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2010年7月の24件の記事

2010年7月31日 (土)

■花よりも星よりも -更新第556回-

今日のオイサンは、さすらいのいんちき書き物士。
さすらったコトないけど。
さすったコトならあるけど。
……何を?



■いんちき書き物士、珍しく真面目に読む



サテ、これも少し前のお話、今月のはじめの頃。

やはりTwitter上の、
(ホントに最近のオイサンの世界は、Twitterをフレームに出来上がっているな)
オイサンと同じく(と言っていいのか)『アマガミ』のSS書きの方から、
お書きになった発想のメモのようなものに対してのご意見を求められまして、
それについて思うところをお返ししました。

それに伴って別で一篇、
その方の書かれた他のSS作品を紹介して戴いたものですから、
そちらについても感想を書いてみた。

デ、そうして改めて人様のお書きになったものを真面目に読み、
自分の書いてきたものも、比べるでもなく並べて考えてみるにつけ……
まあなんというか、
「自然に」、素直に面白く、楽しめるものを書くということが
いかに難しくて大変かということを改めて感じ、
また考える中でそのためになにが必要かということについて、
……モチロン全部ではないのですが……
「こういうことに気を付ければ一つポイントにはなるかも」
ということを見つけることが出来たので。

……今回は、それについてヒトツ書き残してみようかなと思う次第であります。

といっても恐らくは、
とっくの昔にどこかの誰かが見つけているに違いない、
取り立てて目新しくはないものだとは思いますけども。
マいいじゃないか。夢があれば。



■Charm! あの子の魅力は心の花よ



まず一つ、物語の世界において

 「華やかな感情を放つ人物は目立ち、場を支配していく」


ということをヒシヒシと感じ、それと併せて、

 「話の、導入でのINPUTと
終わりでのOUTPUTの間で
  大きな差分を生み出す人物を、
  読み手は印象深く、ときにその話の主役と捉える」


という風に感じました。

よくお話づくりにおいて、
「『魅力のあるキャラクター』が作れて、そいつが上手く動けば
 お話作りは成功する」
というような言い方がされますが、
今回オイサンの感じたことの一つ目、
「華やかな感情を放つ人物」≒「魅力的なキャラクター」
くらいに思って戴いて良いと思います。

  「魅力」について、そう突飛なものだと考える必要はないんだと、
  薄ぼんやりと気付いた夏の日の夜。
  そのキャラクターに、殊更面白い目的とか発想、能力、
  そういうものは特に要らんのだなあと。

また、ここで「華やか」といっているのは、
別段常に、喜びや嬉み、恥じらいなどのプラス方向の感情である必要はなくて、
怒り・悲しみ・妬み嫉みなどの負の感情でも良く、
それが読み手に強く伝わり、納得がいき、
親しみの沸くものでありさえすれば良いと思います。
悪役にやたらと人気が出たりするのも、こういう理由ではないかと思います。

  悪役の方がより強い感情的動機を持っていて、
  主人公はそのカウンターとして存在することが多い
  (悪モンが個人的な恨み辛みで世界を混乱させる
        ↑
   「悪いコトだから」、善いモンがやっつける)。

ここでもう一つポイントとなるのが、
「読み手に強く伝われば良い」というコトです。
読み手に強く伝わりさえするのであれば、
その感情そのものの大きさは、
それを抱える本人の中で小さく些細なものでも構わないということです。
必ずしも「激しい」怒りや喜びである必要はないということですな。

  矛盾するようですが、
  「小さなものを小さなまま、大きく描いて見せる」ということになります。
  砂粒を摘み上げて、読者の目の真ん前まで持っていくようなこと、
  だと思って下さい。
  或いはもっと小さなものを引き合いに出したり、
  周囲の灯りを落として、ピンポイントに灯りを落とす、など。

  細やかで些細であっても、
  ……あるいは細やかで些細であるほど、対比するものをうまく使って大きく
  (或いはより小さく)
  見せることが出来れば、その魅力を強烈に見せることは出来そうです。

そうして、その感情が大きかろうと小さかろうと、
人物がその感情を元になんらかのアクションを起こし……
物語の出口において、入り口をくぐった時に比して変化を勝ち得、
且つその変化の幅が物語のうちで一番大きなモノであれば、
その人物が、お話を支配……することはないかもしれませんが、
読み手の心には一番強く残る、すなわち「主役」として認識されるなあと、
そんな風に思った次第であります。



■教材はデリーのかおりに乗って



実はこのことに気付いたのは、
冒頭の方の書いたSSを読んでのことだけではなく、
ちびパパさんのSSを読んでのことでもありました。


  ▼アマガミ 響先輩SS 「カレーソースは死の香り」
  http://www.hh.em-net.ne.jp/~chihiro/ss/amagami/hibiki_ex_if16.html
  [ 無限夜桜ヨコハマ分室 さくらがおか ]


このSSの中では、そもそも主人公として据えられているのは
橘さんと塚原センパイのカポーなのですが、
オイサンの読むところ、場を支配しているのは薫です。

特段の描写こそありませんが、
薫は登場時点でなんらかの葛藤を抱えていることが、
お話の流れの中、特にその行間の気配から読み取ることが出来ます
(ただし、彼女が
「橘さんの悪友でありながら恋人候補として『アマガミ』という作品に参加している」
という前提は理解されている必要がありますが)。

彼女は、本作品の主題の一つである「カレーを食べる」という設えに
ある意味「ただ」呼ばれて登場しますが、
塚原センパイの登場によってその葛藤が強く意識され、
最後には一つの踏ん切りをつけていることが読み取れます。

そこから逆算して、物語の最初に(というかそれ以前から)どんな心理状態であったのか、
そしてお話の終わりでそれにどのような決着がついたかが
ハッキリと読み取れる構成になっていると、オイサンは思います。

  正直、出てきたときには持ち点ゼロだったはずの彼女が、
  メキメキと頭角を現してお話の最後では
  「実は主人公でした」
  ということが明らかになると言う、なんとも面白い、
  ある意味薫と言うキャラクターならではのポテンシャルを見せ付ける、
  面白い作品になっています。

塚原センパイも、胸中小さな葛藤を抱えてはいて、
恐らくその葛藤が心を支配する率としては
薫が抱えるものとの間に差ほど大きな開きはないように思えますが
(葛藤としての存在感は、塚原先輩の方が大きい)、
お話の入り口と出口で、心により大きな変化が見られるのが薫の方なので、
オイサンとしては薫に心を惹かれます。

  余談になりますが、薫ルートと塚原センパイルート(があったとして)を
  併走させていてこのエピソードに辿り着いたのだとすれば、
  オイサンはこの後、迷わず薫ルートに進もうとするでしょう。
  そのくらい、このSSにおける薫の感情の華やかさは際立って映ります。

  背中を向けて舞台から退場しようとする薫の肩を、
  どうしても「オイ待てよ!」と掴まずにはいられない、
  そんな華を、このときの彼女の背中は背負っています。

  描かれていない、バックヤードでの様々な動揺まで伝わってくるようで、
  その「描かれなさ」「見せなさ」こそが、
  薫の本体であるようにさえ思えます。
  閑話休題。


……えーと、何の話でしたっけ。
おおそうそう。


マ要するに、抱える感情の華やかさと、
A地点からB地点まで行く間にどれだけの変化を匂わせることが出来るかで、
脇役だったはずの人も主役を食いますよ、
という好例として、こちらを挙げさせていただきました。
なお、

  「期せずしてそんな風になってしまったけど、
   後悔はしていない!(キリッ」

というのは、著者に確認済みですw(一部誇張アリ?)
執筆当初は、やはり橘+響カップルのラヴをメインに描こうとしたとのことですが、
どうしても薫の華が優ってしまい、
書き終えた時点では「もうそういう作品だ」と、
……ある意味で、薫に白旗を挙げたのだそうです。

  すごいオンナです、薫は。

当初の構成からすると想定外だったとのことで。
往々にしてよくあることです。

冒頭でお話した方のSSの中でも、
やはりメインに据えられていた人物よりも、
その周囲の人物の方に華が、また大きな変化があり、
オイサンは話の本筋よりもそちらの方に目が行ってしまいました。

 ▼そっと我が身を振り返る

そう思いながら自分の書いたものを見返してみると、
オイサンの書くものなんていうのはまあ、
「話の筋に沿って何かが変化する」という要素に乏しいものが多く、
もともとそこにある、ただ隠れているだけの小さきものを、
つついて招き出し、普段と違ったライティングで以って
その影をハッキリさせてみよう、なんていうきらいの強いものですから
(というつもりでやってますから! 出来てるか知らねえけど!)、
そういう意味では、華こそ植えてはいるつもりですが
出演する人数をしぼらないと、誰が主役なのかわからなくなってしまうんだろうなあという、
なかなか致命的な欠陥を見つけて頭を抱えてしまいます。

狙う完成形が、いわゆる物語らしい物語とは多少異なるという、
まあ事情の違いを言い訳にすることも出来ますが、
やはりもう少し、誰が見ても楽しめるもの、
スルスルと字面を追うだけでも、
一先ず最低限の喜びを得ることの出来る体裁を求めると言う姿勢も
大事にしていかねばならんなあと、反省する次第でございます。


以上でござった。
ニンともカンともでござるな。
ニンニン。

  ▼参考・おいもダムの決壊
  http://ikas2nd.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/-2046--e390.html
  「人物とその心情」が中心のお話作りと、「状況・物語」が中心のお話作りについての考察



■あとは関係のない話。



  ▼リアル「思い出くん」
  



こんなものが実用おもちゃとして出て来、
携帯テレビ電話も……マまだまだ快適とは言い難い状況ですけど出てくると、
『NOeL』の世界がますます現実のものとなっているんだなあと
感じてしまいます。

……ただ、まあ、な。

娘っ子のクオリティが、現実が二次元に追いついてこないんで、
パーツは揃わないんですけどね。
柚実ちゃん & お涼さまマダー?

 ☆ チン
☆ チン  〃 ∧_∧
 ヽ___\(\・∀・)
  \_/ ⊂ ⊂_)
  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
 | 愛媛みかん |/

   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


以上。

今日もどこかでデビルマン、
明日は牛久でデモリションマン。
オイサンでした。



……行かねえよンな遠いトコ。



 

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2010年7月30日 (金)

■絢辻さん、今日はハイソにヒゲタのNo.5をキメる -更新第555回-

どうも、
先日Twitterで10,000postを達成しました
オイサンです。

Twitterやってない方には何のことやら
分からないでしょうからご説明申し上げますと、
要するにつぶやきを10,000回やった、ということです。
掲示板に10,000回書き込んだようなコトですね。

  すなわち、最大で2.8MBもの言わんでもエエことを
  世界に向けて発信し終えた、ということです。
  立派だ俺。

そしてその次の記念すべき第一歩、
10,001post目に


 「それはともかく絢辻さん、お醤油とっておしょーゆ」


と書き込んだところ……絢辻さんどころか、『もやしもん』のbot


 「われわれに任せろー!」


と、速攻フォローされました。



いらんコトをすなや!!



おしょーゆの小注ぎを取ってもらうときに!
ゆび先がちょっとだけ触れ合うのがいいんだろうが!!

まだ口に物が入ってて! でも何か返事しなきゃって、
ワザワザお箸を置いて口元を手で隠しながら

  「んっ」


っておしょーゆ差しを取ってくれる、あの仕草がいいんだろうがッ!!

  こんちくしょうめらがッ……!!
  戦争ッ……!!
  戦争ッ…………!!!

『もやしもん』、面白い面白いと言われていて、
今までずっと
「そんなに面白いんなら別に読まなくてもいいや」
と、なんとなくボンヤリ思ってきたけど……
もうホンットーに、読まないからな!

でも絢辻さんが「面白いから読んだら?」って言ってきたら読む!!
怒りに任せてオイサンでした!

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……。



……ところで今、全ッ然関係ないことを思いついたんですけどさ。

お醤油をですね、こう……
香水が入っているような、スプレーボトルみたいなのに入れて食卓に置いておき、
ちょっとだけかけたいものに対して
「プシュッ」とこう吹き付ける、アイテムとか、行為というのは……
需要がないものですかね。

お醤油ってとりあえず、食卓上にあっては(調理中は知りませんよ)、
何につけるにしても「かける」か、「小皿にためてひたす」か、
「一塊の液体」としての使い方しかしていないじゃないですか。
それをこう……プシュっと、噴霧状にですね、
醤油の香りと、ちょっとした味付けに使うという発想はどうだろう?

なんか無意味にハイソな感じになって、
気恥ずかしくなるかも知らんけども。
大体、どんだけ舞い散るか分からんか。

うーん。

……オイサン、刺身のつまの大根が、毎回しょうゆを吸いすぎて
しょっぱくなるのがちょっと辛いんだけどなー。
アカンかなー。

  マ絶対、子供がいらんコトして目に入ったとか、
  そういう問題が起きるに決まってるんだけどさ。

……でもそれって、アレか。
あの、食卓においてある、黄色いレモン型した……
食卓レモン? ポッカレモンとかいうの?
ああいうのと同じになるのかな。
ていうか、あのポッカレモンもスプレー式に出るのか、
それともお醤油的に出るのか、どっちなんだだろう?
我が家では使わなかったから分からんなあ……。

……などという疑問を職場で同僚たちにぶつけてみたら、
話が何故か、「スプレー式護身用レモン汁」の方向に。
なんだ護身用レモン汁ってww
相変わらず天才ばっかだなウチの会社は。
本当に技術部署か。
腹が痛いわ。

あ、ちなみにポッカレモンは、
液体的に、
つまり普通のお醤油っぽく出るんだそうでーす。
ということは今のところスプレー式調味料入れはないってことかー。


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■ちょうやべえ佐天さん



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やっべえ……!
佐天さんやっべえ……!!
普段フィギュアとか全然こないけど、これは我慢できんかも!

ぬおおおお……。

もう……絢辻さんと佐天さんとアラシさんと澪っぺをもう、
四人並べて片っ端から黒髪をこう、
さらサラさらサラサラサラサラサラ、
さらさらさらさらさらさらさらさらさらさらさらさらしたい!!
していきたい!
くわっ!!


以上!


お出かけ前に、普通に鏡台の前に座ってお化粧をする絢辻さんを想像して
なにやら幸せいっぱいの気分になったオイサンでしたー。

「絢辻さーん、支度出来たー?」
とか言いたーい。


 

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2010年7月29日 (木)

■ただ、疑わずに。 -更新第554回-

セミと言われると、真っ先に西川のりお師匠を思い出します。
オイサンです。
ツクツクホーシツクツクホーシ。



■性格の話



今朝シゴトバの朝礼で後輩が
「『人間、二十歳を超えたら性格は変えられない。
  細部を追加することは出来るが、既に染み付いている性質を外す事はすごく難しい』
 と、テレビで心理学者が言ってた」
みたいなことを話していて、ナルホドと思った。
思ったと同時に、
「性格って、どこまでを性格って呼ぶんだろう?」
という疑問ももった。

ここ一年ばかしオイサンの中での変化は大きくて、
内向性向だったものが多少外向的にはなっていると思う。
ネガティブ性向だったものが、ポジティブとは言わないまでも、
下向く矢印の角度が緩やかにはなったようには思う。

  まあそれも、一面的・表面的な見方でしかないのかもだけど。

あと、考えてから行動に移すまでの時間が短くなった気がいたす。
これは上記の事々に引っ張られてのものだと思うけども、
思い切りが良くなったというのか。
多分、どこを爆撃するかを決めるに当たっての第一中継点を見極める、
そのコツが、少しつかめただけなのだと思うけど。

それから、身体的な意味で落ち着きがなくなった。
じっとしているのが若干苦手になって、
定期的にカラダを動かさないと集中力が持ちにくくなっている。
これはカラダの構成要素の配分そのものが変わったからだろう。
と同時に、フットワークは軽くなったかもしれない。

反面、
打たれ弱い、アタマ堅い、リクツっぽい。のに感情的。
のんきもの。のクセに性急、慌て者、調子乗り。
人見知り、ビビリ、ヘタレ、腰抜け、チキン。ビーフ、ポーク
なんてのは一切変わっていない。
……後半意味が全部かぶってるな。なんかむかつくな。

  チキンと言えばこのネタは面白かったな。
  http://twitter.com/tsukampo/status/17158963200

果たして、このうちのどこまでが「性格」で、
どこからが「性格」ではないのか?

デまあ、Wikipediaの「性格」の項で挙がっているような学者さん方考えるところの
「性格」の捉え方について、その分類の仕方にザッと目を通して、
大体人のありようの「どういう部分と深さにあるもの」を
「性格」と呼んでいるのかには感覚的にアタリをつけようとしてみた。
まあ所詮は付け焼刃のナナメ読みなので、あまりアテにはならぬが。

 ▼性格
 http://p.tl/FUHe
 ▼エニアグラム
 http://p.tl/SYQE
 ▼体癖
 http://p.tl/HYWo

つーか、全部合わせると、混沌とし過ぎてて逆にようワカランわ。
根本的な幾つかの要素になんて分類できないだろうなと思ってはいたけど。
面白いけど。
特に最後の「体癖」は興味深いな。
『WiiFit』でも、こういうの出るようにすればいいのに。

ただ、こうして考え直してみると、
オイサンの言う「変わった」なんてのが
恐らく表層的なものでしかないのであろうことは分かる。
また何かの拍子で横から飛んできたトンカチに小突かれて、
ダルマ落とし方式に、違う性格に挿げ替えられてしまうのでしょう。

……多分、物事を、こういう↑
「他人に通じるかどうかもよく分からないビジュアルに置き換えて
 説明してしまおうとする」
ことであるとか、なんならこうして
「文字を尽くして、思うことを延々『記憶』(記録ではなくね)しようとすること」
は「性格」なのだろうなあ。
この辺が変わるとは思えない。

石橋だろうが据え膳だろうが、
とりあえず叩いてみる慎重さというか腰の引け具合と、
そのくせ叩くトンカチは一種類一本しか持ってないという
頑迷で雑なカンジ、
これもなかなか変わらんだろうなあ、というのは分かります。

うん。
一番根っ子にあるのは、ヘタレの部分の様な気がしますね。

変えるのに、一番面倒で且つ怖い思いをしなきゃならないところだから……
そういう意味では変わらんし、変えんのだろうなあ。



■風の谷からガンバルガー



ちょっと前の話になりますが、
ある晩ジョギングをしていてその折り返し地点にて。
Twitterに「折り返し」と入れようとしたところ、
なんとなく

  「折笠愛」

と打ってみたところ、とあるお友達(ともう言ってしまいますが)から
「何故俺が今『ガンバルガー』を聴いてることを知っているんだ!」
という素敵なツッコミpostを戴いた。

おおおおお、あんま知らねえよ、『ガンバルガー』とか。
折笠さんが歌ってるんだっけ?

オイサンは『ライジンオー』『ガンバルガー』『ゴウザウラー』三部作
(なんか未アニメ化の『ダイテイオー』とかが第4部としてあるみたいですけど)、
いわゆるエルドランシリーズに関しては
本編は殆ど見たことがないです。
ただ、それぞれのOP曲、ED曲については大体網羅しているつもりではいますが。

  「DREAM SHIFT」も「KEEP ON DREAMING」も、
  未だに聴くと泣いてしまう。

『ガンバルガー』でも、
EDの「ガンバー体操」と挿入歌?の「偉大なる大魔界」は印象に残っているのですが、
……おかしいな。
OPがさっぱり思い出せないぞ?
そんなことをブツクサと気にしつつ

  「ふふふ、当ててやったぞ」

みたいな適当な返信を返して、走って帰りました。

……オイサンが就学期間を終えるまでを暮らした奈良という土地は
ぐるりを山に囲まれていて、
テレ東あたりのUHF系のネットが一切入ってこない場所で。

  場所によっては、テレビ大阪とかサンテレビ、ならテレビ、テレビせとうち、
  あとKBS京都あたりがフォローしてくれたりするみたい……というか、
  実際は「場所によってはそのどれもが入らない」、
  つまり我が実家のあった場所がその「よっちゃった場所」であり
  マイノリティだった訳です。
  ぎゃふん。

そのオイサンが世間のアニメの話題や音楽に取り残されずに済んだのは、
ラジオ関西(旧AM KOBE)でやっていたラジオ番組『青春ラジメニア』のおかげでした。

この番組は2時間(オイサンの聴いていた頃はね)まるまる、
アニソン・特撮・ゲームミュージック等々の楽曲を
すべてフルコーラスで流すと言うラジオ番組で、
オイサンは中学3年の頃から大学卒業までの7、8年間、
毎週欠かさずこれを聴き、テープに録って、
気に入った曲はライブラリーする、という作業を繰り返すという……
いかにも根暗っぽいボッチ系オタクだったわけです。

  ちなみにそのライブラリしたテープは、
  最終的には90分のが34、5本になってたと思います。
  案外大した数にはなってない。
  曲数にして600曲チョイだったと思います。重複もあるので。

  あ、ちなみに番組自体はまだ続いているようですよ。

ですので多分、『ガンバルガー』のOPは、
当時そこでリクエストがかからなかったか、
或いはなんとなく当時のオイサンのハートに響かなかったかで
(放送年の92年つったら、オイサン17歳ですね)、
テープに残らず、忘れてしまったのだと思います。

デ、気になったので帰ってから調べてみたら……これがまーあ、良い曲で。
なんつうかもう、夕方のアニメの歌だよ。
沁みる。


◆『元気爆発ガンバルガー』

前述の『ラジメニア』では、そうした「アニメの主題歌らしい主題歌」を
「究極」と読んで珍重しており、
古くは『マジンガーZ』『デビルマン』『ガンダム』などがその代表格として上げられ、
エルドランシリーズの曲はそれらとは若干ノリこそ違え、
作品の雰囲気を代表する主題歌としての役割を十二分に果たす
「ネオ・クラッシック」と呼ばれておりましたが、まさにその系譜。

  オイサンが番組を聴いていた80年代末期~90年代初頭にかけてというのは、
  なんかいい加減な、アニメとアーティストのタイアップみたいなのが横行していて、
  そうした「アニメらしいアニメの主題歌」が不足していた時期で、
  そこに出てきたエルドランシリーズの主題歌というのは
  大変にあり難がられていたのです。

冒頭から、タイトルが出て主人公三人が走っている絵とかもう、
なんにもなくてもこれだけで胸に来るものがある。
何が、何故くるのかはさっぱりもってわからないのだけれども。
『疾風!アイアンリーガー』とか『星雲仮面マシンマン』とか、
その辺の曲と同じ「キ方」をする。


◆疾風!アイアンリーガー

◆星雲仮面マシンマン

あー、こりゃ良いモノを教えてもらったな、と、
すっかり気に入ってしまって繰り返し聴くうち、サビの

  ♪ ガ・ン・バレ! 心に炎(ファイアー)燃やして
     かなしみをぶっとばせ!


のところで……悪い癖が出てしまいまして。
……このお話は、どうやら三人の少年が主人公のようだけど、
その物語の中で、一体どんな「かなしみ」が描かれるんだろうか、と……
そんなことが気になり始めてしまった。

そもそも「かなしみ」が表れるようなお話なのかもわからないのですが……
大体こういうお話だと、
主人公たち自身が「かなしみ」を背負うことはまれで、
なかなかキチンと描かれなかったりするようにオイサンは思います。

  何かをうしなったり、逆に得すぎたり。

誰から見てもそれとわかる、圧倒的で絶対的なかなしみ。
それはフィクションとはいえなかなかに残酷で、
子供心に取り返しのつかない衝撃を与えてしまったりするから、なんでしょう、
脇役や敵役がかなしみを背負って乗り込んでくる、
主人公たちがそれを分かち合ったり共有したり、
ということ止まりであることが多いように思います。

この三人が悪の異界人との戦いの中で、
どんなかなしみに出会い、それをどう乗り越えて、どんな大人になったのか、
もしも物語とその結末にそんなことが盛り込まれているのならそれを見たい、
盛り込まれていないのなら、自分で書いてみたいと、
すごく思ってしまいました。

マそんな感じで、
そういう刺激をいただける、絵、音、言葉。
とても貴重ですのでネ。
また、大事にしていきたいと思います。



そして、あともう一つ……。



……。



うーん。
そうだよな。
そうなんだよ。
「信じる」ってことは、ただ「疑わずに」「動く」コトだということに、
どうやら気付くのが遅すぎたようだ。
もっと別な、何か新しい一つのことかと思っていたよ。
その二つを合わせただけのことだったんだよな。
困った困った。



■今期見てるもの



ついでに、今期見ているアニメの話。
『アマガミSS』の話ばっかしてて、その辺のことを全然書いてなかった。

 ▼前期からの継続

『けいおん!!』と『HEROMAN』。
『HEROMAN』は滞り気味。
『けいおん!!』は……なんか、面白いのは面白いんだけど、
作る側は困ってると言うか、苦肉の策で面白い話を作ってるなあと言う感じ。

あの四人+一人の日常から勝手に滲み出た面白さではなくて、
あの四人+一人が「面白くするにはどうしよっか?」と考えながら
面白くしている感じがあって、
キャッキャウフフ感は第一期に比べてすごく薄れているように思う。
すごく演じている感。

 ▼『ストライクウィッチーズ2』

一期を真面目に見ていないので別段今期も見るつもりはなかったのだけど、
以前、昨日行った馬肉ゴハン屋さんに同僚三人と行った時、
ハードSF好きの男と、萌え系SF好きの男が
『雪風』VS『ストパン』の大空中戦を始めたのを見て、
今期は見てみようと思って視聴開始。

第一期は、
「ぱんつ(or スク水)丸出しの女児が、アタマにケモ耳オシリにしっぽ生やして、
 戦闘機を履いて剥き身で空飛ぶ「だけ」のアニメらしい」

という噂を聞いて、
「ハッ、なにをバカな……。いくらオタクがバカだからってそんなアニメg


 本当だーッ!!



とあまりにビックリして三話か五話くらいで見るのをやめたのですが。

第二期の今期も、とりあえず三話目まで見た現時点では
マ大体同じ感想。
ただただアタマ緩くして見ればいいのであればラクなんですけど、
ヘタにスポ魂要素とか熱いシーン・泣けるシーンを挿入しようとしているところが
小賢しくてムカつきますね(褒め言葉)。
多分、徐々に見なくなるとは思いますが。
でもOPは好きです。

願わくば、青い空と海と、白い雲と波の上ばかりを飛ぶのではなくて、
町とか森とか、
そういうものの間隙をぬってブンブン複雑に絡み合いながら飛ぶところを見たいな。
戦艦!という大変にカッコイイシーンもあって、あれでも十分なんですけどね。

……あああああ、大事なことを書くのを忘れるところだった。
『ストパン』はケツアニメのクセに、ケツへの愛が全然感じられないな。
すごいぞんざい。
先ずそこを大事になさいよ。

 ▼『あそびにいくヨ!』

微妙に……面白くない。
まこれは、オイサンが多分にサスペンスちっくな展開が好かないから、
というだけなんですけど。
ああいう重たさでお話を引っ張られるのは我慢がならないのですが、
あからさまなエッチくさい要素が痛快でとりあえず二話までは見た。

ていうかこのマンガ、まだアニメになってなかったんですね。
なんかもうとっくになってるモンだとばかり思っていました。

 ▼『生徒会役員共』

これまた……なんで見てるのかわかりませんけど、
多分目に付いたからレコーダに予約を入れたんでしょう(ぞんざい)。
マこちらの方は本当に、ひたすら頭を緩くして見てはいられるのですけど……
なんだろうな。
『みなみけ』にあるような、程よい緊張感がないな。
これもそのうち、見なくなると思います。

 ▼その他

『世紀末オカルト学院』『オオカミさん』『みつどもえ』
などなど、なんか世間的に評判の高いものが出揃っているにもかかわらず、
なんか出だしで躓いてしまった。
見られていない。
何故だ?
今からでも見てみようとは思っています。



……しかし、なんだ、この状況は。



「面白い!」と思って見ているものが、一本もないじゃないか。
ハスに構えた高校生みたいでカッコ悪い。
……別にね、自分の見てるものを面白くないとこき下ろすのがカッコイイと思っている
素敵な患者さんではないのよオイサンは。
そんなつもりもないんだけどねえ。
すっぱり見るのをやめればいいのか。

かろうじて面白いと思っているのは『HEROMAN』くらい?
あとは、借り物の『銀英伝』を着実に進行中。
これが一番オモロイわ。



まあそんな感じで、取り留めもない本日の日記。
オイサンでした。



 

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2010年7月27日 (火)

■サクラとボタンと、白河夜船 -更新第553回-

ロン毛の高校生ばっか集めて野球チームを作り、
マルボーズって名前で中途半端に勝ち進んだところで敗けたい。
オイサンです。

今日はチョイと用事がありまして、
町田でブラブラしてから帰って参りました。



用事て。



『アマガミ』のイヤラシアンソロ本が出るっていうから、
買いに行っただけじゃないですか。
イヤ、他にも、一軒新しく喫茶店を開拓しようと思って行ったんですけどね。

買い物を終えてそっちに行ってみたら、
お休み? ともかく営業を終了してらした。
やれやれ仕方なく、
いつも行っている方のコーヒー屋さんに行ったところ、
そっちはそっちであと20分ほどで店じまいというタイミングだったので……
15分だけ、コーヒー飲んで。


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本当は1時間ほど書き物をしてから帰りたかったのだけども、
もいういいや、ゆっくりしてしまえと
……目を閉じて、ぼーっとしてたら、
なんか隣にいる絢辻さんがコックリコックリと舟を漕いでる様な、
おかしな感覚に囚われた。


……このまま帰るのもなー。
ついでにゴハンも食べて帰っちゃうか。


と、言うワケで、何の脈絡も無く、
他にお店も知らないので、以前Twitterのお友達とゴハンを食べに行った、
馬肉料理屋さんでゴハンを食べて帰ってきました。

ウム、美味しかった。
ビーフシチューが馬肉そばに化ける、町田の宵。


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デ肝心の、その『アマガミ』イヤラシアンソロ本ですが。
……う~ん、やっぱオイサンには、その、
生粋のエロ漫画の良さってのは、モ一つ分からんな。
面白いわけでもなし、
絵が綺麗なワケでもなし。

実用性が追求されているのだろうけど、
その爆撃ポイントがオイサンにミートしているワケでナシ。
あれに1000円は、マ普通は出せませんや、オイサンには。

ていう、ごく普通の日記の一日。
イヤ、書かなアカンこともナンボでもあるんですけどね。
まあまあ、慌ててもしゃあないっちゅうことで。



ああ、そうそう、



そのイヤラシアンソロを買いに行ったとらのあなで、
今絶賛凹み中のハズの職場の後輩さんが、
やはりえろえろな同人誌を買いあさってる姿をお見かけして、
ちょっとホッといたしましたよ。
そうやってちゃんと息抜きしてくれてりゃ安心だ。
息だけじゃ済まないんだろうけど。


オイサンもだろうってか。


オイサンは、あんーなおかしな絢辻さんよか、
喫茶店の隣の席で、うっつらうっつら、
寝そうになってたときの絢辻さんの方がよーっぽど美味しく戴けますよ。
へへへ、どうかしてるぜ。



オイサンでした。



 

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2010年7月26日 (月)

■ラブリー!~ハァトのエィス~アニメ『アマガミSS』第四話感想 -更新第552回-

昨晩は久しぶりに絢辻さんと会話をし、
ナカヨシ梨穂子とりほりほしていたら寝オチしてしまいました、
オイサンです。

夜中3時頃目を覚ますと、
梨穂子が跳び箱の小窓からこっち覗いててびっくりした。
オイサンが寝てる間に何が起こったwww


  ※例によって、
    アニメ『アマガミSS』、第四回・森島はるか編第四話の感想です。
    例によって未放送地域の方、
    未見でネタバレご勘弁の方は尻尾を巻いて帰るがいいさ!
    フハハハハハハハ!!




