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2012年2月の7件の記事

2012年2月26日 (日)

■ジェントル酒場~『あの夏で待ってる』の感想とか。 -更新第763回-

謎というものはだね、チョコ山くん。
解き明かすのに必要な全てのピースが、
解き手が参照しうる場所に提示されていてこそ輝きを放つものなんだよ。

提示する側の都合で出したり引っ込めたり……
そんな後出しジャンケンで、せっかくの謎を楽しめると思うかい?

謎を愛し、
謎に魅入られる者は、
謎の前で誠実になるものだ。

現実を見たまえ。
起こしてしまったことは、完全に消し去れはしない、隠せはしない。
そのくらいの節度は守るべきではないかと思うんだが……
どうだろうね? チョコ山くん。


オイサン@おしゃれ探偵ラブリーショコラです。


とか言いつつ、今日の話題は全然おしゃれでもラブリーでもない
いたってゲヒンなお話です。
いかがわ次郎の牝猫ホームズ。



■ここはドリーム・クラブ



先日、いつも行ってる割烹で晩ゴハンを戴いたときの話。

その日はお店も随分お暇だったらしく、
オイサンが入った時点でお客さんはカウンターに常連さんが一人、
その隣ではバイトの女の子がいすに座って、
もう自分の趣味のことをしている、という状態でした。

  いいですねえ。
  ゆるい。
  オイサン割とそういうの好きです。
  お店の子供が店の隅のテーブルで宿題してるとか。
  マそういうお店は、たいてい大して美味しくなかったりしますけど(

バイトの子(といっても飲み屋ですから御トシそこそこ(察せよ)みたいですが)が、
カウンター席に分厚い本を数冊積み上げて読んでいるので、
この店に似つかわしくないアカデミックな雰囲気に一体何事かと思ったのですが、
板長曰く、

「いやー、ゆうべさあ。
 『店で官能小説の朗読会をやろう!』
 って盛り上がっちゃって。ばかでしょー!」

とまあ嬉しそうなコト!


ホントばかですね!!


いや、お料理は真面目に美味しいお店なんですけどね。


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宇宙要塞タチウオの塩焼き。


……けど、
そんでノリノリで近所の図書館で官能小説借りてきてるバイトさんもどうなんだ。

どこまで本気なのだか分かりませんが、
一人一冊、コレだ!(どれだ)というのを持ち寄って、
お店のバイトの子だとか、常連さんだとか、
普通にお店の関係者の子供だとか(まさか本当の「コドモ」ではないと思うが)に
読ませようという……企画らしい。

「照明も換えてさあ! 指名アリもいいよね!」
「指名料はやっぱとられるんでんすよねえ?」
「作品の過激さによって料金が変わるのはどうでしょう?」
「おお、いいねえ!」

とかもう、ホンマにおっさんが寄り集まるとロクなことを考えませんが、
それは女性も同じみたいです。なにを考えてるんだ。

デ女性バイトさん同士で(二人いた)借りてきていた林真理子の小説の内容を吟味してるんだけども
コレがまたヒドくて。
あ、あんまりそういうの好きじゃない人は読まないでね。
ワリと『ゆび先はもう一つの心臓』らしからぬロコツな感じですので。


「あらすじがさあ、不倫相手の男が来るのを、
 男の好物の料理を作るための食材を揃えて待ってるんだけど、
 結局男が来られなくなって、
 食材の、男の好物のネギを使って自分でいたしてしまうという……」
「ネギかぁー……細くない? 長いからいいのか」

  (何が「長いから」だ。ていうかやはり「長い」と「いい」のか)

「入れるのは、根っこの方なのか、葉の方なのかね?」
「葉の方は入れにくいでしょう! ワサワサして」

  (「ワサワサ」!! アソボヨワサワサ !!(キルミーベイベー風に)) 

「でも根の方は刺激がありそうだなあ」
「で、翌日になってやって来たその男に、
 自分のものでしんなりしたネギを使って料理を作って食べさせるのよ」
「しんなりするまでって、どれだけ挿れてたんだよ!」





……。





ね?





すごかろ?




多分、ゲームばっかやってないでオイサンのトシ相応の遊びをこなしていれば、
とっくに存知上げてる程度の実態なんだろうけどさ。
いやー。
びっくりした。
人間、トシとるとこうも……なんていうか、野生に帰るんだなー、みたいな。

周りには、オイサンと、板長と、常連さんと。
男性×3に、女性×2で。


あ、あのね、別に全然、イヤだったわけじゃないのね。
そこは誤解のないよう。
面白えなあっていうのと、オイサン、実は割と感心してました。

ドラマとか、漫画とか映画とかで、
「女だけ、女同士の会話は赤裸々でゲヒン」
みたいに言われることが頻繁にあるワケですが、
正直、
あんまりナマの大人の女性と話をしたり
女性同士のプライベートな会話を耳にする機会のないオイサンは、
それもまた、いくらかは作り上げられた、演出された像だと思っていたんです。

でも、それが演出じゃなく、ただの事実なんだということがよぉーく分かった。
ほんと、ものの一時間足らずの間にも、
漫画かドラマで聞いたような単語、台詞、言い回し、
ごっっっっっっっそり、出てきましたもの。
「あ、まんまだ」って何回思ったか。
すごいよ。

ぶっちゃけた話、
「『ドリクラ』って赤裸々でアホで下品で、なんぼかは過激だと思ってたけど、
 あんなの全然生っちょろかったんだ」
と。
思いました。
ヨユウ。
『ドリクラ』、超上品ですよ。貴族。
『アマガミ』?
ヘソやらヒザ裏にキスくらいするだろ。こっちゃネギだぜ? みたいな。
さすがCEROさん、リミッターかけてあるわ。
立派です。
子供たちは、オトナの世界から守られている。
CEROさん、ちゃんとオシゴトなさってます。




  って、何の確認だそれは。




あと、ちょっとモノの見方が変わりましたね。
萌えアニメとか、エロゲーとかさ。
あれらは、男の欲望に都合のいい女性像を捻じ曲げてこしらえてあるんだ、
決してリアルではないんだと、しっかり自覚したつもりでおりましたけど。

あのね、
逆に

「バリエーションの一つとして、
 実際に『男の欲望に都合のいい』像が存在したって全然フシギはない」

と思えました。
逆にね。

女性が貞淑であればあるほど、萌え豚諸氏の喜ぶ
ナマ足出して、おっぱいゆすって、いッやぁ~ん♪
っていうキャラクター性はナイと思いますけども、
リアルさんがああいう振り切れ方をするんなら、全然あり得るよ。
ブヒリアル。

  「萌えアニメって、実はリアルだったんだ!!」

って、すっげえ思いました。

  みんなー!! リアルには官能小説の朗読会があるぞー!!
  はやく戻ってこーい!!

ロラン・セアックさんも叫びますよ。
その分黒歴史も埋まってそうですが。
いやー。
俺、オットナー。
喜べおまいら。
良かったな!!(何がだ)


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とはいえ、女性だけが殊更ゲヒンなのかといえば、決してそんなワケでもありません。
オッサンがやたらにゃんたまの話をしたり、やたらおっぱいおっぱい叫んでたり、
男子学生さんがTwitterなんかでやたら自慰行為について語ってたりっていうのと
レベル的には大差ないんでしょう。
ていうかさ、絶対おかしいと思うもん。
女性のハダカがバンバンに前に出てる雑誌を表紙向けて売ってるってのが。

そういうことに関して、
男性は異性のいる場でもあけっぴろげであるのに対して、
女性は異性の前ではあまり表に出さないので、
男はたまに目の前でやられるとウワッって思ってしまう、
っていうだけじゃないでしょうか。



つまり。



慎みを持つべきは、普段の男性陣だということだ。
人前でおちんちんびろーんとか、言ってちゃダメだってことです。
女性はきっと、嫌がってるぞ。
まあ、ヨノナカそれでいいのかも知んないけど。




■『あの夏』が、輝き始める。
『あの夏で待ってる』の話。

なんかここんトコ急に……OPを聴くだけで
胸が締め付けられるようで泣きそうになるオイサンです。
ナイーブ系情緒不安定オヤジ。

本筋からのヒキが弱い……
つまり、
「『乳メガネ先輩が実は宇宙人で、海クンを不慮の事故で殺してる(っぽい)』
 という設定がほとんど意味のある形ではいじられないまま、
 地球人連中の愛憎のモツレのことばっかやってる」
という状態がずーっと続いてるんだけども、
なんかそうこうしているうちに、
段々そっちのすちゃらかな日常がキモチ良くなってきてしまいました。

……ていうのは、多分作り手の思うツボなんでしょうね。
こっからドカーンと、落としてくるんでしょう。
島編もやったし。
うん。
こっから先は、重たくなるんだろうなあ……コレ。
ヤだなあ。

なんかの拍子に乳メガネの正体と海くんを殺してたのがバレて、
青女が発狂して、ヒョロ眼鏡がそれをたしなめて自己嫌悪に陥ってズブズブになる、
に一票。

デ、現時点では、アスミン子ちゃんが恋の連鎖関係の一番シッポにいるわけで、
彼女は最後に残酷なメに、少なくとも一回は遭うんじゃないかなあ。
見せ場として。
彼女がなんらかの犠牲を払って海くんが助かるんだけど、
その後、彼女の犠牲がなんらかの手段で救われるか、放置されるかで、
メデタシメデタシなのか、
鬱っぽい作品となるかが分かれるんじゃないだろうか。
おレモン先輩は無傷安定。

  ……ていうかオイサンは、
  アスミン子ちゃんがヒョロ眼鏡を想ってるとは、
  途中まで思わなかったんだけど。

……ああ、でもアレか。
タイトルから察するに、時間を戻したり、パラレルワールドにずらしこんだりするのかも。
SF作品ですしね。
「乳メガネ先輩がこの星にやってこなかった」という世界線にひっぱりこんで、
海くんは無事元通り、
みんなの恋も「センパイが地球に来なかった前提」の落とし所に落ち着いて、
でも皆もどこかうすぼんやりと先輩のコトを覚えていて、
みんながいた、皆が揃って、楽しくも、苦しくも、切なくもあったけど、
でもやっぱりみんなのいた「『あの』夏で待ってる」ってのが
美しいオチのような気がします。
そうだそうにちがいない。

とかいう風に、自分で一番面白いお話を妄想させて楽しませてくれる作品は
いい作品です。
それがドンピシャ当たることなんてのはそうそうありませんけど、
そういうワクワク感は自分にとっての、自分だけの名作たるものにさせてくれますね。

しかし、なんとなく思ったんだけど、
昔は鳥坂センパイのいた位置に今はおレモンセンパイがいるんだな。
暑苦しい長髪メガネにハリセンで引っぱたかれるよりは、
貧乳ツインテールに踏みつけにされたいっていう時代なんだろうねえ。

マ確かに、今の時代に鳥坂センパイはそぐわない様な気はする。
近年の作品で高圧的な男のセンパイが出てくるにしても、
もうちょい愛らしさがあるもんな……。



■Closing



マそんな感じでヒトツ。

ちょいと用事があって本厚木まで足を伸ばしたのですが、
なかなかどうして、楽しい街ですね。
思いのほか栄えていて驚いた(失礼)。

駅前は賑やかですし。
大きな本屋もあれば、オイサン好みの喫茶店も結構数がある。
隅々まできっちりとは整理されてなくて、
ところどころごっちゃりしているのがまた良い。

何よりも、ちょっと歩けば大きな河が流れていて、
天気が良ければ箱根の広々とした稜線が、手の届きそうな近さで横たわっているのが見られます。
いやー、オイサンああいうの好きだなあ。
ちょっと旭川に似てるなって思いました。
街っぷりでは、本厚木さんの方が全然街なんですけど
(そして旭川さんはいちおう、北海道第二の都市なんですけどね……)

なんかちょっと、もっとゆっくりウロウロしたい気分でした。


あー。

旭川も行きたいなあ。
普通旅行でそんなに旭川ばっか何回も行かないと思うけど。
cafe花みずきでお茶したいオフ(オフじゃねえよ願望じゃないですか)。
でも、北海道のフォロワーさんともお会いしたいですね。
その前にお会いしなきゃなんない人もたくさんいますけども。

中部、北関東、山陽、九州。

次は君の町に行くかもしれないm9!

