスに座ったままgoogle先生に「アマガミ」と打ち込むだけで済むのと、
  本屋まで出かけていってファンロード買ってくるのとでは、
  手間も違えば心の負荷も違います。

  その分、自分の行いも即座にコモディティ化してしまいかねないので、
  そこが悲しいというか、儚いというか。
  ズシンていう手ごたえは、昔ほどはないんじゃないかなあ。
  マわかんねえけど。自分次第か?

正直なところをいうと、
彼のスキBADへの思いという部分は、あんまりよくわかりませんでした。
何かこう、黒々としたものへの執着や追及というよりは、
数ある物語のうちの一つとして楽しんでいる面が強いようにお見受けした次第。

わかんないけどね。

どちらかといえばオイサンに近く、あの物語を
「美しい(というと語弊があるかもしれませんが。洗練された?)もの・鮮やかなもの」
として捉え、その背後に潜んでいる見えないものを掬い上げようとしている
……のではないかなあと、そんな印象を抱きました。
お話を考えることが楽しそうでしたからね。
イヤ、ほんとわかんないんだけど。

……なんかこういう風に書いてきて誤解を生みそうなので補足すると、
決して、軽い気持ちとか、ただただ面白そうだからとか、
そういうんではないと思いますよ?
でないと、あそこまで時間を割いて心を砕いて、
お話書こうとは思えるもんじゃないですからね。
オイサンらのようにズルズルしていないというだけで。
とても真摯で慎重であるということは、付け加えておきたいと思います。

果たしてこの先、どんな道へ進んでいくのか。
楽しみではあります。



■Closing~いまだ必殺バスターホームラン



先週末、連休最後の日曜日。
所用で本厚木まで赴いた時、
たまたま前を通りかかったゲーセンにバッティングセンターが併設されてたんで
ちょっとやってみた。

バッティングセンター、
実はジョギングコースの途中にもあって一回やってみようと常々思ってたんだけども、
如何せん、歩いていくには遠いし、ジョギング途中で寄るのもなんだしで、
結局やらずじまいになってたの。

で、チャレンジ。人生で二回目かなあ。
いや、難しい。

 ▼ガンバスター バスターホームラン
 

80km/hという低速ブースで、200円で20球、3セットやったので計60球。
カスリも含めてバットに当てられたのはその半分強で、
まともに前に飛んだのは10球もなかった。
球がバットの上を行った・下を行った、
上に当たった・下に当たったというのは分かるんで
毎回修正しようとするんだけども、なかなかアジャスト出来ない。

  球は見えども、
  「自分の体をどう動かしたらバットがどの辺を通過するか」
  の方が上手く測れない。

そしてさらにそれよりも、バットにボールが当たると結構な衝撃があるんですな。
当たり前なんだけど。
やる前はそのコトをほとんど考えていなくて、
ヒットするたびに手首やら肘から先に残る衝撃の大きさにビビッてました。

80km/hであれだけなんだから……140km/hとかになったらどうなっちゃうんだ。
プロの人たちはよく手首折れたりしないな。
素人だったら、140km/hをミートしそこなったら折れたりするんだろうか。
衝撃って、速度が倍になったら倍じゃ済まないでしょ。( ← 物理とか超苦手)

いやあ、イチローすげえわ(いきなりそこにいくのか)。
まっすぐ、しかも大体どこに飛んでくるか分かってる球でもあれだけ当てられないのに、
どこ飛んでくるか分からない球をバットに当てた挙句
自分の狙った方向へ打ち返すってんだからもう……そら隕石くらい止めるよ。

 ▼全盛期イチロー伝説
 http://blog.livedoor.jp/ressbook2ch/archives/50854310.html#
 コレ何度見ても毎回吹くな。

ものの20分程度だったが結構汗かいた。またやりに来よう。
というか、ちゃんとしたスイングを身につけないと
今以上に、前に上に、球を運ぶのはムリだな。
当てる技術もともかく、当たったときに球に負けない力……
運動エネルギーをバットに与える術というのが、実は何よりも大事なのだと気付いた。
多分、当てるのは練習すればワリと誰でも出来る。
それを気持ちよくはじき返すのは、しかも一定以上の距離を、となると……。

勇次郎やビスケット・オリバじゃないが、
技術もいいけど、単純な力・重さって案外大事だと痛感した20分。
まあ、スタンスとかスイングとか、
小さな力を如何にして大きく変換して返すかという意味で、
力というよりも技術……合気の分野なのかも知れないけど。
でもなんか……あれはそれだけではない気がするな。
面白かった。

  昔「ほぼ日」の記事で、誰か野球選手が
  「野球選手なら誰だって、打てるものならホームランを打ちたい。
   けど、ただ打つことは出来てもホームランバッターになれるのは一握りで、
   それを分けるものはセンスなんだ」
  みたいなことを言ってたけど、その意味が分かった気がする。

  ▼ほぼ日刊イトイ新聞 - 野球のカミサマ、初球だけ狙わせてください。
  http://www.1101.com/taguchi/2008-03-12.html


ちなみに隣のブースでは、
ソフトボールをやるらしい小学生高学年くらいの女の子が
お母さんに付き添われてバット振ってました。
そうするとその更に隣のもっと速いブースでやってたオッサンがコーチングを始めるという、
なんだかベタな光景も見られてメデタシメデタシ。

あとオマケ。

Midara

ベタ過ぎだろwww
ネタとしてはよく聞くけど、本気で間違ってるのは初めて見たよw
念のために書きますけど、正しくは「みだり」ですね。
ミザリィではなく。


 ▼みだり
 http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/212154/m0u/%E3%81%BF%E3%81%A0%E3%82%8A/

「みだり」には「みだら」と同じ用法もあるようだけど、その逆はないだろ。
……実は本当に「みだら」だったりして。
「高性能みだらセンサー」が搭載されておって、
ヒワイな単語を呟きながらボタンを押(以下略

マそんなんでね。
楽しみつつも、反省点も多い黄金週間だった感じです。
個人的に、『つり球』の影響か、鎌倉・江ノ島方面へ意識がいくことが多かった。
改めて自転車欲しい熱が。
人の多いところで出向くのによさそう。特に近場、鎌倉なんかへは。



