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2013年12月31日 (火)

■書を捨てるにも街に出てブックオフで。 -更新代890回-

ばかさわぎとわかさぎは似ている。
オイサンです。
ばかさわぎの天ぷら食べたいです。

サテ……『ゆび先はもう一つの心臓』、2013年最後の更新です。
皆さん、本年も『ゆび先はもう一つの心臓』のご愛顧まことにありがとうございました。
一年お世話になりました。
ちょっと更新が少な目の一年で、
更新を今かー今かーと心待ちにして下さった諸兄には大変申し訳なかったと反省しております。
暇なんですね。 ← あっ
焦らしプレイだと思って楽しんで下さい。



■殊勝に今年いちねんを振り返る



ヒトコトでまとめると、元気の出てない一年だったな。
すり減らすことが多くて、何かを付け足したり、生みだしたり出来ない年だった。
すんません、後ろ向きな振り返りで。

楽しいコトは、あったんですよ。何かと。
周りから色々とお声掛けを戴けて、小旅行に出かけたり、イベントがあったり。

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そうして心に生じたものや、歩き回って拾い集めたものを、
自分の一部として形にして残すことが疎かになってしまった一年だったと思います。
これは……アルマジキというか、ハズベキというか。
ダメです。
自分にとって、何よりダメだと思う。
インプットはたくさんあったのに、
それをアウトプットする事が出来ないまま終わってしまいました。

更新回数が多くないですからねえ。
正規の番号だけで見ても、
今年最初の記事が832回で、前回が890回だから、58回。
週イチちょいです。
まあ数の問題ではないんですけど、……なんかもうちょっと、あってもいいですねえ。

ことあるごとに毎回毎回書き出しはしていて、
楽しいと感じなかったワケではないので、
まとめること・捌くことが出来なかったんですね。

モノの書き方を少し忘れてしまったというか、
どう残したら良いのか? に迷ってしまったところもありまして、
書き出して、ワリと早い段階で
「こういう残し方でいいのかな、面白いのかな?」
という戸惑いが湧いてきて、ゆび先が失速してしまう……そんな感触に陥ることが多かったです。

  更新の頻度が下がってしまったのには、そういう感情が結構関係してたなあ。

今こうして振り返ってみると、
書く=考えるストレスと、書いた結果得られるカタルシスのバランスが釣り合わないと、
どこかで感じてしまってた気がする。

自分の書き方の善し悪しで書くことに見合った喜びが得られておらず、
「嬉しく、楽しくなるだけだったら、別のコトしてもエエんとちゃうの?
 もっと楽に、いくらでも楽しくなれることがあるじゃない?」
という方向に流れてしまっていたかなあと、
……思いますね。

おお、これアカンな。
アカンやつや。
これはなかなか深刻な問題だなあ。
いま気付いた。←いま気付くなよ。

とはいえ、インプットされたものはどれもそれぞれに強い印象を持ったものばかりで、
その衝撃はしっかり心に残っているのでそれを喪わないようにしよう。
簡単でもいいから、キチンと皆さんに、お返ししていかないとならない。
色んな方にお会いしましたし、お誘いも戴きました。

  今年初めてお会いした人……
  悩める人妻マンガ家とそのだんなさん、
  世界を股にかける大声高学歴、
  正義の小太りライダー。
  ……そんなもんかな? 抜けてるヒトいたらすみません。
  ズベ公にもまた会えたし、うどんの国の自転車大使も来てくれたし。
  年末に予定していた第二次馬肉対戦が上手く運ばなかったのが心残りでした。

  本末や主客が、転倒しないように。
  お前は誰なんだ、ってハナシですよジッサイ。

マそんな感じで。

初っぱなからワリと深刻な話に入ってしまいましたけども。
そんな風にアウトプットの減ってしまった一年でしたけど、
じゃあインプットは何してきたんでしょうか、
そしてそのとき世の中はどんな感じだったんでしょうか?
どのとき歴史が動いたんでしょうか? そのとき力士が羽子板だったんでしょうか?