などと、
北の大地への憧れに身を焦がしつつ本日はお別れです。
皆さん、次の回までごきげんよう。

闇に隠れて生きる、
オイサンでした。
ハヨウニンゲンニナリタイ




 

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2012年2月23日 (木)

■六角形のハザマから。~SS『アマガミ』・梅原・香苗さん・塚原センパイ編 -更新第762回-

 輝日東のみなさんこんばんわ。
 俺、ミステリーハンターの梅原正吉です。
 俺は今、駅前商店会でも知る人ぞ知ると評判の甘味処に来ています。
いやあ、駅を離れて少し路地に入ったところに、こーんなお店があった
んですねえ。いやね、俺んちの店、あずま寿司っつうんですけどね、一
応駅前だけじゃなくてこっちの商店会にも片足突っ込んでるところがあ
るんで、まあ大抵の店は把握してたつもりだったんだけど、あるもんで
すねえ。建物も内装もいい感じに古びてて、とても雰囲気のあるお店な
んですよ? ……え? そんな良い雰囲気のところにどうせ男ばかりで
来てるんだろうって? 侘びしい? へっへーん、ところが今日は……
ちがうんだなあ。

 先ずはこちら、俺の右手……あ、俺今、二人掛けのテーブルに、無理
やり一つイスをくっつけてもらってお誕生席状態で座ってるんですけど
ね。……正直、窓が真正面で西日が射しててちょっと眩しいんだが……
そんなことはいいんだよ。で、俺の右手、これ誰だと思います? そう、
隣のクラス、2-Bのハツラツ系マスコット、伊藤香苗さんです。いや
ー、かわいらしいですねえー。
「なによ」
 そしてこちら左手、香苗さんの向かい。誰だと思います? ご存じで
しょう? そう、3-A影の名参謀、塚原響先輩です。麗しいですね。
「……何かしら?」
 ハイご紹介も済んだところで、今世紀の最大のラストクエスチョン。



 俺、なんでこの二人と一緒に

     こんな店にいるんだろう……?




 いや、そもそもこの二人からして、なんで一緒の店で、一緒のテー
ブルについてるんだろう……?



            ×



 ものの数分前、塚原先輩に先導されて俺たちは席についた。先輩が緑
茶、香苗さんがトロピカルジュース、俺がほうじ茶付きの塩大福をたの
んで、しばらく誰も何も口をきかない間があった。
 そのうち店のばあさんが飲み物が運んできて、それを合図に、
「で、話ってなんですか?」
と、口火を切ったのは香苗さんだ。
 まあその疑問はもっともだ。香苗さんをここへ連れてきたのは塚原先
輩で、その誘い文句が
「ちょっとあなたに、訊きたいことがあるんだけど」
だったんだからな。俺だって興味がある……俺? 俺はついでだよ。
「そうね、良ければ君も来てくれる?」
って、そのあとに言われただけなんだから。
「……そうだね……」
 香苗さんに促され、塚原先輩は言葉を選ぶみたいにいつもの静かな調
子で自然に黙った。
 もしかして、長くなんのかな。参ったな。
 そんな風に思った俺がキョロリともう一度、目玉で店内を見渡そうと
したら、
「じゃあ、単刀直入に訊くわ」
って、まるで牽制するみたいじゃねえか。見た目に違わず塚原先輩は、
ナイフみたいな割り切りでテーブルに肘をついた。その切れ味、まさに
短刀の直輸入、イッツ・ゾリンゲン! ……いや、意味はねえ。すまね
え。
「はあ」
 ……そのみなぎった緊張を、気の抜けた返事一つで受け流した香苗さ
んも、すごいっちゃあすごい。特に身構える感じでもねえし、咥えてた
ストローから口を離して、タンブラーのフチに果物の挿さった小洒落た
飲み物を、湯呑み敷き……否、コースターに戻した。
 塚原先輩には、もう淀みはなかった。
「桜井さんは、本当に彼のことが好きなの?」
 あー。やーっぱり、そんな話だ。



            ×



 話のどアタマは、実は昨日の夕方だ。
 そういや、大将の誕生日が近いなあ……俺がそんなことを考えながら
廊下を歩いてたら、香苗さんが声をかけてきたんだ。
「梅原くん梅原くん。あのさあ、放課後、買い物につきあってくんない?」
 おおかたの事情は読めた。桜井さんが大将の誕生日プレゼントを選び
たいから、意見を聞きたいってなもんだろ。けど如何せん、昨日の俺は
都合が悪くて、桜井さんは明日──つまり今日──が都合が悪いと来た。
だから仕方なしに今日、俺と香苗さんだけでリサーチをして、その結果
を明日香苗さんが桜井さんに伝えるっていう、まあなんともまだるっこ
しい話になったわけだ。
 で今日、三十分ほど前のこと。
 大将がこのところ足繁く通ってる、子供向けのおもちゃと、おとなの
男臭いアイテムをごった煮でぞろっと扱ったおかしな店があるんだが、
プレゼントはそこで見繕えばハズレはないだろうと俺は踏んでた。香苗
さんが俺に声をかけたのは正解だったと思う。女の子のネットワークば
っかりじゃ、どう転んだってあの店には辿り着くはずないからな。

 ……けど、驚いた。その店に塚原先輩がいたんだ。

 狭苦しい通路に、乱雑なディスプレイ。ごみごみの見本市みたいなそ
の店の片隅に、これ以上ないくらい、すらりと不釣り合いなシルエット
を見つけたときは、俺は目を疑ったね。切れ長の鋭い目を不可解そうに
しかめて、そりゃもう輪郭線こそほっそいのだけど、その線からこっち
にはもう誰も入れないぞって言う凛とした空気。多分男でないとそのロ
マンを理解できないであろう、境目もなく山と積まれた、謎のアイテム
群を見つめてたんだ。
 俺がそれに気付いて、やっぱり隣で小汚い棚を見上げて眉をしかめて
た香苗さんを肘でつついたのと同時に、塚原先輩も、俺と香苗さんに気
が付いた。
「──君は──」
「ああ、ども。こんちゃっす」
 塚原先輩も驚いたみたいだった。俺と先輩は、一応大将と一緒の所に
何度か会ったことがあったから面識くらいはあった。
 何で、先輩がこんな店に? そう思ったのは最初だけで、次の瞬間に
はもう合点が行っていた。目的は多分、香苗さんと一緒だ。どういう経
路でこの店に辿り着いたのかはわからんが、さすがの切れ者ってことだ
ろう。侮れねえ。侮れねえぞ。気をつけろ大将。……何をどう気を付け
たらいいのか、わからねえけどな!
 それよりそのとき気になったのは、挨拶を返してくれた先輩の目が、
俺を外れて、どちらかといえば隣の香苗さんに重点的に注がれていたこ
とだ。この二人、面識あったんだろうか? まあ……ここんとこの大将
の周りは色んな交通網が入り乱れてるから、どこで抜け道やバイパスが
開通してるかわかったもんじゃねえんだが。
「2-Bの伊藤香苗です」
「そう、2-Bの……。伊藤さん。私は」
「あ、知ってます。3-Aの塚原先輩ですよね」
 やっぱり、面識そのものはなかったらしかった。塚原先輩は、香苗さ
んの名前よりも学年とクラスに、ぎゅっと力を入れて繰り返してた。あ
あ、そういうことか。俺はそのとき、もうピンときてた。なんとなくわ
かる。不思議でもなんでもなかった。
 だから、

──先輩、こんな店で珍しっすね。何してたんです?

とは、俺は訊けなかった。
 そこで話が途切れちまって、さてどうしたもんかと思ってたところに
例のせりふさ。
「ふぅん、……いい機会かもしれないわね。突然で申し訳ないんだけど、
ちょっとあなたに訊きたいことがあるの。今、時間あるかしら……?」
 ほんの数秒、考えた後の言葉だった。ここで会えたのも何かの配剤─
─先輩、そんな風に思ったんじゃねえのかなあ。



