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2016年2月の7件の記事

2016年2月28日 (日)

■真冬図書館~2016年、たくさんの見聞き・4・2016年1月アニメの感想の段~ -更新第1047回-

先日、オシゴトから帰って天気予報を見ていたら、
北海道の北見が-27℃とかをマークしててうっひょほぉぉぉぉぉいっってなった。

オイサンです。

Atrdsc00585


春が来る前に、冬が最後の祭りを始めたか。
今年は冬の北海道行ってないから……寒さと渇きが足りないお。
マその分、東尋坊とか行ったんだけどさ。

なんだか知んないけど、こんな時に限ってTLに、
網走行ってる人と旭川行ってる人がいて、羨ましいったらありゃしない。キーくやしい。
行きてえよー。
何するワケでもないけど、
吹雪にさらされて肺も凍るような冷気を体に満たして来たいよ……
街で煤けた気持ちを一回凍らせてきたいんだよ……。



●○● 感想いろいろお品書き ○●○



以下の内容を順不同で。プラプラと書いてきます。
マークがついてるとこ、今回描きます。


 ■書物
  ・『ざるそば(かわいい)』
     MF文庫Jの新人賞かなんかとったざるそば。
  ・『追想五断章』
     米澤"氷菓"穂信センセイ作品の中でもドンケツの人気を誇るミステリー。友達から借りた。
  ・『描いて描いて描きまくる』
     浦沢直樹センセのインタビュー本。天才のバイブル。

 ■いくつかの歌
  ・『GoldenLife』
    今期のアニメ『アクティヴレイド』のOP。ものすごい。
  ・『いつか僕らのエピローグ』
    『氷菓』のWebラジオのED曲。とにかくかわいい、里志もえるたそも。
  ・『シャツとブラウス』
    『Wake-Up, Girls』のベスト版に入ってた。情景が美しい。

 ■映画・劇場アニメ
  ・『駅~Station』
     健さんムービー。知り合いのおじいさんがエキストラで出てるらしい。
     オイサンの健さん初体験。留萌・増毛が舞台で超さむそう。
  ・『百日紅』
     プロダクションIG制作の劇場アニメ。葛飾北斎の娘・お栄の半生記。
     てかコレ劇場でかかったの?

 ■2016年1月のアニメ
  『アクティヴレイド』 / 『この素晴らしい世界に祝福を!』
    『無彩限のファントムワールド』 / 『DimensionW』 / 『だがしかし』
    『大家さんは思春期!』 / 『おじさんとマシュマロ』 / 『紅殻のパンドラ』
    『うたわれるもの』 / 『てーきゅう7期』 / 『おそ松さん』 / 『鉄血のオルフェンズ』
    『這いよれギャル子ちゃん』 / 『魔法少女なんてもういいですから』
    『少女たちは荒野を目指す』 / 『灰と幻想のグリムガル』
    『蒼の彼方のフォーリズム』 / 『ハルタとチカは青春する』 / 『ブブキブランキ』



●○● 2016年 1月からのアニメの感想 ○●○




■『アクティヴレイド』
 ・古めかしい生真面目さ:★★★★★

パワードスーツが一般化した近未来で、
パワードスーツ犯罪に対抗するために作られた警察組織がお荷物扱いされながら活躍する、
っていう『パトレイバー』っぽい、かつメタルヒーローものっぽいアニメ。

 ▼アクティヴレイド PV2
 


正直、2016年のいまにあって、よくまあこの企画が通ったなとその辺におかしな感心をしてしまう。
20年前の無難・ベタを詰め込んだような作品で、……

  ……あ、先に申し上げておきますが、
  この先、しばらくdisっぽい文言が続くけど、とても面白く見ているので誤解の無きよう。

……一体どこに勝算があってお上がこれを通したのか、
もしくはお上がこの企画に思い入れがあったのか? と勘ぐりたくもなるのだけど、
であったとしても、そのワリに押しつけがましい大作感や、
「絶対におもしろい! 絶対に成功させるッ!」といった肩に力の入った感じも全然しない。

「そうは言ってもアンタ見てるんでしょ」
と言われたらその通りで、楽しんで見ている。とても楽しんで、ワクワクしながら見ておる。
上で書いたような得体の知れなさに加えて、全体的に行き届いた生真面目さがとても魅力的。
不思議な雰囲気を持った作品です。TLにも地味にファンがいる。
何がもとになってこの作品の良さを醸しているのかをさぐっていきたい。

これまでのところ、そんな大したハナシや展開はしてないんだけど、次の話が気にかかる
なんだろうねえ? 
熱血アクション野郎に、そのクールな相棒に、ちびっ子かわいいボス(♀)に、
綾波系無口オペレーター、鉄趣味女子、好々爺風年輩オヤジ、そしてメカニックという人員配置も、
王道のラインナップでこそあれ、面白味を感じさせる程のモンじゃなし、
けど、みんな地味にイイ味出してて、見ていてなんだかワクワクはする。
落ち着く、というのだろうか。
人物の日常の一部としての物語に興味がわく。
事件よりも、彼らが何を思ってその仕事をし、仕事の外の暮らしを営んでいるのか。
そんな面白味がある。

メカデザインはあまり好みではない。キャラデザインや色彩はすごく好き。
脚本にムダが少ない、という気はする。生真面目というか、丁寧なのかもしれない。

ヒロインあさみちゃんがヒドいメに遭う才能に満ち溢れたカオと性格してて、
一体いつ、触手まみれで真っ赤になって泣き叫んでくれるのかワクワクしてしまいます(さいてい)。
そんな邪念も含めて、2次創作には手がつけやすい気がする一品。
なお、本編ではえっちぃ描写もほぼ皆無。
パワードスーツ装着時に下着姿が出るけど、
装着するのは主にオトコ二人なので、オトコのハダカ見る機会の方が多い。
なんなんだ。

ちなみにメインになるやり口が色々問題視されてる組織の名前が
「第五特別公安課第三機動強襲室」で、それを文字ってゴミ(五・三)屋とか呼ばれてるわけだが、
そこで止めずに「第八係」まで引っ張って
「ダイハチ」まで持ってくるセンスもワリと好きです。



■『この素晴らしい世界に祝福を!』 
 ・ゆるあほ:★★★★★
全然期待してなかったのだけど、とても面白いです。ラノベ原作……なのかな?
アッホアホ異世界ファンタジー。

 ▼この素晴らしい世界に祝福を! PV
 


これもまあ古めかしいと言えば古めかしい。
異世界に飛ばされた比較的常識的な主人公(頭はいい)が、
異世界のアホとヘンタイとオタク相手に突っ込みを入れるネタアニメ。
ネタの歯切れの良さと、それを役者さんが楽しそうにやっているのが見ていて心地よい。
『ディーふらぐ』とか『これゾン』と同じ味がすると思ってみている。
尚、カントクは『これゾン』と同じ金崎さん。なるほど。
脚本・シリーズ構成は『ディーふらぐ!』と同じ上江洲誠さん。……なるほど!

ネタアニメなんだけど、それで終わらない芯を感じさせるのは、
シリーズ構成がいいんではないだろうか。いちおう「先」を見たいと思わせる。
物語の先ではなくて、
「次、こいつらどんなパワーアップした、あるいは味わいを変えた馬鹿をやるんだろう?」
という期待感。
作画が微妙。しかしそれも計算のうちなのではなかろうかと思わせる力の抜け方。
主題歌CDのCMやED曲の脱力加減などにも細やかに、世界観……というか、
作品観を行き届かせたコントロールは見事。
ロコツなウケよりも、作品力で勝負している感があるのが好印象。

肩の力を抜くのにピッタリ、というか、
鎖骨と肩胛骨を物理で砕きにくる周到さを持ったイカすギャグ作品です。
オススメ。

バカバカしいので細かいツッコミはしないけど、
異世界物を逆手にとってゆるく楽しませてくれるそのしたたかなサービス精神は見事だと思う。
アホの子アクアさん可愛い。アホはアクアさんに限らないけど。軒並みアホ。

皆さんアホでいらっしゃるんだけど、自分の「好き」に正直だから責められない……。
「お、おう」ってなる。
君も女神の拳で鎖骨を砕かれてみないか!? Σm9
ゴッドブロー!! 相手は死ぬ!!(PVっぽい引き)



■『無彩限のファントムワールド』
 ・ゆるゆるおっぱい度:★★★★★
メインウェポンは上の『このすば』と同じ。ファンタジーっぽさ、ゆるさ、お色気。
で、主題の面(=ネタとテンポのクオリティ)では相手が悪かったんだけど、
そこはそれ、さすがの京アニさんですよ。
絵ヂカラのすべてをエロスに傾けることで見事に踏ん張っています。

 ▼無彩限のファントムワールド PV
 


なんというか……京アニの真骨頂ってこういうところにあるのかな、という気がします。
どーでもいいものに、画ヂカラで一定の価値を吹き込む(というか吹き付ける)パワー。

  「アニメーションとはなんだ!」
  「動きです!」
  「その通りだ! よしやれ!」
  「はい!」

……つって、イキナリおっぱいを描き出す、その心意気やよし。
まさにそれは、アニメート本来の意味である「生命を吹き込む・生き生きと描き出す」
というところにあるのかなと。
おっぱいだけ別の生き物。

ストーリー的なところも一応やって、つじつま合わせをやってるんだけど
(というか、寧ろそこを本懐としているのかもしれないけども)、
ものすごい中途半端というか、エロやユルを味わう「ノイズ」になっている……
真面目ぶった部分は、もういっそなくても良かったんじゃないのかなあ。
自前レーベルのラノベが原作のようだから、そこを蔑ろに出来なかったのかなーとは思うけど。

  ……もしかすると円盤を売ろうと思ったら、若いオタクの皆さんに
  「ちがうんです、僕はエッチなのじゃなくて、ストーリーが好きだから買ったんです!」
  っていうエクスキューズを残しておいてあげる必要があったのかもしれない……
  って、イマドキそんなピュアなオタクはおらんか。おらんな。
  みんなツイッターで「おちんちんびろーん♪」って言ってるな ← そんなTLはお前んちだけだ

ところで京アニさんって、力のこもった作品やるときは
声優さんもゼロに近いところから発掘してくるイメージがある
(ただのチームの方針の差かもしれない)のだけど、
今回はワリと声優さんも、完成したところから上澄みを掬ってきた感じがある。
お話もベタだし、かつオッパイオッパイフトモモフトモモだし、パッと見では
「今回はとにかくウケろ! 外すな! 稼げ!」
というプロジェクトなのかな? という印象を受けた。
ここでしっかり回収して、この次とかそのまた次とかで、
大きくチャレンジングな作品をやるつもりなんじゃないだろうか? と、密かに期待してはいる。
そう、
『氷菓』とか『日常』とか『たまこまーけっと』とかな!!
どれも大好きです!



■『DimensionW』
 ・硬派+弱プリティメカ:★★★★
まだ4話までしか見てませんが、ゆるさではなく、キチンと緊張感で面白いのはコチラ。

 ▼DimensionW PV
 


突出した目新しさや刺激はないけども、手堅くシリアスに、且つわかりやすくガイドしてくれる。
デ、面白いんだけど、新鮮味がないことが弱点かしらね。
世界を覆う得体のしれない革命的ハイテクノロジーと、
それを嫌う過去にキズを持つ主人公と、そのハイテクノロジーに依存する相棒と。
ベタで、手堅く、お話がお話として盛り上がる道具立てがしっかりと出来上がり過ぎていて、
これからキチンと盛り上がっていってしまいますよー、という予告と予感に満ち満ちている。
果たして、それで素直に盛り上がれんのか、という問題は地味に大きい。

  あー、だから逆に、そういうニオイのまだしてこない『アクティヴレイド』には
  未知なるワクワク感があるのか。
  あっちは、このまま何もなく、国家のお荷物組織の日常として終わる可能性が残されてるもんな……。
  そういう意味で言うと、物語には「謎」とか「必然性」みたいなものは、
  邪魔である場合もあるかもしらんね。

  しかし梅津泰臣さんのOPは、やっぱりどこかクセがあるね。
  さりげないようで、どこか引っかかりがある。畑亜貴さんの歌詞のよう。
  こういうのを個性とか作家性と呼ぶんでしょう。たぶん。

ときどきちょっとグロテスクで重苦しい雰囲気になることもあるけれども、
ビビッドな色彩のおかげで陰気さは感じません。
なるほど、こういう陰気さの取り払い方もあるのだな。
やはり画のあるメディアは強い、というか、手段が多彩だ。

  文庫小説もフルカラー印刷になれば、暗く重苦しい場面でも色とりどりの文字で印刷すれば
  いくらかとっつきやすくはなるかもしれない。
  専用BGMのCDつけるとかな

  ……そんなもん、Webや電子書籍でやれば、
  ある特定の場面にきたら文字に色がつくとか音楽が流れるとか、出来そうなものだが……
  そういうのって、今、ないのかね?
  あっても不思議じゃないと思うんだけども……。
  「それはサウンドノベル or ビジュアルノベルだ」
  と言われそうだけど、絵は抜き。
  ビジュアルイメージだけは差っ引いて、あくまでも文字情報のみ。
  それはそれで、イミがあると思うんだけど。

全然カンケイない話になったけど、マそんな感じで、
主人公はむっつり無口なオッサンだけど、相棒のアンドロイドとポップな色調が助ける
一風変わったサスペンスアクション。
好きです。



■『だがしかし』
 ・いかがわ駄菓子さ:★★★★★
コレ、サンデー本誌連載だったのね。びっくりだわ。
こういうのはてっきりチャンピオン系列だとばかり。

面白い回とそうでない回の落差が激しい気はするけども、
ラクに見られてそこそこ楽しめるという点ではハイパフォーマンス。

 ▼だがしTV
 
啓治くんの出でフイてもうたw


なんでしょうね、この枝垂ほたるさんのナチュラルボーンないかがわしさは。
空き地に落ちてるポルノグラビアを拾い読みする系カルチャーの権化みたいな存在ですね。
このいかがわ思想と駄菓子という取り合わせから、
ザ・卑俗というイメージしか思い浮かびませぬ。かわいい ← ?
エロくもないんだけどとにかくいかがわしいという。
どちらかというとエロスよりバイオレンスに近い気がする。

しかしこの、OPであまたの駄菓子ゆるキャラの胸にめがけて飛び込んでいく、
彼女の瞳の恋の炎の本気度ときたら他を寄せ付けないポテンシャルを秘めており、
ハッキリ言ってオイサンの何かに対してホリックな子に告白して
その何かを理由にフラレたいという歪んだ欲求を刺激してやみません。

  ああ、ほたるさんに告白して
  「ごめんなさい、私には駄菓子があるから……!!」
  という理由でフラレたい!!