なんかね、歯が痛い。
前、銀をかぶせたトコ。
うずうず。
オイサンでした。



 

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2012年2月23日 (木)

■六角形のハザマから。~SS『アマガミ』・梅原・香苗さん・塚原センパイ編 -更新第762回-

 輝日東のみなさんこんばんわ。
 俺、ミステリーハンターの梅原正吉です。
 俺は今、駅前商店会でも知る人ぞ知ると評判の甘味処に来ています。
いやあ、駅を離れて少し路地に入ったところに、こーんなお店があった
んですねえ。いやね、俺んちの店、あずま寿司っつうんですけどね、一
応駅前だけじゃなくてこっちの商店会にも片足突っ込んでるところがあ
るんで、まあ大抵の店は把握してたつもりだったんだけど、あるもんで
すねえ。建物も内装もいい感じに古びてて、とても雰囲気のあるお店な
んですよ? ……え? そんな良い雰囲気のところにどうせ男ばかりで
来てるんだろうって? 侘びしい? へっへーん、ところが今日は……
ちがうんだなあ。

 先ずはこちら、俺の右手……あ、俺今、二人掛けのテーブルに、無理
やり一つイスをくっつけてもらってお誕生席状態で座ってるんですけど
ね。……正直、窓が真正面で西日が射しててちょっと眩しいんだが……
そんなことはいいんだよ。で、俺の右手、これ誰だと思います? そう、
隣のクラス、2-Bのハツラツ系マスコット、伊藤香苗さんです。いや
ー、かわいらしいですねえー。
「なによ」
 そしてこちら左手、香苗さんの向かい。誰だと思います? ご存じで
しょう? そう、3-A影の名参謀、塚原響先輩です。麗しいですね。
「……何かしら?」
 ハイご紹介も済んだところで、今世紀の最大のラストクエスチョン。



 俺、なんでこの二人と一緒に

     こんな店にいるんだろう……?




 いや、そもそもこの二人からして、なんで一緒の店で、一緒のテー
ブルについてるんだろう……?



            ×



 ものの数分前、塚原先輩に先導されて俺たちは席についた。先輩が緑
茶、香苗さんがトロピカルジュース、俺がほうじ茶付きの塩大福をたの
んで、しばらく誰も何も口をきかない間があった。
 そのうち店のばあさんが飲み物が運んできて、それを合図に、
「で、話ってなんですか?」
と、口火を切ったのは香苗さんだ。
 まあその疑問はもっともだ。香苗さんをここへ連れてきたのは塚原先
輩で、その誘い文句が
「ちょっとあなたに、訊きたいことがあるんだけど」
だったんだからな。俺だって興味がある……俺? 俺はついでだよ。
「そうね、良ければ君も来てくれる?」
って、そのあとに言われただけなんだから。
「……そうだね……」
 香苗さんに促され、塚原先輩は言葉を選ぶみたいにいつもの静かな調
子で自然に黙った。
 もしかして、長くなんのかな。参ったな。
 そんな風に思った俺がキョロリともう一度、目玉で店内を見渡そうと
したら、
「じゃあ、単刀直入に訊くわ」
って、まるで牽制するみたいじゃねえか。見た目に違わず塚原先輩は、
ナイフみたいな割り切りでテーブルに肘をついた。その切れ味、まさに
短刀の直輸入、イッツ・ゾリンゲン! ……いや、意味はねえ。すまね
え。
「はあ」
 ……そのみなぎった緊張を、気の抜けた返事一つで受け流した香苗さ
んも、すごいっちゃあすごい。特に身構える感じでもねえし、咥えてた
ストローから口を離して、タンブラーのフチに果物の挿さった小洒落た
飲み物を、湯呑み敷き……否、コースターに戻した。
 塚原先輩には、もう淀みはなかった。
「桜井さんは、本当に彼のことが好きなの?」
 あー。やーっぱり、そんな話だ。



            ×



 話のどアタマは、実は昨日の夕方だ。
 そういや、大将の誕生日が近いなあ……俺がそんなことを考えながら
廊下を歩いてたら、香苗さんが声をかけてきたんだ。
「梅原くん梅原くん。あのさあ、放課後、買い物につきあってくんない?」
 おおかたの事情は読めた。桜井さんが大将の誕生日プレゼントを選び
たいから、意見を聞きたいってなもんだろ。けど如何せん、昨日の俺は
都合が悪くて、桜井さんは明日──つまり今日──が都合が悪いと来た。
だから仕方なしに今日、俺と香苗さんだけでリサーチをして、その結果
を明日香苗さんが桜井さんに伝えるっていう、まあなんともまだるっこ
しい話になったわけだ。
 で今日、三十分ほど前のこと。
 大将がこのところ足繁く通ってる、子供向けのおもちゃと、おとなの
男臭いアイテムをごった煮でぞろっと扱ったおかしな店があるんだが、
プレゼントはそこで見繕えばハズレはないだろうと俺は踏んでた。香苗
さんが俺に声をかけたのは正解だったと思う。女の子のネットワークば
っかりじゃ、どう転んだってあの店には辿り着くはずないからな。

 ……けど、驚いた。その店に塚原先輩がいたんだ。

 狭苦しい通路に、乱雑なディスプレイ。ごみごみの見本市みたいなそ
の店の片隅に、これ以上ないくらい、すらりと不釣り合いなシルエット
を見つけたときは、俺は目を疑ったね。切れ長の鋭い目を不可解そうに
しかめて、そりゃもう輪郭線こそほっそいのだけど、その線からこっち
にはもう誰も入れないぞって言う凛とした空気。多分男でないとそのロ
マンを理解できないであろう、境目もなく山と積まれた、謎のアイテム
群を見つめてたんだ。
 俺がそれに気付いて、やっぱり隣で小汚い棚を見上げて眉をしかめて
た香苗さんを肘でつついたのと同時に、塚原先輩も、俺と香苗さんに気
が付いた。
「──君は──」
「ああ、ども。こんちゃっす」
 塚原先輩も驚いたみたいだった。俺と先輩は、一応大将と一緒の所に
何度か会ったことがあったから面識くらいはあった。
 何で、先輩がこんな店に? そう思ったのは最初だけで、次の瞬間に
はもう合点が行っていた。目的は多分、香苗さんと一緒だ。どういう経
路でこの店に辿り着いたのかはわからんが、さすがの切れ者ってことだ
ろう。侮れねえ。侮れねえぞ。気をつけろ大将。……何をどう気を付け
たらいいのか、わからねえけどな!
 それよりそのとき気になったのは、挨拶を返してくれた先輩の目が、
俺を外れて、どちらかといえば隣の香苗さんに重点的に注がれていたこ
とだ。この二人、面識あったんだろうか? まあ……ここんとこの大将
の周りは色んな交通網が入り乱れてるから、どこで抜け道やバイパスが
開通してるかわかったもんじゃねえんだが。
「2-Bの伊藤香苗です」
「そう、2-Bの……。伊藤さん。私は」
「あ、知ってます。3-Aの塚原先輩ですよね」
 やっぱり、面識そのものはなかったらしかった。塚原先輩は、香苗さ
んの名前よりも学年とクラスに、ぎゅっと力を入れて繰り返してた。あ
あ、そういうことか。俺はそのとき、もうピンときてた。なんとなくわ
かる。不思議でもなんでもなかった。
 だから、