            ×



「本当に、って……。そんなこと、分かりませんよ」
「……そうよねえ」
 香苗さんが、ミもフタもなくその質問をなで切りにすると、分かりき
ってたと言わんばかり、塚原先輩はかろうじて支えていた頭を垂れた。
「まあ、あたしから見て、そうじゃない可能性なんてすっっっっっっご
く、低いと思いますけどね」
 その様子を気の毒に思ったのか、香苗さんはもう少しだけ、自分の見
解を交えた情報をヒントに出す。けど、その新情報にも大方の見当がつ
いていたと言わんばかり、塚原先輩は全く同じトーンで、そうよね、と
返した。
「ゼロに近いです」
 そりゃそうだ、っと。そーんなの、俺にだって分かる話だ。ムグムグ。
んお、うめえな、ここの大福。俺は完全に傍観者モードで、大福につい
てきたほうじ茶をすする。悪くない。悪くないどころか、良い。そもそ
もメニューにほうじ茶と饅頭がある時点でかなり良い。親父にうちでも
大福置かないか提案してみよう。また冷凍マグロで殴られるかも知れね
えけど。
「桜井に、直接聞けばいいじゃないですか」
「それはそれでおかしな話でしょう。はるかがそうするなら、わからな
いではないけど」
「えへへ。ですよね」
 自分で言っといて。それが世話焼きおばちゃんみたいな行為だと、言
ってあとから気付いたんだろ、エッヘッヘと香苗さんは白い歯を見せて
苦笑いした。いい加減だなあ。
 ……大体、それを森島先輩本人が実行したとして、桜井さんから返っ
てくる返事が確かなモンだって保証なんてどこにもない。そりゃ訊いた
モン負けの類の質問だ。じゃあどうすりゃいいって、このテーブルの上
に漂ってる「そんなの訊くまでない」って空気が、ぶっちゃけ、一番の
正解に決まってる。
 一体どういうつもりで、なんのための場なんだろう? 塚原先輩も呆
れ気味に……珍しいな。姿勢を崩して頬杖ついた。いつもすました顔で
スッと背筋を伸ばした印象しかない。その顔は眉を下げて笑ってる。な
んだろう、ちょっと失敗したなあっって顔だ。へえ……こういう顔もす
るんだ。女の子同士の時間ってのはこういうもんなのか。……すなわち、
今の俺は完全に空気。すし詰め……否、差し詰めエア男子ってところだ
な。とほほ。美人のけだるげな笑顔を肴に、饅頭のおかわりでもしよう
かねえ。
「なあに?」
「へ?」
 将棋の対局のように、二人掛けに向かい合った二人、俺はお誕生日席
でその記録係か秒読み係のような位置にいたんだが……表情を温ませた
塚原先輩に見とれてしまったのを見つかって、いらない矛先を呼びこん
じまったみたいだ。
「そうだ。ねえ、梅原君だったら、どっちの味方をする?」
 そこへ香苗さんまで余計な旗を振る。やめてくれよ。
「そうね。参考までに聞かせてくれるかな。君の目から見て、彼にはど
っちが相応しいと思う?」
「え? お、俺!? ですか!!?」
 いきなりかよ!
「そーそー。梅原君なら、あたしたちの知らない彼のことも知ってるで
しょ? そういう視点で見たらあの二人の、どっちがいいと思う?」
「お、おいおい。なこと言われてもよお」
 俺と大将の付き合いは確かに古いけど。だけど、香苗さんや塚原先輩
が大将のことを知らないのと同じくらい、俺には桜井さんや森島先輩の
ことが分からない。俺の知ってる大将がどっちとくっつくのが良いかな
んて、俺にわかるわけがない。
「ねえ、どっちを選ぶの?」
「はっきりなさい」
「さあ!」
「さあ」
「さあ!!」
「さあ!」
「さあさあさあ!」
 ふ、二人がまるで、俺にせまるみたいに! な、なんだこれ! 相手
は輝日東きってのクールビューティと、お日様系のサバサバキューティ
……これは、ちょっと……う、嬉しい! 嬉しすぎる! だ、誰か今の
この部分だけを録画してくれッ!
 ……と、俺が一人で悶絶しているうちに、二人ともその行為の不毛な
ことに気付いたんだろう。乗り出した身を戻して、ほとんど同時に、ハ
ア、とわざとらしいため息をついた。
「やめましょ」
「そうですね。梅原君に、わかりっこないもんね」
 ……。あのなあ。ていうか、最初から遊んでただろう。先輩も、たま
にノリが良いよな……。こりゃアレか? 森島先輩の教育の賜物か?
 けど、そりゃご無体な難題ってもんだよ。大将にだって色んな顔があ
る。ぶっちゃけた話、男同士でいる分にはそいつが女の前でどんな顔し
てるのかなんてわかりゃしないもんだ。思いもかけない顔してることの
方が普通なんだってことくらい、親父とお袋見てりゃあ……分かる話だ。
まあ、寂しい話だけどな。その辺、男と女じゃ若干の差がありそうだ。
 二人はすっかり諦めムードで、一体この場が何のためにセッティング
された物なのかもわからなくなってきた。ちょっと塚原先輩らしくない
思いつきだったかな。それとも、そもそもそれを確認するための場だっ
たのかもしれない。こうなることなんて先輩には分かってたはずだもん
な。
 しかし、となると、俺は暇つぶしか腹いせかの出汁にされっぱなしっ
てことになる。それで黙りこくってるのも癪に障る、いや、男がすたる
ってもんだ。せっかくの機会だしここは一つ、俺の方からも質問してみ
ようかねえ。
「あのー、質問。いいっすかあ?」
 俺は半分、テーブルに突っ伏したような姿勢から挙手して訊いた。ま
さか成り行きでつれてこられただけの俺が自分から首突っ込んでくると
は思ってなかったんだろう、銘々、自分のグラスに口を付けていた塚原
先輩も香苗さんも、目を丸くして飲み物を置いた。やるときゃやる男で
すよ? 男・梅原正吉は。
「何よ?」
「何かしら」
 うおっ……。さっきまでとは明らかに空気が変わった。緊張感。やっ
ぱり踏み込むべきじゃなかったのか? 女同士ならではの冗談の言い合
いだったから許されてたんだろうか? けど、まあ、もう引っ込みつか
ねえし……行く。……しかねえやな。
「あのー……桜井さんはともかく、俺には森島先輩が大しょ……橘に好
意を持ってるってのがどうにも信じがたいんですけど……その辺、どう
なんでしょうね?」
「はるかが?」
 香苗さんは感心したようにうんうんと深く瞳で頷き、塚原先輩はクッ
と力を込めて、自分の肘を抱いた。そのまろやかながらも鋭いおとがい
に手を添えながら浅くうつむいて、俺とも、香苗さんとも目を合わさず
に眦の端に滑らせた瞳は、多分、どこも見てねえな。なんか色々思い出
してる感じだ。
 こち、こち、こち。
 この店、時計なんかあったんだ。多分店の奥の方、カウンターから響
いてくる針の音が不意に大きく響いて、窓ガラスを透かした外の黄色い
光が、テーブルに置いた自分の手の甲をふんわり焼く。塚原先輩はまる
で、息もしてないみたいに止まったままで、俺は香苗さんとこっそり目
を合わせた。香苗さんも、なんかこっちを見てくるけど、何を言いたい
のかさっぱりわかんねえ。こういうときダメだな、男と女じゃ。
「どう……なのかしら」
 おっとぉ。漏れ出た一言に、俺も香苗さんもがっくんと椅子から転げ
そうになる。それを見て塚原先輩は、髪から肩から、全身にまとってい
た鋭さを憮然とした雰囲気で鈍らせた。
「仕方ないでしょう。私にだって、初めははるかのあれが恋愛感情だと
到底思えなかったんだもの。今だって、確信してるわけじゃ……」
「あ、あああああ。で、ですよねー。責めてるわけじゃないんですよぉ、
ねえ、梅原君?」
「そ、そうそう。へへへ、さーせん……」
 自分ではあんなこと訊いといて、とは思ったけど、好きとか嫌いとか
の線引きが蓼食い虫にお任せなのは、男も女もさしたる違いはないって
ことか。二人とも、俺もだけど、話がきれいに振り出しに戻ったのを感
じ取って、小さく息を吐いた。で、また飲み物に口を付ける。ずずず。
 誰も何もしゃべらない、少しの時間。香苗さんのだんまりは軽やかだ
けど、塚原先輩のは重たいなー。何か考えてるか、そうじゃないかの違
いなんだろう。香苗さんの場合は顔に開いた心の窓が大きい分、黙って
ても気を使わなくて済むってのはあるかもな。香苗さんの目が、さっき
最後に注文した俺の手元に残ってたメニューにぴたっと止まったから、
俺は、
「ん」
と、古めかしい、焦げ茶色に濡れたような木の表紙で綴じられたそれを
彼女の方に滑らせた。
「ありがと」
 香苗さんはそれを受け取って開くと、お替わりねらいかと思いきや、
甘味のページの写真を目で追い始めた。
「……そもそも、あの子の魅力って何なのかしら」
 考えあぐねた塚原先輩が、そんなことを言い漏らした。案外遠慮のな
い人だなあ。森島先輩と付き合ってると、そういう風にもなっちまうの
かもな。その言葉に、香苗さんは猫みたいにピクンと髪を跳ねさせて分
厚いメニューを閉じた。木で出来た表紙のやさしい重みに、ラミネート
加工された間の頁から空気が押し出されて、文字通り、ぱたん、という
丸みのある音とともに風をつくった。
「あ、それあたしも知りたーい。興味ありました、前から」
「分からないわよね?」
「分かりませんよ。……桜井には悪いけど。マニアックっていうか」
 頬杖をつき、切れ長の眦を意味のない方向に投げながらの塚原先輩の
つぶやきに香苗さんが食いつき、二人は一瞬盛り上がる。おいおい。人
のダチ公なんだと思ってんだ。確かに、大将のセイヘキはマニアックの
方向に傾くこともあるけどよ。
「……でも、はるかのそばにいるのに、不思議とあの子以外のビジョン
は浮かばないのよねえ……」
「そんなもんですか? あたしはー……桜井の場合、おさななじみって
いう強ーいカードがあるから……他の人は浮かばないですけど。そうね
え、桜井に他の人かあ……。考えたことなかったなぁー」
 塚原先輩はテーブルについた肘を少し滑らせてうつぶせに近づき、逆
に香苗さんは、ストローを咥えたまま。椅子に背中を大きく預けて天井
を仰いだ。俺も、つられてちらりと天井を見上げる。むき出しの木の梁
から下がってる時代物の照明は、ちょっと薄暗いし燃費も悪そうだ。作
り出す光の柔らかさはちょっと魅力的だと思うけど、自分で欲しいとは
思わねえ。
 日暮れ前。鋭く射してくる冬の西陽。その時間は長くはねえ。二人と
もまるで美術の教科書で見た一瞬の切り絵みたいだ。ムナカタシコウ、
だったかな? 窓辺に無理矢理しつらえた三人がけをほんのりと、艶っ
ぽい空気が包み込む……。あー、俺今日ラッキーだなー。詩人だなー。
「マニアック、か」
 ん? 塚原先輩が香苗さんの、なんだか意外な言葉尻を捕まえた。ん
にゃ、この際「捕まった」って言う方が正しいのかも知んねえな。香苗
さんにもそれは意外だったみたいだ。ん、と勢いを付けて体を起こすと、
ストローを戻す素振りで、上目遣いに先輩の細い瞳の奥を窺った。けど、
先輩はそれには取り合わなかった。
「マニアック……ねえ」
 ほんの少し、笑いの調子を含んだおうむ返しの呟きで、香苗さんも窓
の向こうに目を細めたんだけど……二人とも、どこ見てんだ? 古くな
ってゆがみのひどい窓ガラスは、自分の厚みの中に光をとじこめちまう
んだろうか。夕日がおかしなぐあいに反射して、黄色い紙を貼り付けた
みたい眩しくて向こうが見えない。それでも二人の視線は、ガラスを抜
けたどこか遠くの先で、奥で、細く結ばれてるんじゃないかって気はし
た。
「人の心配ばかりしていられるほど、ゆとりがあるわけでもないしね」
「そーなんですよねぇー……」
 塚原先輩も、香苗さんも。さっきまでの、お互い友達を憂いつつ人の
恋路を肴にちょっと楽しんでる、そんな空気はすっかりナリを潜めて、
つぶやいたきり物憂げに、さっきとは明らかに意味合いの違う熱っぽい
ため息を鼻から漏らした。……い、色っぺえ……。この人らホントに、
俺らと同じ高校生か? 女子ってこんなに大人びた顔するもんなんだ。
……大将、俺ぁ今日、一個学んだぞ。
 けど、まあ。何を考えてんだろうな。さっぱり分かんねえ。マニアッ
ク、か。俺には与り知らない話だ。ああ、分かんねえ分かんねえ。
 手持ちぶさたの俺はもう、ほうじ茶に二つくっついてた小さな塩大福、
その残りの一個にがぶっと食いついた。むぐ、むぐ、むぐ。ああ、やっ
ぱうめえな、ここの塩大福。ちょっと匂いにクセはあるし、そもそもこ
の店に来てほうじ茶に塩大福のセットを頼むやつがどれだけいるか知ら
ねえけど、俺なんかにゃたまんねえ。病みつきってやつだ。多分親父も
気に入るだろう。どっから仕入れてんだろ。こっちの商店会の店かなー。
「ま、人のどこ好きになんのかなんて、なにが普通とかあるわけじゃね
えっすもんねぇ。言ってみりゃ、みんな普通で、みんなマニアックみた
いなモン……な、なんスか」
 とりあえず思ったことだけ言ってほうじ茶を飲み干し、これもなかな
か渋い唐津の湯飲みをテーブルに戻すと……いつの間にか二人ともまじ
まじと俺の方を見てて、俺はちょっと怯んだ。
「……」
「…………」
「だ、だから何なんスか?」
 しばらくそのまんまで、結局二人とも、俺に何にも言わなかった。い
いだけ俺のことを睨んだあと、示し合わせたみたいに瞳を伏せた。何な
んだ、一体。そして終いにはちょっと安心したみたいに、そろそろ出ま
しょうか、と塚原先輩が切り出した。ホント、一体何なんだよ。
「悪かったわね、時間をとらせて」
「いえいえ」
 先輩のゆび先が自然に滑って伝票に辿り着いたところに香苗さんが手
を重ねて遮る。塚原先輩も驚くが、私が誘ったんだから、とそこは譲ら
ない構えを崩さなかった。
「支払いくらいもつわよ」
「いえいえー。こういう話でしたから、ね」
 なるほど。
 にやりと笑って片目を瞑ってみせる、その香苗さんの表情もなかなか
堂に入っていて曲者感がハンパない。いやー、女子って大人だな。熟女
だな! ……それは違うか。
 それを聞いて、少し意地悪く頬をゆるめる先輩も先輩だ。
「そう? じゃあ、そういうことで」
「はい」
 いつの間にか空気は、最初の頃に戻っていた。
 やれやれ、しゃあねえな。
 俺の分だけ二人で割ってもらうわけにも行かず、俺は尻ポケットの財
布を渋々探った。



