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2016年7月の6件の記事

2016年7月31日 (日)

■人間をダメにするテクノロジー~Windows10タブレット購入~ -更新第1076回-

Windows10のタブレットを買った。
NECのLavie TabのW508。14800円だった。
通常価格19800円のところ、週末特価でさらに5000円引きになってたので
このチャンスは逃すまい! と思ってこんな釣り針に積極的に騙されtクマー!!!






……尚、Panasonicの名機(断定)、Let'snoteのRZ4も買おう買おうと目を配っていて、
RZ5登場のタイミング前後で
メモリ8GB+SSD256GBモデルが15万円前後まで下がっていた場にまんまと出くわしたにも関わらず、
決断の早いオイサンは
「よし、あとで買おう!」
と即決して様子を見ているうちに売り場からすっかり姿を消してしまったという……
なんという不覚。
あの日、新宿ヨドバシでサクッとお買い上げしておけばよかった……。



■Windowsタブレット 購入・検討の動機

Win10タブレット、購入の動機は2つある。

 ▼動機の一つ目は、「写真を、出先でも高解像度で見たいがため」。

今のAndroidタブレットは解像度が1280×800。
オイサンは自分の写真を、大概1920×1080内のサイズ(*1)に縮小・保管しているので、
そのサイズのままで見られる解像度が欲しかった。

  *1:タテヨコどちらか、大きい方がそのサイズに収まるように縮小する。
    尚、縮小に使っているソフトはフリーの「藤 -Resizer-」で、
    3-lobed Lanczos アルゴリズム設定。

    写真を縮小するとき、タブレットで見るように、
    サイズで縮小してたりしてましたからね。

原版ではもちろん保存してますけども。
それは閲覧用じゃなくて外付けHDDとメディアに焼いておいてある。

 ▼動機その2は、テキスト書き用に本格的に使うため。

文書き用には、ポメラDM100を使っているけど、
ちょっと前にタブレット向けのBTキーボードにMicrosoftのUniversalMobileKeyboardも買ってあった。
デそれを今のアンドロタブレットに繋いでみたのだけど……
コレがなんともしょうもないことに、
物理キーボードを繋いでも、画面に出てくるソフトウェアキーボードが消せなかった。
邪魔なことこの上ない!

  ※調べたところによると、ATOKとか他の日本語入力ソフトをインストールして
   チョイチョイうまいこと設定したら物理キーボード接続時は消せるらしいのだけど。


Windows10ならデフォルトでもそのようなことはなさそうで、
且つPCで使ってるエディタなんかもそのまま使えるので、今の

  アンドロタブレット(画像・ネット)+ポメラ(テキスト)

という構成を、

  Winタブレット(画像・ネット・テキスト)+BTキーボード

という構成にまとめてしまえないかしら、という構想。

Dsc04572




■結果と、課題

現状、ほぼ想定通りの環境に持ち込めたカンジ。
どころか、思い描いてたよりも何かとスムーズになってちょっと嬉しいくらいです。
キーボードとのBT接続も良好だし、
一つの画面でネットと写真と、文章編集が出来るのはやはり良い。

けどまだいくつか、コレさえ解決すればほぼ理想通り、という案件は残ってはいる。

 ▼いい画像管理・閲覧ソフトがない。

アンドロイドではyahooファイルマネージャを使っていた。
これがなかなか使い勝手の良いソフトで、フォルダごとに参照することも出来れば、
画像・音楽・動画など、ファイルを種類で勝手に認識してくれて、
「画像ファイルは、フォルダAにこれだけ、フォルダBにはこれだけ、
 音声ファイルは、フォルダAにこれだけ、フォルダCにはこれだけありますよ」
みたいな見せ方をしてくれた。彼はなかなかいい奴だった。

それと同じような勝手のファイル管理ソフトがまだ見つかっておらず、運用検討中。
テキストやら音声はともかく、画像・写真はそのような管理が出来ると便利だ。

windowsのデフォルト機能にある「ライブラリ」を使えばうまくできるんだろうか?
1フォルダにまとめて見せるんじゃなくて、フォルダの認識は残したままで、
「画像ファイルが入ってるフォルダはこれだけある!
  → デ、そのフォルダに降りたらサムネイル表示!」
……という風にしてほしいのだが。

本当は、「これでタブレットでもPCで使ってるViXが使えるぜー♪」っていうつもりだったんだけど、
如何せん、タッチ・スワイプでの画像送りが出来ないことに気付かなかった。
しまったw
基本PCオペレーション操作のソフトはタブレット操作を想定していないw
……という、実に基本的なミスの好例。
皆さんもご注意ください。

 ▼Twitterクライアント

単純に、呟く、TLを見る、ふぁぼる、RTする、画像を見るというだけなら、
今のところ特に不自由ない感じ。
当初、「共有」メニュー(ツイートをメールなどで飛ばす)が見つからなくて
困っていたのだがどうにか見つかった。ちょっと手順が多いのが難ではあるが。
しかし、公式Win10向けアプリでは出来ない(メニューには出てくるが)。

しかしグループDMを公式クライアントでないとみられないのはなぜなのか?
おかげで公式クライアントとアプリの2枚立てしとかないと不自由でしゃーない。
ムフン。

 ▼Wifiが急に切れる

これはどうやら、LavieTabWの問題。
スリープから復帰したら、Wifiアダプタが急にどっかいくので
再起動しないとネットに繋がらなくなる。
ムフン。やめて。
繋ぎ直すだけで済むならここまで困らないけど、Wifiを接続する、
の項目からしてどっかいくので、アダプタを認識しなくなるらしい。
検索してみたら似たような症状の人はそこそこ見つかった。
ドライバを上げたり下げたり曲げたりしてる人もいたが、しっかり解決には及ばないご様子。
マしゃあない。
だましだましお付き合いしていこう。



■Androidは良く出来ていたんだなあー、と感心する。

iPadは使ったことないから分からないけど、
Androidはタブレット向けのOSとしてよく出来てたんだなー、と改めて思いました。
Androidに感心したことはあんまりなかったんだけどね。

