« 2015年4月 | トップページ | 2015年6月 »

2015年5月の5件の記事

2015年5月30日 (土)

■Born to be Pilgrim ~ 『血界戦線』・『やはり俺の青春ラブコメは(略』、『ロデア』感想の感想とか! -更新第987回-

「自分が何者であるか」
そんな問いかけについ怯んでしまうのはわかるが、
職能だけがその証明ではなかろうし、
たとえ「そのこと」の能力に長けていなくても、世に認められたり必要とされたりしなくても、
「何が自分を生きさせるのか」、
自分がそれを分かっていれば良いのだと思います。
それが分かっていれば、その人は「その者」なのだとオイサンは惟う。

……少なくとも、今の日本の様な、豊かな世の中においては。

糧を得る、糧を得るための金銭を得る、それは大切なことで、
肉体的な自己の存続がそれに依ることは疑いのないことだけれども、
自分が何者であるのかという問いかけの答えは、そこにだけ依るもんじゃない。

専業主婦が何者でもないのかと問われたら……そんなことはないでしょう。
誰かの妻であること、
誰かの母であること、
娘であること、友人であること、
そんなことが彼女を生きさせているに違いないし、
そうでなくても趣味的なこと、精神的なことだっていいんだし。
ただ道ばたに生えてる草木を見つめることがそうなら、それだっていいと思う。
別にそりゃ男性だっておんなじだ。
そればっかりは外野が決めることじゃない。

何が自分を生きさせているのか、答えはご自身の歩いてきた中にあって、
自覚して自分で決めなきゃなんないのはそれはそれで重たいかも知れないけど、
誰の許しの要るでなく、重たく考えることでもないんじゃないだろうか。


そんな思いも込めて、『ゆび先はもう一つの心臓』、本日もスタートです。


なりたいものであればいいさ。
何もないなら、別に何者かでなければならないこともないのだし。
マ己を「耕す者」とか「狩る者」と称せる人たちが一番強いってのは、
いつの世でも変わらないと思うけど。



……オイサン?

オイサンは、アレだよ。
「声優webラジオを聴く者」だよ(そんなんでいいのか)。



……。



とかナントカ、エラそうなコトを言い出すから、
何か大層な話が始まるのかと思いきやただの近況報告です。

世の中的には大阪のナントカ構想がどうとか、オスプレイがこうとか、ドローンがああとか、
ナンダカンダ色々動いているようですけれどもどれもオイサンには一切関係がないのですっ飛ばして
自分のこととアニメとゲームのことだけ書きます。

  ……一応言っときますけど、一切関係がないことないことなんか分かってますが
  冗談でそう書いてるんで、へんな噛みつき方したってメンドクサイだけですからね?
  マそれらについて何か言え、って言われたって言えやしないけど。
  願わくば、一切関係がない者ではありたい。

けど、真面目な話、最近全然ヨノナカのこと見てないな。
大阪の件も、当日の夜に投票やってるって聞いて
「ああ、もうそういう段階まで話がすすんでたのか」って思いました。
なんかまだゴタゴタ言ってるだけなのかと思ってた。

マいいんだけど。興味ねえわ。 ← あんまりだ



■高山へ。『氷菓』舞台探訪



今月はじめ、GWに岐阜県は高山へ行って参りました。
目的は、言わずと知れた『氷菓』の聖地巡礼・舞台探訪。
銚子へ行った時と同じ、オッサン4人で初の2泊3日旅行。

いや、楽しい旅でした。素晴らしかった。
水清き高山。道険しき高山。

Axdsc1_00224


詳しい話はまた書こうと思いますけども、
とにかく水が清い。
とにかくゴハンがおいしい。
とにかく道が険しい。
とにかく宿のオバサンの口数が多い
とにかく部屋の鍵が閉まらない。
とにかくUFOキャッチャーの設定が厳しい
とにかくフェイスブックに載せたがる

大きな渋滞にはまることもなく、面白いこと尽くしの3日間でした。
楽しかった。
とても楽しかった。

……。

ドライバーのテラジさんは大変だったと思うけど
(それもまた楽し、とは本人も言ってたけど)、
キホン、楽しいことだけしか起こらなかった3日間。

いやあ、「たのしい」っていいねえ。



■2015年・4~6月期のアニメ



最近、すっかりアニメのことを書いていない。
見てはいるんですよ? 一応。
前期は途中で『氷菓』のBlu-rayBOXを買ってしまって、
そればっかりずーっと見てたんであまり見られてなかった。
『幸腹グラフィティ』ぐらいだろうか、真面目に見てたのは。

そんな『氷菓』のBDは、ひと塊のエピソードを見てはオーディオコメンタリー見て、
また本編見て、オーディオコメンタリー見て、を繰り返し、
結局全話しっかり見直し、かつコメンタリも全部聞くという……
今までに買ったBOXの中でも一番見た作品になった。

ちなみにコメンタリは、監督さんと脚本家、
仲良しのオッサン二人のいちゃいちゃトークです。
いちゃいちゃしすぎ。興味深い内容満載だった。

本当に、作品のことを考え、人物のことを考え、
そしてそれを「映像にする」ということを考え、
様々な取捨選択を潜り抜けた結果ああいう形になったんだということがとてもよく分かるコメンタリーだった。
文字 → 映像に変換する過程で、何が足され、何が引かれ、何が変えられたのか、
それを確かめるために原作を2冊ほど読んでしまった。

気付いてみればなるほど、アニメしか見ていないオイサンには、
「千反田さんのパーソナルスペースせまい病が、
 果たして原作由来のものなのか、映像化に当たって見栄えのために付け足されたものなのか?」
は分かっていなかったワケですからね。
そんな確認をしたくなるようなコメンタリーでした。
朴訥で、ふざけながらでも非常に真摯なオッサンの会話。


 ▼『血界戦線』

デ今期楽しみに見ているのは『血界戦線』。
珍しく異能バトルものなどをたしなむ私。

異世界化が進む街・ヘルサレムズロット(旧・ニューヨーク)で、
血液を操って武器にする(感じの)異能のツワモノたちと、
異界からやってきた吸血鬼の戦い、というのがざっくりしたお話。

そうは言っても本筋のお話やバトル・展開を楽しんでいるというワケでもなく。
エンディングがすごく好きだったから、そこからシッポを掴まれてズルズル引き込まれたという感じです。

  twitterで、やはり同作を面白いと言っているどなたかが、
  「『オサレエンディングへいい感じの流れで入れば
    何となく面白いような気がするの法則』にまんまやられてるだけの気もするが」
  みたいにおっしゃっていて、
  ああ成る程、言ってることすっごいよく分かる、
  と同調してしまうくらい、スッキリキッパリ雰囲気アニメなんだけど。

普段オイサンが好むような、湿り気や鮮やかさとはほぼ無縁。
ただ、横軸のキャラクター陣のアジがいいので、
人柄が破たんしたキャラクターたちのバトルな日常を見て楽しんでいる、という感じ。
「ぶっ壊れてるけど人のいい人たち」のお話。

  お話を縦に貫く湿った感情も一応動機として用意してはあるのだけど、
  少なくともアニメでは、動機とその回収以上の位置には置かれない感じではある。
  それを掘り下げる時間は、1クールではないのだろうし。

本当に、エンディングだけで全部許せてしまうくらい雰囲気が良く、
ああ、自分もあの楽しそうな場に混ざりたい、
自分ももっと、あんなふうに上手にウカれることが出来ればいいのに、
と憧れを強めてしまうくらい。

  ホント、もっとね。
  嫌なことも辛いことも、その嫌なことや辛いことの原因にもなっている野郎どもと一緒に
  陽気にウカれて大騒ぎして、次の朝からまた楽しくやれるくらいの
  上手なウカれ方が出来ればいいのにな、とは思います。

マそんな憧れ気分もコミで、エンディングを楽しみに、
毎話最後まで見通すことが出来るくらいの、楽しさ・見やすさはある作品。

あと、監督さんが女性だというのも見やすさの一因にあるのではないかという気がしている。
オトコの監督がこの作品を手掛けようとすると、もっともっと暑苦しい、
「オラァ! この熱さが好きなんだろお前らはァ!
 男ってのは、カッコイイってのはこうだろオルァ!」
みたいな、熱さと美学の塊みたいになりかねないんじゃなかろうか。
2話目だか3話目だかの、チェスの回を見ててそう思った。最近のステゴロの話でもそうね。

声優に地味にお金がかかっていて、折笠愛とかこおろぎさとみとか、
「沢城みゆき使っとけよ!」とか「ゆかりんでいいだろ!」とか
思わず言ってしまいそうなところで年輩のお高いところを登用なさっている。

  サワシロンやゆかりんが、最早さほどお安い年齢なのかはワカランけど。
  もう全然中堅以上なのだろうし。
  てか年齢だけで決まるのかどうかも知らないけど。

マ皆さん、さすがに凄みのあるお芝居をなさいますけど。
安定感ってすごいね。
チェインさんとニーカの出番が、もっと増えないかなー。


 ▼『やはり俺の青春ラブコメは間違っている』

あと、見てると言えばコレ。
1期に比べ、八幡さんが随分オトコマエな描かれ方をしてしまっていることに違和感を覚えつつも、
話の鮮やかさ成分はこちらで補充。
やっぱすごいわ。

腑に落ちない部分、理解できないところもある。
八幡さんが揺らいでしまうところへの忸怩たる思い(それはもう原作の語るところなのだろうけど)
はあるけど、まあ、見ていて心が温かくなる良い作品です。

  あ、皮肉じゃないよ。本当にそう思っている。
  本質は、やさしいあたたかなお話だなと思ってみているよ。

小町のデキた妹ぶりが出色。
家にこんなにデキた妹がいて、帰ればこの子と漫才が出来るなら、
八幡さんにとって外の世界での出来事が必要なのかと問われたら、
ホントに奉仕部での活動なんて厄介ごと以外の何物でもない様に思われる。

平塚先生は余計なことをしたなあ。
人と引き合わせたことによって、そう簡単に変わる八幡さんでもあるまいに。
結果的に八幡さんは変わる(最終的にどう転ぶかはまだ分からない)わけだけど、
それはある意味「物語の都合上」のように、今のところは見えていて、
本来の八幡さんであれば、実は変わらない方が自然なのではないかと
オイサンには思えている。今のところ。

  お話を描くために、八幡さんは変わる役柄を演じさせられている……
  そんな風に見える。

無論、二人との出会いによって八幡さんが己のあり方を見直すきっかけにはなるのだろうけど、
そこを見直すことは、絶対の必要であったのか、八幡さんの幸せであったのか……。

二人の思い、優しさによって、流れを変えざるを得ない。
それは外圧による枷であったようにしか……オイサンには見えない。
八幡さんは今まで無理をしてきたのかもしれないけど、
より大きな無理を、
二人の気持ちがあることによって課せられ始めただけのように見える。
それがまあ、人の世で生きていくということではあるのだけども、
それって結局はただのトレードオフでしかなくて、
より大きな幸せ、より穏やかで寛容な開放を手に入れる術ではなかったように。

今まで彼にしか出来なかったことを彼が放棄することで、
その役回りは他の犠牲によって支払われるか、
或いは彼が手を染めたように、明らかな逸脱によってしか肩代わり出来ず、
じゃあ今まで彼がやってきた己を削って逸脱を免れてきたやり方はなんだったのか、
自分を傷つけるくらいなら法を脱せよというのがメッセージなのか?
正義はどこへ?