            ×



「で、結局よお?」
 店の出口で先輩とは別れ、俺と香苗さんはもう一度、目的の店へ戻っ
た。大将へのプレゼント候補を幾つか挙げて、あとは桜井さんのセンス
で選んでもらえばいい。大体そんな段取りだ。
 帰り道、いい加減日も落ちて、お互いの顔もよく見えない。俺は何と
なく、香苗さんに聞いてみた。
「何よ」
「香苗さんも、好きな奴とか、いんの」
「ん、なっ……!」
「ああ、やっぱりいんだ。ふーん、そっか」
 びしりと脳髄に亀裂の入る音を立てて香苗さんがどもるから、その先
は敢えて本人には言わせない。そいつぁ野暮天ってもんだ。香苗さんだ
って、ここまで唐突な訊き方じゃなけりゃこうまでうろたえないだろう。
普段だったら、とか、相手が女友達だったら、しれっと
「そりゃいるわよ、おかしい?」
ってなもんだろう。俺は自分で勝手に結論つけて、その話は終わらせた。
まあ、別に。普通のことだ。そりゃまあそうだ。
「そうだよな。高校生だもんな、俺ら」
 俺がそういう風に線路を敷いたら、香苗さんも不思議なくらい落ち着
いた。暗くてよく見えなかったけど。真っ赤になってたはずの頬が、す
っといつもの色に引いてくのが分かった。
「まあね。梅原君だって、いるんでしょ?」
「まあな。……田中さんとかも、いるんだろな」
「田中さん?」
 何だかわからねえけど、香苗さんはクスリと笑う。香苗さんの質問は
意趣返しのつもりだったのかも知れねえが、自分で振った話だ。うろた
えるわけもない。つまり、だ。さっきのアレは、塚原先輩も、ってこと
なんだろう。あの窓の向こうに誰がいたのかは知んねえけど。みんな、
アレだ。大忙しだ。
「へへっ」
「ちょっと、何よ」
 冬の風が厳しい。乾いた鼻の下を指でこすって、俺が笑ったのが香苗
さんは気に入らなかったらしい。
「マニアック、か」
「えぇ? 何よ、文句あんの!? あんなこと言っといて」
「べぇーつに。いいんじゃねえの」
 最初、大将が森島先輩と、って聞いたときには、驚きもしたし、疑い
もした。桜井さんと、ってときには別に驚きはしなかったが、どうして
今頃? と思いはした。けど、まあ。何があっても不思議はねえってこ
ったな。棚町とやけぼっくいに火がついたっておかしくねえ。だから多
分、このお話もいつの間にか始まってたんだろ。
 今年のクリスマスまで、もうあと少し。残念ながら今年の俺は、大将
と違ってどっかでボタンを掛け違えちまったみたいだが……そうそう、
大将が言ってた、
「……梅原にも、きっとくるよ。思いもかけず、黒い手帳を拾っちゃう
日がさ」
って言葉の意味が、今日はなんだか分かった気がするぜ。その黒い手帳
が一体何のことなのか……それはやっぱり俺にはまだわかんねえんだけ
どな。それはまあ、拾ってみないとわかんねえって奴だろう。
 ……あと、そう言った大将の顔がやたら青ざめてたから……実はあん
ーまり、そいつは拾いたくないなぁーとは、思うんだけどな。そゆこと
言ってると一生実らないんだろ。
 くわばら、くわばら。



                       ──おしまい──




      ──Epilogue──



梅 原「なあ、香苗さんは、黒い手帳って拾いたいと思う?」

香 苗「思わない」


 キッパリ。即答かよ……。


香 苗「なんかすっごいイヤな予感する。
    何それ。何の心理テスト?」


梅 原「いや、分かんねえ……。けど、その意見には賛成だ」

香 苗「はぁ? 意味ワカンナイ……
    でもゼッタイやだ。ゼッッッッッッッタイ拾わない」

梅 原「分かった、わーかったから」

梅 原(大将……お前、一体ナニ拾ったんだ……?
    こりゃただ事じゃねえぞ)




 

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2012年2月21日 (火)

■些伽巳日記 [SAGAMI-NIKKI]・参 ユイホリエから始まるMiracle -更新第761回-

実はユイホリエさんのことはちょっと尊敬しています。
オイサンです。

いや、別になにがどうしたってコトはないんだけど。
もっとお姫様然とした人なのかと思ってましたが
サバけたふつーのお姉ちゃんなんだなあと思って。

それもまた上手く騙されてるのかも知れませんし、
売れるという面でエライのは、彼女を売り込もうとする周りのブレインであって
彼女は言われるままなのかも知れませんが。

なんというか、そういうことも含めて、ああ、なんかすげえなと思う。
人任せでもいいや、みたいなところが。

ヘンに自我を張り出して、
クリエーターです! モノ作ってます、生み出してます!
みたいなところがあまり感じられなく、
ああ、ああ、はい、はい、やります、やります、あはははは、
みたいな「ぬるっと感」を感じて、最近はそういうものへの敬意をすごく感じます。




よくわかんねえだろ? 俺もだ。




それを尊敬ってのはおかしな話だけど。
でも、普通の人のまま、声優やってうた歌って、ってやってることを
すごいなあと思うのかもしれない。
ああ。
なんかそれは、すごいしっくりくるな。
今自分で言ってて合点がいった。
いや、もちろん努力はされてるんだと思いますよ。
職人的というのかな。
芸術家っぽくない、エゴや自我にドライブされてない。
あくまでも外にあるもので動いてる気がして。
そうなってしまってもいいだろうし、
そうなってしまった方がラクな場面もあるだろうに、
そういう立場なのにガツガツしてないことへのすごさと敬意。

自然体とか、肩の力が抜けてる、ってのとも違うと思いますね。
そっちにチカラが入ってしまうことはあるのかもしれないけども、
寧ろ、「芯がない」。

それも長く続く秘訣なのかもしれないですね。


あんま真面目にお歌を聴いたことないんだけど、
思い返せば彼女が歌うOPやED、それにCDのCMなんかで聴き疲れした記憶がない。
にも拘らず、なんとなく耳には残ってる。
ちょっと興味湧いてきたので、最近出たCDを一枚買ってみようかなと思う。

なんていうかな。
そういうトコは最近、「女の人ってすごいな」と思う。
女の人にはなったことないしお近付きになったこともないので
本当のところも分からなかったりはしますけど、
お仕事とか、社会……っていうと大袈裟だけど、世間への関わり方とか、
そういう局面において、男とはまた全然違う割り切り方、
自分の身の置き方を心得ているんじゃないかと言う風に感じます。

最近は、そういう意味での「男性的」な女性が多い気もしますしね。



あー。



うーん。



いや、オイサンなんかこうやってずっと二次元の人をやってると、
「女に興味ないの?」
って訊かれることが多々ありますけども、
訊かれているそのままの意味、
つまり性的な意味や肉体的な意味、
「カノジョ欲しくないの」的な意味では確かにあんまりないんですが
上で書いたようなことでの興味はすごくあります。

だからそんな感じの話が出来る女性のお友だちは
すごく欲しいですね。

  まあ最終的には、性的なこと、肉体的なことに集約されていくでしょうから
  それへの興味もあるっちゃあるんでしょうが。
  切り離して考えられるモンでもないですしね。

ただ、世間の方々の大多数がそうであるように、
「興味の入り口」が「そこ」ではない、ということです。
なに考えてんだろーとか、どういう仕組みなんだろーとか。
かえって嫌がられんのかな、そういうのは。
かも知れんな。
一般的には、理屈っぽいのキライだって言うし。
相変わらずメンドクサイおっさんですね。



……などと。



ホリエユイの話から女性論に展開する、今日も今日とてよく分からないところ
『ゆび先はもう一つの心臓』。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
今日も今日とて、四方山に参ります。
ヨモヤマ。
「ヨモヤマ光輝」ってどう?
どうって言われても。 ← 理屈っぽさからはほど遠い。



あ、今日はもう、だらだら四方山日記ですからね。
あんまり面白いこと言わないと思いますよ(どうなんだそれは)。



■先々週末の日記
週末は、火曜に引いた風邪の余波で半分くたばっていました。
あんまり休まらなかった。

結局今週もそのままひきずってたワケだが……
一日倒れるわけにはいかないもんなあ……。
正直、八方ふさがりな感じでどうして良いやら。
だましだまし頑張るしかないんだけど。

オイサンがアホ真面目なのか、
病気のときの振る舞いに困ってしまいます。
日曜も、オシゴトに出た方が良い様な状況だったんだけども、



  ……って、そのへんは書くのやめた(自由だな)。



ここでオシゴトのことを書いても面白くないですね。
いきいきとオシゴトについて楽しく書けるのならそれでもいいんだけど、
オイサンの場合なかなかそうもなりませんので。

何の話をしようかと思ったかというと、
休日、多摩川の川原にでも出てぼーっとすれば良かったんだけど、
しそびれちゃったなー、みたいなことです。
広い空を遠くまで見渡していたかった。
こないだまで考えてたことだったんだけど、なんか忘れてたわ。失敗。

どなたか近隣の方、
オイサンと一緒に多摩川の河川敷でカフェでコーヒーでも買ってきて
飲みながらどうでもいい話で写真なんか撮りながらボーっとするオフに参加しませんか。
もちろん、寒くなったらお店に逃げ込みます。
あとは……うーん。
向ヶ丘遊園でスコーンの美味しいお店に行ったり、
生田緑地をぶらぶらしたり。
そんなことをします。多分。
ランチの美味しい昔なじみのお店があるんですけど、
そこは日曜は休みだったっけなあ。夜はやってるかなあ。

……これは一体なんの話だ。

でもまあ、キャッチボールしたり、どうでもいいことしたいですね。
ゆっくりと。
めいめい、自分のしたいもん持ってくるみたいな。
ラジコンヘリもってくるとか。
なんか昔の町内会のイベントみたいだけど。
あったなあ、栗拾いとかぶどう狩りとか(遠い目。