マOS単体に限らず、タブレット的なオペレーションをされるものに組み込まれるものとして、
どういう風にアプリを提供したら便利がいいか、で儲かるか、
そのアプリはどういう操作を想定した作りであるべきか、
そのためにはどういう材料を提供してあげたらいいのか、
みたいなことが、環境・エコシステムまでしっかり練られて、まとまった形で提供されていたんだな、
ということを改めて実感した。
マ特化したものの強みとして、それはあたりまえなんだけど。

Win10は、PCとタブレット、ドッチモ向けに無理に頑張ったモンなので、
どっちつかずというか、これはどっちで使えばいいものなんだ?
タブレットモードで使っていいものなのか? みたいな迷いがある。



■重さ比べ

持ち運ぶものの構成を変えたー……と思ったんだけど、
結局「板状のものを2枚持ち歩く」ことにあまり変わりはなかった、という。
ぽてちん。重さも、大して変わってない。

 ▼以前
  ・ポメラDM100 : 438g
  ・アンドロタブレット(ASUS memoPad HD7) : 302g
    → Total 740g
 ▼なう
  ・Universal Mobile Keyboard : 365g
  ・LaVie Tab W TW508 : 370g
    → Total 735g

やったー、5g軽くなったぜ!
……わしゃボクサーか!! ズビー ← 突っ込み
ポメラが思ったよりも重かったんで助かった(?)。
これでポメラがもうちょっと軽かったら、トータルで重たくなるところだった……。

しかし、このユニバーサルモバイルキーボードがなかなかの優れものでして。
打鍵感といい堅牢性・安定性といい、バッテリーもちの良さ、などなど、
様々な面で大変塩梅がよく、
タブレットの画面の広さと相まって、書き物が非常に快適&楽しい。

というわけで、当初はそういう構成に置き換えてやってみよう、という案だけがあって、
実は勝算はそんなになく、元の構成に帰る可能性も、そう低くないだろうなーと考えてたのだけど。
思っていたよりはいいところに落ち着いた。
いやー良かった。めでたい。

この先、変な落とし穴が待っていないことを願うよ。



■オマケ・穴あき小銭入れ

いつ買ったのだったか、タケオキクチの小銭入れに穴があいてしまって、
時々硬貨が漏れて困っておった。

  ブログの記事を確認したら、
  先代キクチくんは2012年の月に買ったっぽいので、4年弱。
  うーん、まあ8000円の代物だから、こんなもんだろうか。

修繕もなかなか難しいような状態で、
同型のものももうなかなか出回っていないようだったので
さて次をどうしようかと思案していたところ、
amazonで、同じのがまだ幾つか売られていたのでそこで買ってしまった。

使い勝手は良くて気に入っていたので嬉しい。
色はチョコから青にしてみた。青になれ!

▼菊池志穂 青になれ!

59分45秒くらいから。

だからどしたっつうワケでもないけど。

しかし、前のヤツも、新しいときはこんなにパリパリだったっけかな。
使い込んでフニャフニャに柔らかくなっていたからちょっと違和感がある。

財布と言えば、いつか小田急の物産コーナーで見た馬革の財布がほしいぜ。
福島県だか山形県だかの職人さんが拵えた札入れで、
とてもやわらかく、かつ落ち着いた色合い・風合いで好印象だった。

2回ほど同様の物産コーナーで見かけて、
以来数年見ていないけど、またこないかなあ。
今度来たら買っちゃうかもしれない。

「馬革 財布」で検索しても、なんかクソ小洒落たのしかでてこないや。
確かに、Webでなんか出してそうな感じのオジサンじゃなかったもんなー。



オイサンでした。


 

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2016年7月30日 (土)

■(A+V) (R+I) - VI = 2次元嫁と結婚できる未来? -更新第1076回-

先々週の土曜日、ちょっとぶりにパパさんとお会いして話をした。

ところで、数か月前に囲碁名人がGoogleのalpha碁に負けて以来、
AI界隈での議論が活発になっていて、
オイサンはそれを見ていて面白いなあと思い、にわかに興味もわいていた。

その後、E3でVRがグワワッとそれを上回るフィーバーを見せて、
なんだか世は、ここまでジリジリと這い出しかかっていたテクノロジーが
一気に身近な実用性を帯び始めているように……
マ、少なくともオイサンレベルの情報源で生きてる人には見えていた。

  ちょっと遅れ気味だとは、我ながら思うが。

そんな状況もあってパパさんとは、
AIを使った面白そうなおもちゃとか、VRの話をして、
それが旅行の話、GeoGuesser遊びの話がいい具合にこんがらがってしまいに
「どこでもドア」の話になったのだけど、その時の結論としては

 ・どこでもドアはベンツくらいの値段だったら買う。
 ・ベンツにもクラスがあるが、「どこでもドア」でも同じように、
  安い奴は近くしか行けないだろう(移動範囲にクラス制限がある)。
 ・国境は越えられないのではないか
 ・中華製品は座標精度が甘くて、ちょっと空に出たり、石の中に出たりするだろう。
  そして石の中に出たら爆発するだろう。

……みたいなことになった。
「旅行はいいけど出不精には面倒だから、
 VRでGeo Guesserが出来たら面白いねえ」みたいな。

 ▼GeoGuesser(ジオゲッサー)
 https://goo.gl/yciEww

 GoogleMap・ストリートビュー上のランダムな地点上に
 (「日本限定」など、ある程度国・地域を限定することは可能)飛ばされて、
 移動しながらそこが世界のどこなのかを言い当てるという
 リアル地図を利用した、ARやVRと近しいながらも一歩下がった遊び。

  上の三つ目の課題については、
  クラス次第・国家間協定で行き来できるようになったりしてしまうだろう。
  航空会社とか、そういうのと同じ様な扱いになるんじゃないだろうか。

確かに、VR版GeoGuesserは素敵だと思う。
地図をクリックするんじゃなく、擬似的に移動して、
周りをより詳しく見渡し、ヒントを探してそこがどこなのか言い当てる。
コレといった謎解きのないADVみたいなものだろうね。