二つの問題を一度に解決するより大きなアイディアは、
これから先の物語で提示されるのかもしれないけれども。

個人的な希望を話すなら、
「それが八幡さんの幸せ(或はそれに類するプラスの結末)である物語など、
 この物語には期待していない
 (それは特にこの物語にしか語りえない内容ではない・
  この物語がこの物語である必然性に水を差すのではないか?)」
ということになるのだけど。

マその辺は原作者にしかまだわかりえないことなので
(ていうか原作まで読んだわけではないし)、よー文句はつけん。

せっかくここまでのお話を生み出したのだから、
あまりこう……安易だったり、何かにおもねったり、委ねたりする結論付けは
避けてもらえると嬉しいと思う。

まあオイサンだって、
いつまでも小町というお母さんに癒される人生が正解だ、
というメッセージを持つ物語が正解だとは言わん。

だからといって、いまこの物語にしか語り得ないことを
語らずに終わらせていいのか、ということには惜しさを感じずにおられない。
よみがえれ、比企谷八幡。
君はそれっぱかりの物語を背負うために生まれた程度の者ではないはずだ。


 ▼他の作品

他は『響け!ユーフォニアム』はちょっと遅れ気味に追いかけてはいる。
『てさぐれ!』はやっていることを知らず、遅れて参戦。見始めたばかり。
『パンチライン』は、見てはいるけど……『バスカッシュ』的な外しかたをしてる気がして、見ててチョイ辛い。
『きんモザ』。アバン → OP → 本編5分で満足して(飽きて)おしまいの、自主的5分アニメ化枠
あとは『シドニア』をぼちぼち。

Webラジオは、引き続き『シドニア』と『501』。
たった今日のこと、『血界戦線』もwebラジオがあったのを知って聴き始めた。

 ・ラジオ シドニアの騎士 綾と綾音の秘密の光合成
 ・501st JFW.OA ラジオウィッチーズ
 ・TVアニメ「血界戦線」技名を叫んでから殴るラジオ!

なかなか面白い、っていうか……声優年齢層が高いので、
テンションの維持が大変そうwwww
小山力也さんってもう50を超えておられるのねw
小山さんのテンションが、お仕事なのか、ああいう人なのか、量りかねている。
面白いんだけど、それが分かるまでは、ちょっと安心できない。


 ▼寝ポテのラジオCD×3・あか/あお/きいろ

そうそう、『寝起きにポテトチップス』が終わってしまって、
最後っ屁のラジオCD3枚(あか・あお・きいろ)を全部買ったけど、
一番面白いのが、謎のゲスト彦摩呂さんを招いての「あお」ってどういうことよwww
なんでワケの分からないゲスト回が一番面白いんだw

つーか、今更ながら、彦摩呂さんのゼネラルなトークの面白さ、
テレビで、ホントに不特定多数の全国区を相手にやってる人のトークと、
声優ラジオのトークの質の違いが初めてわかったわ。
彦摩呂さん、というか、全国区芸能人、すげえな。

声優アニラジのトークが「ザキ」であるなら、
彦摩呂さんたちの操るトークは「イオラ」なのだと思った。
人柄しかり、サービス精神しかり。
きちんとメインパーソナリティを立てつつ、
異物でありながら場を壊さず、乱さず、自分の役割を果たして帰る。
すごい仕事ぶりだと感心した、というか……畏怖さえ覚えた。
これは大げさではない。
ホントいっぺん、聴いてみて欲しい。
あ、勿論、普段の『寝ポテ』をある程度知ってるっていう下地は必要だけど。



■WiiUを買う



他に変わったことといえば……WiiUを買った。
「『ドラゴンクエストⅩ』が出れば買うだろう」となんとなく思っていたけども
やはりオンラインタイトルは自分にとって魅力的な物ではないようで、
結局買わずにスルーしてしまっっていた。

このままだと買わずに終わるなあと思っていたところ、
発表以来のびのびになっていた(というか、プロジェクト自体存続が曖昧になっていた)
『天空の機士ロデア』のリリース情報が再燃したので、
もうタイミングとしてはコレしかないと踏んで、購入した。

  ちなみに、『天空の機士ロデア』はWii版の発表時のタイトルで、
  いったいどんな悶着があったのか知らないが
  WiiU版は『ロデア・ザ・スカイソルジャー』と、ハリネズミげなタイトルに変わっている。
  尚、WiiUの初回盤にはWii版のソフトもついてきてる。

他には『スーパーマリオ3Dワールド』『Splatoon』もやりたいので、
……とりあえず3本。
うーん。
次のハードが出るまでに、なんか出てくれるといいんだけど……。
というか、コンシューマハードって、まだ出るものなのかな。
岩田社長はああは言っているし、個人的にはコンシューマ据え置き器がいいのだけど。
世間の風潮を見ていると、とてもこのまま続いていくとは思えないなあ。
PS3辺りから怪しくなってきてたよね。
PCでいいじゃん、って。
でもまだその時は、携帯ゲーム機に確固とした場所があったけど、
今はそこも、ケータイ、スマートフォンに居場所で十分になってしまっている。

個人的には、据え置きゲーム機にはスペシャルなコントローラが欲しいから、
そこは色々と最適化されたものがあるのがベストだと思っているから、
その良さが評価されるならまだまだ行けるはずだとは思っているけど。

でも、世間的にはねえ。


 ▼WiiU本体の感想

デ買ってみたWiiU本体は、……ちょっと、任天堂らしくないねえ。
不親切で煩雑になっている。
これでも他のハードの、あまりにもコンピュータコンピュータしたものに比べれば随分親切で、
「コンピュータよりはオモチャ」に寄り添おうとしているのは分かるんだけど、
今までの任天堂製品に比べると、どうしても難しくなっている気がする。

  まあ……以下にオモチャといえ任天堂といえ、
  今どきのネットワークやらの要素を持ったものとしては、この辺が限界なのかもしれない。
  これ以上易しくは出来ないかな……。

任天堂の用意するアプリって、もっと
「そこに複雑なものが存在することを意識させないで使わせてくれる」、
すごい敷居の低い物であるイメージが強かった。

  Wii用の無線アダプタがそのいい例で、当時まだ無線LANにつなぐのに、
  方式がどうだとか、IDやらPASSやら、よくワカラン用語が飛び交っていたのだけど、
  それすらワンタッチでやらせてくれたのを、感動的に憶えている。

最近は、そういうゆとりもなくなって、哲学も失われてきているのだろうなあ。
技術力・開発力が落ちているという話も、よく聞かれる。

WiiU本体を立ち上げると、
テレビ画面にはMiiがたむろしている画面が、
ゲームパッドの方には従来のWiiのメニューみたいな画面が映し出される。

本体にセットしたディスクのゲームを始めようとすると、
ゲームパッドの方のアイコンをタッチしないといけないんだけど……
なんかコレ、微妙にめんどくさいしイミが分からないな。

テレビ画面の方にもアプリのアイコンぽいものが映ってはいるんだけど、
そっちを操作することは出来ないご様子。リモコンだと出来るようだ。
オイサンは、このゲームパッドにもWiiリモコンぽい機能があって、
画面をポイントして操作できると思ってたんだけど……そうじゃないっぽいな。

テレビとパッドの表示を入れ替えれば、パッドの方からタッチで操作をすることは出来る。
うーむ……パッドとリモコンを両方手元に構えていないといけないというのは
なかなか厳しいぞ。
パッドからテレビ画面をポイント出来ても良かったんじゃないのか?
もしかしてそれも出来るのか?
ちょっと分からない。

 ▼お引っ越しムービーが楽しい

とはいえ、古き良き任天堂のオモシロ哲学の垣間見えるところもあった。
それが、WiiからWiiUへのデータ移動、「お引越し」と言われる手続きの画面。

これも準備と手続きそのものはとても面倒くさい
(WiiとWiiU両方を立ち上げないといけないとか)んだけど、
データ移動中に画面に映し出されるお引っ越しムービーが、見ていてとても楽しく、見ごたえがあった。

ピクミンが大挙してアイコンを運び出してロケットに積み込んでいき、発射!
WiiUに移し替える時は、ロケットから次々にアイコンを運び出してWiiUの中に片付けていく、
という様子が延々描かれる。

文字にしてしまうと味気ないというか、「ああ、そういうのね」という感じでオシマイだが、
ただシークバーが出て「あとXX分XX秒」ってカウントダウンされるだけよりはよっぽど楽しく待てました。
ここはさすが任天堂だなあと感心してしまった部分。

▼Wii→WiiU データ引っ越しムービー



けど、WiiU、Wiiを使い始めたときと比べると、格段に使いでがないなあ。
Wiiのときは、ニュースも天気もテレビも投票も、結構楽しんで
「おお、ゲームがなくても本体だけで結構遊べるわ」と喜んだものだけど。
そういう遊び心がもう一つ感じられないな。
マ今は、金銭的にも、時間的にも、技術的にもあまりゆとりがなくて……
そこまで色々充実させることが出来ないのか。

惜しい。
やはりその、なんつうか、
京都のお公家さん的なゆとりのありようが、任天堂らしさを支えていたのかもしれないね。


 ▼『ロデア・ザ・スカイソルジャー』の感想

お目当てのソフト『ロデア・ザ・スカイソルジャー』はフライトアクションゲーム。
360度の空間を自由に飛び回りながら、目的地にたどり着いたり、パーツを集めたりする。

デ、ここから話が少しややこしくなる。
このゲームには2バージョン存在する。
1つは、(一応)ご本尊となる、WiiU版の『ロデア・ザ・スカイソルジャー』。
もう1つが、オマケでついてくるWii版の『天空の機士ロデア』。

上でも少し書いたけど、もともとWii向けに制作されていた『天空の機士ロデア』が、
WiiUの発表に伴ってそれ向けに作り直されたのが『ロデア・ザ・スカイソルジャー』。

つまり、
パッケージとしてのメインは『スカイソルジャー』の方だけど、
ゲーム的な兄貴分、コアになっているのは『天空の機士』の方。
ややこしい。

どうしてこんなことをイチイチ書いたかというと……

 オマケの筈の『天空の機士』の方が、
 『スカイソルジャー』よりも圧倒的に遊んでて楽しいから!!