……ってことなをですね、毎度の調子でタラタラとまとめつつ、
今年一年を振り返ってみたいと思います。

あ、最初にいっときますけど、難しい話はしませんよ。
政治的なこととか社会的なこととか、
よりドメジャーなことには全然タッチしてませんし、あまり関心もありません。
ア消費税結局上がんのね、とか、ア特定の情報は秘密なのねとか、
そんな程度で超ざっくりです。
毎度のこと、その辺は「なるようにしかならん」と言いますか、
「なるようにしかならん」以上のはたらきかけを行うつもりがない。
最低限関わったらあとはお任せです。ちゃんとやってね、ってことで。
阿部さんの顔も、今朝久しぶりに見たよ。
どの偉い人がどの偉い役割やってるかもようワカラン。

マそんな感じでヒトツ、好き勝手にアホみたいな話ばかりなので
無用な期待はなさらぬ方向でお願いいたします。



■ぼんやり全体を総括。



生活のおおかたを忙しさに食われていたせいで、
あまり世間を公正に把握出来てたワケではないんですけども、
自分の生活圏内で眺めてた限りでは、「貧しさが加速しておるなあ」という印象があった。
低値安定の暮らしに世間が慣れてきた感じ。
国とか世界、人類全体が喜びを共有できるような、革新的な出来事もパッとは思い浮かばない。

 ▼世間の風景

ホントに身の回りのことだけ考えると、
2次元のキャラクターが、すっかり生活風景にしみこんできたなあ、と思う。
マそれは主にコンビニでやたら推されるようになったからっていうだけだけど。
でも都下で暮らしてるとそれは強く感じる。
なんか変な世の中になってきたなあ、とは思うんだけども、
儲かるところに寄っていくのはこの国の常なので、そのただの一部だと思えば、
別段フシギでもなんでもねえな。

今までは、そういう二次元のモノたちっていうのは蔑まれ貶められて、
ヒエラルキー上位の方々の優越感の材料に使ってたものなんで、
それにすらすがって稼がないといけないというのは、
それだけなりふり構ってられないという状況なのかな、
それもまた貧しさの加速の一端なのかなあ、などと考えたりしている。

  んで、そうやってなり振りもなく売れるものに純粋に食らいついていける方々の貪欲さっていうのは
  ある意味尊敬に値するなあと思います。
  いや、強かだ。

 ▼歌を忘れたカナリヤ

町の、オタク的なものでない普通のお店とか施設にいても、
平気でアニメ・声優・マンガ・ゲームの歌が聞こえてきますからね。
本当にびっくりする。

歌の話なんだけど、
オリコンのランキングに今どれほどの真実味があるかわかりませんけど、
AKBとエグザイルばっかになってて、一部の人にしかわからないようなものになってる、
という話を耳にする。

歌が、世の中の気分を代弁しなくなりましたよねえ。
「歌は世につれ、世は歌につれ」なんていうフレーズがありましたけど、
もう全然そんなことないですね。
さみしい。
歌の社会における役割が変わってしまった。
ただの商品に成り下がってしまって。
マ今に始まったことではないのかもしれませんけど、それでも近年はそれが顕著。
オリコンのランキングが全てじゃなく、
これに隠れてこれら以外の歌もキチンと届くべき人に届いていてくれるとは思うので、
願わくばそういう姿が見えるところに浮き上がってくる仕組みを新たに整えて欲しいもんだなと思うのです。
これじゃイミ分かんないですもんね。

マそういうことはこういうところ↓の分析みたいに、
でっかいところが出してくるものを鵜呑みにするんじゃなくて
データを自分で吟味していく必要があるんでしょうね。
あるいは、今まで見えていたもの、見えていると思っていたものが幻想であったのか……。

  ▼2013年のヒット曲にみる「これが日本の音楽業界の現状です」
  http://kaya8823.hatenadiary.com/entry/2013/12/24/210653
  [ コスプレで女やってますけど ] 

案外、カラオケで歌われてる曲のランキングが「本当のところ」だったりすんのかな、
という気がいたしますね。
年輩の方々ってあんまりカラオケには行かれないのかしら。

まあ今までは自分が若者だったから、若者主体のランキングを見てれば
何となく世の中の気分をわかったような気になれたけど
(つったってオイサンなんかはオタクですから世の中の王道は全然歩いてませんけれども)、
それがオッサンになって、自分たちの活動が世間の目に見えるところに反映されなくなって
よくわからなくなってるだけかもしれないけど。



■超ざっくりカレンダー2013



忙しいだなんだ言いながらも、
たまに見つけたお休みやお出かけの機会には色々しっかりお出掛けた一年でもありました。
ていうか、そうしてお出かけてばかりいるからまとめる時間が追っつかなかった。
ことさら印象的だった出来事とアニメ作品を、時期別にざっくりまとめるとこんな感じ。


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◆1月~3月
 ▼やってたアニメ

 『絶園のテンペスト』
 『新世界より』
 『GJ部』
 『たまこまーけっと』
 『ささみさん@がんばらない』
 『僕は友達が少ない』

 ▼イベントごと
  ・超ひだまつり in 日本武道館
  ・八王子 放浪ドライブ(with テラジさん)
  ・宮ヶ瀬 放浪ドライブ(with テラジさん・パパさん・うぃぶれさん)
  ・人妻マンガ家と江の島水族館でデート(ダンナ同伴)