マそんなどうでもいい性癖は置いておいて(おいとかないで医者へ行け)、
よくまあ駄菓子一本でコミックス5巻も続いてるな、という驚きはある。
この先いったいどうなるのか!? などというハラハラ感とは一切無縁。
「今日はちょっと疲れたから見よう」という使い方が出来るアニメは有用です。
円盤まで買おうかつったら(少なくともオイサンは)そうはならんので
売る側としては優秀ではないかも知れない。

舞台でやって、コントっぽく作っても十分面白いものが出来そうで
ちょっと見てみたい。
実際に舞台上で、いかがわしい駄菓子プレイに興ずるタケタツほたると、ポンコツけいじ君。
OPが非常に耳に残る。
EDもポップでかわいいが、当のタケタツは私何やってんだろと思っているかもしれない。
CMでかわいい衣装を付けて踊っているタケタツの目が笑っておらず気の毒。



■『大家さんは思春期!』
 ・管理人さん度:★★★★★
5分アニメは、
コレといって新しいことや珍しいこと、なんなら面白いコトもやらなくても、
『かわいい』とか『おいしそう』っていうんだけでも、
その刺激を受けているうちに視聴者が飽きる前に逃げ切ることが出来るので優秀です。

  

 ▼オフィシャルサイト
 http://ooyasan-anime.com/

「えっ、あれっ?
 ボーッとしてるうちに終わっちゃった!
 なんか起こってたっけ? 気になるからまた次も見よう」

みたいなことになる。とりあえず心地よければ何とかなる感はある。

  同じことを30分アニメでやると飽きられるなあ、と思ったが、
  それをばっちりやってのけた某ゴールデンなモザイクは気のどk……げふんげふん、
  イヤイヤイヤ、それよりも、同じ短時間枠なのに結構飽きてしまった
  『小森さんは断らない!』の方がやり手なのではないkイヤイヤイヤそうじゃない、
  他のアニメのことじゃなくてチエちゃんのかわいさを訴えろ。

とりあえず大家さんのチエちゃんの可愛さを描くことにすべての労力が注ぎ込まれています。
けど、まあ、これも目新しさや本来の面白さという意味では特にない。
また可愛いものを拾ってきたよ、と瓶に入れて3か月間眺めて飽きる、という物のような気がします。

新しいポイントって、なんかあるかなあ。
ちょっとまた、見いだせていない感じです。
OPが素晴らしい。
『めぞん一刻』のパロディが混じっているかと思えば、
チエちゃんの名前やデザイン、境遇には『じゃりン子チエ』のエッセンスがブレンドしてあって
きんたまが半分しかない猫とか飼ってれば良かったのに、などと思う。
好きなんですけどね。好きなのは心地よさです。



■『おじさんとマシュマロ』
 ・いやいや!イヤイヤイヤ!:★★★★★
5分アニメ枠。
マシュマロ大好きヒゲぽっちゃりオヤジに思いを寄せる無愛想S女子の話。

 ▼おじさんとマシュマロ PV


どちらかと言えば、女の子の方がこういう話は好きなのではないだろうか?
1話目は面白かったけど、それよりあとは普通。
だんだんフックが弱くなってくる。
こちらも心地よくはあるのだけど、極端なかわいさなどの武器がなく、
あくまでも面白さで勝負している分厳しくなってきてる。
ある意味硬派なんだけど、硬派すぎて体力が続いてない。
1話目は極まった部分があったから面白かったんだけど。

そういう意味ではおまけの10秒クッキングがなくなってしまったのもイタい。
1話目はおまけのクッキングも極まってたからなあ。
まあ好き嫌いの問題でしょう。



■『紅殻のパンドラ』
 ・少佐度:★★★★★
今期、一番具体的に期待していた作品だったのだけど、イマイチ、イマニ、イマサンくらい。
けど多分、自分がまだこの作品のお作法を理解しきれていない、ということだと思う。

 ▼紅殻のパンドラ 番宣
 


「自分の視聴文化・テンポ」と「作品の発信文化・テンポ」が衝突を起こしている。
2期があったらその時に「あ、面白い」と思えそうだ。
緊張すればよいのか、緩めれば良いのかがまだわからない。
いまは「緩みを期待すれば足らず、緊張を期待すればまた中途半端」で、という状態にあり、
どっちを求めても不完全燃焼で、あの三つ足ライオンが出てきてしゃべるたびにイライラしている。

義体・肉体、精神といったロマンの部分がゆるみの部分に押され過ぎて味わっている暇がないが、
これがこの作品のアジであって、ゆるみをもっと上手に楽しみ、
ロマンの部分はほんのりフレーバー程度で良いのだろう。
士郎正宗先生原案で、『攻殻機動隊』の外伝的続編ではあるのだろうけど、
義体ウンヌンというところでは『DimensionW』の方がそれっぽさを感じさせてくれる。
面白い筈なんだけど、難しい作品である。



●○● 2015年12月から継続 ●○●



■『うたわれるもの』
まだ14話か15話くらいまでしか見られておりませぬ。
今のところ、まだ基本はカワイイカワイイひとたちがカワイイカワイイを繰り返しており、
その底からじわじわと話の大筋が姿を滲ませてくる感じはストレスがなくとても良いと思います。
カワイイ。
しかしまあ、音といい、絵といい、落ち着いたお芝居といい、非常に安定感がありますね。
ゲーム本編ではどんな感じなのかが非常に気になる感じです。

戦が始まって、物語的な部分が転がり出したのかしら、
というところだけど……オシュトルが戦場に出る、ということで……
なんとなく「ああ、それで『偽りの仮面』という言葉の出番か」
と思っているけど……そう簡単に、オイサンごときの読みが当たるものかどうか。



■『てーきゅう7期』
特に言うことはない。
常に我が道を、自分にしか測れない仕組みの、
自分にしか読めない単位で表示されるストップウォッチ
を持って
自分だけの目標へ向かって全速力で走っておられるので、常に100%完璧。
人の心を不安定にさせる大安定ぶり。
すべてのルールはかの手に。見るものは皆、観客である。
クリエイションにおける最強のワザに到達したこの作品に敵はない。
この調子で今年も全クール総舐めにして、10期までやって終わるのが美しいのではないでしょうか。
個人的には終わらないでほしいけど。
「勝利する」とはこういうことだと体現した、栄光と孤独の作品。

だってお前、
「ファンが選んだ1期~6期オールタイムエピソードベスト10」を、
10位から1位まで全部流しても30分で収まっちゃうんだぞ。

これが最強でなくて何が最強だ。

コレのアフレコってどういうスタイルでやったんだろう……。
6話ずつ2回とかでズバッ!って終わらせてそう。
まさか12本録りとかはやってないのだろうけど、時間的には出来るレベルなんじゃないだろうか。

出演陣はこの番組についてどう思っているのだろう。

……声優さんは役者さんだから、職業人でありつつ表現者でもあると思うのね。
ていうか、根本は表現者であるものだと、オイサンは思っている。
スタンスの取り方は、人それぞれだとは思うのだけど。

きたオシゴトはオシゴトとして、与えられたものにはああやりますよ、なんでもやりますよ、
求められているものを出しますよっていうのはもちろんプロの姿勢としてあると思うし、
反面、これは自分の仕事じゃないなあとか、
どうしてもやりたいあの役があるなあとか、
こういうことやりたいなあ、やってる人うらやましいなあ、
ってのもバンバンあると思う。

デその、
お金にならないかもしれないアーティスト的な面の表現への欲求と、
お金をもらうための求められることに対するアウトプットのバランスをどうとるかは
それぞれまたあると思うけど、そういう自分のスタンスに対して、
この作品にどういう「ありがたみ」を出演陣が感じているかを知りたいと思う。



■『おそ松さん』
新OPもまた、良いですね。
六つ子が奥から手前に、延々走り続けているだけという画ヅラも、
恐ろしくシンプルでありながら6人とも走り方にも個性が表れてて無闇なパワーを感じる。
なんなんだ、このドス黒い熱量の高さは。

 ▼全力バタンキュー PV
 


オリジナルのシリーズでは後半に進むにつれて6つ子の出番はほぼタイトルだけになっていき
しまいにはイヤミとチビ太の独壇場になっていったようですが、
今回はその逆、どんどんイヤミとチビ太、ダヨーンにデカパンたちはナリを潜め、
6つ子一人につき1話を独占してキャラを掘り下げる展開に。
面白い。
6つ子という一発個性のインパクトだけじゃなく、キャラ付けを乙女ゲー的逆ハーレムモデルに則って
コレデモカと濃くしたのが勝因であることだなあ。
問題は、よくもまあそのメソッドを『おそ松くん』に乗っけようと思ったってことなんだけど。

ヒットする・しないはともかく、
制作上の狙いはこの辺、というのはあったんだろうかなあ……。

最近見ていて思うのは、
コレをそのまま往年のドリフターズの如きセットを組んで舞台化し、
声優さんに生身で演じてもらっても全然面白いのではないか、ということで、
ライブコントをやったら結構な話題が取れるのではないかと思う。

古くは『サクラ』から始まって(それ以前も何かあるかな)、
『弱虫ペダル』『テニプリ』などなど、アニメの生身化も一般化してきたことだし
いっちょどうですかね。衣装代もかからないと思うけど。
あの男連中(声優陣)は……喜んでやるんじゃないのかなあ。
舞台指向でない人もいるかなー。

……しかしどうやら、世間的には女性ファンは熱の冷めるのも早いようで、
このブームも早々長くは続かないのではないかな、となんとなく思っているオイサンです。
マ男だって毎クール嫁の変わっている人も多いので、
女性だけを云々カンヌンするつもりはありませんけども。
2000年代から始まった新しい千年紀の、奇蹟の一つだと思う。



■『鉄血のオルフェンズ』
今期に入ってから滞ってるけど、見る気がない訳では全然ない。
どこかで勢いが付いたら一気に最後まで、となると思う。
面白いのはどこかで分かり切っている作品。

感情が極端にふれる場面が多いのが珠に疵だけど。



------------  ▼▼▼当落線上のホライゾン▼▼▼  ------------



以下はほぼ死に体。録ってはいるが、ほぼ見てない。
視聴1~2話で落ちた人たちです。

■『少女たちは荒野を目指す』 / 『灰と幻想のグリムガル』
この2本は放映前からWebラジオの方で面白く親しませてもらってたので
出来れば本編の方も楽しくお付き合いしたかったのだけども、とても残念です。
時間見つけて見ればいいんだけど……
なかなかこう……少なくとも、期待するにいたらないというか。
イヤ、十四松まつりリピートしているヒマがあったら
こっち見たれよっていうのは結構な正論として、
真摯に受け止めたくは存じます。エエ。ラッセーラーラッセーラー。

イマイチピンと来ませんで。
見続けていないと出会えないものっていうのは勿論あるのだけど、
それに出会える予感というか、見たい景色や目的地があるとして、
この道を歩いて行ったらその景色があるかどうか、
行きたい場所に着けるのかどうかって、
……ねえ? 大体、周りの地形とか、雰囲気でだいたいはわかるじゃないですか。
そんな感じです。

これらの傾向の作品に期待するのはやはりドラマなわけですが、
それがあんまり……という感じ。



■『蒼の彼方のフォーリズム』 / 『ハルタとチカは青春する』
  『魔法少女なんてもういいですから』

なんとなく、1話きり見てません。
多分最初に見たときの気分と波長が合わなかっただけなので、
また何かの折りに見れば勢いが付くかもしれぬ。



■『這いよれギャル子ちゃん』
チョイチョイ見たり、見なかったり。
シモの話題が多いので、ちょっとノリ切れない感じ。
気楽なネタアニメとしては、オイサンにはちょっと緊張感がありすぎます。



■『ブブキブランキ』
開幕で盛大に上滑っていたので回避。TOYOTAビッグエアーかお前は。
しかしこの上滑り感は大物だけが持つ上滑り感で、
かつて『バスカッシュ』や『シャングリ・ラ』、
『宇宙を駆ける少女』、『輪廻のラグランジェ』などが備えていた……
選ばれし者のみが持ち得るアッパースリップ感。
つまり結構な規模の雪崩です。
『ヴァルヴレイヴ』さん、『バディコンプレックス』さんなんかもなかなかでしたね。
やる方も本気じゃないとこの上滑り感は出ないので、誇っていいと思います。
見ませんけど。
 
 
 
……えー、大体こんな感じ。
長くなったけど一気にいっちゃった。
書いた順に、アタマから6つくらいはコンスタントに楽しんでおる具合です。

他にも、
『Truetears』を復習してたり、
『未確認で進行形』のBDBOXを、『ミラクルガールズフェスティバル』のアオリで買ってしまったのでそれをチョイチョイ見てたりする。

  今度は聖地で巡礼で郡山行きたくなってきた。

 ▼未確認で進行形 郡山・聖地巡礼動画
 
 むう、夏か……冬の雪景色が素晴らしいアニメなのに。


マそんな感じでヒトツ。
オイサンでした。
 
 
 

 

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2016年2月26日 (金)

■真冬図書館~2016年、たくさんの見聞き・3・シネマの段~ -更新第1046回-

職場で、

 「ミーティングルームから、内線の子機がなくなった」

と聞いて、よッし、ここはヒトツ米澤穂信センセイよろしく、
消えた子機の行方をピタリ言い当てて、リアル折木奉太郎を気取ってみるか!
……と、しばらくアタマをひねってみたが、大したことは思いつけなかった……。
迷宮入り! 残念ッ!!
オイサンはミステリーには向かんなー。

結果、出てきた子機のありかは全然推論可能なレベルだったのに、
真実にたどり着けなかったのが歯がゆい。
ぐやぢい。
膏薬を貼っ付けるのも、カンタンじゃないぜ。

ちなみに正解は、

 「前に部屋を使ったヨソの部署の人が、
  うっかり自分トコの道具一式とまとめて持ち去ってしまっていた」


でした。
……ね? これくらいだったら思い付けそうなモンなのに……悔しいでしょ!?



●○● 感想いろいろお品書き ○●○



以下の内容を順不同で。プラプラと書いてきます。
マークがついてるとこ、今回描きます。


 ■書物
  ・『ざるそば(かわいい)』
     MF文庫Jの新人賞かなんかとったざるそば。
  ・『追想五断章』
     米澤"氷菓"穂信センセイ作品の中でもドンケツの人気を誇るミステリー。友達から借りた。
  ・『描いて描いて描きまくる』
     浦沢直樹センセのインタビュー本。天才のバイブル。

 ■いくつかの歌
  ・『GoldenLife』
    今期のアニメ『アクティヴレイド』のOP。ものすごい。
  ・『いつか僕らのエピローグ』
    『氷菓』のWebラジオのED曲。とにかくかわいい、里志もえるたそも。
  ・『シャツとブラウス』
    『Wake-Up, Girls』のベスト版に入ってた。情景が美しい。

 ■映画・劇場アニメ
  『駅~Station』
     健さんムービー。知り合いのおじいさんがエキストラで出てるらしい。
     オイサンの健さん初体験。留萌・増毛が舞台で超さむそう。
  『百日紅』
     プロダクションIG制作の劇場アニメ。葛飾北斎の娘・お栄の半生記。
     てかコレ劇場でかかったの?

