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2014年1月19日 (日)

■DANCE WITH FOXES~よく歌う神様と眠る湖の歯ぎしり~ 北海道旅行19・阿寒編-0・序 -更新第895回-

今年は寒波がひどいらしいとテレビであまりうるさく繰り返すものだから、
なるほど分かった! それは、私に対する挑戦だな? と中指を立てて見せるしかなくなるのは、
今はもう幻となってしまった高校時代に育まれた闘志のなせるワザなのだろうか?

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ともあれ今年の北の大地は相当に冷え込んでいるらしく、
同じ寒波の端っこに、アメリカさんなんかも相当やられていると聞く。
特段アメリカさんに肩入れをする思想は持ち合わせていないけれども、
なに、
お互い本気出してドンパチをやりあった仲なので、
やっこさんがやられたとあっちゃあこっちも多少の意地を見せてやらにゃあなるまいと、
ユニクロで暖パンを、好日山荘でフリースを買い込んで、
趣味の模型を買いに行くという友人にくっついて、冬山用のレインジャケットを物色してみたりなんかもする。

寒いんだろ? 寒いんだってねえ。
そんなに寒いんじゃあ、あったかい珈琲なんかもさぞかし美味しく飲めるんだろう?
山のてっぺんでココアなんか飲んだ日にゃあ、きっとそのまま、天にも昇る気分だろう。

それともう一つ、面白い音を聴きに行こう。
楽器は太鼓だ。
ドシーン、ドシーンというらしい。
地の底から、否、湖の底から、足の裏から聞こえてくる。
「趣味じゃない」なんて言わないで、うまいコーヒーのついでと思っていこうじゃないの。

もう一度聞くけど。
寒いのか? 寒いんだな?
なるほど分かった! それは、私に対する挑戦だな?



こんばんわ、オイサンです。



私は今、阿寒湖のほとりに投宿しています。
また「このくそ寒いのに!」とか言われそうですが、
いやホンマその通り。
このくそ寒いのによーやるわ、と半分自分でも思います。

今回の旅は

 釧路 → 阿寒湖温泉 → 旭川

と移動する4泊5日の旅で、一昨日釧路に着いて阿寒湖まで移動、
昨日は結氷した阿寒湖の上をぶらついたり、
ガイドさんについてもらってのスノーシュー装備軽登山なんていう体験を堪能してまいりました。

今回の行程と目的地がこーなった理由には、
昨年の1月、摩周湖を見に訪れた帰りの飛行機が飛ばず、
足止めを食らった釧路でお邪魔した喫茶店『珈路詩(かろし)』さんを再訪したかったことと、
いつも行っている旭川の喫茶店『花みずき』さんにどーしても行きたかったことがあり、
その二つを結びつけたとき、ちょうど真ん中にある阿寒湖が
まだオイサンの都道歴の中で手つかずであったので、
そこをメインにお邪魔することに決めたのでした。

  ▼カミサマと夜空の手鏡~北海道旅行18・摩周編
   1日目 写真 
   2日目 写真 
   3日目 1  2  残りゴハン 
    
デ一昨日、釧路の珈路詩さんでコーヒーを戴いてきたのですけれども、
前回……2013年の1月15日、足止めを食らったどーしよーもないオッサンの相手をしてくれた、
小柄でにこやかなマスターにお会いすることは出来ませんでした。

お亡くなりになられたのだそーです。

同じ月の1月の21日、オイサンのお相手をして下さって一週間も経たないうちに、
詳しい原因なんかはうかがえませんでしたが、突然、ぽっくりと。

Karosi
前回訪問した時、店に入った時はつぼみだったのが出る頃には咲いていたお花。

店に入った時カウンターにおられたのは、オイサンが期待したのとは違う小柄な女性で、
ああ今日はマスターはお休みなのかな、まあしょうがねえな、くらいに思ったのですが、
お勘定をした出しなに、
いついつにコレコレな事情でお邪魔したことがあるのですよ、とお話したところ、
お亡くなりになったことを教えて戴きました。



正直、これもまた、ああ、そうなのか、と感じただけでした。



いや、ねえ。
オイサンなんかは、ホントただ一度お店にお邪魔したことのあるだけのただのお客で、
マスターの、生にも、死にも、何か関われたわけではない。
それについて何かを言うにも、
うまく悲しんだり、寂しさを覚えたりするのにも、
正直、満足な感情が芽生えるに足るだけの関係にないです。

「誤解を恐れずに」と書くのも僭越なくらい、そっけない言葉を使うなら、ホントにただの他人だった。
ただオイサンが訪れた数日後にたまたまマスターがお亡くなりになった……
否、恐らくは、正しくは
マスターがお亡くなりになる数日前に、たまたまオイサンが店に訪れた、
ただそれだけなんですね。

  飛行機が欠航になったとか、
  ささいの絡んだ偶然の要素を運命的に解釈することも出来ますけども、
  なんかそういう気にもなりません。
  ホントたまたまだなあと思うのです。
  なんか……普通だったよなあ、と思えます。
  多分他にだって、あの日飛行機が欠航したことによって
  オイサンと結ばれるはずのなかった縁を取り交わした人だっていると思います。
  珈路詩へ向かう途中にすれ違った、学校帰りの小学生とか。
  そういうすれ違いと、マスターとの出会いとお別れは、あまりかわるものではない。

その前回のお別れのときに、
マスターは、何故かその私に、一枚の、道東の大きな地図を下さったのです。
「まあ、良かったら使ってください」と。
その地図は家に帰ってからも、たまに広げて眺めてみたりしています。
道東は面白いところですので。

