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2009年10月の29件の記事

2009年10月31日 (土)

■アレクセイは、祖国を裏切りミサイルを作った。 -更新第342.2回-

「か、勝逃ちげは許さないんだから!!」
オイサンです。

いや、お昼が蟹チゲだったので。



×



お、面白え!!
……イヤ、何が面白いって、テトリスが面白いわ(オイ)。
そういやホールドとかってシステムもあったな。
すっかり忘れてた。

2

その昔、
『テトリス』なんて女子供が遊ぶものじゃねえかよ
などとのたまって

田嶋陽子先生とアレクセイに和民で8時間説教喰らった過去のあるオイサンですが
(一部誇張あり)、
あんまり面白いもんだから、ついうっかり
DS版のテトリス引っぱり出してきてやっちゃったよ。

うん、テトリスがこれだけ面白くて、
オマケで『アマガミ』の新作エピソードが読めてボイスが聞けるなら、
それで1500円は安い。オイサン的に。
映画一本見るよりは当たり率も高いだろ。
アリ。
オイサン的には全然アリです。
こんなとき、ロンリーノーブルはフットワークが軽くて良いな。
ルネッサーンス。

■ルネッサンス・情熱( ← コラ)


1500円って、ちょっと高いゴハン屋さんいったらすぐですし。
願わくば、対戦中のBGMは行動マップ画面の曲にして欲しかったですが。

最初はひさしぶりで、難易度ノーマルでも負けちゃっいましたけど、
2、3回やったらハードでも楽に勝てた。
でもステージ進んだら、絢辻さんとか鬼のようなイヤラシイ責め……
否否、攻めを展開して来るんだろうな……。
絢辻さん相手に殺意覚えたり、ディスプレイ殴ったりするの、いやだなあ。

あと、妙に重いのは何故なんだろう?
ウインドウ切り替えたり、終了させたりするときに重くなる。

しかし……なんで七咲が「へんしんーん……」とか言うのかと思ったら。
なんで女子高生の間で大人気なんだよ、イナゴマスクw
少ない消列数でも、連続させるとセリフがバンバン連鎖するんですね。

 「行きますよ」
 「変身!」
 「チェーンジ……イナゴー!!」
 「イナゴジャンプ!」

まで確認。

あと、コレやってて思ったのは。
任天堂版『テトリス』の画面レイアウトの秀逸さ。
『アマガミ×テトリス』では、オイサンの視野ではNEXTブロックまで見て
次の積みを考える余裕がないのですが、
任天堂版では無理なくNEXTブロックが視界に入って、考えるまでもなく次に備えられます。
やっぱすげえな、任天堂。


オイサンでした。


明日は……「手帳の中のナントカカントカ」を更新したい所存(希望)!!


■ルネッサンス・情熱(本物)

名曲……!!



 

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2009年10月30日 (金)

■おとなのすごみ -更新第342.1回-

ようやく、
『アマガミ』のラジオCD、ドラマCD、
『ひだまりスケッチ×365』特別編DVDやらを受け取ってきました。

  あと、『水曜どうでしょう』も。

デとりあえずラジオCDだけ聴いたんですが……。

シークレットゲストさん、カオスすぐるwwww
ネスミスを超える橘さんが初めて現れたwwww
かっけえwwww

なんかもう、『アマガミ』のラジオであること一切顧みずに、
言いたいこと全部言って帰って行った、そんな感じ。
特にケンのキャラ設定が完璧だ。

「身長180cmを超えるのに、特にこれと言って役に立たない」とかもう、
身につまされるわー。
寺島兄さんとのコンビネーションもぴったりで、
「念心!」「合体!!」には大笑いさせてもらいました。

いやー……笑った笑った。
すごいなー。
ショーマン。
作ってるんだかスなんだか分かりませんが、ショーマンですよ。
それでも、リードするところではキッチリ寺島兄さんをリードしているし、
大人としてもワリと立派な人である部分が見え隠れしていて素敵だ。

やっぱり、オシゴトを10年近く続けていたら、
このくらい堂々と、このくらい自然に、やれるようになっていないといけないんでしょうね。
いやあ……なんか最近、その辺のことでも身につまされるわ。

とまあ、今日はとりあえず簡単に、そんな感想だけ。
他のモノの感想は、また別途です。

『アマガミ×テトリス』もようやくDL出来ましたがまだ開けてません。
こっちも別途。



■桜小鉄先生の『アマガミ』コミックから派生して
  Webコミックについて考えてしまう。




あとそだ、ファミ通の新しい無料コミックWeb上で連載の始まった
『アマガミ』のコミック、『アマガミ Sincerely Yours』。

王道。
キャラは維持しつつ、本編の物語からはちょっと外れていく感じですかね。
大サービスのページ数。
先が楽しみです。
月イチといわず隔週で!
……と、描き手の苦労を考えず言ってみる。
なんか、安心して読んでいられる感じです。

さすがの美也スキーぶりで美也かわええ。
桜かぶりで玉吉先生と対談とかないですかねw

単行本化は……当然、するんでしょうね。
最終的にはPV数とかでコスト見込んで決めるんでしょうけど……
でないと、収益出ませんもん……ねえ?
広告費で賄えるものなのか?

漫画誌は、雑誌は赤で単行本収入で採算取るといいますから、
今後、期間限定公開のWebコミックという形態で単行本で稼ぐ、
という流れは出来ていくんでしょうかね。
Webコミックの運営にどのくらいのコストがかかるのか知りませんけど。

となると週刊誌は……
そのうち電子リーダが普及して、
キオスクとかにも配信スポットが設置され、そこでDLして読みながら通勤、
とかいうスタイルが出来たりするんだろうか?
DLのための通信が無料化するとは思えませんし。
DLしたコンテンツは時限で自動削除されると。

でも無料になってくれるとそれはそれで嬉しいな。
今買えてない雑誌も好きなだけ読めるわけで……
……リーダに基礎ライセンス(年間購読用・有料)を入れないとDL出来ない、
とか、そういう仕様になりそうだな。
無料じゃねえじゃん。
アカンがな。



■DSiの大型化



ついでだ、色々書いてしまえ。
このところ『ドラクエ』やっててデカイ画面が羨ましく、
DSi買おうかなあと思っていたのでありがたい限り。
しかし、

 > 重さ:314g

初代DSよりも重いのか!!
これは参ったな。片手持ちとか出来んのか?
あと、チェックポイントはボタンのストロークの深さだなあ。
DSiや初代と同じ、浅いペコペコの感触だったら……考える。
DSLiteくらいの押し応えは欲しいです。
個人的には十字キーのベストはゲームボーイポケットなんですけどねー。
画面がでかくなって、粗さがどのくらい目立つかも気になるところ。

PSP4000の噂も流れてるし
(ってこのタイミング。どう考えても戦略的リークですよな)、
様子見は様子見ですけども。

……その前に、PCのディスプレイをでかくしよう。



■アルトネリコ3



……がちょっと面白そう。
ファンタジーもので素直に面白そうと思ったのは久しぶりな気がする。
ゲームの世界は、なんかまだまだ自由で良いな。

■アルトネリコ3




なんかそんなごっちゃごっちゃでーす。
オイサンでした。


 

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■書き尽くしてなにかある -更新第342回-

立てば爆薬、座ればドカーン。
オイサンです。

こんな素敵な記事を見つけたので反応してみる。


 ◆「文章力の上げ方教えて」「本いっぱい読め」ってアホかい [はてな匿名ダイアリー]
   http://anond.hatelabo.jp/20091027181046


なんかもう、耳の痛いおコトバです。
死にそうだ。
……マその辺についてはあとで一人で超悶絶するとして。

「上手な文章が書けるようになるにはたくさん書く」、
ってのは、オイサンもすごく同意するところです。

「文章」と「物語(の作り方)」はまた別物で、
「物語(の作り方)」については、コメントのところで言われてるような
「分析しながらたくさん読む」ということは有効だと思います。

でも、こと「文章」ってことになると、
何か一つの事象を、いろんな面から捉えて考えて咀嚼して、
その中で一番しっくり来る書き方を見つけるという作業をたくさんこなす、
ということが有効になってくると思うのです。

自分が見た物と感じたこと
(或いは見せたいもの、感じてもらいたいこと)を言葉の流れに定着させてみて、
それが先ず自分にとってしっくりくるものに出来ているかどうか、
そしてそれが人の手に渡った時に、自分の書いたことが伝わっているかどうか、
を確認する作業をやってみる。

  たとえば、雨に濡れている金属のテーブルだとか、
  ただの木漏れ日が揺らぐ様子だとか。
  そういったものを、分かりやすく、読みやすく、かつ読み応えのある文章に作り上げる、
  さらに、文章全体の中でそのセンテンスが果たす役割を際立たせる、
  ということを「実際に自分でやってみる」ということです。

ここで言っている「文章(力)」というのは
一言で大きく括ってしまうと「表現(力)」になってしまうのでしょうけど、
細かく言っていくと、
言葉一つ一つの選び方だとか、
選んだ言葉をどういうリズムで並べていけば読みやすく頭に入りやすいのか、
を考えるリズム感だとか、
リズムとは別に、どう並べればセンテンスの意味が誤解無く自然に伝わるのか?
という、伝達を主眼においたセンテンスの構成力だとか。
そもそも、最初に選ぶその「言葉」をどういうイメージで捉えているかという
そのセンスだとか。
それこそ、元記事にあるような人称のコントロールの仕方だとか、
省略の仕方だとか。

それを身につけるには、
先ずキチンと、日本語の最低限を理解することは勿論、
その上で、たくさん書いて、書いたものを自分でも読み返して、
人に読んでもらって指摘をもらって、ということが、やはり有効だと、
オイサンは思うですよ。
それについてたくさん「考える」ことだけでも、随分違うでしょう。
もちろん、実際書くにこしたことは無いけれど。

上で挙げたような能力が、読むことでは全く磨かれない、とは言わないけれど、
でも自分で文章を作ること、
作ろうとして腐心することにはかなわないんじゃないか知らん?
たくさん読んで、良い要素を自分の引き出しにしまっておくことは
あとあと有用だと思いますけどね。

それに、上のような要素について読んで学ぶにしても、
出来の良い文章・読んで気持ちのいい文章では
もう「何が・どこが・何故良いのか」は「分からない」ようにされてしまっているから、
良い文章は読んでもなかなか勉強にはなりにくい。

  そういうことが当たり前に出来ていて自然だからこそ良い文章であるわけですから。
  何か突出した表現がポンと挟まっていたらそこだけは際立って見えるでしょうけど、
  でも地味な普通の文章においては、
  やはりその「当たり前の良さ」を感じ取るのは難しいと思います。

なので、読むことでなんとかしようとするのなら、
ワザと気持ちの悪い文章を選んで読み、
それを「読みやすくなるように自分で直す」という手を入れるような姿勢が必要になる気がします。
それならば訓練になると思います。

  てめえのオシゴトなんだから、
  こんなところでグダグダ愚痴らずに駄作も読んでやれ!