中さんゴメン! でも本音なんだ!
その二つのゲームの違いはこんな感じ。


 ▼『天空の機士ロデア』
 ・Wiiリモコンでポイント操作。
 ・純粋なアクションゲーム。
  ルート上に配置してあるパワーアップアイテムを取って一時的にパワーアップする方式。
  ゲーム開始からクリアまで(おそらく)やれることが増えたり減ったりしない。
 ・60fps(らしい。これはちょっとわからん)
 ・飛行距離に制限はない(飛び先の目標物がポイントできる距離にあれば、遠くてもそこまでは跳べる)


  


 ▼『ロデア・ザ・スカイソルジャー』
 ・ゲームパッドでキー操作。
 ・収集・育成・成長要素あり。
  コース上でパーツを収集し、移動速度・攻撃力・ライフ量・防御力などを上げられる。
 ・30fps(らしい。これはちょっとわからん)
 ・飛行距離に制限あり。
  飛行ゲージがあり、次の目標地点を定めてもそこまで飛べない場合がある。
  その場合、途中で一度地面や壁に足をつくか、ゲージ回復アイテム(コインみたいなもの)を
  取る必要がある。


  


カンのいい人は分かるかもしれない。
どちらもアクションゲームではあるんだけど、
『天空(Wii)』は純然たるアクションで、とにかく腕だけがものを言うタイプのゲーム、
『スカイソルジャー(WiiU)』は育成アクションで、
あまりアクションの腕に覚えのない人でも、育てれば進められるようになるタイプのゲーム、
……を目指した、のだと思われる。

でオイサンとしては、断然『天空』の純然アクションの方が、
テンポもよく、爽快で楽しい! と思ったワケさ。

  普通の飛んだり跳ねたりだけで進んでいく『スーパーマリオ』と、
  コース上でコインやら道具やらを集めてジャンプ力を伸ばしたりライフ量を増やしたりする要素のある
  『スーパーマリオ』の違いみたいなものだね。

育成要素は、あまり得意じゃない人でも進めるようにっていう、
ある種救済措置的に加えられているのだと思うけど。
やっぱりねえ。

ヘタに「集める・育てる」っていう要素のある『スカイソルジャー(WiiU)』はテンポが悪い。
カリカリに育ててからプレイすればテンポも上がるのかもしれないけども、
とにかくもっさりしてるし、
飛び先の目標物サーチがリモコンでの操作じゃなく、
かつパッドでの操作も練り込まれ、最適化されてる感じじゃないので、モタつくんですね。

その点、『天空』は飛距離も気にしなくていいし、
リモコンを振った先に視点が動いて飛び先のポインティングも直感的に出来る
(たまにポインティングが早すぎると認識されなかったりするけど)から、
多少無茶な動きもポンポンポンと出来てしまう。

最初はオイサンも『スカイソルジャー(WiiU)』から始めて、
うーん、まあこんなモンなのかな、と思ってたけど、
試しに『天空』をプレイしてみたら、そりゃもう別物で、快適になって驚いた。
なんじゃこりゃ、と。
もったいないなあ。





まあ、なんか、そんな感じで。

ここ数日、ゲームで遊ぶことの楽しさが、妙に心によみがえりつつあるオイサンです。
PSのアーカイブで購入して放ってあった
伝説の棒読みシミュレーションゲーム『ウィザーズハーモニー』を、
なんだかワカランがついつい始めてしまった。
なんのこだわりもなく、ただただダラダラと育成するのが妙に楽しい。
攻略情報も何もなし。
あ、過去にやったことがあるので、どういうもんかは分かっています。
懐かしくて買っておいてあった。





ファンタジー世界の魔法学園で潰れそうになった部活を立て直す、という
思わず「まじでか……」と言いたくなるようなベタ設定のゲェム。
いいんだよ95年のゲームなんだから!!

適当に勧誘し、
適当に育成し、
イベントが発生したら選択肢も適当。
クリア条件が厳しいゲームではないからそれだってどうにでもなってしまう。

「こいつとこいつは仲がいいから、苦手教科を一緒に勉強させて、
 こいつらは仲悪いから、主人公が間に入って得意教科を一緒にやらせて
 ちょっと相性あげといて」
みたいなことだけ考えて、その隙間からわき出す妄想に、
ほんのりニヤニヤするだけの遊び。


なにをやっているんだ。


以上、自分が何者なのか……と問われたら、ワリカシ真面目に
ときメモラーであり、
ひだまらーであり、
アマガミストであり、
スターソルジャーであり、
リッジレーサーであるなあと感ずるオイサンです。

要するにその他の面で未だに真面目に生きてない、ということだ。
ザマアミロ。

Axdsc1_00326
高山にて。 タモリさんだって悩むくらいなんだから。



 
 
 
 
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年5月17日 (日)

■ミッド越後ロマネスク ~オードリー・ヘップバーンは二度腹を鳴らす~(5) -更新第986回-

日常炒飯事。
オイサンです。

もう決して若くない三人の男が、新潟を相手取って消化速度の限界に挑戦する、
一泊二日、長岡~寺泊~柏崎~小千谷の旅。
今回はその最終回。

二日目、柏崎の宿を発って昼ゴハンを食べるはずの小千谷に到着するも、
誰一人として腹が減っておらずとりあえず
サンプラザ小千谷と錦鯉の里に向かったところから、今回の話は始まります。

Tdsc09563


つーか、錦鯉見てお土産買って、まさかの4㎞大渋滞にハマっておしまいです。
第三者が読んでも、面白いコトあんまりないよ!(ミも蓋もないな)



■テイルズ・オブ・錦鯉~小千谷・錦鯉の里



郊外から一旦市街方面へ戻り、
「こんな狭い道の先にそんな施設があんの!?」と、
カーナビさんにあらぬ嫌疑をかけつつ、たどり着いたのが小千谷サンプラザ & 錦鯉の里。

Dsc09481

サンプラザの建物にでかでかと垂らされた「牛の角突き!」の垂れ幕にビビりますが、
テラジさんは「ああー、なんかそんなんありますねえ」と地元民の余裕が垣間見える。
奈良県民でいう「鹿の角切り」みたいなものか。

  ちなみに某オイサンの父君は、
  「鹿の角切り(つのきり)」を「鹿のかくぎり」と読んだり、
  「天照大神(あまてらすおおみかみ)」を「テンテルダイジン」と読んだりと、
  ポップでキッチュなセンスを余すところなく発揮するエッジヤロウでした。

小千谷ちぢみのお土産はサンプラザの方に何かとある様なのですが、
ぐるりと見渡したその向かいの建物……
「小千谷・錦鯉の里」から発せられるただならぬオーラを感じ取った3人のZ戦士。
我らを出迎える看板からしてハイセンス加減が抑えきれない感じです。

2015_04_20_20_36_17_2


「『お写真をどうぞ』って書いてるから、写真を撮りましょう」

パチリ。

Dsc09484

2015_04_20_20_36_00
(お写真提供:テラジさん)

ええい、たちの悪い中年め! トシを知れ!
いやあ、楽しいなあ……。
男がいつまで経っても大人になれないって本当だなあ……。
でも、この錦鯉の記念写真プレートは、さすがにあんまりだと思うけどね。
イヤいいんだけどさ。
寧ろなくならないで、なくさないで欲しいけど。こういうの。
大事だよ。

帰り際、

  「ところでこの看板、誰も
   『コレ、もういいんじゃないですか?』
  って言わないんですかねえ」

 「言わないんでしょうねえ。
  コレを、朝、表に出す当番とかがいて、特に何の疑問も持たず表に出すんでしょう」

 「出し忘れると怖い人が出てきて
  『オイ! 今日アレ出てねえぞ! 当番誰だ!
  アレ出さなきゃ始まんねえだろう!!』

  とかって言ったりするんでしょうねえ」

なんて言って笑ったけど。あながち、間違ってもいないんだろうなあ。
いつまでも大切にしてもらいたいです。
いつまでも素朴でありたい。
大げさな煽りや、華美に飾られた強い刺激は要らないよ。
全部そぎ落としたら、何もかもあの看板くらいに落ち着くんじゃないだろうか? この日本という国は。

……とか、勝手に素朴の象徴扱いしてるけど、
作った人的にはめっちょド派手にやらかしたつもりだったら申し訳ねえなw
「クレイジーだぜ! こいつぁRockだ!」って。
ねえか。
ねえな。

Dsc09487

錦鯉の里さん、オープニングの看板のみならず、中の石像やらもなかなか奮っている。
テラジさん、よつさんのウケも上々です。
果たしてお金を払って中の展示まで見に行ったものか若干躊躇しますが
お邪魔した地域にお金を落としていくのは我らが流儀。入場料をお支払いして奥へ進みます。

小千谷という土地が錦鯉で有名というのはここに来るまで知らなかった、
というか忘れていたのだけど、
そういえば中越地震の時、何千万円の鯉が死んだとかなんとかニュースで聞いた覚えがある。
あったな、そういうの。

最初の展示室には、錦鯉の体の柄による系統立てた分類とか、どこから来た品種かというような
アカデミックな展示がされていて興味深い。

Dsc09553

ベーシックな赤白のものから、黒の斑紋混じり、黄色一色、白一色、黄黒のブチ……エトセトラ、エトセトラ。
それらの色と紋の入り方でそれぞれ名前がついていて、
中にはドイツ産のものなんかもいるらしい。

  他の国の名前は見かけなかったと思うから、
  日本とドイツでしかお盛んではないのだろう。

そして奥の水槽! ていうか、プール!
一体何匹いるんだか、直径10mはあろうかという円に近い多角形のプールに、
ワンサカワンサと押し寄せる、色とりどりの鯉、また鯉。
よつさんがエサを買ってきてバラ撒くと、もう地獄の餓鬼のように群がってくる。

Dsc09552

その光景を見てテラジさんもテンションがあがったご様子。
おお、二人とも妙なところに反応するな。
変態だ変態だとは思っていたがどんな性癖だ。

あとどうでもいいけど、鯉の皆さんは相当バカなのか、
エサを持った人間に反応して群がっては来るのだけど、
エサを投げ込んでもその落下地点には気付かずにずっと人間の方を見ている、という
クックック、所詮は魚類よのう……一生エラで呼吸をしているがいい!!
(言われなくても一生エラ呼吸です)
などと言ってあげたくなるトンチキ仕様。

2015_04_20_20_39_18

以前、珍しい模様の鯉にウン百万円の値が付くとか、
好みの模様の鯉を育てるのに何十年もかけるとか聞いたことがあり、
人様の趣味に難癖を付けるつもりはないけど
その面白さは今ヒトツ理解出来そうにないと思っていたのだがこうして眺めていると確かに、
自分の好きな色合い・カッコイイ斑紋を持ったものを育てられたら確かに楽しいかも知れないと、
そこにちょっとしたミニ四駆的な楽しみを見出してしまうのは
オトコノコの業なのでしょう。
ちなみにオイサンはこの黄色い模様みたいな子が結構好きかもです。

Dsc09545

二人も、エサを撒き、鯉の写真を撮るのに結構夢中。
ムウ。
期せずして、なかなかおもしろい場所だったな。

広島カープにも頑張ってもらいたいものです(余計な一言)。



■小千谷サンプラザのラーメン、塩沢石打の越後もち豚



「うーん面白かったな。で、なんでしたっけ?」
そう、我々は……て言うかオイサンがこの場所を慌て者のお姉さんから聞き出したのは、
鯉を見るためではなく、小千谷ちぢみを見るためなのだす。
そしてそれは錦鯉の里ではなく、お向かいのサンプラザの方にあるのであった。
おみやげなんかもね。

サンプラザ小千谷、1Fには小千谷ちぢみの歴史とか器具とか体験コーナーとか、
ちょっとした資料館のようになっている。
染めた織物を雪の時期に雪に晒すという工程があるらしいというのは何かで聞いたことがあったけど、
テラジさん曰く
「そういえば、子供の頃、雪の中でこういうのやってるのを普通に見かけてましたねえ」

とのこと。
ああ、やっぱり本当にやってるんだ。
それが日常の風景にとけ込んでいる地域も、当たり前だけどあるんだなあ。
なにやら感慨深い。

2Fは物販コーナー。
ここで小千谷ちぢみの巾着と手ぬぐいなんかを購入。
テラジさんは、訛のキツイ地方へ行くとたまに見かける、
その土地の代表的な方言が書かれた手ぬぐいを購入しておられた。ブレぬ男よ。

そうして2Fもひと巡りし終えたところで、もう一人のブレぬ男・よつさんが
「さっきからずっと、美味しそうな匂いしてますね」
と言い出す始末。
その通り。
この小千谷サンプラザに入った時からずっと、
どこからともなくラーメンのダシの香りがずっと漂ってきていた。
「こっちですね」
当たり前のように彼の先導した先には、既に数人、並んで待っている
一軒のラーメン屋がのれんを垂らしていた。

  よつさん「小腹が空いてきました」

ブレない。
しかし確かに、腹がそれほど減っていなくてもこのダシの香りは食欲中枢に訴えてくる。

しかしこのとき、我々は既に心に決めていたのだ……
塩沢石打のSAで、クソ旨いしょうが焼きを食べると!!