──先輩、こんな店で珍しっすね。何してたんです?

とは、俺は訊けなかった。
 そこで話が途切れちまって、さてどうしたもんかと思ってたところに
例のせりふさ。
「ふぅん、……いい機会かもしれないわね。突然で申し訳ないんだけど、
ちょっとあなたに訊きたいことがあるの。今、時間あるかしら……?」
 ほんの数秒、考えた後の言葉だった。ここで会えたのも何かの配剤─
─先輩、そんな風に思ったんじゃねえのかなあ。



            ×



「本当に、って……。そんなこと、分かりませんよ」
「……そうよねえ」
 香苗さんが、ミもフタもなくその質問をなで切りにすると、分かりき
ってたと言わんばかり、塚原先輩はかろうじて支えていた頭を垂れた。
「まあ、あたしから見て、そうじゃない可能性なんてすっっっっっっご
く、低いと思いますけどね」
 その様子を気の毒に思ったのか、香苗さんはもう少しだけ、自分の見
解を交えた情報をヒントに出す。けど、その新情報にも大方の見当がつ
いていたと言わんばかり、塚原先輩は全く同じトーンで、そうよね、と
返した。
「ゼロに近いです」
 そりゃそうだ、っと。そーんなの、俺にだって分かる話だ。ムグムグ。
んお、うめえな、ここの大福。俺は完全に傍観者モードで、大福につい
てきたほうじ茶をすする。悪くない。悪くないどころか、良い。そもそ
もメニューにほうじ茶と饅頭がある時点でかなり良い。親父にうちでも
大福置かないか提案してみよう。また冷凍マグロで殴られるかも知れね
えけど。
「桜井に、直接聞けばいいじゃないですか」
「それはそれでおかしな話でしょう。はるかがそうするなら、わからな
いではないけど」
「えへへ。ですよね」
 自分で言っといて。それが世話焼きおばちゃんみたいな行為だと、言
ってあとから気付いたんだろ、エッヘッヘと香苗さんは白い歯を見せて
苦笑いした。いい加減だなあ。
 ……大体、それを森島先輩本人が実行したとして、桜井さんから返っ
てくる返事が確かなモンだって保証なんてどこにもない。そりゃ訊いた
モン負けの類の質問だ。じゃあどうすりゃいいって、このテーブルの上
に漂ってる「そんなの訊くまでない」って空気が、ぶっちゃけ、一番の
正解に決まってる。
 一体どういうつもりで、なんのための場なんだろう? 塚原先輩も呆
れ気味に……珍しいな。姿勢を崩して頬杖ついた。いつもすました顔で
スッと背筋を伸ばした印象しかない。その顔は眉を下げて笑ってる。な
んだろう、ちょっと失敗したなあっって顔だ。へえ……こういう顔もす
るんだ。女の子同士の時間ってのはこういうもんなのか。……すなわち、
今の俺は完全に空気。すし詰め……否、差し詰めエア男子ってところだ
な。とほほ。美人のけだるげな笑顔を肴に、饅頭のおかわりでもしよう
かねえ。
「なあに?」
「へ?」
 将棋の対局のように、二人掛けに向かい合った二人、俺はお誕生日席
でその記録係か秒読み係のような位置にいたんだが……表情を温ませた
塚原先輩に見とれてしまったのを見つかって、いらない矛先を呼びこん
じまったみたいだ。
「そうだ。ねえ、梅原君だったら、どっちの味方をする?」
 そこへ香苗さんまで余計な旗を振る。やめてくれよ。
「そうね。参考までに聞かせてくれるかな。君の目から見て、彼にはど
っちが相応しいと思う?」
「え? お、俺!? ですか!!?」
 いきなりかよ!
「そーそー。梅原君なら、あたしたちの知らない彼のことも知ってるで
しょ? そういう視点で見たらあの二人の、どっちがいいと思う?」
「お、おいおい。なこと言われてもよお」
 俺と大将の付き合いは確かに古いけど。だけど、香苗さんや塚原先輩
が大将のことを知らないのと同じくらい、俺には桜井さんや森島先輩の
ことが分からない。俺の知ってる大将がどっちとくっつくのが良いかな
んて、俺にわかるわけがない。
「ねえ、どっちを選ぶの?」
「はっきりなさい」
「さあ!」
「さあ」
「さあ!!」
「さあ!」
「さあさあさあ!」
 ふ、二人がまるで、俺にせまるみたいに! な、なんだこれ! 相手
は輝日東きってのクールビューティと、お日様系のサバサバキューティ
……これは、ちょっと……う、嬉しい! 嬉しすぎる! だ、誰か今の
この部分だけを録画してくれッ!
 ……と、俺が一人で悶絶しているうちに、二人ともその行為の不毛な
ことに気付いたんだろう。乗り出した身を戻して、ほとんど同時に、ハ
ア、とわざとらしいため息をついた。
「やめましょ」
「そうですね。梅原君に、わかりっこないもんね」
 ……。あのなあ。ていうか、最初から遊んでただろう。先輩も、たま
にノリが良いよな……。こりゃアレか? 森島先輩の教育の賜物か?
 けど、そりゃご無体な難題ってもんだよ。大将にだって色んな顔があ
る。ぶっちゃけた話、男同士でいる分にはそいつが女の前でどんな顔し
てるのかなんてわかりゃしないもんだ。思いもかけない顔してることの
方が普通なんだってことくらい、親父とお袋見てりゃあ……分かる話だ。
まあ、寂しい話だけどな。その辺、男と女じゃ若干の差がありそうだ。
 二人はすっかり諦めムードで、一体この場が何のためにセッティング
された物なのかもわからなくなってきた。ちょっと塚原先輩らしくない
思いつきだったかな。それとも、そもそもそれを確認するための場だっ
たのかもしれない。こうなることなんて先輩には分かってたはずだもん
な。
 しかし、となると、俺は暇つぶしか腹いせかの出汁にされっぱなしっ
てことになる。それで黙りこくってるのも癪に障る、いや、男がすたる
ってもんだ。せっかくの機会だしここは一つ、俺の方からも質問してみ
ようかねえ。
「あのー、質問。いいっすかあ?」
 俺は半分、テーブルに突っ伏したような姿勢から挙手して訊いた。ま
さか成り行きでつれてこられただけの俺が自分から首突っ込んでくると
は思ってなかったんだろう、銘々、自分のグラスに口を付けていた塚原
先輩も香苗さんも、目を丸くして飲み物を置いた。やるときゃやる男で
すよ? 男・梅原正吉は。
「何よ?」
「何かしら」
 うおっ……。さっきまでとは明らかに空気が変わった。緊張感。やっ
ぱり踏み込むべきじゃなかったのか? 女同士ならではの冗談の言い合
いだったから許されてたんだろうか? けど、まあ、もう引っ込みつか
ねえし……行く。……しかねえやな。
「あのー……桜井さんはともかく、俺には森島先輩が大しょ……橘に好
意を持ってるってのがどうにも信じがたいんですけど……その辺、どう
なんでしょうね?」
「はるかが?」
 香苗さんは感心したようにうんうんと深く瞳で頷き、塚原先輩はクッ
と力を込めて、自分の肘を抱いた。そのまろやかながらも鋭いおとがい
に手を添えながら浅くうつむいて、俺とも、香苗さんとも目を合わさず
に眦の端に滑らせた瞳は、多分、どこも見てねえな。なんか色々思い出
してる感じだ。
 こち、こち、こち。
 この店、時計なんかあったんだ。多分店の奥の方、カウンターから響
いてくる針の音が不意に大きく響いて、窓ガラスを透かした外の黄色い
光が、テーブルに置いた自分の手の甲をふんわり焼く。塚原先輩はまる
で、息もしてないみたいに止まったままで、俺は香苗さんとこっそり目