■『アマガミSS』第四回・森島はるか編第四話感想



今回の第四話は森島センパイ編の最終話です。
ですので以下の三つの観点から、第四話単体、そして森島はるか編全体について、
オイサンの抱いた感想についてお話していきたいと思います。

 ▼1. 先ずは森島はるか編・第四話単体として
 ▼2. そして森島はるか編・全体として
 ▼3. 『アマガミSS』全体の中の一編として



■1. 先ずは森島はるか編・第四話単体として



まずこの第四話。
見終わった時にパッと思ったのが、
「ゲーム本編でダメだったところを直す気はないんだな」
ということでした。

オイサンは、ゲーム『アマガミ』本編の森島センパイ編の<スキBEST>ルートは、
正直、ダメなシナリオだと思っています。
というのは、ラストもラストで森島センパイがイキナリ泣き出して
寂しかったの、不安だったのと、
それまでカケラも兆しも見せてこなかった感情を急に露にする、
もうアレだけでものすごい興ザメなわけです。
取ってつけた感がハンパない。

  ほかは面白いけど、何故か基本だけが出来てない、
  そんなグラグラなシナリオだと、思っています。

普段の行動にしろ、セリフにしろ、なんならモノローグを含めても、
主人公に対する不安や不信などは、
物語の道中、……少なくとも主幹となるイベントの中で
見つけることは出来ない。

多少あるとするならば、
学校のアイドルとしてやたらとモテて来たけれど、
本当に人のことを好きになる、そのやり方というのはこれでいいのかな?
彼はこれで、本当に満足してくれているのかな?
という些細な葛藤であるとか、
年下の主人公にどう甘えて良いか分からないとか、
その程度。

  それがラストのあの感情に繋がった、というのは……
  解釈としては苦し過ぎると感じます。
  だって、ごろニャーンやって、橘さんからは力強いコメントももらって、
  そのあと緊縛ラーメンに付き合ってもらって。
  森島さん、あなたは自室でそれを反芻し、
  クッション抱いて悶絶しておられた。
  彼の言葉や行為の一つ一つに対して、何かの疑念を抱いた節もない。
  大満足やったやないですか。
  だから、その葛藤はもう、作劇上、残っていてはいけないはずだ。

ラストシーンで盛り上げたいのはわかるのですが、
そのためのお膳立てもナシに、
「これまでと大して変わらない前フリ」から、
イキナリ
「今まで見たこともない感情」をポーンと放り込まれたって、
こっちはノリ切れるわけはないですし、
キャラクターや物語に、説得力が出るハズもない。

……と、いうのが、ゲーム本編での森島センパイ<スキBEST>ルートに対する、
オイサンの感想。
変態紳士ぶりや、ここのイベントのテンションの高さなどが際立っていただけに、
寧ろ逆に「なんかそれだけ」のお話に見えてしまって、
ノリ切れない気持ちのまま終わってしまいました。

デ、アニメ版。

……まんまやないか。
これは……アレなんでしょうか。「これでOK」という判断なのでしょうか。
本編道中での森島センパイの行動・言動と、
ラストの涙とをなだらかな曲線で繋ぐことの出来るパーツを
あのお話の中に見出せるものなんでしょうか。

  原作まんまをやるのがダメだと言ってるのではありませんよ?
  でも、原作でおかしなところ、見せ足りないトコロがあったり、
  原作での描き方が媒体特有のやり方(今回だとゲームですね)であったりしたならば、
  おかしなところは直すべきだし、
  足りないところは足さないとだし、
  媒体特有の部分は、載せ変えた先の媒体で出来ることに
  変えていかないといけないはずです。

  まあ、尺の問題がありますので全部は難しいとはいえ。
  それなら……。やっぱり何故、

    尺的な 無理は承知で オムニバス ~一茶

  なのか、というところに行き着かざるを得ない。

ゲーム本編ならば「なんか見落としているのかなあ」
と考えてもみますし、実際そう思いもしましたが……
アニメで見ても、やはり見落としがあるとは思えていません。

そういう意味で……オイサン的にはもうガッツリと、
「ああ、これは面白くない、出来の悪いお話だ」
と、今回は言い切ってしまいたいと思います。

オイサンが、もし原作を知らず、アニメから入っていたら、
……まあ、
  「オムニバスみたいだから、次のヒロインの話だけでも見てから……」
  と考えるハラはあるかもしれませんが……
多分、この時点で切ってるだろうなあと思います。
そのくらい、お話としての「もう一つ感」は否めない。

  ……まあ、その前提なら多分、
  二話目・三話目で切っている気はしますが。
  決してオイサン的に牽引力のあるお話ではないですからね。

今回の第四話、すなわち森島はるか編全四話の総ジメであるはずの
最終話がダメだった時点で、
この森島はるか編の物語の成分としては、
まるっと失敗に終わったと、残念ながら言えてしまうとオイサンは思います。
ホント残念ですけど。

  ……と、開始から100行あまりガッツリdisる、
  ここは『アマガミ』ファンが作るサイト「ゆび先はもう一つの心臓」。
  オイサンは本当に『アマガミ』が好きなのかどうかw

でもねえ。
あの流れで、声優さんはよく自然に演技が出来るなあと感心します。
気持ちの流れをどうやって作っているんだろう。
というか、それが出来ている時点でなんらかの流れが
そこに作られているのだろうとは思うので、
オイサンが何かを見落としてその流れに乗れていないのであれば、
そこにヒントと答えがあるはずです。

森島はるかというキャラクターが悪いとか、
人間像がどうとかいうつもりはないです。
アレは良いものだ。
それをうまくお話として構成し切れなかった作劇の問題だと思います。

  ……コレは、辛いのかなあ。
  とてもそうは思わないのですが。
  ワリと当たり前の評価だと思います。
  これで言わないのは、ただの見てみぬフリだと。

しかしまあ、とりあえず原作のBEST方面のイベントは詰め込んできましたね。
あとはナカヨシとか、シリアイとか、
その辺で人気の高いイベントを盛り込んでも良かったのに、
って尺がないのかw 残念。

  そして、美也との確執はほったらかし。
  その件について一昨日ちびパパさんともお話したところ、
  「美也との確執が解消されるのは<ナカヨシ>だから
   スルーされるんじゃないの?」
  とおっしゃってらしてそこは嗚呼ナルホドと思ったのですが。
  ……だったら、回収する見込みのない伏線を、
  ただでも足りない尺つぶしてまで挿入するんじゃないよ。

  ……。

  しかし、敢えて。
  ここでベタな期待につなげさせてもらいますよ。
  こうやって仕込まれた、一見投げっぱなしの伏線が、
  他のヒロインとのエピソードの中で飛び出してきて、
  「え? え? 今ってアレとは違う時間軸で動いてるんじゃないの?
   どれが本当の時間の流れなの? どれが本当の橘さん????」
  などと、 エッシャーのだまし絵のようなつながり方をして、受け手に対して
  「さあ、果たしてこのお話は、どこに本当の時間が流れているのでしょうか?」
  というような語りかけをしてくる……
  ……みたいなことを考えているのであれば、オイサンは賛成しましょう。
  ていうか、それはすごい見たい。
  それにはキチンとした答えが用意されていないといけないケド。


その他の要素として、ビジュアル・作画は頑張っていたように思います。
動きはやっぱり乏しいと思うけど、
マそんなにたくさん動くお話でもないですしね。


……あと、ものっすごいしょうもない突っ込みを一つ。


ホテルにて、
「こぉんな大っきなお風呂滅多に入れないし、もったいないじゃない?」
とはしゃぐ森島センパイ……
ウソつけ!
お前んちのフロは、絶ッ対そのホテル風呂よりでかいに違いない!!
……と、ここまでが「森島はるか編・第四話単体」の感想。



■2. そして森島はるか編・全体として



では、「森島はるか編・全四話」としてはどうだったか。

……というのは、上でも書いたように。
物語の落としどころがあんな↑風になってしまっているので……
これはつまり、
「その道中のデキゴトが、お話のパーツとしては
 ほとんどなんの仕事もさせてもらえていない」
という状態ですから、お話全体として見渡しても、
やっぱりよろしいはずはないんですよねえ。

四話全体の構成として起承転結になってはいるのですが、
いわば「結」の部分だけ、
どこか別の四コママンガから切り取ってきて貼っつけたような状態で、
かつ、誰が主導権を握っているかと言えばその「結」が握っていますから、
体裁こそはあるものの、
流れとして成立しているかと言うと、していない。

エンディングで初めてそういうナイーブな顔を見せる森島センパイに対して、
そのあとのさらにロスタイム三分で
「その後十年においてもそういう突発的なことを
 森島さんは起こし続けたけど、全部解決してきた橘さん」
を描いた、という見方をしたら……
なんかそれはそれでものすごい斬新かつ壮大な構成だな、
と今思ったけど。
……それは……アリかな。

あとは、響ちゃんセンパイ。

このお話で、
じゃあ受け手は一体どこに視点をおけば混乱しないで済むかと言えば、
言わずもがなの響ちゃんセンパイなわけで、
彼女の目を借りて「なんかもう全てお見通しよ」と
したり顔で外から見つめていれば、
森島センパイの突発エンディングにもあたふたしなくて済みます。
つまりはこのお話は、響ちゃんのお話なんじゃないかと
オイサンは思うくらいです。

第三話はすごく評判が良かったようで
(需要がドコ向いてるかが如実に分かって素敵ですね)。
第四話が終わった時点で、どなたか(あまりよく知らない御仁)が
「面白かった、今後も見る価値がある」
のような内容のことをおっしゃっていて、
その後にも、こないだのパトやんオフでご一緒したしらすさんが
「(巨大掲示板とかの様子を見ていると)ウケがいいらしい」
というようなお話も聞かれて……オイサン的には
「……おお、そーなんや……」
と、うっかり地元の関西弁で思ってしまった次第です。

その評価が、作品のどこに合焦したものかというコトを
追求したわけではないので、色々あるでしょうけども。

……せっかくのアニメ化。
なんというか、足りていないところにはキチンと補完なり、補修なり、
しながら走って、
作品世界全体のクオリティアップに努めて戴きたいと、
作品を愛する者として申し上げておきたいと、このように思う次第でありますよ。
イヤほんとよ?



■3. 『アマガミSS』全体の中の一編として



最後に、全二十六話で完結する『アマガミSS』の冒頭四話という意味での、
「森島はるか編」についての評価なのですが。

これについては、ぶっちゃけて言ってしまえば
二十六話が終わるまではなんとも申せますまい。
だって受け手は、そこに至るまで、
作り手がその13時間(実質は9時間弱でしょうけど)をどんな風に使って、
どんなことを描こうとするかは分からないワケですから。

その全体像が見えたときに初めて、
この森島はるか編がどんな役割を負っていて、
どう振る舞うべきだったかが見えてくることになるでしょう。

ただその中でも
「まあこういう目的・役割はあったんだろうな」
となんとなく見えている点の幾つかについては
考えてみたいと思います。

 ▼一つ目。

原作ゲームの一つのストーリーを、ある程度トレースするシリーズなんですよ、
と分からせること。
これは立派に、役目をお果たしになったのではないでしょうか。

 ▼二つ目。

高山先生が事前インタビューで言っていた、アナザーストーリー的な楽しみの提示。
……は、一切無かったような気がします。
まんまトレースだけをして終わったので、うーん。
なかったですよね。寧ろ、原作にさえ負けていた。
これはダメだった。

 ▼三つ目。

「スターターとして、『アマガミSS』に視聴者を引き込んだ上で、
 次のヒロインにバトンを渡す」こと。
……は……出来たのだろうか?
マ上で書いたみたいに聞こえてくる(又聞きですが)評判は良かったようなので、
上手くはいったのでしょうね。

そうだ、思い出した。
ちびパパさんとお話した内容で。

アニメ開始前、オムニバスであることと
そのトップバッターが森島センパイであるということは言われていましたが、
オイサンもちびパパさんも、
森島センパイのシナリオに本格的に入る前に、
ヒロイン全員(少なくとも表の)に対して、多少突っ込んだ前フリ的な話
(つまり、しっとりアリ、ドタバタあり、変態紳士ありダークあり?の、
色んな要素が詰まった恋愛アニメなんですよ、ということが分かるような
『アマガミSS』全編に関するシノプシスのような話)
を一話か半分か使ってやり、
そこから、その尖兵である森島センパイ編に入るものだと、
予測をしていた、という話が出ました。

何故かというと、
そうでもして、少しでも先を覗かせておかないと、
このベタな恋愛物語ではヒキが弱すぎる気がしていたからです。

この森島はるか編を見終えたときに、
色んなバリエーションが取り揃えられた物語ではなく、
「ヒロインこそ違え、
 大体このテのお話があと五本、年末まで続くんかい」
と思われたら……飽きやしませんかね。
見る側としては。
……オイサンが飽きっぽいだけか。
マそんな懸念がオイサンにはあったもんですから。
そうやった方が、
「今回ダメでも、次は面白いかも。見てみよう」
と思わせやすいんじゃないかとオイサンは考えたのです。

 ▼梨穂子ー! 俺だー!!

とまあそんな感じなのですがあと一つ。
二話・三話辺りを見返していて思ったのですが。

前回まで、
「梨穂子はダイエットキャラ押しで、本人が主役に上がった回でも
 ふわふわとあったかい話になるんだろう」
みたいなことを書いてきましたが……
案外、ぽっちゃり・ダイエットキャラを前面に押し出すのは
こうしてサブで出てくる間に終わらせておいて、
梨穂子メイン回ではもっと違う色を載せて来るつもりなのかもしれない、
と思いました。
ダイエット押しが、ちょっとしつこいくらいな気がしたので。



■Closing



以上……かなり不満タラタラな内容になってしまって、
気を悪くされてる方もおられるかも知れません。

けれど、面白かったかと言われたら、
決して面白くはなかったです。オイサン。
フツーよりちょっと下をいった。
点数をつけるなら55~60点くらい。

  「どんな要素に何点」「どこで減点が何点」という言い方ではなくて、
  見終わったときの「気分の良さ」を点数化しただけなので
  細かいことは聞かないで。

お話的な評価は上に書いた通りですし、
かといって、絵的な物凄さでそれを黙らせるだけのパワーもない。
音楽は、楽曲の一つ一つはとても好きです、
ホントにかなり好きなのですけど、
劇判として、演出として、効果的な工夫がされているかと問われれば、
物足りないと思っている。

褒め方としては
「ゲーム通りに、あのボリュームを上手く押し込めた、
 すごいすごい」
というパラパラとした拍手にしか出来ないワケです。
不本意ですけど。

第一回の感想を書いたときに、
「ワンオフ的な、お化けみたいな作品にはならないと思って見る」
という覚悟を書いたのですが、
それにしても、ちょっと低空飛行なんじゃないかと感じています。

作品のトーンとして、
しっとりと変態、ドタバタのバランスと言う意味では、
最近見たものだと『ささめきこと』はバランスが良かったと思っていて、
あの辺りのセンを狙えないだろうかと、今思っています。

うん。
なんとなくだけど。

あれは基本的にはコメディでしたが、
コメディパートとしっとりパートのギャップとか、
それぞれが占める時間の比率とかをうまくいじって、
『アマガミ』らしさを出せないものかなあと考えてしまうのでした。




マそんなことでね。
オイサンほんと偉そうで酷いことばかり書いている気がしますけど、
でも全部ただの本音なので、もうどうしようもない。

今週から薫編スタート。
それでも期待してしまうのは!





愛しているから!





絢辻さんを!!





あのひとならやってくれる!!
全てを背負って!




                               、ヽ l / ,
                , -――――- 、      =      =
                   (.:::::::::::::::::::::::::::::: |     ニ= 絢 そ -=
                  |:r¬‐--─勹:::::|     ニ= 辻 れ =ニ
                 |:} ,,,,,,, l,,,,,,,, ミ}f'〉n_   =- さ. で -=
  、、 l | /, ,         ,ヘ}´`’'゙| `’´ |ノ::|.|  ヽ. ニ .ん. も ニ
 .ヽ     ´´,      ,ゝ|、   ー    l|ヽ:ヽヽ  } ニ .な.  ニ
.ヽ し ス 絢 ニ.    /|{/ :ヽ -=- ./| |.|:::::| |  | ニ .ら.  ニ
=  て テ 辻  =ニ /:.:.::ヽ、  \二/ :| |.|:::::| |  /  ´/小ヽ`
ニ  く ィ さ  -= ヽ、:.:::::::ヽ、._、  _,ノ/.:::::| | /|
=  れ.| ん  -=   ヽ、:::::::::\、__/::.輝.:| |' :|
ニ  る ル.な  =   | |:::::::::::::::::::::::::::::::::.'日.:Y′ト、
/,  : と ら .ヽ、    | |:::::::::::::::::::::::::::::::::::_東_::|  '゙, .\
 /   か  ヽ、     | |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ト、    \
  / / , , 、 ヽ``  r¬|ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| \






……て言うかサ。
4×6=24話で、2話あまってるんだから……
絢辻さん編だけ、6話やらない?
やろうよ。
ねえ。
ねえってばさ。

或いは。
アンカーという特性を生かして、そこまでのヒロインの話の中で
メインシナリオをある程度進めてしまって、
お話の進行にかなりゲタを履いた時点……
第一話冒頭から、手帳を拾うくらいの進度で開始するというのはどうだろう。

これまでの「異なる時空を歩いていたはずの、五人の橘さん」の記憶が
ザッピングし、フラッシュバックし、
絢辻さんの手帳を拾うところから始まる物語。
そうすると上でも書いたみたいな、
「どれが本当の時間なのか」がより混沌と描かれて面白そうなんだけどなあ。

それに、ホレ。
そういう種の蒔き方をしておいたら、絢辻さんファンは
BD or DVDを全部買わないといけなくなりますから、
多少は回収もしやすくなりますぜ旦那。

オイサン?
そんなもん、オイサンはハナから全巻買う気だから平気だ
(こんだけこき下ろしといて)!





以上、
えこ贔屓大好き! オイサンでした。





 

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2010年7月25日 (日)

■七月のパトランカ~オフレポ第三回・「パトやんは二度ころぶ」 -更新第551回-

さて、前回からチョイと間が空いてしまいましたが。

今回も懲りずにお送りします、
関西からの『パトー来訪者』こと、patorankaさんをお迎えしてお送りする、
オフ会レポート『七月のパトランカ』。
第三回となります最終回の今回は、いよいよオフ会の本番ともいえる飲み会パートです。



■第三部・夜の部・スキ



夜の部の待ち合わせは渋谷・ハチ公前。
これまたオイサン、10年以上都下に住んでて行ったことねえ!!
……まあ行けば分かるだろう。
有名な場所だし。

イベントが終わり、
オイサンは正直この時点でかなりお腹が空いていたので、
時間さえあれば何かお腹に入れたかったのですが
声優さんだけが得をする謎の対決のお陰で時間はギリギリ。加えて、


 オイサン「パトやんはお腹は空かないのか」
 パト   「はい、新幹線で駅弁を食べたので」
 オイサン「……燃費いいなあ」


なんていう話を聞かされては、絢辻さんの小食にアコガレた人間としては
「腹が減った」などとは口が裂けても言えません。
あーお腹空いた(びりびりびり)。
まあ、スリムですしね、彼。
とても激しい球技やってたようには見えないな。

  ……しかし今思い返すと、
  パトやんは割とTwitterで「おなかすいた」とかって
  言ってたようなイメージあるのだが。

時間前にハチ公前に着くと、人ごみの中、巨人のよつさんとハチ合わせ。
ハ(ry
みかん隊長に
「優秀だ。みんな時間前に着いている!!」
と驚かれる始末。オフ会って普段どんななんだw

 ▼428。ヨツヤではない。

夜はフツーに飲み会です。
オイサンは飲まないけど。未成年も飲まないけど。

会場は……
最初、『アマガミ』のWebラジオが第二クールまで終わったところで
中打ち上げに使ったという飲み屋さんに予約を入れようとしていたらしいのですが
上手くいかなかったらしく、今回は普通の飲み屋さん。

  解散後に、「次回はあの店で!」と
  熱っぽく語っていた隊長さんがなんとなく印象深い。
  悔しかったのかw

イヤ、番組の打ち上げで使ってたお店だって普通のお店なんですけどねw
こんな所でも関連ネタを盛り込もうとするみかん隊長はショーマンです。

席並びはこんな感じで、殆ど席移動はナシ。
最後の方に先輩さんが、パの対面のお誕生日席に移動したくらい。
 
 

  ◆席並び   パ:パトやん
    パ    お:おしんこさん
  お+++   先:第4先輩さん
  先+++み  み:みかん隊長
  う+++   う:うぃぶれさん
   ━━━   さ:さんとくくん
  さ+++し  し:しゅう君
  オ+++よ  よ:よつさん

「+」がテーブルだと思いねえ。「━」は部屋の境目的なところ。
「オ」がオイサンです。隅っこが好き。

 みかん隊長「それじゃパト君音頭とって。なんか一言」
 パトやん 「……。
       …………い、」
 全員   「?」
 パトやん 「いえーい!」
 先輩さん 「斬新だ! これは聞いたことがない!」

 
 
……マそりゃ、大学生なりたてのワカモノに
飲みの乾杯の音頭とれなんつっても、どういうことか分かるワケがないわな。
今考えてみるとw

  というわけで、頑張ったパトやんに今この場でPPP+80を進呈。

そして会は始まるわけですけれども……
マ飲み会ですから。
あっちとこっちで同じ話をしているわけもなく、
てんでんばらばらに、愉しい会話が始まります。

ぜんぶ拾うなんて、始めっからすっかりその気概で
録音機材でも用意してないと、無理無理。
場を見渡す限り……


 パトやんがいじられ、

 みかん隊長が時に吠え、

 飲み屋の中心で七咲への愛を叫ぶしゅう君に、

 先輩さんが、五厘刈りに刈り込んで
 一見マリモのようになった栗のイガのような言葉を内角一杯、
 ぎりぎりデッドボールになるようにやさしく投げつけ、

 それを聴いてみかん隊長が腹抱えて笑い、

 なんか知らんがPPPが飛び、

 おしんこさんが黙り、

 さんとくくんが黙り、

 オイサンがにたりと笑って呟いて、

 それを聴いた隊長が何故かまた転げまわって笑い、

 うぃぶれさんが香苗さんへの愛を高らかに謳って喝采を浴び、

 それに挑んだしゅう君へまた先輩さんからのビーンボールが飛んで、

 なんか知らんがPPPもまた飛んで、

 おしんこさんがニヒルに唇の端をゆがめ、畏れられ、

 さんとくくんが黙り、呟き、ささやき、瞳の奥に熱い炎を揺らめかせ、

 よつさんがにふにふ微笑んで、

 先輩さんが、誰にも見えない何かにエアバックドロップをキメ、

 誰もがその曲線の美しさを心に刻む、

 なんかそんな感じの、渋谷の夜。

この場を結びつけたのがTwitterであり、
『アマガミ』というゲームだったことが、そして多分、
今日本ではワリとあちこちでこんなことが起こっているんだろうなあということが、
オイサンには不思議で、嬉しく、面白いなあと思えるのでした。

  だってなあ。
  今までのオイサンには絶対に起こりえない出来事のはずだもの。
  しつこいようだけどさ。

  『アマガミ』があって、
  書き物熱が再燃して、
  イベントに当選し、
  Twitterを本格的に初めて、
  ここにくるまで、大体、一年と4ヶ月。

  まあオイサン的には、多分それより先に『ひだまりスケッチ』がないと
  ここまでには至らなかっただろうな、という前フリはあるんだけど。

  面白いギャルゲーがあったって、
  イベント当たらなければ人と繋がろうという気はなかったろうし、
  人と繋がろうという気があっても、
  Twitterくらい緩い敷居がないとそこまでは踏み出さなかっただろうし。
  2009年の3月19日から今日まで、この16ヶ月は、
  橘さんの6週間ではないけれども、
  オイサンにとって色んな歯車があまりにもキレイに噛み合いすぎた気がする。

  そんなコトもあって、実は昨日、ちびすけ父さんさんとお会いしたときも、
  彼の長くて深いWebを介した人付き合いのお話を聴きながら
  「そうして出来上がった繋がりは、果たして何割くらいが残るものなんですか」
  なんて、埒もない質問をしてしまったのだけど。

……とかまあ、もうシメなのか?
と思えることを書いてますが、まだ終わりじゃないぞい。
もうちょっとだけ続くんじゃ。
主役はオイサンじゃない、パトやんですからね。



■終わらない夜はエンドレスナイト



飲みの場も明け、サテこれからどないすべえとなった、
とても渋谷っぽくない一行。

遠征組のパトやんと先輩さんが池袋に宿を取っていたので、
何があるかは分からないけれど彼らにくっついて池袋に向かう組と、
三々五々、家路に着く組とに分かれました。

  オイサンは悩んだ挙句、帰ることに。
  よつさんが一緒だったからいいの。
  帰りたくない、抱いてっ。
  ……基本的によつさんは、アマガミクラスタの男連中にモテモテです。

分かれるまでの道すがら、またも隊長のシキリで、
夜の渋谷・スクランブル交差点を写真に収めるパトやん。

  「どこそこの看板が入るように撮るといいぞ」
  って、本当にすごいな。
  もしかしてオタクってかっこいいんじゃないか?

そうしてオイサンとよつさんは一団と別れ、
別路線でそれぞれの帰途についたのでした。





……このときだったかなあ。





今回、オイサンにとってお初顔合わせだったのは、
パトやんともうひと方、さんとく君のお二人で。
どちらとも、色々とお話をしたいなあと思っていたのだけれど、
オイサンも人見知りであんまりそういうの上手じゃないんで
うまくは運ばなかったのだけど。

このときの別れ際、だったろうか。

さんとく君と少し喋っていて、彼がぽそりと、

 「僕も、SSみたいなのを書いてみたいと思ってるんです。
  blogでも開設して」

と、なんだか、焼けた石のような、とても熱くて硬い言葉と表情で、
教えてくれました。
オイサンはもう、なんか知りませんが、それが涙が出るくらいに嬉しかった。

ホントよくわからないのですけど、
一瞬、胸から喉にまで一気にこみあげてくるものがあって、
彼のその言葉に何か返事を返すまで、
そしてなんて返したのか全然憶えてないんですけど、
ちょっと間が空いてしまいました。

あの言葉は別にオイサンが喜ぶことじゃないと思うんですが、
とてもとても嬉しかったので、
彼にもワケは分からないと思うのですが、
この場を借りてお礼を言いたいと思います。
ありがとう!
どうだ、涙腺の弱くなったオッサンってのは意味が分からないだろう!!

 ▼出張! 一人大相撲・名古屋場所

そうしてまた一人に戻り、半蔵門のホテルの部屋でPCを開いて
Twitterのタイムラインを覗いてみたら、
先輩さんがさっそく、出張・一人名古屋場所を開催しておられます。

  「とったハズの宿が取れてない、寝るトコがなくなった」

ってなんだそのひとり相撲。さすが、平成の大横綱です。
結局、同行していた人間の何人かを巻き込んで、
彼の宿代わりにカラオケボックスで徹夜カラオケとなったのでした。
うーん、行きたかったような、行かずに済んで良かった様な。

  ……まあ、オイサンという人間のありようから逆算すると、
  行かないでホテルの自室にで一人傍観、というのが、
  実に自分らしいなあとは、思いますね。

そして今度は、それをさっそくライブ配信し始めるみかん隊長……。
何事なんだあなたたちのそのフットワークの軽さは。

  ちなみに、ホテルが取れていなかった事情をあとから窺ったのですが、
  日付を一日間違ってたんだと。
  しっかりしてるんだか抜けてるんだかわからないなあ。
  あなたにもまたPPP差し上げましょうか。

……しかし、こうもコトがコロコロと面白い方へ転がっていくのを見るにつけ、
案外このホテル予約ミスは狙ってやったんであってもおかしかねえなと
勘ぐりたくもなるオイサンです。
マさすがにそれはないのでしょうけどね。

そんなコトを考えながら、オイサンはその日撮ったお写真の整理をし、
各位の送付先をリサーチしてから床に就いたのでした。



■終章・patoranka~パトランカという男



翌朝、さんとく君が早くも処女作を書き上げたという報が
目が覚めるともうTL上に出ていて、
若いってなすげえなとオイサンは感動したものです。

そうしてテクテク、皇居の周りを走っていると、
やがて隊長さんが目を覚まし、
先輩さんが目覚め、
パトやんはまだ寝ていて、
おしんこさんやうぃぶれさん、
徹カラ組が家に帰り着いたという報せがぽつぽつとタイムラインに乗っていく。
すげえ変な感じ。

先輩さんとパトやん、あとしゅう君とさんとく君は
今日も東京近辺を観光されるらしく、
合流しないかというありがたいお誘いを戴いたのですが、
オイサンは夕方頃から別件があったので昼までのスポット参戦とさせて戴きました。
まこと申しわけない。
そしてオイサンは皇居のお堀を一回りし、
ゴール付近のeb!本社に、最敬礼で別れを告げました。

R0011284


 ▼東京おのぼりさん

その後オイサンは、パトやん・さんとく君・先輩さん・しゅうくんの一団と
新宿のアルタ前で合流し、彼らが

  「いいとものオープニングに映る!」

とかもう、何それこわい!!

おっそろしいことを言いだすものだからオイサンは慌てて避難し、
タイムライン上で、テレビを見ていた他のフォロワーさんたちが、
映ったの、映ってないのと言っているのを眺めたりし、
しまいにはお昼ご飯だけ一緒して、昼過ぎには分かれました。

彼らは東京タワーを見たり、あの炎天下の中、東京観光を堪能して、
それぞれの帰途についたようでした。



……。



パトやんはいつ頃からか……
少なくとも、オイサンの目に映るタイムライン上では、
クラスタのちょっとしたマスコットのような、
何かあったらそこにブラ下がっている彼にお伺いを立てて
反応を求めてしまうキャラクターとして、皆から愛されている存在です。

  よく、致命傷にならない程度のドジをやる。
  お腹が弱い。
  なんかボッチらしい。

などなど……
数え上げたところで、言葉に出来る彼のパーソナリティとかアビリティとか、
そんなものは高が知れているんですけど。
会えばわかると思っていた、彼のその魅力の源泉は結局分からずじまいでした。

  会場へ向かう電車の中で、
  暑い寒いよりも冷房が一番の敵だと言っていたのが印象的でした。
  大阪の地下鉄は死ぬほど寒かったり、平気でするからな。

オイサンの勝手なイメージで言えば、
いつだったか、彼がTwitterに

  「洗濯物取り込み中なう」

だか呟いていましたが、
今こうして会ってみたあとで、
彼がママンに言われて家のお洗濯を取り込み、
夕方のどうでもいい情報番組なんぞ眺めながらそれを畳んでいる姿を思い浮かべても、
なんの違和感もないと思えます。

オイサンにとって彼は、
「洗濯物取り込み中なう」
の人です、わりと。

その不可思議で品のあるマニューバは、
お尻に米粒をくくり付けられた華麗ならざる蝶のようで、
彼がシンボルとする美也のアイコンがそうさせるのか、
それともあの美也は既に、patorakaというキャラクターに食われているのか、
ハタハタひらひらと舞い踊るその軌道は
誰にも、多分、当の本人に一番、予測がつかない。

見た目はね。
あのー……こういう言い方をすると語弊があるかも知れませんが、
笑顔のかわいい普通の大学生だと思いましたよ。
オシャレさんですしね。
オイサンらの世代のオタクから見れば十分に。

今はその、新しい環境の、自分の居場所みたいなものについて
思い悩むこともあるみたいですけど、
マ大学に入りたての頃っていうのは
全方位に対してあらゆるものが広がり過ぎてしまうので、
なんかこう圧倒されて「おおおおおおお」ってなってしまうのは
オイサンも経験してきたのですごくよく分かります。

どこに居場所を求めれば良いか分からない感、みたいなものが。
今はちょっとそういうエアポケットに嵌っているだけだと思いますが。
変に肩に力を入れたりしなければ、そのうち、落ち着くところに落ち着くと思います。
ぱちんこ玉が上から下に落ちてくようなもので。

願わくば大学のリアルな友達に、Twitterアカウントがバレたりしないといいなあと、
そんなコトを考えるオイサンです。
だって、アイドルになっちまうよ。


  しかしまあ申し上げておきますと、
  彼もそろそろいっぱしのオトコの御年ですので、
  いつまでも可愛い可愛い言うてる場合やないんですけどね。
  オイサンらも控えねばならない。
  それは、なんなら失礼ですからね。

  今がダメって言うんじゃなくて、今のアジを維持しつつ、
  しっかりした大人になってって下さいと、こう申し上げてますよ。


結局、彼の「華」がどこから来ているのかは分かりませんでした。
注意深すぎず、うかつ過ぎないその構えが生み出す絶妙なピンチが
我々の心を捉えて止まないのだと思います。

もちろん彼自身とて困りたくはないのでしょうけど……
彼には徳の高い妖精さんがついていて、
「困ること」
と、
「困らないためにはどのくらい肩に入れていなければならないのか?」
ということを、
いつも魔法のスプーンと天秤で量っているのではないだろうか。

そして、
「そんなにチカラを入れてなきゃならないくらいだったら、
 時々は困るくらいでいいんじゃないの、
 でも人にまで迷惑かけるのはイヤだよね」
と、
あの座りにくそうな、うなじから肩にかけてのなだらかなラインに腰を掛け、
囁きかけるのではないだろうかと、
メルヘン親父のオイサンはアホな妄想に耽っていたのですよ。

まあそれはオイサンがアホなだけですが、
そんなオイサンのアホをドライブし許してくれる、
patorankaという、ウソでも本当でもない一つの「クラス」のようなものが、
そんなパトやんが好きなのです。
そんな好かれ方、したくないかもだけどw


是非またいつかこの東京にやってきて……
否、
今度はヴェネツィア辺りを一人旅して、
パスポートを水でふやけさせてしまうくらいのアクシデントに見舞われて。

オイサンたちに、無用なPPPを発行させて欲しいと思うのでした。
オイサンみたいな大人にはなんじゃないぞ。


ついでに、
この日最後の、オイサンからのPPP付与シーンを勝手にご紹介。



  patoranka : そしてSuicaとICOCA間違えてビーって鳴った!恥ずかしい!
  ikas2nd : ずるいぞ! PPP+27



……ちょっと、上げ過ぎですかね。
マいいか。


最後になりましたけど、
参加された方も、そうでなくタイムライン上で見守り、突っ込んでくださった方も、
みなさん、本当にお疲れ様でした。
そんで、ありがとうございました。



一番ナンもしていないオイサンでした。
ではまた。



 

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2010年7月24日 (土)

■Olivia -更新第550回-

ちょお太陽、ジブンどないしたん。
そう言いたくなるような暑さ。
オイサンです。


今日は超ただの日記です。


以前、先輩さんと一緒に鎌倉を回らせてもらった
"ちひろ"さんこと"ちびすけ父さん"さんから
「大和に良い焼き肉屋があるんだけど、行かない?」
と誘われ、
調子に乗って肉を焼いてきました。
いやー楽しかった、肉焼くの。



■第一章・自覚



それでまあ、肉を焼くのは夕方からのお約束でしたので、
どうせなら見聞を広めてこようと昼間のウチは大和界隈をブラブラすることに。
近くに自然公園があるというので、
ほなそこいらで写真でも撮りましょうかと赴いたものの、道が分からない。

駅の観光案内所でお尋ね申し上げたところ、
道中に何の目印も書かれていない地図を持ってこられ、
「あーあー、簡単ですよ。これを出て、右行ってまっすぐです。
 すぐわかりますよ、すぐわかる、大丈夫」
と言われたのを真に受けて進んでみた。


延々着かない。


いくらなんでもおかしいと気がついて目についたコンビニで道を尋ねたところ、
どうも「まっすぐ行く」通りを一本間違えてしまっていたらしい。
帰り道で確認してみたところ、確かに正しい通りなら、
駅まで迷うことなくまっすぐ一本で帰って来られた。

  いい加減自覚しよう。
  俺は道に迷うのがうまい……!!

