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2016年4月26日 (火)

■いつの間にか、きみを。~桜と向日葵と思い出す人生のこと・小諸、十一回目~(2) -更新第1055回-


女性向けファッション誌が「これが男性ウケする彼女服!」とかいう
クソの役にも立たないような特集を組んでおられるから、
男衆はソレ読んで勉強して、女の子がそういう服装してたらすかさず誉めてあげるようにすれば
モテるんじゃね?

オイサンです。

ちなみに、そんな女性向けファッション誌を見て
「なるほど、これは絢辻さんに似合いそうだな……こっちは西住どの向きだな。
 こっちは宮ちゃんに合いそうだ……」

と突然二次元ファッションショーを開催するのが私です。

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サテ、ひまでひまでしょうがないアラフォー(そんなことはありませんよ)が
暇に任せて訪れた11回目の小諸探訪記。
今回その2回目。
まさかそんな、一人2次元ファッションショーをパリコレ並みの規模で開催できるオイサンの妄想力が、
こんなところで現実世界にひずみを生み出すだなんて……
ヒト様に迷惑をかけるような子にだけは育てなかったつもりなのに……!!

小諸について、花盛り・ひと盛りの懐古園を一回りし、
一服ついた辺りからの続きです。



■グレイスランドホテルというゆる宿
ところで、今回は初めてのお宿を使ってみた。名をグレイスランドホテルという。

今回はゆっくりするのが最大目的だったから、宿が取れなければ行くつもりはなかったのだ。
書いてきた通り、時期は花の見ごろであり、
小諸にとってマキシマムな書き入れ時とあって、お宿にもなかなか空きが出なかったのだが、
それが金曜の深夜、
オシゴトを終えて帰ってきたときにwebを覗いたら運よくひと部屋だけ空いていたのが、
このグレイスランドホテルだった。

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  ……つまり前日の夜中に(厳密には当日)行くコトを決めたワケだ。
  宿を見つけて一時間足らずで、電車と、大体の行動プランも決めた。

デその、グレイスランドホテル。
……良いお宿でしたよ?
エントランスをくぐったらフロントの明かりは落ちていて人もいない。
そこへ背後から、もじゃもじゃ頭にアーミー風ジャケットを羽織ったラフなお兄さんが現れた。

  今にして思えばアレは、
  『軽井沢シンドローム』の主人公、耕平ちゃんリスペクトだったのではあるまいか……。




チェックインはまだ出来ないというから、荷物だけ預かってもらって鍵をもらう。
鍵は持って出て良いシステム。
支配人(推定)の身なりといい、飄々とした語り口といい、この時点で
「……この宿、ちょっと曲者臭がするな……」
と思ってはいたのだけれども、翌日、小諸を去る間際におみやげのみやさかさんとした会話で、
その予感は確信に変わった。


  お母さん「今回は、また日帰り?」
  オイサン「いえ、一泊で。たまたま宿が取れたんで。
       線路沿いの、ちょっと駅から離れた……グレイスランドホテルっていう」

  お母さん「ああ、あのゆるゆるのw? 電 気 つ い て た ?


あなたが言うのか! それはなかなかだな!(色々と失礼)
あと電気は消えてました!

お母さんから話を聞くと、まあ色々とユルいお話が出てきたのだけれども、
どれをとっても可愛らしいもので実害めいたものは特にないっぽい。
ただ……なるほど、確かにユルいのだねw
オイサンの滞在中は困ったことなんか何もなかったし、お値段はお安いしで良いことづくめでした。

  3、4年前までは営業してるかどうかさだかでないような状態だったらしいのだけど、
  じゃらんやら楽天やらに登録してからはお客の入りも良く、
  随分キレイになったらしい。いいじゃないの。
  ただ、まだ壁紙が貼られてない部屋があるとか、駐車場が暗いとか、あったりはするらしい。
  マそんなの別にいいんじゃね。
  オイサン、「壁に穴開いてるから」っていう理由で2000円の部屋に泊めてもらったコトあるぜ。

もじゃもじゃアーミーの支配人(推定)も、ものごっつフランクで肩ひじ張らないユルさの好人物。
話すお声がとても良く、もてなしも、フランクだけどおさえるところを押さえていくので必要十分である。
無闇に丁寧なばかりなのより全然いいよ。オイサンは好きだなー。

あと、屋上(フロントで頼めば上げてくれます)からの眺めが大変良いので、
そこをウリにしたらいいのにねー、なんて、みやさかのお母さんとも話しました(話しすぎw)。

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グレイスランドホテルさんの屋上からの眺め3連発。ホント良い眺めですよ。



■忘れた歌を思い出すまでのこと~飯綱山にて
そうして懐古園をまわり終えたら、もう行く先がなくなってしまった。
こっから先、なにも決まってない。
とりあえず考えナシに、いちばん静かで、いちばん人の少ない道の方へと足を向けた。