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「道東は、北海道の中にあっても異次元だ」と、様々な人が口にするのを、オイサンは聞いています。
その中には道東の人は言わずもがな、そうじゃない人もいます。
マスターもそう言っていた人の一人でした。
昨日ガイドをして下さった、阿寒湖ネイチャーセンターのヤスイさんも、
その様におっしゃってました。

改めて、その地図のお礼がしたかったというのも、今回の動機の一つです。
では、サテ、
その地図をもらっていなかったら今回再び珈路詩を訪れることはしなかったか?
と問われれば、それは多分そんなことはありません。

コーヒーは掛け値なしに美味しかったし、話好きなマスターのお話は面白かったし、
何よりも広くて明るくて、ゆったりとしたお店の雰囲気がとても良かったから、
コーヒー飲んでゆったりした時間をもらうために、
まあ間違いなく、次も、その次もと、釧路に来るたびに寄っていると思います。



……なんなんでしょうね?



お店を出て、駅までの道を歩きながら、
心に浮かんだなんとも言えない不思議な感情について考えていました。
本当にたまたま、
見知らぬ人の死の数日前の(とても亡くなるとは思えない元気な)姿に立ち会って、
話をし、
数日後、その人はオイサンの知らないところでお亡くなりになった。

寂しいわけではなく、悲しいわけでもない。
もう一度お会いできなくて、前のお礼を言うことが出来なくて残念だという気持ちはあれど、
それもまた、どうしてもやり切れないというほどの強い気持ちでもない。
ああ、そっか、くらいの勢いしかなく。
柔らかに張って繋がっていた糸がその張力に耐え切れなくなったように途切れ、
緊張を失って左右に小さくはねた、その端緒のゆるみのような感情。


いわゆる喜怒哀楽的な悲しさとは異なるけれども、
これはまたかなしみの一種で、
人が根源的に持っているかなしみ、生きることへのかなしみそのものに、またふれたような。
そんな気がいたしました。

うん、ただここを読まれる分には
「マそりゃそういうこともあらあな? 普通じゃん?」
としか思われないでしょうし、オイサン自信そう思うところもあるし、
自分ではない方がこういうことを書いていたらそういう風に思ったと思うのですが。

芽生え始めた縁がぽつりと音を立てて泡のように消え、
その代わり、消えたその縁は、それとは違う縁へと、途絶えたオイサンの縁の端へと導いた、
そんな瞬間を目の当たりにしたように感じます。



道東。



オイサン北の旅、通算19回目の今回は、
そんなマスターの、霧多布生まれのマスターの愛した道東の旅の第五弾、
釧路~阿寒~旭川編です。

どのくらい深く濃く書いていくかは全然未定ですけども、
ぽつぽつとお届けしていきたいと思います。

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……別に、こんな変な話ばっかじゃないんじゃよ?
ほなまたのちほど。


 

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コメント

■Dすけさん
毎度おおきにです。
相変わらずグローバルにご活躍ですな。
 
てか最高-18℃っすかー。
ダイヤモンドダストとかでるんですかねえ。
そこまでいくともうよくわかんないなーw
 
またどっか面白い国とかいったらお話聞かせて下さいましね。

投稿: オイサン@ikas2nd | 2014年2月20日 (木) 01時25分

■tomozzowさん
ども、ご無沙汰であります。
お元気でらっしゃいますかね。
エネルギッシュなお母様もお元気でしょうか。
 
またお会い出来るといいのですが。
こないだの雪は大丈夫でしたでしょうか?

投稿: オイサン@ikas2nd | 2014年2月20日 (木) 01時23分

■ちひろさん
毎度おおきにです。
 
うーん、今回の旅行はなんだかこういう不思議なタイミングというか、
すれ違いのようなものによく出くわす不思議な旅だったように思います。
まあ回数多くやってると色々と芽生えるものなのでしょう。
 
本当に雰囲気のよい、ゆっくり出来るおいしいお店で、
あーここはパパさん連れてきたいなあと思ったお店でもあったのです。
 
私の訪れた時にはニコニコピンピンしておられたマスターが、
まさかあの一週間後にはもう……と思うと、
なんなんでしょう、ギリギリのタイミングで私の記憶に残るように
何かが間に合わせてくれたのか、
あるいはその逆だったのかと、
どうしても何かの物語を見出そうとしてしまいますですね。
 
ほんと、機会を作ってご一緒しましょうね。
いいとこですよ、北海道。
試されるけど。
 

投稿: オイサン@ikas2nd | 2014年2月20日 (木) 01時21分

苦しめてる寒波は北極から来るみたいですが、
僕が行っていたカナダの町は本隊に近すぎるせいかそれほど寒くないそうです。
最高気温ー18℃とかがデフォだそうですww

投稿: Dすけ | 2014年1月22日 (水) 00時42分

ご無沙汰です、いつも楽しく閲覧しています。

投稿: tomozow | 2014年1月19日 (日) 13時37分

どもです。
まずはお亡くなりになった「珈路詩」のマスターさんに合掌。

不思議なもんですね。
会ったこともなければオイサンのブログを読まなかったら存在すら知らなかっただろう
道東の喫茶店のマスターさんの訃報に手を合わせたくなるのですから。
ただ、なんというか、居るだろう居続けるだろうと無意識に思っている相手が
実はもういないと知った時の感覚というのはそれが誰であれ軽いショックというか
喪失感を伴うのだなあ、と。縁もゆかりもなくても。

私自身はなかなか北海道には縁がなくて未だ辿りつけていませんが、
こうして文書と写真で追体験的に思いを馳せることができるというのは
ありがたいことだなあと思います。

んではまた。

投稿: ちひろ | 2014年1月19日 (日) 10時56分

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