  ・エイラにちょっとはまる
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■4月~6月
 ▼やってたアニメ

 『ゆゆ式』 和風おろしよ♪
 『やはり俺の青春ラブコメは間違っている』
 『あいうら』
 『絶対防衛レヴィアタン』
 『碧星のガルガンティア』
 『フォトカノ』

 ▼イベントごと
  ・富士山世界遺産登録直後の大月をさまよう(この話もまとめてない。テョホホ)
  ・寺泊~魚津旅行(with テラジさん・よつさん)
  ・大山登山
  ・ズベ公ことフォロワーさんを横浜で迎撃
  ・道志みち 温泉ドライブ(with パパさん・湘南の大巨人)

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■7月~9月
 ▼やってたアニメ

 『有頂天家族』
 『げんしけん』
 『サーバント・サービス』
 『たまゆらもあぐれっしぶ』
 『Free』
 『恋愛ラボ』
 『犬とハサミは使いよう』

 ▼イベントごと
  ・『GJ部』をしのんで仙川でバンジョーに出会う
  ・フィギュアを買う
   

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■10月~12月
 ▼やってたアニメ

 『のんのんびより』
 『キルラキル』
 『IS2』
 『アウトブレイク・カンパニー』
 『ガリレイドンナ』
 『蒼き鋼のアルペジオ』
 『凪のあすから』

 ▼イベントごと
  ・突発たまゆらトークショーに誘ってもらう
  ・自転車うどん大使来日
  ・のんのんびより舞台探訪

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……ものの見事に遊びほうけてますね。
旅行系の遊びはどれも楽しかったですなあ。
心がほんのりと温かくなります。
お誘い・おつきあい下さった皆さんにはホンマに感謝です。
おおきにです。

アニメの方は、本数を絞るのに失敗した。
もっと思い切りよくぶった切っていかねばならぬ。
多すぎるわ。
ロボットものが結構数あったのに、最後まで見通せたのが一本もなかった。

短い時間のアニメが増えましたね。
ビジネス的に成立しやすいからそういう方向で増えているんでしょうけど、
今後どういう勢力になっていくのか楽しみです。
『てーきゅう』みたいに、なんか知らんけど一年中やってるっていうのは
それだけでも割と印象強く、作品として名を残していく分には成功なんじゃなかろうか。

  けどアレ、どこでどういう風に儲けてるのかなあ。
  制作側はアーススターから固まったお金を取り敢えず貰って本の宣伝用として作って、
  特段アニメ単体で設けないといけないワケじゃないとか、そういう仕組みだったりするんだろうか。


作品のラインナップとしては、
一昔前の、ラノベ・エロゲ原作で萌え系一辺倒だった時期に比べたら
随分バラエティが増えたなあという感じがいたします。
中でも『有頂天家族』みたいな、骨太系の作品が存在感をしめしていて
(DVDなんかはそんなに売れてないと思いますけど)面白かった。

個人的に特に印象に残ったのは
  『絶園のテンペスト』……緩急、緊張と抜けどころが絶妙。
  『GJ部』……部長可愛いよ部長。
  『レヴィアタン』……見なくても面白い。
  『有頂天家族』……オサレな様でいてどっしりと骨太。
  『たまこまーけっと』……夕方・ゴールデンへのファミリーアニメ復権を目指して。
  『のんのんびより』……にゃんぱすー。

あたり。

  個人的には『たまこ』はもっと伸びて欲しいし、劇場版には期待しています。
  一番思い入れが深くなってしまったのは『GJ部』。
  猛烈に面白かったわけではないですけど、なんか、部長が好きでね。
  初めてのフィギュアも買っちゃったし。
  訪れてみた仙川の町がまた雰囲気が良く、
  面白かったのは多分、『ゆゆ式』の方が『GJ部』よりも面白かった。
  けど、心に住み着いたのは『GJ部』の方だった。


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あと、これまた感想をしっかり残せていませんけれども、
劇場版『まどか★マギカ 新編 叛逆の物語』が、今年一年ではブッチギリに面白かったです。
もうダントツ。
TV版がそんなに好きでなかったオイサンに、3回も劇場に足を運ばせるという
謎の破壊力でした。

『ささみさん』とか『GJ部』とか、
今期じゃないけど『Aチャンネル』『これはゾンビですか』とか、
リアルタイムに見ているときは飛びぬけて面白いというわけでじゃないけど、
終わってからもじわじわと「あれを見てる時間は楽しかったなあ」と思える作品に、
出会うことが増えた。
『犬ハサ』なんかも案外、不真面目にでもダラっと見てたらそういう作品になったのかも、
と思ったり思わなかったり。

  アレ?『戦国コレクション』は去年だったかな?