■Suica で Wii U
ここんとこ、平日は一般的なニュースもなかなか耳に入ってこないような状態なので、
何か面白そうなお話を拾ってナンクセをつけるという(はた迷惑な)ことも難しく。
今世の中じゃあ、何が起こっておるのだろう。
けど、そういう浦島太郎状態も、
Twitterのおかげで昔に比べればマシにはなってる気がする。
たまにTLを覗けば、主だったお話は流れてまいりますしね。
マ自分がラクに興味を持てる話題に限ってしまいますけど。

気になっている話といえば、
WiiUのパネル端末側に、NFC認識が搭載されるというニュース。
全然一般的じゃない、結局ゲームの話だな。

技術的な詳しいところはちゃんと見てないけど、
パッと浮かんだイメージだと
「WiiUのタブレット型コントローラに、
 SuicaやPASMOをかざしてDLCが購入出来るようになる」
という感じだろうか。だったらいいなあ。

NFCってのはSuicaやPASMOに使われてる短距離通信のギジツの名前のハズなんで、
イコール「SuicaやPASMOのお金がまんま使える」というわけではなさそうだけど、
あれがそのまま使えるのであれば、ラクで嬉しいなあ。
任天堂のポイントなんかはコンビニで買えるけど、
やはりイチイチ残量を気にしながらコンビニで買い足すのは面倒だし、
何より煩わしいのは

 「オカネと同等の価値を持つ複数のオカネ的なものを
                            個別に管理しないといけないこと」

だな。
SuicaやPASMOなら、サイフの中身同様「大体いくらくらい残っている」ということを
日常的に気にしているので、
新たに何かを特別に気にかけないといけないということがない。
これは大きい。

  ……Suica/PASMO圏外で暮らしてる方々からは
  また怒られそうなことを書いてますが。

XBOXで使うゲイツポイント、
プレイステーションネットワークで使うポイント、
Wiiで使う任天堂のポイント。あとはWebMoneyとか。

それらを個別に、あといくらずつ残っている、というのを管理するのが面倒くさい。
なので、全部手持ちのPASMOで管理できてしまえばラクでいい。
少しでも統合してもらえるならありがたい。

ただ、その煩わしさがイヤで買い物を控えているところもオイサンにはあるので
タガが外れてしまうとそれはそれでダメかも知れん。
それはつまり、任天堂としては煩わしさのせいで結構な損失を生んでいる、
ということなのだと思うが、
頑なにそこを守ってる任天堂はちょっとえらいなと思う。

基本は「子供のおもちゃだ」ってことを、守ってるってことだと思います。
立派。



■錠剤パソコン
WiiUで思い出した。
iPadとかのタブレットPCって、何故「タブレット」って呼ぶんだろうか。

タブレットといったら錠剤のイメージがあったので不思議に思って調べてみたら、
tabletという単語には「石板・銘板」、つまりなんがしかの文字が刻まれた板、
という意味もあるようで、それに倣ったっぽい。
フム。
……となると今度は、
どうして金属板・石板と錠剤に同じ単語があてられてるのか?
という疑問が湧くわけですが。

にしても、海外の、新しい道具に名前をつける人たちの
詩的センスには感心させられます。
携帯の充電スタンドに「クレードル(揺りかご)」とつけた方は素晴らしいと思う。
日本語では、文字がなまじ表意性を持っていたりしますから、
わざわざそちらに流れる必要がなくて、
そういう繋がり方をしていかないんでしょうね。
充電をするための器は「充電器」で伝わるし、言葉もコンパクトにまとまるし、
いちいち「揺りかご」のイメージを借りてくる必要がないんだろう。
惜しいところではある。



■『あの夏で待ってる』
そしてここから急にアニメの話ですよ。

世間的に、青い髪の女の子の不憫な恋愛が大好評!
……でおなじみ、『あの夏で待ってる』。
お前らみんな、ウマに蹴られてヒザを壊されて引退に追い込まれろ。

  えらくローキックの得意なウマだな。
  まあいいか。

前にもチョイと書きましたが、オイサンはこのお話、
少なくともここまではそういう「フツーの恋愛模様」は完全にスルーして見てきていますが、
5話目は凄かったですね。
何がって、雨上がりのバス停の風景。
あれがすごかった。
あまりの美しさに思わず声を上げてしまいました。

にしても、雨、バス停、片思い。
で、気持ちがすこし吹っ切れたところで雨が上がる、
というシーケンスはあまりにもベタだと思いますけど、
そんなとき絵のチカラはすごい。



■殺したいほど
んで『キルミーベイベー』は……
「面白い以前にあすながうぜえ!」と思ってイライラ してたんですが、
ああそうか、これは「あすなはうざい」ことを分かって見るのが正解なんだな、
と分かったらイライラもしないで見られるようになった。
なんていうか、結構高度だなコレ。
それをスッと理解して楽しめる今の若いひとすごい。

あと、OP曲のタイトルを『キルミー・ベイベー』ではなく
『キルミー「の」ベイベー』にした人は、
もうそれだけでオイサンにCD売りつけたようなもんなのですごいと思います。
オイサンも、そういうメシの食い方をしたかったんだよ。





■音楽~Closing TALK

マそんなんでね。
忙しさにも全然おさまりがつかない感じなのですが。

近頃気分が沈み気味になることが多いので
音楽を聴いてなんとか自分を奮い立たせようとすることもあるのですが。
そういうとき、あまりにも今の自分の気分とかけ離れたものを聴いても
なんだか自分のダメさ加減が助長されてしまい、かえって沈んでしまうことがある。

曲調やテンポが、今の自分の気分よりもほんの少しだけ上メの曲を選んで聴けば、
それに合わせて少しずつ気分も引き上げることが出来る。
そんな風に感じます。

しかしまあ、休息、睡眠というのは大事……ですね。
つくづく。
十分ではないにせよ、それがあるというだけで
いくらかでも日々の活動に前向きになることが出来ます。
やっぱり人間、休まないとダメだ。

休みが先にあるわけではないけども、
何かをするために必要なだけの活力が先ずあることから活動が始まって、
足らなくなったら充填する。
ただそれだけのことなんですけど。


どうにかこうにか、ユイホリエの力の抜けたお歌でも聴いて、
ガンバっていこうかなというオイサンでした。


ほなまた。
ノシ



 

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2012年2月19日 (日)

■些伽巳日記 [sagami-nikki]・弐~川の流れのやうに -更新第760回-

なんかもうオイサンです。

休みの日の電車は、当たり前だが平日とは空気が大きく異なって
幾ばくかの旅情が混入する。
昨朝もそうだった。

いつもの小田急に乗りこんで座席に座ると、
オイサンと一つ席をおいて、もう六十か七十かというほどのご婦人がたが四人、
箱根からの帰りでしょうか、
並んで座りよもやまに人生談義に花を咲かせていた。



  あのとき自分はどうだった、どこそこの誰さんはこうだった。



先週はまともに睡眠を取れる日もなく、
その話声を夢うつつの中で聞くとはなしに聞いていると、
ご婦人のうちの一人……
といっても話し声のうちの七割はその方の声だったんだが……
のこぼした、

  「そのときにそうしなかったら、
           またちがう人生もあったかも知れないのにねえ」

という一節が、すっと、
声が耳の鼓膜を叩くのではなくて
その意味や気持ちだけが鼓膜を通り抜けて頭の中に入ってくるような気がした。

周りに遠慮のない話声ではなく、それなりに上品なトーンだったので
話の全体までは聞き取られず、経緯まではわからなかったけれども、
ああ、本当にそうなんだろうな、と素直に思える話しぶりだった。

もう年のいった方の言うことだから、という
変に引き返せない年の重みのあるでもなく、
かと言って、
オイサンや学生のような若い人間が同じ言葉を口にするときの、
冗談めかしつつ、これからでも変えてやろうとする本気の微量に混じった
軽々しさがあるでもなく、
至極無邪気な、言い馴染んだ調子がとても滑らかだった。

そこにあるどうしようもなさもすべて「諦めて」了解しつつ、
今の人生も同時に肯定するような潔さがあった。
おばさんって、たまにそういうこと言うの上手だなって思う。
おばさんの諦め上手にはいつも舌を巻くオイサンです。
あれは……見習いたい。

何かをしたりしなかったりすることで、違った人生もあったかも知れない。
それは多分、「かも知れない」ではなくて、
その先には間違いなく、違った人生があったのだろう。

けれどもそう、今の人生を軽んじるのではなく
(そのとき話されていたのはご本人でなく余所の誰かことだったようだけど)、
今の人生という根を肯定しつつ、新しい可能性を過去に模索するような、
若者が未来を夢見るのと同じ重さと速さで、
その思いは時間の中を伸びていっているように思えた。

なんだかとても良いお話を聞かせてもらったみたいで、
列車の折りしなに大変良いお話をありがとうございましたと
頭の一つも下げようかと思ったが、
それも薄気味悪そうだったのでよしておいた。

あの人たちの旅が良いものであったことを願う。
まああの調子なら、オイサンごときが改めてお願いする必要などないだろう。
オイサンなんかよりもよっぽど、
幸せ・不幸せについて深く知りつつ、飼いならしているに違いないから。
どんなに不平・不満をたれていても、
きっと彼女らは幸せなのだと思う。





……ていう。





オイサンはそういう、
お年寄りの、噂話でない世間話、身の上話、人生講和みたいなのが結構好きで、
法事のあとのゴハンの席などで、
自分は語らず、周囲でやりとりされる人生談義に耳を傾けているのを心地よく思う。
お寺さんのやさしい説法も好きなので、
実家の法事に参加して、またあのお寺さんの話を伺いたいと思うのです。

まあ、子供の頃は法事で休みがつぶれるのはいやでしたし、
今でもそれで休みがダメになるのは嬉しくはありませんけれども。

時間の取れるようになったら、
どこかのお寺にでも説法を聞きに出かけてみましょうかねえ。
どなたか一緒して下さいますかね?

お寺で説法を戴くオフ。
斬新?



オイサンでした。




 

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2012年2月11日 (土)

■風邪っぴきの人類へ -更新第759回-

んちゃっす。
「『ラグランジェ』が気に食わない」みたいなことを書いた途端、
OPの『TRY UNITE』が頭から離れません。
オイサンです。

これはジャージの呪いか何かか。

いえいえ、中島愛のえろいPVがイケナイんです。
あのワキ……否、あの脇……否、あの「腋」はズルイ。
地上波で流していいモンじゃない。


▼『輪廻のラグランジェ』OP TRY UNITE!




  ……などと。



珍しく、トシ相応に加齢臭ただよう脂ぎったセクハラトークで開幕する
本日の『ゆび先はもう一つの心臓』。

しかし、今まで顔をまじまじと見たことなかったけど中島愛っていい顔してますな。
「いい顔」って変な褒め方だけど、
「美人」でも「可愛い」でもない(いや芸能人補正もコミで美人の部類ではあると思うけど)、
艶っぽいっていうのともちがう、幼さもあるのにねっとりした色気もある顔してると思う。
ロリ艶っていうか。
いい意味でいやらしい。
あの目で


  ♪ 燃えてくる(Fry Away♪)


とか歌われた日にゃあタマリマセンな。
……褒めてますよ?
本人には嫌がられるかも知れないけど。
まオイサンが、全然ナマミ慣れしてないってのもあるかも知れませんけどね。

むうん。
ナマミを見てこういう気分になるのは稀なことだなあ。

しかし、腋。
ニクヅキにヨルと書いて、「腋」。
これまたいやらしいな。
月夜。
いいですか、ワキは人間のヨルの部分です。
おぼえておきましょう。
特に若い人。
ワキプルギスの夜。



……。



今日のマクラはホントにおっさんくさいな。
どうした俺。



■かぜっぴきの人類へ



火曜日に風邪ひいた。

……日本人は熱出すと全部「風邪」っていうけど
それは合ってるのかなあ。
まあ熱が出て、あとのどが痛いとかアタマが痛いとか、
そういうものが伴うのは全部「風邪」でいいんだろうけど。
特定の病名じゃなくて総称なんだよね?