三人ともぐっと腕組みをして黙り込んでしまう。
二人の様子を見、オイサンは考えていた。
なんということだ。二人とも、今回の旅で一番真剣な顔をしているぞ。
大人の男って、真面目に遊ぶとホントどうしようもないな。

結局、何が決め手になったのかよく分かんなかったけど、
ここでラーメンは食べずに引き揚げることになった。
さっき決めた通り、塩沢石打のSAで、オイサンは越後もち豚の野菜炒め定食を、
よつさんは越後もち豚のしょうが焼き定食を、テラジさんはたれカツ丼を食べ、
それらは本当に驚くほどの美味しさで、
もち豚もさることながら、お米の美味しさと、生卵で作った卵かけゴハンの美味しさといったら
言葉を失うほどだった。

Dsc09585

Img_1951

ただのSAのゴハンがこんなに美味しいのか……。
Terrible……Terrible, Japanese……。

小千谷のラーメンの味がどれ程の物であったか、それは気になるところではあるのだけれども、
あそこでラーメンを選択しなかったのは、
多分このSAの美味しさを知ってたテラジさんが、
もうどうしてもたれカツ丼を食べたい胃袋になってただけ
なんだとなんとなく思う。
一度ハンドルを切ってしまった胃袋は、そう簡単に別ルートを選択することは出来ないものだ。

さあ、帰ろう。
旅は終わりに近づいている。着実に。



……。



ハズだった。
ハズだったんだよ。
あとはもう、スンナリおうちに着くだけのハズだったんだ。

先に残る高速道の渋滞は、関越道が中央道に合流する八王子のあたりにほんの4、5km、
赤いマークがついている……それだけだったんだ。
けれど、その4kmが、無限の、永遠の4kmになるとは……この時、三人の誰もが予想しえなかったのです。



●◇● 終章 終わらない、無限の4km ●◇●



「索敵班! どうなっているんだ!」
「わかりません! 敵はたった4㎞の筈です!」
「4㎞だと!? では一体なぜ、これだけの艦隊が足止めを食らっているんだ!!」

ジェントル号車内に緊迫した檄が飛ぶ。

塩沢石打でおいしい卵かけご飯を食べ、とても幸せな気持ちで最後の高速道に乗ったのが13時を過ぎた頃。
そのあと、16時頃に一度寄居のPAでトイレ休憩をとった。
そして、今。
いつの間にかとっぷりと日の落ちた闇の中、周囲に停滞する無数の超時空ビークルの赤いランプの海に浮かぶように、
ジェントル号は八王子のJCTを通過できずにいた──。



事故渋滞です。



「もう2時間近くロクに進んでない……。このままでは……」

固唾を飲む二人のクルー。

『日常』が、終わってしまうぞ……!!」

高速に乗ってから流し始めた2クール・26話ある『日常』も、残り話数が少なくなりつつある。
CM抜いて1話20分チョイだとして、26回で8時間。
カーナビの画面では、天井から降ってきた蛍光灯にトランプのピラミッドが押しつぶされている……
こんなはずではなかったのに……!


ゴハンを食べて高速に復帰するタイミングでも、
渋滞ポイントに到着する直前でも、
道路状況をチェックしたとき、いいとこ4、5km程度の赤い印が確認出来る程度で
渋滞らしい渋滞はほとんど察知できなかった。
しかしその4kmが、よもや無限の4kmだったとは。

面白がって無限無限言うもんやから、無限さまの罰があたったんや……。

  これは後で分かったことだが、
  事故は、上りの中央道と関越道が合流するまさにその合流ポイントで起こっており、
  その両道ともがギッチリと詰まった状態だったご様子。

おかげで『日常』の視聴が随分はかどってしまったワケだが、
そもそもこの3人、『日常』はもう何回見たか分からないくらい見てるんで
今さらはかどったってナンボノモンジャイなんですけども。
大体のエピソードをオチまで記憶しているので、始まった時点で

「あ、面白いやつキタw」
「この話好き」
「だめだ、もう笑いそう」

みたいな会話を、動かない車中でずっと続けていた。
オエー! ナンツッテ! オエー!
お陰で渋滞の辛さも随分軽減されたのではないかと思う。
ありがとう、『日常』。
ありがとう、京都アニメーション。
ガッツリ2時間足止めを食った後、通過する事故現場に一台の大型バイクが横たわっているのが見えました。

後にテラジさんは、
「俺、こんな心に沁みる『ヘッドライトテールライト』は聴いたコトないっすよ!!」
と語ったという……。

  ※『日常』終盤のある話数の中で、かかるシーンがあるんです。
   魚雷跳び誕生の瞬間である。

あと、よつサンも、この渋滞にハマっている間に、
行きの山谷SAで買ったフレンチトーストを食べる機会をようやく得たらしい。
まあ長かったもんね……。お腹ぐらいすくさ。

やがて事故処理が終わり、ウソのように流れ出した中央道をしばらく走った後、
石川のPAで、ぐったりと凝り固まった体をほぐしながら厚い息をつく。
いやあ。
最後の最後に疲れてしまった。
これだから旅は分からない。
きっと、あのブッ壊れたバイクの持ち主さんも、
……今やご存命かどうかわからないけど……
気分良くどこかへ向かう途中だったに違いないのだから。

超美味しかった寺泊のエビフライを、もう一回食べに行こう。
そんなシンプルな動機から始まった今回の旅も、もうおしまい。


「オイサン、ここから山が見えますよ」


塩沢石打でゴハンを食べたあと、
小雨のぱらつき始めた中を所在なくさまよっていたらテラジさんが教えてくれた。
まだところどころ雪が残っていて、滑らないように歩くのに、気を使う。

Dsc09588_2


SAの裏手から高速道を隔てて見渡す山は、
曇天の下に青みがかった灰色の靄をうっすらとまとって、
まるで自分もろとも蜃気楼の向こうに飲み込むようだった。


「山が見えますよ」


何故だろう、そのなんでもない一言が、
というより、その時に限ってなぜかテラジさんがそう教えてくれたことが
心にぶら下がっている。
いつもとちょっと、違った気がしたのだ。
どうしてだろう。
疲れているように見えたのだろうか。
退屈そうに見えたのだろうか。
そんなことはなかった。
ただ、満腹のけだるさがあったのだ。
そのとき自分も、「ああ、はい」とやけに気のない返事を返してしまった気がして申し訳ない気分になる。


「ここから山が見えますよ」


今さら何を言っているんだ。どこからだって、まわり、山しかないじゃないか。


「山が見えますよ」


どこからだって当たり前に山が見える。なんて素晴らしいんだろう。
山が見える。
新潟は美しかった。
山を見て海を見て空を見て雨に降られ、また山を見て。
もしかしたら、見て欲しかったのかも知れない。
それでまた美味しいのだから言うことがない。

小雨と曇天の下にある、飽き足りた満腹の幸せ。

イタリアのエビフライはあんなに美味しいだろうか。
イタリアに、ナガオカンはあるだろうか?
それはイタリアに行ってみないと分からない。

私たちはオロカだから、いつかまたきっと、誰かが言い出すに違いない。

「あそこのエビフライ、また食べたいっすねえ」
「美味しかったですよねえ?」
「……行く?」

そのときまで。
新潟が、いついつまでも新潟でありますように。
イタリアンを、いついつまでもイタリアンだと言い張れますように。

うーん。
しかし今回はさすがに食い過ぎた。気がする。


  よつさん「無理っす」


オイサンでした。
 
 
 
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年5月16日 (土)

■ミッド越後ロマネスク ~オードリー・ヘップバーンは二度腹を鳴らす~(4) -更新第985回-

じゃきんと起床。
皆さんおはようございます、柏崎の朝です。

P4190164


長岡~寺泊~柏崎~小千谷を巡る、新潟モグモグツアー、
2日目は柏崎からスタート。



●◇● 第5章 朝の柏崎・青海川の朝と無限コーヒー ●◇●




5時。
オイサンは例によって旅先早朝ジョギングをするので、一人起き出してモゾモゾとお着替えです。
ジョギングとは言うものの、この柏崎フィッシャーマンズケープ周辺では
人の足でノビノビ走れるコースをあまりうまく設定できなかったので、
近場をちょっと回っておしまいです。

 ▼コース
  宿(柏崎フィッシャーマンズケープ) → 恋人岬 → 青海川駅

距離で言えば5㎞弱、
マ小一時間、写真を撮りつつてれっと走ればラクショーだろヘヘン、と思っておったのですが、
……いやあ、さすがテラジさんを育んだ最果ての大地。
アップダウンが極端で、寝起きの体には厳しいものがありました。
流石にもう春なので、肌を刺すような、とは言わないまでも、張り付くような



■恋人岬



柏崎のラブスポット、それが恋人岬。

P4190158
恐らくこの辺りの最高点ではないでしょうか。遠く臨む米山がきれい。

P4190185

P4190281

恋人岬。
ここを恋人同士で訪れて、南京錠をかけると永遠に幸せな関係になれる伝説があります(後半てきとう)。
名前を書くハート形のプラ板も売ってる様です。
そんなん別にここで買わんでも、
自分で適当に作って持ってきた方が安いし面白いんじゃないか? などと考えてはいけません。
オフィシャルグッズ以外を使うとたちまち別れの呪いに反転するので注意が必要です。
資本主義のルールを乱した奴らは決して許しておけないとウルトラマン!!

  すみません、そんなルールがあるかどうかは分かりません。
  つーか、別に神様とかそういうもんでもねえよな。
  でも別に「ここで売ってるヤツしか使わないで下さい」とは書いてなかったなあ。
  南京錠もここで売ってるんだろうか?

