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2010年7月17日 (土)

■Read & Run -更新第545回-

さてなんか色々、むくむくして困る。
むくむく。

オイサンです。


読み解くということについて、ちょっと色々考えてしまうこととか、
先週の、東雲先生版『アマガミ Precious diary』感想とか、
『あまがみっ!』の感想とか。



■台風上陸の朝に思うこと



本当に、色んなものの見方、考え方をする人が世の中にはいるものだなあと、
このトシに至ってつくづく感じさせられる。



いや、『アマガミ』の話なのですけど。



Twitter上やblogやらで、幾人かの人が『アマガミ』の世界を、
自分の生きてきた道に重ねたり、
出会った物語や哲学に重ねたりしながら、
オイサンには到底及びもつかない考察に至っているのを見るにつけ、
それは自分が浅すぎてアタマがハッピー過ぎるのか、
はたまた彼らが深すぎて何かの渦に嵌っているのか、
自分を含めそれらは果たして正しいことなのか、
「正しい」と呼んでしまうと語弊が生まれそうなのだけれども、
多分「間違っている」ということはどの考察にもなくて、
どれも必ず一つの真実、
それは受け手にとっての正しいことではあるのだろうけど、
じゃあ「真実」であることは一先ず置いておいて、
「事実」としてはどうなのだろう、ということがオイサンには常に気にかかっている。

  その事実というのは神が導いた「彼女たちにとっての事実」であるかどうか、
  ということなんだけども。
  こんなことを求め言い出す辺りに、オイサンの人付き合い・人間関係ベタとか
  アタマの堅さが露呈していてお恥ずかしいのだけれども、
  まあこういう人間です、仕方がない。
  そういう「事実」があると信じて止まない人間なのです。
  少なくとも、キャラクターというものに対しては。
  ナマの人間にあるとは、そうそう思いませぬがね。

  ちなみにオイサンの、読み解いたつもりでいる、
  たとえばシステムの話であるとか、絢辻さんの物語の話であるとかは、
  出来る限り、ゲーム中の事実とか、それに近いであろう要素を拾い集めて、
  ……外見えに、本当にそう仕上がっているかはわかりませぬが……
  客観的な要素を軸に構築しようと意識してやってきたつもりであって
  (中には意識的にブッ千切ってる部分もありますが)、
  経験とか、印象とか、そういうパーソナルな判断・論理の基準は
  はずしてきたつもりではあります。
  ツモリね。ツモリ。

オイサンが以前打ち立てた「全EDフラット説」は
残念ながら高山先生ご自身による
「『アマガミ』<スキBAD>開闢宣言」によって、「間違い」であることが
ある意味神によって証明されてしまったわけですけれども、
往生際悪くもオイサンは、あの自説は
「リリースされたゲームシステムから読み解いた場合の解釈」としては
今尚間違っているとは思っておりませんし、
むしろそれは、神の意図の表現の失敗じゃないですかと言わせて戴くのだけど、
他面、物語から読む場合には
「この平面世界(=行動MAP)のどこかに、
 一つ突出した、作り手の動機としての始点があったはずだなあ」
と考えてはいたので(それは書き手のメンタリティとして当然あるものなので)、
あの宣言についてはとてもスッキリと胸に収まっていて、
神様が
「世界はここから始まったんだよ、私はここから始めようと思ったんだよ」
と胸を開いてくれたことについてはとてもうれしく、喜ばしく思っています。

ただそーなると……
受け手に与えられる事実の痕跡がものすごく限定的である中で、
その最たるものであるハズ(とオイサンの思っている)のシステムに誤りがある
(とオイサンの目には映っている)以上、
何を拠り所として「彼女たちの事実」に迫っていけばいいのかが
尚のこと分からなくなってくるわけで、
無数に存在する物語、
彼女たちの言動の一つ一つからしらみつぶしに当たっていくしかなくなり、
その言葉が意味するところの振幅の度合いとかを
時間の流れの中に存在する重力の発生点というか、
彼女たちの事実を、川面に浮かんで流れていく一枚の葉っぱのようなものだとするなら、
その流れの中に点在する「瀬」のようなものを考慮に入れながら、
その航跡がどうあることが一番自然なのかということ、すなわち「より事実に近いところ」を、
客観的に量りつつを探っていくしかない。

けれどもまた、それを量る数式のようなものの間にはどうしても
読み手が自由に設定できるパラメータが存在していて、
それによって彼女らはまた、姿を変える。
実にいい具合に姿を変えなさる。

そのパラメータを決めるのが、やはりその、
読み手が歩んできた道だとか、物語だとか哲学とかであるわけで……
一番ブレのない事実に辿り着くには、
読み手である人たちが設定したパラメータが描きうる一番小さな円を、
どうにか探していくしかないのだろうなあと思うのです。