いろんな放映のスタイルが増えましたよね。
劇場版ビジネスも、ことさら新しくはないですけど目立つようになってきた。
中にはTV版をツギハギしただけの作品もあるみたいで、
これで改めてお金取ったらアカンやろ、というようなご意見も聞きますが、
ちょっと思ったのは、
「劇場っていう特殊な環境で、いい椅子・いい音響・大きな画面で、
 ナカミそのものは新しくないけど楽しく見る」
っていうだけでも1500円くらいの価値は、まああってもいいんじゃない?
と思ったりしました。

総集編や一挙放送を、家でTVやパソコンで全部見るよりは、
劇場で集中して見られるなら、一見さんには良い機会・良い環境である気がします。
本編をしっかり見ていて、新作映像を楽しみにして見に行く人には申し訳ない感じですけどね。
マその場合、升席みたいなくつろげる環境で、
おかし持ち込んだりして見られたらもっといいんだけど。

何かのきっかけに一挙放送をやる作品も増えて、
マそれはそれ、「アニメが儲かるから」と思われてるから出来ていることで、
恵まれていることの表れでしょう。

 ▼押井守に再び浸る

一時期……6月頃ですかね、押井気運が自分の中でワッと盛り上がって(何がきっかけだったか忘れたけど)
押井守作品を、『イノセンス』『スカイクロラ』と立て続けに見た。
どっちも素晴らしく面白かった。今でもちょっと、BD買おうかしらと画策中。
押井監督の真面目さと不真面目さのバランスは、自分好みなのだと再確認。

  『イノセンス』は、大学時代に友人から(大学時代「の」友人からじゃないですよ。20年近く前だ)
  「『攻殻』好きなんだったら、見てみて感想を聞かせて欲しい」
  と言われてたので、それを漸く見た感じです。
  難解でメンドクサイと言われてましたけど、どこがだろう? と思うくらい、
  骨子はシンプルで分かりやすい話だったと思います。
  装飾っぽいものがゴテゴテくっついてるので
  それを全部拾い上げて理解しようとすると大変なことになると思いますけど。

    ……マその装飾っぽいものが果たして本当に装飾なのか、
    実はそっちの中に本物のコアが紛れているんじゃないか? ってことは
    本当はそれらを全部拾いあつめて理解しないといけないんですけど。
    そういう作業を端折って、見える部分だけを素直に理解するなら、
    難しいお話ではなかったと思います。

  『スカイクロラ』の方が、特に面白かったなあ。
  お話野中で仕掛けられた色んな仕掛けについては整理がついてないので、
  二回目三回目を見たらまた印象は変わるのだろうけど。

いずれにしても、二回目・三回目をみたいと思わせる楽しみと見応え、
手元に置いておきたいと思わせる示唆のようなものをたくさん感じました。

あと押井守ではなく、小津安二郎の『東京物語』を見ましたね。
これは、今さらオイサンが言うことじゃないですが、素晴らしかった。
しみじみと、淡々と。

やっぱり、疲れていたんでしょうね。
疲れていたから、頭を積極的に使って楽しむ「書く・まとめる」っていう行為ではなくて、
色んなものをとりあえず見る、っていう方向に今年は行ってしまったんだと思います。
この辺の作品を借りてきて見てみようと思った経緯を考えてたら、
そんな感じだったような気がしてきた。

 ▼ジブリ関連の本を読む

『風立ちぬ』『かぐや姫の物語』が公開になるので……
というワケでもないですけども、ジブリ関連の本やら記事やら、ぽこぽこと読んだ一年だった。

特段、ジブリという集団を崇め奉るわけではないけども、
まあやっぱり面白い、日本のアニメ産業界において唯一有無の性質を持つところだなあと思う。
哲学としても、哲学を通して出来上がってくる動画のクオリティとしても。

プロデューサーである鈴木敏夫氏のインタビュー集「風に吹かれて」、
ジブリの各作品がどのように企画され、どのような作り上げられ方をしたのかを
作品ごとにまとめている「ジブリの教科書」シリーズの、『ナウシカ』と『ラピュタ』。
『トトロ』も買ったけどまだ読んでない。
あとジブリとの関わりは間接的にですが、アニメーター大塚康生さんによる、
日本のアニメーション黎明期から勃興期をいちアニメータの視点から書き留めた『作画汗まみれ』。

  