ほんでまあ、その自然公園とか道中の道々で思ったのが、
冒頭のひとことでしたとさ。
いやホント、どうかしてるよここんとこの暑さは。

シャツもジーンズの腹回りも、ずっくずくの汗でしたからね。

R0026445
公園の中、打ち棄てられた重機。これも自然の営みの一部だというのか。


■第二章・失恋



デ約束の二時間ほど前には駅前に戻って来、
前もって調べておいた喫茶店でお茶でもしながらちびパパさんを待つべえ、
と思っていたのですが。

R0026458_2
いいちこみたいなポカリさん。

今日は大和の駅前は、何やらお祭りをやっておいででして。
どうしても抗いきれずに佐世保バーガーを購って食べたりしながら
(これがまた、ボリュームがあって旨い!)
その喫茶へ向かってみると、
ガッツリ閉まっていて貼り紙が。


  「隣駅の阿波踊り祭りに出店するので、今日はお休みです」


踊っとる場合か。こっちゃノド渇かして来とんねん!

……暑さと渇きでイライラしつつ、
調べておいたもう一軒のお店へ向かう、その道すがら。

途中通った商店街で、杏里の『オリビアを聴きながら』
が流れている。




  疲れ果てた あなた私の 幻を愛したの……




……なんでだろ。


なんでオイサン、絢辻さんに言われたような気持ちになってるんだ?
でも、もしかしたらそうなのかなあ。
どうだろう? 絢辻さん。
オイサンはちゃんと、絢辻さんの方を向いて、
絢辻さんのことを見つめられているかい?

そんなことを思いながら、どことなく足取りもトボトボと。
二軒目の喫茶へ向かうのでした。


◆杏里『オリビアを聴きながら』




■第三章・試練



二軒目の喫茶で、失恋気分に浸りながら一人コーヒーフロートなんぞをキめ、
どうにか今宵の恋の相手とランデブーし、一路、肉焼き場へ。

R0026534 

ちびパパさん曰く、ここは相当名うての肉焼きどもが集まる肉焼き場の様で、
なるほどたしかに、開店一時間ほど前にもかかわらず
既に出場選手名簿には10人近い名前かが書きこまれている。
オイサンらも名簿に名前を書きこみ、
向かいのファミレスでしばしだべります。

で、開店時間チョイ前くらいに店の前に行ってみると……
全国から集まった肉焼きの猛者どもが列をなしている。
ゴクリ……。
す、すごいな。
俺はこいつらにまじって肉を焼くのか……。

R0026542 R0026547
       試合会場。                 第一試合。

和気あいあいと肉を焼きながらお話するのは、
主にTwitterでのことやSS書きのこと、
そして始まったアニメ『アマガミSS』のことなど。
アニメの件については投合する意見もあって、なんだか安心もする。

  あとはそう、シンタスリスペクト、アスミスリスペクト的なお話。

しかしアレだな。
オイサンはもうちょっとちゃんと時間をとって、
ひとの書いたSSを読まないとだめだな。
そしてここのお肉は美味しいなmogmog。
お野菜にもう少しバリエーションがあってくれると、なお嬉しかったけど
それは贅沢だなmogmog。

そしてさらに、ちびパパさんが面白い趣向をご用意して下さった。
オイサンが前回書いた『アマガミSS』のOP/ED主題歌の感想記事を読んで下さっており、
その中でオイサンの言っていた

  「ザラついている」
  「メロディとボーカルが分離して聴こえる」
  「再生環境の問題?」

というところに着目して、じゃあ試してやろうじゃないの、
ということで……
イヤホンを、五種類。
それぞれ異なった特性を持ったものをご用意下さって、
かつ、オイサンのプレイヤーと256bpsでリッピングしたファイルで再生したものと、
パパさんのipodに入れたLossLess(圧縮ありだが可逆)で入れたファイルとで聴き比べ、
それでも分離したり、ざらついたりして聞こえるか、聴き比べてみようじゃないかというお話になった。


  た、試されているー!!
  北海道でもないのに!

  ■Fleur de Fleurs ~願わくば、咲き誇れ -更新第549回-
  http://ikas2nd.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-f25f.html


……デまあ結果の方はサラッといってしまいますけど、
ちびパパさん曰く、オイサンのプレイヤー+イヤフォンの再生環境では、
どうやら中~高音域が際立つような組み合わせになっているようで、
それで聴くと確かに、そういう風に聞こえてしまうみたいです。

オイサンも、正直その五つのイヤフォンの特製で全部が全部、
ハッキリとした違いを聴き分けられたとは思いませんが、
いくらか傾向が違うことはわかりましたし、
それらの中のいくつかでは「分離した感じ」「ざらついた感じ」が
解消して聞こえる組み合わせがあったことは分かりました。

  ……マそれが、ちびパパさんが意図した通りであったり、
  そのイヤフォン本来の特性にあった感じ方が出来ていたかは
  甚だ怪しいワケですけど。

マそれほどいい加減過ぎることを言っていたワケではなかったみたいではあるので、
ちょっと安心する。
しかし、いや、こういう遊びも面白いです。


しかしまあ、毎度思うのですけれども、パワーのあるお方です。
自分の書いたものや、人が書いたものにまで、
微に入り細に入り記憶し、信念なり感想をお持ちで、
それをスッと引き出しては力強く語って下さるので、見習わないとイカンなあと、
毎度思うのですけども。

せめて自分の書いたものを、
どういう意図・思いで書いたのか、ということくらいはスッと引き出せて、
きっちりとお話出来るくらいでいたいなあと、大いに反省するオイサンでした。

R0026553

是非また、色々な節目にでも遊んで戴きたいなあと思う所存です。
オイサンでした。




……しかしまあ、まだどーも、思ったように動いてくれないな、
GR DigitalⅢさんは。




 

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2010年7月23日 (金)

■ご注意!! ~お気に入り登録について~

オイサンです。
すみません、いっこおかしなことに気付いたのでご注意を。


アクセス解析を見ていると、
こちらをごらん戴いている皆様の中には、
2009年10月17日 (土)の記事、

  「■『アマガミ』 絢辻さん SS リンク目次」

をブックマークして、そこからここを見に来て下さっている方が
結構な数おられるように思います。
が、以下のURLの記事は既に削除して更新しておりません!


  2009年10月17日 (土)
  ■『アマガミ』 絢辻さん SS リンク目次
  http://ikas2nd.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/ss-3711.html


かわりに、現在はこちら↓の記事が機能しております。


  2010年5月29日 (土)
  ■『アマガミ』 絢辻さん SS リンク目次
  http://ikas2nd.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/ss-3711.html


お手数かけて申し訳ないのですが、
ブックマーク・お気に入りの登録を変更して戴きますようお願い申し上げます。

イヤ、ホントすみません。
上の記事は消したのですけど、ゴーストジョブみたいに
URLと記事だけは残ってしまっているみたいで、
もう手出しが出来ないのです。

すみませんが宜しくお願いいたします。


それでは引き続き、オイサンのうたと踊りでお楽しみ下さい。
オイサンでした。



 

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2010年7月22日 (木)

■Fleur de Fleurs ~願わくば、咲き誇れ -更新第549回-

暑いわ!
オイサンだわ!

また夜中に目を覚ましてしまったぞ。
腐ってやがる、早すぎたんだ。

昨日は帰り道をウロウロして、
『アマガミSS』関連のCD二枚、OPとED特別版を手に入れてきました。
今晩には森島センパイ編も終わってしまうので、
その前に曲の感想だけでも書いてしまいたい所存。



■『アマガミSS』OP「i Love」



 ▼一先ず、オイサンの好き嫌いとして。

基本、「絵・作品ありき」で聴きたい・好きな曲だということを自覚した。
曲だけで聴くと、なんてことないぺたっとしたラブソング……というか、
なんて分類するんだろうか、こういう歌は。
広く浅くを狙った薄いお歌。

TVアニメ「アマガミSS」オープニングテーマ i Love TVアニメ「アマガミSS」オープニングテーマ
i Love


アーティスト:azusa
販売元:ポニーキャニオン
発売日:2010/07/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

歌い手さんの気持ちというか、周りの空気を渦巻かせるような熱が、
あまり入っていないように思えます。
奄ガ美大島出身の緩い空気が、あまりよくない方向で発揮されている風に思える。

オイサンにとってあの曲は、
ヒロインが、いやさ絢辻さんが(言い切った)、


 ♪ 愛してる、あなたのこと。初めての気持ちよ?


と、恋に膨らんだその胸の裡を、
誰にというワケではないのでしょうけど、自分の中で、
確かに、つまびらかにしているということが重要なのであって、
そこから切り離された、
「この世の誰かの恋の気持ち」だけを歌ったあの歌には
さほどの興味はない、ということですね。

  そこで、では絵から、物語から、キャラクターから離れ、
  歌単体に戻った状態であのお歌を聴いたとき、
  あのお歌には情念やバックボーンがなさ過ぎるように思えます。
  本来そこは歌い手さんの個人的な思いが埋めるべきだと思いますが、
  そこまでのものが感じられない。

その歌詞の気持ちが誰かに当てはめられてパーソナルなものになり、
その誰かが歩んだ時間、胸に抱いた想いをオイサンが理解していて初めて
(それはつまり、ゲーム本編『アマガミ』から培ってきた、
彼女らとともに過ごした濃密な時間が可能にするわけで)、
あの歌には重みや温かみが乗っかるわけで、
誰もパイルダーオン! ……しないあの歌は、ホントに薄い、
サラッとした歌にしか聞こえません。

  ですからあのお歌は、ギャルゲーアニメの主題歌としては
  とても優秀な性能を発揮すると思いますが、
  やっぱり単体で聴くには力不足といわざるを得ない。

なので『アマガミSS』のオープニングから外れたあの歌を、
わざわざCDを鳴らしたり、
ポータブルオーディオで外に持ち出してまで聴く事は、この先……
あんまりないんじゃないかしら。

2番の歌詞は正直いらん。
サビの歌詞が「変わらない」のは、強くて好き。

他にも2曲入っていましたが。
……うーん、まあ……コレといった感想はないですねえ。
アニメ絡んでなかったら、聴いていないというか。
そんな感じ。

ちなみに、オイサンがアニメがらみから入って、
その後もオリジナルまでお付き合いさせてもらった歌い手さんには、
The pillows、ジャパハリネット、つじあやのさんなどがおられます。
そこまでは、いかない感じです。
残念。
またしばらく時間を置いて聴いてみたいと思います。

 ▼そして、『アマガミSS』のオープニングテーマとして。

重要なのはこの曲が、『アマガミSS』のOPとして採用された、
あるいは「このような曲」が、『アマガミSS』のOPとしてオーダーされた、
ということでしょうね。

すなわち、恋する気持ちのハッピーさ、気持ちの良さ、
淡い部分だけが強調されたこの曲が主題に据えられたワケで、
ゲーム『アマガミ』が切り離せないでいる
重さ、ダークさというものを一切引き受けていない。
では、そういう要素が物語本編に来ることも、
恐らくないのではないかなと。



……。



もしあるとするなら……
改編またぎの2クール目で、
ズドンとした曲にすげ代わる可能性があるってことか。

後半戦はダークサイドとかな。
七咲も、絢辻さんもいることだし。
梨穂子は……前回の『アマガミSS』レビューでも書いたみたいに、
多分ほんわかのんびりで行くのだろうけど。

さあて、その辺も面白くなってきましたね。



■同ED『キミの瞳に恋してる』



オイサンは基本的に、エンディング曲がアップテンポで派手なのがスキです。
大好きです。
 

TVアニメ「アマガミSS」エンディングテーマ1 キミの瞳に恋してる(特別盤) TVアニメ「アマガミSS」エンディングテーマ1
キミの瞳に恋してる(特別盤)


アーティスト:森島はるか(伊藤静)
販売元:ポニーキャニオン
発売日:2010/07/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

それは多分、
「受け手から見える物語のおしまいが、その世界の次の始まりである」
という構成の物語が好きだからなのだと思っています。
なので、

「ジャカジャーン!
 物語はしんみりハッピーエンドだけど、
 この世界の時間はこれからも勢いよく流れていくんだぜー!」

という終わり方をしてもらえるととても嬉しく思うのだと思います。

「ああ、あいつらの世界はまだまだなんかやってんだなあ!
 オイサンももう一回、その世界に参加したいなあ!」

と、気持ちで盛り上がれますし、
なんならその気持ちを原動力に、二次創作とか出来ますから。
そこに世界が続くなら! という気持ち。

  ちなみに、その派手なEDの最たる例が、
  「90年代の奇跡」、「ギャルゲー戦艦大和」こと
  『トゥルー・ラブストーリー2』のGOOD ENDのテーマです。
  BESTではなく。
  ボーカルのつくBESTよりも、このGOODの方が好き。
  オススメ。
  しんみり終わる『TLS2』のオシマイがこの曲であることに、
  あまり良い印象を持っていない人もワリカシおられるようですが。

なので、このテーマで終わる『アマガミSS』の森島センパイ編は
ワリとカンジ良く受け止めています。
だからといって、楽曲そのものが好きということとは、
また話が違いますけど。

通して聞いた感想は、「正直、印象に残らない」。
本放送が終わったら、多分キレイサッパリ忘れるでしょう。
聞き返したくなるようなことも、多分起こらず。
グッと来る歌詞もない。

伊藤さんは、歌ヘタじゃないけど、ことさら上手くもないですね。
三回目のサビでオクターブが上がるところで、
ノドにグッと力が入るのが分かってしまって
「うわっ、今頑張った!」
と思ってしまいました。案外お腹で歌えてないんじゃないか。
……ていうか、キャラ声で歌うから仕方ないのかな。大変そう。

この曲にしてもそうですが、あとで出てくる『花』なんかは特に、
もう少し、高いところ・低いところを安定させつつ
細く長く出せた上で、音量やらひびきやらをコントロール出来ないと、
曲調に声の表現力が追いつかない気がします。
こちらではパワフルさで、
『花』の方では繊細さで、
歌が、声が、曲に負けてしまっていて、そうなると

「何故声優に歌わせるのか?
 似た雰囲気の、プロの歌い手の方がいいんじゃないのか?」

という話に、オイサンなんかはしたくなってしまいますので、
頑張ってほしいなあと思う次第。
特に、絞るところをもっと絞りつつ、音の存在感だけは残すようなことって
まずやろうという発想がないように、聴いていて聞こえる。
『花』の出だしのところとかですけど。
物足りないです。
今のままでも決して悪くは無いですが、もっともっと欲張りたい曲です。

あと、この曲はオケの録音が雑なのではないでしょうか?
繊細なところが全部つぶれてるように聞こえるのは意図的なのか、
こういうものなのか?
終盤の、ボーカルがない部分の音が、奏者がなんだか気の毒なくらい
ザラザラな気がするのですが。
絵にたとえると、コントラストを強くしすぎて
ノイズも出てるけどディティールも死んでいる、みたいな。
詳しいヒトがどう感じているか、訊いてみたいです。

それに、これは何がよくないのか分かりませんが……
メロディ?曲?とボーカルが、完全に分離して聞こえます。
モチロン、フツーに別で録って、あとで合わせてるのでしょうけど、
普通こんな聞こえ方しないよなあ。
完全に、ボーカルを上から塗りつけたような聞こえ方をするし、
のみならず、曲にボーカルが貼りつかないでちょっと浮いて聞こえる。
隙間がある。
すごい不自然だわ。なんだろうこれ。

再生環境の問題かしら。
そんな良いもの使ってるわけではございませんから、
こういうコト言うと「金かけてから言え!」って、怒られそうで怖いですけど。



■C/W 『花』



先輩さんがレビューで書いていたみたいに、
「キミの瞳に~」が三話までのEDで、この「花」が最終話のEDというのは
すごくアリの、構成というか使い方だと思います。
大賛成です。

  ▼アマガミSS~森島はるかEDテーマ「キミの瞳に恋してる」を聴いて~
  http://fromd4to7saki.blog91.fc2.com/blog-entry-245.html
  [アマガミSSなどを捨てて置く場所]

三話までの展開でこの曲を流されても、逆に
「あ? アレはそんな女か?」
みたいに思ってしまいますしね。
そういう意味では、2曲でペアになり、話の展開に合わせて変化する、
なんていうのは実験的でもアリ、いいですね。
素敵な工夫だと思います。

  勿論、最終話の内容とデキにすごく重責がのしかかってはきますけど。
  うまくいけばグッとくるものになるでしょう。

  ……しかし……そういう仕込みまで使ってくるとなると、
  絢辻さん編……怖ェ。((((゚д゚ ;))))

  でもなあ……やっぱり、全四話は少ないわ。

お歌の雰囲気は好き。
英文歌詞がもう1、2フレーズ、曲の前半で挿入されると
雰囲気が増すと思うのですがいかがでしょう。
何よりも、この曲ぜんぶの雰囲気に対してタイトルが「花」ってのがいいですね。
一本です。

それでも、今後もずっとぐるぐると聞き続けるかといわれると
「?」マークではあります。
やっぱり何よりも、伊藤さんの声質が、
歌い手としてそんなに好きではないというのが大きい。
演じ手としては好きな部類なのですが。

声なのか、歌い方なのか……歌い方の方なんですかねー。
結構聴いていてくたびれるのです。
飽きる、というのが近いか。

やっぱりもっと……幅というか、広がりというか。
欲しいです。抑えるところ、押すところの幅が、すごく狭い。
単調で……曲も、もっと深みのある編曲に出来ると思うのですけど。
ほんと、ほんとに惜しい。
ケチらないでほしい。すごくもったいないと思います。

あと、『花』と言ったらもう、
樹原涼子さんの『花』がパンチ効きすぎててちょっと引っ込みがつかない
(使い方が完全に違うけどほかに言いようを思いつかない)。

■俺の屍を越えてゆけ 花


また全然違う「花」の歌なんだけど。



■Closing



マそんなことで、この日買った二枚のCD
(正確には、EDの方にはオマケディスクがついて三枚)
に収録されていたトラックの中で、一番良かったのは

オマケCDのオリジナルサウンドトラック一曲目、
『She's walking with flowers』で、
二番目は森島センパイのモノローグトラックでした。

若干辛めかも知れませんが、それでも、やっぱちょっともったいないことしましたね、
と言わせて戴きたい。
もったいないところが目立ち過ぎるもの。



以上、オイサンでした。



それでは『アマガミSS』第四回、
森島はるか編最終話に備えて、総員待機(関東圏限定)。
オイサンは寝る。

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2010年7月21日 (水)

■七月のパトランカ ~オフレポ第二回・「四本録りはシの香り」 -更新第548回-

あ、暑い……。
オイサンなのだが……。

11時に寝たのに暑さで3時前に目が覚めるとかどんだけ……。
そこから気合で寝直したら今度は4時前にまた目が覚めるとか、
どんだけどんだけ……。


サテ。


そんな猛暑を吹き飛ばす( ← てきとう)パトやん台風上陸の二日間。
オフ会&公録イベントレポート「七月のパトランカ」。

第二回の今回は、お昼の部。

9人の仲間と別れ、パトやんとオイサンは一路、
公開録音が行われるエンターブレイン本社のある半蔵門へ。
その他の夜の部の飲み会に参加される皆さんは、
アキバだったり、どっか別の場所だったりで思い思いに休日を過ごすという……
『FFⅨ』のATEのような展開です。

マ今回はパトやんというか、
イベントレポートが主になります。
それでは最後までごゆっくりお楽しみ下さい。



……なんか……背中が、かゆいな……。
汗モでも出たか……?



■第二部・Aパート ファミ通キャラクターズDX・公開録音の模様



皆さんに見送られ、オイサンとパトやんは半蔵門へ。

……ていうかオイサンが、

  「末広町の駅がワカンナイ」

なんていう……
アキバに社屋を構える会社に10ウン年も勤めているとはとても思えない
スットコドッコイだったもんですから。
とりあえず駅までは皆さんと一緒に移動しました。
ありがとうございます。

移動の車中は、
パトやんの学校生活の話とか、
高校時代の話とか、
Twitterを始めたきっかけ、
お互いいつごろフォローしたっけ?
……なんて話を窺いながら……とことこと。

ちなみにtwilogさんによると、オイサンが初めてパトやんに話しかけたのは
今年の4月の22日のこと。
「ちょっと仮眠しようと思ったら朝だよ!」というパトやんの呟きに、
「よくあることだよ!」
と返すオイサン。
うーむ、デアイからしてPPP(※)を付与したくなるコンタクトでありますな。

 ※PPP……パトやん・プリティ・ポイント。
        パトやんの
プリティな行いや言動に対して手前勝手に付与され、
        1ポイント一円で換算されてなんでも好きなものを奢ってもらえるサービス。
        2010年6月22日運用開始、同年7月22日現在824ポイント。



 ▼イベント開始まで

イザebに着いてみると、予想に反してとても静か。
前回の「アマガミCS」の公録のときの様に、
社屋周りに列をつくって並ばされるものだとばかり思っていましたが、
今回はイキナリ中に入れて戴きました。

  パトやんを「多分ビル周りに行列してるよー」
  と盛り上げておいたオイサンの立場を返せ。

そしてオーディション控え室のような、
三部屋ほど用意された会議室的な待合にぶち込まれ、待つことしばし。


……しかし……。


あたりを見回してみると、異様なほど、ご婦人が多い。
半分、いやそれ以上がどうやら女性。
「アマガミCS」のときなんかは9割男性で、
女性には「淑女席」なんていう特別席が設けられるほどでしたが。

パトやんも軽くビビっている。

その旨をTwitterにPostしてみたところ、しらすさんから
「そもそも女の子向けの番組にアマガミねじこんだ」
みたいな話が出てきて納得。
……しかし、鈴村健一とか、人気あんだなあ。
どんな人か、よく知らないけど。多分寺島兄やんも。

時間ちょっとオーバーして、開場、客入れ。
前回同様、場所はイベントスペースのWinPa。
……なんだけど、相変わらずの「大宴会場」ぶり。
ここ、ホントはただの壇上アリの大会議室とかなんだろ?

前回とちがうこと。
 ・会場最後列にあった物販ブースがない。
 ・イスが違う。
……そのくらい。
前説は前回同様、アマガミ広報のうーさんだったんですけど、自己紹介もなし。
婦女子が多いことを見込んでか、ただの太った広報(オイ!)で押すつもりはないようです。

  ……しかし、物販がなかったのはイタかった。
  この客層では納得なんだけども、
  オイサンはここで絢辻さんのTシャツを購入してトイレで着替え、
  夜の飲み会では、「あれ、着てる物違ってね!?」
  ……というネタを考えていただけに……痛恨だ……(どうでもいいわ)。

あと、イスは前回よりも悪くなってました。
カタい。
お尻が後半、ちょう痛かったです。

イベント予定時間は2時間。15時から17時まで。
どうも一本30分の番組のようで、4本録りだと冒頭でブチ上げなさる。
……そのときオイサンの脳裏には、
「携帯でDLして聴く番組なのに、音声データ30分とか結構でかいんじゃないの?
 それとも音声圧縮の技術ってそこまで進んだのかなあ、すごいなあ」
という、ワリとミもフタもない心配だったとさ。

 ▼イベント全体の雰囲気

番組は、メインパーソナリティが、声優の鈴村健一氏と下田麻美さん。
正直、どっちもよう知らん。
今回は『アマガミ』がフィーチャーされ、シンタスと寺島兄さんがゲストでオヨバレ。

主に男性声優に対して、女性人から声援がかかります。
「すずー!(鈴村氏のことであろう)」
「テラシー!(寺島兄やんのことであろう)」
ごくまれに、シンタスにも女性から声がかかる。シンタスの人気に嫉妬。

番組の進行としては、
「『アマガミ』大好き声優(ププー)のシンタスと兄やんが、
 メインパーソナリティの二人に『アマガミ』の魅力をプレゼンする」
というのが趣旨なのですが。
……その魅力というのが、主に「変態」成分……

  取り上げられたシーンが、
   ・森島先輩の緊縛ラーメン、剃毛プレイ(プレイって言っちゃったもん)
   ・紗江ちゃんの自前グラビアプレゼント
   ・梨穂子のあんよツメ切り
   ・七咲温泉・スカートのポケット・たくし上げ・ラーメン変化
   ・絢辻さん第一段変形シーン(絢辻さん → ガウォーク(違 )
  等など……であることからお解かりいただけると思う。
  薫? ベントされた。

……だもんですから、
シーンが紹介されるごとに、場の大半を占める女性人から消え入るような
「えぇ~~~~~~ン……」
という、相当にヒキ気味ながらも心からの抗議の声が上がり、
イケメンの鈴村氏と寺島兄やんが

  「うるせえな!」
  「いいんだよ!!」

とぶちまけることでどうにか場が持ち直す、という、

  「※ただし(『アマガミ』やってニヤニヤしていいのは)イケメンに限る」

という、段の下でパイプ椅子に座っているボクらにとっては優しくない、
割かしも割かし、どアウェイな状況だったワケですが……。

……多分、そこに集う男連中の大半がMがかりであることも
運営側の計算のうちだったのでしょう、
オイサンらは隣でヒキ気味の声を上げる女子の、お声と
「(こ、この人たちも家でコレやってんの……?)」
というギワクの眼差しを頂戴してゾクゾクするという、
収支で言えば若干プラスの状況が見事に作り出されておりました。
やるなあ(やられとる場合か)。

 ▼声優さんってすごい

しかしまあ、すごいですね。
声優さんというか、司会をする方々というのは。
特に鈴村氏。
よくもまあ、あのテンション、声量で2時間しゃべり続けられるな。
それだけはもう、本当に心から感心した。
すごい。
なかなか出来ることじゃないと思います。
緩急も自在だし、飽きさせません。
……マ寝たんだけどね(オイ)。

 ▼時間構成

構成がなかなか不可思議で、
前半一時間で2本分を一気に録り、後半の一時間は忠実に30分を一本ずつ録る、
休憩は3本目が終わったところで一回だけ、というトリッキー仕様。
正直前半の一時間は、終盤異様にツラくて、
5、6分ばかし下向いて寝かせてもらいました。
もエエわと。
けれども、後半の一時間はその分早く感じましたから……
この辺の心理的な効果を狙った構成だったのであれば見事に成功だと思います。
マお尻が痛かったことは動かぬ事実でしたけどね。

そして4本分録り終わったあとで、放送しないパートだとして、
声優さん同士で賞品をかけたゲーム対決3本勝負。

 ・一本目:鈴村 vs 寺島の『スーパースト4』マッチ
 ・二本目:下田 vs シンタスの『Wii マリオカート』マッチ
 ・三本目:『WiiSports』テニス・ダブルス対決・三本先取

……あのさ、これイランやろ?
だって、壇上で声優同士でガチゲーム対決やって、
勝った方が賞品もらって帰るって……見てる方、何のうまみもないやん……?

せめて、どっちが勝つか予想・投票して、
当てた人の中から何人かは何かもらえるとか……
あってもエエんちゃうのん?
なんもないでワシら。

……それとも女の子は、ああいうの見てキャーキャー言うだけで
楽しかったりするんだろうか……。
イヤ、確かに「『スーパースト4』がちょっと面白そう」というのは
このイベントで一番の発見だったけどもさ。

もうちょっとなんか考えようや。


……と。


最後のテニス対決でやたらと勝負がもつれ込み、
あとに控える飲み会の集合時間に間に合わなくなりそうで
ハラハラしていたオイサンは思ったのでした。
結局イベントが終わったのは18時直前でした。

あ、ちなみに勝ったのは番組パーソナリティチームでした。
俺らホンマに何もなしでやんの。
ビックリするわ。



■第二部・Bパート パトやんのいない七月



そうしてオイサンとパトやんがゾクゾクなアウェイを存分に満喫している頃、
チームぶらぶら組は、一体どんな活動をしていたのか。

夜の部の飲み会で訊いてみたところ、
うぃぶれさんが一人で本屋を徘徊していた以外はみんな一塊で、
高級オーディオショップを冷やかしていたのだそうな。

  お一方、オーディオにちょう詳しい方が参戦され
  (飲み会に行く直前にちょっとだけお会いしたのですがー!!
   参加者のどなたか、twitterID教えてー!!)
  その方と一緒されたのだそうです。

ダイナオーディオ? だとか。
何階建てかのビルにあって、
上に行けば行くほど超人パワーの上がっていくという
まさにオーディオ界のマッスルタワーとも言うべきお店なのだそうで。

  最上階で戦うには、億の単位が必要らしいです(よつさん・談)。
  超人パワー¥。
  理解不能理解不能。

マそこまで行かずとも、途中の数百万・数千万パゥアー(1パウアー = ¥1)のフロアにも
リスニングブースが用意されており、
音源をお渡しすればそれをかけてもらえるのだそうですが、
なんと奴さん連中、そこでeufoniousだとか『けんぷファー』のOPだとかを
かけさせていたのだとか。

■けんぷファーOP


■eufonious リフレクティア



なんだよ、ちくしょう。
楽しそうだなあそれ。

  しかし、
  コマクと聴神経がぞーきんに注連縄で出来てるようなオイサンにはようわかりませんが、
  それは聞き比べに適した楽曲選択なのか。
  や、どっちもオイサンも好きなお歌ですけどね。

そしてその後は、よつさんオススメの隠れ家的喫茶にて
ドーナツをきこしめしていたのだとか。
うーん、それもうらやましいぞ。



……と、いう辺りで昼の部はおしまい。
オイサンとパトやんは無事ハチ公前に辿りつき、ブラブラ組と合流をして、
飲み会のお店に向かったのでした。

次回はその飲み会の様子と、その後についてレポートしまーす。
オイサンでしたっ。




 

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2010年7月20日 (火)

■七月のパトランカ ~オフレポ第一回・「梅雨明けはパトやんとともに」 -更新第547回-

オイサンです。

サテ今回は、前回お知らせした通り、
さる7月18日に開かれた
「ファミ通キャラクターズDX」の『アマガミ』回・公録イベントのレポート、
それとその前後に行われた
関西在住アマガミついったらー"パトやん"ことpatorankaさんを、
関東圏のアマガミついったらーがお出迎えるオフ会のレポートです。


  ってか、「パトやん」というのは
  オイサンが勝手に呼んでいるだけですが。
  ……えー、出来るだけコンパクトにまとめたい所存ではありますよ。



■前口上 運命のいたずら



ことの起こりは、件の
「ファミ通キャラクターズDX」というラジオ番組
(といっても携帯で聴くものらしい。←よく知らないらしい)が、
『アマガミ カミングスウィート』番組内で公録イベントの抽選告知をしたことに始まります。

  『アマガミ』を大々的にフィーチャーした回を放送するっていう絡みで。
  まアニメも始まったので、
  ゲーム本編の方も身内で軽くテコ入れしとこう、というお話なのでしょう。

でパトやんがそれに応募して当選をされ、
関西からはるばる来られるというお話になったので、
ほないっちょオフでもやってお出迎えたろかい、という展開になりました、
というお話。

ついでに、これといってそんな気もなかったオイサンも応募して、
また当たってしまい、
実はオイサン、連休はまた北海道行きをガッツリ予定しておったのですが、
どうも当日、目的地は雨らしい。
しかもお客人も来なさるなんていう謎の好条件が揃ってしまったものですから。
放送予定を変更してお送りすることにいたしたわけでございます。

 ▼patoranka(パトランカ)とは、一体何なのか

「パトやんが、東京に来る!」

この知らせは、瞬く間にオイサンの……そして、
パトやんをフォローするアマガミ関連のTwitter住民たちのタイムライン上を席巻しました。


「俺は来週の日曜、東京に行くぞ、ジョジョオオオオオオ!!」


……だったか、わりかしベタなパトやんの呟きの叫び(どっちだ)が、
確か、今月8日の夕方5時半頃だったでしょうか、タイムライン上に
ポツリと轟きました(だからどっちだ)。

  オイサンの携帯にも、
  その日の昼の時点で公録イベント当選のメールが届いていて、
  「あー、北海道と、どうすっかな」
  とシゴトバのトイレで頭を抱えていたので良く憶えています。
  なのでこの叫びを見た瞬間も
  「ああ、パトやんも当たったんだ」
  と、即座にピーンときて「当たったの?」的なリプライを返しました。

その後のコトの転がり様は、まあ早かったし、勢いがあった。

 「パトやんがこっちくるらしい」
 「よろしい、ならばオフだ」
 「パトやんはお金があるのか」
 「ママンから援助が出るらしいぞ」
 「道は、来方は分かるのか」
 「私が案内しよう」
 「お前名古屋じゃないか。来るのか」
 「問題ない」
 「何人集まる?」
 「二ケタ行くんじゃないか?」
 「多いな!」
 「パトやんだからな。なんという集客力」
 「家の都合で行けない」
 「残念だ」
 「気の毒に」
 「パトやんだぞ」
 「パトやんなのに」
 「オイサンは?」
 「北海道だって言ってたぞ」
 「バカな奴だ」
 「放っておけ。パトやんの価値も分からんヤツは、
  ビーバーとイチャイチャしてればいい」
 「北海道にはビーバーがいるのか」
 「少なくともパトやんはいない!」

……まあ、全面的に誇張ありで、
実際はそんなにスムーズでも、あっという間に決まったワケでもないでしょう、
無論、会話を正確にトレースした文章じゃないですが、
それぞれの胸中がこのくらいの勢いと熱で以って、
物事が前向きに……皆が同じ方向を向いて話が進んでいたことは事実です。


……ちょっと待て。そのパトやんて一体何者なんだ!?
そんなにすごいの?