……。



ここらでヒトツ、意味の分からない話をしようと思う。
ていうか、若干キモい話をしようと思う。キモい話なので、よく聞いて欲しい。



今回の小諸で、歌をひとつ思い出した。



小野正利さんの『いつのまにか君を』という、何かアニメのエンディングでかかっていた曲で、
聞いたのは高校生の頃だから、もう四半世紀近く前に聞いてそれきりになっていた歌だった。


 ▼小野正利 いつのまにか君を
 

  番組そのものも実は見たことがないのだけど、当時のアニラジで聴いて知った。
  あとで調べたところ『ママはぽよぽよザウルスがお好き』という、
  子育てマンガのアニメだった。

それを、二日目の朝に、飯綱山の山頂で思い出した。
まあ小諸とは何の関係もない歌なので、「なんでやねん」という感じなのだが。

そもそも今回、飯綱山はまったく行き先に組み込んでいなかったのを、
そう言えばあの山のてっぺんにポツンと一本桜の木があった、
春にここを訪れたら、浅間山をごく近くに臨む景観とあいまって、さぞかし趣があることだろう、と……
初めて登った日に思ったことを、日も傾き始めた頃になって思い出してしまったのだ。
懐古園を出、御牧ヶ原の梺に横たわる千曲川と、その手前に広がる田園をながめて
ひと息ついたときだった。


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正直、失敗したと思った。



どうして忘れていたのか……あの日空は晴れ晴れとしていて、
「春にここへ来たらキレイだろうなあ、人も多いだろうけど」
と、くやしいくらいに思ったはずなのだが。
なんなら「春こそ飯綱山」くらいに、その時は思っていたというのに。

しかし今のこの時間、ここから田園地帯を抜けてダムを巡った上で飯綱山へ向かうのはおよそ現実的でなかったし、
向かえばなに一つノンビリは出来ない。スパルタンコースまっしぐらだ。
翌日は朝から雨の予報だったから、何かを見て回れるつもりでいなかった。
朝ゴハンを食べたら、さっさと引き上げるくらいのつもりでいたのである。



失敗したかなあ。
どうも、かなり気の抜けた顔をして呻いていたらしい。
隣で背筋をしゃんと伸ばしていた向日葵ちゃんが「どうしたんですの」、と……



……ああそうそう、言ってなかったけど、この日は
向日葵ちゃんが一緒だったんです。
『ゆるゆり』古谷向日葵ちゃん

「え、どういうこと?」とか聞かれても困る。なんとなく一緒だったんです。小諸に着く辺りから、ずっと。





不思議なモンで、自分はそんな『ゆるゆり』に精通してるつもりはないし、
そもそもここは小諸であって、『ゆるゆり』(3期)の主な舞台であるらしい富山ではない。

懐古園で人と桜漬けになったあと、急に独り静かな場所に出てきたオイサンの脳が、
どこで何の回路が繋がったのか勝手につれてきてしまったらしい。
にしても、なぜ『ゆるゆり』で、そしてよりによって向日葵ちゃんだったのか……。
まあ連れて来てしまったものは仕方がない。
その向日葵ちゃんが、


 「それでしたら、明日の空もよう次第で行ってみれば良いんではないですの?
  せっかく連れて来て頂いたんですから、私も見てみたいですし」



というから、明日朝の天気を見て、電車の時間を考えてみることにしようという気になった。

……そんな経緯(どんな経緯だ)
今回の旅では、帰るまで向日葵ちゃんと一緒だったのです。

田園地帯を巡り、ダムへの小道を抜け、
気ちがいじみた坂を上る途中で枝垂れ桜と喇叭水仙に目を奪われた。

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日中は汗ばむほど暖かかったのに、日が落ちるにつれて高地の冷えを取り戻してくる空気に肩を震わせ、
そば七さんで温かいそばをすすった。
シメはいつもの自家焙煎珈琲こもろさんに逃げ込んで、
『なつまち』のホワイトデー企画で期間限定販売していた檸檬パイを食べたのだった。

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  キモいだろう?
  ……まあこれしきの事でヒいてはいけない。
  これくらいのことは、オタクだったら誰しも一度や二度、経験しているのだ(?)。

  尚、最後の珈琲こもろさんには、オイサンに負けず劣らず! なご同輩がいて、
  背丈60㎝(間違っても「全高」などと言ってはいけない)ほどはおありになる美人のドールを、
  テーブルに腰かけさせておられた。
  ボクにはまだ帰れる場所がある……こんなに嬉しいことはない!