  大作二本が公開になるからと、これら書籍群のリリースも
  タイミング合わせての鈴木Pの狙い通りだったんでしょうけど。
  思う壷やな。

  宮崎駿は、今回の『風立ちぬ』で引退を表明されることになったワケですけれども、
  オイサンは、この人は多分またちょっとだけ、戻ってくることになるだろうなと
  何となく思っています。
  以前もやめるといってやめなかったから、とかそういう見込み方ではなく、
  戻って来ざるを得ないだろうな、
  そしてそれは高畑監督の『かぐや姫』の見られ方次第だろうな、という感じ。
  作ることから離れられる人ではないだろうし、
  そう感じたら「やめた」って言ったことを撤回するのなんか屁とも思わないのだろうし。

デ、これらの書籍群やら、web上に色々載っかった宮崎駿の引退会見なんかを読んでいて、
三つのことが変わりました。

 一つは、宮崎駿という人物についての見方。
 二つ目は、ジブリ作品群への認識。
 最後にもっと広がって、アニメの見方。


宮崎駿がアニメーター出身で「物語・言葉の人」ではなく「絵・動きの人」だという話は
以前から何度となく聞いてたんですが、
その意味がようやく理解出来た気がします。

「そりゃそんな考え方・作り方をしてたら、
 『千と千尋』とか『ハウル』とかはああいう仕上がりになっても仕方ないなあ」
と思えるようになったし、
その視点に立てば、アレはアレで見応えのある、合格点の作品なんだな、
というコトが分かりました。

現実の事象を、言葉ではなく動きで切り取って、
かつそれを人間の認識・生理にとって正しいように省略し、補い、
「人間の視覚(とそこから広げられる他の感覚に)にとっての自然」と
いうものを動きでもってトレース「したい」人、だったんですね。
その職人だったのかと、今更ながら認識しました。

  マ作り手の視点なんて見る側は知ったこっちゃないので
  つまんないと思った人はそれでいいんですけども。
  ただアレを「面白い作品だ」という見方があるということは、知っといて損はないなと。
  実際、オイサンも「これはつまんないな」と思う作品も何作もあったわけですが、
  それらの作品も上のような観点で考えるとナカナカ面白いものであることが見えてきたり、
  こなかったりする。
  違うタイミングで、同質の作品と出会ったときに、スイッチを切り替えれば
  ツマラナイで終わったはずの出会いがオモシロイに変わるわけですからね。
  逆に、一つの視点にしがみついて
  「イヤ見方はどうあれ、アレはつまらないものだ!」
  と声を上げ続けることもアリだし愛おしい行為だと思う。

これは上で書いた三つ目の「アニメの見方の変化」にもちょっと関わってきます。

二つ目のジブリ作品への認識……も、一つ目の延長なので割愛しますが、
『アリエッティ』はもう一回真剣に見直してもいいなと思った。
アレは、あのスタジオの亜流・派生・枝葉だと思っていたけど、
アレがあのスタジオの真骨頂なんだ、ってことで。
組織としてのジブリの色の見え方が変わった。
鈴木敏夫はいつ頃からか前に出てくるようになった、
いけ好かないながらも憎めないオッサンなんだけども。
この人の話は面白いんだけど、この人が全面に出てくるようになってから、
ジブリの作品はちょっと面白くなくなったような気がする。
けどまあ、この人が仕切ってなかったら、多分もうジブリはとっくにモノを作れなくなってただろうなー
(宮崎・高畑両名は違う形でモノを作ってたとは思うけど)。

三つ目も、やっぱり一からの延長なんだけども、
アニメをより「動き・(人でなく絵の)演技」に着目して見るようになりました。
絵コンテを意識するっていうんですかね。
絵コンテがあって、原画があって、その間を埋めるアニメーターが演技をさせるもんなんだ、と。
その仕組みをちゃんと意識するように(ようやく)なった感じです。

今まではきれいかそうでないかくらいでしか、
絵の成分は見てませんでしたしね。
楽しみがちょっと増えた感じです。
この意識は、大塚さんの『作画汗まみれ』を見てなるほどそういうものかと理解した感じ。

今現在のテレビアニメの動きなんていうのは、
黎明期の人たちの考えていた「アニメーション」とは到底相容れないものなんだなあ。
しかしそれも、歴史上致し方ない流れでここにたどり着いてるんだけど。

あとジブリ関係で印象的だったのは、ハヤオさんの引退会見の時の
「(監督としては)とぼとぼとスタジオにやってくる日々でした」
という一節……。
ここはもう……何度も読み返すくらいグッときた。
なんかもう、超然とした人だとばかり思っていたけど。