このテのスポットは日本のあちこちで見られますけれども、ここは一体いつ頃からあるんだろう。
テラジさんの幼少期からあるというので大概な古さのハズ。
どうにか若い観光客を呼ぼう、という策の一つなのだろうけど、海外でもこういうのあるのかなあ。
日本中に、いったいどのくらいあるんだろう、
こういう「鍵をかける」とか「鐘を鳴らす」とか「手をつないで通過する」とか。
ラブ観光産業。
近所にラブホテルでも併設させとけばいいのに(余計な下世話)。

P4190182


宿から恋人岬へは、一旦急激にのぼってその後一気にそれ以上下るダウンヒル。
オイサンが訪れたのは朝の6時前で、
さすがにこんな時間からこんな辺鄙な場所(失礼)でイチャついてるカップルはおらんだろう、
とタカをくくっておりましたが、
ひざを痛めない様テクテク走るアラフォーの横を、すごい勢いで下って行くオクルマあり。
うおう。
岬で追いついてみると、案の定カップルさんが朝日に向かって愛を誓い合っておられます。
マジデカー。

恐らくこの時間なら誰にも邪魔されず、二人きりで愛を誓い合えると思ったのでしょうが、
ノンノンノン、そうは問屋が卸さない。
普段の朝ならそれも叶ったかも知れませんが、今朝ばかりはタイミングが悪かった。
神奈川くんだりからわざわざエビフライを食べに来た無意味に早起きなアラフォーが軽快に走っていますよ。
なんやったらオッチャン、シャッター押したろか? ん? いらんか?

P4190194

こんなトコで愛を誓い合うヒマがあるなら、
ゆんべもう2、3ROUND、オフトゥンの中で愛をこねくり回してた方が良かったんでないかい?

  ……しかし考えてみれば、キミらホンマ運悪いな。
  モノスゴイ確率で、たまたま来てたオイサンにはち合わせたわけですからね。
  普段多分、朝からここ走るヤツそうそうおらんと思うし。
  釣り人さんなら数人おられましたけども。
  二人してよほど、日頃からおいたばっかりしてるんとちゃうのん?

思いのほか美しい、柏崎の朝の海です。
サテ無意味に恋人たちの周りを2、3周して(ひどい)
鬼のような坂をのぼって宿前へ戻り、今度は逆サイド、西側へと下ってまいります。
この戻りののぼりがあまりにキツくて途中で足が止まってしまった。
おのれ。リベンジしてやるからな。



■青海川駅



恋人岬から一旦宿の前へ戻り、今度は西側の傾斜を下って青海川駅の方へ。
西側も、なかなかの勾配のくだりを一気に駆け降りる。
あとでこれを登らないといけないのか……きちいな。

P4190278

P4190275

下り切ると鄙びた集落があり、小さな川が流れているが、どうやらこの川は鮭が遡上してくるのだそうな。
見てみたいものだ。
ある家の生け垣に、至極普通にミズバショウが咲いていて、
やはりここは寒い地域なんだな、ということを実感した。
この日はさほど寒くはなかったけど。

Ap4190224


集落の道をドンつきまで行くと、JR信越本線・青海川の駅。
なんでも、日本一海に近い場所にある駅なのだそうな。
ナルホド納得の近さ。若干こわい。
テラジさんのお話では、中越地震で駅舎やら線路やらがやられたのだそうで、色々と綺麗になっていた。
跨線橋がコンクリートの塊みたいな通路になっていて、そこだけ地下監獄みたいで恐ろしい。

P4190227

Ap4190233


あとたった今知ったんだけど、ドラマ『高校教師』のドラマのロケ地でもあるんだそうな。
おお、ウッカリ聖地巡礼してしまったぞ。そのドラマ見てないけど。
なんか人気のあるドラマだったのは知ってる。 ← 興味なし

無人駅でホームにも入れ、写真を撮っているときに
「間もなく電車が通過します」とアナウンスが流れた。
しかし、待てど暮らせど電車がやってこない。
一応来るには来たのだが、アナウンスから4、5分はあったと思う。
おおらか過ぎるだろ……。



■朝風呂・朝メシ・無限モーニングコーヒー



ひとしきり朝の柏崎の空気を楽しんで宿に戻る。
恋人岬からの帰りを走って登り切れなかったのが悔しくて、
青海川の駅から戻ったあと、もう一回恋人岬まで下ってリベンジしたしょうもないオッサンがお伝えしました。
今度はちゃんと登り切った。

ひと汗かいたあとはお宿でおフロです。
あの素晴らしい露天風呂をもう一度、ってなワケで、起きて私を待っていて下さったテラジさんと二人で
また風呂へ向かいます。
ラブい。
朝から足を延ばして露天風呂……最高じゃないか……

  ……よつさん? あの男がこんな時間に起きてるわけないだろ!

風呂を上がり、どうにも喉が渇いたので自販機を探すが、
部屋とフロントのある3Fに見当たらない。
2Fの風呂場の前にあったのは分かっているけど、そこまで下りていくのもめんどうくさい……。
ホテルマンくんホテルマンくん、このフロアに自販機はあるかい?

  ホ「はい、大浴場の前にございます」
  オ「あー。じゃあこのフロアにはないんですね」
  ホ「ええと、大浴場の前に」
  オ「大浴場は2Fですよね」
  ホ「……?」
  オ「……?」
  ホ「……あ。ああ、ああ。はい」


田舎のホテルはのどかでいい……。

朝ゴハンはバイキング。やはり海産系が充実。

Adsc09467

のどぐろのヒモノなんかがあって、大変美味しく頂きました。
ゴハンもまた、新潟だけあって美味しいんだこれが。
ただのホテルバイキングのくせにもう、殺す気か!

ゴハンを終え、部屋でモニョモニョと片付けなどしておりますと、
タバコを吸いに出ていた二人が手にカップを持って戻ってこられた。
「お、それは!」
「無限コーヒーです(ニヤリ」

  言いたいだけだろ。

「よし、私も無限コーヒーもらってきます!」

  ええ、モチロン言いたいだけです。

喜び勇んで、フロントロビーでコーヒーサーバーのスイッチをON!
ゴガガガガ、と音を立て、どうやら出来合いのコーヒーが入っているワケではなく
一杯ずつ抽出してくれるタイプのご様子。
ウム、うれしい。
抽出中にフと、ロビーから奥へと続く廊下の暗がりに目を向けると、
フロントの入り口にあるついたての陰に★Coca Colaと書かれた自販機の姿が!!

田舎はホントのどかだな!

あ、無限コーヒーは美味しかったです。

2015_04_20_20_34_53
(お写真提供:テラジさん)



●◇● 第6章 ひとときの小千谷~旅にとまどう ●◇●



こうして、朝からたらふくメシを食ったアラフォー+アラサーの三人。
いいだけ部屋でゴロゴロし、ヨッコラショと帰りたくない腰を上げ、
ちょっとだけ土産物を物色したのち
ブオンと走ったジェントル号が次の目的地・小千谷へ着いたのがお昼前。

  「(バタン、と車のドアを閉め)さて……。昼メシ、何にしますかwwwww(半笑い」
  「いや、さすがにまだ腹が減ってませんw」
  「デwスwヨwネw」

さしもの我らがエース、胃袋大巨人よつサンの口からも若干の泣き言が
おくびと一緒に湧き漏れてきます。

  ──彼はのちにこの旅の様子を、
  「はじまりの食べ物を口にしてから先、かたときも腹の減るいとまがなかった」
  と語っている。食い過ぎである。

しかし、そうなると途方に暮れる。小千谷では、特にすることを考えていない。
郊外の大型モールにクルマを入れ、タバコをふかして考えます。
神宮寺三郎リスペクトである。

  テラジさん「どうしましょうかー……(何も考えてはいない
  よつさん 「そうですねえー……(腹、はやく減らねえかなあ
  オイサン 「困りましたねえー……(特に困ってもいない

風渡る、小千谷のけだるいひととき。





Aimg_1927
(お写真提供:よつさん)



……。



旅の途中で不意に訪れる、こういう時間はとても好ましい。
旅へはいつものんびりするつもりで出掛けるけれど、知らず知らずのうちに心が高ぶって、
ああしよう、こうしようといつの間にか忙しく、目的をこなすために動き回ってしまう。

そんな中で、することも目的もない、視線の定まらない時間に行き当たると、
次を、何か次をしなければと焦りを覚えてしまいがちだけど、
それは粋じゃないと感じる。
どこまで行ってもいいし、どこで引き返してもいい。
何かを見てもいいし、見なくてもいい。
そういう最も大らかな時間が、旅の中にはある。
いつか訪れた青梅の旅にはそんな空気が溢れていた。

旅の時間は流れ続けて、やがて終わることも知っているから、
その貴重な中に身を置いてるとナカナカ気付けないけども……。

今思い返してみると、この時が、今回の旅でのその時間であったなあと思う。
ありふれきった郊外のショッピングモールだったけど。
この瞬間の、みんなちょっとまごついて、
仕方なくタバコに手を伸ばした空気はとてもよかった。


  (やべえ……腹が減らねえ……)


そんなどうしようもない、やんちゃな静寂。
ナンデモナイ道ばたで、何が来るかも分からない何かを待って時間をつぶすような……。



……。



旅から帰って写真を眺めていると、いつも、そこはかとない物足らなさに苛まれる。
肝心な場面の一枚がないのではないか……そんな淋しくて虚ろな気分が、どうしても残る。
それがいつで、具体的にどの場面なのかはわからない。
きっと、行っている間、そこにいる時には分からないことなのだろう。

その瞬間は、旅のどの時刻に訪れるか分からない。
最終日の朝なのか、
中日の夕方なのか、
もしかしたら出発直前の、皆が集合したときであるかもしれない。
はじまりの高揚感かもしれないし、康寧の充足感かもしれないし。

  この時も、その時間の訪れに、あまり上手に気付くことが出来なくて、
  ちょっともったいないことをしたな、と思う。
  もっとふんわり、あの時間を楽しめれば良かった。

撮るとき、撮ったときにも「ああこれだ」と感じることも、先ずないだろう。
その時間を、私は「旅の支点」と呼びたい。
旅の支点は、終わってみなければ分からないからだ。
予測をしたならしたことによって、きっとまた支点はうつろい、
パラドックスの様に元いた旅の時間には戻れない。
狙いを定めることは、出来ない。

「この一枚、この一文に、この日々の全部が包み込まれている」。

そんな一枚を、毎回漏らさず捉えられるくらいの敏さは身につけたいものだ。
そのくらいになら、死ぬまでにはなれると思う。
ならねばならぬな。そのくらいには。
それは多分、難しいことではないはずだ。
一人でいる時は比較的簡単だけど、人と一緒だと難しくなるね。

ムウ。なんかどうでもいいことを考えてたハズなのに、
人生の目標っぽいものが出来てしまった。
奥が深い。



……。



とりあえず土産物と信濃川が見たい、というオイサンの漠然とした要求に、
「じゃあもう、昼メシは塩沢石打のSAにクソみたいに旨いしょうが焼きがあるので
 そこにしましょう。小千谷は、道の駅を見ておしまいということで」
という、実にざっくりした行動方針がたつ。

そうと決まれば、走れ、ジェントル号!
俺たちが空腹になる、その時まで! 


