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2015年11月28日 (土)

■ほほえみの、砲弾! ~『ガールズ&パンツァー 劇場版』、感想!  -更新第1022回-

『ガールズ&パンツァー 劇場版』を見た日の夜、
おかしな夢を見たオイサンです。





マ夢の内容と『ガルパン』の映画は全然関係ないんだけど。
今『ガルパン』がオイサンのこころをひどく不安定な状態にしてくれているのは間違いないので、
なんかそんな夢を見たんじゃないか、と思っている。
言いがかり?

先に夢のハナシしちゃうけど、
そこでオイサンはどうやら、母娘でやっている小さな薬屋にさいさい出入りしているらしく
(どういう経緯かとか、何の薬を買っているのかとかは分からなかった)、
どうもそこの娘さんと懇意らしい。

  羨ましい。夢の中の俺は、リアル俺にも少しおすそワケすべきだ。

デある日、シゴトの昼休みにまたその薬屋に行ったのだが、
なぜか娘さんから大量の……小型の台車のハンドルのところまで積み上がるくらいの……
古いマンガ本と一緒に、手作りのお弁当をいただいてしまった。

  ちなみに娘さん、ハタチそこそことお見受けした。

娘さんはそう器用ではないようで、半透明の白いタッパーからぼんやり見えるおむすびには
海苔が、あまり上手に巻かれていなかったのだが。

また古いマンガ本とは、オイサンが小学生の頃、
つまり昭和50年代のあたりのジャンプやチャンピオンに載っていたような、
それこそ『北斗の拳』とか『魔界学園』とかだったように思う。
タイトルはこれらそのものではなかったように思う。

その弁当をもらって帰ったはいいが、
その日は既に昼を食べた後だったのか、それとも時間がなかったのか、
食べないまま家(なぜか実家暮らしだった)に持って帰って、
結局食べたか食べなかったか……そんな終わり方だった。

……マ夢の話なので深く突っ込んでも詮無いことだが、
ホンワカと幸せな夢であったことよ。

なんかアタマ痛くて、寝苦しい夜だったんだけどね。
もしかして、コレを書いている俺はもう死んでいるのかもしれない。



●○● 『ガールズ&パンツァー 劇場版』~ボクが戦車にノれないわけ ○●○



デ本題。なんで夢の話なんかしたんだ(知るか)。
『ガールズ&パンツァー 劇場版』を見てきました。


▼ガールズ&パンツァー 劇場版 本予告




TV版にもさほど思い入れがあったわけでもないのだけど、
「TV版で興味なかった作品ほど劇場版が見たくなる」の法則(世間にはそんな法則ないがオイサンにはある)
に導かれた格好です。

  『モーレツ宇宙海賊』といい、『まどマギ』といい、そんな感じだ。
  本当は『ラブライブ』も見に行く予定だったんですが、見逃してしまった。


▼『モーレツ宇宙海賊 亜空の深淵』予告編





デ、結論としては。



……。



……『ガルパン劇場版』、チマタでは、えらく評判が良いわけです。今のところ概ね絶賛しか見ないくらい。
しかしオイサンには、TV版と同じで……モヤモヤとした、不完全燃焼な胸の内のまま、帰ってきてしまった。
……ウーム、むずかしい。

まず最初にことわっておくと、つまらない、面白くない、退屈など、
ダメな評価では決してないです。
素晴らしい圧倒的な映像、音響。そしてTV版と相変わらず、
むしろより以上に、戦車への愛に満ち満ち満ちた作品でした。

しかしこの作品の、TV版から通じてオイサンにとって難しいところは、

「間違いなく面白い作品のはずで、
 その良さ自体はもうビッシビッシ見て取ることが出来るのに、
 オイサンにはその内側にある面白さがダイレクトに響いてこない」


ところなのです。
これは……存外苦しい。
そして、それが響いてこないことが、今回はなぜかとてつもなく悔しい。

完璧に近く作りこまれたこの作品ならではの面白さ、
おそらく作り手が一番伝えたいと考えているストロングなポイントを、
オイサン自身の持つ評価の指標というか、
感じ入るフィルタの順序のせいで、まっすぐに届かず、受け止められないでいる。