VRを使うというだけで、ADVがたちまち面白みを増すことが
手に取るように分かる、良い例だと思う。


  ちなみにAIの面白そうなおもちゃで気になるのは、このAIレースゲーム。
  ▼Anki DRIVE iPhoneでコントロールするAIカーレース「Anki Drive」で戦ってきた [ ITmedia ]
  http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1406/30/news153.html
  AIカーと、自分の操る車でレースをするという。
  2013年だから、もう結構前だね。知らなかった。


そんな話をして 喜んでいたら~♪(山本正之『思い出のハムライス』)
にわかに『ポケモンGO』の配信が海外で始まって大ヒットした挙句、
ここ数日は日本でもサービスインしてしまってえらいフィーバーしているという……。
最初は、アメリカと、ニュージーランドと、オーストラリア? あたりで。
おかげで任天堂の株価がバカ上がりして、最初数日の上がり幅だけで
ローソンが買えてしまうくらいだったとかなんとか。
……いや、「ローソンで買い物が出来る」じゃなくて。
「ローソンが一軒買える」でもなくて。
ローソンという会社を買収できるくらいの跳ね上がりぶりらしい。

AI、VRがひと盛り上がりしたと思ったら、今度はARが大人気ということか。



■『ポケモンGO』

噂の『ポケモンGO』、どんなゲームなのかカンタンにおさらいすると、

「位置情報をもとに特定の場所でスマホをかざすと、リアルの背景上にポケモンが現れて
 ナンヤカンヤして捕まえて、戦わせたり育てたりするゲーム」

であるようだ。
ついでに、
「ポケストップ」という特定地点では、アイテムが手に入ったり、
「ジム」では、他のプレイヤーとバトルが出来たり、
「人ン家の敷地」では、リアル住人とリアルバトルが出来、
「やすくに」では、英霊とb(ry
「みやねや」では、ヒゲ眼鏡ハンチングの文化人気取りコメンテーターとイチャイチャ出来たりするらしい。
ナルホド。多機能だな。

ARを使ってリアル世界でゲットする以外はいつもの『ポケモン』の様だ。
ついでに言うと、ちょっと前に話題になってたリアル位置情報陣取りゲームの
『Ingress』が元になっているのだそうな。

  ……のだが、オイサンはそのIngressも、いつもの『ポケモン』も知らないので
  ホントにサッパリ、想像の話にしかならん。

そんな大人気ドガッツ爆進中の『ポケモンGO』、
世の中が大フィーバーしているのを横目で見ていたら、
どこかしらにボンヤリ引っかかるものがある。
なんだろうかと考えをまとめてみたら、なんとなく三つくらい見つかった。
つまり

 1)ゲームとして、「ARを利用している」ことの目新しさや刺激以外に、
  新発明の面白さはあるのだろうか。「全く新しいARの利用方法」という部分も含めて。

 2)任天堂がやたら儲かってしまっているらしい。

 3)やたらと、「周辺でやるお金儲けの話」が活発である。
  て言うか、ゲーム本編よりそっちの話題の方が多くて活発に見える。


っていうところらしい。

「スマホを見ながら歩いて危ない!」とかどうとかは、
子供の頃から常にジャンプやサンデーを読みながら学校から帰ることが当たり前だった
ながら歩きのプロヘッソナルであるところのオイサンは、ほぼ気にしていない。
危ない目に遭うのは修業が足らぬからだ(らんぼう)。
目をつぶっていても、田んぼの畔を踏み外さずに歩き、
対向する予測不能マニューバのバアちゃんやトラクターをやり過ごすことが出来れば何ら問題ない。
そもそも「クルマに気を付けて、迷惑をかけないように遊びましょう」
なんてのは至極当然の大前提だ。

尚、今後、スマホを睨んでいなくても良いように、
パーマンのバッヂみたいな外付けデバイスも別売りで出るらしい。
それが光って震えて知らせてくれるんだって。
……。
だったら尚のこと、スマホじゃなくて、初めから別売りデバイスのセットで良かったんじゃないの、
と思わないでもないけど、今回のエポックは
「誰でも持ってるスマホ」で遊べてしまうことだったんだろうね。



■ひっかかり・その一
   仕掛けそのものでない、仕掛けの使い方を活かすルールはあるのだろうか。


ARを利用しているという新しい仕掛けの部分以上に、
ゲームとしての新しい面白さは、なんか仕掛けられてるのかしら。

対戦ゲームとしてとか、RPG(の形が残ってるのか分かんないけど)としてとか、
つまりこう……「任天堂のゲーム」として、らしさはあるのか? ってことで。

ARは、それはきっと楽しいと思うのね。
見慣れた場所に実はポケモンがいた! なんてことになると、
その途端にちょっと、その日常の生活の場が特別感を帯びるであろうなあ。
近所のコンビニの駐車場が、ポケストップだとか。
オイサンもちらっと、
「北海道の山奥とかに行ったらレアなポケモンとか捕まえられたりするんだろうか……」
とか、考えてしまったもの。
ウム。
どこかへお出掛けするときの、プラスアルファのお楽しみとして。
毎日、家の近所でポケモンとっつかまえないといけないんだったら疲れちゃうけどね。
ご当地記念ポケモンとかがいると、それは愛着がわくでしょう。

  かと思っていたら、ここ数日、Twitterのフォロワーさんの一人が
  北海道は小樽~神威岬に行っておられ、その突端にポケモンはいなかった、
  みたいなことを早速ツイートされていた。
  なんだよ、いねえのかよ。
  思ったより気が利かねえな任天堂は。

しかしそのARの成分って、往年の『バーコードバトラー』みたいなもんで、
長続きさせるにはその先のルールの部分が肝要……などというところは、
オイサンごときが言うまでもなくて作ってる人たちは百も千も64も承知であろう。

  マたまに、その新しい仕掛け自体を上手に使えてないものもあるけど、それは論外。
  ……ん? なに? 太陽がどうしたって? 太陽は? ボクらの? 何の話?