……っていうコメントもありますけど。
オシゴトだから、こんなところで愚痴ってるんですよねw
しゃあないっすよねえ。

マそんなことでね。
書く側はもう、これも一つアドバイスだと思って心に留めて、
自分のやり方を信じてちゃんとしたものに向けて頑張るだけです。
発奮材料と、選択肢の一つにはなりまさあな。



■出世



シゴトバにて。
隣の席の同期に10円借りて、
「出世払いで返すよ」
「いつ出世すんだよ」
なんて冗談を言い合っていたのですが、そのついでで
「『出世』って、『無い』よなあ」
と思ったりして。

この「無い」という感覚は非常に言葉にし辛いのだけど、
出来ないとか、そういうことの出来るご時勢じゃないとか、
そういう意味ではなくて、なんかこう……

  「時代に合った字面や概念じゃない、
   その言葉の示すところと、時代の価値観が一致していないよなあ」

という、そんな雰囲気。
出世(笑)、というか。

字面にしても音にしても言葉の意味が持つ雰囲気にしても……
なんていうか、「言葉そのものが年をとった」感がある。
死語、というほどではなくて、老いた言葉……強いて言うなら「老語」という感じか。

世に出る。
立身出世、なんて言うけども。
……なんかこう……エラくなる、って、「時代じゃない」よなあ、と、
オイサンだけの感覚かも知れないけども、思いました。

言葉のイメージとして、大きな会社の中で地位をあげていくおめでたいこと、
ってイメージなんだけど、イマドキの出来る人は自分で会社を立ち上げたりして、
「エラくはならないまま、成功する」
というのが近頃の価値観のような気がして。
むしろ、大きな会社の中でエラくなっていくことに
そんなに高い価値があるようにも思えない。

  実際はそれはそれで大変で、おめでたいコトなんですけどね?
  ホントだよ?
  ……オイサンが好きじゃないだけで。

オイサンも出世欲なんてものとは縁遠いタチなので、
出世の実際はともかく、この字面とはあまり係わり合いになりたくないなあと思います。
なんつうか……カッコ悪いもののようで。
出世。
いや、それを目指して頑張ってる人をクサすワケじゃありませんが、
自分はあんまり……したくないですな。
昇進はあっても出世は無えな、という感じですか。

なので、せめて横文字にしてカッコ良く言えないものかと調べてみたんだけど、
出てきたのが

  bitch goddes

び、びっちごっです?
ビッチってあのビッチ?
ゴッデスは女神でしょ? 撃つと100万点のやつ( ← それはゴーデスだ)。


■スターフォース

ちがった……。100万点はクレオパトラで、ゴーデスは大陸の名前だった……


きちんと調べてみたけども。

 bitch 【名】
  雌犬{めすいぬ}〔オオカミ・キツネなどの〕雌
 〈俗・軽蔑的〉
  嫌な女、意地悪{いじわる}な女、あばずれ、くそばばあ、
  よく文句{もんく}を言う女、あま、淫乱{いんらん}な女、尻軽女{しりがるおんな}

……。
出世とは即ち、淫売女神であると。
反語的にいい意味で使うこともあるみたいだけど……
よくワカランな、英語の気持ちは。

かと思えば、本来は仏教用語なんですね、出世。
解脱して高い悟りにいたることを出世間っていったんだそうですよ。
へー(興味薄)。



……。



マそんなことで。

昨日書いた『アマガミ』のテトリス、体験版がアップされているんですが
ダウンロードするにはアカウントが必要です。
過去に登録していたアカウントがなんだかダメになっていたので申請中。
ウーム、簡単な感想くらい書きたかったのに。
なので、また今度です



オイサンでした。



 

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2009年10月29日 (木)

■あら社長、お元気ぃ? -更新第341回-

マッチでーす。
オイサンです(どっちだ)。


都心の本社から遠く離れたオイサンの職場に、社長が来る!
……先日、そんなイベントがありました。

オイサンらのシゴトバは、都心にある本社から遠く離れた神奈川県の山奥にあります。
シャチョさんは別にオイサンらのシゴトバに御用があったわけじゃなく、
その近くのお客さんトコに御用だったのですが。
ついでに、オイサンらの働くフロアの参観にいらっしゃるってんで、
職場の上司は
「机の上をちょっとキレイにするくらいはして、あとは普通にしておけ」
とオイサンら下っ端に言いました。



で、ハタと考える。
ネクタイはしたもんかどうか。



オイサンらのシゴトバは、普段はノーネクタイ上等です。
技術開発の部署だもんでですから、
お客さんに会うのでもない限りはPCに噛り付いてのカタカタ仕事です。
ネクタイは肩が凝るばかりで良いことはありません。

周りの人たちも似たような迷いを覚えて、
どうする? どうする? ……みたいな空気になっていました。



……こんなとき、二つ、考え方があると思うのです。



一つは、せっかく視察に来られるのだから、
飾らない、本当に普段通りの姿をお見せすることを潔しとし、
誠実であるとする考え方と。

もう一つは、その方が来ることも、いつ来るかも分かっているのだから、
相手が「気持ちよい」と感じるように装ってお迎えすることを
誠実であるとする考え方です。

今回のケースで考えると、
前者は「ネクタイをしないで普段のままの恰好でいる」、
後者は「ネクタイをキチンと締めて、出来るだけキチンとした格好でお迎えする」。
その日のシゴトバでも、皆、選択はそれぞれでした。

どっちが良い、正しいってのはなくて、
その時の目的と、相手の方がどっちを希望しているか、心地よく感じる(と思う)か、
ということが選択の基準の全てだと思いますが。

結局、オイサンはその日はネクタイを締めました。
日和る阿る媚を売る、見方言い方は色々あるでしょうし、
「相手に喜んでもらおうとする」って意味では、それらの言いっぷりも
「大体あってる」ということになりますが。
やっぱり迎える側としては、相手のためにも、自分の満足と充足感のためにも、
「おもてなし」をしたいなあと思ったわけです。



……そんなことを考えながら、その昔、
『美味しんぼ』で読んだエピソードを思い出しました。



山岡さんと海原雄山がなべ料理で対決をするお話で、
山岡さん側が、質素で一風変わった、けれども「なべ料理」の暖かみを前面に押し出した
独自のナベを用意しました。
これに対して海原雄山側は、カニ鍋、ふぐちり、すっぽん鍋、アワビのしゃぶしゃぶなど、
高価で豪勢な鍋を五つ連続で供しました。

結果は、海原雄山側の勝利。
その理由は、
「高価で豪勢で、一目でその人に最高のもてなしをしたいという気持ちが
 まっすぐに伝わるものだから」
というものでした。

  確か、人間国宝かなんかの茶人が対決の場に出席していて、
  その人がそんなことを言ったのが決め手になったのだったと思います。
  イヤそれは違う話だったか?

マともかく、もうチョイ若い頃なら、
「普段通りでいいじゃねえか」と思ったかもしれませんが、
最近は、その海原雄山の言いっぷりもなんか分かるなあ、というオイサンなのです。
オイサンなんてな、根はショーマンですからね(オイ技術者)。


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このページも、来て下さる人が何がしか楽しんで帰ってくれるように
引き続き頑張っていきたいと思います。


……。


……いやあの。
思ってるんですよ。
頑張ってるんですけどね。
すみません。
もうチョイ待って下さい。



オイサンでした。



『アマガミ』のラジオCDやらドラマCDやら、
『ひだまりスケッチ×365』特別編のDVDやらが、
既にAmazonから近所のコンビニにまで届いているのですが……
受け取りに行くヒマがない……。

ちくしょう、ラジオCDの今回のゲストは誰なんだよう。
『水曜どうでしょう』のDVDも今日が引き渡し日じゃねえかよ……。
今週末大変だあ……。

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2009年10月28日 (水)

■アマガミでテトリス……ですと?

なんか、PCで『アマガミ』フィーチャーのテトリスが出るらしい?
DL販売っすか。
明日から体験版配信ですって。


 ◆[ゲーム]PC「アマガミテトリス」11月2日配信開始 [適当と言う名の本気]
  http://d.hatena.ne.jp/arigamin/20091028


『ときメモ対戦ぱずるだま』みたいなもんか。
オリジナルのストーリーがあるってのが気になりますなあ。
そんなに深彫りした物語だとも思えませんが……
でも絢辻さんボイスでアクション的なゲームが楽しめるのであれば
オイサン超楽しみです。
キャラ絵もがっしがっし動いていくれると嬉しい。

……問題は……オイサンテトリスそんな得意じゃねえってことか……。
DSの『テトリス』で練習しとくか。
メインキャラ6人と、上崎さんと美也で8キャラ?
あとサブキャラオールスターもあるといいけど……フルボイスってことを考えると
それはないか。
でもひびきちゃんと香苗さんくらいはあって欲しい。

値段?
んなもん問題じゃねえっすわ。

マ正直、『テトリス』よりはオリジナルのパズルか、
ゼイタク言えば『いたスト』だったらもっと良かったけど。

■いただきストリート


マなんがしか展開してくれるのは
嬉しい限り。
あんまり儲けに走られてもアレですがね。


 

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■花のアマガミ八百八町! -更新第340回-

 
 
 
■忌人鬼憚・一 暗狩り女
 
 
 
 その瞬間、教室から丁度人一人分くらいの質量がなくなったように感
じて、僕は夜中の地下鉄のホームを列車が通過したような引力に廊下へ
吸い出された。そこに誰かが出かけたというくっきりした航跡を見つけ
ることは出来なかったのだけど、空間に、点々と喪われているように見
えた人型のくぼみを、勘を頼りにふらふらと拾って行くと、階段のとこ
ろで奇妙なものに出くわした。
 踊り場の小窓から射し込む光が切り落とす階段のわずかな影の、その
一溜まりがフイに深みを増したかと思うと、そこからぬるりと、真っ黒
な、コールタールでこしらえた粘土のような塊が盛り上がり出て、それ
はおおよそ人間の形をなしたかと思うとやがて精緻に制服、靴下、そし
てしまいには長い髪をさらりとなびかせ、影からぷちんと切り離されて
一人の女の子になった。その女の子はどこかよそからただ歩き出てきた
風情で、ひたひたと、床で上履きの底を鳴らしながら階段を屋上の方へ
と、影から影へ、日の当たる場所はひゅんひゅんと省略して、現れては
失せを繰り返し、上がって行った。僕は首から提げたカメラをきちりと
構えると大して危うさにも備えずに、ぽたぽたと彼女の残していった影
の雫について行き、屋上への鉄扉をがちゃりと押し開いた。
 先ほどの様子ではあのまま屋上に出ては陽の光に萎びて無くなってし
まうのではないかと心配したが、戸を出てすぐの手摺のところに彼女は
いて、瞼を重そうにしながら風を浴びていた。ファインダーを覗いたも
のか、僕の迷う隙に「部活?」と、彼女は此方のカメラに気付いて尋ね
かけ、僕の指を止めさせた。絢辻詞。灼白の光に焼き付けられた一切隙
間の無いその黒を、僕のカメラは、正常にとらえられたためしがない。
 

 
……意味も根拠も全然ないんだけど、コレを書いてて、
アマガミの出演陣って、なんか妙に時代劇に馴染むような気がしてきた。
つか、火鉢の傍らに立て膝ついて、煙管ふかしてる薫が見えただけだけど。
かっけえ。でも立て膝ついたら見える見える。

アニメはもう、いっそ何もかもブッ千切って
時代劇版『アマガミ八百八町!』とかでも面白いかもしれんな。
梅ちゃんは絶対「てえへんだてえへんだーっ!」って言うよな。
すぐネタが尽きそうだけど。
『ハイスクール奇面組』みたいだ。
 
 
 
■ついでに、『アマガミ』アニメ化シナリオ案・その2



以前の記事でこんなことを書きましたが、
もうチョイ深めに考えてみるとこんな感じ↓になった。
具体的になってきただけに色々と穴も見え隠れするのでもっと詰めたいところですが、
マ軽い気持ちで読んで下さい。

主人公は、オイサン的にはやっぱり分散させたく、二人。

 主人公A:タチ山さん(仮)
  トラウマ持ち。シナリオ的には重たい方担当。
  関連ヒロイン : 絢辻さん・梨穂子・森島センパイ・上崎さん

 主人公B:バナ川さん(超仮)
  トラウマなし。バカタレシナリオ担当。超弩級の変態紳士。いや戦士。
  関連ヒロイン : 梨穂子・森島センパイ・薫・七咲……中多さん?


梨穂子はタチ山さんともバナ川さんとも幼馴染みで、
タチ山さんに思いを寄せている。
しかしタチ山さんはゲーム本編のままのトラウマを持っていて、
そこから立ち直るきっかけをくれた森島センパイに思いを寄せている。
それを知っている梨穂子も自分の気持ちを言いだせない。

対して主人公B、バナ川さんは梨穂子を想っているが、
梨穂子がタチ山さんのことが好きなのを知っているから言い出せない。
けれども持ち前の明るさと変態アビリティで、薫や七咲とワイワイ愉しくやる毎日。
中学から薫と仲のいいのはこっちのバナ川さん。

あるときタチ山さんは絢辻さんと「出会い」、惹かれ始める。
タチ山さんが絢辻さんと関係を深めていく中で、
梨穂子は焦ってタチ山さんに思いを告げ、タチ山さんは戸惑った挙句、絢辻さんを選ぶ。

  ここまでのどこかで、森島先輩への思いを解決する必要があるなあ。
  また、絢辻さんシナリオの中で、
  タチ山さんのトラウマ解決の成分を高める必要もある。
  「絢辻さんには僕が必要で、僕自身にも絢辻さんが必要だ」
  と思わせるだけのドラマが。

傷つく梨穂子。
一方、バナ川さんは薫や七咲、森島センパイに惹かれたりしながら
変態な日々を送っているが、
そうして傷ついた梨穂子を見て梨穂子への思いを新たにする。

で、タチ山さんは上崎さんとも対決し、見事振り切って絢辻さんとハッピーエンド。
バナ川さんは梨穂子と結ばれる、と。

薫と森島センパイは……サバサバと男らしく終わってもらって、
七咲あたりにはサブな部分で恋物語がないと不満がでるかもなあ。
キャラ人気的に。

……という具合。
中多さんには……やっぱりうどんをこねててもらう(*1)、と。
ダメw?