作り手の描いたものと描いたもの同士、
或いは作り手の描いたものとオイサンが頭の中に描いた妄想の線が頭の中でショートして、
パパパツ! と火花のスパークする瞬間が……なかなかない。
「これだ!」とか、「これか!!」っていう瞬間が訪れ難いのです。
大概そこから火花が導火線を走って「面白い!」の火が発火するんだけど。

ハイクオリティな映像と音響が圧倒的にドカドカドカッと眼前に示されて、気が付くと終わっている。
そこに自身が介入する隙が、時間的にも空間的にも、ない。
オイサンにとって、『ガルパン』はそんな作品なのです。



そこには多分、2点の原因がある。

1点目は、
作品を構成する要素の、作り手としての優先順位と、
オイサンの評価の優先順位が違うのだろう、ということ。
それはつまり、自分が「『ガルパン』の正しいお客さん」ではないということだ。
ラーメン屋におそば食べに来ちゃった、みたいなことです。
ちょっと違うかもだけど、大体そんな感じだと思う。

そして2点目
オイサンが優先的に評価しようという要素を掬い上げるのに、
それなりに深い知識と、
画面から繰り出される情報量をハイスピードで処理して組み上げていく能力が要求される。
……のではないかな? と、推測している。
これはオイサンには出来ていないことなので本当にそうなのかはちょっとワカラヌが、多分そう。
裏付けとなる知識を得た上で、且つ、
画面に出される情報をダイナミックに処理できないとダメなんだと思う。



■演出と物語、天秤のみぎひだり

1点目というのは、つまり演出(映像・音響)と物語、どちらにより比重を置くかということだ。
まずはシナリオの(あくまでも表層的な)話になるが、
しいて言えば、オイサンは『ガルパン』の(何度も言うけど表層的な)お話づくりに
物足りなさを感じているということになる。

今回、引っかかる点はいくつかあった。

  1)「悪役」である文科省の(再)登場が唐突で、
   なぜ彼らが廃校のターゲットとして大洗学園にそこまで執着するのか、
   理由らしい理由も(「まぐれ優勝」みたいな言い方くらい?)ほとんど説明されず、

  2)提示される障害がTV版と変わらず「廃校」で、
   スケール感も深みも変わらない(無闇にインフレするよりは好いけど)から
   きっかけに驚きが薄く、

  3)大学選抜強化チームとの試合に臨んで、
   ドリームチーム結成の動機の、感情的な流れが描かれない。

オイサン自身がTV版の復習不足なんで、
1)と3)についてはそこで描かれていたかも知れない。抜けてたらゴメンナサイ。
けども、少なくとも3)については、映画本編の中で改めていくらかでも説明があった方が
色々と深みを感じられたと思う。

「大洗学園がなくなる!」という事態に直面して、
ライバルチームの彼女らが感じるところと言えば、「困っている大洗を助ける」という以上に、
「大洗ともう一度戦うことが出来なくなる(リベンジ・友情含めて)」という気持ちが、
競技者である彼女らにはきっと大きいと思う。

或いは
 「困窮している者に手を差し伸べるのが戦車道の志すところの精神
  ……たとえば人を救う道であったり、女性的な寛さ・やさしさ・大きさ……、
  であって、それに則って行動している」者? も、
ライバルチームたちの中にはあるかもしれない
(あったとしてもそれは主軸ではなく照れ隠し、方便のようなもので、
大洗チームなり、大洗の誰か個人への思い入れがあると思うけど)。

サンダース付属の面々なんかは前者で、且つ、
「また戦いたい」よりは「また遊びたい」という気持ちの方が大きかろうし、
カチューシャたちプラウダも前者だけれども、「リベンジ」的な意味合いが強いのではなかろうか。
騎士道の国をモチーフにしているであろう聖グロリアーナなんかは
「嗜み」としての精神的な面を大きくしているように感じる。

