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2010年6月21日 (月)

■ハートのスタートライン~アニメ『アマガミSS』・高山宣言、採択! -更新第526回-

2010年、6月18日。

『アマガミ』応援サイト「輝日東高校へようこそ」において「高山宣言」が採択・発令され、
『アマガミ』が「<スキBAD>ゲー」であることが正式のものとなりました。


  ▼『アマガミ』応援サイト ~輝日東高校へようこそ~
   高山氏×平池監督による「絢辻 詞」のキャラクターレポート
   http://www.amagami-ouen.com/character/ayatsuji.html


……とね。
へーえ、そうなんだ。



■ハートのスタートライン



今回オイサンは、この記事を読んだ瞬間、
「あ、『アマガミ』始まったな」
と思いました。
一発目の感想はそれ。

Web上においては、この発令を持って
「(アニメ版?)『アマガミ』はこれで終わった(?)」とする向きと、
「始まったのか終わったのか分からない」という意見とを見かけましたが、
オイサンは完全に「始まった」側。

  それも、「終焉の始まり」とかラノベっぽい修辞ではなく、
  文字通りの始まり、再スタートとして。

マことビジネスの面においては、
これによって終わりの方向へ向かう可能性は存分にあるワケですが、
オイサンが考えたのが「『アマガミ』について考える」という側面において、
これでリスタートが切れるな、と思ったのでした。

というのは、これまでの『アマガミ』というのは、
……あくまでも『アマガミ』全体論の話ですが……
その作り手から見た端緒がどこにあったのか、
あの物語は一体、最初の一滴が行動マップのどこに落ち、
好感度チャートはどこから根を張っているのかが分からぬまま、
我々受け手は右往左往するばかりだったのです。

  「こういう前提で考えると」
  とか
  「仮に、ここに軸を置いて考えると」
  という始まり方しか出来なかった。

今回そのことについて、御大自らの口から宣言されたことによって、
仮初めではない軸と前提であり、判断に迷ったときに立ち返るべきベースキャンプが、
少なくとも一つ、ようやく手に入ったわけです。
これは大変にあり難い。

「ほんで、ナンでこのタイミングやねん」
という疑問はまあ、ないではないですが、
「よー言うてくれた!」
と、ホントに嬉しく思います。

……彼の魂がまた一つ、解放されたこともあいまって。



■残された疑問と鮮やかさ



ですが、疑問の濃くなる部分もありまして。

……とするならばやっぱり、オイサンが前にも書いたみたいに、
どうしてもっと<スキBAD>展開に入りやすい、
そっち方面に特化したゲームデザインにしちゃわなかったのかなー、
という疑問は残ります。

マ『TLS』シリーズの線上で、
その雰囲気のものをリリースすることは出来なかったのだろうけど。

それなら一旦『TLS』の流れから外れて、
全然違うゲームとして作れば良かったのに、とも思ったのですが、
高山センセが絵を描く限りは『キミキス』の延長線上のものであって、
そうなるともはや、それ以前の歴史からも単独ではおられなかった、ということなのかな。
画の力・見た目の影響力って大変なものだな。

高山センセが
「早く絵描きを外れて、ディレクションなりに注力したい」
と言った、その理由が分かった気がする。
自分が描く限り、語りたいことを全力で語ることが出来ないってことか。
なるほど。
これは……辛いだろうな。
後進が育ち、そのドSの魂が一刻も早く、高く遠く、解放される日を心待ちにしています。

そのとき、きっと。
家庭用ギャルゲー(なのかどうか、フィールドがどこになるかは分からないけど)の物語は、
より豊潤で成熟したものになるに違いないと、
オイサンは今作で確信しましたよ。
ゲームの物語は、もっともっと面白くなる。


  頑張れ、高山鬼才!
  ちがった、高山鬼作!
  これもちがう、
  ……ん? 気持ち的にはワリと合ってるっぽいか?
  じゃコレでいいや。 


あとは……「絢辻さんと七咲の<スキBAD>からゲーム自体を着想した」というそのワリに、
攻略本のインタビューか何かで言っていた、
「絢辻さんの<スキBAD>では、何故絢辻さんがああいうことを言ったのか、
 もうシナリオライターにも分からない」
という言いっぷりにも、頼りなさが残りますね。