  *1:「うどんをこねる」
    慣用句。話の本筋と関係のないところで、自分の得意分野に精を出すこと。
    悪い意味ではなく、相手の得意分野での力量を認めた上で
    用いられることが望ましい。


     
用例:「こっちは手が足りてるから、
          お前そっちでうどんでもこねててくれる?」



メインどころの流れしか埋めてないので物足りない感じですし、
ものすごい無難なまとまりですが。
王道だとこんな感じになっちゃいそうで……
でも、見る側の期待を上回れない時点で、やっぱ見てても退屈でしょうな、これじゃあ。
もうチョイ捏ね回してみるか。


以上、そんな感じでサラッと。
オイサンでした。


 

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2009年10月26日 (月)

■お菓子の家には蜂が群がるという現実。 -更新第339回-


■Twin Memories -ニコマス春香ver-




『Twin Memories』。
もう15年以上前の曲です。

オイサンは、ことさら國府田マリ子さんのファンだったということもないし、
『Twinbeeパラダイス』を聴いていたわけでもなければ、
「合言葉はBee!」だなんて、口が裂けても叫んだことはない。

  ツンデレ的な意味でも、ダチョウ倶楽部的な意味でもなく。
  ホントだよ。

だけども、この曲だけは忘れることが出来ない。
何故だかわからない。
正直、よく知りもしない番組のテーマだったんだけど。
多分この曲が、あの時代、1990年代初頭の、
オイサンの生きていた時間と空間の空気を代表するチカラを持っているからだろう。
オイサンが丁度、大学生になった頃のお話。

虹、極光、夢、翼、理想郷、永遠の都市。
目映いばかりの言葉の数々に彩られた詞と、ゆったりとしながらも、
どこかスピード感を感じさせる曲調。

ほんとにもう、甘ったるい言葉でオタクを引き寄せるだけの、
どうしようもないといえばどうしようもない歌なのは、
今ならハッキリと分かるし、当時だって分かってたハズだ。
さすがにもういい加減オトナになろうとしている頃だから、そのくらいの分別はあった。

それでもやっぱり、この歌、この世界には魅せられるものがあって
それに逆らうことが出来なかったわけで。

なんというか……これがオイサンら、第三世代? 以降? のオタクの世界観であり、
古く60年代、70年代には学生たちが命を賭けて体制と戦ったという学生運動、
それに代わる、イデオロギーの表出のようなものの一つだったんじゃないかなあと思える。

  ……とかいうと、「お前イデオロギーの意味分かって言ってっか? あ?」
  とか、ホンマモンの人に言われそうだけど。
  そして、「イヤお前オレもオタクだけど一緒にすんなよ」
  って、オタクの人にも言われそうだけど。
  ……オイサンだって、Beeメイツとかいう連中と一緒にされんの若干どうかと思うよ(←あっ)。

ベクトルを180度反転させただけで、
そこにあった熱量と、その使い道は実は同質のものだったんじゃないかと、
思ってしまうのは本当の気持ち。体系、では決してないけどね。

  石油を、火力発電に使うのか、なんかナイロン袋にすんのかの違い、
  みたいな感じで。

過激ではないし、ましてや闘ったり傷つけあったりなんてのはもってのほかで、
緩やかに甘ったるいばかりだったけれども、
この空気が……自分たちが世界に求めた物だったんじゃないかなあって。
ヒッピー文化、と言った方が近いのかもしらん。

オイサンは、誰でも歌える、10年経っても思いだせるこの曲を名曲だと思うけれども、
音楽の分かる人が聴いたら、別段エッジが聴いているわけでも、
目新しい、突出した音楽的要素があるわけでも、多分、ないんだろうとは思う。
ありふれたアイドルソングなのだと。

ただなんつうか……ここまで甘ったるいのを……
送る方も、受ける方も、ナンダコレ甘ったるィ! と分かり切った奴を、
正面切って、胸張って、自信持ってガーンとやられると、
こいつらホントに、ワケの分からない世界への扉を開いてくれちゃうんじゃないか?
……そう思わせるくらいの幻燈が、くらくらと見えてきてしまう。
そこだけはすごいと思う。
オタク相手だから通じるマジックなのかも知らんが。

  案外、あの熱に浮かされて、
  作り手の彼ら自身もそんな気になっていたんじゃないかと思ってしまうのでした。
  もちろんウラではきっちり銭勘定をしてらしたんでしょうけどね。

今聴いても心にじんわりときてしまうのは、
この曲がオイサンにとって本当に永遠に変わらないスタンダードだからなのか、
それともこの15年あまりが、
こんな曲ごときもひっくり返せない程度のゆるい時間の澱みでしかなかったからなのか。
それはオイサン自身には分からんのだけども。

もう15年経って聴いてみたら、ハタシテ、どんな気分になるのやら。

今の自分の目で見るなら、
15年後もこの歌が大好きな自分だと良いなあと思うのですがね。

オイサンでした。


 

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2009年10月25日 (日)

■明日の風車 ー更新第338回ー

人間……機嫌のいい日もあればそうじゃない日もあるワケで、
その日の気分ってのは、バカにならないものですから。

だからまあ、せめて自分の死ぬその日に、
自分の気分が良いといいですよね。

いいことをとても良いと思えて、
悪いこともそこそこに許せて、
気分良く死ねると、良い人生だったと、多分、思えるんじゃないかなあ。



だからってその日イッパツの勝負に任せてそれまでを漫然と過ごすんじゃなくて、
その日吹くであろう風の向きや強さ、匂いなんかを事前に読みとったり、
なんなら自分でも多少、コントロール出来たりするように、
その日その風が吹くことの意味をじっくりと感じられるような生き方をしていった方が
良いのでしょうね。

難しいもので、ダイエットなんかをしていると感じるのですが、
同じように食べて、同じように動いて、同じように寝ても、
翌朝目覚めたときの気分は、前の日と違ったりする。
それが何故なのかは、自分にはわからなかったりするのです。
二日とも同じように過ごしたのに。
同じにはならない。

それは多分、自分という物が自分だけでは完結していないということの
何よりの証拠でもあるのでしょう。
人だったり、お天気だったり、地球だったり月だったり、太陽だったり、
もっと遠くの星々だったりが押し合いへし合いして出来た気流や気圧や前線のようなものが、
自分の中にも何がしかの影響を与えているのにちがいない、きっと。
或いは、日一日が分断されものではなくて、
自分という長いひと連なりの時間のなかのひと区切りでしかないことの。

自律的であるということは、
そういうものに対して柔軟であるということにもきっと繋がるんでしょう。

だからまあ……気分よく死んでいくためには、
自分のことも周りのこともほどほどによく見て、
頑張ったり、諦めたりをバランスよくやっていくのが
肝要の一つではあるのかなあ、と思う今日この頃の絢辻さんな日々ですよ。



ただ、まあね。



そういう生き様が、自分や世界にとって美しくあるのか、ということとは
また別問題だから……ややこしいやね。
美しく生きることが出来れば、それはそれで、
違う気分の良さで死ねるのかもしれないケドさ。


オイサンでした。


 

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2009年10月24日 (土)

■清酒マハラジャ -更新第337回-

雨ー。
本日の相模原は雨です。
ダイエットに雨は天敵だー。
だってお外を歩けないんだもの。
歩きてえー。
2時間くらいバッカみたいに歩きてえー。



■飲めない酒を無理して飲んで



えー。
チョイ前、絢辻さんとお鍋をする話を書いたオイサンです。

サテ、オイサンはお酒が一切飲めない人です。
金輪際飲めない人です。
諸行無常飲めない人です。
三千世界飲めない人です。

言葉の意味的には一切通じてない言い草ですが、
とりあえずパンチの効いた字面でぶん殴ってみました。
真似すると恥をかきますよ。
マつまり、そのくらい飲めないってことです。





ところがですね、この御仁はバカだもんですから。





前述の、絢辻さんとやったお鍋、
その中で絢辻さんがあんまり美味しそうにビールをお飲みになるものですから。
鶏団子と白菜と、くずきりをお共に、ビールを
「ふー、美味しいー」
だなんておやりになるものですから。





……繰り返しますが、ここを書いてる御仁はバカだもんですから。





「……そんなに美味しいものなのかなあ……」
とか、自分で書いておいて、考えてしまったんですね。
そしてとうとう、飲めないビールを買ってきた。

  ……お前ホントにバカじゃないか?
  いや、ホントにバカだな。

デこの数日、ずっと飲むタイミングを見計らっていたんですが。
だってお酒飲むと、その後の活動に支障が出るんですもん。
平日家帰ったら、ゴハン食べて、ブログの更新やって、そのあと筋トレやって、
時間があったらゲームして。
時間的にワリとイッパイイッパイで。

しかもアナタ、ビールなんてものはカロリーがまたバカになりませんからね。
せっかく何駅も歩いて帰って消費したカロリーを、
またそんなもので10秒チャージしてしまうのもバカらしい。
このところ、ちょっと減量ペースも落ちてきてたし。

……そんなこともあって二の足を踏んでいて
せっかくのエビスビールがずーっと冷蔵庫の肥やしになっていたわけですが。

とうとう今日。
なんだか一日気分がノらず、ダラダラ過ごしてしまったこともあって
「マいいや、景気づけにいっちまおう!」
ってなことで、飲んでみたわけです。
ゴハンのあと。





(苦い……)





子供か。
だめだ、やっぱり美味しくないや。
何が美味しいのか、さっぱりわかんないよ絢辻さん。

マそんなことでね。
今、風呂上りに牛乳をキューっとやり、
ウマいウマい言いながら、こうしてその気持ちを書きつづってると言うワケですよ。
なんだかなあ。

しかしまあ……以前に比べると、まだお酒飲んでも
使いものにならない感じにはならなくなったな。
マシだ。

ちょっとした勢い付けにはなるかもだけど……
それでもやっぱり、お酒の勢いを借りて何かをするようなオトナにはなりたかないので、
やっぱりオイサンはパスですね。
お酒。


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というワケで、自分は全然悪くないのに
なんだか自分がスベったみたいになってしまったエビスビールさんと、
ついでに今日のお昼ゴハンの海鮮蒸しゴハン。




■銀の天窓大きく開けて!




話はガラッと変わって。
最近、「インド」がいいなあと思う。
いや、見たいとか行きたいとかじゃなくて、
ひびきが。

インド。

「イン」という冷たく鋭い音の後に
「ド」という、ぬくくて重たい音の繋がる感じが。

思えば、ンとドのコンボが中々良いのだけども、
その上につく一文字がイ段であることがあまりない。
同じ構成に
「しんど(い)」とか「頻度」「民度」があるけども、
「しんど(い)」はそもそもイントネーションが違う(「ど」にアクセント)し、
「頻度」「民度」も、
「み」は音に丸みがあって鋭さが損なわれているし、
「ひ」は鋭さを保っているものの、空気の抜ける感じがどこか間抜けだ。

やはり「インド」はオンリーワンなのだな。
いかすぜ、インド。
行きたくないけど。
いや、行きたくないこともないけど……うーん……。


■ラジャ・マハラジャ


……こないだの、「広橋涼の超ラジ!」のみんなのうた特集で
コレ、かからなかったなあ……。
なんでだろう。



■広橋涼の超ラジ!