  「戦車道」がスポーツではなく「道」であるということを改めて考えると、
  そういう描き方で、また世界観に面白みが出る……と思うのですよね。
  「道」として重んずるところはなんなのか。
  大体、今の情報量からでは「戦車道」ってただのスポーツ競技としか見えなくて、
  せっかく「道」として置かれていて、それが世界の中心にあるのに、
  それらしいことってあんまり描かれていないから。
  わざとぼやかしてイメージを固定化させないとか、逃げ場を作るとか、意図しているのだろうけど。

  上のようなことを描くことで、競技者としてのキャラクターと、
  求道者としてのキャラクターで、また色々、湧き上がる感情の種類も違うであろうし。

  ……そういえば、「戦車道」は、柔道や剣道などの「武道」よりは、
  作中でも言われている通り、より女性のたしなみとして
  「華道」「茶道」などの「芸道」に近いものだという解釈であってるよね?
  スポーツとは違うよね?
  ……と思ったけど、Wikipediaの説明では思いっきり「武道」って書いてるな……
  そうなんだ。
  だったらなんで「華道・茶道と並び称される」っていう説明になってるんだろ?

そういう側面がTV版で描かれていたか、どうだったか……。
少なくともオイサンには印象的に残っておらず、物足りなさを感じた点ではあったのだろうと思う。
随分前のことだから、あんまりよく思い出せないけど。

各チームの持つ心情的な動きは……どうかなー、
もうTV版を熟知していて、既に理解している前提で劇場に臨むことが当たり前なのかもしれないけど。
そういう描きがあってくれるだけで、オイサン個人の評価はまず一ランク上がったと思う。

他にも今回せっかく西住流のライバル流派が出てきたんだから、
「流派による強さの質の違い」などが描かれればまた、強さの理由、
戦いの見え方が分かりやすくなると思う。



……とはいえ。

現時点で既に2時間10分という長尺映画なので、
そんなことまで事細かに描いてたら『ベン・ハー』になっちゃうよ! という都合もある。
であれば、前半のエキシビジョン戦をキモチ短くするとか、
対大学強化選抜戦の参加車両を30両から20両に減らして、若干戦闘シーンを短くして、
時間を回せばいい。

……と、いうことは安直に思いつくのですが、
それは恐らくこの映画のコンセプト、
ひいては『ガールズ&パンツァー』という作品コンセプトから言って、
極めて「NO!」なのだというのは、分かるのです。
戦車を! 戦いを! 描かずしてなんの『ガルパン』か! と。
そこを強く持っているからこの作品は唯一無二の輝きを放つのだし、
オイサンはこの作品にダイレクトに感じ入ることが、きっとこの先もないのだろうな、と思います。

お話の面でグッと来たのは、
会長の奔走劇と、その会長を無条件に信じて待つ会計ちゃんのシーン。
あそこは熱かった。会長さん、大好き。
あとは、大洗チームで最後に生き残ったのが西住姉妹で、
二人のコンビネーションが勝敗を分けたところ。

大学強化チームのキャプテン(?)の、歌い出してからの八面六臂、鬼神のごとき活躍が、
言葉で語られずとも彼女が人智を超えた戦車道のウルトラファンタジスタであることを物語っていて、
それはもう最高に素晴らしかった。
画ヂカラ爆発、『ガルパン』の本領ここにありといった風情。

そうして物語パートで紡がれる感情面・精神面の機微が
バトルパートでいかんなく回収されてくれれば……と、そんな夢を見るオッサンです。
そういう引っ張り、回収がされてたのって、
ボコちゃんとクマの乗り物のとこぐらいだったかな。
贅沢言ってるよねえ……わかってんだ、俺。オッサンだから。


▼「ガールズ&パンツァー 劇場版」予習PV





■戦車というテーマ、そこに埋め込まれたモノガタリ

と、ここまでで、
「『ガルパン』のシナリオの面白さってのはそういうところじゃないんだよ!」
って言われるんじゃないかな、と推測する。

そう、ここまではあくまでも「表層的」な物語の話で、
オイサンに出来る話は「所詮ここまで・この程度」なのです。
ここから先は、オイサンには見えていない領分のハナシで、
且つ『ガールズ&パンツァー』を語る上で本当に必要な素養、教養。
ひいては知性のハナシになる。