……マ、いくつかの極端な人格を自分の中で育ててきた人間が、
その内側で人格同士がぶつかり合ったときに、
何を思い、
何をまとめ、
どういう形で表出させるのか?
……なんてことは、健常な人間にはそうそう計り知れないものでしょうし、
致し方ないことなのかな、とは思います。

それに、対談の言葉を額面通りに捉えるのなら、
目的は「その切なさを描きたい」ということのようなので、
プレイした人間に、理解の及ばないやりきれない思いだけを
あれだけ深く、強く、打ち込むことに成功しているのだから、
あれはあれで「出来上がり」といっても差し支えは無いような気はしますね。

  ……むしろ、リクツや計算で正解に辿り着けないカタチに留めてあることが
  実に巧みだなあと思えますわ、オイサン的に。

マその気配というのは、絢辻さんシナリオ全編に通じて守られていることなので
当然といえば当然のことなのか。
やっぱりすごいな。
うまいな。

……という、自己解決だらけの一幕。



■親はなくても子は育つ。勿論、あった方がいいけど。



マ、
生まれた子供がすべて、親の思うとおりに育つでなし、
その人生は生まれたその子のものでありながら、
どこへ赴き、
誰と出会い、
何の影響を受けてどんな姿に育つかなんてことは……本人にだって決められない。

だもんで、
今『アマガミ』をプレイしているあなた、
そのあなたも今まさに、『アマガミ』が最後にどんな姿に育つのか、
その一翼を担っていると言えると、オイサンは思いますよ。

あなたとデアったことで『アマガミ』自体もその姿を、人生を変えていく。
そんなことがあったって構わない。
否、
むしろ自然だ。
何かにとって何かが全てであることなんて、そうそうありえない。

  少なくとも。
  オイサンの中で、然る二人のアマガミストとデアったことで、
  『アマガミ』はその中に、二つの不思議な光を宿しましたよ。
  香苗さん。
  ひびきちゃん先輩。
  これほどまでに輝かしい存在だとは、思っていなかった。
  この子らが誰かに深く愛されている、
  そう知るだけで、こんなに違って見えるとは思わなかった。

……親の言い分が、我々受け手と『アマガミ』との関係に、
一切意味がないとは言いません。
いつかのタイミングで「娘さんを下さい!」って言いに行かなければならない身としては、
蔑ろにすることは出来ませんよ。
彼らには、わが子に託した、彼らの夢や期待があるのだから。

けれどもね。

不幸から生まれた子供が、不幸に死んでいくと決まったわけじゃァあんめえ。
絢辻さんを見なさいよ。
落とすはずの無い手帳を落っことした、
ただそれだけで、最後にはあんなに幸せそうに笑ってたじゃないの。

生まれて、悩んで、デアって、選んで、その果てに辿り着く。
ねえ。
まるでそう、『アマガミ』そのものじゃないの。
変えていけばいいじゃないの。
自分たちのゆび先でさ。

とこうして全体通してみると、
そんな流れが『アマガミ』全体を貫いて流れているように見えますね。
やっぱり。
そりゃ絢辻さんがメインヒロインとしてパッケージを飾るわけだよ。


だからまあ、程よく気にしながらね。
なにもかも、まだまだみんなで面白がっていこうじゃないの。
輝日東の冬は、終わらない!



オイサンでした。



むしろ、また始まる!!



■ハートのスタートライン



 

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コメント

■第4先輩さん
> 頭の中を真っ白にしてくれるような作品だったら俺得だな。それは僕損かもしれないけど

コメント返信が遅すぎて、既に始まってしまいましたけど。
関東でもまだ2話、そちらではまだ1話で、そこまでの判断が出来るほど
材料が揃わんなとオイサンは見ていますが如何に。