を合わせた。香苗さんも、なんかこっちを見てくるけど、何を言いたい
のかさっぱりわかんねえ。こういうときダメだな、男と女じゃ。
「どう……なのかしら」
 おっとぉ。漏れ出た一言に、俺も香苗さんもがっくんと椅子から転げ
そうになる。それを見て塚原先輩は、髪から肩から、全身にまとってい
た鋭さを憮然とした雰囲気で鈍らせた。
「仕方ないでしょう。私にだって、初めははるかのあれが恋愛感情だと
到底思えなかったんだもの。今だって、確信してるわけじゃ……」
「あ、あああああ。で、ですよねー。責めてるわけじゃないんですよぉ、
ねえ、梅原君?」
「そ、そうそう。へへへ、さーせん……」
 自分ではあんなこと訊いといて、とは思ったけど、好きとか嫌いとか
の線引きが蓼食い虫にお任せなのは、男も女もさしたる違いはないって
ことか。二人とも、俺もだけど、話がきれいに振り出しに戻ったのを感
じ取って、小さく息を吐いた。で、また飲み物に口を付ける。ずずず。
 誰も何もしゃべらない、少しの時間。香苗さんのだんまりは軽やかだ
けど、塚原先輩のは重たいなー。何か考えてるか、そうじゃないかの違
いなんだろう。香苗さんの場合は顔に開いた心の窓が大きい分、黙って
ても気を使わなくて済むってのはあるかもな。香苗さんの目が、さっき
最後に注文した俺の手元に残ってたメニューにぴたっと止まったから、
俺は、
「ん」
と、古めかしい、焦げ茶色に濡れたような木の表紙で綴じられたそれを
彼女の方に滑らせた。
「ありがと」
 香苗さんはそれを受け取って開くと、お替わりねらいかと思いきや、
甘味のページの写真を目で追い始めた。
「……そもそも、あの子の魅力って何なのかしら」
 考えあぐねた塚原先輩が、そんなことを言い漏らした。案外遠慮のな
い人だなあ。森島先輩と付き合ってると、そういう風にもなっちまうの
かもな。その言葉に、香苗さんは猫みたいにピクンと髪を跳ねさせて分
厚いメニューを閉じた。木で出来た表紙のやさしい重みに、ラミネート
加工された間の頁から空気が押し出されて、文字通り、ぱたん、という
丸みのある音とともに風をつくった。
「あ、それあたしも知りたーい。興味ありました、前から」
「分からないわよね?」
「分かりませんよ。……桜井には悪いけど。マニアックっていうか」
 頬杖をつき、切れ長の眦を意味のない方向に投げながらの塚原先輩の
つぶやきに香苗さんが食いつき、二人は一瞬盛り上がる。おいおい。人
のダチ公なんだと思ってんだ。確かに、大将のセイヘキはマニアックの
方向に傾くこともあるけどよ。
「……でも、はるかのそばにいるのに、不思議とあの子以外のビジョン
は浮かばないのよねえ……」
「そんなもんですか? あたしはー……桜井の場合、おさななじみって
いう強ーいカードがあるから……他の人は浮かばないですけど。そうね
え、桜井に他の人かあ……。考えたことなかったなぁー」
 塚原先輩はテーブルについた肘を少し滑らせてうつぶせに近づき、逆
に香苗さんは、ストローを咥えたまま。椅子に背中を大きく預けて天井
を仰いだ。俺も、つられてちらりと天井を見上げる。むき出しの木の梁
から下がってる時代物の照明は、ちょっと薄暗いし燃費も悪そうだ。作
り出す光の柔らかさはちょっと魅力的だと思うけど、自分で欲しいとは
思わねえ。
 日暮れ前。鋭く射してくる冬の西陽。その時間は長くはねえ。二人と
もまるで美術の教科書で見た一瞬の切り絵みたいだ。ムナカタシコウ、
だったかな? 窓辺に無理矢理しつらえた三人がけをほんのりと、艶っ
ぽい空気が包み込む……。あー、俺今日ラッキーだなー。詩人だなー。
「マニアック、か」
 ん? 塚原先輩が香苗さんの、なんだか意外な言葉尻を捕まえた。ん
にゃ、この際「捕まった」って言う方が正しいのかも知んねえな。香苗
さんにもそれは意外だったみたいだ。ん、と勢いを付けて体を起こすと、
ストローを戻す素振りで、上目遣いに先輩の細い瞳の奥を窺った。けど、
先輩はそれには取り合わなかった。
「マニアック……ねえ」
 ほんの少し、笑いの調子を含んだおうむ返しの呟きで、香苗さんも窓
の向こうに目を細めたんだけど……二人とも、どこ見てんだ? 古くな
ってゆがみのひどい窓ガラスは、自分の厚みの中に光をとじこめちまう
んだろうか。夕日がおかしなぐあいに反射して、黄色い紙を貼り付けた
みたい眩しくて向こうが見えない。それでも二人の視線は、ガラスを抜
けたどこか遠くの先で、奥で、細く結ばれてるんじゃないかって気はし
た。
「人の心配ばかりしていられるほど、ゆとりがあるわけでもないしね」
「そーなんですよねぇー……」
 塚原先輩も、香苗さんも。さっきまでの、お互い友達を憂いつつ人の
恋路を肴にちょっと楽しんでる、そんな空気はすっかりナリを潜めて、
つぶやいたきり物憂げに、さっきとは明らかに意味合いの違う熱っぽい
ため息を鼻から漏らした。……い、色っぺえ……。この人らホントに、
俺らと同じ高校生か? 女子ってこんなに大人びた顔するもんなんだ。
……大将、俺ぁ今日、一個学んだぞ。
 けど、まあ。何を考えてんだろうな。さっぱり分かんねえ。マニアッ
ク、か。俺には与り知らない話だ。ああ、分かんねえ分かんねえ。
 手持ちぶさたの俺はもう、ほうじ茶に二つくっついてた小さな塩大福、
その残りの一個にがぶっと食いついた。むぐ、むぐ、むぐ。ああ、やっ
ぱうめえな、ここの塩大福。ちょっと匂いにクセはあるし、そもそもこ
の店に来てほうじ茶に塩大福のセットを頼むやつがどれだけいるか知ら
ねえけど、俺なんかにゃたまんねえ。病みつきってやつだ。多分親父も
気に入るだろう。どっから仕入れてんだろ。こっちの商店会の店かなー。
「ま、人のどこ好きになんのかなんて、なにが普通とかあるわけじゃね
えっすもんねぇ。言ってみりゃ、みんな普通で、みんなマニアックみた
いなモン……な、なんスか」
 とりあえず思ったことだけ言ってほうじ茶を飲み干し、これもなかな
か渋い唐津の湯飲みをテーブルに戻すと……いつの間にか二人ともまじ
まじと俺の方を見てて、俺はちょっと怯んだ。
「……」
「…………」
「だ、だから何なんスか?」
 しばらくそのまんまで、結局二人とも、俺に何にも言わなかった。い
いだけ俺のことを睨んだあと、示し合わせたみたいに瞳を伏せた。何な
んだ、一体。そして終いにはちょっと安心したみたいに、そろそろ出ま
しょうか、と塚原先輩が切り出した。ホント、一体何なんだよ。
「悪かったわね、時間をとらせて」
「いえいえ」
 先輩のゆび先が自然に滑って伝票に辿り着いたところに香苗さんが手
を重ねて遮る。塚原先輩も驚くが、私が誘ったんだから、とそこは譲ら
ない構えを崩さなかった。
「支払いくらいもつわよ」
「いえいえー。こういう話でしたから、ね」
 なるほど。
 にやりと笑って片目を瞑ってみせる、その香苗さんの表情もなかなか
堂に入っていて曲者感がハンパない。いやー、女子って大人だな。熟女
だな! ……それは違うか。
 それを聞いて、少し意地悪く頬をゆるめる先輩も先輩だ。
「そう? じゃあ、そういうことで」
「はい」
 いつの間にか空気は、最初の頃に戻っていた。
 やれやれ、しゃあねえな。
 俺の分だけ二人で割ってもらうわけにも行かず、俺は尻ポケットの財
布を渋々探った。