 ◆「この世は生きるに値するんだ」「風立ちぬ」の後をどう生きるか
  宮崎駿監督、引退会見全文 (1/9)
  http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1309/06/news133.html 
  [ ITmedia ]



■本と言えば。



本と言えば、小説は……あんまり読んでないですね。
アニメが面白かったから原作も読んでみようと手を出してみたものに
『アウトブレイクカンパニー』と『やはり俺の青春ラブコメは間違っている』がありましたけど、
案の定、例のごとく、どっちも1冊の四合目くらいで断念。

しかし、今年は頭の方……1月か、2月頃か……に出会った
宮内悠介の『盤上の夜』がえも言われぬ面白さだったので、他は要らなかった感じです。
囲碁・将棋・麻雀など、特定の卓上ゲームを題材にした、
それらに魅入られた人たちのSF短編集なんですけど、どれもホントに面白い。




引き込まれるとはこのことで、オイサン好みの
「凝ったストーリーは二の次で、描くや描かずやの心情描写や文体で読ませる作品」ではなく
(もちろんその辺もものすごくしっかりしているのですが)、
ストーリーが主体の作品なんですけども、
ラノベ的なものの様に人物がストーリーを語るための駒になったりしておらず、
あくまで人物の航跡がストーリーを繋ぐ構成になっていて無理なく読めた。
とても密度感のある作品です。文字と文字の間が詰まって見えてくる。
短編なのに、どれもぎっしりしてて長編一本分くらいの読み応えがある。
掛け値ナシにオススメです。
オモロイ。

それと同時期に読んでいた、こっちはノンフィクション、ルポルタージュですが
『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったか』
も、異様な熱を帯びた面白い本でした。
木村政彦というのは『帯ギュ』にも名前だけ出てくる、
戦前~戦後に名を馳せた日本歴代最強ともいわれる柔道家さんですが、
彼がその強さとは裏腹に、戦争という時代の波に翻弄され、
柔道家として、格闘家としていかに不遇の生涯を送ったかということが、
日本の柔道界というものがいかなる歴史を持っているか、
日本のプロレス界が如何に生まれて発展しショウビズとしてどういう世界を形成しているか、
などなどと関係しあって語られる、
実に読み応えのある本でした。
いや、面白かった。



あんまり分厚く中身の濃い本なので、
持ち歩いたり、外で読んだりする気が起きず毎日風呂で読んでいたのですが、
お風呂タイムがすげえ楽しみになる、そんな本でした。
ウム。
めっちょ面白かった。

あと、ギリギリになって一昨日くらいから読み始めた
『妹戦記デバイシス』とかいうラノベが結構面白い。
タイトルとか設定とか聞くとふざけてるとしか思えない、
『ドクロちゃん』的なアホ作品に見えるだろうけど(自分もそう思ってた)
中身は結構、真面目なSF。
異妹、妹圏、妹力、妹値……多分、史上最も「妹」って漢字がたくさん使われてる小説だと思う。

活字の本に関してはそんなもんかなー。
活字の本が面白い一年でしたね。
そんなにたくさん読んだわけでもないけど。

他にもちらちらと、新書やらなんやらをつまみ食いしていましたが、
しっかり印象に残っている本と言ったらそのくらいでしょうか。
あ、あれも面白かったな。ピカソの新書。



タイトル一発の本ですが、長年疑問に思っていたことに
わりあいきっちり応えてくれた本でした。
同じ疑問を抱いたことのある方にはおすすめできます。

 ▼マンガ

マンガでは、特に印象に残っているのは
『バリスタ』、『山賊ダイアリー』、『ちゃりこちんぷい』、『お慕い申し上げます』、
『キミイロフォーカス』。
他にも『東京自転車少女』『南鎌倉高校女子自転車部』などチャリンコもの。

   

『バリスタ』はその名の通り、攻城兵器に生まれついた擬人化美少女の葛藤を描くギャグマンガ。
……ではなく、珈琲淹れ職人のコーヒーうんちくマンガ。
珈琲の知識を仕入れたいとか、知識を身に着けることでそれっぽくおいしいものを飲んでる気分に浸りたいとか、
そういう頭でっかちな人間におすすめです。
「インスタントだろうが泥水だろうがうめえもんはうめえんだよ」という
大人の感性をお持ちの御仁には不要の代物です。そのまま28へ進んでください。

『山賊ダイアリー』は
webラジオの「寝起きにポテトチップス」に水橋かおりさんがゲスト出演した際に
「最近読んでるの、面白いよー」と言っていたので買ってしまったシロモノ。
淡々コミカルな面白さ。ときどきほの悲しい。
そしてオイサンよりも実家の母親に大ヒットした。
猟銃取得免許を得て、現代日本で趣味&実益の狩猟生活を営む新米ハンターのエッセイ日記マンガ。

