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2011年5月16日 (月)

■大根おろし・あとがき -更新第673.5回-

オイサンです。

前回の更新で載せた「大根おろし」というお話は(本編はこちら → )、
オイサンが2007年の2月に北海道を旅行した時にしたためた、
オリジナルの短編小説です。

お話の中で出てくる、
紋別 → 枝幸 → 稚内 というオホーツク海に沿って北上するルートを、
路線バスに載って辿るという、なかなか楽しい旅でした。

  実際は、網走をスタート地点にして稚内まで上がり、
  そこから今度は日本海側を留萌という町まで南下して、
  そこから今度は内陸部・旭川まで切り込んでそこから飛行機で本州に戻るという、
  真冬の道北を九日間かけて一巡りするという……
  今思えばなかなか壮大で無謀な旅ではありました。
  いや、楽しかったのは掛け値なしですけどね。

北海道を巡る旅行記をまとめたサイトはこことは別にあり、
そこには旅の日記の一部として載せてあるのですが、
マ一応こちらをご覧の皆さんにも読んで戴きたいなと思い、
一部修正・加筆をして掲載させてもらうことにしました。

今になって再掲しようとした理由は特にありません。
本当は、同じ時期の2月頃にのっけようと思っていたんですが、
思いの外加筆修正に時間がかかったことと、
先日岩男さんのライブに行った際、JKPさんに「載せようと思ってるんですけど」と
お話をしてしまって引っ込みがつかなくなった、というのが、
まあ、時期が今になった主な理由です。

このお話の背景は……さらに遡って2004年の1月、
オイサンが初めて北海道に一人で渡り、やはり稚内を訪れたときのこと。
稚内の駅前には本当に、一軒、小さな定食屋さんがあって、
そこで食事をさせてもらったんですが、
……そこの大根おろしがまた、辛くてですねw
たまたまなのか、常なのかは分かりませんけど。

んでしかも、そのお店にはその日、
多分お店の子なんでしょう、
中学生くらいの女の子がお店を手伝っておられました。

いやもう、こちとら寒くてどうすんだって思っているのに、
なんかねえ。
スネ丈くらいのズボンはいて、足元なんか素足にサンダルでしたからね。
よく憶えてます。
オレンジ色の、ちょっと蛍光色の入った、ナイキのぱちもんみたいなデザインのサンダルで、
そのサンダル履きで、吹雪の外に、短時間ですけど出たりするんですよ。
すっげえな、寒くないのかなって、見ててビビりました。

それからまた何度か稚内には遊びに行ってまして、
そのお店にもほぼ毎回行ったはずですが、
その子がお店にいるところに出くわしたのは最初の一回きりで、
07年に行ったのは多分4回目。
考えてみればもう最初から3年経っておりますから、
最初が14歳だったとしても07年の時点で17歳。
今となってはとっくに成人されておいででしょう。
なんというか、そんなオイサン自身に流れる時間の経ち方と、
彼女の時間の流れのスケールの違いにハタと気付いた時、
ちょっとしたショックをもとに、書き上げたものです。

今頃、どうしてるでしょうねえ。
結婚してたって全然おかしくないと思いますけども。
オイサンのあれからの7年は、果たしてどうだったか。
彼女の7年ほど起伏に富んではいないと思いますが、
別に、富んでいたって良いはずなんですよね。
起伏の有無は、年齢の問題じゃないはず。
生き方の問題であって。
富んでいればエラいってもんでもないけれど、そのどちらが自分の望んだ時間か、
ということが、何より大事だと思います。
ええ。
そうですとも。


……なんてこともね。
交えながら。
それはこちらの都合なんですけども。
どういう形で皆さんに届くかは分かりませんが、
どうであれ、
お楽しんで戴ければ幸いですよ、と。
お届けしてみたオイサンですよ。


マそんな感じでヒトツ。
オイサンでした。



 

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コメント

■ちひろさん
オイサンです。
お返事が遅くなり申し訳ありませんでした。
ちょっと色々考えるところがあったので。
 
デ結局、あまりたいしたお返事は書かない、みたいなことで申し訳ないのですけど(汗
感想の感想は、またじかにお会いしたときにしたいと思います。
ネタバラシ的なお話になってしまう部分もあるので。
 