楽しんでる人がたくさん出て、任天堂の株価が上がるのは、
任天堂シンパのオイサンには少なからず嬉しいことではあるけれども(別に株は持っていないが)、
「ゲームが、ルールが面白い」を置き去りにしたギミック重視のブームなのであったなら、
それは任天堂っぽくはないな。

少なくともそうしたゲームとしての驚くべき革新性については、
外から情報を拾い見している分には、イマ一つ見え辛い。
どーなんだろ。そういう楽しみのうま味を、任天堂自身、感じているだろうか。
この『ポケモンGO』の仕組みづくり、ルール作りという部分で。

  現実とからめてゲームの要素をあそこまでちりばめ築き上げていく、
  AR成分を作り上げるだけでも存分に大変だとは思います。
  マクドナルドがジムになったみたいに、いろんな方面との調整・交渉もいるでしょうし。
  けれどもその大変さが、
  「うわお、そうくるのか!」
  みたいな驚きには……少なくとも、ここまで話を聞いている限りは、繋がってる感じがしなかった。
  「あー、まあ、そういう風にするんだったらそうなるよね」という感じだった。

大体、任天堂のこしらえものって、自分の好みの外にあったとしても、
「おお、すごい。自分には多分あわないけど、これは面白そうだぞ」
と思わせるすごみを持ってた。

その点では、『ポケモンコマスター』でのAIの使い方には驚きがあった。
AIをただ育てるのでも、敵として戦うのでもなく、
「AIを相棒として、協力プレイをする」という発想は、目から鱗だった
(マ発想のオオモトは、インディーズで囲碁ゲームを作っていた人からの借り物だったようだけど)。

だからちょっと、今回の『ポケモンGO』でのARの使い方のひねりのなさには
「?」
と思った所存。
根っこを作り上げているのが任天堂さんサイド(ポケモン屋さんも含む)自身ではないらしいので
致し方ない部分もあるのかもだけど、任天堂も決して関与度合いが薄いわけではあるまいに。

まオイサンは外から見てるだけなので情報が入ってこないだけなのかもしれないけど。
デ次の引っかかりは、その「情報の入って来辛さ」の話。
ゲームそのものの情報があんまりクローズアップされてこないね。



■ひっかかり・その2
   任天堂さん、えらい儲けたみたいね的なアレ


上でも書いたみたいに、ローソンが買えるくらい任天堂の株価は上がったみたいだけど
(そして実は任天堂自身はそんなにもうかってないことが分かってまた爆下げしたみたいだけど)、
マ実際のところ
「作ってるのはIngressを作った会社で任天堂は別にえらくない」とか、
「これがヒットしても任天堂は大して儲からない
 (けどそれに気付かない投資家が株を買っているので株価だけは上がる)」とか、
なんだかんだ言われてはいる。
儲かるのはGoogleだ、とか。

その辺への興味は、やはりあまりない。
任天堂にはしっかり設けて欲しいとか、
技術や、イマドキの人たちを楽しませるためのノウハウの蓄積はしっかりやって欲しい、
とは思うけど、それは任天堂さんに対する当然のリワードの期待であって関心事ではない。

気掛かりなのは、なんていうかこう……
今までスマホゲーに手を出さずに来た任天堂さんが、イザやってみたらバカみたいに儲かってしまって、
「そらみたことか! やっぱり時代はスマホなんだよ!
 今までやってこなかった奴らが任天堂凋落の戦犯なんだよ!」
みたいな空気に、社内外がなっちゃわないかなあ、という懸念。

今まで頑なに(というか、それなりに意味や順序を理解していて)
スマホの世界に手を付けずにいた人たちがいて、その人たちではどうにも稼ぎが悪くなってきて、
けど今回それを突破してやってみたらブワーっと儲かっちゃた人たちが台頭してきて、
後者の発言力が前者を上回ってしまって、
面白さや、自分たちがやるべきことの順番を守ることよりも、
先ずは儲ける! っていうことの優先度の方が上がってしまう会社に……
なってしまったらヤだなあ、
でも、こういうことが起こるとなってしまいかねないんだろうなあ、
と危惧するわけです。

  任天堂の内部体制のことなんかしっかり知って書いてるワケじゃないから、
  「従来の体制の核にいた人たち」と「今回革新した人たち」が分かれてるかどうかなんか知りませんけども。
  元々『ポケモンGO』も、故・岩田社長とか宮本さんたちが作り上げようとしたものだっていうから、
  すっかり分裂した話ではきっとないのだと思いますけどね。

イヤ、ある程度は絶対に「なる」と思うんですよね。
ぜったいに、なる。ある程度は。

やっぱりこう……いかな任天堂さんといえど、
パッとしない状態からの「食えない」「儲かる」というファクターは人を狂わせるし、
そーなると力関係を一変させますしね。

「ハードを作らなくても、ソフトだけで十分に稼げてしまう」ということに
ウッカリ味をしめてしまったら
「今後は金にならないハード部門なんかやめて、自分でプラットフォームを持たないソフト屋さんになる!」
っていう風に舵を切ってしまうことの大きな切っ掛けになってしまいかねない。
……なると思うよ?
普通はなる。それが当たり前の会社だと思う。

そこでどれだけ踏ん張れるか。
「イヤ俺たちは、任天堂って会社はそうじゃないんだぜ」って、
言えるかどうか、そんな力が残ってるかってことです。

  むしろ、今回お稼ぎあそばされているのは、
  Googleさんであるとか、元になったIngressを作ってる会社であるとか、言われているけれども……
  もしかすると任天堂は、その辺も「意識してそう仕向けた」のではないか? と勘ぐってみる。
  たとえ成功しても、任天堂がウッカリ儲かり過ぎないように、
  やったぜスマホで儲かった! ってならないように、抑制したんではないだろうか。
  だとしたらすごいなあ。
  さすがだぜ任天堂!
  ……っていうのは、やっぱりただの任天堂びいきのオイサンのヒーロー妄想です。

マその辺は、オイサンが任天堂チルドレンであって、
今もない任天堂は特別なオンリーワンの会社だと思い込んでいるから
そういう特別扱いを求めているだけではあるけど。

今やそうではないのだろうから、そんなドリーム企業の夢を押し付けちゃいけないのかもしれないね。



■ひっかかり・その3
   お金儲けの話ばっかり!!