 ■2016年1月のアニメ
  『アクティヴレイド』 / 『この素晴らしい世界に祝福を!』
  『無彩限のファントムワールド』 / 『DimensionW』 / 『だがしかし』
  『大家さんは思春期!』 / 『おじさんとマシュマロ』 / 『紅殻のパンドラ』

  『うたわれるもの』 / 『てーきゅう7期』 / 『おそ松さん』 / 『鉄血のオルフェンズ』

  『這いよれギャル子ちゃん』 / 『魔法少女なんてもういいですから』
  『少女たちは荒野を目指す』 / 『灰と幻想のグリムガル』
  『蒼の彼方のフォーリズム』 / 『ハルタとチカは青春する』 / 『ブブキブランキ』



●○● 劇場版 映画 the Movie ●○●



■『百日紅』

葛飾北斎の娘・お栄を主人公にすえたアニメーション。

 原作:杉浦日向子『百日紅』
 監督:原恵一(『河童のクゥと夏休み』『クレヨンしんちゃん』シリーズ)

というのが、どこ調べても感想見ても、この二つのデータがアタマに出てくる。
どちらもあまり存じ上げないし、作品も見たことないわ。

以前、どこか都心のまちへ研修かなにかで出かけたとき、
駅に貼ってあったポスターでこの映画を知ったのでした。
ポスターの趣旨は、「名作だけど埋もれてるこの映画の上映会をやる」みたいなんだったと思う。
そのときは、興味がわいたので、研修終わって時間があったら行こうと思ってたんだけど
帰りにはスッカリ忘れてしまってた。
今回ツタヤで偶然見かけたので、オッと思って借りてみた。

▼百日紅 予告編



内容は……
葛飾北斎の娘・お栄さんの半生記。

半生というほど長くもない、
絵描きであり、
天才絵描きの娘であり、
目の弱い病弱な妹のやさしい姉であり、
江戸っ娘であり、
女性でもあるお栄さんを取り巻く、一年ばかりの出来事。

主人公のお栄さんは、葛飾応為(おうい)という名前で活動されていた実在の人物なのだそうな。
知らんかった。

アニメーションの画ヂカラとしては、非常に見応えを感じる。
人物はみな艶っぽく、
江戸の町の情景も、自然の風景も、とても細やかに描かれていて引き付けられた。

町の雑多で賑わう感じは、
「大都会・江戸」とはいえこの程度なんだな! と思わせながら熱量は高く、
かと思えば、雪に埋もれた郊外の、今の東京の面影もない、どこの田舎だよ! という顔も非常に以外で、
都心があまり得意でない自分でも、東京の街を見つめなおしに出かけたいと思わせる引力がある。

実際、江戸の風俗がどれほど正しく描かれているのかは専門家でないので判断しかねるけど、
「おー、こんなんだったんだー」と感心することしきり。

  ……マよー知りもせんで褒めると、
  お江戸文化ポリスにフォロー外から警告ナシで射殺されかねないので
  あんまり言いませんけれども。
  つるかめつるかめ。
  「非現在的風景の日常」を細密なリアリティで描いているなあ、という感心です。

浮世絵描きさんのお話なので、その画ヂカラの高さはいかんなく発揮され、
ときどき表現として顔を出すあやかし・モノノケの描写の類でも大活躍。
「この画ヂカラで以て『ネオまんが日本むかしばなし』でもやりゃあいいのに」
と、勝手なことを言ったりしながら見ていた。

反面、物語に一気通貫したものは感じられなかった。

絵描きとしての未熟さ・葛藤とか、女性としての淡い恋心とか、姉・家族としての屈託とか、
お栄さんの一つ一つの横顔・面影はとてもよく面白く、描かれていたのだけど、
個々のパーツを繋いで全体のカタチをなすエピソードが不在で、
映画の全体像としては何を伝えようとしたのか不鮮明。

1回見ただけなので読み解けていないだけかも知れないけれども、
マ上で書いた通り、
気風が良く、向こうっ気が強く、やさしくあたたかくもある魅力的なおんな絵師の日常を、
リアルな江戸風情とともに贅沢な動画で描き出そう!
……という、動画オリエンテッド系のアニメだと思うので、
そこが楽しめれば成功・正解なのだと思う。

カタルシスを求めると、カタ透かしを食らう。

終わって振り返ってみれば「なんだったんだ?」と思うけど、
それでも一つ一つのエピソードはハッとするほど細やかで麗しい。
強いて言うなら、お江戸日常系萌えアニメ、ということになろうか。
東京を見にもう一度でかけようという気にさせる、一見の価値はあります。



■風斬る双肩・タカクラ・ソード。『駅~Station』を見る

言わずとしれた、三千世界に名だたる日本の大俳優、ケン・タカクラのワンオブ代表作s。
エキストラとして出演している、知人のおじいさんを見るためにレンタル。


  ※尚、当方、健さんヴァージンであり、
    ご本人やムービーに関して一切外情報ナシのイメージと先入観のみで書いているため、
    感想の一部もしくは全編にわたって嘘・オオゲサ・紛らわしい、
    間違い・インチキ・適当・そもそもブンタ・スガワラと取り違えている などなど
    盛りだくさんの内容になっている可能性があります。
    なので、読む方もこの感想はフィクションだと思っててきとうに流してください。


ケン・タカクラの映画、想像してたよりずっとずっと娯楽性が強かった。
2時間刑事ドラマみたい。
クルマは爆発しないけど、内面でいろいろ爆発&誘爆する『インターナル西部警察』みたいだった。

人の心をじんわりと締め付けるようなものではあるのだけど、
その感情の素材を提示する過程で、ダウナーな事件やしがらみが狙ったように次から次へと健さんを襲うので、
まったくハッピーエンドではないのに、ある意味ではご都合主義的。
ご不都合主義、とでもいおうか。

  かっこよく言うと、「運命が交錯する……」。みたいな感じ。
  うわお。

しかしこの作品は、ミもフタもない言い方をすれば、
健さんがサイコーに切ない顔をするための場を設えるための劇なので、
それはそれで良いのだと思う。
言い切ります、
如何にして合法的に、健さんをやりきれない地獄に叩き込むかが勝負の映画です。
そんで健さんに、最高のタメ息をつかせるのがスタッフの仕事。
けど多分、やくざ映画でない健さんムービーって、大方そうなんでしょうね……多分ね。
健さん凹ませて、凹んだ健さんを見て楽しむかという……
ちょっと聞くといかにもシュミがワルイ。

  無論健さんファンは「健さん、頑張って!」「負けないで、健さん!」という気持ちで見てるのでしょうが、
  お前らが見に行かずにおいたら健さん、
  次の映画は方向性が変わってそんな思いを繰り返さずに済んだかもしれないんだぞ。

寒い寒い、道北は留萌・増毛の地で、罪の意識や人のしがらみに揉まれ揉まれて、
やりきれないヤリキレナイ思いにかられながらもじっと黙って堪え続ける健さんを見て、

 「ああ健さん! 人の世はつらいな、せつないな! でもどうしようもないんだよな!」

……って、弱虫どもが自分を納得させるためのギミックです、これは。
コンバンワ、ワンオブ弱虫です。

けどね、なんかコレ、クセになるわ。
わかる。好きな人がハマるの、すごくわかる。
そりゃ2時間近く、ほとんどずっと同じようなカオでだまーってガマンし続ける高倉健を見つめ続ける
高倉健見つめ主義ムービー見てたら、そりゃ見てる方も高倉健になるよ。
オイサンも多分、見終わってしばらくは完全に高倉健の顔になってたと思うもん。
気持ちイイよこれは。
よく出来ていると思います。

  一時期、「エンディングに欧陽菲菲が流れるようなギャルゲー」を夢見たことがありますが、
  テレビゲームにもこういう世界があってもいいのにな、と思いました。

  ▼欧陽菲菲 Love is over ...
  


マそんなだもんで、ドラマをこしらえるためのディティール一つ一つは……ワリと雑。
雑っていったらアレだけど、……おおらか?

大事なのはそこじゃなく、どうやって健さん凹みポイントを作るかなので、
状況的に殺さなくても良さそうな凶悪犯を、人が誰も見てないのをいいことに射殺し
犯人の母親が叫ぶ「人殺しィー!」の声が耳から離れず苦悩する健さんを見て、
「イヤそりゃおまえ、半分は自業自得じゃねえか」
などと考えるのは野暮ってモンです。

  ……だってあのシーン、殺さなくてもなんとかなってたもんな……。

いいんです。健さんはいいんです。
辛かったんです。

刑事として生き、射撃でメキシコオリンピック代表にまでなったにも関わらず、
仕事一筋過ぎたせいで奥さんに浮気されて独り身になって凹み
人下手がたたり、数年後には警察内部での政治から
射撃選手としてもコーチとしても地位を滑り落ちて凹み
狙撃班に回されて凶悪犯を撃ち殺す役目を負わされ、犯人の親族からは人殺しと泣きすがられ凹み
自分が投獄した犯人の親族が孤独にさみしく暮らすさまをまざまざと見る羽目になって凹み
その犯人が刑に処される直前に送ってきた手紙に凹み
そうして打ちひしがれているときに運命的にであった女性が
自分の先輩刑事を殺した犯人の愛人だったりして、辛かったんです(そら辛いわ)。



凹!



  ……おまわりさんなんていう商売やってるとこんなにも不幸というか、
  事件に頻繁に遭遇するモンなのかなあ。知りませんけども。
  それにしてもまあ、考えつく限りの湿りきった出来事を次から次へと呼び寄せる健さん。
  毛色のちょっと違うコナンくんみたいですね。

にしても健さんは、射撃のオリンピック代表なんていうのび太みたいなキャラ設定のせいもあって
2時間ばかりの間に結構なペースで人を撃ちます。

ラストバトル(VS 冒頭で先輩を殺した犯人で恋人の愛人)で
結構なアクションをしながら撃った銃弾が一発で犯人の心臓をぶちぬくところなんか、
健さんすげえな、と思いますが
この湿り切った映画でこのアクションって果たして相応しいものかな、と考えてしまう。

……などとまあ、面白おかしい視点から、
初めての健さんムービーを見た感想をお届けしましたけども、
落ち着いたシーンの一つ一つは本当に、さりげなく、美しく、
異議を差し挟ませないかっこよさがある。
「健さんのキャラクターがかっこいい」かどうかは人それぞれの美学に依るところが大きいとは思うけど、
……なんでしょうねえ、こういうカッコよさをなんと呼べばよいのか、
「日本人的」と言っても最近の人には当てはまらないし理解できない、
なんなら若干嘲笑のまとにもなりかねないと思うし、
「前時代的」「昭和の」と言ったら、それだけでもう古くさい、
時代にそぐわないもののニュアンスが強すぎて、
カッコ良さについて語ろうとしていることが表に立ってこない。
全要素が「普遍的」なものでは決してないのは分かっているのだけど、
普遍的である部分も、潜んでいるとは思うのです。

男の、なのか、オスの、なのかはわからないけど、
男的性(おとこてきせい)に端を欲する悲哀に見出す美学。

それを「美」として捉えることに否定的な人も昨今多いとは思うけども、
根ざすもの……オトコ、オスである以上どうしても付きまとうものは忌避しがたく存在するワケで、
その、そのままでは到底容れ難い「かなしいもの」をどうにか肯定的に
「そうあることが美しいのだ」と我々に受け容れさせるために舞い降りた昭和のアイドルが
健さんであったのだろうかと。

オイサンとしては、別に前時代的な価値観をそのまま、
コレがかっこいい、コレが美しいというんではなく、

「望んで生まれてきたわけではないけれども、生まれた以上、死ぬのは恐ろしく、生きていかねばならず、
 背負ったかなしみがかなしいままではやり切れないから、
 滑稽でもせめて、かなしみまでも肯定しなければならないかなしみ」

みたいなものが……滑稽でいいなあ、と思うんですね。
そういう意味で、それを背負ってスクリーンの中でわざわざ吹雪に立つ健さんは、
犠牲者然としてかっこいい。
そんな風に思い、風を切る双肩に大変な見応えを感じました。

そういう風に考えると、
このころのムービースターっていうのは、
それぞれ違う時代的な役割を負っていたのかもしれないなあ。



マそんな感じで、今回はここまで。
次は今期アニメの感想かにゃー。
オイサンでしたよ。


 

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2016年2月25日 (木)

■真冬図書館~2016年、たくさんの見聞き・2・歌の段~  -更新第1045回-

ところで最近、妙に宇宙まわりがとみに騒々しくありません?
「重力波」を初観測した! というニュースが駆け巡ったと思ったら、
今度はその重力波が
「ブラックホール同士が衝突しても起こりえないくらいの大きな爆発の影響としか思えない」
ものだったことが分かったり、
今日は今日で、
「5次元ブラックホールの論理で考えると
 一般相対性理論が矛盾してるかもしれない」
みたいなニュースが流れ。

なんでしょうねえ。
これから先、これまで当たり前だったことが実は大間違いでした!
出来ないハズだったコトが、これからはすっごい簡単にできます!
みたいな世の中になっていくんだろうか。



サテ今回は前の続き。



●○● 感想いろいろお品書き ○●○



マークがついてるとこ、今回描きます。

 ■書物
  ・『ざるそば(かわいい)』
     MF文庫Jの新人賞かなんかとったざるそば。
  ・『追想五断章』
     米澤"氷菓"穂信センセイ作品の中でもドンケツの人気を誇るミステリー。友達から借りた。
  ・『描いて描いて描きまくる』
     浦沢直樹センセのインタビュー本。天才のバイブル。

 ■いくつかの歌
  『GoldenLife』
     今期のアニメ『アクティヴレイド』のOP。ものすごい。
  『いつか僕らのエピローグ』
     『氷菓』のWebラジオのED曲。とにかくかわいい、里志もえるたそも。
  『シャツとブラウス』
     『Wake-Up, Girls』のベスト版に入ってた。情景が美しい。

 ■映画・劇場アニメ
  ・『駅~Station』
     健さんムービー。知り合いのおじいさんがエキストラで出てるらしい。
     オイサンの健さん初体験。留萌・増毛が舞台で超さむそう。
  ・『百日紅』
     プロダクションIG制作の劇場アニメ。葛飾北斎の娘・お栄の半生記。
     てかコレ劇場でかかったの?

 ■2016年1月のアニメ
  『アクティヴレイド』 / 『この素晴らしい世界に祝福を!』
  『無彩限のファントムワールド』 / 『DimensionW』 / 『だがしかし』
  『大家さんは思春期!』 / 『おじさんとマシュマロ』 / 『紅殻のパンドラ』

  『うたわれるもの』 / 『てーきゅう7期』 / 『おそ松さん』 / 『鉄血のオルフェンズ』

  『這いよれギャル子ちゃん』 / 『魔法少女なんてもういいですから』
  『少女たちは荒野を目指す』 / 『灰と幻想のグリムガル』
  『蒼の彼方のフォーリズム』 / 『ハルタとチカは青春する』 / 『ブブキブランキ』



●○● お歌いくつか ●○●



■『シャツとブラウス』を聴く

ツタヤで健さんの映画を借りるとき、
レンタル屋なんか滅多に来ないんだから、なんか気になるものでもついでに借りていこう……
そのとき借りたものの中に紛れさせた『Wake-Up, Girls』のベスト盤に入っていた曲。
他にも良い曲があったけど、これは群を抜いてた。





「シャツ:男の子、ブラウス:女の子」という記号化・象徴化は、
まあありきたりなのだけど……そこから展開する歌詞がもう、なんとも奮っている。
甘酸っぱいっちゅうか、男の子の青い青い青青しいキラッキラの恋が
女の子の歌い手によって歌われている。

  ……コレは……なんだろうか。
  女の子は、こういう男の子に思われたい、
  男の子にこういう思われ方をされたいと思ってるってことでいいでしょうかね?
  それとも一周回って、
  「『こういう思われ方をすると嬉しい』と思っている女の子のことを、
   オトコは好きになりたい」
  なんだろうか?
  マそれはいいや。閑話休題。

▼シャツとブラウス



そのキラッキラ加減は突如、1番のサビでものすごい疾走感を伴って現れます。


 ♪ 負けたくなんかないよ! 風の中で
 ♪ キミの瞳 その視線を奪って先へと駆け抜けたい!



