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2014年12月30日 (火)

■ここがあたしのB.C(ベースキャンプ)~オッサン、飯能へ行く(後篇) -更新第963回-

ハイどうも、オイサンです。
今回は前回の続き、
12月初頭に『ヤマノススメ』の舞台、飯能のまちへ遊びに行った時の話の続きです。
 
飯能にやってきて天覧山に登り、続きで多峯主山(とおのすやま)まで落として
下山するところからです。

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■帰り道
 
 
 
駅でもらった観光地図によれば、
元来た道を戻らなくてもこのまま進んで山を下り、入間川沿いに出れば、
吾妻峡というちょっとした峡谷気分を味わえる場所に出る模様。
それをたどって戻れば、どうやら駅の方に戻れるらしい。

なによ、いいじゃないの、飯能。小旅行気分じゃないの。

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下りは急峻。とても急。転げ落ちたら、ちょっと大変なメに遭うと存じます。
そんな途中に現れる、謎のお色気うっふんオブジェクト。

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山男を誘惑するには十分すぎる魅力です。山男なめんな。

ここで、謎の登山オバアサンに遭遇。ご挨拶と小粋なトーク。
「上からの眺めはどうでした?」とお尋ねになるので、
「ああ、よく見通せて富士山もバッチリ見えましたよ」とお答えしたのだけど、
「東京は? 東京は見えました?」と返ってきた。
なるほど、このご婦人は、富士山よりも東京の眺めをご所望か。
東京に、憧れとか、好きな人でもいるのだろうかしら。
なんだかハッとさせられるやりとりだった。
脚のちょっと悪そうなご婦人だった。

サテ急峻な斜面を下ってしばらく歩くと、林の向こうに道路が見える。
ようやく人里に返ってきたか。
そこに現れる、ピンク色のお城……むう、人の営みの罪深さよ。
……どーせまたラブい宿泊施設だろう、と思って道路に出たら……


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幼稚園だった……。
ごめんなさい。
てっきりラブい宿泊施設かと思ったのに、
ラブい宿泊施設での行為の結果、生まれ出づる者たちが通う場所だった(よけいなおせわだ)。

……まあ、ラブい宿泊施設での行為の結果生まれ出づる者たちもいずれ
ラブい宿泊施設での行為にいたるのだろうけど(ゲスい勘繰り)。
いたらない奴らもいるけど(お前や)。



■吾妻峡



そこから申し訳程度の道路を渡って垣根もない住宅街の合間を迷いながら縫っていくと、
吾妻峡入口の看板が。
正直すごく分かりにくい。
ちょっと油断するとすぐ人の家の敷地に迷い込むのでスリル満点です。
そんなスリルは求めてない。皆さんご注意を。

そこから5分も歩かず、木立の中をくぐっていくと……
うわお。なんだ、立派な川じゃないか。

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ビックリだな、入間川。
こないだの青梅も突然渓流になってビックリしたもんで、
飯能はあそこほどダイナミックではないけど、
景観を楽しんだり、川遊びをしたりというには十分な迫力。
ちょっとした異空間。
自然豊富だなー、飯能(ほめことば)。
はやくここなちゃんという大自然の神秘を堪能したい(ひわい)。

しかしこの渓流が、あしもとの石のゴロゴロ具合がこれまた本格的で、
一応若干のハード仕様とは言え、フツーのスポーツシューズを履いてきてしまった足ではちとつらい。
景観は掛け値なしに美しいので、皆さんもぜひどうぞ。

  ……と思ったら、この吾妻峡も普通に聖地だった……。
  2期7話でめっさ来とった……。水着回やった……。
  ひなたじゃないけど、夏場のここは涼しげで楽しかろうな。
  暑いかもだけど。埼玉だから。

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■町への帰路



あとは、川の流れに沿って下って行き、適当なところで上のクルマ道へ上がり、
道なりに歩いて橋を渡ればそこはもう飯能駅前の市街地。
現在、11時チョイ前。
7時過ぎに到着して、小さな山を二つ上り下りして、川を眺めて、約3時間半。
なかなか好ましいサイズ感。いいね。飯能、いいね。

お昼にはまだ早いので、どこかでお茶でも飲んで一息つきたいところ。
駅前にンドゥール(=ドトール)がありますが、
せっかくなので、まちの鄙びた個人経営喫茶店と行きたいところ……なのだが、
何か知らんけど、この飯能という町の飲食店は、かなりの割合で11時にならないと開店なさらないご様子。
まじでかー。

どこか良さゲなお店がないかと歩いてみるも、
たった一軒見つけた美味しそうなコーヒー屋さんはやはり開店前。

  ……やあここなちゃん、こんなところにいたのか。

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  ……お隣の、怖そうなシャッターの人たちはお友達かい?