            ×



「で、結局よお?」
 店の出口で先輩とは別れ、俺と香苗さんはもう一度、目的の店へ戻っ
た。大将へのプレゼント候補を幾つか挙げて、あとは桜井さんのセンス
で選んでもらえばいい。大体そんな段取りだ。
 帰り道、いい加減日も落ちて、お互いの顔もよく見えない。俺は何と
なく、香苗さんに聞いてみた。
「何よ」
「香苗さんも、好きな奴とか、いんの」
「ん、なっ……!」
「ああ、やっぱりいんだ。ふーん、そっか」
 びしりと脳髄に亀裂の入る音を立てて香苗さんがどもるから、その先
は敢えて本人には言わせない。そいつぁ野暮天ってもんだ。香苗さんだ
って、ここまで唐突な訊き方じゃなけりゃこうまでうろたえないだろう。
普段だったら、とか、相手が女友達だったら、しれっと
「そりゃいるわよ、おかしい?」
ってなもんだろう。俺は自分で勝手に結論つけて、その話は終わらせた。
まあ、別に。普通のことだ。そりゃまあそうだ。
「そうだよな。高校生だもんな、俺ら」
 俺がそういう風に線路を敷いたら、香苗さんも不思議なくらい落ち着
いた。暗くてよく見えなかったけど。真っ赤になってたはずの頬が、す
っといつもの色に引いてくのが分かった。
「まあね。梅原君だって、いるんでしょ?」
「まあな。……田中さんとかも、いるんだろな」
「田中さん?」
 何だかわからねえけど、香苗さんはクスリと笑う。香苗さんの質問は
意趣返しのつもりだったのかも知れねえが、自分で振った話だ。うろた
えるわけもない。つまり、だ。さっきのアレは、塚原先輩も、ってこと
なんだろう。あの窓の向こうに誰がいたのかは知んねえけど。みんな、
アレだ。大忙しだ。
「へへっ」
「ちょっと、何よ」
 冬の風が厳しい。乾いた鼻の下を指でこすって、俺が笑ったのが香苗
さんは気に入らなかったらしい。
「マニアック、か」
「えぇ? 何よ、文句あんの!? あんなこと言っといて」
「べぇーつに。いいんじゃねえの」
 最初、大将が森島先輩と、って聞いたときには、驚きもしたし、疑い
もした。桜井さんと、ってときには別に驚きはしなかったが、どうして
今頃? と思いはした。けど、まあ。何があっても不思議はねえってこ
ったな。棚町とやけぼっくいに火がついたっておかしくねえ。だから多
分、このお話もいつの間にか始まってたんだろ。
 今年のクリスマスまで、もうあと少し。残念ながら今年の俺は、大将
と違ってどっかでボタンを掛け違えちまったみたいだが……そうそう、
大将が言ってた、
「……梅原にも、きっとくるよ。思いもかけず、黒い手帳を拾っちゃう
日がさ」
って言葉の意味が、今日はなんだか分かった気がするぜ。その黒い手帳
が一体何のことなのか……それはやっぱり俺にはまだわかんねえんだけ
どな。それはまあ、拾ってみないとわかんねえって奴だろう。
 ……あと、そう言った大将の顔がやたら青ざめてたから……実はあん
ーまり、そいつは拾いたくないなぁーとは、思うんだけどな。そゆこと
言ってると一生実らないんだろ。
 くわばら、くわばら。