この「負けたくない」気持ちは、彼女へのリスペクトなのか、ライバルたちへの対抗心なのか。
ライバルを置き去りにしたいのか、風よりはやく走って、彼女の視線を独り占めにしたいのか。
たぶん、どっちもです。
両方に解釈できることで、一節で両方を想起させ、多数の人物を歌詞の世界に登場させている。

  ……しかし、たぶんね、この彼の思い相手のオンナ、大したことないと思うんですよ。
  全然。
  すっごいフツーだと思いますよ。
  「なにお前、あんなのいいの!?」って、仲間ウチで言われてると思います。
  ライバルとか、実はそんなにいない。
  けど、若い彼は神聖視してしまっているのでしょうね。
  彼の中で彼女は、尿も大もしないと思います。
  自慰しかしないと思います。
  自慰はしますよ、彼の中でも。そりゃするでしょ。
  尿も大もした方が実はプレイの幅が色々広がることを彼はまだ知らnまあそれはいいです。
  キラッキラしてます。
  歌詞と歌詞のスキ間から木漏れ日が見えます。
  新海誠のアニメのような光です。

そして1番のシメ。


 ♪ 欲しいものはそうさ すごい笑顔 オリーブの枝が揺れる
 ♪ 微笑んだ天使のリボンに見とれちゃってた



笑顔とか瞳とかじゃなく、「リボン」に見惚れちゃうんですね彼は。
サイコーです。
ココ。
ココですね。
この歌の主人公であるところの彼が、思い人である彼女を
「尿も大もしない」と思っていると分かるのはココです。
ここはなんかワカランけどサイコーです。

そして2番はまた、全編に渡って凶悪です。
きらめき高校の卒業生たちを一網打尽に殺しに来ています。
……イヤ、間違い。きらめき高校の在校生ですね。
卒業出来ちゃった奴はコレでは死ねません。
コレで死ねるのは、いまだ在校してる私のような優秀な人材です。
私なんかは、先生がどうしても院に残ってくれって言うから残ってあげてるんですが。


 ♪ にわか雨に降られて シャツとブラウスは、いま
 ♪ 青い雨上がりの空の下 乾くのをならんで待ってる
 ♪ 放課後 グラウンド みんなお揃いのスニーカー
 ♪ キミのサイズの小ささにいとしくなる

    ……(中略)……

 ♪ 違うことを認めあえる やさしさが愛にかわっていく



ここは、実に象徴的ですね。
「にわか雨」とあるけど、実際は雨以上に何か、
二人揃って凹む出来事があった、ということが読みとれる。
恋する二人の仲を阻む、或いは二人で共有し、育む何かを阻んだ何かです。
けれどもその阻害の一番激しい時期が過ぎて、
どうにかまた二人で歩きだせる、そんな二人の決意までの時間がなんとも見事に描きだされている。
スバラシイ。
しびれます。

スニーカーが小さいくだりは……
「シャツ⇔ブラウス」と同じで、
あとに繋がる「(彼と彼女が)ちがうこと」の照り返しだけども、
もしかすると、彼女は女の子の中でも特に足のサイズが小さいのかも知れませんね。
みんなお揃いの女子のスニーカーの中でも、
一番サイズの小さいたった一人彼女のことを見つけ出せてしまう彼は、
……ヘンタイですね、きっと。
この彼なら、ワリと早い段階で尿や大をする彼女を受け容れ且つ
毎日のプレイをより彩り鮮やkまあそれは良いとして。

そして最後の一節


 ♪ 違うことを認めあえる やさしさが愛にかわっていく


この曲を最初に聞いたとき、ズガーンとやられたのはこの一節だった。
すごいですね。
スゴイ。
「ああ、コレはホントのコトだなー」と、すごく素直に腑に落ちた一節だった。
耳の穴から手ぇつっこまれて、ノーミソわしづかみにされた感じ。
それをされることで繰り返しこの歌を聴くことになって、
ここまで書いてきたみたいな歌詞世界を感じるに至ったわけで、
とにかく一発目で拿捕するこの歌詞パワーはすごかった。

……にしてもまあ、男子中学生か高校生のキラッキラな恋が詰まってしまった歌なので、
好き嫌いは分かれると思うけど。
オイサンは好きでしたねえ。



■『いつか僕らのエピローグ』
 
~カラオケBOXにて~

 
 
 
  里 志「!♪!♪!♪!♪!!
  千反田「♪♪!♪♪!♪♪♪!



ホータロー「……
摩 耶 花「折木、ちょっとおしぼり取ってよ

ホータロー「……。
摩 耶 花「おれき!
ホータロー「……ん。ああ、すまん。おしぼりか

摩 耶 花「なにボーッとしてんのよ。
      まあ、アンタがぼーっとしてるのなんか? 今に始まったコトじゃないけど。
      カラオケ来てまで、そんなアホ面晒さなくたって……


ホータロー「なあ、伊原。
摩 耶 花「なによ。(ん、このマンゴージュース、結構おいし)

ホータロー「……俺たち、付き合ってみんか
摩 耶 花「ブッ!!!

ホータロー「うおっ、汚いな。制服にかかったらどうする
摩 耶 花「ブッ、ケホッ、ケホッ! あ、お、折木!
ホータロー「そんなに驚くことか。

摩 耶 花「驚いたんじゃない、怒ってるのよ!!
ホータロー「何を怒ることが……。
摩 耶 花「怒るに決まってるでしょ! 
      なんなのよ藪から棒に、冗談にしてもたちが悪すぎる!


ホータロー「そうは言ってもだな。見てみろ、あの二人を。
摩 耶 花「二人って……


  里 志「!♪!♪!♪!♪!!
  千反田「♪♪!♪♪!♪♪♪!


摩 耶 花「フクちゃんと、ちーちゃん? ……楽しそうじゃない。
ホータロー「そうだ、楽しそうだな。
      もはや『楽しそう』なんて簡単な言葉でくくるのも難しいくらいだ。
      息が合い過ぎてる。俺たちのことなんか見えてないぞ。


摩 耶 花「何が言いたいの。

ホータロー「そう睨むな……いや、何な。
      あれを見てたら、あいつら二人がくっつくのがいっそ自然なんじゃないかと
      思えてきたんで、あぶれた者同士、くっついてみるのも面白いかと思ったとか、
      ……そういうワケでもないはずなんだが……。


摩 耶 花「何が言いたいのか、サッパリわかんない。
ホータロー「そうだな。すまない。忘れてくれ。気の迷いだ
摩 耶 花「ちゃっちゃと忘れたいけど……
      なんかそのままなかったことにするのも癪だから、
      あとでちーちゃんに話してからにする。

ホータロー「……。
      お前もなかなかだな。

摩 耶 花「なによ、なかなかって……。
 
 
 
  (おしまい)
 

 
イキナリ何を始めたのか? とお思いでしょうけども、
これはアレです、
『氷菓』のWebラジオの主題歌であるところのこの曲、
『いつか僕らのエピローグ』を聴いたときにイッパツで思い浮かんだ光景を
そのままSSにしたものです。

カラオケで超楽しそうにこの曲をデュエットする里志と千反田さん、
それをハタで所在なげに眺めているホータローさん。






この曲は、ラジオのパーソナリティを務めていた
坂口大助さん演じる福部里志と、
佐藤聡美さん演じる千反田えるのデュエットソングなのだけど、
なんともハヤ、この二人が楽しそうで。
イッパツで気に入ってしまい、CDを買おう! と探したところ、
如何せんもう4年も前の、
しかも京アニ作品の中でもウレテナーイ四天王にクレジットされる名作中の名作『氷菓』さんの、
本編のOPでもEDですらない、webラジオのタイトルソングだもんで。

いやー……見当たらんでね。データ売りなんかも、当然してナイ。
新品のCDは通販で8800円とか、
マキシシングル風情が昔のコーエーのゲームみたいな値付けしてやがるので、
さすがにちょっとそんな金額は出せぬと中古で買ってしまいました。
それでも新品よか高かったんだぞ。

けれども、それだけの価値のある歌だと思ってます。
良い歌。

とにかく、とにかくもう可愛らしい歌です。
多少だったら、凹んでるときでもコレ聴きながら腕を振って歩けばちょっと元気になれる。
千反田さんはモチロンのこと、あの屈託シニカル大魔王の里志も超かわいい。
しかしこの歌の真骨頂は、テンション高いところから入る坂口大助ではなく、
ラストのコーラスで


 ♪ 一!進!一!退! ナンデモカンデモ楽しいッ♪


と歌う千反田さんの、本当に楽しそうなかわいらしさです。
いやー、参ったなー。
千反田さんって本編では、4人の中ではまだ明るい顔も見せる方ではあるけど
それでもウェットな表情の場面が多いから気付かずにいたけど……
本気でアタマに血が上って楽しんでるときは、凶悪にかわいい感じだな。
そんな姿を見たコトあるヤツが学年にどれだけいるか知らないけど、
もしいたら、フツーの高校生なんかコロッとイカれちゃうだろうなあ。

一点マジメなことを言うと、1番のサビのおしまいの部分。


  ♪ 気まぐれキミのカーテンコール 照れ笑いして手を振るんだ
  ♪ 『僕らはひとりじゃなくて良かったよ』って……



というところ、この「良かった『よ』」の『よ』です。
これが素晴らしい。
大抵の歌だと、ここは「僕らはひとりじゃなくて良かった『ね』って」です。
ソレを

 「ひとりじゃなくて良かった『よ』

としたことで何が生まれているか。
「よかった『ね』」は、他者へのより明確な問いかけ、語りかけになる。
そこに相手がいて、返事を促すことで「そうだね」との返事を得て、
初めて「僕」が「僕」でなく「僕ら」になれ、
一人ではないことが確認出来て問いが完結し、
「良かった」の安心が得られる、まだまだ他者からのレスポンスを必要とする不安定な状態になっている。

「良かった『よ』」にも、相手はいる。
いるが、相手との確認は、もうこれ以前の時点でとれていることがうかがえる。
語りかけは自分へと向けられ、より内省的にことが処理されています。

「僕らはひとりじゃなくて良かったよね」という確認を相手と既にとり終わった状態で
「いやあ、やっておいて良かった」という安心感は、
相手からの意思表示を得なくとも、すでに手に入っている状態がうかがえるわけです。
「よかったよ」は、既に手の中にある事実の再確認の手続き。
二人の関係は、「よかったね」より長く時間を経、より強固なものになっていて、
且つ、自答的で、内省的な方向へ心は向かっている。
その背景には既に閉じられ、より秘密めいた、暗黙的な状態の二人の関係があるわけです。

これです。この機微。これが『氷菓』です。
これをポチンとさりげなく放り込んできているこだまさおりさんの作詞力。
すばらしい。完全です。



■『Golden Life』

『アクティヴレイド』のOP、GoldenLifeを買ったんだけど……コレすげえな。
こういう歌い方する人の歌にやられたことってこれまであんまりなかったけど、これはすげえわ。

ものすごいハイトーンボイスで高速で歌うのにぶれていない。
マ専門的なことは分からないけど、素人耳には新手の楽器のようだ。





ものすごい高速で筆をブンブン振り回してるのに、
筆先の一番細いところを正確に使ってすごい数の円やら弧やらを重ねて描いて
万華鏡みたいな柄を描いてるような、そんな歌い方。
ここまでものすごく歌えたら楽しい……というか、なんかよくわかんない境地に達してしまいそうだ。

▼アクティヴレイド

2分くらいからOP

上手いかどうかがちょっとワカラン。
生で歌ったらどうなるかもワカンナイけど、上手いかどうかわからんところで、
ものすごさにとりあえず圧倒される。
「ものすごいな!」
と思ってしまった。こどもか。

歌詞の内容はワリとどーってことないのだけど、
この声と歌い方で歌われた途端にすごい説得力を感じてしまった。
この声と喉と、勢いとテクニックで歌うから「斬新」で、
その斬新なフィジカルがあるから、ありきたりな歌詞にも説得力が乗る。
フィジカルがマインドに実効性を与える……
「力なき正義は無力!」みたいな話だ。
こういうことってあるんだな。





すごい無理してうたってたら体には悪そうだけど……
とりあえず、無理せず(頑張ってはいるだろうけど)歌ってて、生でもこれでいけるって言うなら
ちょっとものすごいと思う。
マ好き嫌いは分かれると思うけど。

今期は『だがしかし』のOPと『おそ松さん』の2クール目OPがカッコイイと思ってたけど、
『だがしかし』よりもこっちの方がいいなあ。
生はどうかともかく、少なくとも音源レベルでの歌唱力は勝負にならん。

アニメ『アクティヴレイド』の感想はまた別で書くけども、
アニメを見てると、たまに
「この主題歌の後に続く物語を、もっと長いこと見ていたい」と思わせる主題歌に、
ときおり出くわすのだけど……
この『Golden Life』も、そのたぐいの歌だなあ。


 

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2016年2月24日 (水)

■真冬図書館~2016年、たくさんの見聞き・1・書物の部~ -更新第1044回-

年末から年明けにかけて、すっかり
ガルパンおじさん&ろこどるおじさんと化していたオイサンです。

知人のおじいさんが、その昔、高倉健の映画にエキストラ出演していたという話を聞いて
じゃあちょっと見てみようか、という気持ちになり、
ツタヤに行ったらついでで色々とインプットが増えた。



そうして、時には高倉健おじさんになり、
またある時にはtruetearsおじさんになり、
そしてまたある時は、またしても氷菓おじさんへと返り咲いていたり。

それとは別で、20116年1月のアニメも残りひと月ほどでおしまいなのに
なんの感想も述べてないので、
あんまり追いつけてもいないけど、見たとこまでの感想なんかを、
いつもの調子で、チョイと書き留めておきましょうか。



●○● 感想いろいろお品書き ○●○



以下の内容を順不同で。プラプラと書いてきます。
マークがついてるとこ、今回描きます。


 ■書物
  『ざるそば(かわいい)』
     MF文庫Jの新人賞かなんかとったざるそば。
  『追想五断章』
     米澤"氷菓"穂信センセイ作品の中でもドンケツの人気を誇るミステリー。友達から借りた。
  ・『描いて描いて描きまくる』
     浦沢直樹センセのインタビュー本。天才のバイブル。

 ■いくつかの歌
  ・『GoldenLife』
    今期のアニメ『アクティヴレイド』のOP。ものすごい。
  ・『いつか僕らのエピローグ』
    『氷菓』のWebラジオのED曲。とにかくかわいい、里志もえるたそも。
  ・『シャツとブラウス』
    『Wake-Up, Girls』のベスト版に入ってた。情景が美しい。

 ■映画・劇場アニメ
  ・『駅~Station』
     健さんムービー。知り合いのおじいさんがエキストラで出てるらしい。
     オイサンの健さん初体験。留萌・増毛が舞台で超さむそう。
  ・『百日紅』
     プロダクションIG制作の劇場アニメ。葛飾北斎の娘・お栄の半生記。
     てかコレ劇場でかかったの?

