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2010年1月 7日 (木)

■30/30 ~氷と、タバコと、携帯と。 -更新第393回-

今朝は食欲がもう一つだったのでゴハンを軽めに済ませたら、
そののち猛烈な勢いの排便があり、
お腹ン中カラッポになっちゃって午前中ずーっと腹ペコで過ごしました。

オイサンです。

人間なんて、つくりはシンプルな物よのう。
あーお腹減った。



■二つの萌えを、持つ男



オシゴト、新年二日目。
早速外出で、例によって事務所に帰る途中の出来事。

まだまだ年明けまだきの昼下がり、
ちょっとまどろめば、初夢の続きかと思えてしまうような風景が続く住宅街。

若いお母さんと小さいお子さんが、庭先で何やらはしゃいでいる。
なんだろなーと思って通りすがりにチョイとそちらを見てみると、
庭の片隅の水たまりに張った薄氷を見つけたお母さんが、
よちよち歩きの子供を呼んで、見せようとしているみたいだった。

ふらふらと歩み(多分本人的には、全力で駆け)寄ってくるお子さんに、
お母さんはもう満面の笑顔で、
当のお子さんは……思考と理屈に汚れきったオッサンのオイサンには
何を思っているのか皆目見当もつかない、無の表情、でも笑顔。
ただまっすぐに、お母さんがキラつかせる、
薄くて、穴の空いた氷に向かって一直線だった。

あー、なんだろなあ、もう。
そんだけのことなのに、なんでこんなに和むんだろう。

お子さんは……いくつくらいなんだろう。
正直子育てしたことないオイサンには
幼児が何歳くらいとかもう全然見分けがつかないのですが、
立って歩くのが、ちょっと危なっかしいくらいの御年で。


  そこでオイサンが病人紳士たる所以はきっと、


  「絢辻さんにも

   あんな時期があったんだろうなあ



  とか、



  「絢辻さんもああやって

   自分の子供と遊んだりするんだろうなあ


  とかしか考えない、
  でもその両面からは考えてしまうことなんですけども。

  どうでも良いけど、病人紳士なんて言うと
  かの風上旬先生の大傑作『入院患者クランケちゃん』を思い出していかんな。

   ▼入院患者クランケちゃん
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んーでも、オイサンなんかがあんまり見ていると、
通報されて散弾銃を持ったマタギがワラワラとやって来かねないので
いつくしむのもほどほどに、
テクテクと事務所への道のりを急ぐのですが、
その先の公園で。

……会社でお昼ゴハンを食べたあとなのでしょうか。
ミソの旅路もぼちぼち折り返したと思しきご婦人が一人、
冷たいベンチに腰掛けて。

組んだ膝先、薄汚れた赤いラインのスニーカーのつま先をぶらつかせ、
細いレンズの眼鏡からもはみ出す切れ長の目は半開きに鈍く曇り、
けれど睫毛はシャープさも忘れず、
ざらっとした、枝毛・後れ毛上等の長いお髪をしっぽに縛って
右手にはタバコの吸い差しから紫煙を細く立ち上らせ、
左手には携帯。
めるめるめるとメールを打っていらっしゃるご様子。



……。



イイ。



このやさぐれ具合。



日常の日常たる疲労感。



たまらなくイイ、萌ゆる。



なんかこう、くたびれた中にも諦めきれないというか、
ダメすぎない、やれば下手にやれてしまうから
何もかもを捨て去ることは出来ない厳しさとやさしさのようなものが覗くのがいい。

  あのねえ、ぶっちゃけ、
  気怠げなベヨネッタみたいなのよ、その姉ちゃん。

  ▼ベヨネッタ http://bayonetta.jp/
  

  良くね?

デやっぱりこちらはこちらで、
あんまり見てるとご本人から携帯かタバコを投げつけられそうなので
横目で一瞬拾い上げる程度にとどめて、
ボカァ何モ見テマセンヨ? ばりに通過する。

うわー。
でも、どっちももう、
カメラ持ってたら無条件に反射的に、
シャッター切りたいくらいの良い雰囲気。

そして先に見たあのお子さんも、
なんなら三十年も経てば後で見たご婦人のようになるかもしれないんだなー。
すげえ。
たかだか三十メートルあまりを歩く間に、
なんだか人の人生を見てしまったような気がしてかなりオトクな気分。
人間って、時間って、すげえなー、面白いなー、魅力的だなー。



……などと。



三十年前の正月に、幼子だった我が身が果たしてどんなだったか。
木っ端ほども思い出せないオイサンがゆく、
川崎の町の片隅の、2010年1月6日の午後0時。

三十年後、2040年の正月に、あの子はぜんたい、どこで何をしているだろう。
あとでパパに自慢してやろうとほくそ笑み、自分の子供を氷でおびき寄せているのか。
はたまた公園で一人、呆れた恋人に醒めたメールを打っているのだろうか。



風よ、教えてくれないか。
オイサンだったのでした。



……30年後、このブログが残ってりゃまーだ良い方だな。
デジタルってどんくらい残っていくんだろ。


 

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