あとは……なんか知んねえけど、『ポケモンGO』について書いた記事を探すと、
任天堂の外、さらにユーザーの外の外の人間たちが
『ポケモンGO』はすごいぞ! マーケティングを変えるぞ! 広告を変えるぞ!
消費者の行動をコントロールしてスマホゲ―の生態系を破壊して、
ゲームが変わる、ロクヨンが変える! ← 変えねえよ ← あっ
すごいぞうわーっ!!
……って、なんでしょう、やたら盛り上がってますよね。

なんだお前ら。気持ち悪ィ! 知るかバカ!

ゲーム本体の面白みの話より、そういう論調の記事の方が100倍くらい多いんじゃないだろか。

なんだよもう、お前ら! バカ!
たかがゲームだぞ!? ゲームと現実の区別がついてないのはお前らだろもう、バカバカ!!

あのさあ!
「ああすれば儲かる!」「こうすれば人が集まる!!」
って、それは確かにアンタらの仕事かもしれないけど、こっちゃゲームやってんだよ!
俺はやってねえけど!!
けど人が楽しく遊んでるワキで、マジメに仕事の話すんじゃねえよ!!
だっせえ!! 野暮!! うぜえ!! 死ね!!
……って、思いません?

みんなでキャンプに行って(行かねえけど)
河原で釣りしてバーベキューしてる最中に
「あ、これ、こういう風にしたら人が集まって儲かるんじゃない!?」
って言うヤツがいたら、即座にそいつを川に沈めて
肩まで地面に埋めた状態にしたそいつの目の前で
そいつの恋人とか家族とか子供とかをロースターでジュウジュウ焼いて
みんなでムシャムシャ食べながら「安心しろ、次はお前だ」って、
お前らだって言うだろ!?(言わねえわ)



……。



っていうのは、まあ本当に、今回の『ポケモンGO』で人が動いて、集まって、
現実の中で夢中になってしまったからこその影響であって、
『ポケモンGO』が(仕掛けなのかルールなのかわかんないけど)面白いことの証左なのかもしんないけどもさ。
いいオトナが嬉しそうに……
『ポケモンGO』がどう面白いのかを考える前に「儲かる!!」って話だけ先にすんな、
品がねえ!!!

品がねえよ!!

ゲームはもっとこう……優雅にやれ!!
鼻水たらして汗ダラダラ流しながら、2、3日徹夜して目の下クマで真っ黒にして、
ヒゲも頭もボーボーで、ブツブツブツブツうわごとみたいになんか呟きながら、
優雅にやれ、ゲームは!!! ゲームのことだけ考えろ!!
もう!! バカ!!

お金儲けのことは! ウォール街のカフェかバーあたりでぴしっとスーツ着こんで、
リンゴ印のコンピュータ叩きながら、
バジェットがーポートフォリオがーコンセンサスがーアジェンダのアグリーがポプテピピックでーって、
言いながら下品にやってりゃいいだろ!!
気持ち悪い! 見えないところで、歴史の陰でやれ!! 
この暗部!!



……などと……、まあ、意識的に冷静さを捨ててみましたけれども、



ホント皆さん、外側で起こっていることというか、
人の行動が変わった、簡単に誘導できてしまったということには衝撃を受けておられるようですね。
でもなあ。
その事実が尚のこと、『ポケモンGO』のゲームとして優れている(かも知れない)部分を伝えにくくして、
ただの「人の導線誘導装置」に押し込め、なり下がらせている気がして……
あのね、品がない、って上で書いたけど、そう、
失礼。
失礼だよ。
あなた方、『ポケモンGO』に対して、すごく失礼。

……わかるよ? 評価してるのはわかるよ? そこにあなた方なりの経緯があることも理解する。
「稼げるあなた、すごいですね、価値がありますね」
って、言いたいのはわかる。あなた方の中で最高の褒め言葉なんでしょう、それ。
けどさ。
高名な噺家に「あなた儲けるのうまいですね」って、まず喜ぶだろうか?
さすが素晴らしい噺、技術、表現力、心のつかみ方ですねって。
「面白いです!
 こことそことあそこと、あれとこれがすごい面白いです、なんかわかんないけど最高です!」
って、まずそこだろ!!

などとまあ、そんなコト言ってるからオイサンはいつまでたってもちゃんとした
オトナ、経済人にならない甘ったれちゃんなのでしょうけども。
そんな風に感じたのさ。



……なんかアレだ、話の入りと全然ちがう終わり方になりそうだけど、
AIの使い方も面白くこなれてきたし、
VRも商品化されて本格化してくるだろうし、
ARも注目度がガーンと上がったしで……種まきが終わって、
刈り取りの時期に入ってきたね、ヨノナカ、またちょっと変わって楽しくなるかもね、
みたいなことが書きたかったんだけどね。


まあオイサンは、もう今以上に液晶を見る時間を増やしたくはないので
『ポケモンGO』はやらないけども。
『AR同居人ギャルゲー』とかが出たらとりあえずかじっちゃうんだろうけどな。
朝寝床でかざすとまだ隣で寝てたり、
ある朝は先に起きて着替えてたり、もういなくてテーブルにメモが置かれていたり。
オシゴトから帰ってくると、先に帰ってる日があったり、
どこにかざしてもいない日があったり。
無論、フロ場やトイレにかざすと……ムッフッフ。

よし、我ながら発想が超キモイ。いいぞオレ、まだなまっていないな。

こうまで二次元が現実に滲み出してきたとなると、
二次元と結婚できる日も、そう遠くないのかもしれない。

二次元が現実に滲み出し、人格を与えられ、ARやVRで触れられるようになって、
DNAの構造が解析されて作り出せるようになったら……
二次元嫁の遺伝子が販売されるようになるかもしれない。
そしたら二次元嫁と子供を作れるようにだってなるぞ。