  でもまあ……「お話を読む」っていうのは、そういうことなのでしょうね。
  やっぱり皆さん、スゴイと思うもの。
  オイサンが今までそういうことに真面目に触れあってこなかったとか、
  そもそも人とそういうことをやってこなかったってのはありますけど。
  そういう場や機会を得たことを、喜んで良いのでしょう、多分。


デそういう……自分、オイサンならオイサンにはない視点の持ち主たちが
いかにしてそのパラメータをその空白のカッコに入れようと思ったのか、
つまりは視点を手に入れたのか、
またどういう観点を持ってその論理や印象に辿り着いたのか……
そういうお話を、面倒くさくないやり方でお聞きしたいなあ、
掘り下げたいなと……思っている。

オイサンが『アマガミ』に……というか厳密には、
多分まだまだ「絢辻さんに」に過ぎないのだろうけれども
(そしてそのことがオイサンの感じている自身の「浅さ」の原因にもなっていると思うのだけど)、
……ここまで深くのめりこんだのは、
『TLS』シリーズのファンとしてやギャルゲーファンとしてでなく、
あくまでも書き手、いんちき書き物士としての熱のなせる業だと自分では思っているので
(マそれも今に至ってはお恥ずかしい話だと分かるので大いに笑って戴いて結構なのですが)、
……多分今、オイサンが一番必要としている・欲しているのは
そういう活動と、その奥に眠っているたくさんの視点や観点なのだろうなと、
思います。

それが本来の、いんちき書き物士としての自分のスタンスのはずだと。

ただそれがまた、いかにもぼーだい過ぎるので、
イヤになったり逃げ出したり途方に暮れたりするのですが。
しょうもない。じつにしょうもない。

なのでまた、色んな人たちにお相手をして戴きたいなあと思う、
ひと月後に35回目の誕生日を迎えるオイサン、麹町の明け方なのですよ。
そんな悪あがき。



■東雲版・『アマガミ Precious Diary』 感想



もう一週間以上前のことになってしまってますけど、
ヤングアニマルの東雲先生版『アマガミ Precious Diary』。

前回のラストで絢辻さんが倒れてしまって、
突然どーなってしまうやら、と思ったのですが……
まさかこう繋げて来るとは思わなんだ。
トリッキーだなあ。
だけど、サービス精神としてはすごく嬉しいなあ。

そして、以前も書いたことですが、このマンガはやっぱり、
もう完全に「絢辻さんの可愛いところクロニクル」に徹することにしたのですね、
という憶測を、かなりの確度で確信した。

今回描かれたお見舞いイベントは言わずと知れた
<シリアイ>レベルのクライマックスですが、
多分この東雲版の物語としては既に<スキ>レベルの後半戦。
そこに、絢辻さんの魅力倍増計画としてこのエピソードを挿入してきたわけですからね。

しかし面白いのが……ゲーム本編とほぼ同じセリフ運びをしているにもかかわらず、
それぞれの言葉のニュアンスが、華やかさが、全然違っているということだ。

「どうして橘君がここに!?」
「見られた……あたしの寝顔……」
「ちょ、だめ、こっち見ないで!」

……かぶっている猫を守ろう、正体を見破られまいとする、
打算と保身に固まったゲーム本編の意図に対し、
今作では「好きな人にスキのあるところを見せたくない」という
なんとも恋の気配溢れる、可愛らしいものにすりかわっている!
すごいぞ、ずるいぞ、東雲先生!!
発明にちかいものがあるなあ。

そしてやっぱり残念なのが、これまた前々からオイサンの書いている
コマ間の時間の足らなさについて……ですねえ。
勿体無い。

ネームがきっちきち……に、見えてしまうんですよね。
色んなコマで。
橘さんが匂いを嗅ぐあたりですとか、
絢辻さんが目を覚まして驚くあたりですとかは十分なのだけど、
委員解任のくだり、
そして何よりも今回の白眉である「ちゃかしてない……」のコマに……
もっと、もっともっと、凝縮した時間が必要だと、オイサンは思う。
少なくとも、「茶化してない」のコマには、
ラストの引きのコマと同じくらい時間が欲しかった。惜しい。

でも絢辻さんは本当に可愛い。
色々本編とは見え方が違うけれども、根っこはこういう子なんだろうなあと
思えてしまうからすごいです。

……しかしこの展開……ゲーム『アマガミ』のコミカライズではなく
ただの一本の漫画としてフツーに読んだとき、
目新しさとか、面白さとか、殆どないんじゃないのかなと思った。