  ジェントル号「ほな自分で走らはった方がエエのんとちゃいますか」



■道の駅 小千谷・ちぢみの里



小千谷郊外にある道の駅・ちぢみの里に来ました。
日帰り温泉とちょっとしたお土産モノスペース、あとは食堂。
のんのんとした空気が辺りに満ち満ちています。
のどけき贅沢な時間……。

Dsc09476


実家への土産に、
変わり種の栃尾のあぶらげ二種と昆布巻き、あとなんでもないたくあんを送る。

  なぜたくあんかといえば……この直前に書いたここなちゃんSSを書いて以来、
  俺が美味しいたくあんに飢えているからだ!!

デ買い物を済ませてしまったら、もうすることがない。
ただ一点、オイサンには小千谷に来たら見てみたいものがあった。
小千谷ちぢみである。

アレは小学校の社会の授業であったろうか、地方の工芸品・名産品として憶えさせられた小千谷ちぢみ。
なんかこう、「どこそこではこうぞ・みつまたが取れる」だとか、「今治ではタオルが」どうとか、
そういう断片的な記憶に残る小千谷ちぢみ……。
せっかくその本場に来たのだから、名前だけが深く記憶に残るそのモノに実体を与えて帰りたい。

お土産コーナーをひとしきり眺めてみたけれどそれらしきものは見当たらない。
お土産として気楽に並ぶようなものでもないのだろうか?
せっかくだからと勇気を出して、お店のお姉さんに聞いてみた。
お姉さんお姉さん、小千谷ちぢみはあるかい?

  お姉さん「小千谷ちぢみでしたら、
       町の中にあるサンプラザに行かれるといいと思いますよ♪」

アラいやだ、(何がだ ありがとう。地図か何かあるかしら?
お姉さん、一度奥へ引っ込んでチラシを持って来てくれました。


  お姉さん「これをどうぞ♪ 割引券もついてますから♪」


と、お姉さんが誇らしげに見せてくれるチラシの端についた切り離し式のクーポンには、
「有効期限 2015年4月5日」の文字が!!
……お、お姉さん?


  お姉さん「いやだー/// 私ったらうっかりばかりで!♪」


イヤ、うっかり成分は今の一か所だけだったけど。
可愛いからいいけど。
田舎はホント素朴だ……(ウットリシミジミ

ひとまず行くかどうかはサテ置き、聞くだけのつもりで聞いてみたのだけど、
萌えキャラスメルを嗅ぎ付けて寄ってきたテラジさんに一部始終を聴かれてしまい、
「そこ行きますか」
と乗り気な返事を頂けたので、お言葉に甘えて、レッツ・小千谷サンプラザ!

はたしてそこでは、一体何が待っているのか!
だいたい錦鯉です!(ネタバレ


つぎ待っている物。

2015_04_20_20_36_17
(お写真提供:テラジさん)

 
 
 
 
 
 
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年5月 3日 (日)

■ミッド越後ロマネスク ~オードリー・ヘップバーンは二度腹を鳴らす~(3) -更新第984回-

お部屋に新しいお友だちが増えました。
7人目の適格者(チルドレン)。
オイサンです。
さ、ご挨拶して。

Adsc09702


痛い、蹴らないで。痛い痛い。
『閃乱カグラ』から葛城さん……ですが、正直どんな子か全然知りません。
ゲームの方にはベルトスクロールアクションってことでそこそこ興味はあったんですがやらずじまい、
アニメになるってんで見てみたけど、イマイチ乗り切れずこれも途中退場。
しかしフィギュアになったこのお嬢さんはなんとも魅力的で、
殆どノータイムでぽちっていました。

いやらしいフィギュアですね。
こちらのお嬢さんは、オイサンちでは初のキャストオフ可能モデルですが、
キャストオフ後のお写真はもちろん載せません。


娘のハダカをインターネッツに公開する親がどこにいるか!!


まあそもそも、そういう狙いでお迎えしたわけでもないですし。
最初の、接続部保護ビニールを取るとき以外はお脱がせしてないです。

なんと言ってもこの、風を巻く躍動感。
一番見栄えのするアングルで撮ろうとすると、ご覧の様に
自分が蹴られる寸前みたいな画になるというドM仕様。
素晴らしい。

実はこちらのお嬢さん、
お迎えすることになってから我が家へお越しになるまで、2年近くかかっている。
半年レベルの延期通知が3、4回寄せられました。
何がそんなに時間かかったのか分かりませんが、
こりゃもう来ないかもなーと思い始めておったのだけど、
イヤイヤ、ちゃんと来てくれた。
良かった良かった。
そしてこの出来栄え、何の不満もありません。

もしもコレが、「アニメを見て」とか「ゲームをやって」とかで
作品とキャラのファンになりお迎えすることを決めたのであったれば、
作品としての熱も下火になった今になってのお迎えは若干さめたものであったかも知れませんけども、
フィギュア単品としてのフォルムに純粋に惹かれてでしたんで、
その鮮烈さはこうして物を前にすると、高まりこそすれ衰えるところはまるでない。

イヤ、良い買い物を縞パ……否、しました。


サテそんな前置きはともかく、
今回は新潟までエビフライを食べに行く一泊旅行レポートの3回目。

長岡・寺泊・柏崎、そして小千谷と、
いま最もホットなスポットを小気味よくご紹介です。



●◇●第4章 無限のシーポート ●◇●



さて食べる物食べたら、あとは寝るだけです。
寝ぐらへ向かいましょう(怠惰)。
日本晴れの海岸線を南へ下り、目指すは柏崎フィッシャーマンズケープ。

ちょっと内陸の景色にも興味があるというオイサンの我が儘にも応えてもらい、
海岸線半分、内陸半分のややこしいルートで柏崎へ向かう。

「すんませんけど、奥さんに『バゴーンとサラダホープ買ってこい』
 って言われてるんでちょっと途中でスーパー寄りますね」


と、ジェントル号オーナー。
ちなみにバゴーンはカップ焼きそば、
サラダホープは新潟あたりでしか売られていないという米菓。
ピーナツ揚げをピーナツ抜きにして、ちょっとあっさりさせたようなお味がします。
バゴーンは……関西あたりでは売ってたけど、関東では見ないな。
地元愛丸出しの遠大な買い出しである。
丸出し。

 


この辺りでもテラジさんの地元トークが冴え渡る。
なんだっけ、コインスナックとか、オイサンは初めて聞く単語とか出てきました。
要するに、ロードサイドの24時間営業自販機コーナーなんだけど、
自販機以外にもゲーム機なんかが置いてあって、よく入り浸ったとか、そんな話。
あとは……地元出身の声優さんの話とか。

  ね、ホータロー。
  椎茸は食べられるようになったかい?
  ぼくはアレを貸しだとは思ってないよ!

途中、ホームセンターだかスーパーだか、
トイザラスだか分からない巨大店舗で買い物をし、
地元企業・ブルンボに大量の年貢を納めて走れば……
夕刻前には到着しました、思い出の柏崎フィッシャーマンズケープ。

P4190155




「親不知のコンビニに行くことは、生涯二度とないだろう」……



前回魚津行きの途中に立ち寄ったコンビニのことを、
そんな風に冗談めかして言っていたオイサンですが、
マぶっちゃけるとこの柏崎フィッシャーマンズケープにだって
もう一度来ることになるとは思っていなかった。
だって、普通、観光じゃなかなかここへは2回来ないよw

  ただ、こうして2回目来たのであとはもう何回来ても不思議じゃないと思う。
  「旅先へは、1回しか来なければその一度で縁が切れるのが常だが、
   二度目があれば、その先は天井知らずである」

  というのが、自分と土地との縁についての感触。

前回来たときは空模様もすぐれず、
ちょっとサバサンドを食べるために立ち寄っただけだったのだけど、
テラジさん曰く、日本一の夕日の見られる岬なのだそうで、
「この辺りに住んでいたときは毎日見られた筈なのに、
 今となっては美しく思えて仕方がない」
と、なんだかしみじみとおっしゃる。

  離れて暮らしている者にとって、
  故郷というのはどうにも抗い難い美しさと懐かしさを発揮する。
  失われ続ける物でしかないからねえ……。
  100%の姿のあの頃を取り戻すことは、もうないから。

今回のお宿は、そのフィッシャーマンズケープに併設されたホテルシーポート柏崎。
テラジさんにとっては
「慣れ親しんだ地元に、わざわざ宿を取って旅行者として宿泊する」
という、特別な意味を持ったものということになる。
特別というと大げさに聞こえるかも知れないが、コレが案外バカに出来ない。

  昨年の冬、オイサンも地元に帰る際最寄りから15分と離れていない駅に宿を取り、
  地元の人間としてでなく、旅行者としてほぼ地元に投宿してみたのだけれども、
  一風変わった大切さ、特別さを手に入れることが出来たと感じている。

何ならホテルの案内係の中にどうやら同窓生とおぼしき名前を見つけたとまで仰るけれども、
それはあくまでも地元民の事情!
オイサンたちはただの旅行だウェーイ!!
どんな部屋だ、風呂はどんなだ!? 飯は旨いんだろうな、シェフを呼べ!!(呼ぶな)



■インフィニット・かしわざき



宿の三大要素。
それは、「お部屋」「おフロ」「朝ゴハン」、そして「面白いスタッフ」。
例によって4つあります。

チェックインを済ませて通されたお部屋は、
しょぼくれたアラフォー一味にはあまりに過ぎた、まさかのオーシャンビュー。
広々とした12畳で、日本人なら誰もが愛する広縁(窓辺のおくつろぎスペース)が
畳よりも一段低く作られていてやたらと広い。
けしからん! 気に入りました!

Dsc09273

Dsc09259

  あと、コンセントの口がやたらあちこちにあったのも嬉しかったなー。
  地味に大事。

案内してくれたホテルマンさんの、
「窓は、決してお開けにならないで下さいね……」
という意味深な一言に、
「実は、一面に海が見渡せるこの大きな窓は
  窓ではなく大画面液晶なんじゃねえか説」

が浮上したりしつつも、底抜けに幸せな気分でダラダラするおっさんトリオです。
旅はいい……。

案内の方が一通りお部屋の説明をしてくださる中で、押入れを開け、おフロのタオルの話になった。

「バスタオルはこちらにありますので。
 まあここから持って行かなくても、おフロ場の方にもご用意してますので、
 そちらを使って頂いても結構ですが」

マなんてことのない話であるが、案内さんが出て行ったあと、
それを拾ったアラサーがおかしなことを言う。

  よつサン「ということはアレですよ、タオルが無限に使えますよ」

無限!!
なんと甘美な響きであろうか。言い方変えただけだろ。

  よつサン「『ご飯おかわり自由』とかも、自由とかヌルいこと言わないで
       『おかわり無限』にすればいいんですよね」


また……なにを馬鹿なコトを言い出すんだね、このアラサーは。
それはキミ、この前の日に残業中のオイサンが、晩ゴハンを食べに出たとき考えてたのと
一字一句違わず同じじゃないか。
パクんなよ。
するとまたどうしようもないモンで、
面白くなっちゃったアラフォーがテレビの横に置いてあった
「ロビーにモーニングコーヒーをご用意してございます。ご自由にご利用ください」、
みたいなお知らせ書きに目をつけて

  テラジさん「モーニングコーヒーも無限ですよ」

なんということだ柏崎! タオルのみならず、米とコーヒーも無限だなんて!
まさしくI/K(インフィニット/カシワザキ)。
すごいぞ柏崎、これぞ無限を生み出す夢のエネルギー・原子ry(以下、政治的な理由により検閲

これで美少女も無限だったら言うことないのに(なに言ってんの

まあ何のハナシかというと、中年の悪ふざけです。
すみませんでした。

ちなみにこのあとフロ場で、案内人さんの言っていた通り
うず高く平積みされたバスタオルを見つけて交わされた

「お、これが噂の無限タオルか」
「アレですね、上から取ってもすぐ下からモリモリッと補充されて
 高さが変わらなかったら面白いですねw」

「スーファミのゲームに出てくる、切っても切ってもすぐ生えてくる草みたいだなw」

……なんていう会話もまた、アラフォー・アラサーくさくて味わい深いですね。
そうかあ?