いざ、希望の未来へ。


オイサンでした。



 

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2016年7月26日 (火)

■ろくでなしきららCarat~ヤンキーラーメンの真実~ -更新第1075回-


日曜日、お昼を食べに出掛けた中華屋がいっぱいだったので、
サテどこで腹をふくらませたものかと考えていたら、
そういえば先日食べた近くのラーメン屋の冷やし担担麺がやけに胃に沁みて旨かったなあと思い出され、
たどり着くまでに飢え死にしそうなのを我慢して行ってみた。


P7240411


その店も大概繁盛していたものの席はかろうじてあったので、
イビツなコの字型のカウンターの隅にどうにか陣取ってラーメンの来るのを待っていたのだが、
コの字の辺をたがえて近くに座った若者二人の会話が、なんとも若さの香気に満ちている。

  「お前んとこどうなの」
  「俺の学校バカだから」
  「俺んとこもバカだよ」

なぜそこで張り合ってしまったし。
尚、推し量るに、彼らは中学は同じで高校は分かれてしまった系男子であるご様子。

  「みんな結構タバコ吸ってるし」
  「うちはタバコは……まあまあかなー」
  「酒はみんな飲んでるんじゃね」
  「酒は飲むでしょ。飲んでないやついないと思う」
  「先輩の代が318人いたんだけど。卒業んとき300人になってたっていう」
  「それやばくね」

この辺りでもうお互い相手のハナシ聞いてない感が出始めていた気がする。

リアクションがもう



  「あとさ、センパイ痴漢で捕まった」
  「それサイテーじゃん。痴漢ぱねえわ。痴漢ねえわ」



どうやら痴漢が優勝らしい。



  「シリアイ、この間入っちゃって」
  「入ったって」
  「少年院」
  「……」
  「面白い写真見せよっか」
  「何これ」
  「その人、こないだガッコ辞めた人なんだけど」
  「うっそ。見た目ゴジューじゃん」
  「××の○○で(よく聞き取れない)、そこで働いてんだけど、30、40のおっさんとか、
   その人さん付けで呼ぶからね」

ただのフケ顔自慢だった。

  「お前この人知ってんの」
  「知り合いの知り合い」
  「……」

ほぼ他人でした。なんでその人が学校やめたこととかキミ知ってんの。

……とまあ、少年二人、
店内に充満するトンコツにも負けない香ばしさを振りまいた挙げ句、
前払い食券制だということも忘れて勘定しようとするのを店員に制止され出ていきました。
うーむ。なかなかのカルチャーだったな。

香ばしいというか、こう……青臭さでもない、強いて言うならアホくさい香気。
いやまあ、ヨノナカ、色んな価値基準がありますね。
あの話の入りでこれだけ間が持つのがすごい。
オイサンがこの会話のカタワレだったら、
会話の2ターン目で「アソー。そんなことよりさー」って言ってると思いますが。

しかしどうでしょう、こうして会話だけを書きだすと、
お読みになった皆さんはこの少年二人のことを、
どれほど長い学ランを引きずり、雨風をしのげそうな長いリーゼントを蓄えたツッパリ少年なのだろうかと
思い描いておいででしょうけども、それがまた、
見た目は全然普通の、
オイサンがミドルキックでも入れようものなら
気円斬でも喰らったみたいに胴体のところで真っ二つになって飛んで行きそうなくらいに
細っこい少年たちでした。
もっとしっかり食えよ。
憧れのフケ顔になれないぞ。

  尚、オイサンの不良のイメージがすっかり昭和ですね。
  『おそ松さん』の「スクール松」の回が最高に好きでした。

  ▼スクール松
  

  しかし、不良少年があんなに細くて普通なのだったら、
  今の子らは『ろくでなしBLUES』とか、比較的新しい『クローズ』『WORST』あたりを読んでも
  不良像としてピンとこないんじゃないですかね。
  記号を表現する方も大変だよ。
  是非ですね、不良の皆さんは、そういうフィクションの作り手の労力を軽減するためにも、
  もっと頑張って分かり易いいかにもバカタレな感じの記号性を獲得する方向で努めて頂きたい。

しかしまあ彼ら、あのカルチャー、あの価値基準の中で生きて、
イザ世の中に出るときには多少なりともそれっぽい見た目くらい獲得してないと、
ホント何にも使えるものが手元に残らない気がするんですけどね。
まフケ顔が使えるデバイスなのかと言われたら知らねえけど。 ← 無責任

そうそう、カルチャーと言えば、
彼ら2人のあとに入ってきて席の跡を継いだ2人組(今度は大学生っぽい)は、
入ってくるなり、一人は置いてあった週刊誌を開き、一人はスマホをいじり始めた。

「この××ってマンガ面白えぜ」
「俺、マンガとか読まないから」
「え。マジ言ってんの? 日本の文化だぜ?」

……ふむ、それを言うなら、
能も歌舞伎も文楽も雅楽も茶の湯も大和絵も舞も和歌も華道も日本の文化だぜ?
お前全部たしなむの? マジ言ってんの? それやばくね?

あとキミらね、総じて会話のセンテンスが短い。
ほぼ単語。
イヤいいけどさ。世の中には、
五分ぐらいしゃべり続けてようやく、
センテンスのアタマに出てきた主語に対応する述語が登場する

みたいなしゃべり方するヒトとかいるからな?