一先ずは、とても真摯に、多くの時間とエネルギーを費やして読んで戴けたこと、
そして感想を戴いたことに改めて御礼を申し上げたいと思います。
ありがとうございました。
 
ふっと、このお話の中で描いた稚内の駅前と、
実際の稚内の駅前の記憶とが、われながらビックリするぐらい重ならなくて
アレ?と思ったりしてしまいました。
イメージの稚内駅前の方がやたらと広いw
稚内はいいところです。
また行きたいと思います。
 
 

投稿: ikas2nd | 2011年6月 7日 (火) 01時02分

■JKPさん
毎度おおきにのオイサンです。
 
すみませんねえ、新しいのも書かずに、古いものでお茶を濁すような真似をして。
しゃべりばかりが先走り過ぎるところ、抽象的過ぎるところをちょこちょこと調整しました。
 
手前味噌ながら気に入っている作品でもあるので、
マ皆さんにも見て戴こうかなということで。
 
またよろしくです。
 

投稿: ikas2nd(オイサン) | 2011年5月22日 (日) 09時50分

大根おろしの感想です。

ちひろです。
5/1に伺った大根おろしのお話、拝読しました。
直接お会いしたときにお伝えしてもいいのですが、
その機会もしばらくはなかなか難しそうな様子ですね。
くれぐれも身体には気をつけてください。

感想ここから------------

 冬の道北の、単に寒いだけではない重苦しさというか
閉塞感というか、そう言ったものが伝わってくるような
お話でした。
 オイサンの緻密な描写が冬の道北というものがどういう
ところなのかをイメージしやすくしていると思います。
 実際に体験したオイサンからすると、この描写の数十倍
というレベルでもっと圧倒的な世界が広がっているのだろう
と、北海道未踏の私は思いました。
 その重苦しい世界と許嫁のような存在のまさかの不義理と言う
題材がマッチして、さらに重苦しさを増していますね。

 出来婚と言うのはここ最近ようやく一般的になった事柄で
ほんの20年前まではそれこそ「世間様に顔向けができない」
レベルの話であったことを知っていると、彼の親父さんが
なぜそこまで激こうしたかがわかりますね。
 逆に考えると、今の二十代前半の子達には、もしかしたら
ピンとこないことなのかもしれないなあ、とも思いました。

 お話の最後に出てくる、彼女が大根おろしにたらした醤油が
暗喩のように見えて、重ねた肌の熱さが二人をつなぐ絆だったの
だとしたら、それは彼女にとっては余りに重くでも儚いもの
だったのだなあ、と。
 翻って、男にとっての初めてというのは女性の初めてほどの
重さを持ち得ないのかもしれないなあ、とも思いました。
 女性は精神で恋をし、男は身体で恋をする。
 男女のオナニーの質の違いもここにあると聞いたことが
ありますが、きっと彼女は別れ際の行為でそれからの数年を
生きてこれたのでしょう。きっと彼は、その行為を知って
しまったがゆえにその数年を待ちきれなかったのでしょう。
 子供なんて入れて出せばできるものではなく、実は結構シビアな
確率を乗り越えてできるわけなんですが、そのシビアな確率を
しのげなかったことが、彼と彼女の縁の太さだったのかもしれない
なあ、とも思いました。
 彼はきっと彼女の思うように、嘘に嘘を塗ってなにがほんとだったか
わからないくらい塗り重ねて生きていくのだろうなと思います。

 主人公の彼女は忙しなくも開放的な都会と、ゆったりと
でも閉鎖的な古里とを両方体験して、その上で今回の件について
どんなことを感じどんなことを思ったのだろうか……とふと思いました。

 うまくまとまりませんが、こんなところで。
 うちの師匠が私によく言っていた「あたしには書けない」と言う
言葉を、重みを持って実感できた気がします。

-----------------感想ここまで

 それではまた。

投稿: ちひろ | 2011年5月21日 (土) 22時10分

毎度です。JKPです。

やっぱり良いですね、この作品。
以前見せて頂いた物と比べると、ちょっと文章が親切になりましたか?w
ただ、以前くらいのバランスも、間があって個人的には好きです。

私があまり作品のコメントを寄せるとプレッシャーになるようなんで、今日はこの辺でw

投稿: JKP | 2011年5月16日 (月) 02時37分

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