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  飯能、カオスやな。

すると一軒、店の前に『ヤマノススメ』をディスプレイしてる珈琲館さんが目に入ったので、
マこちらもチェーンには変わりないけど、あんまり馴染みがないのでこちらで一休み。
ちょっとお腹が空いてどうにもならんので、ゴハン前だけど、ホットドッグを

……むう、お店の前に『ヤマノススメ』のガチャがあるぞ。
結構キアイ入ってんな。
なんというか、『ガルパン』の大洗のように町ぐるみで気合入れてます! っていうイメージでもなかったので、
町なかにこういうPOPなんかがあるのを見かけるとちょっとびっくりする。
さっきのここなちゃんもね。
案外、頑張ってやってるんだなあ。

店に入ると……こんなPOPや、

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こんなマグカップつきのコーヒーなんかも出してくれているらしい。
おお、本当に頑張ってるなあ。
大洗ほど盛り上がってはいないようなものの、やってみよう、という気はあるらしい。
うーむ。
実際オイサンも、キャラグッズを買ったり、ザ・聖地巡礼! みたいなことはあんまりやるつもりがなく
なんとなくここまで来てたんだけども、
ここに来て、こうやってフィーチャーして色々盛り上げようとしてるのを見ると
なんだか嬉しくなってしまって、買うつもりのなかったマグカップとか買ってしまった。

  ……ただ最近になって、
  「もしかすると自分は潜在的にものすごい『ヤマノススメ』好きだったのかも知れん」
  と思い始めてもいるけど。

あと、ここなちゃんプリントのLEDライトと、和紙に印刷されたキャラクター千社札。
なんか結局、3000円近く使ってしまった……。
あとね、言っとくけど。

  このキャラグッズ、作りが雑だよ!!
 
マグカップのプリントはザラザラだし、LEDライトもやっつけ感がヒドイ!
やるならしっかりやろう!

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コーヒーとホットドッグは『ヤマノススメ』関係なく普通に美味しかったです。
これは珈琲館さんの実力ですね。



■飯能の町並み~お昼ゴハン・ひだまり山荘



お昼は、前もって調べておいたおそば屋さん。
焼いたキジ肉の乗ったどんぶりがあるというのでそれに引かれてきた。
おいしかったです。
また食べたい。

あと、朝到着したときに真っ先に気になったのが、
駅ビルの中に入っている山アイテム屋さん。
名前が『ひだまり山荘』。

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お、おおう……なんか狙い澄まされているような、間違っているような。
丁度ウェアを探していたので覗いてみたけど、
『ヤマノススメ』グッズを扱ってる以外はごくごく普通の、ちょっとこぢんまりとした
山用品屋さんでした。



■『ヤマノススメ』と飯能と



マそんな感じで、とことん気まぐれに無計画にやってきた飯能だけども、
随分と堪能してしまった。
原作がどういう基準で舞台を飯能に据えたのか分からないが
(多分原作者さんのなじみの土地なんだと思うけど)、
山との距離感という意味ではもってこいの町であったように思う。
天覧山へ至る道のりと、その入門編ぶりといったらすばらしかった。
この距離感、サイズ感は、『ヤマノススメ』の作品が持ってるサイズ感そのものだなあと実感する。

正直、『ヤマノススメ』って、
もとが5分アニメ、今期も15分ということもあって、
無意識にちょっと、フルサイズアニメに比べて軽く見ていたところがあった。

  マ15分でも2クールだから、トータルで見れば1クールの30分番組と変わらないんだけど
  (毎回OP/EDで削られるから厳密には同じではないが)。

お話はすごく、手堅いというか、教科書通りの印象があったので、
そんなに思い入れてたワケでもない。
5分・15分という長さもあって、なんか独特のテンポで進む作品だな、と感じていた。

そんな、あまり思い入れのない『ヤマノススメ』だったのだけども、
webラジオが面白かったり、
実際にこうして飯能へやってきて見たままの風景が作中にポンポン出てくる様を目の当たりにしたりしてるうちに、
随分と愛着が湧いてきてしまった。