『ガルパン』のシナリオは、上でブツクサ垂れてきたような「物語的な物語」ではなくて、
「物」が「語る」物語なのだと、言われるのではなかろうか。
おめえは分かってねえんだと。スクリーンで語られるものが全てじゃねえんだと。

無論、「戦車」。戦車が語る。戦車で語る。

戦車に刻み込まれ、埋め込まれた歴史とエピソードから機微を読み解いて、
深みを味わうものなんだと、きっと言われると思う。
むしろそう言われたい。

つまりは戦車それぞれの、性能やら、設計哲学やらという個性を読みほぐすことで、
映像にちりばめられた面白みを感じていくことが第一義にある……
のではなかろうか?

それが2点目で言った「知識が必要」という意味で、
まあよくわかんねえからよくわかんねえんだけどもさ(無粋)、
個性豊かなそれぞれの戦車を構成するさまざまなパラメータであったり、
生み出されるまでのドラマ、史上での戦歴、秘められた作り手・乗り手の思いから紐解かれるシナリオが、
既にこの作品の物語の裏には秘められているような気がするのですね。

  なぜこの戦車をこのチームが持ち、戦場のここに配され、この活躍をすることを約束されているのか。
  乗るのが彼女らなのはなぜなのか。

戦車という歴史が求め、戦車が決める、
それほどに各戦車の持つ個性を理解した上でようやく、
オイサンの求めたような機微や回収が見えてくるんではないだろうかと……
ただ自分に見えない陰におびえて夢を見てるだけかも知れないんだけども、
思っているんです。

それが見えていないから、上のような物足りなさを感じてしまうのだろうと……
たとえそれが事実でなかったとしても、思う。
そう思いたい。
オイサンは『ガールズ&パンツァー』にそんな夢を見ているのです。多分!

  逆に言うと、
  「そうでもないと、コレお話的にはそんな面白いトコないよね?」
  って言っちゃってるんだけど……
  同時に、「それくらいであって欲しい、それくらいになって欲しい」
  という希望でもある。
  『ガールズ&パンツァー』には。
  勝手な望み。
  贅沢言ってるよねえ……わかってんだ、俺。オッサンだから。
  二度目だよねえ……すぐ忘れちゃうんだ、俺。オッサンだから。

そしてもう一つ、この作品を楽しむ素養としては、
「ことばからリアルタイムに戦況を把握する力」が必要だと思っている。

ステージの情報や戦況が、画面からはあまり子細に与えられないのは意図的なものだと思っていて、
戦闘開始のときにザックリ鳥瞰される程度のステージの様子と、
西住どのはじめ、僚機から送られてくる通信のことばから、
戦況を立体的に思い描いてその作戦の意図するところを汲み取って、
「なるほどそういう狙いか」とポンと手を打つ、
そんなセンスで楽しむもの、楽しませようという意図なのではないだろうか。

  ゴルフゲームと似ている。
  冒頭で、鳥が飛ぶような映像でコースの全体像を伝え、
  あとは歩いてつかんでいくしかない。

そして言葉で伝えられる戦術・戦略には、やはり、
西住どのの手の中にある戦車たちの個性を把握していることが連携する。
より大きな知性を、『ガールズ&パンツァー』の楽しみは求めてくる。
そんなものだと、オイサンは思い描くものです。

  ……なんつうかね、面白い戦車映画を何本か見たらその辺がつかめるんじゃないか、
  お作法を理解することが出来るんじゃないか……そんな風にも思いますね。
  副読本として、制作陣オススメの戦車映画を教えて欲しいですね。
  Blu-rayを出すときには、それらオススメ戦車映画のBDもセットにして欲しいですね。



■アットーテキじゃないか、我が演出力は!!!