あ、おフロも最高でした。
なぜ露天風呂を考えたヤツにノーベル賞が与えられないのか不思議で仕方ない。
そんなノーベル賞に意味があるか?
内風呂は、天然ではないけど温泉効能を追加したお湯で、露天はノーマルなお湯。
んだけども、日本海が見渡せる絶好のロケーションだった。
丸出し風呂。帰るまでに3回浸かった。
ウダウダと湯にトロケながら、人生の無常を語るアラフォーとアラサー男子。



■柏崎の落日



一度目のフロをあがると、日没に近い時間。
表へ出てみると海風が少し肌寒い。
建物の2階より上が張り出して、ちょうど駐車場の屋根の様になっているのだけど、
その裏にツバメがたくさん巣を営んでいるようでひゅんひゅんとひっきりなしに出入りしている。

宿から2、3分で、海を見渡せる場所に出る。
日本海といえば、鉛色の塊が荒々しくうねっているというイメージだったのだけれども、
思ったより明るい青色をしていた。

Dsc09361

Dsc09366


30分ほど、坂をちょっと上ったり下ったりしながら、三人、思い思いにカメラをのぞく。
ときおり、眼下を走る信越本線の、青海川の駅に列車が入ってくる。
空は靄がかかり気味で、夕陽を最後まで美しく楽しむことは出来なかったけれど、
残照に変わる頃、西と東から伸びてきた飛行機雲が三本、
海の上で
サーファーさんが、まだ冷たいであろう海で、日がすっかり沈むまで頑張っていた。

Dsc09408


何かに夢中になるでもなく、かといって目の前の景色から気がそぞろになるでもなく、
ごく自然に、そこにあるものと関わりあえる時間でありました。
何かに必要以上に入れ込んだり、
そこにない物のことばかり気にかかって目の前の景色が目に入っていなかったり、
そんなことばかりの町の暮らしではこういう時間さえ貴重であったりしますからね。
いや、良い時間だった。

Dsc09439

Dsc09427

Adsc09446




■晩メシはエターナル



無限……といえば、回転寿司も無限寿司みたいなもんだよなー。
無限じゃなく、永久、でもいいかもしれない。
エターナル。
無限回転寿司「エターナル」。
……なんか、店の名前聞いただけで胸焼けがしてくるな……。
『ガンダムSEED』の監督とかは喜んで入りそうだけど。

この三人、晩メシは回転寿司ばっか食ってんナーと思われてそうだけど、
他のモンも食ってんですよ? 記事になってないだけで。

「仕入れの量が少なすぎて、作りながら味見が出来ない肉料理」
とか。

「注文すると、店主に鼻で笑われるモツ焼き」
とか。

こんな風に書くと、「またロクでもない店で食ってんなw」と笑われそうだけど、
どちらも恐ろしく美味しく、またそれ以上に面白かったからタチが悪い。
今回ご紹介したエビフライもその類だな。

デ今回の夕餉はおなじみ回転寿司。
宿からおクルマで、柏崎市街の方へいくらか走ります。

「これから行く回転寿司はですねえ」
「お、オススメが」
かき揚げが絶品なんです!
寿司は!!

どうもこのアラフォーは、副業の方が収入が多いタイプが好きみたいだな。
話していると肩すかしというか、
相撲をとっていたはずなのに顔面に右クロスをくらう、みたいなことが多い。
人のこといえないけど。

  ちなみに今調べてみて初めて知ったのだが、
  「肩すかし」ってもともとは相撲の決まり手の名前なんだな。

で、お寿司。美味しかったです。
アラフォーはこんなコトを↑言ってましたが、
かき揚げも確かに美味しかったけれどもお寿司も普通に美味しかった。

なぜか全員、嬉々としてお味噌汁を注文しておったのですが、
アラ汁を注文したよつサンが珍しく残していたのが印象的。
ワリとこう、凶悪な感じのアラ汁でしたね
いわしが美味しかったなあ。

Dsc09452 Dsc09455

Dsc09458 Dsc09462


こっそりたのんだいなりが回ってきたときの、お二人の「えっ?」っていう顔が忘れられません。
な、なんだよう……いいじゃねえかよう……。

 よつサン 「テラジさん、大変です」
 テラジさん「ん、なした?」
 よつサン 「ここにも、ジャンボエビのフライがあります!」

そう、ここにもジャンボエビフライがメニューにあったので、
ここぞとばかりに注文して、寺泊のと比較してみることにした。
もしもただエビが美味しいだけならば、
産地にほど近いここでも同じようなおいしさが楽しめるはず……!!
クックック……辰っちゃんめ、貴様のエビフライの秘密、丸裸にしてくれるぞ……!

  ※辰っちゃんと美味しいジャンボエビフライはいっさい関係ありません。

……結論。

  よつサン「全然違う……」

エビ自体のおいしさは、確かに昼に寺泊で食べた物にひけはとらなかった。
身が白く固くなるまでは揚げず、
まるでお刺身をそのまま衣でくるんだように、みずみずしく、あまかった。
どうやら衣が違うらしい。

寺泊のエビフライは、ガワの衣が厚くて固い。
ザクッと鳴るくらいの厚さ・固さを備えながらも、油っぽさが全くない。
これでエビが弱ければほぼ「衣フライ」と言って差し支えのないお料理になってしまうところだが、
エビが強力なために、衣の香ばしさ・歯ごたえに負けてない。

この店のは衣が薄い。
しかもその衣が油を吸って若干べちゃとしてしまっている。
それでもエビがいいから美味しいのだけど、
美味しいエビ+あまり美味しくない何か のコラボレーションになっている……。

そんなことを喧々囂々、回転寿司が巡る永久機関のほとりで
真面目に語り尽くすアラフォーとアラサー。
やはり寿司は寿司屋、エビはエビ屋、ということか。
ちなみに、エンガワ大好きよつサンはここでもエンガワを注文しておられましたが、
寺泊のエンガワにぎりとの違いはあったのだろうか。

店を出る頃には、いつの間にかお客はほとんどオイサンたちだけになっていた。
やってきたときはあんなに混んでいたのに。

「この辺の夜は早いですからね。
 遅くても9時にはもう、店は閉まっちゃいますし」

ああ……。
イタリアンも、7時で閉まっちゃいますしね。

夜の闇の濃さはどこも同じ筈なのに、
ふっと見渡した町明かりの隙間を塗りつぶす黒の迷いのなさは都会の比ではない気がする。
そのずっしりとした宵闇にくるまれる夜は、
都会の夜より、昼と確かに隔絶された安心感がある様に、都会で暮らす人間には感じるのだけども。

ここの住人たちは、実はもっと明るい夜が欲しいと、
闇が薄い方が安心するのだと……思ってるのかも知れんなー。
オイサンは、奈良や島根や、北海道の夜の深さを
時折愛しく思ったりするよ。
夜の色は、アレでなかなか特徴的だったり、する。

さあ、帰ろう帰ろう。
宿に戻って、風呂に浸かろう。



■Closing~ドヴォルザーク「柏崎より」



宿に着く前に「部屋で一杯やろう」なんて言って
コンビニでお酒やらお菓子やらを買い込んでいたのに、
エターナル回転寿司ですっかりお腹いっぱいになってしまって
ビールもろくに空かないグダグダトリオ。

フロにも行かず、やたら充実の広縁でしゃべり始めたら
なんだかやけに盛り上がってしまった。

出だしは
「あんな青いヒモ一本で覇権アニメだぞ!!」
みたいな話だったような気がするのだけど、
そこからおクルマの話だったり、カメラの話だったり、
エビフライの話だったり(よくエビフライ1テーマでこんだけ話すな)に派生して、
すっかり話し込んでしまった90分。
普段はあまり、こういう話し方することはないのだが。

このままではあの素晴らしい露天風呂に浸かり損ねてしまう、と
もう一度フロ浸かったら、部屋に戻るなり眠ってしまった。

2015_04_20_20_33_44
(お写真提供:テラジさん)

それでは翌朝、朝ジョグの章でお会いしましょう。
また次回。



 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年5月 2日 (土)

ミッド越後ロマネスク ~オードリー・ヘップバーンは二度腹を鳴らす~(2) -更新第983回-

WiiUの『ロデア・ザ・スカイソルジャー』が、
オマケのWii版『天空の機士ロデア』よりどことなく残念でショックを受けてるオイサンです。
ガンバレ中裕司。
がんばれ、コンシューマゲーム業界。


2015年の春、新潟のイタリアン、寺泊のエビフライを求めてアラフォーがひた走る旅の記録。
その2回目です。

Dsc09286


前回、新潟は長岡で謎の絶品イタリアンに舌鼓をうったオイサンたちは、
針路を一路、寺泊へ向ける。

……と書いても、特に緊迫感もない道を走るだけなんだけど。
つって、した道なので高速道よりドライバーさんは大変かもだけどー。
でも俺乗ってるだけだしー。
着いたら起こしてー( ← さいてい)。



●◇● 第3章 夢と現のエビフライ 寺泊にて ●◇●



長岡から寺泊まではいなか道をトロトロ走る。
以前来たときも同じ道だったかは憶えていないのだけど、この辺りの道が、実はすごく好きだ。
大きめの川が流れているのと、
田んぼがと道の間に小川の様な川が流れているのと、その風景が交互に現れては消えする。
道は広くなく、左右に柵もない。
土手の様な、畑の畝の様な、アスファルトの外側は土が顔をのぞかせて草の生い茂る道だ。

たまらなくいい。
こんな道ならずっと走っていたい。
ていうか、この道をジョギングしたい。
ていうかこの道をしばらく歩いてぶらぶらしたい。

さっきまではずっと、北関東と東北・北陸を隔てる山の中を走っていたので
遠くに険しい山がずっと見えていたのだけど、
ここまで来ると、山よりは海を予感させる空の広がりが景色の大部分を占めるようになる。
日本は起伏に富んでいる。



さあ、この辺りで今回の旅の最大の目的を確認しておこう。



……あ、いっとくけど、ここからがもう、今回の旅のクライマックスですからね。
メインイベントですから。


寺泊のエビフライ。


テラジさん曰く、
「あのね、『寺泊 エビフライ』で検索したって、
 あそこの、あの店のエビフライが出て来る、なんてことはないんですよ」
とのことで、それについてはオイサンも賛成だ。
前回来たときだって、何のアテがあるでもなく、