 ■2016年1月のアニメ
  『アクティヴレイド』 / 『この素晴らしい世界に祝福を!』
  『無彩限のファントムワールド』 / 『DimensionW』 / 『だがしかし』
  『大家さんは思春期!』 / 『おじさんとマシュマロ』 / 『紅殻のパンドラ』

  『うたわれるもの』 / 『てーきゅう7期』 / 『おそ松さん』 / 『鉄血のオルフェンズ』

  『這いよれギャル子ちゃん』 / 『魔法少女なんてもういいですから』
  『少女たちは荒野を目指す』 / 『灰と幻想のグリムガル』
  『蒼の彼方のフォーリズム』 / 『ハルタとチカは青春する』 / 『ブブキブランキ』



なんかとっちらかったセットリストみたいになったけどボチボチいきます。
2016年の1月~2月に取り込んだいろいろの感想。



●○● 本 ●○●



■『ざるそば(かわいい)』

先ずは本から。
『ざるそば(かわいい)』を、読んだんですよ。
ええ。

皆さんの、
「え? なんて?」
という声が聞こえてきそうです。

  御社「最近、なんか読んだ?」
  弊社「読んだ読んだ。『ざるそば(かわいい)』。」
  貴社「……。え? 何を読んだって?」
  当社「『ざるそば(かわいい)』。」
  お前「……ごめん、もう一回。なんて?」

みたいな会話になりそうなのでもう一度書こう。
私オイサンは、最近、『ざるそば(かわいい)』を読みました。
……どうかな? いいかな? 伝わったかな?

『ざるそば(かわいい)』(MF文庫J)。




ざるそばに改造された女の子・「姫ノ宮ざるそば」ちゃん(本名)が、
……ゴメン間違った、
ざるそばに改造された女の子・「姫ノ宮ざるそば(かわいい)」ちゃん(本名)と、
ざるそばの出前を頼んだ主人公ナントカ光太郎くんの、
ちょっぴりリビドーなスラップスティックSFラブコメディです。

  リビドーにもスラップスティックにもSFにもラブにもコメディにも怒られそうですけども、
  大体そんなカンジです。

ざるそば(かわいい)(麺類)と光太郎君(人類)のラブです。
ざるそば(かわいい)ちゃんはざるそば(麺類・人型)に改造された人類ですが、
ざるそば(動詞)出来る魔法少女です。

  ワリとこの辺で、もう読むのが本当にイヤな人もいると思う。
  「バカにされている」と思われそうで。
  しかし、気にせず進みます。当『ゆび先はもう一つの心臓』では頻繁に起こることです。
  ハイブロウでハイコンテクストで、
  ネクストジェネレーションに生きることを許された天才しか相手にしないときが、
  このブログにはままあります。
  凡俗にかかずらっていたのでは、ジンルイを次の段階に進めるという
  当ブログの崇高な目的は到底達成出来ません。
  そんな目的があったのか……知らなかった。
  なので、このまま進めます。

そんな改造魔法少女・姫ノ宮ざるそばちゃん(かわいい)が、
M・I・B(麺・イン・ブラック)や、ライバルつるぺた金髪ツンデレツインテール魔法麺類少女、
世話焼き関西弁幼馴染なんかと、
まあまあ、オタク向けのラノベっぽく、
いかにもラノベが好きそうなオタクの、
理解は超えつつも想像や期待は大きくは超えない範囲で絡んで、
ドタバタするオタク向けのラノベです。

  いいでしょうか。
  ここまでは大体ご理解いただけたでしょうか。

いつも巡回しているブログの広告スペースに挙がってて、
とりあえずパッと見の表紙絵がその時のオイサンハートにズッキュンショットだった
(何言ってんの)。

デ気にかかったのでアマゾンあたりのあらすじを見てみたら、
これがまたオイサンのツボをキュンキュンに刺激する内容だったので神速で購入決定。
そのオイサンのハートを握りつぶした売り文句のサワリだけでも、
ちょっと引用してみましょうか。


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■『ざるそば(かわいい)』 あらすじ


夏の日。ざるそばの出前を注文した笹岡光太郎のもとに、
自称麺類寄りの魔法少女・姫ノ宮ざるそば(かわいい)が届く。
光太郎が呆然としていると、いきなり ざるそば(かわいい)は麺類スポンサーの契約を解除されてしまう(かわいそう)。
そして、ざるs


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……ごめんなさい、ちょっと中断。
ここの「契約を解除されてしまう(かわいそう)。」
で一発目のビッグウェーブに飲まれてしまったのですが、
周到に第二波も用意されていました。続けます。


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■『ざるそば(かわいい)』 あらすじ(続き)


そして、ざるそば(かわいい)の超人類的かわいさに正気を奪われた光太郎は
スポンサー探しに身を投じてしまうことになるが……。
待ち受けるは謎のMIB(麺インブラック)。謎の秘密結社(ABOS)。謎の醤油ラーメン(美味い)。
謎の夏の甲子園(魔物)。
そして――謎の魔法少女(月見そば)。はたして人類と麺類は愛し合えるのか――?


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この「謎の夏の甲子園(魔物)。」でもうオイサンは完全に目がハートになってました。
マだいたい、この辺でどんなノリのラノベかも伝わったと思います。

「文字媒体であるのをいいことに、
 目に見え、耳に聞こえるあらゆる物理や論理はヒトマズわきに置いといて、
 ことばの持つ意味のをかさに着て
 『とりあえず字で書いてあることを理解しなさい』とゴリ押ししてくる」


タイプのやつです。
そういう作品です。

ストーリーはこぢんまりとしていながらも深奥は深く、
「アリの巣穴かと思って覗いてみたら、地底人が3LDKでメシ食ってた」
くらいの驚きはある。
破天荒でイキオイはある、けれども投げっぱなしでテキトウというわけではなく、
たたむ風呂敷はきっちり四隅を合わせてたたんでいく几帳面さは備えていて好印象。

  読みながら、
  「あんがい宇宙っていうのも、こうやって爆散・拡大していき、
   縮むときはシュッとすぼまっちゃうんだろうな」
  と感じていました。

それはつまり、風呂敷のカタチにお話の線が引かれているということでもあって、
そこには感心すると同時に、小粒感が否めないではない。

やっぱりちょっと、バカでバカでバカでバカでバカで、
バカでバカでバカでバカでバカでバカでバカでバカでバカでバカで、
バカでバカで理解困難なことが展開されててそれを読み進めながらも、
どこか風呂敷のカタチがボンヤリと見えてしまうというそらぞらしさはあって、
贅沢を言うなら、風呂敷のカタチを感じさせないか、
或は見たことのない形の風呂敷を感じさせてほしかった、というのはある。

秀才がバカのフリをしているのは、
やはりちょっと「大変そうだなあ」という感想につながってしまうので。

デ、そういう題材・ストーリー・ノリの勢いとバカバカしさだけの作品かと思いきや、
上でもちょっとだけ

「文字媒体で、意味だけがあって具象がナイのをいいことに、
 物理的・論理的ムリを押し通して好き勝手やってる」


と書いた通り、ノベルである利点を案外うまいこと使っています。
「文字ダケ」にしか出来ない表現やテンポ感が散見され、
不覚にも「あ、オレ文字屋で良かった」と思わせてくれるチカラがありました。
忘れていた文字屋だけのワザを思い出させてくれる。 スバラシイ。
この「はしゃぎたさ」と「いとしさ」を、アタマでなく、
言葉の皮膚感覚で共有できるのなら読んでみて損はない。

何故なら、ざるそばをざるそば出来る世界一かわいいざるそば(かわいい)には、
この『ざるそば(かわいい)』の中でしか出会えないのだから……。


この勢い、馬鹿さ加減、そして日本語操作の見事さから、
もしかすると『ドクロちゃん』に肉薄してくれるかな? と思ったけど、
さすがにそこまでは届かなかったですけども。
かなりイイセン行ったと思います。

サテ、いい具合に「ざるそば」と「かわいい」がゲシュタルト崩壊してきたところで
次にまいりましょう。



■『追想五断章』

ここで雰囲気はグッと変わります。

友人が貸してくれた、
米澤"『氷菓』"穂信センセイによる、シクシクと胸に降り積もる、日常系ミステリー。





なんでもこのタイトルは、17だか19だかあるという米澤先生の作品の中でも
1、2を争う不人気作なのだそうですが、
それをさも嬉しそうに
 「オイサンオイサン! これきっとオイサン好きですよ!
  オイサンは楽しめると思いますよ!」

と言って貸してくれる友人も友人なら、
まんまと呑みこまれるように読み耽っているオイサンもオイサンです。
……が、なんだろう。ひどい侮辱を受けたような心持ちがする。