小難しい、目に見えない分野の話はここまで。ここからは映像と音響の話です。

と言っても、それらについて新たに言うことは、オイサンからは特にありません。

  サイコーです、巨匠! スバラシイ!!(CV:佐藤有世)

この作品の映像が、音響・爆音がどれだけどれだけ素晴らしいかについては、
ヨソのレビューも読んで下さいw
専門的なことや比較論はようワカランです。

オイサンが見たのは普通の劇場だったんで特別なものでなかったにも関わらず、
戦車が鉄の躯体を重くゆすって不均質な土の上を走る振動、
石畳を蹴って止まる音、
キャタピラ(履帯、というのが通っぽくてカッコイイ様ですが使い慣れないので使いません)が
石を踏んで巻き上がる土の匂い、
砲弾が空気を裂き、鉄に命中し、貫き、まくり上げ、或いは少し弾かれ、
ブ厚い熱の塊が大気を抱え込んではじけ飛ぶ爆音、
どれもどれもが風を感じるすさまじさ。

TV版でもその辺のこだわりはものすごかった記憶がありますが、
それと同じか、なんならさらに磨きが掛かったんじゃないでしょうか。
なにをどう磨くのか、さっぱり見当つきませんけれども。

  オイサンはモノホンのそれらの音を聞いたことがあるわけじゃないので
  リアルかどうかは量りようがありませんが。
  その辺は、自衛隊の総合火力演習とかに行ったことがある人とか、
  最寄りのロシアの軍事顧問とかに聴いて下さい。

そのすさまじさに加えて嬉しかったのが、
オイサンはあまり大きな音というのは不得意で、
あまり長い時間大音響にさらされているとくたびれてヘロヘロになってしまうのですが、
なにか工夫がされているのか……
2時間10分のうち戦闘シーンがほとんどのこの作品の爆発音響に晒されていても
さほどくたびずに済んだことでした。
ただただデカいだけの音を、バンスカバンスカ撒き散らしているのでは、きっとないのでしょう。
マその辺は劇場の質もあるのかもしれません。

  しかしさすがに、今巷で話題の立川の爆音上映とかには怖くて行けませんw
  行きたいけどね。

いずれにせよ、
豪放且つ精緻な音の数々が、当たり前にちりばめられている贅沢。
まさに特殊音響の満漢全席。

  こうして思い返し特に印象的に思い出すのは、砲弾が装甲に接触したときに鳴る
  「ギン、ギンッ!」という音だ。
  貫通出来ても出来なくても、そこにある鉄の地味な接触が肌に食い込むようだった。

当然、映像だって負けていない。
音がそれだけすごくて絵が負けてたら、なんじゃコリャ、ってなりますよ。

シーンとして殊に印象的であったのは、
サンダース付属が所有する超大型長距離輸送機・C-5ギャラクシーの飛行シーン。
あれだけ見事に、デカさ、厚さ、濃さを感じさせてくれたアニメ映像は、
ほかにちょっと覚えがない。
ワリと普通に飛んできて、ワリと普通に飛び去っていっただけなんだけど、
ちょっとした必殺技のひとつも出していったくらいのインパクトを与えていた。

  どうでもいいけど今Wikipediaで調べたら、
  『パトレイバー』のSSSもC-5持ってんだってな。何やってんの多国籍企業
  あと『釣りバカ日誌』でも浜ちゃんが乗ったらしい……。

他にも、転がり迫りくる観覧車!
疲れからか、砂塵の中から突然現れるフライングパイレーツと衝突してしまう戦車!
などなど、意味の分からない見どころも、質量・重量感たっぷりで盛りだくさん。

唯一と言っていいサービスカットである(しかも超序盤にある)、
全チームこぞっての温泉シーンでは、
モパーイが湯に浮くことのリアリティが感じられてしまうような浮遊感が見られます。

  ……しかし、
  こんだけの数の女の子がわんさかわんさとオンナノコオンナノコしてるアニメなのに、
  ほんとサービスらしいサービスシーンはあそこだけだったな……。
  あとは全部、鉄と油と炎と煙だった……どうなってんだジャパニメーション。

  ……マこの映画を見に来るような御仁には、
  全裸の戦車が、野外で大勢くんずほぐれつしている姿がもう
  全編大サービスの辛抱タマラン映像なのでしょうけれども。
  劇場出るなり「勃起が止まらん」って言ってた東北のワカモノ、元気ィ?