月曜の夕方頃から段々体がぼんやりしてき始めて、
家に帰り着いた日付の変わる頃(それもおかしいんだけど)には
37度台半ばでした。

翌火曜の朝には8度を超えてたので、
こらアカンわ下手したらアレやでと思ってお休みを戴き、
昼になっても下がらなかったらイシャ行こうと心に決める。

  慌てておイシャに行ったりすると、相手は病気のデパートですから。
  そこでインフルさんを頂戴するハメになりかねませんからね。
  本当に要るときにだけ行こうと思ったのです。

結局、昼過ぎには7度台まで下がったのでおイシャにはかからずに済ませました。
危なかった。
そのあとはゴハンを食べに出たり、ゴロゴロして寝たり覚めたりで
特段何をするというわけでもなく、
体の具合がおかしいときに新しい物を見るのはもったいないので
なんとなく『モーレツ宇宙海賊』を一話からだらっと流したりしてました。

最近は一度見たアニメをもう一度見直すということをあまりしてこなかったんだけど、
初見ではあまり面白いと思えなかった一話が面白く見られました。
……けど、それは果たして、評価するべきなのかどうか。
一話目くらいは、一本で独立して掴めるような作りの方が良いのでは。

夕方頃になるといい加減眠りも浅くなり、
一時間おきくらいに寝ては覚めてつぶやき、寝ては覚めてつぶやき、
みたいな繰り返し。
うーむ……Twitterばっかしってことやな。
もう少し有意義にせえよ。
と言っても、病人にとって何が有意義って、ゴロゴロ寝てることですね。
正解。
夜はどうしてもなべ焼きうどんが食べたくて近所のうどん屋へ赴き……。

病気のときに有意義なアクティビティを求めても仕方ないけど、
だらっとしとるなあ。
これが本来の生き物の姿なのかも知れないけど。
必要なときに起きて糧を得、食べ、眠る。
こういうとき、なんかもっと時間を有効に、有意義に生きないとなあ、
と思ってしまうのは愚かな人間のさがですね。

本当は、人間も他の生き物と同じで、
そのサイクルだけを守って生きていれば良かったんだと、オイサンも思います。
それが多分、全体のことを考えれば一番自然で一番良い。
けれども他に何も持ってなかった人間は、生き残るために「知恵」を身につけてしまって、
その「知恵」が必要以上に頑張ってしまったんでしょう。
デ知恵を否定することは誰にも出来なかったんでしょうね。
自分の命を守るもので、命が一番だったから。

「知恵があるんだから、
 人間なんだから、
 人間らしく、
 色んなことが出来るようにならないといけない。
 色んなコトを人の繁栄のためにコントロールしていかないといけない」
みたいな、今の風潮が出来上がっていったんでしょう。
愚かなことです。
人間の脳みそってのは、この星のルールを外れてるんだと思います。
欲深すぎる。
ラクをするために勤勉を求めたという、怠惰が一周回ってしまった感。
自分たちを守るために色々とズルを思いつく。



■人の知恵は地球の病気



なんていうんでしょうねえ。
病気と同じで。

ある病気を治すために体のある機能を活性化させるお薬を投入すると、
その活性化された機能のために、体の別の部分に不具合をきたす。
今度はそれを押さえ込むために別の薬を……
……というもぐらたたきの連鎖を繰り返さざるをえなくなる。

自分たちが安定的に繁栄するための仕組みを思いついて、
意図的にこの星のルールをすこし捻じ曲げる。
そうすると他でやっぱりひずみが生じて、
それを解決するための策を講じるも、どこかでひずみが生じる。

もちろん、
最初の薬を投入する時点で大体どんなことが起こるかの予測は立て、
そうならない程度に、
或いはその予防策も見越した程度の投与を心がけるのでしょうけど。
一度、何かひずみをぶちこんでしまった真円は、
同じような真円のバランスを、
あらゆる要素を意図的にコントロールしてバランスを保ち続けるなんてことは
先ず、出来ないんでしょう。
そこまでのチカラが自分たちの知恵にはないにも拘らず、
やってしまうのが人間なんですね。
本当は、一番最初の欲求をガマンすることが大事だった。




この星の、最も美しい真円は疾うに失われてしまった。




生きることを希求するのと同じくらいの強さで、
生きることを諦められる節度を、
何故か人間って生き物は持ちあわせなかったんでしょう。



……などというのは、まあ。



久しく自分にとって大切な命を失う現場を見ていないオイサンの、
驕ったというか、
上からしか物が見られていない妄言でしかないんですけど。
口先ばっかですよ。
すみませんね。
気を悪くしないで下さい。
オイサンもそんなにえらくはないです、当然。
やっぱね。
大切なものが失われるときには、どうしたって、多少何かがゆがんだって、
助けられるものなら助けたいと思いますよ。
当たり前だと思います。
それが人間の当たり前。


けど、本当はどうなんだろう? という疑問も実はあります。


他の動物は、生きられる限りはもちろん精一杯生きると思うんだけど、
イザ他の何かを侵してしまいそうな時には
案外アッサリと命を諦めているように……
動物ドキュメンタリーなんかを見ていると、オイサンには思えるんです。
自分や、自分の身の回りの命が、
本当の本当の一番として、無意識の底に植えつけられているのかなあ。
全体のバランスのためには、最後の一あがきはしない、
そんな衝動が植わっている様な気がします。
……まオイサン美樹原さんじゃないんで、動物の心はわかりませんけど。



……などと。



風邪をひいてゴロゴロしてしまったってだけの罪悪感から、
問題を全人類に撒き散らかすメイワクな大人、
それがオイサンです。
皆さんはだまされないようにしましょう。


ほなまた。





 

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2012年2月10日 (金)

■些伽巳日記 [sagami-nikki] ~少しだけ、『アマガミSSplus』についてなど-更新第758回-

日記。
この間の日曜日のこと。



■週末のこと



先週の半ば頃、オシゴトの会議の休憩時間中に、
ふっと
「オリジナルのキャラクターで、日常系SSが書けないモンだろうか?」
と思いつく。
今までどうしてそういう発想に行かなかったのかも不思議だ。
現在構想中。

昨晩遅かったこともあって、朝は軽く二度寝。
この三ヶ月、夜が遅くなかったことなんかないけど。
朝食の調達がてら軽くジョギングをキメる。6kmチョイ。
そしてゲットしてきたゴハンを食べながら『モーレツ宇宙海賊』、
『アマガミSSplus』を見る。

▼『モーレツ宇宙海賊』


この、休日朝の
「朝食調達のためのジョギング → 食べながらアニメ」
の流れは、昨年の今頃からずっと続いてる。
なんか好きです、このペース。
願わくば、起きる時間をもう少し早くしたいのだけど、
「平日が毎日終電+土曜日は出勤」が大安定の今の生活では望むべくもない。
強いられているんだ(元ネタ未見)。


▼『アマガミSSplus』
『アマガミSSplus』、七咲回は評判がまっぷたつですね。
オイサンはもう、アニメの『アマガミ』に原作的な面白みを期待することはないですし、
キャラクターが原作とどう違うから、という受け止め方をすることも諦めていて、
全然違うものとしてとりあえず見ることにしたのでどうもしません。

かてて加えて、七咲に関しては原作からして「理解出来ていない」ヒロインなので、
それに関して何か言うことは、尚のコト、出来やしません。
いやあ……ホントわからないんですよね。七咲。
シナリオの流れ、彼女が何を受け止めどう感じ変わっていったのか、
なかなか読みとれない。
そしてそれが七咲というキャラクターなのだと既に分かっているので
(これはTwitterをやって、出会った方々から学ばせてもらったことです)
まあ、特に。 

  そして『アマガミ』であることを抜きにしたこのアニメを
  オイサンがどう思っているかというと、
  やっぱり面白くない、
  もう何十年も昔から連綿と繰り返されているような古ぼけたお話に、
  ゲームから輪郭線程度を借り受けてきた『アマガミ』のキャラクターを乗っけて、
  ちょっとだけ現代的なソフトエロの要素を加えただけのものだと捉えている。
  『アマガミ』のヒロインたちだからこそ語りうる物語やテーマが、
  「彼女たちの中から」芽生えたものでは、まあないなと、
  そう思う。

  今の世の中、本当にオリジナルな物語はもう芽生えないと言われていて、
  それは結果論的にはその通りなのかも知れないけど
  (そこまで探求したわけじゃないのでそうも思わないけど)、
  出来上がり、語られた物語の導線やテーマの中心にある物が
  結果的に、たとえ百年前にあったものと同じだったにしても、
  その発端となったある特定の舞台に置かれたある一人のキャラクター、
  すなわち特定の人格の内から生まれたものであることには、やはり価値があると思う。

    同じ勧善懲悪の物語でも、遠山の金さんが町娘を救うのと、
    正義の都知事がコギャル(イマドキ……)を助けるのとでは、
    やはりそこに生まれる機微が違う。時代が持つものの重量感も質感も違う。

  その「価値あること」を、『アマガミSSplus』では、
  あまり上手くやれてないな、と思う。
  それをもって「面白くないなあ」と思っているのです。オイサンは。


▼日曜の朝
ちょっとゆっくりTwitterなど、する。色んな人と絡みながら。
いやあ、楽しいわ。
平日も移動時間なんかにやってはいるけど、
タイムラインを丁寧に扱っている感じではないので、こういう時間が楽しい。
以前は土曜のAMがその時間で、とても楽しかったのですけども。


▼昼下がりのぶらぶら
昼前からぶらぶらとお出かける。
町田のヨドバシで『フォトカノ』をゲット。
ドラマCD欲しさにオマケセットみたいのも買ってしまった。
CD以外(PSPケース・キャラクターシート)はあまり用向きがないな。
なんというか、明らかに無駄遣いをしてしまった。3200円は無駄遣いにしては高い。
今思い返してすごく凹む。
もう少し考えろ俺。
他にも用事があったのだけども、今回はちょっと見送った。
もう少し吟味してからにしよう。


▼遡上
そこから境川を遡り、歩いて古淵に向かう。
Yシャツやらを買いに行くつもり。
道々、件のオリジナル日常系SSのネタを拾う。

川沿いの道を歩いていると、馬鹿でかい望遠レンズを構えた写真撮りが
水鳥の写真を狙っているところによく出くわしますが、
彼らはそうして撮った写真をどうするんだろう?
……と疑問に思ったあと、正月に実家に帰ったとき、兄に
「お前そんなに写真撮ってどうするの?」
と訊かれ、不毛なことを訊くなあ、と思ったことを思い出した。
そうそう。
別にどうもしないんですよね。
あとで整理するときに出てきたのを思い出したように眺めるくらいですよ。
それがいいんだって。