先ずは簡単に、オイサンが読んだところのあらすじなど。


~~~~あらすじ~~~~~~~~~~~~~~

古書店に居候する主人公(まずしい)のもとに、
若い女からの奇妙な依頼が舞い込んだ(あやしい)。
「死んだ父が残した五篇のリドル・ストーリーを探して欲しい」(めんどくさい)。
リドル・ストーリーとは、結末を明らかにせず読者にゆだねる形式のミステリーの呼称らしいが(ずるい)、
依頼人の元には、それぞれのストーリーの結末が一行ずつ残されているという(わかりにくい)。

一篇あたり十万という報酬に目が眩み店主に黙って掌編さがしに乗り出す主人公だが(がめつい)、
一篇、また一篇と散らばった掌編を集めるうち、
次第に五つの物語の影に隠されていた作者の抱える屈託(せつない)と、
依頼人が真に求めた「物語」と向き合うことになる(ひげき)。

そしてその物語は、悲劇と無関係なはずの境遇にある主人公をも、
その無関係さゆえに強く締め付ける(くるしい)――。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

……どうですよ。
さっきまでとは雰囲気が全然ちがうでしょ?
ぐっとアカデミック。ぐぐっとロマンティック。

オイサンはミステリーを読んだ経験はほぼ皆無で、
例外として同じ米澤先生の『遠回りする雛』『二人の距離の概算』(『古典部』シリーズ」)、
『ボトルネック』を読んだことがあるだけなので、
この作品のミステリーとしてのクオリティの高さや、客観的・歴史的な価値について
コメントすることは出来ません。

ただ、「謎」が「謎」として独り歩きせず、
常に人の心に寄り添ってあり続けるつくりのおかげで、
謎を謎として意識せず、最後まで楽しんで読むことが出来た。
それはミステリーとして良いことなのかどうかわかりませんけども、
オイサンは「一般文芸としても楽しめる懐の深さ」として評価したい。

一般文芸としてでもクオリティはとても高いと思いますし。

終盤の謎解きフェイズに入ると、やはりどうしてもバタバタバタッ!と風呂敷がたたまれ始めるので
そこにはミステリーっぽさを感じざるを得ませんが、
たたみ終わったあとにも世界が続いて行く、謎が全てではないんだという
日常との地続き感が約束されていて、それが大変好ましかった。
全然ハッピーではないんだけど、この一つの事件は、毎日の中のちょっと歪なピースにすぎなかった、
という位置付けであるのがとても好き。

あと、この作品を読んで何よりも強く感じたこと。



語彙力、大事。超大事。



いやー。まいった。
300ページ弱の、決してそんなに長くない文庫なんだけど……
日本語には、まだこんなに多彩な表現や単語があったんだな!!
と驚かされるくらい、ワリとよく知ってるなじみのある事象を、
なじみのない、しかしそれでいてちゃんと伝わってきてかつより広く深く暖かい雰囲気を有する言い方で
表現することが出来るとは……!!

圧巻です。
すばらしい。
最高です。
反省した。
俺はなんてバカなんだと反省した。

自分は日本語のことをなんーにもわかってない、
なんーにも知らない、
分かったつもりで、小手先で逃げ回っているだけの小僧っこなんだなあということを
心底思い知らされた気分です。
まいった。日本語はすばらしい、美しい。

これまで自分が操っていたと思っていた日本語像が、
遠くから見上げた雄峰・名峰であるなら、
この作品で用いられていたのは、
そこに繁る草木や、息衝く生き物や、土や、
ひとつひとつの鉱石さえ言い表すためのもの
であって、
雲を撫でつけるようなことをしていたのでは到底この境地には及ばないと
心底思い知らされました。
いやあー……圧巻。
世の中には言い尽くせぬ情感とか、まだ名前のない感情や感覚があると思ってきたけど……
恥ずかしい。
自分が知らなかっただけで、そう思った様々のことの中にも
もうとうのとっくについた名があったものも、きっとあったに違いない。

そんな言葉で書かれているから、というワケでもないのでしょうが、
この作品世界は、埃っぽいのに、どこか艶がある。
水の気配、瑞々しさがある。
それは時にはじっとりとした重い湿度に変わることがありますが、
そこはそれ、水分は水分。
かと思えば、湿気が天敵の古書店で店番をしている描写では
不思議とカサッとした感じが表れており、いやはや、いったいどんな魔法なのだろう。

まあまあ、そんなことでして、
お話として存分に楽しめて、
表現として多彩に素晴らしく、
まだまだ勉強が出来る、この世界を吸収できれば、果たして自分のダッサイ文章も
それだけでナンボほど価値が上がろうかというモチベーションさえ与えてくれる、
これはもう丸儲けに素晴らしい作品だった。

きっと我が友人は、

「オマエ似たような言い回しばっかりでごまかしてないで、
 ちっとはこれでも読んで語彙増やせよマンネリヤロウ。
 読まされるこっちの身にもなってみろ」

という激励の思いでコレを貸してくれたのだと思う。
ありがとう。
今度ちょっとツラ貸せや。小一時間……否、小六、七時間メシでも食おうぜ。
否とは言わせねえ。


……マそんなんで、今回はこの辺で。
次は最近聴いたお歌のことでも書こうかねえ。

オイサンでした。


 

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2016年2月 7日 (日)

■味りん・ファンファーレ!~アニメ【ろこどる】舞台探訪・きわめて尋常なる初老が流山に行ってみた・5th -更新第1043回-

コンバンワ、流川市の宣伝本部長、宇佐美なにゃ子!
……のパンツはかせ係・オイサンです。

  ……ほんぶちょー、申し訳ありません……まさか5回目があるとは……。
  なので、パンツのストックを用意しておりません。
  仕方がないので僕の私物の、このトランクスを……
  洗ってあるから大丈夫ですが、男物でサイズもブカブカだと思います……が……
  ……おお、こ、これはこれで……(ゴクリ。

なんなら官憲にご厄介になる気満々の(うそですよ)オイサンが、
アニメ『普通の女子高生が【ろこどる】やってみた。』の舞台・流川市のモデルとなった
千葉県・流山市へ聖地巡礼に行ってきた、
友情と若き懊悩の日々を綴ったその5回目。


もうスポット周りの話は全部終わったのだけど、
改めて思い返してみると、アニメとご当地舞台の関係が色々とみえてきたなあ、
と感じたので、今回はそんな、生真面目な感想をまとめておしまいです。



アニメとリアル、そのよき関係性を求めて、オッサンがとうとうと語る第5回。



  第1回:全体的な巡礼まとめ・市役所など
  第2回:流山・かご屋商店
  第3回:流山・清水屋、流山駅、鰭ヶ崎・とんかつマツノ
  第4回:鰭ヶ崎・丸十パン、運河、初石・エーデル



●○● 探訪スポット ○●○





 ・平和台駅周辺
 ・流山駅

    跨線橋 / 流山市役所 / かごや商店 / 新川屋 / 清水屋
 ・鰭ヶ崎:とんかつ洋食マツノ
 ・運河駅

    利根運河 / ビリケン様 / 眺望の丘
 ・初石駅:ケーキハウスエーデル・たぬケーキ
 ・おおたかの森SC




●○● 『普通の女子高生が【ろこどる】やってみた』の舞台を探訪したら、
    アニメ作品と巡礼の関係性について思うところがいろいろ出てきた。~Closing ○●○




とまあそんな調子で、
前回までをもちまして、流山ショロウ(初老)ズのオイサンと熊心くんさんによる
アニメ『普通の女子高生が【ろこどる】やってみた』の舞台探訪はおしまいです。
ものの8時間ばかりの日帰り巡礼だったけど、思いのほか盛りだくさんだった。

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あのあとは、フツーにTXでアキバまで戻り、新宿で分かれた。
この熊とはまたどこかで会うこともあるだろう。
そんな縁を感じる。

マ次会うときは人間と熊、食うか食われるかの瀬戸際になるだろうけど。
彼はかわいい熊だから大丈夫だろう。
この先もお互い、パンチやキックはとどかないけど握手は出来る、
そんな距離感でやっていけたらと思う。

彼は、『ろこどる』ではなにゃ子がスキ、なのらしい。
流山の市役所を出、かごや商店へ向かう道の途中で

 「自分は、なにゃ子がスキなんですよ、
   今はそこから中の人の方に行ってるんですけど」


と、なんやら照れくさそうに話してくれたのだが、
この「スキ」っていうのが、なんか良かった。
その「スキ」がどういう「スキ」なのか、
口にするときの彼の一瞬のためらいは誤解させるには十分な含みを持ってて、
こいつやるなあ、(なにがだ)という印象を残していった。
なかなかやるクマである。



……流山は。



人が面白い、というのは無論ある(そして約一名が無双すぎる)のだけど、
風景にとどまらない、古い建物や景観などの見どころ、
継承される古い手業……味りんや餡子の昔ながらの製法……の面白味なんかもあって、
当初思い描いていた「流山、地味で何もない感」は、見あたらなかった。

  それでいて、長閑で鄙びて、
  流れる時間がゆっくりしているっていう方の「何もない感」は結構しっかり味わえるから、
  これまたナカナカだな、と唸らされるのだけど。

相棒の熊心くんさんが本当に久し振りに、しかも会うのが2度目の人だから、
流山・流川の風景は、話題に困らない程度にチョイチョイ差し挟まれてくれたらいいや、
程度に考えていたのだけど、思いもかけず、楽しい話題をたくさん提供してくれた。
ありがとう、流山、流川。



ここから先は、ちょっとアニメの感想とからめた話。



流山へ来る前日に、『ろこどる』のOVA版を見たのですよ。
DVD1巻におさめられている、未放送13話「流川、案内してみた」の回。

その話の中で、なにゃ子たちは、他県から来たローカルアイドルに、
流川のことをあまり上手に、魅力的に紹介出来ないんですよね。
マそれは、物語のオチというか、一つの流れ、仕掛けとして。
「自然が豊か」「緑がきれい」「水が豊富」「のどか」とか、そんなことが話の主で。

  たぬケーキとか、とんかつマツノさん(劇中ではウメノ)の紹介はあったけど。

……けどもさ、観光ガイドとか調べると、
(流山としては、だけど)結構ちゃんと、色々あるのよ。
寺社はあるし、上で書いた新川屋さんや清水屋さんの建物とか、
それこそ清水屋さんが地道に守ってる、昔ながらのあんこの作り方だとか。
運河めぐりのフットパスとか、結構ある。

作中で流川にやってきた、他県の年頃の女の子(そして当のなにゃ子たち自身)が
そういうものに関心を抱くかは微妙なセンだけど
(そもそもアニメは「流川」であって流山ではないから、
そこまで同一視して苦言を呈するのもどうなんだ、ってのもあるけど)、
オイサン自身はOVA見てから「そこまで何もナイのかー」という気分になってしまった。

マそれでも、と思って来てみたのだけど、実際来てみれば、色々あるある。
十分ある。
楽しめると思うし、食べる物もおいしいよ。
清水屋さんの陣屋もなかは異様においしかったし、
かご屋さんで買った、小倉ベーカリーのおぐらぱんもおいしかったよ。
マツノのご飯もサービス満点に美味しかった。



……でね、アニメの12話(レギュラー放映分の最終回)で、
オイサン実は、結構感動したんですよ。



それまでは
「普通の女子高生の自分が、ろこどるとしての自分をどう扱うか」
でイッパイイッパイだったなな子が、
流川ガールズソングの歌詞を作るにあたって、みらいちゃんには
「自分たちのことを歌ったらどうです?」と言われて奮起したものの、
出来上がった歌詞から推し量るに、彼女が向き合ったのは
「ろこどるとしての自分がどうであるか」ということよりも、
「ろこどるとしての自分が、自分の夢を叶えてくれる自分の町に対して、
 何をして上げられるか」
ということで、
それまで「やるからにはちゃんとしないとダメだ」と口では言いながらも、
「じゃあ、何をどうしたら『ろこどる』として『ちゃんとした』ことになるのか」
が分かっていなかったコトに、歌詞の上で一つの答えを出した絵になっていた。
そのことに、実はとても感動したんスよ。
ジブン、萌えアニメで感動したんスよ。

  またそれがババーン! とあからさまに語られるのではなく
  すごいさりげないコトもとても良くて、
   ・お話上、歌を作らないとダメ → なな子は歌詞分担
     → なな子、自分の目的に対して無自覚なまま地味に覚醒

  という流れが、ものすごい必然性もあって、且つ目的に対しても無理がなくて、
  サイコーにサイコーだと思ったんスよ。

デ、そんなサイコーな12話で覚醒を遂げたなな子が……
13話で……また……元に戻ってる……って、
すごい残念だったんスよ。ちょっとガックリ来たんスよ。

流山(流川)に本当に何もないなら致し方ないんだけども、
モデルとなった場所に来てみれば、結構ある。案外ある。
その案外ある流川(流山)のコトをもう少しよく知って、
やってきた人たちに紹介できるなな子に、12話を経た13話ではなってて欲しかったなあ……。


……と、物語の上のなな子自身の変遷と、
現実の町の、流山(流川)の実情をオーバーラップさせて、感じてしまったのですた。


マそんなの、アニメ見てるだけなら別に分かンないコトだし、
流川≠流山なんだから、そこまで求めるのはどうかと思うんだけど。
けど、イザ地元を訪れたときに、なんとなくなな子の甘さが見えてしまうような構造に
図らずもなってしまったのは、やっぱちょっと、惜しかったなw

  あと、アニメの方で、流川にやって来たのが徳波市(多分徳島モデル)の子ってのも分が悪いw
  自然の豊かさでは、所詮「都会の片田舎」には太刀打ち出来ないもの。
  あっちは本家本元クソド田舎で、本業の観光屋さんだものw

それともう一つ、アニメの流れに関しては、残念さがある。
なな子たちがろこどる活動でヨソの人たちを呼び込んで来た時に、
訪れた人たちに「魅力的だ」と思わせるモノやコトを新たに用意しておくこと、
町の文化を育んでおくこと、地域を奮い興してしておくことは、
それこそ役所のオジサンがたの仕事の筈なんだけど、
その辺がやれてないというか、少なくとも描かれてないのが、これまたちょっと残念。

  『はじめの一歩』で、
  間柴のフリッカーをかいくぐってフトコロに入る足を身に付けたものの、
  そこから打てるフィニッシュブローを持っていないと気付いた木村、
  みたいなことですよ。

宣伝することが目的じゃないだろ、その先が本当の目的だろ……と思えた。

  ……けれども、「流山」として考えたときには、
  これはこれで最善の結果が出ていると考えるべきなのだろうな。
  「物があるのに何もない」と思われていたところへ、
  「何もない」と謳ったアニメの影響で人がやってきて、
  「なにもないことはない」、ということが知らしめられたのだから。

話チョイ逸れちゃったけど、でね、アニメがあんまりナイナイ言うもんだから、
モデルになった流山にもないのかなーって思っちゃったワケですよ。
……とはいえ、ご当地的アニメがただのロケ地の観光PRビデオになっちゃうのは、
それはそれでおかしな話
なのだけども。

しかしそうは言ってもねーw
ジッサイんとこ、流山をGoogleMapで確認すると、
なかなか厳しい戦いを強いられている……コトもよくわかる。
大き目の公園は近隣の市に取られてるし、
江戸川も、公園設備のあるサイドは隣のモノだ(これはお隣さんがお金をかけて整備したのかもだ)。
市の形も、妙にトリッキーでまわりの自治体が食い込んできている。
なんでこんな形になってるんだろ。


マそんな流山だから、かご屋商店三代目や清水屋女将四代目さんが言うように、
なぜだか『アド街』と『モヤさま』が立て続けに来た2014年というのは
当たり年だったのだろう。

  「どうして、あの年だけ固め打ちできたんだろう??」

とは、清水屋女将四代目のおコトバだけど、
そういう潮目みたいのは、やはり人の間に流れているものなのでしょう。

まオイサンはもうオッサンだから、
あんまり「アニメすげー!」「これがアニメの力!」みたいな、
アタマのテッペンに力のこもった言い方は好きじゃないんで、
その潮目にアニメもひと役買えていたのなら面白いかな、くらいに思っておくとして、
他のメディアとは違う力の貸し方が出来るならその分野で細く長くでも、
今回みたいにこうして訪れたとき、
清く正しくたくましく暮らしながらも外の人間を楽しくおもてなししてくれる、
気の良い、
そして真面目な職人であり商売人である方々の気持ちや志に報いる形で
暮らしのお手伝いをしていけたらなあ、と思うのでした。



まる。



マそんな感じでヒトツ。


恋してもっと、近所でもっと。
流川へ、そして流山へ。
愛と尊敬をこめて。


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オイサン(Forty)でした。



 

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2016年2月 6日 (土)

■味りん・ファンファーレ!~アニメ【ろこどる】舞台探訪・きわめて尋常なる初老が流山に行ってみた・4th -更新第1042回-

コンバンワ、流川市の宣伝本部長、宇佐美なにゃ子!
……のパンツはかせ係・オイサンです。

  ……ほんぶちょー、いよいよこの日がやってきました。
  今日履いて頂くのは……バカには見えないパンツです!
  さささ、履き終わったらたらよく見せて下さい、前も後ろも!

  ……だんだん本当に変態じみてきたしワリと興奮してきたので
  今回が最終回で本当に良かったと私も胸をナデおろしています。
  ほんぶちょうの胸をナデおろしたい。 ← NEW!

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サテいよいよ狂気に肩まで浸かったオイサンが、
アニメ『普通の女子高生が【ろこどる】やってみた。』の舞台・流川市のモデルとなった