■Closing~戦い終わって、日が暮れて。

……しかしどうしたことか、
こうして見聞きしたものを一つ一つ丁寧に思い出しながら書き並べていると、
「ナンダコレ? 俺、十分に面白かったんじゃないか?」
と、若干興奮しながら思う自分がおります。
実はものすごいものを見たんじゃないか? って気がしてくる。
ムウ。
分からないクセに、分かってねえクセに、すげえモノだ、おもしれえモノだということは、
理屈も感性も超えて突っ込んでくるわけです。

それはもうなんというか、「火に触ったら熱い」というのと殆ど同じレベルの話。
火が熱い理屈はわからなくても、とにかく触ったら熱い。
それに触れてしまっているわけです。『ガルパン』を見る、ということは。
如何せん実写でなくアニメなので、ただ映像を見、音響を聴くだけでは感覚はその域には届かず、
幾らかの記号・お約束・お作法を処理するという段階は踏まなければならないのだけども、
アニメを見慣れてさえいる人だったら、多分その感じは間違いなく伝わると思う。

勿論その上でさらに面白い・面白くない、好きだ嫌いだを論ずることは出来るけれども、
つまらない、嫌いだという者にも最低限の熱さ
(とはいえそこまで伝わってくる炎の火勢と熱量が小さい分けはない)は、必ず伝わっている。


『ガールズ&パンツァー 劇場版』はそういう作品だったと思う。


見終わった直後はモヤモヤが強かったのだけれど、
こうして映像・音響を反芻すればするほど、そのすごさが再構成されるものだった
……ようだ。

どこまでも余分な情報を排し、目と耳から、
火と鉄、そして可憐な女子に集約する世界へ徹底して導こうという、
相変わらずのブレない方向性を持ったものだったということでしょう。

オイサンの欲したような「湿り気を帯びた情報」はたぶん、
作り手諸氏にとって、不要とは言わないまでも限りなくノイズに近く、
そこで不要なお涙を頂戴して視界を涙で覆うくらいならいっそ取っ払って、
最後まで純粋に、鉄と炎のはじける光と音、
そして佳麗なる女の子たちの勇猛な瞳の色とかけ声を、そのフィジカルに刻み込んで帰って欲しい、
それこそが『ガールズ&パンツァー 劇場版』のという作品の本懐なのだと、
真っ向から歌い上げていたのではなかろうか。

どこまでも潔く。
伝えたいことを第一義にまい進する一本気なその姿はまさに戦車そのもの。
そうか、映画でこういう感動を描いて見せることもありなのだな、
自分が映画に求める感動を固定させてしまっていたか。
そんなふうに、振り返りながら思い至った次第。

そうして考えたときに、
じゃあ今回の『ガールズ&パンツァー 劇場版』を見終えた感動をどう表したものかと言えば、

  「スポーツの、ものすごくいい試合を見たときのような感動」

だったんじゃないかと、すごく当たり前のところへ着地した。
なるほど。

ここまでそぎ落とし、徹底されると、伝えたいことは、
たとえ自分に合っていなくてもまっすぐ伝わるものなのですね。
良い勉強になったと、一人帽子を脱いで大洗に向けてこうべを垂れるオイサンです。

幸いにしてオイサンには、
「自分としてはどうしても不完全燃焼に終わる作品であるが、この作品は素晴らしい」
ということを了解する程度のなんとも潔くないインテリジェンスだけはあるみたいなので、
「なんだこれは! さっぱりダメな映画だな!」
と断じて終わってしまうことがないのは、我ながら有難いと胸をなでおろす次第です。

逆に、どっちつかずのことしか言えてない日和見野郎に終わってるとも言えるのだけど。



以上! 長くなった!



なんでだか分からないけど、
映画見たあとから急に武部沙織ちゃん熱が高まってきてしまった
オイサンでした!

なんでや。
彼女、今回トクベツ活躍してへんやないか。
 
 
 

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コメント

なぜか武部殿はオッサンに人気があるようですな…
かくいう私もさおりん萌えでしてね…フフフ…

投稿: | 2016年1月 7日 (木) 18時11分

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