いや、ただの、ちょっとお腹の弱い学生さん♂のハズなのですが。
時折、イヤわりと頻繁に、まったく致命的でないドジをやらかすのが得意な。
何故か皆、パトやんをお出迎えたかったのです。

オイサンが彼の魅力にハッキリと自覚的に気がついたのは
ある朝、やけに元気にTwitterで挨拶をしている彼を見かけたときでした。
それに「げんきだねえ」みたいな返しをしたところ
「わりとへこんでますけどね」みたいな返しが来。
……イヤ、「魅力がある・感じている」ことに気がついただけで、
その源泉が何なのかはいまだに分かっていないんですけどね。

なんかその、階段でこけたとか、携帯おとしたとか。
ねむいとかおなかいたいとかおなかすいたとかとか。
インディアンに憧れるとか。
別段どうってことないことをおっしゃるのですが、
……そのタイミングなのか、雰囲気なのか……なんでしょうねー。

ともあれ、彼のその魅力の源泉を探りたいと思ったのか、
ただ彼とおしゃべりがしたい、ゴハンが食べたいと思ったのか。
撫でたいのか。
そんな、フワモテカールで愛され体質の彼の東京上陸を、
皆が、今か今かと心待ちにしていたのであります。

 ▼導かれし者たち

そんなイミの分からない集まりに、
何らかの希望を抱いて集まった精鋭、11人。

  ……えーと、オイサンがキチンとお会い出来た人だけ、
  ということになりますけども。

お名前と、簡単なパーソナリティをご紹介。
皆さん仮名です。
順不同。
というか、ルノアールでの席並び基準w

 ・みかんさん。 今回のオフ隊長。お店をとってくれたり、フットワークの軽い方。
 ・テラジさん。 お年は上の方なのに、一番にいらしていたすごくきっちりした方。
 ・よつさん。 笑顔の素敵な巨人。なんとなく勝ち組(?)。
 ・第4先輩さん。 お会いするのは三度目、名古屋から参戦。パトやん親善大使。SS書き。
 ・おしんこさん。 寡黙でワイルドげな超大学院生。今回は途中から参加。
 ・しゅう君。 以前おそばを食べたり海老名でデートした。SS書き。
 ・うぃぶれさん。 コワモテキュートなSS書き。歩くアマガミ図書館。SS書き。
 ・さんとく君。 オイサンは今回お初。控えめな中にも確かな一言を。SS書き(新)。
 ・しらす君。 ガッチリ系の巨人。拘りのトークで他を圧倒。今回はスポット参戦。

そしてパトやんご本尊と、オイサン。

 ▼当日の流れ

そんなこんなで、当日は三部+αの構成。

■第一部・午前の部・デアイ
今回東京初上陸のパトやんは、新幹線の中、
名古屋で第4先輩さんと合流し、集合場所へ来られます。

銘々もパトやんの到着に合わせて集合し、コレといったアテもなく、
萌えと電脳のラビリンス・秋葉原を徘徊するパート。
一応集合は11時ということでしたがどうなることやら。


■第二部・お昼の部・アコガレ
ここからパーティが分割されます。
イベントに参加するパトやん・オイサンのタッグと、
次の<夜の部>まで、思い思いに好きなコトをして時間をつぶす面々。
徘徊する面々には、大層オーディオにこだわりのある方々やクラシック好きが多く、
どうやらお高いオーディオのお店に行かれたりするご様子です。


■第三部・夜の部・スキ
オフ会本番。
飲み屋さんでお酒とゴハンを戴く、いわゆる飲み会の様相。
ちなみにメンバーの中には未青年の方もおられましたが、
皆さん本当に行儀よく、ソフトドリンクで楽しんでらっしゃいました。

  アマガミクラスタは、秩序と良識に守られた素敵なクラスタです。
  はい、復唱!
  ……大人の面々は、なかなかすごかったですけど。

ていうかオイサンからして飲めませんからね、お酒。
ずっとグレープフルーツジュース飲んでたよ。
……坂本真綾ファンらしく。
以下、本編。



■第一部・午前の部・デアイ



集合はAM11時、JR秋葉原、電気街口。

  オイサン的はこの日、前日から半蔵門にお宿を取って
  皇居の周りをジョギングしてみたり色々あったのですが……
  マそれはまた、別クチで。

オイサンが待ち合わせ場所に着いたとき、
最初におられたのはテラジさんでした。
オイサンとは前回のアマガミCSの公録後の飲み会で面識があったので
すんなり合流。
今日の集まりの中では年長の部類に入るのに、一番時間にきっちりしておられます。
見習いたい所存。

続いてTL上に、しゅう君とさんとく君の「到着した」ポストが投げられて、
オイサンはあたりを見回します。
しゅう君とは5月の末に一度お会いして、ソバ食ったりデートしたもんですから
見逃すはずないんだけどなと思ったら、すぐ背後にいやがりました。
気付いてないでやんの。
気付けよ!( ← たいそう年下なので強気)

そのしゅう君と一緒におられる御仁に、オイサンは見覚えがない。
なるほど彼がさんとく君か。
……なんだ、寺島兄さんにそっくりじゃないか( ← 第一印象)。

そこへよつさん
   ( ↑ 古代インカ語で「天を衝く巨神」という意味があります ← ウソ)が合流。
相変わらずの巨人ぶりと笑顔が素敵な御仁です。
魅力的。抱かれたい。

そこへ「歩くアマガミ図書館」ことうぃぶれさんが加わり、
ちょっと遅れて、親善大使の第4先輩さんにつれられて主役のパトやん登場!
これにて一先ず、朝の部参加の導かれし八人が集合します。





……。





……サテ、どうしよう、何しよう?





正直、この第一部には何のプランがあるでなし。
ただ偏に

  「一秒でも早く! パトやんを、ひと目でいいから見てみたい!!」

という…………なんというか、
たかがぴっちぴちのオタク男子大学生を一体なんだと思っていたのでしょう、
トチくるった欲望で集まっただけのイロイロ鍛え抜かれた戦士たちですから、
ひと目逢ってさえしまえば一瞬で足が止まります。

結局このあとは、「まあアキバだし」的なノリで、
アニメ『アマガミSS』の大規模プロモが展示されているとらのあなの前、
通称「アマガミ前」(そのとき決まった呼称)に移動し、
買い物に行く班と、とりあえずブラブラする班とに分かれて行動。

オイサンはブラブラ班に入って、
先輩さん、パトやん、うぃぶれさんとブラブラします。

その後、一瞬だけスポット参戦のしらすさんが
アキバについたとTwitter上に連絡が入ったので合流し、
買い物班の帰還を待って、ルノアールへしけこんだのでした。

 ▼ルノアールにて

……あのね、18日。天気が良くってね。
暑すぎるんですわ。外にいられない。
まるでパトやんが梅雨明けを運んできてくれたようじゃないですか!


  ……と、とりあえずキレイにまとめてみる。


そんなことで、喫茶ルノアールに避難、談笑。
笑てる場合か。
お席はさすがに9人まとめては座れないので、二手に分かれます。

 テラジさん・先輩さん・よつあきさん・オイサンの
 チーム「苦みばしる魅力」組と、
 しらすさん、うぃぶれさん、パトやん、しゅう君、さんとく君の
 チーム「ほとばしる魅力」組。

若者チームは愉しげに、ワリと自然にオフ会らしく、
『アマガミ』の話題で盛り上がっておらっしゃり、
素直にそこにいけないお年寄りチームは若者の声に耳を傾けながら、
若さのエキスをクンカクンカと吸い取るという……
「セーラームーンの悪役のような」(先輩さん・談)展開にw

さんとくさんが1x歳、パトやんが1x+1歳であること知り、
テラジさんが軽く発狂なさる場面も。
年代を超えて愛される『アマガミ』、素敵です、とでも言っておかないとまとまりがつかない。

  しかしそのテラジさんも、当日朝には、
  キュアサンシャインにしっかりハートをキャッチされてからいらしたという
  お若い一面もキッチリと持ち合わせておいでなので
  なんら心配は要らぬ!

しばしの談笑のあと、昼の部最後の仲間であり、
当アマガミオフ部の隊長であるところのみかんさんと、
さらにもうひと方、古参の重鎮、おしんこさんが駅に着くというので
全員最敬礼で駅へお出迎えに。

その後も結局ノープランで、
パトやんの希望でラジオ会館でグッズと本をちょっと物色して
オイサンとパトやんは皆さんとは一旦お別れし、
一路イベント会場の半蔵門はエンターブレインに向かうことになったとさ。





……と言ったところで一旦切りましょうか。
なんの盛り上がりもオチもないけども。

それでは次回、パトやんオフレポ第二回。

  「七月のパトランカ」第二部、「四本録りはシの香り」

お楽しみに。
……お楽しむ要素もそんなにないけども。



……余談。



みかん隊長らが合流し、11人隊列になった一団が
しばしどこに向かうかも分からないままゾロゾロと
隊長の後をついていく一幕があったのですが。

そのとき、オーディオにこだわりのあるみかん隊長は、
iPhone(iPod?)にちょっとゴツ目のポータブルオーディオアンプを繋げ
(「ポータビリティを相当損なっているように見えるのですが」(先輩さん・談))、
ゴツ目のヘッドフォンをしておられまして……
彼を先頭に完全にドラクエ状態でついていく自分たちを眺め、
オイサンが密かに

「ああ、絶対ハタ目には、
 『宝探しか、オカルトスポット探しかなんかだな』
 と思われてるんだろうなあ……」

と思っていたことは秘密だ。
……けど、同じ気分でいたオフ参加者は素直にコメントを残して行ってください。



……余談、その2。



みかん隊長が突然率先して歩き出し、
何の変哲もない謎のコインロッカーや
何の変哲もない謎のビルを写真に撮るようにパトやんに指示を出し始めた。

あとからただついて行くばかりだったオイサンたちには
一体何が起こっているのかわからず、隊長に聞いてみたところ、
「『シュタゲ』で使われたスポットを案内している」
とのことで納得。

そういう情報をアタマに入れて歩いてる隊長は、やっぱりすごいな。
なんかを見ながらだとか、
下調べをしておいて、だとかならオイサンにも出来そうだけど、
その場でパッと思いついて、
近場で回れる場所をピックアップしながら案内して回れるというのは
最早ツアコンの域なのではないだろうか。
ダメツアコンw
でも、需要はすごくあると思います。




ではまた次回。
オイサンでした。



 

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2010年7月19日 (月)

■七月~西からのえトランぜ -更新第546回-

いやー、久しぶりだなー寝てて足がつるの。
高校時代以来じゃないだろうか。

まあちょっと……ハードで、くたびれた三連休でしたからね。
マ何が原因でくたびれたかって言ったら、
皇居の周りをジョギングしたりとかでくたびれたんで、
当然の帰結というか……マ自業自得というか。

ひとまず今回は日記っぽく書いていますけど、
この三連休は、ちょっと大きなイベントがありました。

詳細については別途レポートを載せますが……
一つは、「ファミ通キャラクターズDX」という、携帯ラジオ番組の公開録音。
もう一つは、そのイベントに参加するために、
はるばる関西から来られるアマガミTwitter繋がりの知り合いをお出迎えるオフ会。

そのオフの第一波が、ワリと午前中の早い時間から始まりそうだったので、
オイサンは半蔵門のeb!近くに宿をとったのですが、
そのついでにせっかくだからと、
皇居の周りを朝、ジョギングしてみたとこういうワケです。

  しかもねー。
  この二日間、東京周辺はまーあないくらいの良い天気で、
  暑い暑い暑い。
  外を歩くだけで相当に消耗する光と熱だったワケです。

その公開録音の模様ですとか、オフ会の細かい様子ですとかは、
明日以降ぽいぽいとまとめて載っけていこうと思っていますが、
その、オフ会にあたっての大きな感想を先に書いておこうかなあ、
などと思って今日はこうしてキーボードを叩いています。



■アイコンの向こう側



Twitter。
やっぱり、難しい道具です。

今回のオフ会は、大きく午前の部・お昼の部・夜の部の三つに分かれていて、
総勢(オイサンのお会いできた限り、オイサン含めて)11人が参加するという
オイサンの経験した中では一番大人数のものになりました。
ですが、実は、オイサンが初対面の方というのはその中でも2名だけ。

  santoku1101さん(以下、さんとく君)という関東のお若い方と、
  今回の主役、関西から来られた方と。

あとのメンバーは、過去に何らかの形でお会いしている
「二度目まして」以上の方になるワケです。
お顔も当然存じ上げてますし、声もその調子も、大体知っている。

  特に、今回もまた名古屋からいらした第4先輩さんなんてのは、
  お会いするのも既に三度目で、過ごした時間の長さは他の方々の
  多分何倍にも及ぶでしょう。

けれども。
オイサンにとって、Twitterの怖いところは……
そうして直接会い、見、話し、聴き、感じ取った彼らがもつ生身の雰囲気や気配を、
文字とアイコンだけで行う「濃密な」やりとりによって、
どんどんどんどん、記憶から薄れさせてしまうことにある、ということに、
今回改めて気がつきました。

  よっぽど強烈な印象を持っている方のことでも、
  そうそう、そのリアルな熱を湿気を帯びた情報を保ってはいられない。
  そんな風に感じました。

それは多分、誰にも共通の感覚……というわけでは決してなくて、
オイサンが如何に「文字を読んでいるか」ということにかかってくる問題なのだと思います。

よっぽど強い気持ちで、ハッキリと、
相手の方の語る口調、声、高低に大小、スピード、リズム、表情……
そしてどういう気持ちの時にそれらがどういう風に変化するのか、という情報を心に保持し、
その方が、Twitterのタイムライン上に投げた文字列を読む際に付帯して再生させるか、
ということが……
相手の方の「生の情報」を薄れさせないために必要なことなんだなあと思った次第です。

そしてそれを如何に濃く意識できるかで、
Twitter上に展開される人々のことを尊重していけるかが左右されるなあと
思い至った次第です。

向こう側で、どんな気持ち、どんな面持ちでこのpostを投げたのか……
……マ中にはどっしょーもないネタpostもありますんで、
  そんなモンを慮ったり気持ちを汲んだりするのは時間のムダですけど……
それを、生に相対した皆さんから汲んでいけるようになれれば、
もう少し安心で、ラクになれるんじゃないかと思います。

  そんな根本的な、ネット上でのコミュニケーションのような話は
  別段Twitterに始まった話ではないのでしょうけども、
  Twitterをオールタイム・オールレンジのチャットのように使っているオイサンにとっては、
  この時間・空間でのやりとりは、情報量的な意味ではなく、
  時間的・心理的な支配度の密度が高すぎて、リアルな物の像を侵食する力が強すぎる。
  大体がして、会ったことも無い人と、ここまで
  「どうでもいいはずの物事」を交換し続けることはちょっとないです。

そういう「情報」を手に入れ、或いは再認識するために、
時々こうして実際に会って戴いて、皆さんの生身ゲージを回復させていった方が、
オイサンのような不器用者には有用であり、安全でもあり、
また愉快であることだなあと思う次第です。

……マ中にはね。
生身の自分からは離れて、アイコンに違う仮面をかぶせて色々言っていきたい、
という遊び方をされる方もおられましょうし、
また生身の自分のままで、生身の自分の心にもないことを言ってみたりする、
そういう実験の場として利用する方もおられるかもしれない。
そこはもうそれと理解してお付き合いをするしかないのですが、

それもまあ、お付き合いする身としては、
ではその根っこにあるものをどうにか感じとっておきたいとは思います。

  とはいえ、一度や二度、
  何時間か会ってお話するだけで何が分かるもんかってのもありますけどね。
  その時その時には相手のことが多少分かった気になっても、
  相手は常に自分からは見えない場所で、
  自分からは感じえない刺激を常に浴び、刻一刻と変化しながら生きているワケですから。

  だもんで、人が本当に互いを理解できる瞬間なんてものは、
  多分、
  互いが与え合う以外の一切の刺激に無頓着にならざるを得ない状況下、
  それはすなわち闘争であったり、
  白熱が過ぎた議論であったり、
  性交であったりするのでしょうが、
  そういう場合の一瞬間にでもないと、
  互いを理解しあったと……錯覚することもさえ難しいんでしょうね。

  だからまあ殴り合ったりエッチなことしたりすると
  相手のことが分かった気になったり実際わかったりするのでしょう。

マTwitterが、そこまでの密度を期待出来る、していい道具でもないだろう、
という人もおられましょうし、
反面そうは考えない、そこまで考えてpostをして欲しいという人もいて、
そういう人たちが
「自分で組み上げた枠組みの中で同居している空間」
がタイムラインなワケで。
自分の選択の責任として、その両方に慮らないワケにも参らない。

まオイサンとしては、今回のようにぞろっとお会いして、お話をして、
皆さんがそれぞれお持ちだった色んな気配を手掛かりに……
……そもそもその気配を感じ取ったり引き出したりと、
  入手すること自体が得意ではないという致命的な問題もあったりしますが……
今後もまた、どっしょーもない、アホなpostをですね。
出来るかぎり、負の感情を抱き合わせるコトなく皆さんにお届けしていきたいし、
また忘れそうになったらお会いして思い出させて戴きたい。

そんな風に思った、
お初にお目にかかる方、何度目かの方との邂逅が入り混じった、
七月のオフ会の日のコトでした。



さて、そんなオフ会がどんな愉快な内容だったのかは、
また次回からお届けしていきたいと思います。



オイサンでした。



 

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2010年7月17日 (土)

■Read & Run -更新第545回-

さてなんか色々、むくむくして困る。
むくむく。

オイサンです。


読み解くということについて、ちょっと色々考えてしまうこととか、
先週の、東雲先生版『アマガミ Precious diary』感想とか、
『あまがみっ!』の感想とか。



■台風上陸の朝に思うこと



本当に、色んなものの見方、考え方をする人が世の中にはいるものだなあと、
このトシに至ってつくづく感じさせられる。



いや、『アマガミ』の話なのですけど。



Twitter上やblogやらで、幾人かの人が『アマガミ』の世界を、
自分の生きてきた道に重ねたり、
出会った物語や哲学に重ねたりしながら、
オイサンには到底及びもつかない考察に至っているのを見るにつけ、
それは自分が浅すぎてアタマがハッピー過ぎるのか、
はたまた彼らが深すぎて何かの渦に嵌っているのか、
自分を含めそれらは果たして正しいことなのか、
「正しい」と呼んでしまうと語弊が生まれそうなのだけれども、
多分「間違っている」ということはどの考察にもなくて、
どれも必ず一つの真実、
それは受け手にとっての正しいことではあるのだろうけど、
じゃあ「真実」であることは一先ず置いておいて、
「事実」としてはどうなのだろう、ということがオイサンには常に気にかかっている。

  その事実というのは神が導いた「彼女たちにとっての事実」であるかどうか、
  ということなんだけども。
  こんなことを求め言い出す辺りに、オイサンの人付き合い・人間関係ベタとか
  アタマの堅さが露呈していてお恥ずかしいのだけれども、
  まあこういう人間です、仕方がない。
  そういう「事実」があると信じて止まない人間なのです。
  少なくとも、キャラクターというものに対しては。
  ナマの人間にあるとは、そうそう思いませぬがね。

  ちなみにオイサンの、読み解いたつもりでいる、
  たとえばシステムの話であるとか、絢辻さんの物語の話であるとかは、
  出来る限り、ゲーム中の事実とか、それに近いであろう要素を拾い集めて、
  ……外見えに、本当にそう仕上がっているかはわかりませぬが……
  客観的な要素を軸に構築しようと意識してやってきたつもりであって
  (中には意識的にブッ千切ってる部分もありますが)、
  経験とか、印象とか、そういうパーソナルな判断・論理の基準は
  はずしてきたつもりではあります。
  ツモリね。ツモリ。

オイサンが以前打ち立てた「全EDフラット説」は
残念ながら高山先生ご自身による
「『アマガミ』<スキBAD>開闢宣言」によって、「間違い」であることが
ある意味神によって証明されてしまったわけですけれども、
往生際悪くもオイサンは、あの自説は
「リリースされたゲームシステムから読み解いた場合の解釈」としては
今尚間違っているとは思っておりませんし、
むしろそれは、神の意図の表現の失敗じゃないですかと言わせて戴くのだけど、
他面、物語から読む場合には
「この平面世界(=行動MAP)のどこかに、
 一つ突出した、作り手の動機としての始点があったはずだなあ」
と考えてはいたので(それは書き手のメンタリティとして当然あるものなので)、
あの宣言についてはとてもスッキリと胸に収まっていて、
神様が
「世界はここから始まったんだよ、私はここから始めようと思ったんだよ」
と胸を開いてくれたことについてはとてもうれしく、喜ばしく思っています。

ただそーなると……
受け手に与えられる事実の痕跡がものすごく限定的である中で、
その最たるものであるハズ(とオイサンの思っている)のシステムに誤りがある
(とオイサンの目には映っている)以上、
何を拠り所として「彼女たちの事実」に迫っていけばいいのかが
尚のこと分からなくなってくるわけで、
無数に存在する物語、
彼女たちの言動の一つ一つからしらみつぶしに当たっていくしかなくなり、
その言葉が意味するところの振幅の度合いとかを
時間の流れの中に存在する重力の発生点というか、
彼女たちの事実を、川面に浮かんで流れていく一枚の葉っぱのようなものだとするなら、
その流れの中に点在する「瀬」のようなものを考慮に入れながら、
その航跡がどうあることが一番自然なのかということ、すなわち「より事実に近いところ」を、
客観的に量りつつを探っていくしかない。

けれどもまた、それを量る数式のようなものの間にはどうしても
読み手が自由に設定できるパラメータが存在していて、
それによって彼女らはまた、姿を変える。
実にいい具合に姿を変えなさる。

そのパラメータを決めるのが、やはりその、
読み手が歩んできた道だとか、物語だとか哲学とかであるわけで……
一番ブレのない事実に辿り着くには、
読み手である人たちが設定したパラメータが描きうる一番小さな円を、
どうにか探していくしかないのだろうなあと思うのです。


  でもまあ……「お話を読む」っていうのは、そういうことなのでしょうね。
  やっぱり皆さん、スゴイと思うもの。
  オイサンが今までそういうことに真面目に触れあってこなかったとか、
  そもそも人とそういうことをやってこなかったってのはありますけど。
  そういう場や機会を得たことを、喜んで良いのでしょう、多分。


デそういう……自分、オイサンならオイサンにはない視点の持ち主たちが
いかにしてそのパラメータをその空白のカッコに入れようと思ったのか、
つまりは視点を手に入れたのか、
またどういう観点を持ってその論理や印象に辿り着いたのか……
そういうお話を、面倒くさくないやり方でお聞きしたいなあ、
掘り下げたいなと……思っている。

オイサンが『アマガミ』に……というか厳密には、
多分まだまだ「絢辻さんに」に過ぎないのだろうけれども
(そしてそのことがオイサンの感じている自身の「浅さ」の原因にもなっていると思うのだけど)、
……ここまで深くのめりこんだのは、
『TLS』シリーズのファンとしてやギャルゲーファンとしてでなく、
あくまでも書き手、いんちき書き物士としての熱のなせる業だと自分では思っているので
(マそれも今に至ってはお恥ずかしい話だと分かるので大いに笑って戴いて結構なのですが)、
……多分今、オイサンが一番必要としている・欲しているのは
そういう活動と、その奥に眠っているたくさんの視点や観点なのだろうなと、
思います。

それが本来の、いんちき書き物士としての自分のスタンスのはずだと。

ただそれがまた、いかにもぼーだい過ぎるので、
イヤになったり逃げ出したり途方に暮れたりするのですが。
しょうもない。じつにしょうもない。

なのでまた、色んな人たちにお相手をして戴きたいなあと思う、
ひと月後に35回目の誕生日を迎えるオイサン、麹町の明け方なのですよ。
そんな悪あがき。



■東雲版・『アマガミ Precious Diary』 感想



もう一週間以上前のことになってしまってますけど、
ヤングアニマルの東雲先生版『アマガミ Precious Diary』。

前回のラストで絢辻さんが倒れてしまって、
突然どーなってしまうやら、と思ったのですが……
まさかこう繋げて来るとは思わなんだ。
トリッキーだなあ。
だけど、サービス精神としてはすごく嬉しいなあ。

そして、以前も書いたことですが、このマンガはやっぱり、
もう完全に「絢辻さんの可愛いところクロニクル」に徹することにしたのですね、
という憶測を、かなりの確度で確信した。

今回描かれたお見舞いイベントは言わずと知れた
<シリアイ>レベルのクライマックスですが、
多分この東雲版の物語としては既に<スキ>レベルの後半戦。
そこに、絢辻さんの魅力倍増計画としてこのエピソードを挿入してきたわけですからね。

しかし面白いのが……ゲーム本編とほぼ同じセリフ運びをしているにもかかわらず、
それぞれの言葉のニュアンスが、華やかさが、全然違っているということだ。

「どうして橘君がここに!?」
「見られた……あたしの寝顔……」
「ちょ、だめ、こっち見ないで!」

……かぶっている猫を守ろう、正体を見破られまいとする、
打算と保身に固まったゲーム本編の意図に対し、
今作では「好きな人にスキのあるところを見せたくない」という
なんとも恋の気配溢れる、可愛らしいものにすりかわっている!
すごいぞ、ずるいぞ、東雲先生!!
発明にちかいものがあるなあ。

そしてやっぱり残念なのが、これまた前々からオイサンの書いている
コマ間の時間の足らなさについて……ですねえ。
勿体無い。

ネームがきっちきち……に、見えてしまうんですよね。
色んなコマで。
橘さんが匂いを嗅ぐあたりですとか、
絢辻さんが目を覚まして驚くあたりですとかは十分なのだけど、
委員解任のくだり、
そして何よりも今回の白眉である「ちゃかしてない……」のコマに……
もっと、もっともっと、凝縮した時間が必要だと、オイサンは思う。
少なくとも、「茶化してない」のコマには、
ラストの引きのコマと同じくらい時間が欲しかった。惜しい。

でも絢辻さんは本当に可愛い。
色々本編とは見え方が違うけれども、根っこはこういう子なんだろうなあと
思えてしまうからすごいです。

……しかしこの展開……ゲーム『アマガミ』のコミカライズではなく
ただの一本の漫画としてフツーに読んだとき、
目新しさとか、面白さとか、殆どないんじゃないのかなと思った。

  イヤ、可愛らしさ、萌え、絵の美しさ、
  そういった要素に関しては何の不安もないんですけどね。

だって、裏表のあるヒロインがぶっ倒れて、
主人公がお見舞いに来て、
ほだされて(という展開にはこの漫画ではなってないけれど)、
わたわたと思いを深めていく、だなんて……
オイサンが子供の頃からある展開ですからね。

  あ、裏表のあるヒロインっていうのは昔からはないですけど。

本編のゲーム版『アマガミ』を知っている人間からすると、
そういう「本編とは異なる意外性」みたいなもので楽しめるけど、
そうじゃない読者からしてみれば、ワリとベタな展開なんじゃないかなあという
しなくていい心配をしてしまうな。

ああ、でも……犬におしっこ引っかけられたり、
キスしてハナヂ吹いたりするヒロインは稀だから、その辺のエキセントリックさで楽しめるのか。
じゃいいや(コラ)。


 ▼オマケ

あと、オマケのお風呂ポスター。
まネタで貼ったろうかな! とか呟いてはみますけど、
正直おかしなアイテムだなあ、と思っていたんです。

けれども、今週の「カミングスウィート」でアスミンが、
「そーだ! お風呂ポスターですもんね!
 絢辻さんと一緒にお風呂に入れる!!」
って言っていたんですけど、そう言われた途端になんだか頭の中で大変なことに!!

い、一緒にお風呂……!!
なんて微妙で魅惑的なひびきなんでしょう……!!