まあ、半分くらい終わらないとわからないですね。

投稿: ikas2nd | 2010年7月14日 (水) 01時41分

>この「内容が二の次で、映像作品として面白い」というのは、『アマガミ』であることを一先ず置いておいて、それ単体で面白いアニメである、ということで良いのだろうか。

うん
だから僕は

>オイサンは、それと本編を並べて眺めることで、また違う軸が明らかになることを望みます。

の視点は可能な限り避けるつもり。
あくまで可能な限りであって、先入観は避けようがないけど

頭の中を真っ白にしてくれるような作品だったら俺得だな。それは僕損かもしれないけど

投稿: 第4先輩 | 2010年6月22日 (火) 22時30分

■第4先輩さん
> 僕は個人の作為のなさというか鬼気を、一応ギリギリでシステムという作為の中に織り込めたことこそが、アマガミの成功点であり、そして今後同種のゲームを作るなら課題だと思っています。

……。
オイサンの欠点は、
バカなので思わぬところで話をぶったぎってしまうことがあるのと、
バカだと思われたくなくて
たまに分かりもしないのに分かったフリをすることです。
それを踏まえた上で、ほほう、なるほど。

> それはそうとアマガミSS。
> 僕の場合は内容如何は二の次で。
> まずは、映像作品として面白いかどうか。
> ここが僕のアマガミSSの入り口になると思ってます。

この「内容が二の次で、映像作品として面白い」というのは、
『アマガミ』であることを一先ず置いておいて、
それ単体で面白いアニメである、ということで良いのだろうか。

> せっかくアニメでやるんだから、ゲームのオマケではつまらん。再始動して欲しいモノです。

「ゲーム本編で見られなかったもう一つのエピソード」
的な位置づけではあるようなので、
本編をただただなぞったり、補完したりするようなものではないのでしょう。
オイサンは、それと本編を並べて眺めることで、
また違う軸が明らかになることを望みます。
 
 
 
■wibleさん
毎度おおk……

> げふんごほんぐふん。

慌てて食べるからでしょ。 つ旦

> 僕が香苗さんを好きであればいい!

松岡さんに仕事があればいい(中の人シンパ)!
あと松岡さんメイドの春巻き食べたい!!
あとわさび食べさせたい!!!
あと……(ry !!!!

……。

「松岡さんに心で敬礼しながら
 蒙古タンメンで北極ラーメンを食べるオフ」
でも開きましょうか。
食ったことないからどれだけ辛いか知りませんが( ← 無謀)。

>  アニメは「アマガミ」に目を向けてくれる人が増えてくれるきっかけになってくれればいいかなー、って思ってます。目を向けてもらった後、どういう方向に彼らが向かうのかはとりあえず別にして。

そうですねえ……。個人的に、今の客数でも必要な分が稼げているなら
増やす必要もないと思ってしまうのは、
オイサンが草食系だからなのか、ダメ会社員だからなのかw
人が増えて、心無いネガティブ評価が割合的に表立つようになるくらいなら
増えんでもエエとか、そういうことを考えてしまいます。

マ作る側としては作るなりの理由があるのでしょうし、
それが達成されることを望みます。
あとは、やるからには、面白く、美しく。

投稿: ikas2nd | 2010年6月22日 (火) 21時57分

 げふんごほんぐふん。


 ・・・残念ながらマイノリティーなのかなー、なんてことを考えたこともありましたが、そんなことはもう気にしないのです! 僕が香苗さんを好きであればいい!

 アニメは「アマガミ」に目を向けてくれる人が増えてくれるきっかけになってくれればいいかなー、って思ってます。目を向けてもらった後、どういう方向に彼らが向かうのかはとりあえず別にして。

投稿: wible | 2010年6月22日 (火) 01時06分

……むしろ、リクツや計算で正解に辿り着けないカタチに留めてあることが実に巧みで。

生まれて、悩んで、デアって、選んで、その果てに辿り着く。ねえ。

まるでそう、僕達そのものじゃないの。

僕は個人の作為のなさというか鬼気を、一応ギリギリでシステムという作為の中に織り込めたことこそが、アマガミの成功点であり、そして今後同種のゲームを作るなら課題だと思っています。

それはそうとアマガミSS。
僕の場合は内容如何は二の次で。
まずは、映像作品として面白いかどうか。
ここが僕のアマガミSSの入り口になると思ってます。
せっかくアニメでやるんだから、ゲームのオマケではつまらん。再始動して欲しいモノです。

ではでは

投稿: 第4先輩 | 2010年6月21日 (月) 22時45分

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