                       ──おしまい──




      ──Epilogue──



梅 原「なあ、香苗さんは、黒い手帳って拾いたいと思う?」

香 苗「思わない」


 キッパリ。即答かよ……。


香 苗「なんかすっごいイヤな予感する。
    何それ。何の心理テスト?」


梅 原「いや、分かんねえ……。けど、その意見には賛成だ」

香 苗「はぁ? 意味ワカンナイ……
    でもゼッタイやだ。ゼッッッッッッッタイ拾わない」

梅 原「分かった、わーかったから」

梅 原(大将……お前、一体ナニ拾ったんだ……?
    こりゃただ事じゃねえぞ)




 

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2011年10月17日 (月)

■無責任宇宙ファミレス・ざんねん! ぽぷらちゃんでした ! ! -更新第722回-

土曜日曜と、連チャンで10kmコースをジョギングしたら、
太ももがダルくて仕方のないオイサンです。

うーん、以前はこのくらいは普通にいけたと思うんだけど、おかしいな。
半年、一年でこんなに衰えるもんかね。

  ……。
  なんか、このまま10年後くらいまでこのblogが続いて、
  「50になるけど10kmはもう走れなくなった」
  とか書いてそうで、今ちょっとギクッとしたな……。
  たまに何十年も日記をつけ続けてる人とかいるけど、
  どういう気分なんだろう。
  ここなんかまだほんの5年目ですしね。

ジョギングコースの途中には森林公園……というか、
ただの雑木林を抜けるような場所が何箇所かあるのですけど、
蝉と入れ替わりで、リンリンと鳴く虫の声がもうすごいです。
木の枝全部に鈴がぶら下がり、風に揺れてるような数と音量で、ちょっと怖いくらい。
あれは鈴虫なのですかね。
こいつらが本気出して襲ってきたら多分食われて死ぬなーとか思います。
蝉みたいに、ノコギリの歯みたいな音で鳴かないのが救いです。

そしてその中でもガチャガチャ鳴いてる奴もいて
(つっても本体を見たわけじゃなくて、明らかに違う音が足元の茂みで鳴ってただけだけど)、
そいつは多分クツワムシだったんだと思います。
イヤ、見たんじゃないし、クツワムシの声もよく知らないのでアレですが……
童謡の歌詞を信じるなら。

ほんとーにガチャガチャ言うんですね。
初めて聞いた気がする。



■『WORKING!!』にハマってみる



ハマる、とまで言うと大袈裟ですが、
今期の中ではアタマ一つ抜けて楽しんで見られてるなあ、と。

登場人物には女性陣が多いわけですけど、
その誰が特別好きというのもなくて、「楽しそうな場だなあ」という感じです。
『みなみけ』に近い感覚で見ています。

▼WORKING!! OP2 「COOLISH WALK」


人物の中で誰が気になるかといえば、厨房担当・青い髪の相馬さん(♂)がいい。
彼は言ってしまえば「腹黒キャラ」なんですけど、なんていうか、
「色々考えて色々(キタナイことまで)知っている、
 その上で選択の結果として、ニコニコ楽しそうにしている」
という生き様が、心にズンとくるんですね。
ちょっと哀しくて。オイサンの中では、彼は悲哀担当です。

  イヤもう、本人的には染み付いた地であって、
  そんなこと考えてないと思いますけど。
  ラクに楽しくああなんだとは思いますよ。

エンディングでうれしそーにタンバリン叩いてる姿が、
なんかもーおんなじことしてるのに、隣のヤマダと行為の過程と質が全然違うことが、
あの画だけでヒシヒシわかるってすごい。
「何か狙いがあって(「その方が面白いから」という感情的なことも含めて)
 考えを一巡り二巡りさせた結果ああしてるんだ」
ということでしょう。

▼WORKING'!! ED


  ヤマダは多分、
  「そこにタンバリンがあるから、ついでに小鳥遊くんがいるから叩くのだ!!」
  「仕事したくない!! → さぼってもタンバリンのせいに出来るし楽しい!」
  という一心ででしょうw
  それもまた潔いというか、ヤマダは次くらいに愛おしいんですけどね。

ああいう大人になりたかった。
メンドくさかったから諦めたんだけど。
いつも誰かに何かをけしかけるような微笑みが、すごく重くてすごくいい。
基本はギャグ作品だからそんなことは気にしないでいいんだけど、
やっぱクるものがあります。