……でも、このポスターは、なんだかちょっとだけ別の人に見えます。
ていうか、バスキャップみたいなんかぶらないか?
あれだけ髪が長かったら。



■ファミ通コミッククリア・『あまがみっ!』第四話のかんそー
   ……ていうか、薫論みたいなもの



  ▼ファミ通コミッククリア『あまがみっ!』
  http://www.famitsu.com/comic_clear/se_amagami_so/


今回はメインヒロインに薫がフィーチャーされいますけど。
……そのヒロインがあくまでも被害者の位置にいて、
田中さんと橘さん、梅ちゃん、そしてハナヂ王子にブン回され続けるという……
ある意味で意外な展開。

……不思議だ。
すっごく、不思議。

だって薫は、輝日東の核弾頭と呼ばれるくらいのトラブルメーカーのハズ。
それが自ら事件を起こすのではなく(ある意味引き金は引いているけど)、
他人が巻き起こす騒動に引きずりまわされるばっかりなんだもの。
おかしい。
というか、面白い。

いやしかしね、オイサンは、
……まあそんなに薫のシナリオを深く読み込んだわけではないですけど、
あの六人、メインヒロインのメンツの中では、すっごくフツーの子だなあと思うワケですよ。
常識人だし、親孝行だし、オトナだし。
常識人が、それを常識だと理解したうえで大きく、自由に、振舞っている。
なればこそ、彼女が抱える哀しみはすごく大きく切なくて、
……そこがオイサンが薫に惹かれる一番の原因なのだと自覚はしていたのですが。

こうして、他の人がその存在をもてあましているのを見てしまうと、
アやっぱりそういうところもあるんだなと思ってしまいますね。
この子は、本当に突拍子もない事件を起こせる子ではないんだと思えてしまう。
まそこはそれでオイサンの印象だけの話ですけど。

そんなこともあってマンガ本編の方は、
前々回の梨穂子、前回の七咲ほど、吹っ切れてハチ切れたものにはなっていません。
随分と大人しい。
田中さんは大人しいサブキャラのハズのところを、
うっ屈したものを抱えたダークヒロインに据えられてそのギャップで
笑いのタネにされてますし、
橘・梅コンビはいつもの間抜けな感じ。
そして突発的に出てくるハナヂ王子で笑いをとろうという、
ある意味で強引というか、すごく、その薫で笑いをとることの難しさというか、
作者さんの苦労が見てとれる、そんな気がするオイサンです。
「無茶させらんねえなー」
「動いてくんねえなー」
みたいなものが……あったんじゃないですかね。
気のせいですかね。


……うーん、やっぱりなー。
そうですよねー。
薫。
良い子ですよ。
あまり面白い話に出来る気はしませんけど、一本、彼女のその底に沈んだものを題材に
何か書いてみたいなあと、
やはりどこまでも、
自分の解釈ばかりを大事にして書き物への欲を募らせる、
いんちき書き物士のオイサンでした。



……さてー。



今日はこれから、大変なイベントがあるですよ?
そのレポーツはまた別途。
んーじゃいっちょ、皇居の周りでも走ってくっか。

ではまた。
オイサンでした。




 

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2010年7月16日 (金)

■ラブリー!~ハァトのエィス~アニメ『アマガミSS』第三話感想 -更新第544回-

 
 
 
  ※例によって、アニメ『アマガミSS』の感想エントリー、
   第三回・森島センパイ編の第三話のものなので、
   未放送地域でネタバレNGの方は閲覧注意の方向でよろしくです。

 
 
 
さて。
アニメ『アマガミSS』の第三回、森島センパイ編の第三話です。
前回のヒキで森島センパイから眉キスをもらって、
これから二人の仲がどんどん転がっていこうという段階。

オイサン、あまり詳細な本編でのイベント配置は憶えていませんが、
だいたい<アコガレ>とかの後半辺りなんじゃないですかね。

全体的には、二話目に比べればかなり甦った感があるのではないだろうか。
オイサンは絵的なことは正直あんまりこだわりがないので
その辺に関するしっかりしたご意見は申せませんが、
ところどころ人の絵が崩れますが、さほど気になるレベルでもない。

  ……まオイサンが気が付くくらいなので、
  こだわりのある人から見たらガマンのならないレベルではあるかもしれない。
  美しくはないけど、お話や心情を追うのに困るレベルじゃないからいいじゃない、
  くらいのことです。

お話的には、全編通して橘さんが持てる紳士性能を開花させてフルドライブさせ、
それを森島センパイが体当たりで乗りこなすという、
ある分野(?)においては最も『アマガミ』らしい、
最強のホットライン誕生の瞬間でもありますな。

ポンプ小屋、ヒザ裏へのキス、緊縛ラーメンと、
ニヤニヤワードの目白押しということで。
原作未体験組の皆さんは、なかなかに面食らったのではないでしょうか。
「え゙! しんみり系ラブストーリーじゃなかったの!!?!」
みたいな。

しかしオイサンも今にしてようやく気がついたのですが、
起こる事件が片っ端から変態じみているとはいえ、
橘さんと森島センパイ、二人の間と心の中で起こっていることは
明らかに恋愛物語なワケで。

  この二人の間ではここまでやって、多分まだ「手を繋いだ」とか
  「一緒に帰ってたくさん話をした」とか、
  そういうレベルの出来事にしか映っていないんじゃないか、そんな気がします。
  おままごとを始めたばかり、そんな二人。

それを唯一察しうる位置にいるひびきちゃん先輩が大外からその状況を解説をし、
視聴者の(今回の)視点の代弁者であるところの七咲に含んで聞かせるという、
なかなかに味わい深い構成になっているなあと、
その辺は面白く見させてもらいました。

  うーん。
  この辺で、サブキャラクターは良い働きをしますね。
  ひびきちゃんならではなのかもしれませんけど。
  田中さんにはこの役は引き受けられないでしょうしね。
  香苗さんは出来ますね。

そういうわけで、今話の功労賞は、誰が見たってひびきちゃん先輩。
なるほどなあ。
森島センパイシナリオって、こういう話だったのかあと、
第一話でも思ったことを、再度確認した次第であります。

と、言ったところで森島センパイ編も残すところあと一話。
早いな。
……尺は足りるのか?

  先輩とのクリスマスハッピーエンドをやって、
  美也と森島センパイの確執の解消をやって、
  ……橘さんとセンパイの、本当のデアイのエピソードをやって。

正直、どれもたっぷりと間の欲しいエピソードだと思うのだけど
(ていうか、先輩と美也のナカヨシな絡みも見たかったんだけど)、
物足りなさを感じずに見せられるのか……
それとも、最終話には何か、変わった仕掛けが施されているのか?

いずれにせよ、ここまではきれいに起・承・転(?)ときていると思うので、
……ちょっとヘンタイなだけのラブストーリーで終わらせちゃうのかしらね。

まトップバッターですから、全体的に見れば
「ああ、『アマガミ』って、大体こういう話なのね?」
というのが分かれば良いのかも知れませんけれども。
オイサン的に次回の注目は、
「四話目までまるまる一人のヒロインで使い切るのか、
 四話目のオシリ辺りから、次のヒロインへフェードインするような仕掛けがあるのか」
ということです。

まあ楽しんでは見られましたけど、
エピソードを知っている身としてはなかなか退屈な、
改めて見直すようなものではないなあ、という感じですかね。
以下、今回の詳細。


 ▼アバンタイトル


橘さんがえらくイケメンwww
冒頭からして、二話目に比べてクオリティがちょっと高い。甦ったなあ。
やっぱり、梅ちゃん・薫の立ち位置が良すぎる。
第二章のヒロインに薫を持ってきたのがちょっと勿体ない様な気がするくらいに。


 ▼オープニング


ぼちぼちOPがクオリティアップするかと思ったけど、ありませんでしたね。
……これで薫編からアップしたりしたら……森島センパイファンからしたら顰蹙ものだなあ。

この歌、

 ♪ あンなたとわったっしっがそぅぉー 恋をしったー

のところがすごくスキなんだけど……ここでもやっぱり、「背中」から入る絢辻さん。
彼女の背中は、やっぱり印象的なんだろうな。キレイ。
サビに入ってからは、もうちょいバスが利いてもいいんじゃないですか?
この曲。
歌い手の声も、楽器も、軽すぎるて上滑りしている気がする。
あと、下らない発見。
主題歌を倍速で再生すると、
ボーカルはともかく、メロディーはかなりポップでノリの良い感じ!!
オフボーカル倍速で聴いてみたい。


 ▼提供ベースw


バックに映る森島センパイの一瞬の表情に<スキBAD>画の面影がある気がした。
あと、ポンプ小屋をバックに映し出される「ブシロード」の文字には
何か悪意と含みを感じるw
確かに漢らしいのけどもだwww


 ▼本編Aパート


……『アマガミ』に限らず、ずっと、ずーーっと気になっていたんだけども。
番組冒頭で流れる、違法アップロード行為に対する警告のメッセージ。

 「最近インターネット上での、不正な利用が多発しております。」

目的語がないんだよ!!
誰も不自然に思わないのか!?
何の不正な利用だよ!
……あとから流れてくる文面を見れば、そりゃあ分かるんだけども、
そういうモンじゃないだろう。
ちゃんとして下さい。オイサンはもう、すっごく気持ち悪いですコレ。

デほんとの本編。
高橋先生と話をするシーン、田中さんがぺったぺたw
誰?

そして、田中さんの恋バナにちょっとだけ触れているあたり。
きっちりは描ききってしまわない辺りが、薫編への細かい前フリなのだろうな。
知らない視聴者は、薫編を見たときに
「ああ、これ森島編であった、あの」
と思うわけだ。良いのではないでしょうか。
高橋先生は、全編通して良いバイプレイヤーになる予感がする。

森島センパイがやきもちを焼くシーン。
センパイ可愛い。
でも……。
絵と声の演技のマッチングが、オイサンのイメージしていたのと若干ズレる。
もうこのシーンの中ほど……「眉毛が可愛くないから……」の辺りから、
二人の関係としては、森島センパイ上位に立ち、
焦らしが入った表情になっていくのかと思っていたけど、そうでもないですね。
小屋に入ってからはセンパイ上位で転がっていくけど。
ふーん。
これは、こう在るのが普通の解釈なのかな。

前回の眉キスで、この二人のカンケイは成立したのか?
まだなんじゃないのかなーと思って見ていたのだけど……
この下駄箱前のシーンで、どうやら成立したみたいですね。
このシーンの構図が物語ってて面白い。

橘さんとセンパイが、柱をはさんで画面の左右に分かて立っている構図から、
柱を超えて一つのスペースに収まった画へ切り替わる。
これで二人の関係成立、と思っていいのか。
舞台みたいな見せ方だー。
しかしこれ、4;3の画面で見たら相当窮屈じゃないか?


 ▼さて、いよいよのポンプ小屋。


……とここまで、オイサン気が付かずにいたのだけど……
同じく「秘密の場所」である、「あかずの教室」の存在って、
アニメ版では出てきてなかったような?
出てたっけ?
気が付かなかったけど。
リサたんフラグは……意識されていないってことか?

それとも……どこか、途中のヒロインのエピソードで描かれる???
だとしたら、それはものすごい刺激的だな。
うおお、燃えてきた。
これは楽しみだ。

で、ポンプ小屋でのヒザ裏キスシーン。

先輩と橘さんの肌の色って、相当変えてあったんだなあ。
先輩やわらかそうなピンク色。
ちょっと異様なくらい。
これまた気付いてなかった。



……。



……サテ。
これから、身も蓋もないコトを言います。



このキスシーン、画、いらないですよね?
声と音の演技が濃過ぎて十分になってしまっているし、
そもそも画に力が入ってなさ過ぎる。
中途半端だ。というか、負けている。

ゲーム本編とか、
ラジオの「にぃに、なにかイイことあったでしょ?」のコーナーで再現されたときの、
あのボイスだけで描かれたときの「画」で十分だし、
そっちの方が具現化こそされてないけど密度があるし、熱がある。
それを敢えて絵にするのなら、そのときにプレイヤーやリスナーの脳内に像を結んだはずの
画を超えてこその映像化のはずなのに、
それこそここを一番頑張らないといけないところのハズなのに、
他のシーンと何の差別化もされてない。
妄想を超えられてない。
これではダメだ。
いけません。

ボイスに合わせて、薄い画を貼り付けただけに見える。
橘さんをもっと強烈にするか何か、ないと画がある意味が感じられない……。

ハッキリ言って、このシーンは失敗だなあ……。
もちろん、オイサン的に、ですが。
もしもこういうことが続くようだと、全体的に危ないんじゃないかという気がする。

オイサンは絵に殊更のパワーは求めませんけども、
それでもわざわざ動きの絵の無いものにつけてまた別の媒体に載せようというのだから、
やるべきところではやらないと、それこそ意味がない。
まゲーム本編のためのプロモーション映像集としては
それなりに機能もするのでしょうが……。

  これを見てからゲームに入った人は入った人で、
  動く画のないゲーム版は、すごく不十分に感じるのではないだろうか。
  誰得?

「ゲームのアニメ化」としての、アニメ版『アマガミ』としては、ちょっとね、
という感じです。
頑張って戴きたい。
ゲーム本編と切り離された一映像作品としては……どうだろう。
普通……?


 ▼気を取り直して、Bパート。


ていうか、小屋のシーンはABパートまたぎですけど。
以下、色々と細かいシーンについての話が主になります。

  オイサンはどちらかというとそういう細かいところを結構楽しんでる気がする。
  幹の部分は、(とりあえず森島センパイ編に関しては)本編のエピソードから
  何か大きく逸脱したり、補完されたりということはなさそうなので。

今回も、いろんなヒロインのそれぞれの時間が描かれてます。
お昼休みとか、休み時間とかの切れ端に。
そんな中でも、梨穂子。
髪型w 整えろww 薫みたいになっとるwww

梨穂子は食べキャラ押しのダイエット押し。
そこから考えると……梨穂子編はナカヨシルート確定なのか?
ダイエットがらみのほのぼの幼馴染シナリオでいくつもり、と見えますね。

あと、輝日東高校全景の空撮。何気にレアな絵ヅラ。
屋上が描かれてるけど、意外に狭い。
どこに秘密の教室への入り口があるんだ?

橘家のこたつリビング。
あれ? 畳だったか?
障子間は障子間だったはずだけど、もっと洋風だった気が……。

そして森島センパイん家。
テラセレブwww
ひびきちゃん先輩の家は黒電話。
ストイック過ぎる気が……寧ろ、オイサンのイメージでは、黒電話は七咲の家だなあ。
マそれは勝手な思い込みですんで無問題ですけど。

  アレ?
  ひびきちゃん先輩の家は、おじいちゃんが接骨院をやってたりするんだっけ?
  そんな事実はない?
  何の設定だそれは。

そして……いいですか。ここ大事です。
ひびきちゃん先輩は、黄色いパジャマに、「ドテラ」
『アマガミ』は、ゲームの舞台が冬であるにもかかわらず、
『TLS』シリーズ伝統の「ドテラいヤツ」がいないと
オイサンはずっと密かに嘆いていたんですが……そうか、ひびきちゃん先輩が!!
うむ、十分に有資格者と判断する。
今後もドテラウーマンとして精進して下さい。


■どてらい男(やつ)



ていうかひびきちゃんは……
なんで恋愛に関して、そんなに百戦錬磨のコメントなんですかwww
自信たっぷりじゃないですか。
相変わらず謎な人だ。


 ▼で、緊縛ラーメンに至る。


今回の話では橘さんの紳士性能がかなり発揮されたわけですけど……。
なんかね、全体的に、橘さんにはまだまだ濃さが足りない気がした。

  ……ちなみにこれは、まだまだ第三話まで、
  かつ森島センパイ編しか見ていない段階の話なので、
  今後バランスがとられていくのかも知れないので、
  そのように聞いて戴きたいのだけれど……。

森島センパイ編だけで一つの話だと割り切ったスタンスでの言い方になりますが。
前野さんの声の演技にしても、
絵につけられた演技にしても、
もっと、もっともっと、濃く、汚く、やってしまっていいんじゃないのだろうか。
ていうか、やらないと、ただの学生の悪フザケで終わっている気がする。
弱い。
なんていうか……エンターテイメントにまで、なっていない気がするんです。
大外から見ていて、第三者として楽しめる、見世物にまでなっていないような。
ちょっと痛々しい、心配になってくるような感覚が残ってしまって
楽しめるばかりではなくなってくる。

モチロン『アマガミ』は……というか、『TLS』の系譜にある世界は、
そういう「普通の恋の世界」だからいいのかも知れないんだけど、
……でも、コレに関してはそれとは違う物差しで量る必要がある気がするな。
非日常なおバカのシーンでは、そこから切り離したほうが
見る方は手放しで楽しめて良いように思うのですが。
ムシが良すぎるか?

ともあれ、緊縛ラーメンのシーンが終わるとエンディング。
自室のソファーで、一人、恋を反芻して身悶えする森島センパイなのですが……。

この彼女を見て、
「ああ、恋をする女の子だ。可愛いなあ……」
……と素直に思える人間が、果たしてどれだけいることかwww!!

「あ……あれらの行為が、この人にとっては甘えであって、
 イチャイチャだったのか!!
 うわあ……ここまでヘンタイだったんだこの人!!」


と!! ……オイサンは、認識を新たにしました。
悪い意味ではないんですよ。
言い意味でもないのですけど、キャラクターの再理解、という意味で。
分かってなかった。

そういう意味ではやはり、
一話の感想でも書いた通りに、恋愛物語として『アマガミ』を読み直すのに、
このアニメ版『アマガミSS』は、良いテキストだなあと、
感心はしています。

エンディングの曲は特に良いとは思わないのだけど、
思わず手拍子をしてしまう。
そんなノリの楽しさがありますね。愉しい。

えー……以上、かな?

個人的な収穫は、そういう先輩のパーソナリティの再理解と、
輝日東高校の全景空撮の面白さ。
あと、森島センパイの、家庭での一面が見られたのが良かった。

そして次回予告の絢辻さんがちょっと楽しそうだったので、
オイサンはもうそれだけでもOKです。



オイサンでした!



 

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2010年7月15日 (木)

■いとなみを空に映して・終 ~『アマガミ』・絢辻さんSS・七夕編 -更新第543回-



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             ・


 風はそよそよとことあるごとに流れていったけれど、空を薄く覆った雲は
一塊の雨雲とは違って、どこかに運ばれ消えることはなかった。逆に、広が
るばかりのベールに空は覆われ、星はいつの間にか一粒も見えなくなってい
た。
「それに、知ってる? 七夕ってね、女性が針仕事の上達を願うお祭りでも
あったのよ」
「そうなの?」
「うん」
 絢辻さんは目論見がうまく運んでまだ少し興奮してるのか、鼻から一つ得
意げな息を吐き、人差し指を立てて見せる。そして、
「だから、まあ」
と、既に自分の手を離れ、僕の元に収まった銀色の包みに、心残りでもある
ように視線を送ってきた。
「……出来は、あんまり良くないんだけどね。その言い訳には利用できるか
と思ったのよ」
 慣れてないし、そんなに時間をかけたわけでもないから、と付け加えたそ
の調子は舌を出す笑いを含んでいて。それで、七夕の逢瀬をほのめかしたの
だということだろう。僕はもう、嬉しいのと自分の情けないのとで、多分声
はいくらか震えていただろうと思う。
「そんなことない。ありがとう、大切にする」
「大袈裟ね」
 そんな僕は、絢辻さんにはどう映っていたんだろう。絢辻さんは呆れ笑い
で、見事に半分だけ受け止めてくれた。
「いいわよ、雑に扱って壊しても」
「……そんなこと、しないよ」
「ううん。すぐ作れるのはわかったから、そしたらまた作ってあげる。次か
らは有料だけどね」
 材料費と人件費とで、二千五百円くらいかしら? と、また自分でオチま
でつけて、クスクスと笑い……。
 そのおしまいに絢辻さんは、ふ、と細い息をついた。
 それが果たして、肺に残った余剰を排気したただの息継ぎだったのか、何
かの疲れのようなものだったのか。僕には分からない。けれど、不思議なく
らい耳に残ったその一息が、僕の最後のきっかけになった。
「……ねえ、絢辻さん」
「なに?」
 そんな風に何者にも願わず、ぜんぶ一人でやってしまう絢辻さんに何かを
して上げられるのは、僕だけのはずなのに。僕は今日も、自分の望みにばか
り手一杯だった。ポケットの中、ごわごわとかさばるばかりで作りの荒い、
カタ抜きの残念賞が、僕の歩くのを邪魔している。
「やっぱり教えてよ。何か欲しい物はない?」
「フフッ、どうしたのー急に?」
 上機嫌、絢辻さんはころころと、まるで突然お手伝いを始めた子供をから
かうみたいに笑みを浮かべていた。事実、そんな気持ちだったのかもしれな
い。
「お返しを考えてくれるの? いいわよ、無理しなくても」
「む、無理じゃない」
 ……お返しをしようっていうのに、僕は何を剥きになっていたんだろう。
それが間違いなのはちょっと考えれば分かるはずなのに、
「無理なんかじゃないよ」
と、少し強めに言い切った僕の言葉をびっくりしながらも真正面から受け止
めて、絢辻さんはじっと僕の目を覗き込んだ。
「ふうん……」
「僕に、出来ることなら」
「お金っ!」
「えっ!」
 一切の衒いも、躊躇いもない。投げ込まれたまっすぐは僕の胸元をえぐっ
て、バットを振る隙も与えない。
「だめ? じゃあー……、株!」
「ちょっ……」
「土地! 金、ゴールド!」
「絢辻さん……茶化さないで」
「いたって真面目よ。あたしが常に欲しいもののトップ3」
 三球三振。それは多分、本気で、冗談で、ついでに遠慮でもあるんだろう。
ていうか、四つなかった? そんな突っ込みを入れる間もない。
「さっきも言ったでしょ」
 澄ましてまたトコトコ歩き出す、鉄壁の背中越しに「自分でやった方が早
いもの」という……今の僕には残酷な言葉が胸に甦った。結局、僕のその想
いは気持ち半歩分ずれていたんだと、あとあと気付くことになるのだけれど。
「そうねえ」
 絢辻さんは不意に、薄雲のたなびいた夜空を見上げた。輝日東は都会では
決してないけど、たとえ晴れていたって、あの空からあふれ出るような天の
川をくっきりと見通せるほどの清冽さがあるわけでもない。
「……天の川?」
 絢辻さんの視線を追って、僕も空を見上げてみた。けれど、星はやっぱり
雲に隠れて見えなかった。
「別に。見えないわよ。……ごめんなさい。やっぱりいいわ。今は、思いつ
かない」
 空を確かめ、足元を確かめて、絢辻さんはゆっくりと歩みを進めながら言
った。どこまでが本音で、どこまで遠慮や妥協なのかは分からない。分から
ないじゃいけないんだけど、それが今の僕だったし、僕と絢辻さんだった。
「そっか」
「今は、だけどね。多分そのうち、放っておいても色々言い出すから」
 考え考え歩く、先を行っていたはずの絢辻さんは気が付くと僕に並びかけ
ていて、細い腕がぷらぷらと、すぐ傍にあった。俯き加減の、大きくて吊り
気味の瞳の縁から真っ白な光が送られてきた気がして、僕はその手をそっと
握った。
「うん」
とだけ、絢辻さんは満足そうに笑った。
「満期になるまで、預けておくわ。今は思いつかない。やっぱり、さっきも
言ったけど……」
「え?」
 その続きを絢辻さんはとうとう口には出さなかったけど、さっき僕の肩を
鋭くえぐったのが信じられないくらい細く小さな手のひらで、弱弱しく、だ
けど確かな力で、僕の手を握り返してきた。それで僕は、逆らう理由を完全
に失ってしまった。
「……わかったよ。僕も、自分で考えてみる」
「あ、でも、一つだけ」
 ある家の前を通り過ぎたとき、カッ・チッ、とすわりの悪い音がして、防
犯用のセンサーライトが唐突に点った。それに押し出されるみたいに頭にピ
ーンと針金の弾ける音を響かせて、絢辻さんが声を上げた。
「な、何かあるの?」
 その可能性に、僕も思わず飛びついてしまったのだけど。
 絢辻さんが僕のその食いつきも折り込み済みだとばかり、ただ嬉しそうな
のとは程遠い……いつか見た、黒っぽい輝きの瞳で頬を緩ませたのを見ると、
僕の胸は良くない予感でズクリ、と張り裂けそうになった。
「……な………………なに……?」
 ふふっ、と一つ。割と久しぶりにお目にかかる、たっぷりと、ほっぺに悪
意をしみこませた本格派の含み笑いで溜めを作り、絢辻さんは……、
「ア・レ」
と、糸を引くくらいゆっくりと唇を動かした。
「『アレ』?」
「そ。アレ。アレだけ、貰っていくわね」
「アレって……あれ……え、えっ!?」
 絢辻さんはそれきり何も言わず、ふふっ、ふふふふっと、殆ど胸の底から
吹きこぼれたみたいに。何度も何度も、肩を揺するばかりだった。


             ・
             ・
             ・


「ねえ、絢辻さん……それは勘弁してもらえない?」
「だめよ。あたしはアレが欲しいの」
「そ、そんなあ……」
 絢辻さんは僕の嘆きを受け流し、雲を薄ぼんやりと黄色に染める、月の位
置を確かめた。さらに空いた左手の腕時計に目をやると、
「さて、そろそろ帰って勉強の続きをしなくちゃね」
と、僕の手から自由になって、ぐっと大きく伸びをした。そこからはもうい
つもの絢辻さんだ。
「え、もう帰っちゃうの?」
「ん。休憩時間はおーしまい。当初の目的は果たしたでしょ? いつまでも
遊んでるわけにいかないからね」
「それはそうだけど、せっかく……」
 河原で待ち合わせて、お願い事を書いて。神社へ上り、降りてきた。その
時間は家からの道のりをあわせても、長い針が一周するかしないかだ。だけ
ど絢辻さんは
「牽牛と織女が引き裂かれた理由まで、知らないわけじゃないでしょう」
と、またもズバリと、僕の未練を一刀のもとに断ち切った。これじゃあ絢辻
さん、織姫なのか、天の帝か、わからない。
「う……」
「そういうことよ。天帝がへそを曲げる前に、自分たちの仕事をさっさとや
るやる!」
「わ、わかったよ……痛っ」
 絢辻さんはたたっと小走り、後ろに回りこんで何をするかと思えば、硬い
サンダルのつま先が僕のお尻を、厳密に言えば尾てい骨を、過つことなくガ
ンガンガンガン刺激する。
「いちゃいちゃは、あとからいくらでも出来るわよ。ほらほら」
「え、いちゃいちゃ!? い、痛い! 分かったから蹴らないで!」
「あら、足で押してるだけよ。きびきび歩く! ほらほら! あはっ! あ
はははっ!」
 こうして。
 てっきりあとで返してもらえると思っていた二つの願いの書かれた短冊は
晴れて絢辻さんの所有物となり、僕はまた一つ絢辻さんに対して弱みを増や
すことになってしまった。契約、更改。
 けれど、
「今はね」
と言った絢辻さん、
「そのうち」
と言った絢辻さん。
 僕はアレに『ずっと』と書いたから、絢辻さんは「そのうち」が来るのを、
安心して待つことが出来るのだろう。絢辻さんにとっても大切な、終身保険
になったのだということが、あのとき握った手のひらからは伝わってきた。
彼女がアレを欲しがった理由も、それを思えば納得出来た。僕は僕の役割を、
果たすことが出来たのだろうか。
 その二葉の短冊が、このあと一体どんな扱いを受けるのか。それは聞かせ
てはもらえなかった。……けどまあ、あの様子だと、多分。部屋の机の引き
出しか、あるいは枕の下にでも大切に保管されるのだろう……されたら良い
なあと、僕はまた。
 自分にはどうにも出来ない想いを、雲の上に預けたのだった。
 
 
 
                            (おしまい)
 
 
 

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2010年7月14日 (水)

■いとなみを空に映して・三 ~『アマガミ』・絢辻さんSS・七夕編 -更新第542回-



 
 
          *   *   *
 
 
 
 結局、絢辻さんは健康祈願と運気向上、合わせて二枚の短冊を。僕は健康
祈願の一枚だけを……大笹に吊るしていいことになった。
 僕らがたどり着く頃には、大笹の手の届きそうな低い枝にはもう他の短冊
や飾りが一杯にくくりつけられていたから、脚立を借り、それよりも少し高
いところにある枝に、何故か絢辻さん自らが上がって短冊をくくりつけてい
た。
 その三枚をつるし終えたとき、
「はい」
と絢辻さんが、僕に向かって手を差し出したのだった。
「え? なに?」
「短冊よ。もう一枚あるんでしょ? 一緒に結わえちゃうから、こっちにち
ょうだい」
 最初、僕は絢辻さんが何を言ってるのか分からずにポカンとしたのだけど、
そういうことか思い当たると、パッと両手を開いて見せた。
「もう無いよ。その一枚と、さっき没収された二枚で全部」
「そうなの? あなた、書くとき四枚持っていかなかった?」
 絢辻さんは少し驚いたみたいに、ポンと両眼を見開いて見せた。僕の一挙
手一投足まで、本当によく見ているから油断が出来ない。
「三枚しか書け……かなかったんだ」
 そうだ。先に書き終えてしまった絢辻さんを追いかけて、僕は四つ目の願
いを諦めた。その内容はただのおねだりで、大して気にしていなかったから
事細かな説明は伏せておいたのだけれど……絢辻さんは、その場面を思い出
したのか、そしてまさかあとの二枚まで没収することになるとは思っていな
かったからだろう(そりゃあ普通は思わない)、ちょっとだけしおらしく、
高い位置から視線を地面に落とした。
「それは……悪いことしたわね」
「ううん、いいよ、別に。自分で何とか出来るお願いだからね」
「そう?」
 絢辻さんは人の気持ちを読むのが本当に上手で……もしかすると僕が特別
分かり易いだけなのかも知れないけど、それがごまかしなのか本音なのか、
するっと読みとってしまった。だから僕が笑うと、いくらか気持ちもなごん
だのだろう、表情を和らげて
「そうね。大体あなたは、他力本願が過ぎる傾向があるものね」
と、露払いに呟くと、するすると脚立を下った。
「じゃあちょっとだけ、屋台を冷やかして帰りましょうか?」
 そうして、二人して大笹を見上げて合掌、一礼。僕はもうさっきのトンネ
ルに向けて半歩踏み出していたのだけれど、絢辻さんはそう言って、明るく
賑やかな、橙と朱色の光が円を描いて幾重にも混ざる参道を指差した。ラジ
カセから流れる祭囃子が、わざとらしくてあたたかい。動きを止めた僕に、
絢辻さんは無言で、差した指先を上下に軽く揺らして見せた。
「う、うん! そうだ、カタ抜きだけやらせてよ。僕、ちょっと得意なんだ」
「え? カタナシ?」
 絢辻さんはいつも、僕が駆け寄ろうとするともう歩き出しているから、追
い抜くことはすごく難しいけど。
「ちがうよ、カタ抜き」
「ノウナシ?」
「カ・タ・ヌ・キ! 元が変わってるよ! わざとやってるでしょう!」
「ちがうわよ、人聞き悪いわね。あたし、お祭りなんて殆ど来たことないん
だもの」
「それとこれとは……!」
 短冊にお願いを書いて吊るすのは確かに七夕の醍醐味ではあるけれど、多
分それは一番の目的じゃない。あの短冊はもしかしたら、自分が本当に欲し
いものをただ確かめるためにあるのかも知れないな、なんて僕は柄にもなく
ぼんやり考えた。それは、空の星みたいに望んだって実は手に入らないかも
しれない。けれど自分はそれを望んでいるんだと、誰にも与えることの出来
ないそれを間違いなく手に入れたいんだという、無茶で、無邪気で、まっす
ぐな気持ちを静かに叫んでも許される夜。だからそこに書くのは目標ではな
くて、願いなんだろうと……絢辻さんを見ていて思ったのだった。
 僕の思い描いた四つのお願いはまだまだ自分で出来ることだらけで、ひと
先ず空に預けはしたけれど、もう一度考えてみようと思い直す……だけど、
それなら、絢辻さんは?
 流れくる人波の、複雑に絡み合う潮目がまるで読めるみたいに、右の屋台、
左の見世物、ぴくぴくと、猫の瞳を走らせながらどこにも吸い寄せられずに
すいすい渡っていく涼しげな背中を見ていると、もっと無茶で、横暴で、傍
若無人なお願いを……誰に気兼ねのあるでなし、空にくらいは投げてもいい
んじゃないか、今みたいな自分を、絢辻さんは本当は望んでいないのかも知
れないと、……思うことも、僕にはあった。