そうそう、せっかくだから書いておこうか。
面白そうだったので、ここ3回ほどの放送を聴いてみた。

……なんていうか、選曲がシブイっすね。
広橋さんとオイサンは年齢が近いせいなのか、非常にシンパシーを感じる選曲の数々。
レベッカとか。
メトロポリタンミュージアムとか。

番組も面白い。
こういう言い方をすると誉めてんだかなんなんだか、なんだけど、
面白いんだけど、何が面白いんだか正直分からないw

生放送だから面白いんだろうな、というか、
何か、このテの番組というのは、聴く側に明確な動機を求めてきますね。
この場合多分、広橋さんが好き、そのトークが好き、とかでないと、
「何が面白いか分からない」みたいなことになってしまうんでしょう。
イヤ、面白いんですよ? 本当に。
聴いていて楽しい、それは掛け値なし。

けれども、「自分はなんでこの番組を聴いてるんだっけ?」みたいな、
この声優さんが一人でプラモつくったり月餅食べたり、
謎のクイズにチャレンジしたりしているのを聴いてると、
そんな気持ちになる。

番組としてのテーマが希薄というか、
テーマは「広橋涼」なのだろうから、この人がムチャをやらされているのを見て喜ぶ、
というのは正しい。
ただ、やる方も、「そんな特別な、面白いことをやってるワケじゃない」という自覚が
多分あるだろうから、難しさを感じてはいるだろうな。
「これでいいの?」
みたいな。
きっと、好きな人たちにはその飾らない状態だけで面白いハズだから、
それでいいんでしょう。

ただオイサンのような、
そんな広橋さん自体が好きではない、という人間は、
「面白いけど、何が、なんで、面白いのかわからんな」
という気持ちになってしまう気がします。
それはこのラジオに関わらず、ですけどね。

  でも、伊集院のラジオとか、ダウンタウン松っちゃんのラジオとかは、
  そんな気持ちにはならなかったなあ。
  何故だ?
  番組の作りの問題なんだろうか。
  それとも、彼らのやってたことが彼らにしか出来ないことという裏打ちがあったからか?
  広橋さんのカオスぶりも、彼女のにしか出せないモノだとは思うのだが。
  コーナーの問題なのかなあ。

しかしなんというか……サバけ切ったオバサンだな、この人は。
とても良いと思います。



……。



マそんなことでね。
オイサンでした。
まだちょっとお酒が残ってるな。うーん。


 

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2009年10月23日 (金)

■あの娘とエアー餅 -更新第336回-

もしも過去に飛べるなら、ピカソにおモチの絵を描いてもらって、
それを売って作ったお金でおモチをたらふく焼いて食べたい。
オイサンです。
2次元の逆襲。

個人的にはピカソとかよりも
新川洋司さんが筆ペンで描いたおモチが見たいところですけど。

しかしまあ、エアギターの世界選手権が開かれるこのご時勢に、
「画に描いた餅には何の価値もない」
なんていうのも、随分らんぼうな話じゃないか。



□□ □□□□□□□ □□□□□□□ □□□□□□□ □□□□□□□ □□
◆ 二次元のラブにプラスは要らない。必要なのは、見えないコトさ。
□□□ □□□□□□□ □□□□□□□ □□□□□□□ □□□□□□□ □



『ラブプラス』。
うーん……。
姉ヶ崎お姉さんと恋人になって結構経ちますが、
今一つ盛り上がらない。
手を握るのもキスをするのも、
どうもあのタッチスクリーンの「コツン」という感触がリアルに邪魔をして、
そういうことをしている感じに、気持ちが盛り上がっていかない……。

世間の方々は、よくこれで盛り上がれるな。

なんかこう、絵だけを見せられて、
足りない感覚を脳みそで補うことの方がよっぽどリアルに感じられて、
かつ盛り上がれるような気がオイサンなんかはするんだが。
タッチペンでなぞればなぞるほど、
「ああ、画面をなぞってんだ。ゲームでやってんだ」感が高まってしまって
醒めてくる。

あと、ラブプラスモードでの音声認識。
こちらのしゃべったことがキチンとDSに拾われているのか、
こちらからは分からないのは問題だ。
DSが認識した内容を、一度、文字にして表示してくれれば良いのに。
「言った言葉がだめだった」のか、
「キチンと認識されなかっただけ」なのか、
分からないのだが、何故その仕組みが無いんだろう?

……正直。
面倒くさくなってきた。
一応終わりはあるんだよな? このゲーム……。



□□ □□□□□□□ □□□□□□□ □□□□□□□ □□□□□□□ □□
◆ 『NOeL』 ~13年目の、もう一つのX'mas~
□□□ □□□□□□□ □□□□□□□ □□□□□□□ □□□□□□□ □



ここんとこ『アマガミ』しかやっていないせいか
(つってもその『アマガミ』も停滞気味なんですが)、
リアルタイムに、ボタンをバチバチ押すタイプのゲームがやりたくて仕方が無い。

それなので、こういうときの定番……ちょっと古いゲーム、
『あすか120%』とか『ツインビーヤッホー!』とかを引っ張り出してきてやってます。
あとは『ザナックNEO』とかな。
『デススマイルズ』も。

  あーそうだ、XBLAの『バーチャロン オラタン』とかでも良かったな。
  やろう。
  是非やろう。





そんな風に、オイサンはずっと、
ゲームは2種類に分けられると考えて、区別しながら遊び分けてきました。
今日はそんなお話です。




2種類というのは、
リアルタイムにボタンをバチバチ押し、
ボタンを押す行為自体とそのレスポンスによって快感を得ていく
「フィジカル系ゲーム」と、
ノンリアルタイムに進行して、ボタンを押す回数は多くなく、
またそのタイミング等のシビアさも要求されないもので、
感情・情緒への揺さぶりによって快感が提供される
「エモーショナル系ゲーム」の二つです。
得られる快感の質と、それを得る過程によって区別しているわけです。

  前者は、格闘やSTGやレース、スポーツもの。
  後者は、RPGやSLG、ADVなど。

  マもちろん細かく言えば、格闘にしろレースにしろ
  頭をつかったり感情を左右されたりはするし、
  RPGやADVなんかでも、ボタンを押すリズムをつくることで
  得られる快感もあるのだけど。
  主たる快感の発生の仕方ね。

この2種類のゲームでは
得られる快感もその獲得の仕方も全然ちがうので、
どっちか一方ばっかりやってるとオイサンなんかは段々とストレスになってきて、
今回みたいに、たまに逆方向のゲームをはさまないと続かなくなります。

そんな分類を踏まえた上で。

オイサンがこれまで出会ったゲームの中で、
この二つのタイプの快感がほぼ一対一の比率でブレンドされたゲームというのは
一本しか記憶にありません。

それがPSの『NOeL』。
テレビ電話の向こうにいるヒロインと、
会話ボールというシステムを介して会話をするという……
こともあろうに恋愛シミュレーションです。

  フィジカルとエモーショナルの中庸、ということになると、
  RTS……リアルタイム戦略SLGなんかが候補としては相応しいと思うのですが、
  いかんせんそのテのゲームは「感情の揺らぎ」よりも「知略による達成感」、
  つまりは理性から快感を得るゲームであることが多いので、
  ちょっとオイサンの求めるものとはちがうのです。

ヒロインとの会話がリアルタイムに音声のみで進行する中で、
会話の流れを読み、アホほどある会話ボール
(と言っても会話を進める中で溜まっていくんだけど)の中から
次に投げる話題ボールを整理・選択しておいて、
会話の途切れるタイミングを見極めてボールを投げ、
次の会話を発生させてつないでいく、という……
正直、慣れるまではかなり大変で、慣れなければ意味の分からないシステムですが。

■NOeL



・音声を聞く
・会話の流れを判断する
・ボールの取得・整理・選別を行う(ここで猛烈に指先を使う)
・ここぞというタイミングでボールを発射する

という四つを同時並行で行わないといけない、わりかし大変なゲームです。
忙しい。

1996年にリリースされたゲームですが、先進性……
技術やなんかではなく、ゲームがもたらす快感のデザインという意味において、
未だ、オイサンの中では最先端にいるゲームです。
13年間、トップを走り続けている。

思えば、「音声」というものをゲームデザインのメインに据えた
(音声の内容から、ボタンを押す目的とタイミングを判断する)
という意味では、音ゲーの走り的な存在と捉えることも出来る気がしますな。
音声を捉える際に対象とする要素が「メロディ」や「リズム」ではなく、
「言葉の意味とその境目」なので、趣は全然ちがいますけれど。

『NOeL』は、エモーション系から発生し、操作系がフィジカルに寄ったゲームですが、
逆方向から発展したゲーム、
つまり根っこはフィジカル方面の格闘やSTGから発生して、
シナリオ的な面でメンタル側に歩み寄っていった作品も見てみたいなあ、と
ずーっと思っているのですが。
なかなか、姿を現しませんね。

  もちろんアレですよ、オマケみたいなストーリーモードなんかではなく、
  「リアルタイムの処理の中で感情を左右される物語が流れ、
   かつその結果がリアルタイムなパートの評価に直結する」
  という形でないと意味がありませんよ。

  その意味で近かったのは、PSの『マクロスVFX-2』です。
  3Dシューティングのミッション中にかつての恩人が敵として現れ、
  「(今の軍隊を裏切って)俺と来るつもりなら撃つんじゃねえ!
   だが俺とやり合うつもりなら撃ってこい!」
  と言われ、その後の瞬時の判断で、ストーリーが分岐する、
  というシーンがありました。


…………そーだな、クリスマスに向けて。


『アマガミ』の隙間を『NOeL』で埋める、なんてもの、オツかもしれない。
奇しくも『NOeL』は、10月の末頃から始まるゲームだ、時期的にも丁度いい。
もう何度も終わらせてるゲームだから途中で飽きが来て止めちゃうかもしれないけど……
いっちょ、やってみっか。
と思ったら、『NOeL』のスタートは9月末だった……忘れてた。

岩男潤子さんも、飯塚雅弓さんも出てるしな。
……『ラブプラス』さんには悪いけど。



オイサンでした。



……つうか……。


絢辻さんがヒロインにフィーチャーされた『NOeL』がやりたいなあ……。

「はあ? 脳みそ腐ってるんじゃないの?」
「変態! 変態! 変態!」
「あなたと話していても時間の無駄だから、もう切るわよ? 
 もうかけてこないでちょうだいね、バイバイ!」
「またかけてきたの? よっぽど苛められたいみたいね。
 いいわ、今日はとことんまで相手をしてあげる。
 切りたいって言ったって許さないんだからね!!」

……とか、延々と罵られ続けるという、『NOeL -featuring 絢辻詞-』……。
うおああ……( ← どっかショートした)。

  今気付いたけど、絢辻さんと代歩(『NOeL』のヒロインね)って
  誕生日が一日違いだったんだな……。
  なんかヘンな感じ。

ていうか、絢辻さんに限らず『アマガミ』の面々なら
どのヒロインと話してても面白いだろうなあ。
出ねえかなあ。
出ねえって。
出ねえよなあ……。
はあ……。


 

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■たとえ今日が、明日に繋がらないとしても。 -更新第335回-

「毎月22日は『にぃにの日』!!」

……なんていうネタをやろうと思っていたのに、
イカンイカン……寝てしまった。
オイサンです。

やっぱ睡眠時間が3時間 → 4時間半のコンボではもうキツイな。
仕方ないから明日

「毎月24日は『にししの日』!!」

ってネタをやってごまかそう……って、
それを今書いちゃってどうするんだ。



■なのに僕は振り返る。



 ◆オタクの履歴書α
  http://resume.otakuma.net/
 ◆オタク歴を履歴書化して公開できる「おたくの履歴書」[BB Watch]
  http://bb.watch.impress.co.jp/docs/news/20091021_323197.html


オタクの履歴書……ねえ。
書こうと思えば、もう色々と際限なく書けてしまうのでしょうけど。

企画の狙いとしては、
「趣味・経歴リスト」的な客観的な個人データ集めと、
「どういう思いでそういうことをやってきたのか」という
主観的なプロフィール集めを同時にやって、
似たような趣味・嗜好と、思想・境遇の者同士を引き合わせるという、
SNS的な空間の構築なのだろうけど。

オイサンのオタクの始まりはどこになるのか……。
小学校2年の時からマンガを描き始めたことなのか、
それともそれ以前、幼稚園の頃に出会ってしまった『Dr.スランプ』が萌芽だったのか。
一番古い、強烈なマンガの記憶が『Dr.スランプ』なので、多分そこだろう。

作業としては、コマゴマとした、折々にハマッて来た深みを書き出すのとともに、
横面ぶん殴られて、今まで向いていた方角と全然ちがう方を向かされた、
そんなパンチ力のある作品やカルチャーとの出会い……
つまりオタクとしては、
「愉しかった出来事」と「自分のしてきた衝撃的な出会い」とを
思い出していくことになるのだろう。

そういう、自分のルーツとその時々の経由地を思いださせてくれたり、
考えたりする機会としては、この試みはすごく意味があるような気がする。

  黒歴史の羅列にもなりそうで怖いな。
  自己PRするためのものだから、都合の悪いのは書かなくてもいいかw

面白おかしく書くよりは、じっくり真摯に向き合って書きたいと個人的には思う。
自分の触れてきた作品の系譜みたいなものになっていくのだろう。
オタクとは関係のない、カルチャーの系譜にもなってしまいそうだけど。
人生の節目節目に、自分は何と……どんなカルチャーとともにあったのか。
大体、憶えてはいるけれど。

オイサンにとってオタク的な産物・作品群というのは、
最初は、
「それを使って愉しく遊べればよい、おもちゃのようなもの」
であったはずなんだけど、どこかのタイミングで
「それ以上の役割、人生を支えてくれる機能を果たしてくれる意味のあるもの」
でないと満足いかなくなったような気はするな。





……。





デ、早速ちょっと、ざらっと細かい年表はパスして、
大まかな時代別にトピックとなるようなものだけ書き出してみたのだけれど。





■幼稚園
  Dr.スランプ[アニメ・コミック]
   ★「笑い」への目覚め

■小学時代
  フクちゃん[創作]
   ★キャラクターの一人を使った二次マンガを描き始める。
     創作的行為のはじまり。
  ファミコン
   ドラクエ・ドラクエⅡ[ゲーム]
    ★ファンタジーRPG世界・物語としてのゲームへの目覚め
   ゼビウス・スターソルジャー[ゲーム]
    ★STGへの目覚め
  ミンキーモモ[アニメ・コミック]
   ★魔女っ子好きの目覚め(目覚めんな)
  ゲームブック(プレイ・制作)[ゲーム・創作]
  チョロQ[おもちゃ]
  ゾイド[おもちゃ]
  シール集め「魔空の迷宮」[おもちゃ]
  みんなのうた[音楽・創作]