▼眦の端から
最近、オシゴトでずっと画面を見つめ続けているので、
ぼんやり遠くを眺めてたい欲求が高い。
高いところから遠くを見渡したいなーと思っていて、
近場でどこかそういう場所がないかと探していたところに
ちひろパパさんに大山を教えてもらった。
でも、今日気付いたのだけど、遠大な風景ではなく、
手の届く高さから人の姿や細部が見える程度の距離感で見渡したかったらしい。
着陸寸前の飛行機くらいの。

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でも大山もケーブルカーに乗れたり片道90分の山登りがあったりで面白そうなので、
時間が取れるときに是非行きたい。
近場だし。
あと鋸山も行きたいなあ。

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▼開拓精神
買い物の前にまずゴハン。
お店の新規開拓。古淵の「源」。
マ古淵なんてそうそうこないから、開拓してもアレなんだけども。
でもお店にアテがあるってのはいいやね。
ピラフとビーフストロガノフのセット。美味しい。
しかしロールキャベツがあったのにあとで気づいてまた来ることを心に誓う。

R0046692

買い物は、Yシャツを買うつもりだったが、
なんか家にストックがあった気がする & なくても通販の方が安いことに気付き
一着だけに購入。
それ以外に、部屋用のあったかい靴下やら運動着やら買う。
女性モノの下着売り場にやたら目が行く。
えろっちい気分じゃなくて、華やかで楽しそうなんだモノ
マあんまり見てたら普通におまわりさんこっちですなので
見やしませんが。

歩きつかれたので喫茶で休憩。
案外遠いんだ、町田から古淵は。
4kmチョイ? 起伏があって面白いんだけどね。

もう一軒お店を開拓。
喫茶店「Natural」。

超古めかしい昔ながらの喫茶店でした。
マ古淵にまで来ることはそうそうないのでやっぱりアレなのだけど。
こもってぼさっと書き物するにはいい環境。
老夫婦と、その息子さんでやっているお店らしい。
ギャラリーイベントみたいなこともやるみたいで、近所の人が結構利用するご様子。
なんかいいなあ。
ホームメイドのカボチャのマフィンはおいしかった。
しばらく『フォトカノ』の取り説を読んで休む。
もう一軒、気になるケーキ屋を見つけた。イートイン出来るかはわからないが。
帰りは歩きじゃなく電車で。

 R0046711

いったん家に帰って、散髪。
最近時間がないので、今までずっと行ってた、やたらと走るじいちゃんの散髪屋に行けない。
あそこは時間がかかるし、お客の入り具合で出来る・出来ないが不安定だから。
そのお店のじいちゃんは、
ハーフマラソンを走りに北海道は美瑛の大会まで参戦しに行くツワモノです。
御歳80近いはずなのだが。
今のオシゴト終わってゆっくりいけるようになったらまた行く。
今日のところは、年末に初めて行った安い床屋でザックリ終わらせる。

部屋で『アクエリオン』見つつ筋トレ。OPが美しい。
Twitterがフォトカノフォトカノやかましい。
結構な人数がやってるなあ。


▼ミッドナイトランナーズ
夜jog。
9kmコースを完走。
このところ、あまりコンスタントに走れていなかったので
足腰・心肺の衰えが気になっていたのだけどそこそこ普通に走れた。
安心。
以前よりは、やっぱりちょっとキツイかもだけど。

ちなみにジョギングのコツのような話を少し。
朝昼のうちにそこそこ体を動かしておくと、夜走るのは非常にラク。
ウォーミングアップ大事。
朝走った日と、そうでない日では夜のジョギングの気持ちよさが全然違う。

あと、走り出しの10分くらいまでは、慣れても結構シンドイです。
筋肉や心肺が、本格起動するまでの時間なのでしょう。
10分を越えたあたりから30分くらいまでが一番軽快に走ることが出来る。
ジョギングを始めたばかりの人が
「10分より先がしんどくて走れない」と言っているのを聞いたことがあるけど、
その壁を破れば、というか、10分までは軽めに流して、
体が慣れてきたところでペースを上げるのが良いと思う。
10分からが本番。
そこからは(慣れてしまえば)気持ちがいいので。


▼晩ご飯
汗を流して、ランチ割烹の店で晩ゴハン。
……ちょっと豪勢過ぎた。
焼き魚が食べたいと板長に言ったら超デカイかんぱちのかまが出てきた。
食べ過ぎました。 。
しかしここのお店、ランチもおいしいんだけど夜の料理はもう、
格が一段違って美味しい。
板長曰く、
「やっぱりランチは、あまり凝ったコト出来ないから。
 焼き物にしても、炭なんかは使えないしね」
とのこと。そんなもんすかー。


▼フォト部と夢部
食べすぎでパンパンのお腹をさすりつつ、
さて、家に帰ってようやく『フォトカノ』。
詳細は以下で↓。

そして『フォトカノ』が一区切りしたところで『ドリクラ』。
まさに夢のような暮らしじゃないか。
玲香さんかわいいよ玲香さん。
ていうか、関西弁以外はすっごく普通の人。
キャラクターとしてトンガったところのない、気持ちのいい人です。
気取らないしね。いい意味での大阪人像が出ている気がする。

  とか言うと「関東人は気取ってんのか!」と関東の人に怒られそうですが、
  関西人から見ると、やっぱり関東の人はある程度、
  そう「見えて」しまうんだと思います。
  オイサンも初めての頃は、標準語気持ち悪かったしね。
  大の大人の男が「~じゃん?」とか「だよね?」って言うのが、
  なじめない時期が一瞬だけどありました。
  言葉の話だけじゃなく、心の開き度合いの「見え方」も多分違っていて。
  晒している心のエリアは同じくらいなのかも知れないけど、
  「こういう態度・行動をとれば、心のこのあたりまで晒していますよ」
  という尺度に、少しズレがあるのだと思う。
  同じ心の深さまで晒していても、目安としてそれを示す行動のマーカーが西と東で違う、
  みたいなことです。
  デ結局、受け側は行動・態度を見て判断するから、
  「よそよそしい」と思ってしまうんじゃないかしら。
  わかんねえけど。
  その目印や尺度が一定というわけでもないですしね。

玲香さんのさばさばした笑顔に見送られ、そのまま就寝。
この日はやたらとよく動き、やたらと食べたこともあってスコーンと寝オチてしまった。
オチたと言っても、短時間仮眠のつもりでしっかり布団に入っていたので無問題。
夜中に一度起き出して、明日の支度を整えて、寝た。

そんな日曜日。



■『フォトカノ』



で、『フォトカノ』。
Twitterのタイムライン上でえらく評判が良いです。
オイサンはゲーム内時間で、プロローグの日を終え、まだ2日目の途中です。

けど、オモロイわ。これ。

生まれ変わった通常マッチング会話に下校マッチング会話、
通常撮影セッションにリズム撮影セッションと、
やることは盛りだくさんなのですけど
物語や好感度レベルの分岐にもちゃんと写真の評価点が関わっているようで、
「写真を撮る」という一つの行為に、全てが集約していっている。
その作りがまずスバラシイと思います。

  『アマガミ』みたいな擬似シミュレーション風アドベンチャーゲームじゃなくて、
  ちゃんと「ストーリーもあるシミュレーションゲーム」になっている。
  これはポイント高いです。
  手の込んだ作りのゲームだ。

新しくなったマッチング会話も面白い。
静止画で見たときは「こんなん簡単じゃん」と思ってたんですが……
バイオリズム曲線が動くんですね、コレ。
曲線のピークとボトムがうねうね、刻々と変化するので、
うまくピークで話題をふるのが難しい。
イザ「決まった!」と思っても、先行していた同じ話題カテゴリーのマーカーが
ボトム側にいたりして結局テンションを下げる、とかも発生して油断できない。
いやあ、難しいけど、面白い。

▼バイオリズムマッチング会話



そして、これは恐らく序盤だけだと思うんですが、話題が早々に底を突くので
序盤はかなり狙い済まして目当てのヒロインとだけ話をするようにする必要がありそう。
デ後半は、話題が豊富になったらなったで選択が大変になる、
という難易度曲線の上昇を意図していそうだ。
すごい。
よく練られていますよ、これは。すごいアイディアだと思います。
杉PON頑張ったなあ……。

いえね、上で書いたように、
古淵の喫茶店でお茶しながら取り説を一通り、結構丁寧に読んだんですが……
これね、発売延期するわ。
仕方がないよ。
やること盛りだくさん。
デ、一つの要素がたくさんの要素に絡んでいくので、
「これ、そらバグるわ」
と思いました。
それはつまり、プログラムがたくさんのモジュールから出来ていて、
しかも一つの要素と色んなモジュールが互いに信号のやり取りをしてるってことですからね。
まあ個々のパートは並列にダイナミックに動くもんじゃないのでしょうけど。

でも、取り説を読むだけでもその気合が伝わるようなものであることは確か。
取り説からして昨今の薄っぺたさではなく、ワリとボリュームがある。
マそれがいいのかどうかは別ですが、オイサンは好きです。

難を言うなら、好き嫌いの話に過ぎませんが、
キャラデザインがあまり好きじゃないこと。
キャラの肌色が妙に白くて起伏が分かり辛い。
そんなモンかなあ。
音楽もいいです。いつもの岩垂先生。
タイトルバックからぐっとつかんでくれました。

マそんなんで、今のところまだまだ全然なのですが、
この先ちょっと楽しみです。
しかしボリュームが結構爆発してるみたいなので、しっかりやりこめるかどうか。
そこが不安。
でも楽しみだよ。



そんな感じでヒトツ。
オイサンでした。



 

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2012年2月 9日 (木)

■モーレツぼるけーの -更新第回757回-

すんません、まる一週間放置でした。
オイサンです。

なので、お話が一週遅れみたいになってタイムリーさが全然ありませんが
マここのいつものペースだと思ってノンビリお付き合い下さい。


先週……いや、先々週か? の、土日の話。
久しぶりに、一日20km、
自力で歩いたり走ったりしたら太ももが若干ハリ気味です。
ここ2年ほどはそのくらいワリと普通だったのだが、
最近、朝も歩くのをさぼっているせいか。
衰えを感じる。
とはいえ四十も近く、無理からぬことではある。
35を超えてから、人生でもっとも肉体的に充実してきていることが異状だったのだろう。
でもなんとか元のペースに戻して行きたい。



■アースがクエイクする日。



先々週の末頃から富士山がうなっておる。
正直こわい。
富士山、というのがまた恐怖心をあおる。
なにせ日本の象徴だ。彼が震えれば日本が震える。

いざまた大きな地震がきたら、
恐らくは想像を絶するような長距離を歩かざるを得なくなるだろうから
この期に及んで衰えてる場合じゃない。
ホント、ちょっと真面目に備えておかないと。



いや、しかしこわい。
東の原発、西の噴火。



西への退路を絶たれかねないというのがまたこわい( ← 最後は逃げる気)。
先日もシゴトバで後輩と少しそんな話をしたのだけど
「そうなったら、一体どうしたらいいんでしょう?」
という問いに、オイサンの出した答えは
「いや、もうその先は分からないんじゃないか? どうしようもないだろう」
という。ミもフタもないものだった。

オイサンはもとより「お天道さまにはかなわない主義者」だけども、
大きな地震が来て、富士山が噴火したとして、
その揺れに備えて物が落ちてこないようにしておくとか、
直後の数日を生き延びるために水や食料をそれなりに確保しておくとか、
そういうことは当然必要だとは思う。
けれども、その「あと」。
一体この国はどんな形になっているかも正直わからない。
そんな先を見越して「どうすれば」ってのは、成り立たないと思えます。