時間はそこから、2日目・日曜の朝に飛ぶ。



飯綱山へは行くことにした。

向日葵ちゃんに言われたのもあったし、
夜の珈琲こもろさんで、檸檬センパイのパイパイのような檸檬パイをprprしながら
「せっかく来たんだから、ねえ。ゆっくりしていったら」
と、いつもの飄々とした声で言ってもらえたことも後押しをした。

6時頃、目を覚ますと、カーテンの隙間から差す光が思ったより明るい。
空は薄雲がかかっているものの、まだ雨の気配はない。
明るく晴れることは期待できないが、予報や雲の動きからも7時頃まではもつようだし、
降るにしても、肌をさらっと撫でられる程度で済みそうだ。
屋上へ様子見に出てみれば、南東方向には晴れ間も覗いていた。

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  ※肝心の飯綱山は小諸市街から見て北東である。

特段のドラマはない。理由もない。

飯綱山は町から離れて遠いが、残念なことに上信越道が近くを走っているため
そのたたずまいほどの落ち着きはない。
しかしその朝は、ずっと静かな飯綱山だった。
早い時間のせいで、走るクルマの量が増える前だったからだろう。
他はいつもと同じ、飯綱山だ。町が見下ろせて、木が有り、草が茂り、山がちかい。

つまらない爆笑ジョークをはげみに、汗をこぼして登る。
曲がりなりにも山である。朝のジョギング代わりにはちょうどいい。
静かだから、これまでも変わらずそこにあったはずのものの声が聞こえてくるようで、
なんてことのない岩の佇まいも、山に憧れでもあるかのように見えてくる。

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そんな目に見えない趣の、何がスイッチになったのだろうか。

カメラの液晶を覗きながら、うろ覚えの歌をぽろぽろと口ずさんでいた。
ハテ、これは何の歌だったかな。随分むかしの歌だったように思う。
長いこと聴いてもいない、口ずさんでもいない歌が急にこうして甦ってくることには、
なにか意味やきっかけがあるのだろうか。

  以前にも、飯能の川の畔を行きながら『YAWARA!』のエンディングが思い出されたり、
  休みに仕事に出た帰り、谷山浩子さんの「うさぎ」が口先によみがえったりした経験はあるので
  さほど不思議には思わなかったけれど。

「なんの歌ですのw?」

向日葵ちゃん(脳内)も気に入ったようだ。
少し離れたところで木々の枝や花を気にしながら、節だけまねて鼻歌に変えている。
うーーーん……思い出せない。帰ったら調べてみよう。

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これまで然して意識しても来なかった向日葵ちゃんが今日ついてきたことと、
今日まで思い出しもしなかったこの歌が口をついたこととは、何か関係があるのだろうか……もしかすると、
向日葵ちゃんとこの歌は、のうみそのどこか近い部屋にしまい込んであったのかもしれない。
何かの拍子にいちどきに蓋が開いて、そこから一緒に転がり出たのかもしれない……。

  「そうですかしら? ただ私、櫻子とずっと一緒にいますから……
   自分がここへ連れてこられたのは、桜に引きずられて、呼ばれただけのような気がしてますわ」

なかなか粋なことを言う。君は本当に中学一年生かね。

……などというのは、ただのアラフォーアニオタのクッソ気色悪い妄想話なのだけど、
この歌を思い出せたことや、こういう気分に巡り会えただけでも
今回小諸に来た意味は十分にあったと思える……オイサンももう四十だから、
これから先の人生では、案外、新しいものを拾い集めるよりも、
忘れてしまったことを思い出しながら過ごす時間の方が少しずつ長くなってくるのかも知れないなあ。

もともと、昔の物やことを捨てるのが上手でないのでね。

成田美名子先生が言っていた、「人生には向きを変える瞬間がある」、
誕生を発射台にしてその勢いで歩いていたのが、
あるとき、その推力は死が引き寄せるチカラに由来するものに取って変わられている、と。

今日このときがその瞬間だったのかどうかはあとになるまでわからない……のか、
もしかしたら「自分で決めていい」ことなのかも知れない。

別にね。
キモい自慢でこんな話を書いたワケではないのよ。
これは大切な瞬間だったかもしれない、
そのとき傍にいたのは誰だったのか、
それを書き残しておきたかったのです。
それを残すことにも、大した意味はないのかもしれないけども。

  イヤイヤ、隣には、ジッサイ誰もおらへんかったで!(真実の声

しかしありがたいもので、家に帰ってiTunesで調べたら、この曲もちゃんと売られていた。
すこし前までだったら、CD屋で探すかブックオフを巡るかしなければならなかったところだ。
しかもこうして買われたものの利益がちゃんとご本人のところまで返るのだ(ろう)から、
ブックオフで中古を買うのとはまたありがたみが違う。
どのくらいの利幅があるのか知らないけど、良い時代だとは思う。

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……といったところで今回も続くのです。
最終回の次回は、意外でも何でもない、超定番のあの人が、
いつも通り、オイサンの小諸旅の最後を盛り上げます。
そう、おみやげのみやさかのお母さんです(バラした)。

ではまた。
オイサンでした。



 

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