■中学時代
  マンガをやめ、小説を書き始める[創作]
  ボードゲーム?のようなRPG作り[ゲーム・創作]
  ロードス島戦記(OVA)[アニメ・コミック]
  ウインダリア[アニメ・コミック]
  ザ・ブルーハーツ[音楽]
  山本正之[音楽]
  安永航一郎作品[アニメ・コミック]
  河合克敏作品・帯ギュ[アニメ・コミック]
  みず谷なおき作品[アニメ・コミック]

■高校時代
  ラジオドラマ・ドラマCDとの出会い
  ラジオ投稿[創作・その他](はいぱぁないと・ラジメニア)
   ★ことば・詞の世界との出会い
  無責任艦長タイラー[アニメ・コミック]
   ・笠原弘子
  ソード・ワールドRPG(テーブルトーク)[ゲーム・創作]
   ・RPGリプレイ・富士見ドラゴン系[ゲーム・創作]
  ドラクエV[ゲーム]
  F-ZERO[ゲーム]
  コミックコンプ
   ヤンキー[アニメ・コミック]
   宇宙英雄物語[アニメ・コミック]

■大学時代
  演劇[創作]
  ゲーム批評[文芸・ゲーム]
   ・飯野賢治[ゲーム]
    ★ゲームクリエイターという作家たちの思想性への目覚め。
     ゲームを「読み解く」という行為の始まり。
  エヴァ[アニメ・コミック]
  PlayStationとの出会い
   ・ときめきメモリアル[ゲーム]
   ・女神異聞録ペルソナ[ゲーム]
  ToHeart(PC版)[ゲーム]
  ロマンシング サ・ガ2[ゲーム]
  ラジオ・アニラジ[創作]
   流星野郎のゲーム業界裏情報
  ゆうきまさみ作品(パトレイバー・じゃじゃ馬グルーミンUp)[アニメ・コミック]
  成田美名子作品[アニメ・コミック]

■社会人~現在
  畑 亜貴[音楽・創作]
  鈴木清剛[文芸]
  大久秀憲[文芸]
  南木佳士[文芸]
  俺の屍を越えてゆけ[ゲーム]
  フリクリ[アニメ・コミック]
  THE PILLOWS[音楽]
  つじあやの[音楽]
  スーパーマリオ64[ゲーム]
  ゼルダの伝説 時のオカリナ[ゲーム]
  水曜どうでしょう[テレビ]
  北へ。DiamondDust[ゲーム]
   ★北海道旅行・カメラ・写真への目覚め
    カメラ・写真[創作・その他]
  撲殺天使ドクロちゃん[文芸・アニメ・コミック]
  FRAGMENTS BLUE[ゲーム]
  ひだまりスケッチ[アニメ・コミック]
  アマガミ[ゲーム]





……言ってしまえば、オイサンの人生なんてこれでほとんど全部だ。
もちろん意図的に書いてないことも、書き漏らしもあるだろうけど、
それを書き加えたところで細かい項目が増えるくらいのもので、
大体の「人生の傾向」としてはこんな感じに終わる。

薄っぺらさがにじみ出ててイヤになるな。
何が自分の根幹にあるのか正直わからない。
誰かが作ったものの上澄みだけを掬い上げて、その奥はロクに勉強もせずに、
そこから読み取った自分の感覚だけで強さも深みも無い弁説を振り回してきたのだろう。
周りにも、自分に対しても。
今も。
自分に都合の良い、気持ちの良いものにばかり寄りかかって生きてきたのが良くわかる。
……気がする。
一切、自分に立ち向かった痕跡が見当たらない。
なんてことをしてくれるんだ、「オタクの履歴書」。
みんな、こんなものに手を出しちゃダメだ。
危険が危ない。
薄いニートやオタクを、真人間に矯正するための炙り出しツールじゃないかこれは。
覚悟の足らないヤツは死に至るぞ。

むしろ……「こんなんで、よく生きてるな、俺は」とさえ思う。
「恥ずかし気も無くよく生きてるな」とか、そういう気持ちの上の意味ではなくて、
「こんな何もない人間でも、自力でお金を稼いで食いつないでいられるものなんだ。
 日本って国はつくづく『やさしい』な」
という意味で。

自虐や卑下のつもりでなく、かなり本気でそう思う。
客観性は見失ってるかもしれないけど。
何も出来ないハズの人間でもなんとか使い物として社会に組み込み、
養おうとしてくれるシステムが、一応これまでは機能してきたんだなあ。
すげえが危ねえ。

なんか、自分の人生がどんな終わり方するかまで、
ぼんやりと予測がついてしまうようで……こわいな、これ。
ゆとり世代でもないくせに、オイサンはつくづく、自発的にゆとりだ。




……。





まあ…………。





腹が減ってるせいだな。
ゴハン食べて、よく寝よう。
明日も元気にはやおき。



オイサンでした。





PS.
 こ、こ、こらーっ!
 「アマガミ クソ女」で検索を試してみる人が急増中!!
 真似しちゃいけません!
 昔のことは忘れなさい、いいですね!



  

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2009年10月21日 (水)

■オリオンにしますか? それとも、ベガまで行きますか -更新第334回-

針のような地軸に結ばれた、舫いを解けば。
オイサンです。

今日は何やら、オリオン座流星群とかがキレイに見えるのだそうで。

  ◆オリオン座流星群見ごろ 好条件で1時間50個も [47NEWS]
   http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009102001000585.html

  ◆オリオン座流星群:23日までピーク 1時間50個も? [毎日jp]
   http://mainichi.jp/select/wadai/news/20091019k0000m040053000c.html


天候も良く、月も出ておらず、星のめぐりも良いときているらしい。
今度上手く見られるのは70年後なのだとか。
宇宙さんは気長でらっしゃるから。
宇宙ヤバイ

でオイサンも、筋トレ後の体を冷やしがてら、
フと思い立って近所で東の空がそこそこ見渡せる場所までちょっと歩いてきました。
ちょっとした畑が東に向かって広がっていて、その向こうは住宅街という……
マぼちぼちのロケーションです。

結果、一先ずは収穫ナシ。

真東に方向に位置するマンションの一室が、
皓皓と灯りをつけたままカーテンも引かれず、
その灯りがまぶしすぎて見える気がしませんでした。

それにしても驚いたのが、東京の空の汚さよ。

子供の頃、奈良の田舎で見上げた天空巨人オリオンは、
「オリオンが明るすぎて他の星座が見つけにくい!」
という程に勇壮であったというのに、
東京の空では、そのオリオンを見つけるのに一苦労。
あの三つ星ですら、それと気付くまで随分時間がかかってしまった。
なんてこった。
このままじゃあ地球は、宇宙から隔絶されちまうぞ。

先月見た、北海道の星空だったらば……
それはそれで、見つけるのに苦労すると思うけども。
色々全部、空の何もかもが見え過ぎて。

マそんなことで、明け方までは見え続けるらしいので、
遅くまで起きてらっしゃるような方々はちらっとでも、
東の空に色気を出してみるのも面白いかもですよ。
好色マッチョイケメンのオリオンさんが、あなたを優しくリードしてくれるかもです
(見る気を失せさせてどうする)。


オイサンもキリョクが残っていたら、あと1時間後くらいにリベンジするかもです。
オイサンでした。


伝説巨神イデオン  【中古】B6コミック 2)アリオン / 安彦良和 超兄貴 完璧版 下巻 (ビームコミックス)


P.S
 コラッ!!
 だだだだだ、誰だっ!!
 「アマガミ クソ女」で検索してここに来た人は! けしからん!
 オイサンが絢辻さんのことを良く思ってなかったのは、
 最初のほんの一週間だけなんだから!
 そんな昔のことを思い出させるんじゃありません!! 恥ずかしいでしょ!
 今じゃもうすっかりラブラブなんだから!

 ねえ! あやつじさ……! あ、あやつじさん?
 その御手に持ったエスカリボルグ状の物は一体……?
 え? 「でもこれって、あたしの愛なの」……?
 それは一体どうゆう……。

■撲殺天使ドクロちゃん2 OP




 

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2009年10月20日 (火)

■最高だったこと、サイテーだったこと。全部、ここにある。 -更新第333回-

なんでAudiのR8が、
「50円おにぎりと激安お惣菜の店!」の駐車場に停まっているのかが分からない。
オイサンです。





「オレは好きなことにすら夢中に……なれなかった……!!」
「監督は、楽しようとすんなって言った」





……今日のお話は、
オイサンの心に刺さった、二つの言葉のお話です。



一つ目の言葉は、週刊サンデーで現在も連載中の
『最強!あおい坂高校野球部』の一幕です。

最強!あおい坂高校野球部 21 (少年サンデーコミックス) 最強!あおい坂高校野球部 19 (少年サンデーコミックス) 最強!あおい坂高校野球部 15 (少年サンデーコミックス) 最強!あおい坂高校野球部 16 (少年サンデーコミックス) 最強!あおい坂高校野球部 12 (少年サンデーコミックス)

主人公たちの所属する、あおい坂高校の野球部が県大会の決勝で、
かつてのライバルと死闘を演じるその最中。

主人公たちが入部する以前の野球部で厳しい練習に耐えられず辞めていった、
長妻くんという部員が、
自分より下手だったはずの仲間がはるかに上手くなり、
相手強豪校のランナーを、流れるような連携で刺したその場面をテレビで見て……
涙を流しながら漏らした一言です。



  「俺は……自分が好きなことにすら、夢中になれなかった……!!」



……好きなコトにくらい、夢中になりたいですよね。
痛いことも辛いことも苦しいことも、
痛いとも辛いとも苦しいとも気付きもしないで、
「その先に、実は何もないかも」なんていう不安を感じもしないで、
その先にある喜びだけを追いかけて、夢中でいたい。

好きなコトにも夢中になれない、なれなかった自分を見せ付けられるのは、
あまりに惨めです。

だけど大人になると、夢中になることと「死」はほとんど表裏一体だから。
だってそうでしょ。
夢中になったその先に何もなかったら、食べるものも、住む場所も失ってしまいます。
それは死だ。
誰だって死ぬのは怖いもの。

話は極端なようですが、
大人には大人なりの「夢中になるやり方」がある……
つまり、やりたいそのことを目的としつつ手段ともし、利益を上げられるように、
段階と目的をハッキリさせながらことに臨むというやり方だけど……
けれどもそれはまたそれで、
「それは、本当にその『やりたいこと』に『夢中に』なれているのか?」
と問われれば、
「いや、だって」という句を頭につけることナシに答えることが難しいと、
思ってしまいます。
どうしたって、一番の優先順位は
「最低限でもお金を稼げること」にならざるを得ませんから。
きっと何かがスポイルされる。

その「夢中」そのものに人を惹きつける力があって、
それに目をつけた誰かがそれを利用してお金を稼ぎ、自分自身に分け前をくれる……
くらいのことでないと、
自分自身は「夢中になっている」とは言い難いのではないかと、
ゼイタクなオイサンは思ってしまうのです。

夢中の犠牲になるのが自分一人なら話はまだシンプルだけど……
大人ですから。
愛する人がいたり、子供がいたり、自分の夢中に付き合ってくれた仲間がいたり。
そうなるともう、怖さもうなぎ上りに膨れ上がる。
夢中になるのがどんどん難しくなる。
妥協したくもなる。



……ただ、思うんだけども。
それでもやっぱり、大人なんですから。



大人なんですから、ホントに夢中になれれば、
それで食ってくコトくらいは出来ンじゃないか?
大人なんだから、そのくらいの馬力は、夢中の向こうにあるんじゃないだろうか?
子供が夢中になるのとは、ワケがちがうんだというところを見せることだって……
出来るんじゃないだろうか。

オイサンは今、お世辞にも「好きなコトに夢中になれている」とは言えません。
短時間、そうである瞬間瞬間はありますが、
イザ、好きなコトさんに対して面と向かって、

  「俺は、お前に夢中だ!」

と正面切って言えるかと言われたら、
……恥ずかしくて、とてもとても。

  「俺についてこい、一生面倒見てやる!」

だなんて、口が裂けても。
……情けない。
何をやっていたんだ。
三十五年近く。

自分を取りまく様々のために、
好きなコトに夢中になるための、時間や、心や、体力を犠牲にしている自分がいます。
そんなのは、立派な大人のするコトだ。
なんなら、それを夢中になれないことの言い訳にさえしているかもしれない。
情けない。
惨めだ。

今の世界が、そんなに幼稚でも、寛大でもないことは承知の上です。
だけどもそんな、したり顔の悟りが真実なのかどうかを、オイサンは知らない。
むしろそれすらオイサン次第であることの方が、まだ知ってる。

……あー、でも、やっぱ怖えなあ。
「夢中で生きていけない」……
そんな世界に、未練は無いハズなんだけど。



■変わらなくていい。スイッチ一つ、切り替えられれば。



そしてもう一つの言葉は、現在週刊モーニングで連載中のサッカーまんが、
『GIANT KILLING』からの一節。

GIANT KILLING 10 (モーニングKC) GIANT KILLING 1 (モーニングKC) GIANT KILLING 6 (モーニングKC) GIANT KILLING 5 (モーニングKC) GIANT KILLING 7 (モーニングKC)

チキンハートのセンターハーフ・椿大介が、
試合中、どうにかピンチを乗り切ろうとして、
ハーフタイムに監督からかけられた言葉を振り返るシーン。


  「監督は、楽しようとすんなって言った」


それはつまり、
「守りに入ってしまって、出来るコト、やらなければならないコト、
 出来ないかも知れないけれどやった方が良いコトを
 やらずに終わらせるな」
というメッセージです。

「楽をする」というと聞こえは悪いのですが、これは言ってしまえば
「普通にしている」というのと同じことです。
普段通りにやる。
手クセに頼る。
今までの引き出しで何とかしようとする。

マ人間、ラクな方が勿論良いですから、それでいってしまいがちなワケです。
大概。
せんでエエ苦労を自分から背負いこもうなんてのは、
自然界広しと言えども、人間くらいのものでしょう。
近い草っぱらで寝ているインパラと、遠い岩山のてっぺんにいるインパラ、
わざわざ後者を狩ろうなんていうライオンがいたらお目にかかりたい。
近すぎちゃってどうしよう?