千葉県・流山市へ聖地巡礼に行ってきた、愛と絶望の記録……その4回目。

流山近辺のスポットを、時間を大幅にオーバーしつつも廻り終えて
鰭ヶ崎のマツノさんでとんかつをいただき、これから運河へ向かおうというところから。

  第1回:全体的な巡礼まとめ・市役所など
  第2回:流山・かご屋商店
  第3回:流山・清水屋、流山駅、鰭ヶ崎・とんかつマツノ



●○● 探訪スポット ○●○





 ・平和台駅周辺
 ・流山駅

    跨線橋 / 流山市役所 / かごや商店 / 新川屋 / 清水屋
 ・鰭ヶ崎:とんかつ洋食マツノ
 ・運河駅

    利根運河 / ビリケン様 / 眺望の丘
 ・初石駅:ケーキハウスエーデル・たぬケーキ
 ・おおたかの森SC




●○● 鰭ヶ崎の銭形 ○●○



鰭ヶ崎のとんかつ洋食マツノさんでエネルギーを補給し、
次に向かうは、つくばエクスプレス線・南流山の駅。
そう意気込んで、とんかつマツノさんから出た矢先、
お隣の「丸十パン」さんから結構なイキオイで飛び出す老婆のありける。
何かを探すように右左、あたりの様子を伺っておられる。

なんだなんだと思ってこちらもおバアさんの様子をうかがっていると、
おバアさんこちらに気付いてヒトコト、

  おバアさん「あんたたち、今入ってきた?」

……?
どうも、「いま店に入ってきたか?」と尋ねられているようなのだが……。
そんなことよりもそう、そのときのご婦人の動きはさながら、

「オイお前たち、今ここに誰かこなかったか?
 バッカモーン! そいつがルパンだ追えー!!」


と叫ぶ銭形のとっつぁんに酷似しており、こっちが
「バッカモーンこいつが銭形だー!」と言いたいくらいです。
おバアちゃん、違うんですよー。
僕ら今日は『ろこどる』の巡礼で、モンキー・パンチ先生は関係ないんですよー。

……と口を突きそうになるのをグッと堪え、
いえいえ、僕ら入ってませんよと、ごくごく常識的に受け答えます。オトナだから。
ふいー危ねえ。さすがとっつぁん、勘だけはいいぜ。

ていうか、何のイベントなんだよこれは。
どこでフラグが立ったんだ。流山の隠れキャラ発見か。



●○● 今度こそ運河に向かう ○●○



ここまでは流山鉄道できましたが、次の運河方面へは

  南流山(TX) → 流山おおたかの森(TX→東部野田線) → 運河


と、TXを使って野田s……アーバンパークラインへスイッチしないとならない。

  @@流山・モヤモヤポイント@@
  とある流山の巡礼ガイドwebサイトには、
  「流山 → 運河 の移動は乗り継ぎが悪く、スイッチが難しいため、
   運河 → 流山で動いた方が良い」とガイドされてました。
  ご注意ください。
  オイサンはどうしてもお昼にマツノさんに寄りたかったので、
  鰭ヶ崎 → 南流山 を徒歩で結ぶことにより強引に今回のプランを成立させた。
  マ歩いて10分15分のことだしね。

  そんなことより、東武さん、この「アーバンパークライン」って愛称、要りますかね?
  長いんですけど。
  愛称ってワリに自分でつけたみたいだし。自己愛が深い。
  こんなコト考えるより、ウチの隊長が
  「特に理由もないのになんとなく遅れる」って怒ってたんだけど、
  そっちの方何とかした方がいいんじゃないッスか。自然渋滞じゃあるまいし。
  長い名前つけてるから遅れるんじゃないの? ← これはこれで暴言

なので、鰭ヶ崎から南流山へ向け、徒歩にて西へ向けて進軍開始。
ちょっとだけ道に迷いはしたが概ね予定通りに辿り着くことが出来、
首尾よく入線してきたTXに乗ることが出来た。

そうそう、そうですよ。
みりんの精霊とのやりとりと、マツノで先を越されてしまったのとで
結構な行程遅延が発生してるんだから。
これ以上、予定外のところで時間を食うワケにはいかなくてよ?
その辺わかって? 熊心くんさん。

……しかし熊心くんさんくん、このTXというヤツはどうだい、
流鉄と違ってえらく速いね。次の駅はなんて駅だい? ……柏の葉キャンパス?
おおたかの森はいくつ先だったかい? ……いっこ前?
ハッハッハ、前ってこたないだろ、前ってなんだい。

乗り過ごしたーッ!!

そそそそそそんなばかな!? おおたかの森といったらキミあれだろ、
そこそこ大きな駅だろ!? いくら快速と言ったって通り過ぎるわけが……!!

……流山おおたかの森駅は、南流山からは駅数的には2駅なのですが。
どうやらこのとき、2人とも「2つ先」ということに意識が行き過ぎており、
快速が一つ手前の「流山セントラルパーク」をすっ飛ばし、
いっこめの停車駅がおおたかの森になってたことに気付かなかったようです。

致し方なし、柏の森キャンパスで慌てて取って返し、
ほうほうのていで長い名前の東武アーバンパークラインへ乗り継ぎます。
……いやあ、この路線はそこそこ本数があって助かったぜ……。

  @@モヤモヤポイント@@
  みんなも気をつけろ!? ← 普通まちがうかそんなモン。

ホント頼りにならないアラフォーです。
熊心くんさんは広い心で、笑い話に出来る程度のハプニングだったら歓迎だというけれども。

まオイサンのこれまでの旅の感触だと、先々の人生に大きな狂いでも生じさせない限り、
あとヒト様に迷惑かけたり心配かけたりしない限り、
たいていのハプニングは笑って済ませられるんだけどね。
十万円百万円単位でオカネ失くすとか、目がつぶれるとか、腕がもげるとか。
今回はどれでもないから大丈夫。



●○● 利根運河とその周辺 ○●○



さあさあ、ちょっと遅くなったけど、やってきました利根運河。
駅名も、そのものズバリ「運河」です。ウム、男らしい。

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この先は、アニメ本編で見覚えのある風景目白押し。
ほんぶちょ……なにゃ子の通学風景、時計塔、どうでもいい看板、橋を渡る列車、
エンディングでなにゃ子が転ぶところ、……そしてビリケン様。
運河沿いに西まで3㎞ほど行くと江戸川との合流地点があり、
そこがOPで唯センパイが仁王立ちしているシーンらしい。

  OPで唯センパイがジョギングしてる橋がどこなのか気になるんだけど。
  特に発見報告やヒントはないんだよな……。
  ワリと特徴的なスポットだから、近隣ならばすぐに見つかると思うのだが、
  見つかっていないところを見ると遠方なのか、それとも完全に架空なのか。

とまあ、見どころ満載の利根運河沿いなので、
厳密に聖地写真を撮ろうと思えば結構撮れそうな風景だが、
再現度が高いので適当でもかなりそれらしく写る。
「ああ、あの世界の景色の中にいるのだなあ」と実感することができる。
なんだか嬉しい流山ボーイズ&熊心くんさんでした。

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  しかし、なんでビリケンさんがここにあるんだろ?
  そもそも大阪の……と思ってWikipediaを調べてみたら、
  なんかやたらとフクザツな出自だったビリケンさん。
  元は海外の出だとか。苦労してんだな(そういう話でもない)。

橋の上も、その橋の通りと交差する運河に沿ったビリケンさん前の通りも、
思っていたよりクルマ通りが多くて、ボンヤリ写真を撮っていると危ない。
なにゃ子ほんぶちょーの様にスッ転んでいたりしたらあっという間に人生終わります(重い)。

ボチボチ日も落ちてきてしまって……ちょっと寒くなってきた。
そしてまた、この日は風が強かった。
江戸川の方から風がビュイビュイと荒んでおり、
時折すぐとなりを歩いている熊心くんさんの声もまともに聞こえない有り様。
マ熊だから、もともと何言ってるかわからないんだけど。熊だから。

しかしまあ、なんだかこの風の強さが、とても嬉しかった。
しんしんとその時間を体に刻みつけてくる、
こういう体に刻まれるモノがあるだけで、その時間が忘れられないものになる。

夕映えの運河をあちらへこちらへ、
なにゃ子に縁さん、唯センパイやみらいちゃんらの息吹を拾い集めながら、
出会ってからの5年ばかしのコトを、
ナンヤカンヤと話ながら歩くのは、なんだか下校中みたいで愉しいねえ。
何の約束のあるでなし、ごくごく頼りない繋がりだけをたよりに
よくまあ5年も続いたもんだなと、ぶらぶら笑いながら感じた時間でありました。

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  オオヤケに書くとワリカシ差し障りのある話もそこそこしたんだよ察しろ。

バカみたいな話ばかりだったけどね。

ここに着いた時点で日はすでに傾きつつあったのだけど見る見るうちにその角度は深まって、
辺りは黒とオレンジの二色に浸されていく。
うーむ。
なな子と縁さんも、何度この景色を見たことだろうか。
彼女らにとってはなんてことのない、連綿と続く毎日の見飽きたワンカットでしかないのかもしれないが、
やはり切ないのう。

名残惜しいがしかし、ここが家ではない我々には、
ここにとどまり続けるには今日は些か冷え過ぎる。

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そーだな。
5年のブランクは、何かの障害になるようなものではなかったけれども、
もう少し、上手に時間を持て余せるようなゆとりを持てると良かったかもしれない。
それをするにはこの再会はフレッシュ過ぎた。
いい加減顔を合わせるのにも飽きるくらいになってくると、
だまって放っておけるようになるんだけどね。



●○● 初石 小倉ベーカリー~ケーキハウスエーデル ○●○



寒さのせいで、気分も幾分しっとりしてしまったし辺りも暗くなってしまった。
寒風に身を震わせ最後のスポットへ向かう。
運河駅から、南へ引き返すこと2駅、初石にある
「小倉ベーカリー」さんと、「ケーキハウス・エーデル」さん。

小倉ベーカリーさんは本編に登場はしないのでいわゆる純然たる聖地とは違うけれども、
色々グッズが置いてあったり、イベントのときに大判魚心くんクッキーを焼いたりと
何かと『ろこどる』方面へのご協力体制がアツいお店らしい。
オイサンはWebで調べていて見つけたのだけど、
現地でも、かごや商店さんや清水屋さんに「行ってみたら?」とお名前が挙がるお店。

  @@モヤモヤポイント@@
  思えば、流山の聖地群は、行く先々の人との話の中で、
  「あの場所は行く?」「あのお店はどう?」と、
  現地の人から精力的に繋がりが示されることが多かった。
  そうやって互助的に、言葉を悪くするとお客さんをお互いに誘導して、っていうことになるんだけど、
  来る人も楽しいし、自分たちの利益にもなるし、という流れを
  しっかり作っているんだなーと感じた。



ケーキハウスエーデルさんは、アニメ登場回数2回(1回はOVA13話)というなかなかの聖地度。
ただし、お店の外観は実際とは異なっていて、
また、描かれていたような4人がけでイートイン出来るスペースはない。

  厳密には、巡礼ノートを書くためのテーブルを置いてもらっていて、
  人がいないときはそこで食させてもらうコトも出来るようなのだけど、
  あまりアテにはしない方が良いと思う。
  実際見た感じ、あそこで一人ケーキをいただくのは、チョイとアウェイな気がする。
  チョウェイ。
  それだったら天気の良い日なら、先にここでケーキを買って、
  運河のベンチで食べた方がよさそう。

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駅を出ると、日もすっかり落ちてしまっている。
街灯も多くない暗がりの中、
先ずは駅から近い小倉ベーカリーさんに足を向けてみたけれどシャッターが下りていました。
アララ。定休日だったか、もしくは遅すぎたか。マ致し方なし。

  ※小倉ベーカリーさんは日曜定休です。

きびすを返して辿り着いたエーデルさんは、
昔なつかしいケーキ屋さんらしく通りに面した大きなガラスばりの店構えをされていて、
宵闇に沈んだ表通りからは、煌々と明るい店の中がよく見える……



……?



……おや?



なんか……おかしいな。目の錯覚かな。
店の中に……見覚えのある人がいる気がする……。
おっかなびっくりお店に入ってみると、あちらもこちらに気が付いた。


「あw 来たw」


お、お前は……かごや商店の三代目!! 死んだはずでは!!(死んでません)
ひとを指さして笑うんじゃありません!
なるほど注意して見てみれば、お店の前に停まったおクルマには「かごや商店」と書いてある。

三代目は、店の隅に用意された
巡礼ノートとそれを書くための一人掛けのちいさなテーブル(というかデスクに近いな)に座り、
エーデルのお店の方と談笑してらした。

……なるほど、謎が解けた。
かごやさんにせよ清水屋さんにせよ、
ワリと近くないスポットの名前を会話の中でぽいぽいと出してくるから、
いったいどういう交流を持っているのかと不思議に思っていたのだけど、
こういうことかー。
くそう、ビックリさせやがって。全部持って行かれちゃったカンジじゃないかよ。
さすがに意図的に待ち伏せたワケじゃないだろうけど、にしても面白すぎる。

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……などと、開幕ですっかりヤラれてしまい
なかなか普通にケーキを買うモードに入れなかったが、そうそう、
俺たちはここへたぬケーキを買いに来たのだった。

時刻はもう18時近くて、下手すると売り切れてしまってるんじゃないかと危ぶんでいたのだけど……
この時間でも、まだ4つほど残っていた。セーフ。
あわよくばどこかで食べて帰ろうと思っていたけども、ちょっと今回は諦め。
熊が狸を食べる貴重な補食シーンを見られるかと思ったが、
おうちで食べゆ。
オイサンがヒトツ、熊心くんさんが2つ。
たぬケーキ側の残存兵力は1体……圧倒的じゃないか、我が十字軍の戦力は!
……などと下らない妄想に浸っていたら、奥から

「はいあがりー」

と、まさかの増援が!! しまった罠か! か、囲まれたぞ(かわいい)!!


ていうか日曜の18時からこんなに増産して、
これからそんなに買いに来る人いるの???


エーデルさんもご多分に漏れず、フィギュアに団扇にぬいぐるみと『ろこどる』グッズの展示が豊富。
別にこれらが飾ってあっても買える訳じゃなし、どうだってワケじゃないんだけど、
巡礼者の立ち入り易さとか、大事にされてる感がそれだけで芽生えるので、
ホントなんてことないっちゃなんてことない工夫なんだけど大事なんだなーと
ジンワリと実感する。
お商売にはこういうセンスって大事なんだろうな。
オイサンはそういうの、トコトンへたくそだ。

  オイサンの勘では、この辺の指導というか案出しは
  三代目が先陣切ってる感じがする。

ねんどろいどが飾ってあり、こんなのあるんだーと何となく眺めていたが、
どうやらコレ、市販品ではなくカスタマイズしてろこどる仕様にしてあるのだそうな。
まじでか……。

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 「いいなあー、うちもコレ欲しいなぁー」

と、エーデルさんにおねだりを始めるかごや三代目。
御社にはフルスクラッチのなにゃ子フィギュアといかがわしい制服があるだろ!
かと思えば、今度はこっちの写真↓を見て

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 「あ、なにコレ。みっくのサインじゃん。直筆? 直筆?」

と声を上げる三代目。お前なにしに来たんだ。
ちなみに、本当に直筆だそうです。レアモノです。コレいくらですか?(お前も何しに来たんだ)
マそんな調子のかごやさんとエーデルさんですが
やはり目的はキッチリビジネスのの話をしに来られていたようで(当たり前だ)、
なんかそれっぽい会話を2、3エーデルさんとかわし、
去り際にアーモンドスティックを買ってお帰りになりました。
美味しいんだってさ。じゃそれもヒトツ下さーい。
ははは。かごや三代目の思うツボだぜ。うまいなあ、三代目。見習おう。

そして、そんなヤリ手の三代目が、私らに向けた捨て台詞。


「あーそうだ! 小倉ベーカリーさん、行っちゃった?
 休みだったでしょう! ゴメン、日曜定休なの忘れてた! ごめん!」



てめえこのやろうw!! なんだその
「いまどんな気持ち? ねえいまどんな気持ち??」(AA略
みたいなのはw

  イヤ、嘘ですよ。そんなイケズな感じではありませんよ、当然ね。
  小倉ベーカリーさんへはオイサン自身でも調査して向かったワケではあるので
  現地で情報を提供してくだすった三代目を責める道理なんかナイのに、
  こーしてキッチリフォローもして下さるあたり、やはりちゃんとしてるなーと
  重ねて感心する次第でございますよ。ええ。

入れ替わりで入ってきた、魚心くんネックウォーマーを巻いた
近場の常連さんとおぼしきワカモノとも言葉を交わして颯爽とかごや号で帰って行く三代目を見送り、
なんだか全部持って行かれてしまったなあ、
ただのみりんの妖精かと思っていたけど、彼はミスター流山だな、と
おかしな感慨に耽ってしまったオイサンでありました。

熊心くんさんはどう感じていたんだろうか。

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↑これはろこどる関係ないけどなんか可愛いもの。素敵です。


……む……。
ちょっと長くなりすぎるから……もう一回だけ続くんじゃ……。



 

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2016年2月 1日 (月)

■味りん・ファンファーレ!~アニメ【ろこどる】舞台探訪・きわめて尋常なる初老が流山に行ってみた・3rd -更新第1041回-

ストリーミングマウンテン。
そう、流山。
コンバンワ、流川市の宣伝本部長、宇佐美なにゃ子!
……のパンツはかせ係・オイサンです。

  ほんぶちょー、今日はサイドが紐になってるやつですよ。かわいいでしょ。