             ・
             ・
             ・


 屋台に挟まれた参道を抜けるのには、絢辻さんのおかげでさほど時間をと
られずに済んだ。僕と梅原で来ていたら、それこそ最後の屋台のおじさんが
悲鳴を上げるまでかかったに違いない。
 僕は宣言通りカタ抜きに挑戦して見事に玉砕、その崩れたカタを、遊び半
分につついた絢辻さんが僕よりよっぽど上手に抜いて見せるという……あま
りにもお約束な、カタナシのノウナシぶりを見せ付けることになった。
 絢辻さんの
「なあんだ。あたしの言った通りじゃない」
という……ミもフタもない一言に胸をえぐられた傷跡と、残念賞としてもら
った、見覚えのあるようなないような外国産のネズミと似て非なるマスコッ
トだけが僕の手元に残った。
 そうして、人ごみを抜けて表の石段を下り、中途半端に時間が経って、エ
アポケットのようにひと気の失せた家への道を歩いた。
 遊びやお祭り、楽しい話題が尽き始め、話がそろそろ学校や勉強のことに
および始めたとき、
「そうだ、ねえ」
と、絢辻さんが少し不自然な話の切り方をした。どこまで歩いても、祭囃子
の高い笛の音だけは僕らのあとをついて来た。
「ん?」
「四つ目」
「え?」
「最後のお願い。今、あたしが叶えてあげましょうか」
 僕の隣を歩きながら、絢辻さんは歩調もトーンも変えないまま、ただ左手
をこっそりパンツのポケットに忍ばせただけで、そんなことを言った。
「……そんなこと出来るの?」
 四つ目のお願いを、僕は絢辻さんには話していなかった。それに、その内
容は単なる物欲で、今この場で叶えることはおろか、言い当てることも出来
るはずがない、これまでの三つの願いごとの延長で、絢辻さんが自身にまつ
わることと思い込んでるんだと僕は高をくくっていた。
「はいこれ」
 けれど、絢辻さんのポケットから出てきたのは、文房具屋でも売っている
ようなプレゼント用のラッピングバッグで……僕をどきりとさせるのに十分
な大きさと形をしていた。
「……これって……」
 手に丁度収まる幅と厚み、鉛筆よりもちょっとあるくらいの長さのそれに、
僕はまさかと、期待と、ちょっと怖いのとで息を呑んだ。
「良かったら使って」
 絢辻さんはその包みを渡すだけ渡すと、思わず足の鈍った僕を半歩置き去
りにしながら歩いていく。あ、開けてもいいの? ええどうぞ。そんな当た
り前のやりとりももどかしい。僕は包みを破らないように、慎重にテープを
はがして中の物を取り出した。……まさかとは思ったけど、ペンケースだっ
た。本当に。
「ど……どうして?」
 驚きのあまり僕が立ち止まっても、絢辻さんは止まってくれない。肩越し
に浅く振り返った、唇の端に浮かべた満足げな笑いだけを残して、夜と街灯
の闇の中を一人で歩いて行ってしまう。わずかな黄色い明かりを頼りに、僕
がその贈り物を眺めながら小走りで半歩後ろまでたどり着いたところで、絢
辻さんは一言だけ、見当違いな質問を返してきた。
「お気に召さなかった?」
「そ、そんなわけないよ、ありがとう!」
 絢辻さんがくれたのは、丈夫そうな、厚手の布でつくられたペンケースだ
った。濃いクリーム色のシンプルな下地に、緑、赤、黄色、そして白と黒の
ラインが入った、ちょっとシャープなデザインのもので、形も、大きさも、
まるで誂えた様に、僕の毎日にすっと馴染んでくれそうな佇まいをしていた。
数日前、父さんの買ってる大人向けの情報誌で見かけた高級品に、色合いこ
そ違えよく似ていて、僕は驚きと同じくらい興奮した。
「……すごくかっこいいし、僕が欲しかったのとよく似てる……どこで探し
てきてくれたの?」
「作った」
「え?」
 絢辻さんはツンと澄まして言ってのけ、「前見ないと危ないわよ」と付け
加える。実際、興奮気味だった僕は一度蹴躓いてつんのめった。
「わっとっと……。つ……作った? 手作りなの?」
 その勢いでまろび出た街灯の下、僕が貰ったばかりのペンケースを明かり
に透かしてしげしげ眺めると、さしもの絢辻さんも立ち止まって振り返り、
「ちょっと、やめてちょうだい」
ところどころ失敗してるんだから! と非難がましい声を上げた。
 そのとき絢辻さんの姿はもう随分遠くて、髪や瞳、体の端々が夕闇に溶け
始めている。僕は慌ててペンケースを包みにしまい直すと、走ってその影に
追いついた。
 いつもよりちょっと得意げに、愉しげに歩く絢辻さんは、そうは言いつつ
もそれなりに手ごたえを感じているのだろう。今日にタイミングを定めて計
画的に仕上げてきたことは想像に難くない。誇らしげに伸びてリズミカルな
背筋は、それを完遂して作戦を成功させた嬉しみを物語ってる。僕が追いつ
いた瞬間、細い鼻歌が、その切れ端だけ聞こえてきて消えた。
「で、でも、どうして?」
「そんなの、見てればわかるわよ」
 ようやく追いついて並びかけ、もう一度、はじめと同じ質問をした僕に、
絢辻さんの答えはシンプルだった。
「あなたこの間、ファスナー壊して大騒ぎしてたし、そのあと雑誌で高そう
なペンケース見て溜め息ついてたし」
「あ、うん……」
 それは、確かにその通りだった。でも、僕は普段、僕のそばにいない絢辻
さんをそんなに見つめて暮らしてるだろうか? 決して気にかけていないわ
けじゃないけれど、欲しいものを言い当てたり、困っていたら駆けつけたり。
昨年の冬だってそうだった。絢辻さんが一番大変な時期に自分が何をしてい
たのか……それを思うと、申し訳ない気持ちばかりが先に立ち、
「忙しいのに……大変だったんじゃないの?」
そんな言葉しか浮かんでこない。本当に下らない。
「別に。そうでもないわ。勉強の合間の手慰みよ。ゆび先を使うから、頭は
冴えるし、休まるし。ちょうど良いのよね」
 ……そして、それを簡単に認める人でもないことは、僕にも分かっていた
からそれ以上は何も言えず、そっか、と情けなく、また次の言葉を捜すこと
しか出来なかった。
 どこまでもついてくるものだとばかり思っていた山の上から聞こえてくる
贋物のお囃子の音は、住宅街に踏み込むなりヒョロヒョロと弱弱しく、ドジ
ョウのしっぽみたいにしぼんでいく。振り返っても、山はちょっと背の高い
くらいの建物に阻まれて、もうそのともし火も見ることは出来なくなってい
た。
 
 
 
                       (つづいてしまった) 
 
 

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2010年7月11日 (日)

■いとなみを空に映して・二 ~『アマガミ』・絢辻さんSS・七夕編 -更新第541回-



 
 
          *   *   *
 
 
 
 そんなことがあって、僕らは裏道を使って山の上の神社へ向かうことにし
たのだけれど。
 踏み入れたその道は、思いのほか整備が行き届いていた。石段は、さすが
に表の参道ほどは大きくもきれいでもなかったけれど、滑ったり、歩きにく
かったりすることはあまりなく、それどころか、雨を吸った木々と土があた
りの空気を冷やして心地良い。時折風が抜けると肌寒いくらいで、僕と絢辻
さん、互いの気配がそれで分かるくらいだった。屋台が並ぶ参道の人いきれ
の悲惨さは去年までの経験でよく知っているから、この選択は案外正解だ。
ただ明かりだけは心許なくて、先を行く僕が一歩一歩、段の位置や幅を確か
めて、後続の絢辻さんに知らせながら、ゆっくり登っていくことになった。
 そんな薄闇の森の中、次の石段を踏みしめながら、僕は思い切って訊いて
みた。
「それで、短冊には何を書いたの?」
「ん? 世界征服」
「せ」
「うそよ。健康祈願」
「……」
 ……もう、驚く間をくれるつもりもないらしい。絢辻さんは一瞬でオチま
で終わらせて、
「世界なんて手に入れたって、管理するのが大変じゃない。手に入れるまで
の苦労と、維持と。それを考えたら、見合うだけのリターンがあるなんて到
底思えないもの」
と、涼しい声で付け足した。ああ、それも具体的に検討した上での選択なん
ですね……。にしても。
「……それだけ?」
「そうよ? 他に何かある?」
と、あっさりだ。
 昨年、一昨年、そしてさらにそのまた前の年の分まで遡ってお願いの請求
をしようとした僕としては、いささか拍子抜けするお答えが返ってきた。
「あとは、多少、運のめぐりが良くなりますように。かな」
 そう付け足された絢辻さんの答えを訊いて、僕は戸惑っていた。これは…
…どっちなんだろう? リアリストの絢辻さんらしいのか、ゴーツクバ……
ごほん、あらゆるものを求めて止まない、飽くなき探究心の持ち主である絢
辻さんらしからぬ態度なのか? ここは一つ突っ込んでおこうと、僕はさら
に言葉を捜す。
「そうなんだ? もっとこう……合格祈願とか、何か欲しいものがあるとか
は……」
「別に。具体的な話で、わざわざお空の星に叶えてもらわないといけないよ
うなことは、今、何もないもの。自分でやった方が早いわ」
と、その答えはなるほど、前者だ。背後から聞こえてくる言葉の中に、リア
リストで実力主義者の絢辻さんが、凛と背筋を伸ばして見えた。
「そっか。絢辻さんならそうかもね」
「だから、自分の手の及ばない様なこと。運とか、縁とか。そういう要素が
ものをいうことに限るわね、お願いをするなら」
 そんな風に付け加える。
「ははっ、そっか」
「うん。そう」
 表の参道よりも幾分急でワイルドな石段に、僕も絢辻さんも、息は徐々に
あがり始めていた。お互い、返事も少し切れ切れに、熱気をはらんだ吐息が
言葉に混じり、気のないようになりながらも、僕は、確かにおみくじとか占
いとか、およそ他力本願の匂いのするものには近づかないきらいが絢辻さん
には普段からあったことを振り返る。さすがだなあと感心もする梨穂子や薫
に、爪の垢を煎じて飲ませてやりたいくらいだ。
 そうして会話が途絶え、一段、二段と上ったところで……
「そういうものが、一番、ものを言うことについては……ふぅ、もう……片
付いちゃったから」
「そうなの? ははっ、それは良かったね」
 僕はいい加減、頭も回らなくて。絢辻さんの言葉が指す先を、ろくに追い
かけもせずに返事をした、それがいけなかったみたいだ。
 僕の後ろで、ザシッ、と絢辻さんの編み上げサンダルの底が湿った石段の
砂を踏みつける音がひときわ大きく響いたと思ったら、その続きが聞こえな
くなった。
 僕はそれにも気付かずに、もう一段。そしてさらに次の段に右足をかけた
ところで異常に気付き、ようやくあとを振り返った。絢辻さんは、立ち止ま
ってしまっていた。一段分余計に空いた距離が、暗がりと乱れた呼吸とで、
変に遠近感を狂わせていた。
「絢辻さん?」
「……」
 青黒い空と、雲の紗幕を通したほんの少しの月明かり。それがさらに藪の
隙間に濾過されて射すわずかな光を受けて、絢辻さんの黒い目が、闇の中で
ぽっちり赤く怒っている。
「むぅ……」
 顔のほかのパーツは殆ど見えないけれど、釣り上がった目から大体の想像
がついてしまう。これは……さっきの件も合わせてなのか、かなりの不機嫌
だ。
「ど、どうしたの?」
「またそうやって、他人事みたいに……」
 ぼそりとこぼれた呟きと、絢辻さんのさっきの言葉が重なる。運とか、縁
とか。……巡り合わせって、もしかして……。
「……ああ」
 僕がはたりと手を打つ頃には、絢辻さんはもう動き出していた。数段分の
アドバンテージを一息に、ざしざしと登り詰めてくると、
「前、代わって。あたしが先に行く」
と、押しのけるような視線で僕を見上げた。
「ご、ごめん。気をつけるよ」
 狭い狭い石段の上で一度、ほとんど抱き合うみたいにして場を譲り合い、
絢辻さんを先に立たせる。その入れ替わりざま
「次すっとぼけたら、承知しないわよ」
と。
 脅しのように、少し寂しそうに。
 絢辻さんは、僕の喉元にポツリと囁きを落としていった。
 もちろん、とぼけたわけではなかったけれど。
「ごめん……」
 弾むように上り始めた絢辻さんのおしりに、もう一度小さく謝っておいた。


             ・
             ・
             ・


 隊列を変えて石段を上り始めてすぐ、
「で? そういうあなたは?」
と、絢辻さんが訊いて来た。短冊のお願い事の中身のことだろう。
「僕のは……そのまんまだよ」
「わかりません。説明して頂戴」
 ……まだまだ、機嫌は直らない。ぶつりとちぎれる語尾が、湿って折れた
木材みたいにけば立っていて触れるのにすごく神経を使う。……これで機嫌
が良かったら「世界平和だよ」とブツける事も出来たのだけど、今それをや
ったら、怒って帰ってしまい兼ねない。
「一つは、絢辻さんと同じだよ。健康祈願。僕と、家族と、友達と。……絢
辻さんが、ずっと元気でいられますようにって」
「そ。まあ、月並みよね。ずっとは難しいでしょうけど。それで?」
 反応もやっぱりそっけない。まあこの内容で食いつけと言われても、それ
はそれで無茶振りの範疇だとは思う。美也だって顔をしかめるだろう。
「もう一つは、『絢辻さんと同じ大学に受かれますように』」
 一段、二段、三段。僕が言ってから、結構な間がおかれた。前を行く絢辻
さんの息は、ふっ、ふっと弾んではいるけれど、話が出来ないほどじゃない
はずだった。何か考えているんだろう。
「……そう。それにはまだまだ、努力が足りないかしらね。今からお星様を
頼りにしてるようじゃ、怪しいんじゃない?」
 励ましと、憎まれ口。絢辻さんなりの葛藤が見え隠れしているようで、お
かしくて、僕は荒くなった息に密かに笑みを混ぜた。はっ、はっ、ははっ…
…。
「ちょっと! 今なにか笑ったでしょう!」
「わ、笑ってないよ!」
 すごい速さで振り向かれてすごい速さで否定する僕! な、なんでバレる
んだろう、怖い!!
「……。じゃあ、次」
 促され、まだちょっとドキドキしながら僕は三つ目のお願い事を思い出し
て、そこで黙り込んでしまった。それを見逃す絢辻さんでもない。
「どうしたの? あたしに言えない様なこと?」
「ち、違うけど」
「だったらさっさと言いなさい」
 別に都合の悪いことは何も書いていないけど、今のこの雰囲気で言ったも
のか、躊躇われた。
「……『あ』」
「うん」
「……『絢辻さんと、ずっと一緒にいられますように』って……」
 ご機嫌とりや、冗談のつもりはない。今、手に持ってる短冊には言ったま
まのことが書いてある。見せろと言われて隠すつもりもなかったけれど、音
読させられることは想定していなかったからさすがにちょっと恥ずかしかっ
た。
 それと、怖かった。
 もしかしたら、絢辻さんにその場しのぎのおべんちゃらだと思われてしま
うかも、という躊躇いがあったのだけど……さすがに、そこまですぐバレる
嘘をつくほどの馬鹿だとも、お追従で場を取り繕える器用人だとも思われて
はいないみたいだった。
「……そう」
 絢辻さんから返ってきたのは、短く、けれどどこかあたたかな、沈黙にな
りそびれた言葉の切れ端だった。僕の言葉そのままを受け止めてくれたのだ
ろう。見上げるとその背中には汗が滲んで、体は……受験勉強で運動不足な
のかもしれない、左右に大きく振れていた。その向こうには、トンネルの終
わりが見え始めていた。
「けど、それだったら……」
と、絢辻さんは何か続けようとして。そして、それとはまたさらに違った何
かに気が付いて、ぱたりと足を止めた。
「……って、待ちなさい」
 ざしり!
 サンダルで砂をすりつぶす音を勢いよく響かせて、絢辻さんは急反転、
「あなた。まさかそれ、人目につくところにぶら下げるつもり!?」
と、興奮気味にまくしたてた。
 境内がもうすぐそこだ。トンネルの出口と木々の隙間から射す祭りの灯に
照らし出された絢辻さんの面差しは。……その光が提灯や屋台のものだとい
うことを差し引いても、あまりに赤かった。
「え? そ、そりゃあ短冊なんだからもちろ……あ……」
 そのことの意味を、僕はあまり深くは考えていなかったのだけど。
 言われて、考えて。
 気が付いて、僕が気が付いたことに絢辻さんがまた、気が付いて。
 その間、ずっと黙って、にらまれて。
 やがて。
「……」
「……」
「没収」
 シンプルなコマンドとともに、絢辻さんの手のひらがにゅっと僕へと突き
出された。
「ええええ! そんな、イヤだよ! せっかく書痛たたたたた痛い痛い、絢
辻さん痛い!」
 石段一段あとずさり、短冊を守るように身をよじって逃げた僕の肩に、絢
辻さん自慢の鋼の爪が、逃がすまいよと食い込んだ。
「もっとよく考えなさい! この町に絢辻なんて苗字の家が、一体何軒ある
と思ってるの!」
「さ、三軒くらい……? 痛たたたたたたた!」
「う・ち・だ・け・よ!! いい恥晒しじゃない、それだけは絶対に認めら
れません!」
「だ、だって!」
「だってもヘチマもな・い・で・しょ! いいからそれを寄越し・な・さ・
い!」
 言葉を強く区切るたび、僕のTシャツの肩に爪痕が深く刻まれる。それが
純粋な力なのか、何かの経絡の力なのか!? 経験したことのない痛みが肩
から入ってつま先に抜けていく……それでも、僕は!
「い、や、だぁ~!!」
「な、何をそんなに必死になることがあるのよ!?」
「だ、だってこれは……! 僕の!」
「往生際が悪い! わかってるわよそんなこと! 大体、その二つだったら
……!!」
 狭い石段から体半分乗り出して……一体、踏ん張りの利かないその体勢か
らどうやって力を生み出してるんだろうか。絢辻さんは力任せに僕に自分の
方を向かせると、そこからさらに、僕の顔を覗き込んできた。困って、怒っ
て喜んで、八の字になったきれいな眉と、キラキラした絢辻さんの瞳がもう、
目の前にあった。
「……あたしが、何とかしてあげられるから! お願いだから黙って渡して
頂戴……!」
「……」
 静かに、風とも呼べないくらいかすかに空気が動いた。濡れた空気の中を、
目の前に迫った絢辻さんの体温が伝わってくる。そんな風に、彼女に頬の熱
まで伝えられてしまったら……
「………………………………はい」
逆らえる男が一体、この世界のどこにいるっていうんだろう?
 
 
 
                             (つづく
 
 
 

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2010年7月10日 (土)

■いとなみを空に映して・一 ~『アマガミ』・絢辻さんSS・七夕編 -更新第540回-


 

 
「こ、この道を使うの!?」
 
 
 
 はじめはまだ遠かったお囃子の音が少しずつ近づいて、その力強さや愉快
さのふちどりが、耳の奥でくっきりとし出す頃。
 僕は昂ぶる気持ちに誘われるまま、祭りの熱気、人々の声……そして屋台
の食べ物の匂いに釣られてフラフラと、神社の参道の方へ吸い寄せられてい
くところだったのだけれど……。
「こーら。どこへ行くの? 境内まで行くなら、こっちよ」
と絢辻さんがゆび差したのは、藪木が天然のゲートを作る、苔むした石段の
登り口だった。こんなところに裏道があるなんて、子供の頃から遊び慣れて
いた僕でさえすっかり忘れていた。

 今日は、七夕。
 僕は三枚、絢辻さんは二枚。願い事をしたためた短冊をそれぞれ手にして、
里山の中腹に鎮座まします輝日東神社へ向かうところだった。そう。絢辻さ
んが手帳を焼いたり、二人で雨宿りをしたり……僕らにとっては何かと縁深
い、あのお社だ。
「境内の裏手に行くのなら、ここを使った方が早いわよ」
「だ、だけど、せっかくの、お祭り……」
 絢辻さんは何食わない調子で言うけれど、正直、僕は愕然とした。参道の
方からは、温かな音と光が絶えることなく溢れてくる。このとき僕は、お預
けを食らった子犬みたいな顔をしてたに違いない。参道の方向と、絢辻さん
の顔を交互にチラ見して訴えるけれど……絢辻さんはまたしても、腕組みに
溜め息を一つ。険しい眉で切り捨てた。
「あんな誘惑の多い道! 境内までたどり着くのに、一体どれだけ時間がか
かると思うのよ? それに大体、人が多いったらないじゃない」
 それはそうだ。お祭りなんだから。だけど、それがお祭りの醍醐味じゃな
いか。
「でも……」
 食い下がる僕に、
「これ以上文句を言うなら、あたしもう行かない」
……絢辻さんは、バッサリと。そんな風に切り札を切られては、僕もこれは
だめだと判断する。本当にイヤがってるって分かったから、交渉も抵抗も諦
めないわけにいかなかった。
「……分かったよ。ごめん」
「そうそう。帰りにでも気が向いたら、少し覗いて行きましょ」
 僕が素直に謝ると、絢辻さんも少しだけ譲歩してくれる。いつもの僕らの
パターンだ。僕が薄く苦笑いを浮かべると、絢辻さんも得意げな笑みで返し
てくれ、その空気が嬉しくて、屋台はもう、半分どうでもよくて。
「そうだね。 それじゃあ行こうか!」
と僕は先を切り、名も知らない雑木が象るトンネルへと、足を踏み入れたの
だった。



          *   *   *



 ものの五分ほど前のことだ。
 絢辻さんが少し濃いブルーの短冊に筆を走らせて、
「まあ、こんなものかしらね」
と、これといった感慨もなさそうに小首を傾げるのを見て、僕は慌てた。
「えっ? もう書き終わっちゃったの?」
 三枚目をようやく書き終え、四枚目に掛かろうとしていた僕は、さっさと
机を離れてしまおうとする絢辻さんを振り返る。
 遠く神社の方からはお囃子の音が、……多分、テープか何かで再生されて
いるだけだろうけど、聴こえてくる。僕らはそのお祭りのメイン会場から少
し離れて設けられた、河原の願掛けブースで短冊に願いを書いていた。音の
方を振り返れば、小高い里山の中腹よりちょっと上、お社の辺りだけがぼん
やり赤く、提灯みたいな光を宿していた。
 辺りの土手や河原には、ほどほどの背の高さをした小さな笹が二十本近く
並べて立てられていて、集まった人たちは用意された長机で短冊に願いを書
き、思い思いにぶら下げていく。
「どれに下げてもいいのよね?」
 そんな人波に紛れて、絢辻さんともあろう人が、せっかくの短冊を無造作
に笹に括りつけようとするから……
「ああ、待って待って。そうじゃないよ」
と、僕は慌ててそれを制した。
 何よ、と絢辻さんはもう、短冊を枝に結わえようと背伸びの体勢。かかと
を半分浮かせた格好で、なんだか子供みたいに振り返った。そんな姿勢のま
ま待たせるわけにも行かない。僕はええいと、四つ目の願い事は諦めて、書
き上げた三枚だけを束ねて掴むと机を離れた。
「上まで行こう? そこに、一番大きな笹があるはずなんだ」
 上、っていうのは神社の境内のことだ。
 そう、それは、輝日東神社の七夕祭りに古くから参加してきた僕らには公
然の秘密。笹はこうして河原にも用意されていて、短冊もここで書くから大
抵の人はここに願いを下げていってしまうのだけど……実は、大本命の大笹
は神社の境内、しかもその裏手にひっそり立ててある。それでも知る人は知
ってるから、結構な数の短冊や飾り物が、毎年下げられていく。
「……それで?」
「その大笹の先端に下げた短冊は、願いの成就率がなんと通常の五割増し!」
「……」
 ……なんていう……。僕の熱のこもったセールストークも、案の定。絢辻
さんには通じない。冷たい目で僕を睨み付けると、はぁ、と一つため息をこ
ぼした。色々と突っ込みたいところもあるけど、と半ば怒りの気持ちを圧し
殺し、
「……わかった。とりあえず、その大笹に願掛けが出来れば気が済むのね?」
「えっと、はい……」
 なんかもう、相手にするのも面倒くさいといった風情だ。お祭りなんて、
本人のノリが大事だと思うんだけどなあ。


             ・
             ・
             ・


「だけど驚いたよ」
 しゃら、と風に笹の葉が鳴って、僕らは河原の道を歩き出す。まだ梅雨明
け宣言の出ない七月初頭の風と空気はジットリと肌にまとわりつくけど、今
日は少し風がある。天気は生憎良くはなくて、空には薄い雲が幕を引いてい
た。
 話し出しても絢辻さんからは反応がなかったから、僕は勝手に続けた。
「絢辻さんから、『七夕をやろう』って言ってくるなんて思ってなかったか
ら」
「議長。今の陳述は事実と異なります」
 ツンと澄ました思いがけない反撃に、僕は軽くつんのめる。
「そ、そうだっけ」 
「そうよ。あたしは『七夕、やらなくていいの?』って訊いただけじゃない」
 前を行く絢辻さんは後ろ手に組んだ手の指に、ひらひら、ひらひら、二枚
の短冊を躍らせて、僕を呼び寄せるみたいに歩いていく。……何が書いてあ
るんだろう。目を凝らして見ても、時刻は夜の八時をとっくに回っている。
夏だといっても町はとっぷり夜の底にあって、近づいたってそうそう見える
ものじゃない。むしろその……健全な高校生男子の僕としては、手の向こう
の、七分丈のパンツのおしりの方が、その……僕を誘っているようにも見え
るわけでして……。
「そういうことには積極的なあなたが。珍しく何も言わないから、気を遣っ
て上げたんでしょ? 勉強の息抜きも兼ねてね」
 それは、そうなんだけど。夏を目前にして、僕らの受験勉強もこれからい
よいよフルスロットルだ。だからそこは心得て、僕も敢えて黙っていたのだ
けど。……まあ、イザどうしても行きたくなったら梅原でも誘って行けばい
いやという腹はあった。
 だけれど、そもそも……。
「毎年やってたんじゃないの? あなたの家では」
「うん。といっても、随分子供の頃だけどね」
「あら、そういうもの?」
「さすがにね」
 そう。さすがに、高校生にもなって笹に短冊はやってない。こうして短冊
に願いを書き付けるのは四年ぶりくらいになるだろうか。それで四年分……
四枚くらいは書いても罰はあたらないと踏んだのだけど。
「その割には随分、欲をかいたわよね」
と、僕が手に重ねて持った三枚の短冊を見て、絢辻さんは意地悪く眉根にし
わを寄せて笑う。
「はは……積み立てた分が、今年で満期になるんだ」
「なあにそれ?」
と僕の切り返しに、変なの、とさすがの絢辻さんも呆れて苦笑い。また風が
吹いて、今朝まで降ってた雨に冷やされた空気が僕らの笑いを運び去った。
 
 
 
 
                             (つづく) 
 
 
 
 

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2010年7月 9日 (金)

■ラブリー!~ハァトのエィス・2~アニメ『アマガミSS』第二話感想 -更新第539回-

オイサンです。


  ※例によって、アニメ『アマガミSS』の感想。
   未放送地域の方、
   まだ見てなくて先を知りたくない方は閲覧注意の方向で。




■アニメ『アマガミSS』第二回・森島はるか編 第二話「セッキン」



とりあえずの失速感。


一話であった、「たっぷり、でもゆったり」感はなくなり、
ただスカスカな感じが残った。
『キミキス』で、一話中に二人の主人公のシナリオを
交代交代にやって30分をつくっていたのを、
一人分のシナリオで30分やったような薄さ。
あと、妙な焦り。
というか、その焦りが見えるせいでスカスカ感がばれるんだけど。
スカスカなのをごまかそうとして焦って色々埋めた感じがします。


ああ、フツーのアニメなんだな、という感じ。


ここでいう「普通」というのは、
『けいおん!』や『ハルヒ』なんかみたいに
波動砲を束ねて作ったバルカン砲のような、
オバケみたいな、ワンオフな感じのものではない、
数ある凡百のアニメの一つでしかないんだ、ということ。

その期を代表するような気張ったものにする気は無いんだな、ということは
よく伝わった。
なので、今後もそのスタンスと評価軸で、ゼータク言わずに褒めていく。

 ▼お話的なこと

橘さんはひとまず、そこそこの紳士性能こそ発揮するものの
ぶっ飛んだことにはならなさそう。

  ……少なくとも、この森島センパイシナリオにおいては。

お話もしっとりと、ちょっとノー天気な、
……前回の感想でも書いたけど、
「ラブコメ」ですらない、「ラブストーリー」をやるつもりなのでしょう。
ヒロインごとに、相当色を変えてくるつもりのようですね。
なんとなくですけど。
次回はやたらとイッチャイッチャするらしいですけど。

絵的には、演出含みではあるけれども使い回しくさいところも見え、
マこんなもんかなと。

一個良かったなと思うのは、
「あ、森島センパイのシナリオってこういう話だったんだ」と。
恋に必要なシナリオのパーツだけきれいに並べてあるので、
恋としての心の動きはよくわかる。
ゲーム本編だと、どうしても他のヒロインの話だとか、
森島成分でも、橘さん・センパイのアホさ・変態さがノイズとして挿入されるので
読み取りづらかったりしますからね。
それが分かったのは収穫だったかなと。
もうちょっと橘さんが「無茶に付き合ってヒドいメに遭う」というところが
描かれてれば、もっと分かりやすくはなったかもしれない。

ラブストーリーとしての『アマガミ』の再整理には良いテキストかなと思いますが、
……でもそれだと、ホントただの恋愛ものなんで、
それでエエんかいな? という気はします。
『アマガミ』としての個性はどこへいくのか?
その辺が次回以降の課題になるのかなーと思います。

複数ヒロイン登場が前提のギャルゲーをオムニバスでやることの難しさというか、
そのことに因る物足らなさ・ボリューム不足感が出ちゃいましたね。
他のヒロイン回ではその辺が修正されていけばよいのですが。


どうでもいいけど、森島センパイ、かわいいですねw
カモンカモン! 卍固めとか! ファイッw!
……かなりイタイ子だけど。
残念だなー、この人w
同性には嫌われそうなもんだけど。

 ▼アナザーヒロインズについて

美也が、「バカでカワイイ妹」から「シリアスな妹」になっているのが
新鮮といえば新鮮ですかのう。

七咲とか梨穂子とか、
特に本筋に必要とは思えないキャラをチョイチョイからませてくるのは、
3話4話で使うつもりなんだろうか?
それとも、ここでランデブーしていることが、
あとあと彼女らがメインに昇格したときに「ああ、そういう!」と
膝を打ちたくなるような仕掛け・伏線となって現れてくるのだろうか?
そうでない、ただの顔見せならただのノイズなので、やめた方が良いと思うのだが。

  ◇追記1
   ……と、思ったのだけど、余所の方の感想を読んでいたら、
   原作未経験の一見さんなのでしょう、薫のことを
   「髪型がワイルドな女子と~」と書かれているのを見て、
   ああそりゃそうか、原作情報も、前情報も仕入れない人たちから見たら、
   この先誰がヒロインになるかということも、
   オムニバスであることもわからないんだものな、
   だったら森島センパイ以外が出て来ないのは不自然すぎるわ、
   ということに気がついた
   (OPでの扱いと、サブタイトルの「森島はるか編」で何となく気付くとは思うけど)。

   けれどもそれならそれで、今回のように
   「次とその次のヒロインである薫・中多さんあたりは強調しておく、
    後ろまで間のある絢辻さん・梨穂子あたりは忘れられない程度に出しておく」
   くらいで良いのかもしれない。
   まあ、もう少し意味や含みのある出し方がされると、
   あとあとの楽しみが増えて良いと思うけど。
   追記1終わり。

絢辻さんや薫辺りはクラスメイトなので
(あと今回の七咲とか、必然性のある出方をする場合は)、
背景・サブキャラとして出てくる分には良いと思うのだけどね。

ていうか、麻耶ちゃん先生って日本史だったんだ……。

またあとで追記するかもだけど、
一先ずそんな感じです。

とりあえず、今日の時点では、
わざわざ真夜中に張り付いてまで見るようなモンじゃなく、
次の日帰って来てからゴハン食べながら録画見たって
気持ち的には全然問題の無い、
そういうレベルのものだと位置づけたい所存。



 

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2010年7月 6日 (火)

■パラダイスの確率・Ⅱ -更新第538回-

はやぶさ君のドキドキ微粒子大作戦!
オイサンです。

はやぶさ君が、イトカワさん家からドキドキ微粒子を持って帰って
くんかくんかしているようです。




ドキドキ微粒子!




ドキドキするね!



■七咲の夢を見る。



久しぶりに二度寝。
このトコ寝オチは増えていたけれど
(て言うか寝オチなんて、1、2ヶ月前までは
生涯でも数度しかしたことなかったんだけど)
二度寝はホント久しぶりだ。

朝5時に一度目を覚まし、twitterにいつもの起動音を呟いて、
さてどーしたもんかなーと思っていたらまた寝てしまったらしい。
目が覚めたら6時チョイ過ぎ。
ぐぬぬ。

……しかし、見た夢が面白かった。
内容自体はなんてことの無い夢だったのだけど。



夢に、七咲が出てきた。



場所は、地元の実家近く。
朝、学校にでも行く途中だったのだろうか、
先に出た七咲を追ってオイサンが走り、
小学校へ続く道の、急な下りの途中で追いついた。

制動をかけながら隣に並んでなんかしら声をかけたら、
「あ゙?」
みたいな返事をされて、
「『あ゙』ってなんだよ」
みたいな返しをしたら、そのやり取りが妙におかしくて
暫く二人で笑いながら歩いた。
七咲はジョギングをする時の、ブルーグレーのジャージを着ていた。

辺りの景色は……オイサンが小学生だった頃のもので、
マンションが建ってつぶれた田圃も、
駐車場になったはずの剣道場も残っていた。

途中、小学生が学校の課外活動か何かでドブさらいをしているのを横目で見、
たまに小学生に話しかけたり、話しかけられたりしながら
どうやら他愛も無い話をして歩いている……
ところで、目が覚めた。

何故、よりによって七咲さんなのかはわかりません。
マ一時期、七咲・薫に関してはワリと近くにいる妄想が続いたことがあったので
その余波か。
ついでに言うと、絢辻さんでさえ夢に出てきたことは無い。
……いや、一回なんかであったか。
中身は忘れたけど、なんかあったな。



■パラダイスの確率



なんかちょっと、このトコぐちゃぐちゃ考えが過ぎてしまったのだけれど、
先ずはフツーに一人でギャルゲーやって、
アニメ見て、
面白かったら手を叩いて喜んで、
何かの糧と、エネルギーとする。

まずはそこまで。

その良さ、美しさが日々の暮らしに沁み出すことも、
沁み出すことがもたらすものもモチロンあるけれど、
そこから先は自分にとっては余禄かなあと思います。
全部が全部は難しい、やっぱり。

知りたいこと、
欲しいもの、
遠くまで広がった、沁み出たものの上に立って見渡せば、
向こうの方には同じ水の上に立ってる人影もちらほら見える。
電極でも落っことせば悲鳴くらいは聞こえるけども、
笑い声でも、ちょっと遠すぎて、言葉も違うのかうまく聞き取れない。
ちょいと歩いて行くには遠そうだし。
車の運転もできませんしね。

知っといた方がいいことも、多々あるんでしょうから、
それにはまだまだ時間がかかるので、ボチボチ行こうかと思います。
ホッタラカシにしておくには惜しいし、
そういうワケにもいかないし。
ただ、自称周回十年遅れのオイサンには、今は無理。
今ようやくその端緒を拾い上げたばかりだから、その先はこれから手繰っていこうと思います。

それまでこの国が残っているかどうかはどうやら最近は怪しいらしく、
オイサンにはそれもようワカランわけですし、
分かった方が面白いモノやコトが書けるのでしょうから、
あくまでも書くということの線上にそれらのことも見据えて
身につけていけたら……
マ御の字かな、と思うオイサンでした。



■機動警察パトレイバー ED パラダイスの確率





以上、
ジョギングで見つけたお店や場所を再訪するためにチャリが欲しい、
オイサンでした。




 

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2010年7月 5日 (月)

■この胸にシュートして -更新第537回-

この週末……何かとバタバタ動き回って、
まあ幾つかの成果は上がったのだけどもアウトプットになってない。
オイサンです。

気分も幾らか良かったのだけれども……
……やっぱり、アウトプットにならんと落ち着かない。

写真も、その気分の良さに乗じてパラパラと撮ってはみたものの、
まだ今一つGR Digitalさんとの呼吸が合わなくて
いい感じに落とし込むことは出来なかった。
むーん。
気分は良かっただけに、残念だ。


  ちなみに、今日の記事の最後の項でちょっとだけ
  アニメ『アマガミSS』に絡む話をします。

  といっても本編には全然関係はなく、
  主題歌の「i Love」の歌詞についてのお話だけです。
  それもイヤンな方は注意して読んでね。




■スラムダンク ガールズ!