  テラジ「……この辺にしましょうか?(とにかく腹が減った)」
  よ つ「そっすね(とにかく腹が減った)」

とてきとうに決めた店だったし、エビフライを選んだのだって、

  テラジ 「オイサン決まりました?(とにかく腹が減った)」
  オイサン「この……ジャンボ海老フライ定食で」

と、いい加減に決めた。
ただ一点だけ、自分でも本当に不思議なことだったので何度でも書くけれども、
普段自分はああいう場面でエビフライを頼むようなことはまずないし、
メニューのどセンターに鎮座している「おすすめ」のセットを頼むような、
素直な良い子ではないのだけれども、
あの日は、
あの日ばかりは、
なぜかそのド真ん中のド直球を打ちに行く気になった。

あれだけの海鮮の猛者が居並ぶ寺泊で、
敢えて浜焼きでもない、刺身や丼でもない、
ただのエビフライをセンターに据えたことに滲見だす、ただならぬ自信! 自負!
或は違和感。
そんなものを、感じ取ってしまったのかもしれない。

なんにせよ、あのエビフライはおそらく、寺泊という地において特権的な位置にあるものではない。

そうして、まさしく一期一会の出会いを物にして出てきたエビフライは、
いま再び日本を横断してまで食べに来てしまうほど、美味しいものであった。
その美味しさの事実に疑いはないのだけど、
ただ、今にして思えば果たして本当にそこまで美味しいものだったのか?
他と一線を画するほど違いのある物だったのか……そんな疑問も浮かんでくる。

美味しかった。
確かに美味しかった。びっっくりした。
ゆうても、エビフライやで、たかが。

  これを読んでいる人も、きっとそう思っていることだろう。
  エビフライだろう?
  俺のエビフライが、そうまで美味しいはずがない!
  略して俺海老。
  ソンナーピチーピーチーシナイデー。Claris!

旅の幻が生み出した美しき思い出補正……という可能性は、大いにある。
マそれならそれでそっとしておくのが大人のたしなみというものでもあるのだけど、
別に、自分たちの記憶のウソや間違いを咎めようという意図はない。
「美味しかったんだし、ついでにもう一回行こうぜ」
というのが、このおっさん三人の本当のところだ。
あのガンダーラの幻のごとく美味しかったエビフライをもう一度食べたい。

細くうねって下る道に海を感じ、やがて前回も走ったような気がする道にでる。
さて着いた、寺泊(アッサリ)。
前回来た時とほぼ同じ? 場所で車を降りる。
ああ、こんな場所だったこんな場所だった。

Dsc09164

Adsc09184

Dsc09223

駐車場の垣に植わった桜の木には、ちょうど良い頃合いの花が開いている。
派手すぎず、どこか素朴な味わいの桜だ。

  「今日はそんなに人が多くないですね」とか言いながら
  市場の方へ歩いて行ったらフツーに大盛況でした。
  恐らくは、観光ツアーバスなんかのお決まり買い物スポットになっているのでしょう。
  地元の人も少なくはないのだろうし。
  テラジさん曰く、「年末はモノスゴイ」と。
  分かる。
  大阪で言うなら鶴橋とかみたいなもんなのだろうな。
  今の鶴橋の様子は、オイサンもよくは知らないけど。

お二人はお店の名前や場所まではあまり覚えていなかったみたいだけど、
オイサンはよく覚えていた。

そう、我らの目指すエビフライは、たっちゃんが目印!!

Dsc09216



この辰っちゃんが置いてあるお店!
……の、向かっていっこ右隣りの階段を上がったお店が、お目当てのお店です。
辰っちゃん超噛ませ犬。

2015_04_20_20_25_29
辰っちゃん「……」 (お写真提供:テラジさん)

まあ、辰っちゃんも随分奥まった場所に追いやられてるから、
そんなに目立つかっつったら気を付けてないとカンタンに見落とすんだけど。
さあさあ、そんな旬の過ぎ去った東映ニューフェイスなんてどうでもいいから、
エビフライエビフライ。
エビフライ行きましょう。

大体のキオクを頼りに人波をよけながら進んでいくと、
真っ先に、巨人・よつさんの目に留まる物があった。
「あ、ここですね。ここですここです」
表に貼り出されたメニューにも、センターにでっかく
「オススメ・ジャンボエビフライ定食」。
良かった。
変わってなかった。
メニューから消えてたらどうしようかとか、実は密かに心配していた。
しかし、こうして見てみるとやはり不思議なのは、
どう考えても普段の自分なら、このど真ん中のエビフライ定食を頼むとは思えない。
あの日の自分が一体どうしてこれをたのんだのか、本当に不思議なんだ、自分には。



■寺泊幻魔大戦~ハルバゲドン接近



階段を上がると入り口で軽く渋滞している。
オイサンらの前に一組……いたっけ? そんなくらい。十分ほど待つ。
待つうちに、オイサンらの後ろにはエビフライの匂いに引かれたダボハゼどもががワラワラと群れを無し
(言い過ぎだし彼らは多分エビフライ目当てではない)、
結構な列が形成され始めた。

「三名さまー、少々お待ちくださーい」

と抑揚のない、いかにもぞんざいな対応ののち、
2、3組のお客が会計を済ませて出ていくのだが、入る方は中々案内が進まない。

そんな出ていく方向のお客の中に、
なにか対応が気に食わなかったのか、ロレツの怪しいおじい様がゆっくりと丁寧な口調で

  「くぁwせdrftgyふじこlp」

と、ゆっくりしゃべって尚内容の聞き取れない、何やら因縁めいたクレームをつけていたのだけれども、
そこはアナタ、
さすが漁師町で客商売なんかやってるともう年季が違います、
カウンターで対応してたお嬢さんはお年なんかはまだまだお若い感じでしたけれども
荒くれ者のあしらいは実に手慣れたモンでして、

 「あー、はいー。どーもすいませーん」

と、一切の謝意が感じられない一言で切って落とします。
おじい様とそのゴカゾク、軽く唖然。
こっちは平静を装うので手一杯です。
オモシロイw
おじい様、自分の怒りを相手に分かってもらうことは諦めたのか、
振り上げたこぶしを鞘におさめ(どういうウェポンだ)、
この後の予定について、周辺の観光情報を彼女に求めるも……

  おじい様「くぁwせdrftgyふじこlp?(水族館まで行きたいんだが、タクシーは呼べないか?)」
  看板娘 「そーですねー、来ないですねー」
  おじい様「……くぁwせdrftgyふじこlp?(歩いて行ったら20分くらいかかるか?)」
  看板娘 「そーですねー、20分くらいですねー」

と、やなぎに風、のれんに腕押しとはこのことで、
お嬢さん、
ちょっとした合気の達人でもこうはいかないだろうってくらいの受け流し力を発揮します。
おじい様、絡めば絡むほど全部のダメージが倍になって自分に返ってくることに気付いたのか、
彼女とのバトルはそこで諦めてご退場なさいます。

いやあ、スゴかったw
ここまでスゴイと、帰りに
「水族館までって、歩いたら30分くらいですか?」
って聞いてやろうか、とかしょーもないイタズラ心も芽生えようってものです。
イヤア、エビフライ前になかなか面白いショウを見せてもらいました。

うしろに並んでいたカップルさんもコレマタちょっとスゴかったんですけど、
こっちの方はなかなかその凄さは伝え難いので割愛。
いやあ、観光地ってアレだね、猛者が集まるよね。
これだから旅はやめられない。
人生は旅とはよく言ったもんだ。

予期せぬディナーショウ観覧のあとはつつがなく席に通され、さあご注文です。
ご注文はエビフライですか?
いいえ、エビフライです。

 オイサン :焼き魚定食+エビフライ(単品)
 テラジさん:エビフライカレーセット
 よつサン :ジャンボエビフライ定食(ゴハン大盛り)+エンガワのにぎり(単品)+赤魚の煮付け(単品)

流石はエース、ワカモノ一人で孤軍奮闘です。
おっさんらはさっきのイタリアンもあって、限界間近やでエ……。

Dsc09202

Dsc09205

2015_04_20_20_24_47

さて、テーブルに並んだ、今回の旅のクライマックス。
エビフライ。
同じテーブルにジャンボなエビフライが二尾ずつ乗ったお皿が三つ並ぶ様は若干異常です。
三人とも、サク、サク、サクと一口食べてみて、ウン、ウンと深くうなずく。

思い出補正や記憶違いではなかった。
むしろ記憶より鮮明に広がる味の世界。

身がとにかく甘い。デカいのに大味さもない。
そこから立つ香りがまた甘く、みずみずしい。
衣が厚い。なのに油くささは皆無で、サクサク歯ごたえと油の喜びだけが脳に響く。
旨いぞ。
全く異なる生い立ちを経てきた三人だけれど、もはや疑いない、
これは三人全員にとっての人生ベストエビフライだ。

エンガワ大好きなよつサンはエンガワの握りをたのみ、
「このエンガワは確かにエンガワだが、私の知らなヤツである」
と、まるでモネを評したセザンヌのような言葉を残した。

隣りの席では、さっき入り口で後ろに並んでいたカップルさんが
「やだあーエビー、ちょう美味しいー」
などとまあ、コレマタかなりのシュリンプぶりを発揮されており超シュリンプ。

都会の乾いた風に慣らされた肌に、
遠方からやってきた我々をカタトキも退屈させまいとする寺泊さんの手厚すぎるおもてなしが染み入ります。
やだあーほくりくぅーちょうあったかぁーいミタイナァー。

お店も常時混雑しており長居は出来ません。
食べ終わったら速やかに退散しましょう。
我々がここで粘ることによって、入り口でまた、見るに堪えない異能バトルが勃発しないとも限りません。

  マあのお嬢さんの武の極まり具合からすれば、
  バトルにすらならないのが常でしょうが、
  そんじょそこらの異能者では、赤子をあやすよりもたやすく退けてしまうに違いない。

ごちそうさまでした。
やっぱり美味しかったです、寺泊のジャンボエビフライ。
夢や幻でない、それよりしっかりとした美味しさ。
バカップルも大満足、寺泊のジャンボエビフライ。
現実も捨てたものじゃない……そんな気分にさせてくれるエビフライ。
お店の名前は書かない。辰っちゃんのとなり。

皆さんも寺泊にお立ち寄りの際は是非どうぞ。
「新潟まで来てエビフライ?」なんて言わず、だまされたと思って。


食後は、寺泊の海をしばし眺めて出発。


Adsc09218 Dsc09234

Dsc09235 Dsc09241


そんな感じで……どーしよ、旅のメインイベントが終わってしまった。
エビフライのことよりも、なんかジイサンと面白店員のバトルがメインになってるし。
マいいか。

ありがとう寺泊。
多分、死ぬまでにきっともう何回かは来る。




続きます。
このあとは宿でひと風呂浴びた後、回転ずしを食べます。
オイサンでした。




 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2015年4月 | トップページ | 2015年6月 »