『ちゃりこちんぷい』はブルーズ音楽を題材にした音楽モノで、
強いていうならブルーズ版『孤独のグルメ』。
随分前に1巻だけ買って読み、今ヒトツだなと思ったんだけど、
心がくたびれてた時に「今ならいけるかも」と思って2巻を読んだらやけにしみた。
そういうたぐい。
続きはなんかまた、ぐったりしたときに読もう。

『お慕い申し上げます』も、心底しんどかった時に読んでみたもので、
お寺の若きお坊さんの苦悩と煩悩のストーリー。
お寺うんちくなんかもゲット出来る。
お話は、前半2巻くらいまでははんなりじんわりで面白かったけど
3巻以降、変にドラマチックに展開し始めてちょっとオチた。
うーむ、前のノリに戻してほしいなあ。

『キミイロフォーカス』は、写真題材の典型的少年誌向けアホマンガなんだけど、
こういうバカみたい加減っていうのはマンガには必要だと思う。
それを真っ向から引き受ける、チャンピオン、秋田書店は偉いなあと毎度感心。
『ギャンブルフィッシュ』とかも最高に面白かった。
読者のウケ、人気をばかり常に意識している他社さんとは一線を画してる感があって、
とりあえず自分らの面白いと思うものとか自分たちの色を大事にしてるのが見て取れる。

新しいモノとか風潮とかはそういうところからしか生まれてこないので、
しっかり守っていってもらいたいもんだと思います。
ホントは、お金のあるところがそういうこともしっかりやって、
先のこと、業界のことを考えていくべきだと思いますけどね。
マどこも、一応やってんでしょうけど。
チャンピオン系がそういう毛色がやたら濃く見えるってだけだろうな。



■ゲーム



……やってないねえ。
Vitaを買って、『デモンゲイズ』『やはりゲームでも俺の青春ラブコメは~』をやったけども、
胸張って「やった」と言えるほどはやれてない。

世間ではソーシャル系がなんだかんだいいながらもしっかり地位を確立した一年でしたね。
艦これ、アイマス、ラブライブ、パズドラ、黒猫がどうとかのクイズのヤツ。
オイサンくらい外の情報を積極的に取りに行かなくても、
これらのソフトの話は何となく聞こえて来ていたので、
これらはやっぱりプレイされてるソフトなのだろうと思います。
もうすっかり、ステージはそちらに移ってしまったんでしょう。
無念。

この辺サッパリやる気のないオイサンはすっかり門外漢です。
やる気、起きんねえ。
『チェインクロニクル』がそこそこいけそうかなあと思ってやってみてはいるんですけど、
今ヒトツ楽しめてない感じ。

今すごくやりたいのは『スーパーマリオ3Dワールド』。
これは……WiiU買ってでもやるべきなんだろうなあ。



■歌・音楽。



iTunesで音楽を買うようになりました。
とりわけ、各期のアニメのOP/EDなんかはほぼiTunesです。
あのマキシシングルって、ケースがかさばって邪魔になるのでこれはありがたい。
もっといい音質で聞けるようにしておきたい、というものは、そのあとCDで買い直したりする。

あと、iTunesで買う時に心掛けていることは、
基本的にカップリングの曲は一緒に買う、ということ。
せっかく1曲単位で買えるのでお目当ての曲だけ買えばいいんですけど、
結構カップリングの曲って良いものが多い。

買ってみたら本来お目当てだった曲よりも、カップリングの方がよく聞いてるなんてことも
あんまり珍しくないです。
それで当たりを引いたのは、
『有頂天家族』のED「ケセラセラ」のカップリングだった「君という特異点」、
『となりの怪物くん』のOP、戸松遥さんの「QAリサイタル」のカップリング「ドーナツ」、
他にもなんかあったと思いますが、結構なヒット率だと思います。

オイサンにとってはどうでもいいカラオケバージョンとかを買わなくて良いのは助かります。
iTunesに入らないのはどうしようもないですけどね。
『サーバント×サービス』のED「はちみつ時間」とか、
『謎の彼女X』のOPとか。