オイサンの住む家の近くには中学校があるのですが、
一昨日、用事を終えて駅から家へ帰るその道すがら。

オイサンの歩く歩道の真向かいから、
その中学の生徒と思しき女の子が六人、
わらわらとチームになって歩いていらっしゃる。

学校指定なのでしょう、皆一様に膝丈の……
お世辞にもセンスが良いとはいえない、ポスターカラーをこぼしたような濃いい青の短パンに
白の体操服を着て、
肩からは、一体何がそんなに入っておるのかエナメルの、
自分たちのおしりの三倍くらいはある大きなスポーツバッグをのしのし提げて、
ある子はアイスをかじり、
ある子はジュースをあおりながら、
内容までは聞きませんが楽しそうな言葉を交わし、
オイサンとすれ違っていきました。

何かの部活なんだろうか。
しかし……みんなほっそいなあ。

彼女らは、かわいいとか、可憐だとかいうよりも、
顔つきは猛々しく精悍で、
ひょろりと背が高く、髪は短いか、縛っているか。
短い衣服からのび出た手足は、細いのに、骨の硬さを表に出さず、
まるで梻の木のようにしなやかであることが、その歩く様から見て取れる。

薄い肉と皮膚の下で、歩趨の衝撃に腱を伸び縮みさせて、
その反動で前へと弾む躍動感。

  女子校とかだったら間違いなく
  お姉さまと呼ばれて後輩から慕われてしまうことウケアイでしょう。
  乙女のハートを持つオイサンが言うんだから間違いない
  (既に色々間違い)。

思春期の途上にあって否応なく迫り来る少年と少女の境目、
その瞬間から上手く逃れようと選んだ道ででもあるかのよう……
というのはまあ、古びた言い方なのでしょうけども。

ぎりぎり、オトコノコか、オンナノコとなるのか、
その分化の上でくるくる踊っているような、
六人が六人ともそんなんで、
なんかちょっと……感動的ですらありました。

そーいえばオイサン、
以前にもコレと似た感動を覚えたことがあったなあと思い返してみれば、
……そうそう、あったあった。

朝の神戸らんぷ亭で、
牛丼の大盛りをがっふがっふ食ってらした女子高生を見たときに
やはりその生命力の熱のようなものをまぶしく思ったのでしたよ。


  ■突撃!トムソンガゼルの朝ゴハン  -更新第120回-
   http://ikas2nd.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/post_1ddf.html
   そっか、もう2年も前のことだったか。
   彼女はもう卒業したんだろうかな。
   全然知らん子だけど。


まフォルムから言って、あの子らはバスケ部かなんかなんだろうなーと。
同じ背ぇ高でもバレー部にしちゃ力感・重量感に欠く。

でオイサン思ったんですが、
そういえば女子バスケのマンガとかってあったかなーと。
あまり聞いた覚えがない。

女子サッカーとか、大正乙女が野球やるとか、
ソフトキワモノを始める前に、まだ描けるモノ残ってんじゃないの?
と思ったりもしてみましたが……
ただ単純に、
ありすぎて困る普通の部活話になるから誰も描かないだけのかねー。
フーン(一人で納得)。

……結構ね、こういう運動系大食い女子が好きなんですよね
このオジサン。
だから『TLS1』では後藤さんだし、
『TLS2』では……一位は不動の風間さんですが、丘野さんとか好きですしね。
『3』の翼子もわりとツボで……だから、
『キミキス』では明日夏たんがいけると思ったんだけどなあ。
なんかダメだった。
というワケで、オイサンの中では絢辻さんというのは異端です。

……どうでもいい? アそう。
マそうだろうね。



■ひさびさに『アマガミ』本編をプレイ



そんな生身系女子のことも横目で気にしつつ、、
昨朝、今日はどーしてもちょっとゲームをいじりたい!!
と思って、随分久々に『アマガミ』本編をプレイ。

一体どのくらいやってなかったのかなーとセーブデータの日付を見てみたら、
5月の末になっていた。
ちょwwww6月ノータッチエースwwwww
ヒドい放置ぶりだ。
オレ別に『アマガミ』好きじゃないんじゃね?

  いや絢辻さんは好きだけど。
  マそれはいい。
  そもそも据え置き機のパッドを殆ど握っていなかったと気付く。
  なんてことだ。

時期は3週目の終わりからで、4週目の半ばあたりまでプレイ。
状況は、絢辻さん・中多さん・七咲が<アコガレ>におり、
梨穂子・薫・森島センパイが<シリアイ>にいる。
ここから<アコガレ>の面々を<スキ>に上げることは考えず、
出来るだけ多くを<ナカヨシ>に連れて行く目論見。

デその<シリアイ>のうち、森島センパイは既に失墜確定。
本当は梨穂子も薫も<ナカヨシ>に上げられる予定だったのだけど、
七咲爆弾が放課後を一日、強制的に占有してしまう都合上、上げられるのは一人だけ。

 ▼梨穂子さんは可愛くていらっしゃるなあ!

サテどちらにしたものかと思案していたところに、
梨穂子のイベント……梨穂子がヨソの男からラブレターをもらって、
主人公に相談しに来るエピソードが発生。

これも、既に何度かは見た話だったのですが……
帰り道、主人公に相談をしはじめる梨穂子ですが、
……なんかこの、「告白を受ける」という選択肢は梨穂子自身にはそもそもないものの、
一緒に帰る道程の中で
「あー、やっぱりあたしはこの人だけが好きなんだー」
とボンヤリ実感して、
「手紙の相手にたとえ会っても、自分は大丈夫」
と確信するに至って揚々と待ち合わせ場所に赴くことが出来たという心の流れが、
シンタスの演技と、あの細やかな切り替わる立ち画の隙間から
感じられました。


可愛いなあ、梨穂子は。


……マそれでも、実際相手に会うと、またなんとなくビビって帰ってくる辺りが
梨穂子母さんのいいところというかユルいところなんでしょうけど。
マそんな梨穂子を見ていて、
「……しょうがねえなあ……今回は、梨穂子でいくか」
と思ってしまったオイサンでした。

  薫さん、またもアト回し。
  すまんねェ。

……しかしこのイベントを見ていて思ったのは、
手紙で場所を指定して呼び出すなんてのは
案外ズルイやり方だなあ、ということで。

強制的に、そういう「作られた場」へ相手を引きずりこむワケですからね。
貰った方からすれば、「行かなきゃ相手に悪い、不誠実だ」
という気持ちが働きますから、オイソレとすっぽかすことも許さず。
相手の良心に良心につけこんでマクー空間に引きずり込む手だと
思えてしまいますな。
好かんですバイ。
マ呼びつける方のリスクもダメージもあるんでしょうけど。

 ▼香苗さんは普通でいらっしゃるなあ!

あ、イヤ、可愛くないって言ってるんじゃなくてですよ?
香苗さんは、これまでなんとなく「特殊なコ」だなあと
何故か思っていたのですが、
こうして見てるとすげえ普通の女の子ですね。
梨穂子がラブレターもらったときのリアクションとか。
なんで変わったコだと思ってたんだろう。

というワケで、梨穂子が<ナカヨシ>に上がり、
中多さんも<ナカヨシ>に突入するあたりまで。
中多さんの<ナカヨシ>は完全に初めてだな。
七咲の<ナカヨシ>は、クリアこそしていないものの
お話の中身はそこそこ覗き見ているはずなので、
主に攻めていくのは梨穂子・中多さんになっていきそうです。

面白くなってきたので、出来るだけ継続的にプレイしていきたい所存。



■『アマガミSS』OPテーマ 「i Love」



こないだの記事では絶品だと褒めたのですが。

TVアニメ「アマガミSS」オープニングテーマ i Love TVアニメ「アマガミSS」
オープニングテーマ i Love


アーティスト:azusa
販売元:ポニーキャニオン
発売日:2010/07/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

あのアニメのオープニングとして
雰囲気を彩るこの曲の感想は変わらないのですが、
歌詞をしっかり聴いてみると、ちょっとこう、
堅苦しいところがありますね。

最近の若い方の作る歌の傾向というか、
最近の若い方の、聴く側の好む傾向なのかもしれませんが。
ふんわりした大きめの言葉でくるむことをせず、
ワリとこう……四角くて、硬めの、意味のしっかりしたというか、
意味の部分だけで出来てるような言葉をそのまま使ってお作りになる。

  情緒でコーティングのなされていない言葉、
  といいますかね。

もちろんそれで伝えるべきことは伝わるので伝達としては問題ないのですが、
表現としてはどうなのだろう、意識していやっているんだろうか?
……と、疑問に思うことしばしば。

ふっかふかの布団で寝ていたら、
その羽毛の中に何か、角のピーンと立った桐の箱のようなものが入っている、
そんな感じで、聴いていて心が時折コツンと躓く感じが残っている。

惜しいなあ。
残念だ。




そんなこんなでトリトメもトリートメントもなく。

  トリートメントで思い出したけど、
  ボディシャンプーを導入しました。
  ……って、そんな情報でオッサンの入浴シーンを喚起して何のメリットがある!
  シャンプーだけに。
  ププー。

以上。
今朝、割ろうとしたたまごの殻が思いのほか薄く、
割り損なって中身を器の外にぶち撒けてしまった
オイサンでした。
ギャルゲーギャルゲーああギャルゲー。

……そのあと、割れたたまごに向かって
極力公にしないことが望ましいくらいの悪態をついてしまい、
ガッツリ凹みましたとさ。
ホントどーしようもないな。





……。





しかし、記事の中身から、あのお歌の曲名を記事タイトルにあててみたけど……
これは、なんかもう、心から恥ずかしいな!
分かる人はまあ、いてくれるとは思うけど。
 

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2010年7月 4日 (日)

■摩周湖~『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』より -更新第536.1回-




           --1--



St_kushiro

「ボス。ボスは、釧路は初めてだっておっしゃってましたよね」
 交差点、ハンドルを切りながら”シュン”が口を開いた。釧路を出てかれ
これ一時間、車内の動かない空気に息が詰まったのだろう。
「ん……ああ。こんな物騒なヤマで来ることになるとは思ってなかったけど
 な。北海道」
 ”ますだ”という名の男が東京で殺された。直接の死因は絞首による窒息、
遺体は海から上がった。殺されたあと東京湾に投げ込まれたようだと検死官
は言っていた。
 差し当たっての手がかりは男が持っていた町金融からの督促状のみで、そ
の足跡を追って私は北海道は釧路まで来ていた。督促状の宛名を頼りに訪れ
た、釧路市内の被害者の自宅では彼が殺されるに足るほどの話は聞かれず、
今は家人の漏らした”いいじま”という名の人物に会うために北浜へと向か
う途中、国道391号線上にあった。
 シュンは、私への同情まじりの相づちのあと、あれこれと土地の話を始め
た。風習のことや名物のこと、歴史。生粋の道産子の語りは雄弁で、都会っ
子のそれにくらべて遙かに色彩に富んでいた。けれど事件の糸口になるよう
な情報が出てくるはずもなかった。
 シュンは若かった。大きなヤマに関わるのは今回が初めてだろう。その仕
事の大きさに興奮しているのか、瞳の奥の大きな光を隠そうとしない。
「それでですね。ほら、今左手にどーんと広がっているのが釧路湿原です。
 これを挟んで西側には、『鶴居』なんていう鶴が越冬のために集まる場所
 があるんですよ。このヤマが無事に片づいたら、一度見に寄ってみるのも
 いいかもしれませんよ」
「ああ、そうだな。……そう簡単に片づくヤマとも思えないけどな……」
 私はシートに背を預け直して、一言漏らしてしまった。
「す、すみません……」
「ん? ああ、そういう意味じゃないんだ。すまない」

 別に若いののたがを締めるつもりはなかった。勢いは大切だと思う。何事
も同じだとは思うが、私のように盛りを過ぎるとおいそれとは超えることの
出来ない壁というものが、犯罪捜査には出てくる。道警が今回の相棒に若い
彼を引き合わせてくれたのも、その辺を慮ってのことだろう。まったくあり
がたいことだ。
 ふと漏らしてしまった一言はただの本音だった。件の督促状を表裏眺める
たび、この事件には、とても複雑に歪んだかなしい影が落ちていると、最初
に東京湾でホトケさん……ますだの死に顔を拝んだときに感じた予感が、胸
で確かになる気がした。
 九月。短い夏を過ぎ、車窓を流れる湿原の風景が寂しさを増しているのが、
初めての私にも分かる。
 警察官になって28年、刑事になってからは16年。事件も被害者も犯人も、
数多くのケースを見、その深みにまで首を突っ込んできた。そのありようは
本当に様々だったが、唯一共通して、かなしみの伴わない事件というものは
なかった。
 学生時代の私はとんだ悪ガキで、自分で言うのは憚られるから私を拾って
くれた恩人の言い様を借りるが、腕っぷしの強さと人情味、そして機転の早
さを買われて私は警官になったのだ。昔のガキ大将なら誰でも持っている資
質だ。始めの頃こそ抵抗を感じていたものの、不出来な弟子というのは師匠
に似るしかないもので、やがて私も町の暮らしを守りたいと思うようになり、
その気持ちのままにやってきた。それは多分、今のシュンのように。
 けれどもそうして見えてきたものは、営みの、暮らしと暮らしの狭間にあ
る黄昏色をした闇とかなしみばかりだった。思えば当然のことだ、そここそ
が私の糧の在処だったのだから。無くしたいから出会わざるを得ない、無け
れば無いで不安になる。その至極単純なジレンマは仕事だからと割り切るこ
とが出来るほど生やさしいものではなかった。普通に生きていれば聞くこと
のない、たくさんのやりきれない感情と薄汚い言葉に出会う。
『俺たちみたいな商売が、世の中から必要なくなるのが一番いい』。
 あるとき師匠がもらした言葉だが(師匠もドラマか何かから拾ってきた言
葉らしい)、師匠が殉職し、その年齢に私が追い付こうとしていても、その
兆しは尻尾も見せない。だからこうやって、そんなやりきれない数々の感情
に、今日も自分から手帳を見せに行くのだ。
「そういや北海道には、ヤリキレナイ川なんて名前の河があったっけな……」
「? 何か言いましたか? ボス」
 虚しいと思わないではない。かなしみというものには形があり、そしてそ

の輪郭が複雑であるほど深さを増す。最近では出会う人がどんな形のかなし
みを抱えているか、少しだが見えるようになった。そして誤解を恐れずに言
うならば、私はいつの頃からか、かなしみという感情を愛するようになって
いた。何も人がかなしんでいる姿をを見てよろこびを覚えるわけではない、
そこまで悪趣味ではない。その姿は、決して見慣れることなく傷ましい。た
だ人の心が持つかなしむという働きをいとおしいと思うのだ。それが何故か
は分からない。身になったと言えば、そんなことくらいだ。


Rv_kushiro_2

 道はちょっとした高台に差し掛かっていた。
「ボス、あれが釧路川ですよ」
 湿原を見下ろすと、視界の中ほどに(シュンいわく、釧路川自体は湿原の
東端にべったり沿うように流れているらしいが)、一筋の川が横たわってい
る。
「あの、えらく曲がりくねったのか。太平洋までいってるわけか」
「ええ! 市内を突っ切って、港まで」
 初めて私が返した反応らしい反応に気を良くしたのか、シュンは声を弾ま
せた。川は、生い立ちにどういういきさつがあったのか、東へ西へ、大きく
蛇行していた。
「なんでまた、あんな奇っ怪な形をしてるんだ」
「え……さあ……。それは、僕にもちょっと……」
「そうか、でもまあ」
 私はまた、疲れにくい姿勢でシートに腰を沈めた。
 疑問に思ってはみたものの、川というものは、みな山や人里の谷間に複雑
な姿を隠しているのかもしれないと考えてみた。この釧路川ほどあけすけな
姿を見せてくれないだけなのだろう。何しろこの釧路湿原というやつは東京
二十三区がすっぽり収まるほどの広さがある、それだけの広さを何の障りも
なしに見通す機会がどれだけあるだろう。眼前に広がる空間に、見慣れたビ
ルと看板を生やし、線路を敷き詰めてみると合点が行った。
「ここなら食いもんも多いんだろうし、生き物もたくさん棲んでるんだろう
 なあ」
「東京に人が集まるのと同じですね。さしずめ野生の東京23区ですよ。動物
 にしてみれば住みやすいんでしょう」
「ああ、そう言われると……どうだろうなあ……」
 私の言葉にシュンが目を白黒させたのが妙におかしくて、私は小さく肩を
揺すった。それで車内の雰囲気は少しましになった。



           --2--



Town_masyu  二時間ほど走ると、車は山あい
の温泉街に差し掛かった。

「ここいらで休憩にするか」
「僕ならまだ大丈夫ですよ」
「俺は腹が減ったよ」
「そ、そうですか。すみません、
 気がつかなくて。そうですね、
 この辺りだと……」

 私はうまいものには目がない。
寝る間もとれず、近しい者と過ご
す時間もままならない商売では、
合間に求めることの出来る唯一の
安らぎがそれだった。動物的だと
笑わば笑え、だ。
 シュンに土地の奨めを尋ねると、

「それなら、ここからまだ三十分
 ばかり走りますが、いいですか?」

と、含みありげに笑って言った。
北海道は広い。
「まあ、構わんさ」
と私が言うが早いか、シュンは大きくハンドルを切り、町をはずれて山道を
登り始めた。
 道は、バックミラーに遠く映っていた阿寒の峰々と肩を並べるほどに上っ
て行く。正直おいおいと思ったが、ぐんぐん高さを増すにつれ、山や町、そ
れに根釧の台地は遠ざかっていくにもかかわらず自分の物ででもあるように
広がっていく。その様は雄大で、上機嫌でアクセルを踏むシュンを止めるこ
とも躊躇われて、いっそ身を任せることにした。
 やがて先に見えてきたパーキングにシュンは車を入れた。
「さあボス、着きましたよ」
 ギッ、とサイドブレーキを引く仕草が若さを象徴するようだった。シート
ベルトを解く様子がどこかそわそわしている。
「着きましたよってお前……うわ、寒いな。どれだけ上ったんだ。それにこ
 こはレストハウスじゃないか? 摩周湖……第一展望台?」
 道の駅というやつかと思ったが、それとも違うようだった。
「そうです、ボス。まずは地元の氏神様にご挨拶といきましょう」
 そう言うとシュンは颯爽と目の前の石段を登り始めた。空は好天。観光の
盛りは過ぎていて人影はまばら、階段の先に見えているのは観光客向けの展
望台だった。そうなると私には、空きっ腹もなくついて行くほかなかった。
 けれども様子がおかしい。一段、また一段と上るにつれて、様子が劇的に
変わるのだ。半分も上ったところで遠方に、方角的には北東か、小さく稜線
が顔を出した。果たして氏神様とはあれのことか。
 もう一段上る。右手の近い所にも黒々とたくましいピークが見え、水の匂
いが漂いだした。
 頂上まであと数段。まなこの下端を空とは違う青色がかすめると、たちま
ちその正体が明らかになった。私の右目の端から左目の端まで、一気に青く
染まった。


Lake_masyu

 それが摩周湖だった。満々と、夏の月空をそのまま湛えたような湖面は静
かに張り詰めていた。外輪を絶壁がぐるりと囲い、ひときわ突き出た尾根は
横たわる獣に似ている。
「これはお前……すごいな」
 火山の跡地に宇宙を映す鏡を張りました。そう言われても納得してしまい
そうな、圧倒的な在り様だった。私は言葉を失った。
「摩周湖です。アイヌの人々はここを『カムイトー』と呼んでいたらしいで
 すよ。『神の湖』という意味らしいです」
 目を奪われるとはまさにこのことで、視界には湖以外何も入ることが許さ
れない。殆ど奇跡的なバランスで、人の目を埋め尽くす大きさにこの湖と山
々は出来ていた。近く右手に見えた雄峰は摩周岳、今日は天気がいいからほ
ら、知床の斜里岳まで見通せますね、幸先いいですよ、ボス!……と、シュ
ンはサービスのつもりかガイドをつけた。
「この摩周湖には、流れ込む河も出る河も見当たらないんです。それなのに
 水位はいつも一定なんだそうですよ。不思議ですよねえ」
「そうなのか? あの行きがけに見た……」
 私は湖から目を離せない。
「釧路川ですか? 釧路川の源流は屈斜路湖がそうです。ここからだと、も
 っと西になりますよ」
「そうなのか」
 見渡せばなるほど、湖面を縁取る絶壁には途切れるところがない。その斜
面にもびっしりとダケカンバの原生林が繁茂して、河らしい河は見つけられ
なかった。
「そのせいかどうか知りませんけど、濁らないんですね。生き物もほとんど
 棲まなくて。昔は何十メートルも底を見澄かせる世界一の透明度だったら
 しいですよ」
「透明。透明か」
 湖面は深い青色をしていて、風の吹くまま柔らかに波立つ。言われる通り、
生き物の影は少なくとも展望台の高さからでは伺えなかった。まして人の立
ち入ることなど至難の業だろう。
 シュンの解説の途中、ぴんと冷たい風が吹いた。九月の末と言えば、北海
道ではもう秋も半ばで、ここのような高地ともなると上着がないと厳しいも
のがある。私は肩をすくめ、申し訳程度にスーツの襟を立ててしのごうとし
た。シュンは平然と「冷えますねえ」と言ってのける。
「しかしなんだな。そんなふうに聞かされると、澄ましこんだ美人みたいで、
 こう、いけ好かなくもあるな。高嶺のなんとやら、だ」
 人を寄せ付けない孤高の佳人。交わらない故、濁らない。今この瞬間でこ
そ湖面を拝めているが、普段は霧をたててその面を窺うことすら困難だとい
うこの湖が、私には白い肩を見せて微笑する仙女に見えた。また風が吹きつ
けた。
「どうした?」
 私を見て、シュンが意外そうに口を開いて見せた。
「え……いやあ、驚きました。ボスは案外詩人だったんですね。……詩人と
 言えばボス。啄木が摩周湖のことを句に詠んだと言う話は聞きませんが、
 彼はこの弟子屈まではやってこなかったんでしょうかね」
「啄木?」
 正直、不得意な分野だった。悪がきだった私であるから、名前くらいは勿
論知っているものの、その生涯については教科書に載っていた有名な句をい
くらか憶えておればいい方だ。
「ご存じないですか? 釧路は、啄木が新聞記者として過ごした最後の場所
 なんですよ。市内にも米町公園とか港文館とか、ゆかりの場所がたくさん
 ありますよ。ボスもこのヤマが……あー……っと……」
 シュンは先ほどと同じセリフを口にしかかり、慌てて口をつぐんだ。やは
り愛くるしい男だと思った。
「啄木ねえ……。はたらけどはたらけど、だったか」
 シュンを微笑ましく思う傍ら、胸中では車中で呼び起こされた虚しさが去
来していた。複雑にうねりながら雑多な生き物の狭間を流れていく釧路川と、
高みにひとり、空を映すばかりの神の湖と、もっぱらホトケ相手の人生がど
ちら寄りなのかは考える余地もなかった。辺りにはもう、私たち以外に人は
残っていなかった。
「? ボス?」
「冷えてきたよ。そろそろ本当に飯にしようや」
 私は展望台の手すりを突き放した。神秘の湖に見惚れていた自分に、居堪
れなさを感じ始めていた。少なくとも、このまま神様の姿に圧倒されている
わけにいかないことは確かだと考え始めていた。
 しかし返した踵の目の前には案内板が立っていた。ぶつかりそうにふらつ
いた私を見て背後でシュンが吹き出すのを聞き、私は慌ててそれを読む振り
をしなければならなかった。
『摩周湖は、火山の中央部が陥没し、そこに水がたまって出来たカルデラ湖
 と呼ばれる─』
 案内板には、シュンが先から得意げに謳っていたような内容がつらつらと
書かれてあり、その終いに湖の中ほどに浮かぶ島の説明があった。
 島には、カムイシュという名があった。
 その昔、戦で息子を失ったアイヌの老婆が、敵の部族に追われて逃げる途
中で孫までも見失い、失意の末にたどり着いたこの湖で、かなしみのあまり
岩になってしまった─。
 レストハウスにむかう道すがら、今度はシュンから島の逸話を聞かされる。
少々辟易していた。そんならこちらも、今まで出くわした中で一番無残だっ
たホトケの話でも披露してやろうか、そんな風に考えて天を仰いで胸をそら
せた。その時だった。
 大きな影が頭上を展望台に向けて過ぎていった。鳥のようだった。鶴だ。
白くて細長くて、儚いのにどこか雄雄しい。その陰を追い、飛び去った方を
振り返ると、誰もいなかったはずの展望台に女が立っていた。
 女は背中を向けていたのでその面差しまでは知れないが、岩黄色のサマー
セーターの背中に髪を腰まで垂らして湖を見つめている。一人のようだが、
危うさはなかった。待ち合わせだろうか、彼女が手首の時計を気にしたとき
に、切れ長の眦に滑り込んだ瞳と私の目があった。
 何も疚しいことはない。私は軽く会釈をして、先を行っていたシュンに追
い付いた。
「なあシュンよ、さっき鶴がどうとか言っていたが、鶴ってのはこんなとこ
 ろまで飛んでくるもんなのか?」
「え? さすがにここまで飛んでくるという話は聞いたことありませんが…
 …地元の人に聞き込みでもしてみますか?」
「いや、いい……。お前、おかしなところで仕事熱心だなあ」
 それにしても不思議な陰を持った女だった。とても複雑な形のかなしみを
陰を浴びていた。そしてそれは彼女自身のものではなく、彼女を取り巻く借
り物であるように感じられた。それほど大きく、そして古びた陰だった。
 このときは、”めぐみ”という名のこの女性が、のちに我々が追う事件に
関わってくるとは思いもよらなかった。我々には地道に、源流から海へ、紐
解いていくことしか出来ないことは骨身に沁みて知っている。川面が凍り付
くことがあっても、川底の温んだ水を信じるしかないのだった。



           --3--



Lanch

 レストハウスの食堂からも湖はよく見えた。
 私とシュンは豚丼といもだんごを一つずつ頼み、ようやくありついた昼飯
を私は早々に平らげていた。シュンは……食べるのが遅かった。これは刑事
の重要な資質に欠けていると言える。お婆ちゃん子なのだろうか、丹念に咀
嚼するシュンを横目に、私は常に持ち歩いているトランプを、手遊びよろし
くシャッフルしながら尋ねた。
「さっきの話だけどな。シュンだったら、その婆さんに何をしてやれると思
 う?」
 さすがに、少し唐突だったようだ。シュンの箸が止まった。
「島の婆さんだよ。息子と孫を殺されて、くたびれきった婆さんが目の前に
 現れたら、お前どうする?」
「カムイシュのお婆さんですか? それはもちろん、ホシを挙げて、罪を償
 わせますよ」
「そのあと」
「そのあと、ですか」
 呟いたあと、シュンは箸をすっかり丼の上に預けてしまい、腕組みをして
考え込んでしまった。いい、いい。冷めるから先に食っちまえ。そう言おう
とした時、シュンは再び箸を取り、ぱくぱくと米を口に運び始めた。そして
言った。
「何もしません」
「おいおい、えらく薄情だな」
 意外な答えに今度は私の手が止まる。シュンは私の非難めいた調子を振り
切るように、すごい勢いで米をかき込み始めた。私の質問に腹を立てている
ようにも見えた。
「ええ。かも知れません。ですけど、とにかく忘れないでいてあげて、とき
どき会いに行きます。お婆さんが亡くなるときに誰も傍にいないなら、僕が
手を握っていてあげたいと思います」
 僕は医者じゃないし、お坊さんでもないですから。軍隊でもない。犯人を
捕まえたら、出来ることなんか何もないです。だったらあとは僕個人として、
彼女の新しい暮らしをお手伝いをするくらいしか、ないじゃないですか。
 口にものを詰め込みながらの熱弁だったので正確に聞き取ることは難しか
ったが、シュンは多分こんなことをまくし立てていたように思う。やがて残
りを全部平らげると冷やをあおり、椅子に乱暴に背を預けた。そして続けた。
「でも今は、まだ犯人を上手に捕まえられるようにならきゃならないんです。
 まずはそれからです」
 うつむき加減の一言だったが、瞳の奥の光はよく見えた。刑事になったこ
とに何か理由でもあるのだろうか。もしくは、以前のヤマでヘマでもしたか。
いつまでも顔を上げないシュンに、つまらない質問をしたことを少し申し訳
なく思って私はまたカードをきった。
「まあ、そうだな。安心しろ。今回のは長いヤマになるよ。教えてやれるこ
 とも多いだろう」
 私は、押し黙り、視線を落としたままのシュンの目にも触れるように、マ
ッチ棒を十五本、テーブルの上に転がしてやった。シュンの表情が不思議そ
うにほぐれて、目の前に滑り込んできたものをつまみ上げた。
「……なんです?」
「チップの替わりだよ。食い終わったんなら一勝負と思ってな」
 同じように十五本、数えて取ると私は自分の手元に置いた。
「ブラック・ジャックなんてどうだ」
「ボス。捜査中にトランプなんかしても良いと思っているんですか?」
 私は答えず、自分とシュンの間にカードの山を据え、顔の前で手を組んで
シュンを見据えた。
「……本気ですか?」
「長いことやってるとそんなもんだ」
 シュンは小さく溜息を落としたかと思えば、先ほどまでの深刻ともいえる
表情を一変させた。
「……わかりました。そこまで言うなら僕も嫌いなほうじゃないし、つきあ
 いましょう!」
 一つ、シュンのガイドで気付いたことがあった。そうだ、かなしみには色
はなかった。どんな凶悪犯でも、かなしみがどす黒く濁っていたりはしない。
いつだって驚くほど透き通り、彼らはかなしみの前に平等に純粋だった。か
なしみに透かすと心の奥底まで見通せた。かなしみはとても美しかった。

 摩周湖を満々と満たすもの。カムイシュにまつわる言い伝えは、その物語
がまさしく事実であったのか、それともアイヌの人々がそれと知らせようと
言い伝えたものなのか。いずれにしても出来すぎた話だ。私は自分のかなし
みを見透かされたような気がしてシュンを見た。勝負事にはまるで向かない
顔つきで、手札を睨んでいた。
「……ところでボス、僕は思うんですがね……。? どうかしましたか?」
「いや、なんでもないよ。言ってみろ」
 思いの外、目の前の若い刑事に教わることも多くなりそうだ。そう思った
ことは、今後のことを考えて伏せておいた。
 結局、私はこの事件でもたくさんのかなしみを目の当たりにすることにな
る。
 親を失った子のかなしみ。子を失った父のかなしみ。
 償いたくても償いきれない罪を負い、逃げ出すしかなかった者のやりきれ
ない思い。
 捨てられた者。
 獄中の男。かなしみを感じても、泪を流すことさえ木偶人形に託さねばな
らない自分が、またかなしい。
 かなしみを、かなしいと感じることの出来る心は健やかだ。そしてかなし
みは、忍び和らげることは出来ても、逆らうことや消し去ることは出来そう
もない。そうして針が振り切れたとき、人は病のように罪を犯すのだろうか。
真相を知るにはまだ時間がかかりそうだった。師匠はどこまで尻尾を掴んで
いただろう。
 何か重要な手がかりを得られたような手ごたえを感じたが、ほどなく私た
ちはここを発たねばならない。何しろ私の手元には、マッチが既に二十八本
もあるのだ。

Mt_oakan

 私は、いつかもう一度、心おきなくこの摩周湖を眺めに来られるようにと
願い、窓越しに弟子屈の空を仰いだ。オホーツクを臨む知床の峰までも、く
っきりと見渡すことができた。



                             『摩周湖』
       ログインソフト「北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ」より
          (1987.06.27 ファミリー・コンピュータ)

 
 
 
 
 
はいどうも、オイサンです。 
イキナリ何が始まったのかとお思いの方も
おられたりおられなかったりだと思いますけど。

この「摩周湖」という短編は、何年か前にオイサンが、
『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』というファミコンソフトの設えを借りて書いた
SSもので、今回それを再掲してみました。