今週(もう先週だけど)の3話目では、体の弱い小鳥遊姉が可愛くて良かったですね。

 ▼OP/ED 「ヤバい」の機微

OP/EDも好みでしてね。
OPの楽しさは言わずもがな、EDが男性Voてのがまたいい。
隅から隅までオイサン好みのバランスで出来てて嬉しい限りです。


  ♪ 常識人になりましょう ヤバい人ならすぐなれる


ってのは、やっぱ名言だなあwww
「ヤバい」っていう響きと含みが、個人的に好きなだけかもしれんけど。
いいねえ。

味わい深いな、「ヤバい」。
昨今なんにでも使われ過ぎて、「カワイイ」に並んで叩かれ気味な言葉ですが、
使いこなすと強い。上手い言葉だ。
ハッキリ言ってるのにハッキリ言ってない、というあいまいな機微が備わっていて、
古語とかに近いんじゃないかしら。
イヤ古典苦手だったからわかんないけど。
言葉から伸びるベクトルの矢印を、
前後にならべる言葉で自分の好きに操れる、その自由さがいい。

言葉そのものには幾つかのパラメータ、
喜・怒・哀・楽・肯定・否定なんかが自ずと備わっていて、
たいていの言葉では、それらの基本値とか、
上限・下限の制限値があったりするもんだけど、
「ヤバい」「カワイイ」ではそれらの値が相当広く持つことが出来、
前後の文脈と場の空気、あとは送り手・受け手の度量裁量でかなりアバウトに決められる感じ。

そこまでの使い手が限られているだけで。

あと、その部分の歌い手の割り振り(三人で歌ってる歌なので)、
そこがアスミンってのも狙ってんのかと言わざるを得ないGJぶり。
OPをジャジーなアコースティック編成で聴きたいわ。

……と、いうワケで、
先週は『はがない』の
「リア充は死ねッ!」
で一日笑い、今週は小鳥遊くんの
「ちいさいものの悪口を言うな!!」
と、相馬さんのタンバリン打ちで一日笑ってたオイサンでした。
小鳥遊くん、一本芯通り過ぎだろw

どうでもいいけど、
「小鳥遊」と書いて「タカナシ」と読む、その由来を今知ってビックリしたぞ。
おもしれえけど、考えた奴はハッキリ言って厨二だな。
凝り過ぎだ。



■Webラジオ『タイラー無責任同好会』



あともーいっこ、
1993年(!)放映のアニメ『無責任艦長タイラー』のWebラジオ(!!)が、
音泉さんで配信されてます。

  ▼タイラー無責任同好会
  http://onsen.ag/program/pakopako/index.html?1318860933343
  [ 音泉 ]

なぜ今!!?!
と思いますが、なんのこたぁありません、
BD-BOXがこの水曜日、10/19に発売されるので、その販促だそーです。
全2回で、19日にはまた更新されてしまうみたいなので、
初回をまだ聴いてない人は急いでどーぞ。

パーソナリティは、
主人公・タイラー役の辻谷耕二さんと、
ヒロイン・アザリン役の笠原弘子さん。
……と、富永"本編には出ていない"みーなさんという
えらく単価/hの高そうな面々。

  ……最後のはなんじゃい、と事情を知らない人は思うでしょうけど。

  放映当時、イベントごとやら特典映像なんかがあると、
  必ず引っ張り出されて遊ばれてたんです、富永さん。
  マ何でもやるし、何でも出来る人ですからね。
  確か、当時のラジオ(Webじゃないヤツ)でも出てたんじゃなかったかなあ。

実際この番組、みーなさんが前面に立ち始めてから上手く転がり出した気がするw
のっけから狙ったようなグダグダぶり(最初のあれは台本だと思いますけど)で、
当時のラジオも確かにユルい、ナンセンスノリだった記憶がありますが、
それにイマドキのぐだぐだカオステイストを上乗せしようとしたみたい。

でも……辻谷さんも笠原さんも、もうどっちかというと昔かたぎの真面目な人ですから、
そこまでは崩せないし、ノれなかったみたいで、
パーソナリティのなすりつけあい(なんだそれ)になってました。

大体がさ、18年? も昔の番組の、
収録時の話とかお互いの第一印象とか、憶えてるわけがないんだよw
比較的新しい、OVAシリーズとかだって15年くらい前でしょう?
そりゃ引っ張り出された方だって困るさw
途中「タイラー新聞」の話になって、みーなさんが無茶なこと言い始めてから、
みんなようやく舌が滑らかになってきた気がします。
明らかにみんな、困ってるじゃないですかw

台本も「当時のエピソード」とか適当な話題だけ振ってあって
適当に喋ってください、みたいなことなんじゃないのかなー、と、
相変わらず憶測だけでヒドイこと言いますけど。

VAPさんにしてみたって、当時のスタッフなんかそうそう残ってやしないでしょうし。
途中で出て来たBD-BOXの宣伝担当の人は、当たり前だけど随分若い人っぽく、
どーなんだろ、
そもそも『タイラー』のことを知ってるのかしらw?
マお仕事ですからアレですが、
「おめで鯛アップキャンペーン」とか言っても、

絶対響かないと思うんですけどねw 今の若い人には。

  当時だって、「イヤそれはどうだ」的な物を感じたりもしましたが、
  マその辺はそれ含みのネーミングですけどね。

……そして、それは多分、作品の内容的にも。
まあ、最終的には面白かったからいいですけどね。


仕方ない仕方ない。


引っ張り出す声優陣も……ねえ? 選びようがないもの。
今回のお二人のほかって言ったら、憶えてる範囲で話しますけど、
三石さんでしょ、天野由梨さんでしょ、
速水奨、成田剣、八奈見乗児、岡本麻弥、関俊彦、三田ゆう子、岩田光央、かないみか……
ざーっと見渡してみても……ねえ。
麦人さんくらいじゃないか?
当時と同じような推進力でオシゴトされてるのって。

  辻谷さんも、番組中で天野さんの名前を間違って
  「天野ユリコ」って言ってましたからねw
  役名ごっちゃになったか知らんけど(ユリコ・スター CV:天野由梨)。

マ喋らせるという意味では、岩田さんあたりは上手くしゃべりそうですが、
ギリギリの人選の気がします。

あー、でも海兵隊の……クライバーン特務曹長の中の人あたりは、
案外面白く喋ってくれそうな気もしますね。
中田和弘さんですっけ。
イザそうなったらなったで「すごい人選だなw!」って思うと思いますけどw
面白けりゃありだな。