そんな場面で一つ、ギアを入れ替えたり、新しいことをやるのは、
怖いことでもあり、また何より、しんどい。
くたびれる行為です。
そして、「キャラ」ということを考えると、恥ずかしかったりもする。
精神的にも、肉体的にも、大きな疲労、負担を抱え込む行為です。

世間ではそれを「殻を破る」というような言い方をすることもあるけど、
それはどうもちょっと、ちがうんじゃないか?
変わらないことが、無条件に悪いこと、
変わることが、無条件に良いこと。
そんな線引きが、言葉の裏側で無意識に取り引きされているように感じる。

オイサンは、安定することや、
安定の中で今の持ち物や武器に磨きをかけていくことだって
決して悪いことではないと思います。
自分にとっての唯一が見つかったのであればその他一切を放棄して、
その一つを磨き上げる、
それはそれで、一つのカクゴが要求されることだから。

そしてまた、変わらなければニッチもサッチもいかない局面でどうするか、という問題。
追いつめられて変わる! ……というのは勿論一つの正解だけど、
それはもう自分には手の届かないもの、
今生では手放すべきものとしてしまって切り捨てるということだって、
一つの覚悟であり、正解なんじゃないだろうか。
だから、変わらないことが「ラクをする」に直結することではないと思うのだけど。



ただ。



その言葉を椿大介に贈った、『GIANT KILLING』の主人公、カントク・達海猛は、
その変わることを「面白くする」ことだと言います。
サッカーが好きなら、勝ちたいなら、
この先もサッカーでキモチのイイ目を見続けたいなら、
「面白いサッカーをやれ!」と。


うん、それはなんか、分かる。


キライなことや、自分でその価値を認められないことに対して、
無理をしたり、しんどい思いをしてまで「変われ!」っていうのは、
正直、無理ですよ。

  イヤもちろん、そうせざるを得ない場面もあるし、
  大人ならやってしかるべき、って場面もあるでしょう。
  ぶっちゃけた話、やってますよ。オイサンだってさ。
  無理して。
  「カネもらってんだから、やれ!」なんつわれてね。
  ホント厭な、ダメな風潮だと思いますけどさ。ヒドイよね。

だけどそれは畢竟、自分の最上層に皮を一枚かぶるくらいのことであって、
自分の根本が変わるわけではない。
だからその皮はいつまでたっても自分に馴染みやしないから、
カブる度に息苦しいし、暑いし、ムレるし、なんならかゆいしでエエトコなしですわ。
カブる度、脱ぐ度にくたびれます。

だけども、自分が本当にその必要を感じて……
否、手に入れる前は「なくてもいいや、でもあった方がいいな」くらいの気持ちでも、
自ら認めて身に付けた変化は、自分に快感をもたらしてくれる。

自分が新しくなることが面白いし、新しい自分に出来る何かしらが、また面白い。
そして、面白い自分が増えれば増えるほど、自分はオンリーワンになっていくんだ。
そのことにはきっと、夢中になれる。
夢中になれないと、続かないことでもある。

それは多分、着ぐるみではなく、スイッチ。
自分の根元を切り替えるスイッチなのだと思います。
オイサンは、このセリフの後のシーン……野獣のように吼え、
フィールドを疾駆する椿の顔がすごく好きです。

より、面白く。
より、美しく。
それが欲しいなら、新しい自分を拾い集めていこう。
そしてその中の幾つか、自分が一番カッコイイと思うやつを選んで、
キランキランになるまで磨いていこう。

世間や、社会や、組織のために、
自分自身や、自分が大切に思っていることや、キャラを曲げたり変えたり、
する必要はない。
それは決して、自分にとって面白いことではないよ。
自分自身や、自分が大切に思っていることのためにこそ、
キャラを、殻を、自分を変えることには大きな価値があるとオイサンは思う。

  もちろん、世間や社会や組織を自分が大切に思うなら、
  それらのために変わることは、価値のあることだけど。

そこんトコロは、はき違えないようにしないとね。



……。



こうして考えてみると……、
夢中になれない自分を思い知らされ、ラクをするなとののしられ。
こんなにも、「毎日に時間が足りない」と思える日がまた来るだなんて、
今年が始まったときには思いもしなかった。

それが誰のせいなのか?
これは幸せなことなのか……それとも。



オイサンでした。



■菊池志穂 Dream Child 8:40あたりから。

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2009年10月18日 (日)

■ひと連なりの輝日東へ。 -更新第332回-

大御所が……あ、オイサンです。

大御所の( 凸)<ブブーン ドドドーゥ !!さんが
『アマガミ』のアニメ化について論じてらしたので、
コメントでも送ろうかなーと思っていたのですが、
長くなりそうだったので便乗して一本、記事にすることにしました。
つってもいつもと同じダラダラノリなのですが。



■絢辻さんがしゃべって動く! お前をツブすと輝き叫ぶ!!



  ◆アマガミ:アマガミコラム-01 [( 凸)<ブブーン ドドドーゥ !!]
   http://abiesfirma.sakura.ne.jp/bubu-n/log/eid587.html



『アマガミ』のアニメ化の話。
「どう作ればいいか?」という話の前に、どんなやり方があったかなあ、
というお話から入りたいと思います。

確かに、ギャルゲーのアニメ化は難しいナーと、オイサンも常々思っていました。
ギャルゲーアニメを、そんなにたくさん見てきたワケでもありませんが、
ホントのホントの成功例としてはあまり数が多くないと思います。

にゃずいさんが元記事冒頭でも言及されているように、



  > まぁ、正直な話選択肢は一つしかないわけ。ToHeart第一期方式オンリー。
  > これが一番ファンのダメージが少ないから。



オイサンも、アニメ版初代『To Heart』は素晴らしかったと思います。
他にはOVAの『ときめきメモリアル』くらいでしょうか
(これは純然たる成功とは言い難いかもですが、上手く逃げたなあというか、
頭使った搦め手に出たなあ、というか。小説を書けっつったのに詩を出してきた、みたいな)。
正直オイサンも、初代『To Heart』を超える物は記憶にありません。

  『シスプリ』は別次元で面白かったし、
  『フタコイオルタ』は大傑作だったと思いますが、
  やはり「ギャルゲーのギャルゲーたる所以」を描きだす、
  本来の目的からはやっぱり外れた代物だと思いますわね。

初代『To Heart』の素晴らしかったところは、
物語の軸をしっかりと守りつつ、各ヒロインに対してもしっかりと配慮がなされていたこと。

メイン以外のヒロインが、恋を失うことによって、傷つき不幸に堕ち過ぎないように、
映像の中でメインヒロインの存在感を最大限に発揮させることで
他のヒロインの主人公への恋愛感情が抑制されるように、
演出が細やかにされていたことでしょう。

  それはつまり、「神岸あかり」という絶対ヒロインの存在感が、
  彼女のファンではないユーザーにまで浸透していたという
  原作のパワーによるところもすごく大きいと思いますが。
  つまり「誰が何と言おうと、浩之ちゃんにはあかり」という、
  お作法のようなものがあったし、作中でもそれが発揮されていた。

  それに、第二の絶対ヒロインであるマルチが「ああいう存在」であったことも
  すごく奏功してましたね。
  あの子がもっと普通の存在だったら、若干もめていたことでしょう。
  ちなみにオイサンは葵ちゃん・綾香シンパでしたが、
  あの作品は見ててもイヤな気持ちが全然しなかったです。

その初代『To Heart』でも、結局メイン以外のヒロインは主人公に対する恋を失うワケですが、
それでも不幸せになり過ぎないように描かれ、かつ
「それぞれのヒロインらしさ」の中で恋とは違った幸せを獲得する様子が描かれるため、
結果、どのヒロインのファンも納得できる、
とても幸せな空気の中でエンディングを迎えることの出来た
ホントに素晴らしい作品でした。



■何が難しい。



オイサンがどうして、「ギャルゲーのアニメ化を難しい」と感じたかといえば、
「見ていてタイクツな作りになってしまいがち」だと思ったからです。

そもそもギャルゲーは、何本かの恋物語がパラレルであることが前提で、
恋愛モノなのに、一人の主人公に対して5人も6人もヒロインがいるという時点で
そうそうまともにお話が収束するわけがなく、
しかもそのヒロインそれぞれにファンがついていて、
彼らも納得させないといけない、なんていう……しょっぱなのハードルが猛烈に高い。

それを無難に解決しようとすると、
「パラレルなものを切り貼りしてシリアルに繋げ直し、
 かつそれぞれのパーツの重みづけを大体均等に均して、
 メインどころと準メインをちょっと重めにする」
という構成にならざるを得ないのでしょう。
それにメインヒロインよりも人気の高いヒロインが別にいたりすると(大概そうですが)、
話は尚のことややこしくなる。

結果、
「話にこれといった軸もなく、各ヒロインの単発のエピソードが並び、
 最後にはどこかで見たような展開でメインヒロインに流れ込んでおしまい」
のような構成になっていることが多いような印象で。
それだと見ている方は……少なくともオイサンは……退屈になってしまって
盛り上がるまで見ていられないわけです。

それを決定的に感じてしまったのが『To Heart2』のアニメを見たときで、
なんだかぼやっとしたキャラクター像の主人公が出てきて、
各ヒロインのワリとベタな紹介みたいな展開が開始から数話続いて……
その辺で、もうすっかり見る気をなくしてしまいました。

  もしかしたらその後怒涛の面白さを発揮したのかもしれませんが……
  あのツカミの弱さはちょっとどうだ、と思います。

初代『To Heart』の構成も、それと同じだと言えば同じなのですが、
語り過ぎない脚本と、回り過ぎない物語、
そして、「主人公とメインヒロイン」という話の軸が、全てのヒロインとの話の中で必ず描かれていたことで、
たっぷりとした間の空気を常に読んでいなければならない緊張感があったため、
オイサンは退屈せずに、どころか食い入るように、30分をとてつもなく短く、そして長く感じて
(矛盾しているようですが、よく出来た映像というのはそういうもんだと思います。
作品の中に流れるとても長い時間を、あっという間に感じて見る、という感覚です)、
見続けることが出来ていました。



  デここから、
  なんか火だるまになることも覚悟で書きますけど。
  怒んないで下さいね。



その「構成の退屈」をかなりのこと高レベルでクリアしてくれたのが、
悪名高き『キミキス』のアニメだったと、オイサンは思っています。

まず主人公を二人に分けて(しかもメインの主人公は原作ゲームとは微妙にズレた位置にいる)、
それぞれに対してヒロインを再配置し、並行する二本のドラマを交互に展開させることで、
原作とは違う、世界に対する目新しさを生み出し、
短時間ずつ、小出しで展開する物語が、適度の間とテンポの良さを生んでいました。

おかげで、序盤から中盤の中頃くらいまでにかけては、
一切退屈することもなく、一気に見ることが出来ました。
……中盤以降はなんとなく話の先が見えた気がして、
しばらくほったらかしにしていましたが。

ただ中後半~終盤の展開がもう異様にマズく、にゃずいさんのおっしゃっているように。


  > ところがキミキスのアニメ(purerouge)は、
  > この基本コンセプトを捻じ曲げてしまった。



原作にありえない雰囲気を持ち込み、アマいシナリオで納得の行かない展開にしたあげく、
メインヒロインのみならず、サブのヒロインをも失恋の痛手によってこれでもかと傷をつけ、
蔑ろにするという決定的なミスを犯した。
その結果、原作ファンやら、原作スタッフやら、はては声優さんからも、
もうドエライ低評価を戴いたのだそうで。