そーいや、ヘッドホン買ったのも今年だったな。
……どっかやっちゃった最初のヘッドホンはどこやっちゃったんだろう……。
誰か、良い人に拾われていればいいけど。

音楽や歌にしても、
ああこれはいいなと感情が盛り上がることがあっても、
その気持ちに自信をもって形にまとめることが出来なかった。

Suaraさんの『BrandnewDays』、『明日へ 空色の手紙』、
大橋歩夕さんの『Hello Goodbye』あたりはずっと繰り返し聞いていて、
以前だったら一本お話にするくらいの衝撃はあったはずなのだけど。
やはりどこかで、ストッパーがかかってしまってたなあ。
この先、ここで感じ取っていたものを形にして出す機会があれば良いのだけども
ちょっともったいないまま終わってしまってるなあ。

歌に感化されて書き物へのモチベーションにつなげるということが
ワリカシ多い私なので、その上昇気流をうまく捕まえることができなかったのは
致命的だったかもしれません……が、
けど、それもまた、心の疲弊によるものだったんだと思います。
自分への自信ということにおいて、さっぱり寄る辺のない一年だった。
それが全てだなあ。きっと。
誰かに何かを認めてもらえなくとも、自分のオモロサにだけは絶対の自信を失わない……
そうでないといかんよな。

うむ。
それだな。
来年のテーマはそこだ。



■ディング



そんな感じでディングです。
細かいことは長くなりましたけど、最初にまとめた通り、

  「書を読み、街にも出たけど、帰ってきて書を書かなかった」

という一年。
考え、まとめ、発するバイタリティが足らなかった。
そこには自信とか怒りとかが必要なんだけど、それらが足りなかった。
それを跳ね除けるには結局のところ、書いて書いて表に出し続けることしかないのだけれども。
そうなー。
来年はそういう年にせねばなるまい。
毎度のごとく、ぎりぎりの時間にこんなこと書いてますけどね。

出し方も少し変えていかんとどうにもならぬね。
小出しでも。

……しかしなんですね、寒いですね今年は(今その話を始めるのか)。
先週末のクリスマスには、また友人と岩男潤子さんのクリスマスライブへ行って
演奏の素晴らしさに心を揺さぶられ、
昨日は京都で美容室を独立開業した友人と久しぶりに会って、
京都をぶらっとしてきました。

来年、世の中がどんな風に変わるのか、
なんていうのか、ひと度ものすごいことが起こってしまうと、
それまで「良く」生きていようといまいと、
備えていようと、善人だろうと悪人だろうと、
やられる時にやられる人はやられるし、やられない時にやられない人はやられない、
ということを、一昨年の三月のことでナンボか思い知ってしまったハズですが、
そんな中でも皆さん、いい意味でも悪い意味でも、
よく生きることが唯一の答えであってそれを諦めることはしないんだなと、
ブラブラ見て回っていて思いました。

  別にオイサンはその辺を諦めて今年書くことをサボったわけではないですよ。
  なんか誤解されそうだけど。

この一年で、
アウトプットする力が随分と衰えてしまったなと思うわけですけれども。

飽きずあきれず、
来年もお付き合いいただければなあと思う次第です。


▼BrandnewDays



マそんな感じでヒトツ。
家で酒を呑むのが家呑みなら、家で紅茶を飲むのはイエティなんだろうか。

オイサンでした。


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コメント

すげえ、二人とも書き込みタイミングが同時だw

■Sytloさん
あけましておめでとうございます。
2014年もよろしくお願いいたします。

早速のコメント、ありがとうございます。
そんな風に感じて戴けているともつゆ知らず、
なんかウジウジと更新出来なくて申し訳ありません。
 
お言葉を励みに、楽しんでもらえるようやっていきたいと思います。
大体今まで通りにw

心を入れ替えねばなあ。
トナー交換の時期です。


■JKPさん
新年あけましておめでとうございます。
2014年もどーぞ、このアカンおっさんをよろしくお願いいたします。
 
旧年中もホンマにお世話になりっぱなしで。
なんかうまいことお返ししていけるようにしたい所存。
 
Jサン的にも、どうか良い一年になりますように。

 

投稿: オイサン@ikas2nd | 2014年1月 1日 (水) 09時37分

今年も1年お世話になりましたです。
来年もよろしくお願い致しまする。

投稿: JKP | 2013年12月31日 (火) 23時37分

更新お疲れ様です。

今年は「オイサンのブログ、更新しないなー」と思うことが多い年でした。
時折の更新の際、何かコメントを残したい、更新する時間が無いほどなら何か応援を、と思ったのですが、オイサン側のことを何も知らず、無頓着にそういうことを書くのは如何なものかと考え、結局コメントを残すことは出来ませんでした。
ですのでこの大晦日に、一言だけ。

一年間、お疲れ様です。

来年もブログの更新の方、楽しみにしています。

投稿: sytlo | 2013年12月31日 (火) 23時37分

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