なんでいきなりコレなんかと申しますと、
原作となるソフトの発売日が1987年の6月27日ということで、
6月の頭に何かの告知で
「発売23周年記念にオフしようず」
のような記事を見かけ、
「おお、ほなオイサンもなんかしよか」
と思ったのですが……

 「23周年て、中途半端くね?」

と、ネタだと気付くのにちょっと時間がかかってしまったということもあって、
せっかくなので載せてやろうと、このように思った次第です。

  そしてその当日の27日にも載せるのをすっかり忘れてしまっていたので、
  今になった、と。
  ぐだぐだにも程がありますが、マいいかなと(いいものか)。

古いゲームですし、もう知らない方も随分おられるとは思いますが、
今やり直してみても十二分に面白いゲームです。
スタイルはコマンド選択式ADVと、もう相当に古めかしいですが、
20年以上も前に、こんなに骨太の物語が、
あのファミコンのピコピコサウンドとカクカクのドット絵で描かれ、
子供たちの間で遊ばれていたのかと思うと、ちょっとしたショックを受けることウケアイです。

実際オイサンも、摩周湖を見に行こうと思い立ってから
このゲームのことを思い出してやり直し、
「このゲーム、こんなすげえ話だったのか!」
と、小学生当時には感じえなかったたくさんの機微を改めて感じ取り、
大きなショックを受けたものです。
以来オイサンの中でこのゲームは、物語ゲームのオーソリティとして輝き続けています。

  でも、多分ね、『神宮寺三郎』シリーズとかも
  真面目にやったら相当湿ったお話しだと思いますけどね。
  そっちの方はあんまり明るくないんだ、オイサン。


マそんなことでしてね。


昨年、また『アマガミ』でもってゲームの物語の面白さという物を
改めて認識したオイサンですので、
キレーに騙されてしまったお祝いに、こんなものでも載っけておこうかなあと、
思った次第でございますよ。

ちなみに、文中のお写真なんかは、オイサンが実際に現地で撮ってきたものです。
再来週に控えている三連休にも、久方ぶりに北行きを計画しておりますんでね
(つっても10カ月ぶりくらいなんで、フツーの人の感覚からしたら「また行くの!?」
 ってなもんでしょうけど)、
また何か、面白いお土産話でも出来ればと思います。


以上、
この土日はワリと下らないことでバタバタ動き回っていて、
気分ばかりは良かったもののあまり良いアウトプットが出来なくて
不完全燃焼なオイサンでした。



……。


別にね、お出し出来るものがないから再掲ってワケではないんですよ?
エエ、決してね。



 

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2010年7月 2日 (金)

■ラブリー!~ハァトのエィス~アニメ『アマガミSS』第一話感想 -更新第536回-

オイサンです。

ま、タイトル通りのお話ですんで。

まだ放映前の地域にお住まいで、中身の話なんか聴きたくない!
と思ってる御仁はお読みにならないことをお奨めします。

あとはまあ……オイサンは基本的に信者ですけども、
アカンもんはアカンといいますので、
そーゆーのがイヤな人も、読まん方がエエと思います。
そーゆーのを世間的に、信者と呼ぶのかどうかは知りませんが。



■The First Impression



さて、いよいよ放映の始まりました、
『アマガミ』のTVアニメであります『アマガミSS』。
最初の気持ちは……

  ああ、やっと始まってくれたんだ。
  始まって良かった。

そんな感じ。

どうしてかって……
なんかもう、ファンの皆さんの間に、悶々とした雰囲気が漂ってましたんでね。
どうなる、こうなる、
いやああなるに違いない、こうに違いない、
……とかってね。
ホントもうね、見るに堪えないくらいで。

  『キミキスpure rouge』の成功やら失敗やら、福音やら呪縛やら、
  色々あったことも含めてね。

なのでオイサンは、ウマくいこうがコケようが、
とりあえずもうアト戻りの出来ないところまで来て、
ある程度実体のある、幻ではないものとして目の前に現れてくれたことが
何より嬉しいというか、安心感があるというか、諦めがついたというか。

正体の見えない敵が、勝てるかどうか、攻略法もわからないなりに、
ひとまず生きた一人の人間として目の前に現れてくれたような、
そんな安心感が、まずある。

それを素直に喜びたいと思います。



■作品としての感想・概観



で、全体的な感想。

あのね、すっごくいいです。
オイサン的には、現時点では満点近いと思う。

  マまだ2回しか見てませんし、オイサン第一印象すっごく甘いので、
  その辺は考慮に入れて下さい。
  冷静なつもりで、大抵テンション上がっちゃうたちですからね。

でもまあ、イヤだと思うところ、
つまらない、気持ち悪い、そんなイメージは一つも受けませんでした。

絵から、音から、物語から。
何から何まで、マイナスイメージは殆どありません。
以下でそれぞれ細かく書いていきますが(そんなに細かくもないですけど)、
マこまかーいとこですね、気になったところは。
それもまた大事な部分ではありますが、
本筋にはあまり影響ないので、マ問題ないかなと。



■絵的なお話



先ずは見た目の話から。

まキャラデザに関しては、発表当初から色々言われてもいたみたいですけど、
オイサンは、動かして見せる、という意味ではこれで良いと思ってます。
ギッチギチに原作に似せようとして、あとあと緩んでしまうのでは印象悪いですからね。
それよりは、初めから動かしやすい様に描いておいて
見る側に慣れさせてしまうのが得策かと。

勿論、原作とのズレを感じないではないですけど、
全然別物というほどでもない、
でも別物じゃないわけでもないという、イイセンに落ち着いていると感じる。
心地良い違和感を感じさせてくれます。

  「あ、オイサンの知ってる輝日東とはまた違う輝日東なんだ、
   でも輝日東であることにはかわりは無いんだ」

ということを常に忘れないでいさせてくれる、
そんな効果を感じます。

そしてその似せることを犠牲にした分、動きの密度はかなりある。
地味ではありますが、そこがすごい。
アレです、3Dではなく、2Dにとどまることでその極限を目指した、
原作『アマガミ』の超絶立ち絵スクリプトと同じことです。
この動きの密度を最後までキープ出来るかどうかが
この作品の評価を大きく左右しそうです。

個人的には、バイプレイヤーとしての梅ちゃん、
そして薫がすごくいいですね。
見ていて楽しい。
七咲は第一話では殆ど出番は無かったんですけど、
カッコイイ。
よりボーイッシュに、へたすると青年くさくまで描かれてる。
しゃべり出したらどうなるのか……落差づけのために、強めにしてあるのかもしれません。



……ん?



絢辻さん?



麗しくてらっしゃるに決まってんだろ。
バカなコトを言うもんじゃないよ。

あとね、背景美術。

ゲーム本編では描かれなかった、
輝日東という町の風景が補完されことが先ず嬉しい。

……のですが。
ちょっとここで、幾つか気になる、不自然な点が。

風車? があるの?
そういう町なのか。
『キミキス』の舞台、輝日南にはあったっけ?
非公式とはいえ、暗黙に地続きの世界観なんでしょう?
その辺の整合性は大丈夫なのですかね。

あと、建物内部が異様に広い。
橘家。
学校の廊下。
美術館みたいじゃないの。
正直、ものすごいお金持ちの、お坊ちゃんお嬢ちゃんの学校みたいに映っちゃうよ。
いいのかこれは。
……って、オイサンの通ってた学校がビンボーだっただけか?
い、今時のお子さん方はみんなこんな立派な学校に通ってらしたんですかね?

……などという、様々なものとのスケールの対比が、なんかおかしいんじゃない?
と思える部分がちょこちょこと。

あとは……OPがまだまだ止まり気味(笑)ですけど、これはまだまだ変わるねえ、きっと。
もっともっと動くでしょう。あとあと。
そこはまだ、第一話ってことで。
2クールもあるんだし、途中交代もありえるでしょうし。
買いますよ、良ければ。
買いますから、良いものを拵えて下さい。
期待してます。
下で書きますが、OPの曲は大好きですわ。



■音的なハナシ



音楽・効果音、そんな話。
自然。
すごく自然。

曲そのもののトーンもそうですが、
その使われ方が控えめながら心得られていて、
オイサンのようなお年寄りにもしんどくなく、飽きることなく見ることが出来ます。
上品、ていうんですかね。
見てて聴いてて、疲れない。
大事なことです。

  あんまりガジャガジャ鳴らされると、
  それだけでかなり消耗しますんでね。
  やかましいのはワリとダメージです。

OP/EDもすごく良い。
特にOPは絶品!

でも……これは、カバーとかじゃなくて、オリジナル新曲なんですよね?
正直オイサンは「アレ? これなんかのカバーか?」って思ってしまいました。
具体的に誰の何て言う曲に似ているか、というのは言えないし分からないし、
実際似た曲があるのかどうかもわかりませんが、
そのくらい「いつかどこかで聴いたことのあるような曲」に聞こえました。

ですが、それを補ってあまりある雰囲気の良さ。
マその辺は好き好きあるでしょうけど、オイサン的にはすごくあり。

EDはヒロインごとに変わるらしいのでアレですけど、
マこちらも好きですね。
CD出たら、御祝儀込めて買っても損には感じないと思います。

あとね、効果音もマンガ的な音ではなく、
自然音に近いものを選んで使ってる様な気がしますね。
転んだ時に「どしーん!」じゃなくて「どたっ」っていうような。

そういう自然さ・過剰演出でない感じが、
落ち着いてて好きです。
どっちにも寄ることの出来る作品であるだけに、尚のことね。



■お話的なハナシ



デ最後に肝心の、物語・シナリオのお話です。

第一話のお話は、当初の予告通りオムニバスの体裁で、
森島センパイをメインヒロインに据え、
ゲーム本編でいうところの<デアイ>レベルのラストまで。
主人公が告白の第一弾をキメて、
ぽっくりとフラレるところまでを描いてました。

いや、かなり進みましたね。
びっくりしました。
しかもその進行の中には、七咲を除く残りの四人のヒロインとの<デアイ>も
描かれていますから、なかなかの密度です。

そしてまた、いいところで切ったな、という感もあり。
原作体験組はともかく、
初見組の方々にしてみれば、「え!? いきなりフラレんの?」
ってなもんでしょう。



で、そんな中。



……ちゃんと、主人公のトラウマの場面から入ったことに、まず驚いたりしてw

いや、だって無視されたって全然不思議はなかったですしね。
当たり前の様でいて、ある意味意外で、
やられてみて「おおそうか、そうだったそうだった」と
こっちが気付かされたくらい。
ですが、コレを最初に描くか描かないかで、
あとあとの展開や出来ること・出来ないことが色々変わってきますから、
ちょっと先が楽しみにもなりますな。

で、お話の展開は、王道のラブコメ。
もしかすると「コメ」成分さえとっぱらって、「ラブストーリー」かも知れない。
その分、愉快さや橘さんの変態紳士成分は今のところナリを潜めています。
森島先輩も。
今のところ、ただの無邪気なお姉さんになってます。
惚れてまうやろー、的な。
あのねえ、あれだけ優しい優しい言われながらすりよられたら、
勘違いしますて。ゼッタイ。

  ……が、次回予告を見るにつけ。
  次回は結構、やってくれそうですよw?

あと感心したのは、時間の間の見せ方ですかね。
展開は早いのに、その間に流れている時間の長さをちゃんと実感できるツクリ。
すごい。器用だなこの監督・演出さん。
上手いと思う。
何がちがってそうなるんだろうか。

30分で、メインヒロインの総(-1)登場をやった上で
ラブリーの物語をあそこまで進めているにもかかわらず、
詰め込み感や性急さを感じさせない。
ゆったり過ぎもしない。
気付かれにくい、地味なアビリティだと思うけど、
これはとても貴重で大切な技術だと思います。
一番感動したのはそこかしら。

 ▼オムニバス構成について

でも、オイサンが一番注目しているのはここ。

あそこまで、全ヒロインの時間を地続き的に描いてしまって、
この先どうオムニバスってゆくのか?
それがすごく楽しみ。

オムニバスのあり方に一石を投じるような構成を作り出してくれるのであれば、
それはそれで、『キミキス pure rouge』がやったように、
ギャルゲーのアニメ化のあり方にまた一つ新しい定石が生み出されることになる。
オイサンにはそれがすごく喜ばしいことだし、まず面白いと思う。

色々と妄想も出来ますしねえ。

まさかとは思うが……オムニバス、一人4話で順番に、って、
各ヒロインの第一部を森島 → 棚町 → 中多 → 七咲 → 桜井 → 絢辻で一巡り、
で二巡目で第二部をまた森島 → 棚町 → ……とかって言うんじゃないだろうな!?

とか。
現時点でのオイサンの見立てでは、ですね。



……ある場面で、
ヒロイン六人がニアミスを起こすシーンが設けられているのですが。
その時を起点に、
主人公がどう動くか=誰に向けて踏み出すのかによって、
その先の展開が分岐する、みたいな、
パラレルワールドとしてのオムニバスの描き方をするんじゃないのかなー、
なんて、
あのさりげないながらもわざとらしいまでのニアミスの場面を見て、
ふっと思ったのでした。

ですからどのヒロインの話でも、
エピソードの一つ目では、今回と似たような時間と場面で構成されながら、
僅かずつメインとなるヒロインへと主人公の視点・心情が重みづけられて描かれ、
例のニアミスのシーンで、
第一話だったら森島先輩へと踏み出した主人公が、
第五話目の薫編では薫へ向けて踏み出す、とか。

そんな感じでね。
あくまでも自然に、時間を戻し、分岐させるんじゃないのかなー、と。

  そしてそれも、さすがに六回まるまるやってしまうと飽きられるだろうから……
  4人目の七咲あたりでは、ちょっと変化をつけてくるんじゃないだろうかと。
  そんな風に考えてます。
  そのために七咲を、第一話では動かしてないのかな、とか勘繰りながらね。

なんか一捻り二捻り、ありそうなんですよね。
そういうところで、攻めたなあ、考えたなあ、工夫したなあ、と、
思わずうなってしまうような手法を見せてもらえて、
見届けることが出来るなら。
そこの描き方がすっごく楽しみですわ。

先々週だかのWebラジオで、アスミス・シンタスが、
「ああ、毎回こういう(新しいヒロインのエピソードの)始まり方するんだ!
 ……って、びっくりしましたもん。新しいですよね?」
「あのねえ、あれなら、見てる人も、すごく自然に気持ちをリセットできると思う」
みたいなことを言っていたので、
正直、それからずっとワクワクしてたのです。



あと、関係はありませんが。



EDで、森島先輩がトランプのハートのエースを掌で弄び、
クルクル回しているのがやけに印象的でした。
そうだな、表の顔だけ見る限り、
彼女は『アマガミ』におけるハートのエースなのかもしれない。
そんなことで、今回の記事はこのタイトルです。

……いや、ハートのクイーンか?

あ、ちなみに。
心配されていた裡の字の姿もOPでは描かれていたので、
何らかの活躍の場面が用意されることも、ま、あるかもしれませんな。



■そして話は総括に戻る



まあ、なんかその、ねえ。
ゲーム本編の『アマガミ』の方は、<スキBAD>ありきのもので、それはどうなんだとか、
それを魂としてもつ物語を映像化するにあたって、
その魂はどのように昇華(消化?)されるべきかとか、
いろいろ話はあったし、今尚あるけども、
そしてそれが今後、このアニメ版『アマガミ』にどう影響してくるか、
そこへの興味も尽きないけれども。

とりあえず現時点、産み落とされた第一話を見る限り、
とても幸せな、ラブストーリーの舞台としての輝日東をハサミでシャキシャキ、
迷いなく切り抜いたものに、見えていますよ。

今はね。

これが今後のこのまま行くなら、
……もしかすると、半年を持たせるには
  ちょっとタイクツなものになるかも知れないけども……
それはそれで良いものになるであろう気はするし、
暗黒色をした魂が、どこかで鎌首をもたげてくるのかもしれない。
オイサンはそれも大歓迎。


R0010424


マそんな感じでヒトツ、
ひと先ず第一話は第一話として、
そういう予感を持たせるというミッションに成功していると、
オイサンには思えます。
来週以降も楽しみです。

  本当はもう少し、『アマガミ』のコンテンツ世界全体を見渡した時の
  この作品の位置づけとか、掘り下げた話もしてみたいのですが、
  まだまだ第一話、確信が持てない部分を無理に書いても仕方がないので、
  その辺はおいおい書いていきたいと思います。

幸か不幸か、オイサンが一番見たいものは今年の最後まで
出て来ないワケですからね。
今年も年末まで気長にお付き合い戴けると幸いですと、
半期の境目にかこつけてお願い申し上げる次第なのでした。


それではまた来週お会いしましょう。
いやぁ、アニメって、本っ当に素晴らしいものですね。
オイサンでした。
サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。


 

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2010年7月 1日 (木)

■クラス委員長の日記・一日目~『アマガミ Precious Diary』感想 -更新第535回-

よろしくない。
7月です。
オイサンです。


 ※アニメ『アマガミSS』の感想やなんかについては、
   まだ放映の始まっていない地域もありますんで
   また別記事にして載っけることにします。

   つか、現時点ではまだ放映されてねえけど。

   後ろの方にマンガ版『アマガミ Precious Diary』の感想を書いていますが、
   あくまでマンガの感想だけなのでご安心下さい。
   ここは愉快で素敵なインターネッツです。
   つか、『Precious Diary』の感想を見たくない人はご安心されると困りますけど。




■いらいら。



うーん。
なんだろう。
今日は朝からすごくイライラが募ってしまって、良くない気分。
どうしようもないな、こういう時は。

ゆんべも寝落ちして、睡眠が短時間に分断されてしまったとか、
フツーに暑いとか、
そういうことの積み重ねが原因なのだと思いますが。
いらいらいらいら。

解消しようとカラダを動かすにも、
動かすことも、そもそも動かそうと考えること自体も億劫で、
億劫がってる自分にまたイラついてみたりする。

マそこで黙って動かしてしまえば
あらかた改善されることは分かっているんですけどね。

甘いものを食べてみたり、ちょっと寝てみたり、
音楽を聴いてみたりと緩い方法で解決を試みるもダメ。
余計イライラする。

そんな気分でサテどうしたものかとシゴトバに続く道を歩いていると、
前を行くオニーサンが、
道すがらの空き地から歩道まで飛び出して生えている背の高い雑草を、
ところどころ、ひと撫で、ふた撫でしながら歩いてお行きになる。
それを見てふうんと思い、ちょっと真似をしてみると、
これがなかなか具合が良く、ちょっとだけ気分が落ち着いた。

うーん。
文字通り、緑に触れるとか、何かに触る、
触感から何か刺激を入れるというのは物によってはそれなりに
何かの解消になるみたいだ。

結局このあと、
軽くストレッチをして気分はすっかり晴れたんですけど。
こういうとき、ネックになってるのは大概、
首周りの凝りとか血流の悪さなんですけどね。
分かってるんだけど。
気分が良くないと、それも素直に受け止めたくないとかあって……
バカだねオイサンは。

これで草で手でも切ってればもうどうしようもなかったと思うのだけど。

あと、「こういう時、絢辻さんはどうやって解消してたんだろうなあ」とか、
やっぱり考えてしまう程度にはご病気。
……生理のときとか。

……その辺は別に、「生理だから」でいいのか。
当たり前のことだもんな。
そういう日がない方がむしろ気持ち悪いし。
……ていうかオイサンは高校が男子校だったものだからその辺の感覚は分からんが、
共学だとフツーに生理で具合の悪い子が同じ教室にいたりするんだなー。
それは……男子としてはどんな気持ちがするモンなんだろうか。
中学ン時は共学だったから、いたはずだけど。

  気にしないオイサンみたいのには関係のない話だってことか。

というワケで、食べてみた甘いものは
ただの余剰カロリー摂取になってしまいました。
美味しかっただけでした。
ぽてちん。



■素敵なアウトラインプロセッサが欲しい。



いきなり、全ッ然関係のない話をしますけど。
……オイサンは、Microsoftのメールソフトである、
Outlookをメモ帳代わりに使います。
使うのが好きです。
大好きです。

些細なメモをとるのに、いちいち
「ファイル名を決める・ファイル名をつける・
 格納するフォルダを探す/考える/決める・どっかのフォルダに保存」
という面倒な手順を省くことが出来るので、便利なんですね。

  この手順、意外とダルいんだよねえ。

Ctrl+s一発でサラッと保存が出来、
ソフトさえ起動してしまえばどこに保存したのかすぐに探し当てられるので
メモを見失う心配もない。

この点においては、このソフトはワリとスグレモノだなあと思って使っております。
……ただ、肝心のテキストエディタとしての機能がお粗末なので
あくまでメモ用ですけど。

このblogのネタや荒書きなんかは、
かなりの割合でOutlookで書いてたりします。
そういう動作の出来るテキストのエディタ+文書管理ツールがあってくれると
なお良いのですけどね。
探すと、アウトラインプロセッサというものになってしまうみたいですな。

ちなみにテキストエディタはMKEditorを使ってます。



■『アマガミ Precious Diary』一巻



ヤングアニマル本誌の連載をずっと追いかけてきた、
東雲太郎先生の『アマガミ Precious Diary』。
その感想です。

アマガミ 1―Precious diary (ジェッツコミックス) アマガミ 1―Precious diary (ジェッツコミックス)

著者:東雲 太郎
販売元:白泉社
発売日:2010/06/29
Amazon.co.jpで詳細を確認する



原作『アマガミ』の絢辻さんシナリオを、
時折場面をミックスさせたり、ルート交錯をさせたりという工夫や味付けはありつつも、
ほぼ忠実にトレースしてきた本作。
ポンサクレックではなく。

今回、めでたく単行本化されたのでモチロンヌ購入。
アタマから読み直してみました。

基本的な感想は今まで書いてきたことと変わりませんが、
改めて気付いたことが何点かあったので
それについて書き留めておこうかなと思います。

 ▼1. ポケットアヤツジサン 白/黒

改めて、絢辻さんにときめきました。
よく出来た、普通の高校生としての絢辻さんに。

「絢辻さん」といえば、
猫かぶってて、裏では色々腹黒いことや薄汚いことをたくらんでいて、
超ハイスペックでSっ気があって……という面がクローズアップされ、
そこがお話のメインになってはくるのですが、
本作ではむしろ絢辻さんの「白い面」、すなわち、
「猫をかぶった状態でいるときに表面に出てくる本音の部分」
が強く描かれてるよなあ、と感じました。

どーいうことかと申しますと。

オイサンは、絢辻さんには「白い面」と「黒い面」があって、
そのどちらもが絢辻さんの本音であると思っています。

  ……というか、
  「そのどちらにも、絢辻さんの本音は浮かび上がって来る」
  と言った方がより正確なのですが。

要するに、
絢辻さんには何か成したい一つ(かどうかは分かりませんが)のコトがあって、
それを完遂するために絢辻さんは、
「絢辻さん・白」と「絢辻さん・黒」を使い分ける必要がある。
「白」がウワベ、「黒」がホンネというのではなく、
胸の奥底に眠るヒトツ本音を実現するための道具立てとして
「白」と「黒」を用いている、と解釈している、ということです。

ゲーム本編ではその「黒」の面がクローズアップされて描かれるのですが
(絢辻さんの物語自身の中でその部分が大きなウェイトを占めるので
それはそれで当たり前ですが)、
『Precious Diary』では、「白」の絢辻さんが大活躍してるな、
と思いました。

  そもそも、絢辻さん・白(ポケモンみたいになってきたな)の
  ヤルことナスことなんてのは、地味なんですよね。

創設祭の実行委員に立候補する場面にしても、
遅くまで残って委員の仕事をする場面にしても、
ワリと「すぐ隣にもいる、真面目な女の子」に見え、
絢辻さんが本来持っている(とオイサンは思っている)
実直さ・不器用さの魅力を際立たせて、
「委員の仕事を、遅くまで残って黙々とやっている女の子」
として映り……、
黒い面も知っているオイサンとしては、
そのいじらしさ・自律性の高さに改めて胸をときめかせてしまった、
とまあこういうワケです。

連載開始当初はなぜかそのことに気付くことが出来ず、
「黒っぽさが足らず物足りない」と感じていたのですが、
マこれについては、
連載開始時点でオイサン自身が「絢辻さん・黒」の挙動に
期待・注視しすぎていた、ということが大きく影響しているのでしょう。
本編で見えづらかった部分を補完して欲しい、という思いが強かったがゆえに。
多分、まっさらな状態で読んでいれば、
「あ、絢辻さんてそういう普通の優等生なんだ」
と思えたのだと思います。
出されたものに対して素直になりきれなかった、オイサンのミスです。

 ▼2.ぼくのかんがえたあやつじさん

デ、じゃあなんで今作ではその
「クローズアップ・白」が起こっているのかなーと考えてみたのですが、
……この話の中での絢辻さんは、あんまり超人っぽくないんですよね。
派手さやカリスマ性が、あんまり感じられない。

  ひと先ず一巻に収録されている時点まででは、ですけど。

しっかり比較したわけではないのでキチンとはわかりませんが……
絢辻さんの超人性やカリスマ性を描くイベントが
薄味なのかはたまたカットされているのか、
もしくは量的には同じなのだけどゲームとマンガという媒体の差が、
同じ情報量でも伝達する印象に差異を生じさせているのかはわかりませんが、
『Precious Diary』の紙面からは、
絢辻さんの持つ良い意味での「派手さ」、
「華」の部分がかなり殺がれていると感じます。

  クラスの真ん中にいる子、というイメージではない。
  ゲームの『アマガミ』でもクラスのど真ん中にはいませんが、
  それでも中心付近に位置しているようには見えます。
  『Precious Diary』ではそれもない。

ただ、絢辻さんに課せられる課題の大きさは変わらなく見えるので、
読者のオイサンからは
「少ないパワーで大きな問題に立ち向かおうとする」絢辻さん、
つまり、真面目で、一生懸命で、そして控えめな女の子として、
描かれている印象を受けたのだと思います。

  えーと、この辺で誤解がありそうなので補っておくと、
  それがアカン・失敗だというわけではないですよ、モチロン。
  上で書いたみたいに、
  「違う印象の絢辻さん」を生み出すことに成功していると思う、
  という話です。

 ▼絢辻さんを揺るがすもの

……マかといって、それによる弊害が全然ないワケでも勿論なくて、
「超人性」と同時に「孤独」の部分も弱まり、
また「何故猫をかぶるのか?」という謎についても
言及しづらくなっているように思います。

絢辻さんの物語の出発点としては、
「家族をどうにかしたい(見返したい/見切りたい)」
という原点があり、
その上に「目標」が成立し、
そのための努力として「超人性」を獲得してかつ「猫をかぶる」わけですから……
超人性が弱まると、それに引きずられ物語全体に漲るはずの「力の量」のトーンが
ワンランク下がってしまうのでしょうね。

なので全体的には、ちょっとおとなしいなーと。

ゲーム本編でも本作でも、絢辻さんが抱いている「強い気持ち」の部分は、
それこそマンガの強みを生かして大ゴマでガッツリ描かれ印象的ではあるんですけど
(「見たのね」のシーンとか、
「あなたが今いる日常を、あたしに頂戴」のシーンとか)、
その派手さ・印象の強さと、
絢辻さん自身の持つ能力の発露の弱さ(=華のなさ)とのアンバランスな感じが、
どうしても拭えないんだな、ということに改めて気付いた次第です。

  ……連載時の感想の中に、
  「アンチヒロインとしての最強絢辻さんではなく、
   悪ぶって強がってる、ドジっ子優等生くらいに見える」
  というのは、突き詰めたらこのことだったんだなと
  今、自分でもようやく納得していますですハイ。

上でも書きましたが、「孤独」の要素も若干トーンダウンしているもんですから、
図書館で泣きつくシーンは少し唐突に感じます
(その分「フツーの女の子のフツーの弱さ」として魅力的ではありますが)。

「超人性」「猫かぶり」「その動機」とが揃って初めて、
絢辻さんという「アンチ正統派ヒロイン」としての悪の華が咲くワケで、
現時点ではそれが見えていないために、
絢辻さんの物語としては、まだ不完全だなーと思う次第です。
マお話もまだ途中ですから、その辺はこれからでしょうね。

デ、オイサンが一つ思ったのが、
それを補助する役割として、主人公が
「絢辻さんはどうして猫をかぶったりしてるんだろう?」
と、至極当然の疑問を口にするシーンが挿入されても良かったのではないか、
ということです。

ゲーム本編とは、その話題に触れるタイミングが若干前後することになりますが、
物語の序盤~中盤にそれがあると、読み手としては主人公と一体化しやすく、
物語に参加しやすくなる気がします。

オイサンら原作体験組は……マ中身を知ってますから問題ないワケですが、
一見さん組を、物語の観察者としてではなく、
参加者としての没入を促すことが出来たんではないかなあと。
マンガとゲームの参加性の差異については、敢えて無視したのか知らん?

  マそれをやるとまた、
  橘さんが若干賢くなり過ぎるきらいも出てくるので
  それを避けたかったのかも知れませんが。

 ▼絢辻さんには背中が良く似合う

あと、小さい部分ですけど改めて気付いたことの最後。
ワンコからのご返杯くらって、絢辻さんが主人公におんぶしてもらうシーン。

……絢辻さんが、家族を「見限りたい」のか、それとも「見返したい」のか、
解釈は分かれるところだと思いますし、
絢辻さんの中でもまだまだゆれている部分だと思うのですが、
オイサン的には

 見限りたい:見返したい = 3:7

くらいかと思っていて。
これはまあ、ほぼ印象論なのですけどね。
詳しくは
 「手帳の中のダイヤモンド 第三部・家族の章
  ダブルギアは回らない。 ~分断に関する記述2」
の項をご参照のこと。

  ▼手帳の中のダイヤモンド -10- 第三部 -更新第216回-
   http://ikas2nd.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/-10---216--27ec.html

絢辻さんは、自分が背中を見せるシーンも多いですが、
主人公の背中に縁がある。

  マンガでは描かれませんが、
  ゲーム本編・<シリアイ>でのアタックイベントや、
  屋上で主人公と和解するシーンなど。
  ワリと、ことあるごとに背中を借りてます。

マこれはオイサンの単純なノーミソの思い描くところでしかありませんが、
やっぱり背中といったらお父さんなワケで、
そこには絢辻さんの、温かな父性へのアコガレのようなものと
無縁ではないのかなあと思うのです。

デ今回『Precious Diary』を読み返していて、
そーいや、このワンコご返杯イベントでも主人公に背中借りるよな、ということに改めて気付き
(今までは「あなたの脳みそ腐ってるんじゃないの!!?」という
素敵な台詞にすべてを持ってかれててアタマが回らなんだw)、
改めて、やさしいお父さん(や、温かな家族)に対する憧れを持ち続けているのかもなあ、
と思った次第であります。

……マそのワリには、このイベントは必須でもないし、
そういう直接的な描写もないので、甚だ怪しくはあるのですけどね。
でも、あのはしゃぎっぷりはちょっと異質な感じもする。

 ▼マそんな感じで、今後も応援していきますよ、というシメ。

連載時の感想では色々不満も述べていて、
その辺については変わっていないのですけど、
こうして絢辻さん・白の部分だけを強く受け止めるように意識して読むと……
いや、ときめくわ。コレ。

絢辻さん可愛い。
ていうか、絢辻さんカワイイ。超カワイイ。
白にせよ、黒にせよ、絢辻さんはガンバル女の子であって、
そのガンバル部分が強調されて見えて。
なんかもう、大好きですオイサン。
イケイケガンバレ、って思います。

絢辻さんは、やっぱりすごいしちゃんとしてるし可愛いなあと、
オフトゥンの上でものっすごいニヤニヤゴロゴロしながら
思ってしまったオッサンです。
イエイ(?)。

ですけどコレ、お描きになるほうは大変でしょうね。
キャラクターの動機が分からない/見せられないまま、
読み手を引っ張っていかなきゃならないって。
オイサンだったら、なんかオナカがゴロゴロしそうです。
ホント、大変だと思う。



……。



マそんなことで、
今後も不満があれば言いますし、つけられるケチはつけますけど。
人物も、背景も。
これだけ密度のある絵を描ける作家さんがイマドキ稀有だということを
身に染みて感じていますから。

  マ王とか、コンプエースとか読んだ後だと、特に……。
  だって……ねえ。

最後まで、そして最後を迎えても応援していきたいと思います。
是非最後まで、頑張って戴きたいと願う次第です。
そして、さらに願わくば。
東雲先生のフルスクラッチ。
オリジナルで描かれる作品を、是非とも読んでみたいなあと思うのでした。



オイサンでした。



 補遺
  本当は記事タイトルを「詞☆ダイアリー」にしようと思ったのですが、
  なんだか色々とエラいことになりそうだったので、
  やめた! さすがにマズイ!
  何がどうエラいことなのかは、分かるオッサンだけ分かればよろしい。
  知りたいアナタは、お兄さんかお父さんに聞こう!

  ……瞳さんにもオイサン、お世話になったモンですがねえ……。



 

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