  ときめきますよねー。


明らかに正気を失いつつあるオイサンが、
アニメ『普通の女子高生が【ろこどる】やってみた。』の舞台・流川市のモデルとなった
千葉県・流山市へ聖地巡礼に行ってきた、
ただそれだけのありきたりなラブソング……その3回目。

  第1回 / 第2回

お菓子屋さんに立ち寄って、二駅となりのとんかつ屋さんで昼ご飯を食べる、
ただそれだけの話なのに、感じ入ることが結構ある。今回はそんなお話。

アニメの舞台探訪に限らない、どんな旅でもそうだけど、
尋ねる先々で、色んな人が、色んなコトを考えながら今日もまじめに生きているよ。
「イヤ別に、そんな真面目じゃないよ、普通だよ」
とおっしゃるかも知れませんけども、
マきっと、私たちだって毎日、普通に真面目に生きてるのでしょうね。
そんなことを見つめ直す。



●○● 探訪スポット ○●○





 ・平和台駅周辺
 ・流山駅

   跨線橋 / 流山市役所 / かごや商店 / 新川屋 / 清水屋
 ・鰭ヶ崎:とんかつ洋食マツノ
 ・運河駅

   利根運河 / ビリケン様 / 眺望の丘
 ・初石駅:ケーキハウスエーデル・たぬケーキ
 ・おおたかの森SC




▼▽▼ お菓子の清水屋さん ▼▼▽



さあさあ、みりんトークですっかり時間を食ってしまった。
ゼッタイこんなには時間いらないだろう、と思いながらもゆとりを持っていた、
その貯金も一気に食いつぶしたw 恐るべしw

  ……とはいえ、その想定外の面白いのを、
  途中で切り上げるのもちょっと違うと思っちゃうんですよね、オイサンの旅は。
  飛行機とか船とかに遅れてもうどうしようもねえっつうんだったら別だけど。
  だからもう、今回もうわあうわあと思いつつも、そのままにしておいた。

新川屋さんは呉服屋さんなので、さすがに中には入れず、
外観だけを写真にちょうだいして清水やさんへGo。

  ※第1回でも書いた通り、新川屋さんの建屋は文化財として価値があるくらいのものなので、
   じっくり見るの推奨。


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   ただし、かごや商店さん~清水屋さん間の道路は、
   道幅は決して広くなく、歩道も路肩のみで、交通量が結構多いので
   通行には十分注意してください。


サテ、次なるは菓子舗の清水屋さん。
店構えはどっしりと古くいかつく、中もほの暗くて様子が分かりづらいので
踏み込むのには若干の勇気が要る。
しかしここは、初めての食レポでお店のおじいさんにシリ込みしてしまった
なにゃ子本部長にあやかって、ビビりながら踏み込みましょう。

  ほんぶちょう、僕に勇気を!
  あと、次のぱんつは黒のレースにガーターベルトでお願いします!
  セクシー大魔王!


清水屋さんお女将さんは、現在四代目のご様子。
ツイッターアカウントにもそう書いてある!
四代目、オイサンが手に持っていたかごや商店さんの袋を目ざとく見つけて
「あ、もう行ってこられたのねw」とニヤリと笑う。目的が一瞬でバレる。やりやすい。

清水屋四代目さんから聞けたお話は、
かごや商店さんで聞いた話とかぶるところが多々あった。
『アド街』『モヤさま』出演時のことと、そのあとの影響のハナシ。
ここでは、相棒の熊心くんさんが結構熱心にお店のひととハナシをしてたのが
印象的だった。

ここにもやはり、小杉先生からのサイン色紙だとか、
『ろこどる』グッズが陳列されているショーケースがあって、
何故か直接的には関係のない『うまるちゃん』『あの花』『たまゆら』など
ご当地色の強いアニメ作品のグッズも仲良く並んでいた。

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この魚心くんのエンディング再現アクリルジオラマが好きだw


関係は伺えなかったのだけど、飯能や秩父、大洗の話もぽちぽちでてくるあたり、
熱心に研究しているご様子。

  その辺がすごいよ。趣味なのか、商売努力なのか知らないけど。
  お母さんが熊心くんさんと話をしてるのを聞いていると、
  お母さんの口から「リアルでは……」とかっていうスラングも平気で出てくるのがまた新鮮だった。
  パワフルだなあ。

  そんな清水屋お母さんのTwitterアカウントは……
  なんだ、すっかりこっち側のノリじゃないか……。

清水屋四代目は、かごや商店の旦那さんを「三代目」と呼ぶ。
会話にチラッホラッと出てくるので、なるほどそういう関係なのだな、と理解する。
先代からおつき合いがあったのだろう。

かごや商店さんでもそうだったのだけど、
これから訪れる予定の、初石にあるケーキ屋エーデルさんとか、
魚心くんビスケットをこさえた小倉ベーカリーさんの話もポイポイと出てくる。
繋がりのあるスポットを、お店で教えてくれる。それが素敵だった。
かごやさんと清水屋さんが繋がっているのは、同じ町のお店同士だし分かる気がするけど、
路線も別で、距離もあるハズの初石にあるエーデルさんとかとまで
繋がり合っているあっているのは不思議だなあと、
オイサンはこの時思っていた。
しかしまさか、その疑問への種明かしが
この巡礼の最中に、これ以上ない形でなされるとは……。

 ▼アニメ巡礼目線でない、流山の姿 

尚この清水屋さん、アニメでも描かれていた通りずいぶんな老舗でいらして、
創業は明治35年と、建屋はお国の有形文化財にも指定されております。
新川屋さんともども、巡礼的な楽しみプラス、こうした建物の落ち着いた外観を眺めて
心を安らげるのもまた一興であります。

お菓子の餡は薪を使った釜で自家製しているもので、
やはり昔ながらの製法で丁寧にこしらえておられ大量生産は出来ないとのこと。

  その味わいたるや伊達でなく、陣屋もなかのあんこの、さっくりと上品なこと!
  なのにパンチが効いている! どうなっているんだ!
  買って帰って、家で食べて目ェ剥いたわ。
  フライ級のボクサーに腹を殴られたのにイキナリ背骨がみんな折れた、
  みたいな衝撃。発勁でも撃たれたのかと思う。
  あ、陣屋もなかを食べても背骨は折れないので安心してください。

かごや商店さんで聞いた古式造りのみりんの話といい、
建物だけでなくて、そういう技術も文化財なんかに指定して守ってきゃいいのにね。
それもまた、市のお金の問題なのかなあ。

あ、ついでにかごや商店さんと清水屋四代目のサービスマインドも
無形文化財に指定するといいと思います。
もっと調子に乗っていいと思います。

  サードチルドレン・フォースチルドレンとか呼んでいいですか。
  だめですか。そうですか。なんだよ。うれしいクセに。

サテサテ、こちらのお店でもサービスマインドが
普通の女子高生では太刀打ちできないくらい旺盛で色んなお話を聞かせてくれますが、
こちらにだって予定というものがある。(言い方
こちとら遊びでやってるワケじゃない、(遊びです
ヒマじゃねえんだ(嘘をつけ

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まだまだ、こっちはこっちで面白いお話も聞けそうで名残惜しいんだけども、
相棒のクマがちょっと不安そうな顔もしています。
ぼちぼち次へ参りましょう。



▼▽▼ 流山駅、再び ▼▼▽



この時点で、時刻は12時50分。
いい具合におなかも減ってくる頃です。

次の目的地は鰭ヶ崎(ひれがさき)。流鉄に乗って二駅の移動。
せっかく流山に来たのですから、流鉄さんにも還元して帰りましょう。

  @@モヤモヤポイント@@
  あとで気付いたのですが、
  流鉄さんには全区間1日乗り放題のワンデイパスがあります。
  ひねもす乗ったり降りたり乗ったり降りたりしたい人はご利用下さい。
  でもご利用しない方が流鉄さんは微妙に儲かりますたぶん。

駅の中の、それらしい巡礼ポイントをパツリパツリとカメラに収めていく。
『ろこどる』仕様になっている車両のエンブレムを撮っていたら相棒(クマ)に
「あー、僕もそれ、前来たときに撮ったわーw」
と先輩風を吹かされました。

  クマ心くんさん、さすがっす!

オイサンは、OPの、駅でなな子が子どもにフーセンを手渡してニッコリするシーンで
無意味にウルッと来てしまいます。その話を相棒(クマ心くんさん)にしたら

  「初老になるとナミダ脆いっすねw ぼかぁまだそれほどでもないッス」

みたいな言われようで、コイツ近いウチに山でマタギに撃たれればいいのに
という思いを強くするオイサンでした。
行き先、やっぱり高尾山にすれば良かったかなあ?

しかし寒い。
流鉄流山駅さんのホームには、風をしのげる待合スペースなんてものはありません。
西日本を絶賛席巻中の40年に一度のスーパー寒気団さんは容赦ない。
今日だって、実は「前の晩にあんまり雪が降るようなら延期しよう」と
相談していたくらい。
なんせ相手はクマだから。寒いと寝てしまいます。
昼ゴハンの時間も大幅に予定を過ぎ、空腹も手伝って寒さマックスです。

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ようやくホームに滑り込んできた車両は、なな子号でもゆかりさん号でもない一般車両でした。
マ別にいいさ(ゆるい巡礼根性)。
ああ、やっぱり車両の中は暖かい……。
流鉄の中、あったかいナリィ……。

……ム、しまった。
これで乗ったのがなな子号とかゆかりさん号だったら
「なにゃ子の中、あったかいナリィ」とかネタに出来たのか……。
多少無理をしてでも、なにゃ子号に乗るべきだった(どんなモチベーションだ)。

  ほんぶちょうのなか、あったかいナリ……フッサフサナリ(コラッ……



▼▽▼ 鰭ヶ崎(ひれがさき)・とんかつ洋食マツノ ▼▼▽



流山 → 鰭ヶ崎は二駅、ものの5分程度。
歩いたって、多分大した距離じゃない。なんてったって総延長6㎞弱だもの。

鰭ヶ崎駅を西側に出てすぐ左に折れれば、「とんかつ洋食マツノ」さんはすぐ見えてくる。
超駅近。一等地。
ていうか、やっぱり駅が鄙びてていい雰囲気だし、町もなんかいいね。
オイサンは好きだよ、流鉄。

そんな、時間も押してるくせにのんきに構えて店に入る前に写真を撮っていたら、
あとからきた御仁がシュバッとお店に入ってしまった。

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それに続いてのれんをくぐると……なんと満席。
パッと視認したところ、4人掛けの小上がりが2席、テーブルが2席。
若者が二人に、ご近所のご老人が二組。いえい。
致し方なし、席が空くまで、寒空のもと、しばし二人で待つことに。
一足遅すぎた……みりんの呪いでただでさえ行程が押しているというのに!!

  どうせならその待つうちに、
  駅の反対側にある菓子舗・美しまやへ先に行こうか? なんて話してたのだけど、
  タイミングを逃すとマズいし、ランチタイムが14時までなのでここはヒトツじっと待ちの構え。

……。

その間、

「マツノだけに待つの! なーんつんってなガハハハハ!」

という世紀末爆笑ギャグを思いついたものの
なんとなく「(コレは言わない方がいいな)」と判断して封印するも、
店に入ってから料理が出るまでの間にお店のおばちゃんが

「ごめんね! もうちょっと待ってね! いま、豚さんが油の中泳いでるから!
 もうちょっとね! 待ってね!
お店もほら、マツノだから! 待つの! アーハハハハ!

とかブチかましてくれ、相棒(熊心くんさん)は気付いていなかったでしょうが、
オイサンの頭の中は、あの瞬間、真っ白になっていたのです。

15分ほどでお客が一人帰って行ったので突入。
メニューはとんかつだけでなく、「とんかつ・洋食」の店名に違わず豊富。
ナポリタンとか、スパゲッティ系も攻めたいところだけど、
ここは初志貫徹でロースかつ。相棒の熊心くんさんは、ロースしょうが焼き。

  これは余談だが、「明日の昼はマツノでとんかつだぞ」
  と、オイサンから彼にお知らせをしたのが前日の夕方くらいとタイミング的に遅く、
  そのときには彼は既に、昼メシにとんかつを食ったあとだった……。

  これは悪いコトをしたなあ……と思ったのだが
  (それでも予定は変えないオイサンもオイサンだが)、
  その晩に彼は、また昼の残りのとんかつを食べ、
  あまつさえ夕刻出かけた買い物で大量に買い込んだパンの中にも
  カツサンドを忍ばせておくくらいのとんかつマニア熊だったので
  むしろご褒美だったのではなかろうか?

  一切れくらい、しょうが焼きと交換したら良かった……と思ったけど、
  さすがに、彼をトンカツ地獄に叩き落とした状況で
  「しょうが焼きをよこせ。代わりにカツをやる」とは言い出し辛かった……。
  なんという、人間の機微に富んだエピソードでしょうw
  相手はクマだけど。お前クマなんだから鮭食えよ。

  ……どうでもいいけど、アイヌには
  「人を食ったヒグマは、味をしめてそれ以外の木の実や果実を食べられなくなる」
  という言い伝えがあるそうだが、彼もそのたぐいだろうか?

▼そしてこれが肝心のとんかつ。
 外サクサク、中ふわふわ。おいしい。カツの下に隠れたサラダが、実は結構なボリューム。
 相棒が「お味噌汁がおいしい」と繰り返すのが印象的だった。
 なんだお前、お袋の味に餓えてるのか。母グマとはぐれたのか。

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▼無料のコーヒーサービスもあり。
 テーブルに、日本一メジャーなインスタントコーヒーとマグカップ、
 お湯の入ったポットが備え付けられていて、勝手に作って飲んでいい、という
 佐久海ノ口と同じストロングスタイル
 オイサン、こういう感じのフリースタイルドリンクバーになると
 面倒になってあまり手を出さないんですけども、
 ここにきて急に積極的になった熊心くんさんがじゃきじゃきとコーヒー淹れて飲み始めたので、
 負けてたまるかとオイサンも緊急参戦です。
 ム、うまい。キミ、この豆はネスカフェゴールドブレンドだね?
 尚、コーヒーいっぱいいっぱいの容器に
 かなりむりやりスプーンがブッ挿してあるので、
 スプーンを使った後にもう一度ブッ挿すのに苦労します。

▼聖地としてのマツノさんとその語り部
正直、ここまでに訪れた二つのお店に比べれば聖地感はうすいのだけど、
巡礼ノートは置いてある。
ペラペラめくってみるが、マメに聖地をおとずれては書き込みを残していくと評判の、
小杉先生のサインは見あたらなかった。フム。

お店には恰幅のいい御仁がなんとなく常駐してて、お客と愉しげに言葉を交わしている。
お店の人……かと思えばそうでもないらしく、どうもお店の息子さんらしい。
お手伝い要因だろうね。
チョイチョイ話しかけてきて、面白い話を聞かせて下さる。

 息子さん「クリスマススペシャルは見ました?
      ……自分、もう一つピンとこなかったんですけど」


わはははw 歯にキヌを着せない系だww こまめに歯石とる系だw
まあ、確かに何も起こらないお話ではあったけどねw いや、賛成ですよ私はw
マ『ろこどる』は大方あんな感じだと思ってるけど。
もう少しなんかあっても良かったw OVAの13話も一緒だねw
マちょっとこの辺にについては、次回書こうと思う。

いくつか面白いハナシをした。

▼流鉄とか、鰭ヶ崎の話
「流鉄って、知ってました?」

という、息子さんからの質問。まあ……知りませんよね。なかなか。
息子さんはどうもなかなか地元愛・流鉄愛が強いらしく、紙で出来た定期券を見せてくれました。
「すごいでしょ。Suicaなんかも、使えるワケないですしね」
あー、それはちょっと面食らった。

息子さん、声が若干出川哲郎に似ていた。
ちなみにお店のお母さんは若干西田敏行ににてるなあとオイサンは思ったのだが、
熊心くんさんには賛成してもらえなかった。


▼「鰭ヶ崎」という地名
ところで、鰭ヶ崎は「ひれがさき」と読むのだけど、ここは千葉の内陸部。
近くに江戸川が流れているとは言え、地名にヒレとはいかにも面妖である。
せっかくなので由来を聞いてみたら、ヒレはヒレでも「龍のヒレ」なのだそうで。
その龍がどこから来たのかまではわからなかった。
地形的なことなのか、川を指しているのか、あるいは、古くはこの辺まで海が入り込んでいたのか?

ちなみに、『ろこどる』本編に鰭ヶ崎の名前は表には出てこなかったと思いますが、
一瞬だけ、OVAで字だけ出てたのを見ました。
市役所が、魚心くんの着ぐるみの洗濯を依頼してるのが「鰭ノ崎クリーニング」だった。


▼カメラの話でひと盛り上がり
食べ終えてしばしゆっくりしていると、
どーしても、お店の入り口辺りの光の射し具合が美しくって、パチリとシャッターを切った。

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そしたら息子さんから、

  「良いカメラを使ってますね……。RX1使ってる人、初めて見ました」

という突っ込みが。おっとw 
ひと目でそういうことを言えるアナタも、どうやらあまりタチの良いオトナではないようですねw
「写真撮るんですかー」と軽くお尋ねしたら、ご本人ではなくお母さんから

「撮るの撮るの、もーパチパチパチパチ、やたら撮る!」

と……たぶん、うちのオカンがオイサンの写真のことをきかれたら
同じように答えるんだろうな、というのと同じようなお返事をいただきました。
わはははw お互い、親を悲しませないよう気を付けような。
でもね、お店に貼ってあったお母さんを写したお写真、
すっごいイイお写真でしたよ。あれを撮ってくれば良かった、ってくらいw

……よし、腹ごしらえ終了! コーヒーも飲んだ!
さあクマ、次は歩きだ。
ここからはノンストップだぞ!

……という勢いで臨んだら、
ノンストップ過ぎてTXでひと駅乗り過ごしてしまった……

次回はそんなお話からです。

Dsc09894





 

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