以上、
すごいビビッドな青色したホイールの真っ白いプリウスが走り過ぎていくのを見て、
ホイールカラーがおもちゃみたいなだけでチョロQかミニ四駆みたいに見えることを発見し、
ジェントル号の次のホイールは明るい山吹色とかにして欲しい、
などと人んちのクルマに勝手に注文つけ始めるポップカルチャーの旗手、
オイサンがお伝えしました。

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2016年7月21日 (木)

■Good-bye Season in 松屋~メシよそいのバラード -更新第1074回-

JR水道橋の駅から南へ少し歩いたところに、松屋があった。
毎朝そこで朝食を摂るのが、長きに渡ってジェームズの習慣になっていた。


店には、ジェームズより十ほど年上の男が働いていて、名をケビンといった。
二人は特別言葉を交わすような間柄ではなかったが、
互いに「毎朝店に来る男」「店で毎朝働いている男」と、顔と人となりを覚えあうくらいではあって、
ケビンはジェームズが何を食べるか概ね把握していたし
――実際ジェームズは2、3種類のメニューしか選ばなかった――、
ジェームズも、メシの盛りが比較的多すぎる松屋において、「ゴハン少な目で」とたのめば
すっかりさじ加減の分かった量を出してくれるケビンの存在を重宝に思っていた。


しかしあるとき、松屋フーズ本部はその店を閉める決定を下した。
理由など、二人に分かるはずもない。

のちにジェームズがインターネットで読んだ記事によれば、
本部は従来の牛めし屋スタイルでの出店をしぼり、
とんかつを主力とした「松のや」の展開を増やそうとしているということだったから、
その戦略の一端であったのかも知れない。


  ▼なぜいま松屋フーズは“とんかつ”に力を入れるのか[ITmedia ビジネスオンライン]
  http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1606/02/news027.html


ともあれ、無情にも店は閉じられ、
ケビンの行方はジェームズの知るところではなくなった。
ケビンもまた、ジェームズの姿を見る機会を失った。
その日からジェームズの朝食のテーブルは、その近くにあった吉野家とデニーズとの間で、
日ごと行き来するようになった。


それから暫く過ぎて今朝のこと、
ジェームズはたまたま用があって飯田橋の北側の通りを歩いていたのだが、
ふと、こちら側にも一軒、松屋があったことを思い出し、今日の朝食はそこで摂れば良いと考えた。
そもそも彼には、松屋の朝食が丁度良かったのである。
価格といい、分量といい、バリエーションといい。


吉野家は、サラダを付けても野菜の量が少なかった。
たかだか野菜くずのようなキャベツの千切りに申し訳程度の人参やら玉ねぎを混ぜ込んだだけの名ばかりサラダでも、
その差は大きく感じられた。

デニーズは高い。
そして料理が出るのに時間がかかることも、ジェームズには不満だった。
にしても、デニーズのあのままならなさはどうだろう。
8時に近い時間となれば注文が殺到することが分かっていたから、
ジェームズはそれなりに気を回して希望の30分以上前には必ず店に入り、
料理は30分後に持って来てくれれば良いと注文しているというのに、狙った時間に供されたためしがないのだった。
5分と遅れず持ってこいと言っているのではない。多少のズレには目をつむる。
しかし毎度毎度、10分、15分と遅れられるのには辟易する。
調理に5分、10分かかるなら、その分を見越して調理を始めれば済むことだろうに……。


そこまで考えて、ジェームズははたと我に返った。
デニーズではない、今は松屋だ。
自分にとって丁度良い松屋が、今日は久々に朝食のテーブルになろうとしている。
……しかしながら、若干の気の重さはあった。
松屋は、メシの盛りが多いのだ。
「少な目で」とたのめば済むが、そうすると今度は過剰に減らす店員もいる。
昼までもたないのではたまったものではない。
少な目とたのんでおきながら、「これでは少なすぎる」と突き返すのも気まずいもので、
店の人間にあまり細かく注文をつけるのは、我がことながら
「この店員は俺の母親ではない!」と突っ込んでしまいたくなるのだ。


しかし、久々の機会だ。
そう言い聞かせジェームズは慣れないガラスの戸を引いた。
初めての店ではないのだ。券売機が、分かれて店の左右に置いてあるのも知っている。
食券を買い、席につこうとしたら、カウンターの内側にはケビンがいた。
一瞬、互いに目を疑うような間があった。
考えてみればさほど驚くような話ではないにせよ、それには不可思議な衝撃があった。


  「こいつは……。旦那じゃありませんか」
  「驚いたな」


名は、互いに知らない。
ケビンは名札を付けていたはずだから気を配っていれば知ることは出来たに違いないが、
ジェームズにはそこまでの気が無かった。
その必要も感じなかった。
名よりもよっぽど確かにジェームズにとっての彼を彼と証明するものが、ケビンにはあった。


  「こっちの店は遠くありませんでしたか、旦那」


ジェームズがカウンターにすべらせた食券を拾いながら、ケビンは言った。
確かに、前の店からここまではそこそこの距離はある。


  「いや、今日はたまたま駅のこっち側に用があったものでね。元気でやってたかい」
  「へへ、こっちの店はとんでもなく忙しくて。
   大変でさ。売り上げなんて、前の店の3倍、4倍ですよ」


前の店のときと同じメニュー。食券を半分にもぎり、何故だか自嘲気味に笑いながらケビンが厨房へ引っ込んでいく。
そうか。なら、給料も3倍、4倍だな。
叩き損ねた軽口を、ジェームズはケビンの置いて行ったお冷で呑みこんだ。
ただのバイトのケビンに、そこまでの見返りがあろう筈もない。
そんなことはジェームズにも分かっていた。


  「旦那あ」


ジェームズはもう携帯電話をいじり始めていたが、
ホールと厨房を隔てる、安いすりガラスの様なプラスチックの間仕切りの向こうから、
ケビンが目いっぱい背伸びをして問いかけてきた。
背の高くないケビンは、カウンターの向こうからソーセージエッグ定食の乗ったトレーを渡す時も
いつも少し苦しそうにしていた。
何かが変わる。
変わらない何かがある。
ジェームズは応えた。



  「ゴハン少なめで」



一日が、始まる。









……。




あ、あと、ジェームズはオイサンでケビンは名も知らぬ松屋のバイトのオッサンです。

要約すると、

  以前オイサンが毎朝ゴハン食べてた松屋には顔なじみでゴハンの量をいい具合に調節してくれる
  バイトのオジサンがいて、
  そのお店がちょっと前につぶれてしまって朝ゴハンのお店に難儀してたのだけど、
  今日、駅の逆サイにある方の店舗にたまたま行ったらそのオジサンが働いてて、
  久しぶりに会ってお互いちょっとびっくりしてた、