  「国がどんな形になっているかわからない」というのは
  「国のシステムが」だと思って下さい。
  イキナリ地形が直接的に変形しているということではなく、
  「どのくらい、それまで『最低限』保証されていたことが失われるか」
  ということです。
  交通機関が使えない。電気がこない。ガスがこない。
  食べ物が流通されてこない。
  そんなことです。

  ……もしかすると、物理的には移動可能なのに
  政策的に封鎖・移動禁止とかになるかもしれないなあ。
  そういうのが一番やだな。

デその先に備えて何が出来るかっていうと、
思いついたことといえば、「覚悟を決めておく」。
オタオタしないで「やっぱりきたか」と考え、
あとはその場その場で方針をきめていく、というくらいしか。

富士山が本気で(っていうのもヘンですが)噴火すると、
首都圏にも火山灰が降り、道路も電車も空路もまともに使えなくなる
というシミュレーションを聞いたことがあります。
噴火の程度やシミュレーションの前提は不明だけど。

そんな中で最悪のケースを想定した備えというのは、
「徒歩で関東を脱出するための備え」くらいじゃなかろうか。
これまで生きてきた中でずっとあった何かがなくなり、
その状況がいつまで続くかも分からないということでは……
ホント、どうしようもない。

まオイサンの悪い予感なんて当たったためしがありませんけども、
ホント、なんだか胃に悪い。

もうオイサンが生まれた頃からずーっと言われていることなので、
ことの信憑性はどれほどのものか分かりませんし、
昨年のことがあるのでことほどナーバスになってしまっているだけなのかも分かりません。

分かりませんだらけで、「なんだお前不安煽ってるだけじゃねえか」
といわれそうでホントその通りなんですけど。
オイサンはスーパー小心者なので、
何か開き直るにしても自分を納得させるだけの理由が必要で、
そのための心の準備と説得材料というのは用意しておかないと、
にっちもさっちもいかない状況でも開き直ることも出来ない。

  逆ギレなんか夢のまた夢ですよ。

ちょっとタイミングよく、糸井重里さんの話が見つかったのでご紹介。

  ▼イトイさんが語る~ グレイトフル・デッドに「仕事」を学ぶ(前編)
  http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20120127/226577/?rt=nocnt
  [ 日経ビジネスオンライン ]

最後のところですけど、「現実的になる」というのは、
「とりあえず出来るところから」
「出来高でやってみる」
っていうことですよね。
それで、今、自分の手から生み出されてくる物を、まず量る。
そこから、何が、どのくらいのペースで出来るか。
そんなことなんでしょう。

だからそこから先は、
もし今とさほど変わらないレベルで生活が出来るのならそうすればいいし、
全く違う形になるのなら……そこからまた、色々なことを量り直すなり、
コレまでに近い暮らしが出来る場所を求めるなり、
しなければならなくなるでしょう、ということだ。

  マ今の世の中、そういうことを言ってるとすぐに
  「いつまでに」「何が」「どのくらい」とか聞かれるから、
  というか、見通しが立たないことスナワチ悪だとされているから。
  本当に生き辛いと思います。
  エライ人も大変だと思いますよ。

いずれにしても、そういう事態……
量り直したり、全く違う環境での生活を始めなくてはいけない、
そんなカクゴだけはもしかしたらしておく必要がある……
の、
かも、
知れない。



■アニメぷち感想 『絶唱!輪廻の宇宙海賊EVOL』



そんな風に富士山の心配をしながら
アニメばっかり見てるイイ大人のアカウントがこちらになります。
アア心配ダ心配ダ。

戦姫絶唱シンフォギア』、『輪廻のラグランジェ』、『モーレツ宇宙海賊
そして『アクエリオンEVOL』の四作品について少しだけ。

『輪廻のラグランジェ』が……見ていて、なんかイライラする。
誰に、とか何に、というんではなく、全体的に。
作品の丁寧さやテンションの高さはいいと思うんですが、
今一つあのノリについていかれず、ずっとちぐはぐな気持ちで。
その理由がなんとなく見つかった気がする。


 ▼シリアスとコメディのハザマで

以前の記事で「1クール制の弊害」について、
「作品中の時間の流れを重みを持って描く時間がないのでスケール感がでない」
みたいなことを書きましたけど、最近また新たに感じていることがあります。
「お話の入り口で、物語の土台のことを受け手に刷り込む時間も削られるので、
 何が起こっても説得力に欠ける」
というもので、この『ラグランジェ』なんかもそのきらいがあるように思う。

  ヒロインが地元好きなこととか、ジャージ部のこととか、
  まずそのこととその理由が分かる様子が描かれていれば
  もう少し理解して上げられると思うのだけども。
  如何せん、とってつけたように言葉で色々言うだけなので、
  なんなんだろうなあと思ってみてしまっていました。

  「ジャージ部である」というだけで行動の理由になってしまうこととか、
  「同士」という言葉が彼女らを惹き付ける理由とか。
  その辺がすごく強引で、キャラクターの動く理由が伝わらない。
  それは「謎」であって、あとから語られることなのかしら。
  すごく違和感がある。

お話の中で上手く語られればこの先馴染むこともあるのかもしれないけど、
今回はちょっと溝が深い気がします。

そんなふうに時間のない中で、
説明の面倒なところ・辻褄あわせに時間のかかるところは
ネタとして流すことではしょり、
緊迫すべきところはシリアスなものとして生真面目に扱う、
という使い分けがところどころされているようにお見受けするが
それもまた、世界を軽くしてしまっているようで。
ご都合主義の、さらに上を行ってしまっているように感じる。
「結局この世界はどっちなんだろうねえ」
という居心地の悪さが、オイサンをイライラさせてるように思います。

当初は、ヒロインに感情移入できなくて
置き去りにされてることが原因だと思ってたけど、
最新の話を見ていてそんな気がした。

ただ作品の意匠面、たとえばロボのフォルムだとか、
中間色を多用した作品全体の色使いとかはすごく好きなので、
惜しくて切れずにいる。
なんでしょうね、往年のパイオニア系作品(『天地無用』とか『エルハザード』とか)から、
野暮ったさやいい意味での開き直り、細部への生真面目さを取っ払って
変わりにオサレっぽさを付け足した、そんな感じに見える。
チャラくてこぢんまり、でもお金はかかってる。


 ▼四作品の対比

今期、この『ラグランジェ』と『モーレツ宇宙海賊』、
あと『戦姫絶唱シンフォギア』と『アクエリオンEVOL』の四つを並べて、
「なんか、似たようなのが並んだなあ」と、開始当初は感じてました。

もちろん全然違う四作なのですが、譬えるなら、
「同じ家具がいくつかあり、またその家具の置かれ方が似ている
 (置かれている場所が同じじゃなくても、他のものとの位置関係が似ている)
 四つの部屋」
のように見えた。
「ところどころで、似通ったパーツが
 作品の中で似たような役割をもって置かれている」
という感じです。

  あくまで印象ですけどね。
  違うのはわかっているんですけど、
  並べてみたら系統が同じ、という程度の類似性です。
  しかも二つだったらそうも思わなかったかも知れないのが、
   1)A → Bがちょっと似ている
   2)B → Cがまた、1)と違うところでちょっと似ている
   3)C → Dが……
  という印象の連鎖を起こした結果、「ABCDが似ている」と
  思ってしまった、みたいなとこも多分ある。

  『ラグランジェ』と『モーレツ』の
  「メカ・女の子・巻き込まれ型・宇宙」というキーワード、
  『ラグランジェ』と『シンフォギア』『アクエリオン』では
  「秘密組織の司令部のシーン・えらそうなオッサン・地球のピンチ・謎の敵」
  『シンフォギア』『アクエリオン』では
  「歌・協調(合体)・遺産的な力」とか。

  なんか、重ねてムダを省いていけばいっこにまとめられてしまうんではないか、
  という感がある。
  もちろんこれらの作品固有のキーワードではなくて
  過去にもたくさんあった要素ばかりですが、
  やっぱり一期にこれだけ集中すると、ねえ。

  『けいおん!』と『Aちゃんねる』と『ゆるゆり』と『そふてに』を
  いっぺんにやられたら、なんかなあ、って思うのと多分一緒。

デその中では、『モーレツ宇宙海賊』がオイサンの中ではアタマ一個、
抜けてきた感じがします。
見ていて面白くなってきたし、頭の中で張り付いていた類似性が取り払われてきた。

他の作品が『輪廻』とか『絶唱』とかの字面で
シリアスげなハッタリを打ってくるのに対して、
『モーレツ』というタイトルだとか、OPがヒャダイン×もも色クローバーだとか、
上記の4作の中では外見えに一番シリアス臭が薄く、
アホっぽくパッケージングされているにも関わらず、
中身が一番大真面目なのがこの作品、というギャップも面白い。
実は全然「モーレツ」じゃなくて、すっごい生真面目な作品です。

  「大真面目」というのは話が欝だとかシリアスだという意味ではなく、
  SFとして骨格がハードに作られているという意味です。
  その分、例によって他に比べると若干地味なんですけどね。
  メカもちょっと野暮ったい。その分見疲れしないし飽きない。

『シンフォギア』は、陰鬱な空気がめんどくさい。
ヒロインの一人が、自分の昔の相方が死ぬ原因を作ったもう一人のヒロインを
新しいパートナーとして認められるかられないか、
みたいな、過去作品で見飽きた一連の手続きをもう一度見守るのが手間。
もうそういうのいいじゃん違うモン見せてよ、って思います。

  極端な感情にとらわれた女の子が、泣きながら
  「私はあなたなんて認めないッ!!」
  って叫ぶような話はいい加減飽きました。もうちょっと普通にしろ。

その先に、新しくて意外な展開が待ち受けているならともかく。
まあ、似たような物をさんざ見てきたオッサンが見ても
そこまで面白いものではない、ということでしょうね。
どうせしまいには認め合うんでしょ?

……そこで、作り手が『ワイルドアームズ』シリーズの金子さんだ、
ってことが効いてくるわけです。
「いや、彼のことだからもうひとヒネクレ在るに違いないぞ?」
という勘ぐりがある。なので切り難い。難儀である。

『アクエリオン』は、やはり続編ということで新しさには欠けますね。
バカバカしい部分を大真面目に! というコンセプトと扱うものが同じなので、
こちらも肩すかし気味というか、
肩の上辺りをすっごい蒸し暑い空気がぶおんぶおん通り過ぎていくみたいで。
ただ、OPの美しさは目を瞠るものがあります。
テンション上がる。

▼『アクエリオンEVOL』


 ▼マそんなんで

どれもワリと積んじゃってる気味なのですが。
忙しいのもありますし。
とりあえず、
『パパの言うことを~』と『モーレツ』、
『男子高校生の日常』、『あの夏で待ってる』あたりが今期の主力。

  4本。
  このくらいがいいところなんでしょうね。

そうそう、先々週の『男子高校生の日常』のオマケ、
『女子高校生は異常』がアホみたいにツボで繰り返し見ては大笑いしています。
最後の女子高生二人の、なんつうか……鳴き声がもう最高です。
声優ってすごいw

しかし、儲からない儲からないと言われながら
これだけ本数がある日本のアニメ業界はすごいなあ。

本日のところはこんな感じで。
オイサンでした。



 

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