  オイサンはその辺、リアルタイムに見たわけではなくてあとからDVDで見たので
  よくは知らないのですが。
  明らかにドラマから外れたところに置かれたヒロインもいましたしね。
  お嬢様と、うどんと。

けれど、オイサン個人的には
「主人公の動機が甘いというシナリオの欠陥を除けば、話としてはアリだなー」、
くらいに思って見ていました。
「救いがないけど、こういうこともあるよねー」くらいの気持ちで。
それは多分、オイサンが『キミキス』の「世界そのもの」への思い入れが
さほどでもなかったためでしょう。

  ちなみにオイサンは、『キミキス』に関しては、
  メインヒロインの結美ちゃん、明日夏ターン、うどんの三人が好きで、
  原作ではそれぞれを一回りずつくらいはしています。
  思い入れはボチボチですが。
  それでもこの三人のアニメでの扱いにはこれといった不満は感じていません。
  真田くんは確かにアホでしたが、
  結美ちゃんは彼女「らしさ」の中で輝いていたと思っています。

とはいえ、オイサンもギャルゲー侍のはしくれです。
蔑ろにされたメインヒロインのファンや、
作品そのものの雰囲気を愛していたファンからすれば
腸の煮えくりかえる思いであることは、十分に理解の出来るところです。

  オイサンだってね。
  アニメ化された『アマガミ』の中で、絢辻さんのバックボーンやなんかが
  あまりにイージーに描かれていたら、マ怒りはしないまでも、
  「もったいないコトになっちゃったなあ」くらいは思うに違いありませんもの。

  ただ、こと『アマガミ』に関しては、光もあれば闇もあるため、
  アッケラカンのバカアニメになっていたって、
  「マこれも、『アマガミ』の一面だわな」と許容できる懐の深さがあると思いますが。

だからまあ、あの展開は、やるべきではなかったんだろうなあ、とは思います。
やらなかったらやらなかったで、中盤以降は駄作・凡作だと思いますが。
「やったらド駄作」だってかw

ただ、あの、『キミキス』で見せた、
ギャルゲーという「パラレルであることが前提のはずの原作素材」を、
「一つの物語」として面白く再構成する手腕であり手法までを否定してしまうことは、
正直、大きな損失だと思っています。
あのやり口そのものは、もっと評価されていいものだと思うのです。



■じゃあ、『アマガミ』をどう料理しようか?



それでは一気に結論。
オイサンの考えた、アニメ版『アマガミ』……オイサンが見たいアニメ化案とはどんなものか。

『アマガミ』のユーザー層というか、『アマガミ』に期待されるものは、
これまた引用させて戴きますが、


  > アマガミは非常にファン層が豊富なゲームだ。
  > ギャグより、エロより、恋愛より、失恋よりの話。様々な解釈が出来る。


ということで、その通りだと思います。
それらと、上記の問題をどう解決していくかってことで、
とりあえず既存の手法で解決するなら、
『キミキス』的再構築と、『ToHeart』的一本化をハイブリッドすりゃいいんじゃね?
という安易な感じです。

まずは、『キミキス』同様、主人公の複線化と、ヒロインの再配置を行います。
これは、お話を作る上で不自然が生じないような再グループ化です。
以下はパッと思いつく限りの例ですが。

 1) 絢辻さん vs 上崎さん ( vs 美也?)
 2) 梨穂子 vs 薫
 3) 七咲 vs 中多さん vs 森島先輩

の3グループ。

1)は言わずもがなですが、絢辻さんの物語をガッツリ描くシナリオストリーム。
ワリとハードでヘヴィな展開が期待できます。
別に贔屓するわけではなく、絢辻さん、他の人とからまないんだもん。

2)は、「主人公と長い時間を共有した者同士」の三角関係のお話で、
若干ドラマチックに、そしてさわやかに。

3)はもう、お待たせしました。変態紳士の華麗なる日常をこれでもかこれでもかと、
ナカヨシルート的な雰囲気でコミカルにやらかすパート。
この三本を並走させます。

そして 1) にしろ 2) にしろ 3) にしろ、恋愛ものですから、
いずれかのヒロインがハッピーになり、他のヒロインは泣くことになりますが……
その解決には『To Heart』的な手法をもって、
各ヒロインの「らしさ」を前面に押し出し、恋を失いながらも前向きに進んでいく姿を描いてもらうと。

  1)では、絢辻さんがハッピーにならないセンは考え難いので、
   上崎さんが美也ともう一度仲良くなることで救われる、とかで。

  2)では、優先されるのは、恐らく梨穂子。
   薫は……多分自分から身を引く男らしさ・きっぷの良さを見せ、美術の世界で功を成して、
   主人公が取り持ってくれた新しい家族との絆を大事に生きていく姿を見せる、とか。

  3)では……人気から行って、多分七咲が優遇されるのでしょう。
   もしかしたら中多さんは、うどん的ポジションに下がってもらうことになる……
   その可能性は高いと思います。

という具合の三部構成に再構成し、それぞれで雰囲気を異にする。
ヘヴィ、さわやか恋愛もの、アホタレラブコメディ。
かつ、各部門でも、泣くことになる人間を、『To Heart』的配慮で泣かせ過ぎない。

……これならある程度、色んな要求にこたえるコトが出来るのではないかなあと、
安易ながらも思った次第です。

そもそも、「どのヒロインを支持するか?」という時点で、
「その人が『アマガミ』のどの空気を愛しているのか?」
ということが、大体、ホントに大体ですが、見えるんじゃないか? という気がするのです。

絢辻さんスキーは、ちょっと重めの、謎めいたドラマを楽しみたい人だろうし、
梨穂子・薫スキーの人はワリと従来の、さわやか恋愛モノを楽しみたい。
七咲・森島センパイ好きの人は、もうバカみたいなノリでいちゃいちゃいちゃいちゃしたい、とか。
中多さんは空間と人間関係の問題で 3) に入れていますが、
シナリオの雰囲気的には 2) が近いのでしょうね。
そういう人には 2) と 3) の橋渡しをやってもらうというのも面白いかもしれません。

  もちろん、絢辻さん好きの中にも、アホみたいなラブコメがしたい!という人もいるでしょうし
  (ただただ罵られたい!とか)、
  七咲好きでも、ヘヴィな影を見たい、と言う人もいるでしょうけどね。
  マ傾向として、ってことで。

そういうことを考慮に入れれば、この構成は、大体、そこそこ、
ほどほどの満足感は取れるんじゃないかと……
実にこうイヤラシイ、オトナの計算をしてしまった感じです。

でも多分、こういうことを考えると、
またボヤッとしてむにゃむにゃした、中途半端なものが出来あがったりするんでしょうね。
エッジが効いてないというかね。
そう言う意味では、『アマガミ』のようなエッジの効いた作品には、
ガッツリ偏った、エッジの効いた構成が似合うのかも、という気もします。
どっちを選ぶかは、作り手の度胸次第というところでしょう。



■ただやっぱり問題は残ってて。



問題は、『アマガミ』では主人公が無色透明の君ではなく、
「橘さん」という強烈なパーソナリティを有しているということで……
これだと、あのヱルトリウム級の変態紳士が3人も、一つの太陽系に同時代に存在することになってしまい、
それはお前どんな奇蹟だ、という問題があります。

それに、主人公が有するトラウマの問題。
これを共有させることは難しいですし、それに関わった、梨穂子・梅原が
どの主人公よりの関係なのか? という問題もあります。
さらに、そのトラウマの治癒に実は一番最初にかかわった大ヒロイン、森島センパイの扱い。
物語のトリガーとして、森島センパイのファクターは案外バカに出来ない位置にあるので……
絢辻さんにかかわる主人公はトラウマをもってなくていいのか、とか、
そういう話になりかねない。

……中学時代、蒔原美佳をとり合った三人の男がそれぞれ別の場面で森島センパイと出会い、
高校に入ってまた森島センパイを奪い合う中でそれぞれのヒロインとの出会いを果たして
物語は分岐していく、とかいう構成には出来るか?
それも強引か。

つか、そんな構成にしたら『キミキス』で悪夢を見た人たちが
フラッシュバックを起こして発狂しそうだからやめた方がいいな。
ごめんなさい、忘れて下さい。



■様々な問題を残しつつ。



まあ、ここでぴたりと答えが出る話でもないのでこのへんにしますが、
オイサンの考えた案としては、そんな感じです。

主人公分割がそんなに万能な手段かと言われたらわからないですし、
三人は多いだろ、とオイサンも思いますので、もっともっと、工夫を重ねる必要はあるでしょうが。
現時点で、「パラレルをシリアルに」置き換える手段としては有効だと思っています。

  イヤ待テヨ……逆に考えるんだ。
  主人公が12人……いやいや、落ち着け、そんなバカな。

にゃずいさんも元記事の中では、『化物語』の手法を推されていましたが、
如何せん、オイサンはあのねちっこさが耐えられなくて一話目で切ったので分かりません。
残念。

あえてシリアル化を狙わずパラレルで残す、というのも勿論テなのですが、
せっかく26話なりの長い時間が持てるのであれば、
ゲームとは違う姿の輝日東の町の時間の在り方を見たいと、オイサンは思います。
……うん。
やっぱり分断されない、長い物語をみたいよ、オイサンは。




やっぱ、『アマガミ』はね。




作品としてのヒロインは絢辻さんで、
だけど世界を包む、存在感として大きいのはやっぱり梨穂子で、
それなのにお話のトリガとして主人公が恋をしているのは森島センパイで、
でもフタを開けてみたら一番人気は七咲じゃないか!
……という。
とんでもなくフクザツな恋模様を呈している『アマガミ』ですから。
……二人ほどいないけど、キニシナイ。
作り手もアタマが痛いことでしょう。

  アニメ『キミキス』に腹を立てた原作スタッフが、
  「出来るもんならやってみやがれ!」って、こうしたのかもな。
  ……そりゃないか。
  みんな大人だものね。稼がないとだものね。
  逆に、上でも書いたみたいな、
  「光も闇も、シリアスもバカも」全部内包している懐の深い作品になっているのは
  「どうやったってどうにかいけるぜ!」というメッセージなのかもしれませんな。

オイサンの愛する絢辻さんの比重を若干ライトに落としてでも構わないので、
ただただポップでスラップスティック、
そしてちょっぴりピカレスク風味の『アマガミ』。
そんなのを見せてくれてもいいじゃない? と思うのでした。

オイサンの中の『アマガミ』はゲーム本編中で描かれ切っているので、
改めて映像作品でまた恋をしてくれなくても、
なんなら『アマガミ:オルタナティブ』でも、『アマガミ:ゼノグラシア』でも。
輝日東で見てきた彼女らが、イキイキと動き、声を発し、
それぞれの生き方を維持しながら青春を謳歌していてくれさえすれば……
まあ、いいっちゃいいかなあ、と構えているオイサンでした。

……下手に恋愛ものとして成立させようとして、
ぺったぺたの物を見せられるのが……多分、一番つらいぜ。

もちろん、完璧なまでに料理して、あっと驚かせてくれることをこそ、
一番期待してはいるのですけどね。



オイサンでした。



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2009年10月17日 (土)

■ふるさとをつくろう -更新第331回-

自分の生まれた土地から離れて、誰かと一緒になって、
新たに自分が住まうと決めた土地に根付く。


自分の郷里の奈良の町は、
自分にとってそこが「ゼロの地点」で、当然、そこが唯一無二の場所であるワケですが、
父親と母親にとっては、そこは別段そういう場所ではない……
そこがそのときの彼らの「実際」に合った場所だったから、
彼ら自身の唯一無二の場所--すなわち故郷--とは似ても似つかず、
不満も募るけれど、
色んな、良い条件も納得のいかない条件も全部飲みこんで、
そこに住むと決めて住み始めたんだな、ということに、
今日改めて気がついた。


オイサンは今日まで、あの奈良の町は、
彼ら両親にとっても最も住みよい、納得づくの場所なのだと、
「家族」である自分がそうなのだから、あの二人とってもあの町はそういう場所であるに違いないと、
なんだか無邪気に思い込んで生きてきた。
でもきっと、そうではなかったんだろうな。
だってあそこは、彼らには「故郷」ではないんだ。

  マ考えて選んで決めたんだから、それは「納得づく」っちゃ納得づくなんだろうけど、
  生まれ故郷にも匹敵する、オンリーワン的な場所かと言われれば、
  きっとそうではない、そこまでではない、
  時の経った今ではかなり近い位置にあるかも知れないが、
  「これからどこに住もうか」と、決めなければならない時に並んだ
  幾つかの選択肢のうちのひとつに過ぎなくて、
  本当は他に、「もっともっと帰りたい場所」はあるんだろう、という意味で、だ。