最近のアニメにはありがちだけれども、
ほぼほぼ、実際の風景が本当にそのまま画面に出てくるので、
ちょっとドキッとするくらいの既視感というか現実感、垣根を越えた感覚を味わうことになった。

物語も、中盤以降に差し掛かって俯瞰してみると、
伏線を張り、それを回収することに時間を惜しまない、
地味だけど真面目な作品だなあという印象が強まって、じわじわと好感度が上がっていった。

1話が5分・15分ていう時間の都合上、まるまる伏線だけの回が生まれ、
そういう伏線のためだけの回が回を惜しまずにぽこぽこ挟まれたりするから、
なんか「変なテンポ」に見えてしまってたんだなあと、俯瞰してみると分かった。
逆にその、「へ? 今回なんだったの? 山登れよ!」
みたいな回が謎めきを生んで、ちょっと面白かったりもした。

タイトルを『ヤマノススメ』としていながらも、実はこの作品の主戦場は、
あおいたちを取り巻く家族や、町や、身の回りの出来事といった日常にあると感じている。
本当は山に登るコト、山での出来事、山から端を発する様々な感情、
それを下界に持ち帰ることが物語をドライブしてはいるのだけども、
山という非日常を際立たせるための日常パートの重み・厚みが、作り手の意図を超え、あまりに大きい。
山での出来事を持ち帰った下界がメインフィールドなのだと思う。

これはきっと、原作者の……意図的にやっていることかどうかは分からないけれども……
持っている「山」観、登山観がそっくりそのまま投影されてこうなっているのだろう。
つまり、
「山はあくまでも非日常の場であって暮らしの場ではなく、
 土台となる日常の上にそびえているものだ」
という観念の現れであるということだ。
それは街に暮らす自分たちには当たり前のことのようだけども、
逆に当然、そうではない観念の持ち主もいて、山こそを日常・山を生活の場として
(都会に仕事を持って暮らしのベースがそこにあっても)とらえている人たちもいる。
ただ、この作品・作者の観念はそうは謳わない(それは一目瞭然だけれども)、謳えないということだ。
……と、見ていて感じるに至った。
そういう構造の物語だった。

  そんな風に見たオイサンの、作中で最も心に残った場面、セリフは、
  あおいとひなたと、あおいの母とひなたの父とで霧ヶ峰に登る回で、
  雄大な霧ヶ峰の景色を眺めながらあおい母(CV:久川綾)がしみじみと漏らした一言、
  「……あの子、こういう物が見たかったのねえ……」
  でした。
  いやあ、泣けた。
  全国のおとーさんおかーさん、そんで全国の人の子全部に噛みしめてもらいたい良い場面だなあと
  涙を流しながら見てました。
  この場面をまだ見ていないそこの久川綾ファンは今すぐお電話下さい。
  BDに焼いて渡しますから。先着9名様まで。

  ちなみに印象深いセリフ第2位は、
  ここなちゃんのお誕生日(前日)回の、
  「開け……ちゃいます!」
  でした。可愛いですね。いたずらっ子ですね。
  ここで変に我慢しちゃわない辺りが、ここなちゃんの天使たるゆえんですね。
  ここで我慢しちゃうようではまだまだです。並です。

デ、飯能。
そういう「物語の主舞台」であり、山での「出稼ぎ」の成果が全部帰ってくる場として、
この小さな天覧山という山を抱いたこの町は、なかなかに象徴的だなあと感じた次第。
『ドラクエ7』におけるグランエスタード島のような、世界の中心の存在として。

山を舞台にした作品は多々あれど、その多くが「山に生き、山に死す」類のものになってしまっている。
「生きて帰るために登る」ことを標榜していても、
登る理由が日常にあり、登って持ち帰ったものを日常で消化している作品は珍しいんじゃないかと思う。
そういう意味で、『ヤマノススメ』は特殊だったし、新しい流れの作品だったんだな、と……
いうことに、この町に来てみて、気付くことができたと思います。

  主人公が大人の男じゃなくて女の子だっていうのも重要なポイントかつ
  結果的に必然性のある設えであったかも知れないね。

その主舞台の風景に深く接してしまい、かなりガツンとやられた感がある。
ものの5時間ほどのだったけど、とても楽しい町でした。
ぜひもう一度、遊びに来たいと思うオイサンでした。
 
 
 
 
 

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