次回はそこに、なぜか下野紘さんが加わるみたい。
由縁はワカラン。
当時ファンだったとか、イベントに参加したとか、そんなんじゃないですかね。

みーなさんを呼んできたのは英断だったと思います。
面白かったし。
元祖グダグダ声優かも知れませんな、この人は。
何事につけ「いいじゃんもう」っていう肩の力の抜け方は、
郭海皇の消力に並ぶものを感じます(バキネタ)。


うーん。


当時はオイサンも高校生で、
しかもまだそんなにアニメにどっぷりって感じだったわけではなく。
今みたいに、何でもかんでもあらゆる情報が0円に近い値段で入ってくる時代でもなかったので
周囲の状況はあまり良く把握してませんけども。
この番組での話が本当なら、
新しいプロモーションを色々やってた意欲的な作品だったんだなあ。
確かに当時の展開は、追いかけていて、ニギヤカで楽しかったです。

  ちなみに、オイサンがある程度自覚的に、
  アニメを今のようなオタク文化としての位置づけで見始めた最初の作品が
  この『タイラー』です。
  それ以前は、子供がフツーにアニメを見るのの延長として見てました。
  アニメに限らず、創作物にふれて泣いたのも、これが最初でした。
  なんで自分が泣いてるのか、良くわからずにおりましたね。

なんか、文句言ってるみたいになってしまいましたけど、
最初さえ乗り切ってしまえば面白かったです。
……主にみーなさんが。

肝心のBD-BOXは、買おうか買うまいかまだ迷い中。
記念碑的な作品ではあるし、懐かしくもありますが……
見返して、何かがあるだろうか?
当時味わいつくした感がある分、二の足を踏んでしまいます。

TVシリーズの終盤5話ほどと、
OVA『ひとりぼっちの戦争』が全てだったように思います。
最終回に流れた、スッペの『軽騎兵』は今でも忘れられません。

さーて、どうしましょうかね。



■二期作のバラード



そーいや、『アマガミSS』2期の詳細が発表されましたな。

  ▼アマガミSS plus
  http://www.tbs.co.jp/anime/amagami/

『アマガミSS+』だそうで。
第1期のその後を描く、オリジナル成分多目で各ヒロイン2話ずつの1クール。
……ってことは、また上崎さん・美也は蚊帳の外か。
ヒロイン放映順は1期と同じなんですかね。

色々と憶測が飛んでいますが、
あくまで高校生活の範疇を超えない、
甘いワンエピソードにフォーカスしてやる感じなのでしょう。

「第1期のその後」ということで、
「森島先輩と絢辻さんは10年後の話なのか!」
みたいなハナシもTwitterで見かけましたが、さすがにそれはない様な気がする。

  10年後のハナシとかやるくらいだったら……
  弊社からのご提案はこう↓です。

  http://mobile.twitter.com/ikas2nd/status/124805973159313408

  そういえば、

  まだメカデザインの発表がないですね。



  いつになったら発表されるんでしょうか。
  出来ることなら、『メタルギア』シリーズでおなじみ新川洋司さんにお願いしたい所存。
  やっぱギャルゲーをアニメ化すんなら
  ロボット出してファンのド肝抜くぐらいじゃ無きゃオヤ誰か来たようだ。

マ先輩は、卒業くらいはするかもですけど。
サブキャラまでは……手は回らないでしょうねえ……。

スタッフコメントの中で、高山御大も坂本Pもびっくりしていたので、
誰が言い出しっぺなのかわかりませんけど……
搾りカスでまで小銭を稼ぎたいだけの人が、
テキトウな物でお茶を濁す展開だけは避けていただきたいものです。
なんかその危険性も、十分ある気がするなあ。

そんな憂い吹っ飛ばして、ド肝抜いてくれることを祈ります。



……。



ちなみに、2期からはカントクが平池さんから替わるようでして。
『WORKING!!』も、1期は平池さんで、2期から替わっています。
『WORKING!!』はオイサン1期を見ておらず、わざわざ見てみる気もなかったのですが
……ちょっと見てみようかしら。
イヤ他意はないんですけどね。



■新川洋司といえば。



 ▼「メタルギア」のアートディレクター,新川洋司氏が
  「武装神姫BATTLE MASTERS Mk.2」のラスボスをデザイン。
  その経緯と今後の展望を,新川氏と「武装神姫」の鳥山亮介プロデューサーに聞く

  http://www.4gamer.net/games/128/G012840/20111014082/
  [ 4Gamer.net ]
  記事名長いよ!なにやってんの!!


オイサンがぼちぼちやってる『武装神姫』のお話。

デザインした新川氏の希望で、
ラスボスのボイスは久川綾さんがやってるんだそうですが、
その理由が

  「『プリキュア』で見たキュアムーンライトがカッコ良かったから」

なのだそうでw
さすが皆さん、ホンマモンでいらっしゃいます。
しかも娘さんが
「『プリキュア』は同級生がもう見てないから見ない」
と言い出したので

  「パパの会社の人達はみんな見てるよ!」

って言ったら

  「おかしいんじゃないの
 

        おとなのクセに!」


って言われたらしいです娘さん一本勝ちw!!
オイサンにも言ってくれ『プリキュア』見てねえケド!!

あと興味深いのは、
「娘さんに武装神姫をプレゼントしても
 『これは女の子のオモチャじゃない』ということはしっかり分かるみたい」
ってトコロで。
へー、そーなんだ。
面白いなあ。
どーでもいいけどこのインタビュー面白すぎるわw


マそんな感じでヒトツ。
宮越屋珈琲のエスプレッソフローズンが、甘すぎず苦すぎずでとっても美味しいです。
皆さんも是非。

今回のタイトルを思いついて字にした瞬間
のーみそが煮くずれしそうになったオイサンでした。


P.S.
 ついでにですが、今回のタイトルを考えついたときに
 「宇宙ファミレスってのは新しいな!」
 と一瞬だけ思ったんですけど、
 宇宙のすたーらーくさんが第一人者としてコレマタ20年くらい前から既に君臨しておられて
 全然新しくなかったです。

  ▼宇宙英雄物語 宇宙のすたーらーく
  http://nicoviewer.net/nm11581204

 すみませんでした。




 

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