  イヤ、可愛らしさ、萌え、絵の美しさ、
  そういった要素に関しては何の不安もないんですけどね。

だって、裏表のあるヒロインがぶっ倒れて、
主人公がお見舞いに来て、
ほだされて(という展開にはこの漫画ではなってないけれど)、
わたわたと思いを深めていく、だなんて……
オイサンが子供の頃からある展開ですからね。

  あ、裏表のあるヒロインっていうのは昔からはないですけど。

本編のゲーム版『アマガミ』を知っている人間からすると、
そういう「本編とは異なる意外性」みたいなもので楽しめるけど、
そうじゃない読者からしてみれば、ワリとベタな展開なんじゃないかなあという
しなくていい心配をしてしまうな。

ああ、でも……犬におしっこ引っかけられたり、
キスしてハナヂ吹いたりするヒロインは稀だから、その辺のエキセントリックさで楽しめるのか。
じゃいいや(コラ)。


 ▼オマケ

あと、オマケのお風呂ポスター。
まネタで貼ったろうかな! とか呟いてはみますけど、
正直おかしなアイテムだなあ、と思っていたんです。

けれども、今週の「カミングスウィート」でアスミンが、
「そーだ! お風呂ポスターですもんね!
 絢辻さんと一緒にお風呂に入れる!!」
って言っていたんですけど、そう言われた途端になんだか頭の中で大変なことに!!

い、一緒にお風呂……!!
なんて微妙で魅惑的なひびきなんでしょう……!!

……でも、このポスターは、なんだかちょっとだけ別の人に見えます。
ていうか、バスキャップみたいなんかぶらないか?
あれだけ髪が長かったら。



■ファミ通コミッククリア・『あまがみっ!』第四話のかんそー
   ……ていうか、薫論みたいなもの



  ▼ファミ通コミッククリア『あまがみっ!』
  http://www.famitsu.com/comic_clear/se_amagami_so/


今回はメインヒロインに薫がフィーチャーされいますけど。
……そのヒロインがあくまでも被害者の位置にいて、
田中さんと橘さん、梅ちゃん、そしてハナヂ王子にブン回され続けるという……
ある意味で意外な展開。

……不思議だ。
すっごく、不思議。

だって薫は、輝日東の核弾頭と呼ばれるくらいのトラブルメーカーのハズ。
それが自ら事件を起こすのではなく(ある意味引き金は引いているけど)、
他人が巻き起こす騒動に引きずりまわされるばっかりなんだもの。
おかしい。
というか、面白い。

いやしかしね、オイサンは、
……まあそんなに薫のシナリオを深く読み込んだわけではないですけど、
あの六人、メインヒロインのメンツの中では、すっごくフツーの子だなあと思うワケですよ。
常識人だし、親孝行だし、オトナだし。
常識人が、それを常識だと理解したうえで大きく、自由に、振舞っている。
なればこそ、彼女が抱える哀しみはすごく大きく切なくて、
……そこがオイサンが薫に惹かれる一番の原因なのだと自覚はしていたのですが。

こうして、他の人がその存在をもてあましているのを見てしまうと、
アやっぱりそういうところもあるんだなと思ってしまいますね。
この子は、本当に突拍子もない事件を起こせる子ではないんだと思えてしまう。
まそこはそれでオイサンの印象だけの話ですけど。

そんなこともあってマンガ本編の方は、
前々回の梨穂子、前回の七咲ほど、吹っ切れてハチ切れたものにはなっていません。
随分と大人しい。
田中さんは大人しいサブキャラのハズのところを、
うっ屈したものを抱えたダークヒロインに据えられてそのギャップで
笑いのタネにされてますし、
橘・梅コンビはいつもの間抜けな感じ。
そして突発的に出てくるハナヂ王子で笑いをとろうという、
ある意味で強引というか、すごく、その薫で笑いをとることの難しさというか、
作者さんの苦労が見てとれる、そんな気がするオイサンです。
「無茶させらんねえなー」
「動いてくんねえなー」
みたいなものが……あったんじゃないですかね。
気のせいですかね。


……うーん、やっぱりなー。
そうですよねー。
薫。
良い子ですよ。
あまり面白い話に出来る気はしませんけど、一本、彼女のその底に沈んだものを題材に
何か書いてみたいなあと、
やはりどこまでも、
自分の解釈ばかりを大事にして書き物への欲を募らせる、
いんちき書き物士のオイサンでした。



……さてー。



今日はこれから、大変なイベントがあるですよ?
そのレポーツはまた別途。
んーじゃいっちょ、皇居の周りでも走ってくっか。

ではまた。
オイサンでした。




 

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