っていう話です。
会話のニュアンスはもちろんこんなんじゃありませんが、
言ってる内容はほとんどまんまです。

あと、夕べ、平井堅に関する(つか若干disい)ツイートをいくつかしたんだけども、
そのせいか(呪いか)「平井堅のライブに行って本人と話をする」なんていう夢を見たのだが、
いま思い返すと、あのとき話をした顔は、平井堅じゃなくて阿部寛だった。
良く知りもしない人を夢に出させるもんじゃありませんね。

 
 

オイサンでした。

 
 

 

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2016年7月17日 (日)

■雨音に傘の花 -更新第1073回-

しかし今年は雨が降らない。
……などと言ったら、関西や九州の人たちからはどやかされそうだけれども、
関東の話です

おかげで東京方面は水不足もいいところで、先月も半ばから既に取水制限が始まっているというし、
かと思えば梅雨明けは遅れているしで、
異常気象と言ってしまえばある意味馴染みのある響きに落ち着いてしまうのだけど
尋常じゃない。

神奈川の宮ケ瀬ダムはどうやらオバケみたいな貯水量を誇るらしく、
おかげさまで渇水などは今のところ免れてはおりますが。
この先大丈夫なのかな。
とはいえ、イヤ、神奈川はなかなか先見の明のある治水ぶりだと思います。
水は命ですよね。最近、つくづくそう思う。
水道からきれいな水が出てくるだけで、ちょっとした感動を覚えてしまうオイサンです。

 ▼1都5県では取水制限の中、神奈川県が水不足に強いわけ - NAVER まとめ
 http://matome.naver.jp/odai/2137516321034921101



●○● 雨の日の楽しみ ●○●



そんな恵みの水にちなんで、最近思いついた雨の日の遊び。

皆さんは、通りを行き交う人の、傘の色ガラとか気にしますかね?
オッサン連中の傘なんかはまあ、たいがい黒か紺かモスグリーンかなんていう
無地な上に辛気臭い色のモンばっかりですが、
女性のはまあ、可愛らしい色柄物も多くて見ていて楽しい限りです。

そこで、先日我が国で
「『差している傘の色柄=つけている下着の色柄』として妄想しても差し支えない法案」
が可決される夢を見たこともあって、道々そのような遊びに興じております。

そう考えると、ホーラ、雨の日もたちまち楽しい。
……などと発表すると、周囲から真っ先に飛んでくるツッコミは

  「だ、だ、だったら、コンビニのビニール傘はどうなってしまうんだ!」

という鼻息の荒いものが多くなるのがオッサンの常。
おちつけお前ら。その辺はもう白と同じでいいだろ。

そんな遊びに耽っているともう、
うら若い女性がスカイブルーとかピンクとか縞々の傘を差しているのとか、
見ているだけでドキドキしてきますね。
……イヤ、「見ているだけで」つって、見ている以上のことはしたらダメですけどね。
ダメですよ、本当にそうなってるかどうか、ナカミ(なんのだ)を確認しようとしたりしたら。
たまにこう、眼鏡にオサゲのおとなしそうな女学生が真っ赤な傘を差してたりするのを見かけるともう、
ズッギューンてきますね。
大人しそうな顔してもう!! みたいな。
……きませんか。
きましょうよ。
くるでしょう?
きた方が楽しいですよ。
ホラ、きた。
ね?


そうして眺めていると、夢の中の法案もあながち間違いではないのではないか、
という気がいたしますな。やるなあ、夢の中の立法機関のヒト。


しかし先日、まあオバサンなんですけれども、
密林に豹かなにかの猛獣が描かれた、ジャングル柄の傘を差してる女性がおられてですね。
「お前はどれだけの野生をその下半身に住まわせているんだ!!」
と、心で突っ込んでしまったオイサンです。
言いがかりも甚だしいですね。

マわりと真面目な話、かなりドキドキ度の高い遊びではありますが、
あんまり人の傘をジロジロ見てると通報されるかもしれないので
気を付けた方がいいかもしれません。



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2016年7月16日 (土)

■もうすぐリオデジャネイロ -更新第1072回-

しまったもう7月も半ばだ。
全然更新してないじゃないか。

このところ、アラフォーがアシュラマンとかテリーマンとかロビンマスクとかキムタクとか、
往年の『キン肉マン』の超人モノマネを披露してくれるので、
なんだか懐かしくなって、ちょいちょい調べてみたりしているのだが。

  TLでも、兄さんが熱心に『キン肉マン2世』読んでるし。
  そもそもテリーマンのテリーってなんだっけ?

しかし……超人とはいうけど、アレだ。
たとえばミキサー大帝なんて、超人……つまり人の一種っていうより、むしろミキサーだからね。
ミキサーの一種だから。
明らかに、人要素よりもミキサー要素がまさってる。
超人というより、超ミキサー。
人の手足と頭脳を持つ、超進化したミキサー。
なんなら妖怪ですよ。付喪神ですよ。

大体、ミキサー大帝くらいになると、もうアレじゃないか?
胎生じゃなくて卵生なんじゃないのか(虫扱い)?

 ▼ミキサー大帝
 http://nikupedia.com/%E3%83%9F%E3%82%AD%E3%82%B5%E3%83%BC%E5%A4%A7%E5%B8%9D
 「巨大なミキサーに手足が生えたような姿」じゃないだろ、
 「巨大なミキサーに手足が生えた姿」だろ。
 そもそもNikupediaってなんだよ。

▼回るミキサー大帝

なんだこりゃ

あと、キン肉マンの「火事場のクソぢから」って、
普段よりちょっと余計にパワーが出るくらいに思ってたんだけど、
もしかしてスーパーサイヤ人化くらい差があるの?

『コンクリート・レボルティオ』は超人たちのアニメらしいんだけど、
ミキサー大帝みたいなの出てるのかなあ。
がんばれミキサー大帝。きゅうり食う?  ← 虫扱いやめろ


久しぶりに更新したと思ったらなんなんだこの記事は。
いや日記なんだけどさ。
タイトルは超人オリンピックとかけて(わかるか)。
 
 
 


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