あの場所が、若かった彼らにとって「生きるために必要」で、
お金とか、時間とか、広さとか、そこそこに条件の整った場所だったから、
故郷と比較したりもしてしまって、
でも仕方がないから色んなことも妥協をして、涙やら苦渋やらを飲んで、
そこに住むと「覚悟」をして決めた場所なんだろうな。


そんなことを今日……散歩、というか、ウォーキングをしていた時。

一人のオバサンが自転車でオイサンを追い抜いて行き、
五十メートルほど先の団地の駐輪場に滑り込んで自転車を降り、
そのかごに積み込んだ、ネギの飛び出た買い物ビニールを下ろして階段を上っていく……
そんな場面を見た瞬間に、何故か、そんな気持ちに行きあたった。



■そんな気持ちと親父の波紋



今日、親父殿が63回目の誕生日を迎えたことと、
そんな気持ちを見つけたタイミングとの間に、何か関係があったりするだろうか。
彼、父がオイサンの体を作るのに最初に使ったオタマジャクシ、
それがうちに抱え込んだ波紋だか波動だか、なにか周期めいたものが、
やはり今でも、
オイサンの中に脈打つ渦を描いているものだろうか。

中高の頃はオイサン、人様ほどではないといえ、
彼に対してしなくても良いささやかな反抗や反発をし、
彼のよく分からない性向であったり、
あまり論理的とは言えないものの考え方やその発露の仕方を論い、
蔑んだりしたものだが、
今ではそのことを恥ずかしく思えるくらいに、
彼のアレはアレで完成したものだと思えるし、間違いではないとわかるし、
面白い、愛おしいものだと思う。
やはりあれを許せない、許容出来なかった自分が幼かったのだな、と思える。

  「わかってねえな、俺」という感じだろうか。
  あれがイイんじゃないか、あれが人間なんじゃないか、
  オッサンなんじゃないか、文系で、サラリーマンで、
  豊かじゃないの、かわいいじゃないの、面白いじゃないの、
  疲れが輝いて見えるじゃないの、って。

  ……ちょっと『シャリバン』っぽいな。
  ♪いいじゃないか いいじゃないか 夢があれば
    いいじゃないか いいじゃないか 明日ががあれば!♪
  みたいな。閑話休題。

父親を尊敬するか? と問われれば、
このボンクラを二十余年の長きにわたり、「親だから」という責任感と義務感だけで
(もっと素敵な感情もあったに違いないと思うけれど)
自分の人生をそれはもうガッツリ削り出して、あらゆるものを捧げ、我慢し、
育て上げたというそのスピリットに対しては尊敬する……
いわゆる、「尊敬する人物:両親」と書いてしまう野郎どもの大半と同じ理由において
尊敬するけども、それ以外の彼のパフォーマンスに関しては、
決して他を、世の中のあらゆる親父殿を圧倒するようなものではないと客観的には思うので、
まあ、さほどでもないワケだけど。

  やっぱ誰を尊敬するかって言われたら、
  宮本茂だったり、山本正之だったり、堀井雄二だったり、
  オイサンはそういう性向の持ち主ですから、そういう類の方々、
  そういう才能をお持ちの方々を挙げてしまいますけどね。

親父殿がオイサンの年の頃にはもうオイサンも兄貴もいて、
加えて、母方の祖父母に曾祖母まで、
親父殿自身を含めれば七人分を背負って突っ走っていた猛者だったワケで、
共に住みなれない人間を抱え、
住みなれない土地に覚悟を決めて住んでいたのでしょう。
ちくしょう、かっこいいな。
オイサンはイヤだけど。

それを思うと、なんだかそんなこと……
冒頭で書いたみたいな当たり前のことに今更気付いてる場合じゃないんだけども。
マせっかく気付いたんだから、そういうことも書いておこうかと、そう思ったワケさ。

そしてきっと。
絢辻さんと出会っていなければ、そんな気持ちにも……
ダイエットもしていなければウォーキングもしておらず、
勢い、あんな道を歩くこともなかったわけで……気付くこともなかったはずだ。

そういう意味において今、
オイサンにはおいそれと絢辻さんを切り離すことは出来ないし、
今後も完全に追い出すことなんて出来はしないだろう。
最早オイサンの一部に他ならないからな。
それは今まで出会ってきた数々の物語の主人公やヒロインがそうであるみたいに。
マ中でも、今回のケースは格別中の格別ではあるけれども。

だけれども、そんな感情も踏まえて。

その相手が絢辻さんなのか……それに匹敵する他の誰かなのかは分からないけども、
どこか見知らぬ、だけどもその人と一緒に納得づくで覚悟を決めた、住みなれない町で、
一緒にうれしく、お鍋をつつけるようにならないといけないんだなあと思う……
そんな、今日この頃なんですよ。



オイサンでした。
てへへ。




 

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2009年10月16日 (金)

■底ぬけSCRAMBLE ~本日は、お鍋モードで~ -更新第330回-

えー、今日オイサンは。

もうどうしても、絢辻さんとお鍋がしたいので、

今からここでやります

読む人は文句を言わないように。
 
 
 
 
 

  クツクツクツクツ……


主人公(ずずっ……)
絢 辻(はふはふ……)


  クツクツクツクツ……


絢 辻「そこ、鶏のつくね。煮えてるわよ。取る?」
主人公「あ、うん」
絢 辻「じゃあ、はい。器かして」


  クツクツクツ……


絢 辻「はい」
主人公「ありがと。あ、はい、ビール」
絢 辻「ああ、ごめんなさい。悪いわね」

  こぽぽぽぽぽぽ……

絢 辻(ンッンッ……)
絢 辻「ふーっ。美味しいー」

主人公「ホント、美味しそうに飲むよねえ」
絢 辻「いいじゃない、美味しいんだから」
主人公「そりゃもちろん、構わないさ」


  クツクツクツ……


絢 辻(はふはふ……)
主人公(ずずっ……)


  クツクツクツクツクツ……


主人公「テレビつけていい?」
絢 辻「だめ」
主人公「……」
絢 辻(ンッンッ……)
絢 辻「ふーっ……。ちょっと暑くなってきちゃった……」

主人公「飲みすぎじゃない? あ、ちょっとアク取るね」
絢 辻「……」


  クツクツクツクツクツ……


絢 辻「……ねえ」
主人公(このアクとり、今イチ掬いにくいな……)
絢 辻「ねえってば」
主人公「え? 何?」
絢 辻「あなたも少しは飲みなさいよ」
主人公「飲めないってば」
絢 辻「いいから飲むの。ホラ練習」
主人公(……少し酔ってきたな?)
絢 辻「はい、グラス出して」
主人公「はいはい」

  こぽぽぽぽぽぽ……

主人公(ちび……)
絢 辻「美味しいでしょ?」
主人公「うん、まあ……」
主人公(にがい……)

絢 辻「白菜入れてくれる?」
主人公「あいよ。……ちょっとそこ、お豆腐寄せてもらえる?」
絢 辻「ん」


  ばさ、ばさっ
  クツクツクツクツクツ……


主人公「お出汁、足すよ」
絢 辻「いいわよ、どうせ今煮詰って、濃い目になってるんだから。
    白菜から水が出て、じきに丁度良くなるわ」

主人公「そっか」
絢 辻「そうよ」


  クツクツクツクツクツ……


主人公「僕ちょっとゴハンもらうね」
絢 辻「あっ、こらっ」

  ぱかっ、もわわわ……

絢 辻「あとでおじやにするんでしょ? 食べ過ぎないでよ?」
主人公「わかってるって」

  ぺたぺた……

主人公(はふ……)
絢 辻「……」
主人公(はふふ……。この鶏団子とゴハンの相性と言ったら……)
絢 辻「……あたしも一口だけもらおっと」
主人公(ふふふふ……勝った)

  ぱかっ、もわわ……
  ぺたた……

絢 辻(はふふ……)
主人公(ずずっ……)
絢 辻「どうして世の中には、椎茸が嫌いな人がいるのかしらね。分からないわ」
主人公「ぬめっとしてるのが駄目だっていうけどね」

絢 辻「ぽん酢ぽん酢」

主人公「こっち?」
絢 辻「じゃなくて、緑色のふたの方」
主人公「高い方ね」
絢 辻「いいじゃない、もう!」
主人公「だ、誰も悪いなんて……」
絢 辻「つまらないところでケチくさいんだから」

  きゅぽっ、ぽぽぽぽぽ……

絢 辻「あー、ほらもう、出過ぎちゃったじゃない!」
主人公「ぼ、僕のせいじゃ……」
絢 辻「白菜白菜」
主人公「……」


  クツクツクツクツクツ……


主人公「あれ? どこだ?」
絢 辻「どうしたの? あんまりかき回さないでよ」
主人公「さっき入れたクズキリ、どこだっけ?」
絢 辻「そこよ、だし昆布の右」
主人公「あーここか。あったあった。いっつも見失っちゃうんだよなあ」
絢 辻「そのくらい憶えてなさいよ」
主人公「面目ない」
絢 辻「あ、あたしにも頂戴。クズキリ」
主人公「了解」

絢 辻「確かにクズキリはすぐ見えなくなっちゃうけどね。うふふ」

主人公「牡蠣が食べたいね」
絢 辻「まだ早いんじゃない? もう少しの辛抱ね」
主人公「だね」
絢 辻「お鍋もいいけど、カキフライもいいわよね」
主人公「ビールに合うよね」
絢 辻「そうね」

主人公(なんだかんだで絢辻さん、最近結構食べるよな……)


  クツクツクツクツクツ……


主人公「ねえ、絢辻さん」
絢 辻「ん? おかわりする?」
主人公「そうじゃなくて」
絢 辻「?」
主人公「お鍋。……嬉しいねえ」
絢 辻「……」
主人公「絢辻さん?」
絢 辻「そうね」
主人公「ね」
絢 辻「うん」


  クツクツクツクツクツ……

 
 
 
 
 
えー。
際限無いので、一旦ここで切りますが。

多分どっかで続きます。

そのときも、読む人はどうか、文句を言わないように。
 
 
 
オイサンでした。
なんだこれ。
 
 
 

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2009年10月15日 (木)

■栄養はぱんつとともに -更新第329回-

ガスター錠うめえええ!!
オイサンです。



■ヤク中のバラード



イヤ何の話かって、一昨日からどうも胃が痛い。
胃が痛いだけじゃなくて下痢をする。
それが夜頃にはなんだか頭がボーッとするなー、と思い始めて、
そのまま翌日オシゴトに出向いたら、午後には明らかに熱が出た。

こらイカンと。

マ急激な熱の上昇ではなかったので、今はやりの例の新型のアレとかではないな、
と思ってはいたのですが、
夜になっても今朝になっても、どうやら熱がお下がりでない。

  あ、そういう経緯ですんで、昨日のアレはそういうボーっとしたカンジの頭で
  最後の読み返しと仕上げをやった文章になっています。
  なので、また細部を直すかもです。

仕方なく、今日はオシゴトを休んで病院に行ってきました。
結局レントゲンを撮っても原因が分からず、
胃に関係するお薬を4種類ばかし戴いて帰ってきたのですが、
その中でも。

テレビでもCMをやっているガスター錠。
胃酸の出過ぎを抑えるお薬らしいですが、
その4種類の中ではこれがまたダントツにウマイ!
正直驚いた。
ラムネかと思った。
味わいの評価項目があったら★四つはかたい、そんなお薬でしたとさ。

……で、丸一日寝てたもんだから、今頃もう眠くもなんともなくて、
こうしてちょっと活動してるというザマですよ。
テイルズ・オブ・ダメオトナ。
だってしゃあねえじゃん。



■熱と病とダイエット



あ、ちなみに。
病中の発熱時には、基礎代謝量、つまり「寝てても消費するカロリーの量」が、
平時の 1.2倍 ~ 1.5倍 程度に跳ね上がるのだそうです。
幅は多分、発熱の度合いによるのでしょう。
つまり、基礎代謝量が約2100kcal程度のオイサンは、
約2500kcalから、最大で何と3100kcal程度という圧倒的な出力を得られる計算に!!

食う量ちょっと押さえれば寝ててもガッツリ痩せるぜうおああああ!!
……とか盛り上がっても、死んだら意味がないので、
皆さん、病気にかこつけてダイエットに精を出すのはやめましょう。

病気の時くらいは栄養のあるものをしっかり食べて、
ゆっくり休んで下さいね。
絢辻さんからのお願いです。

……でも、ビタミンとかたんぱく質とかの主栄養素を、
熱量と関係ないところでがっつり摂取できれば、
必要な熱量分は体内に蓄積されたもので賄ってしまう、ていう考え方はアリだよなあ。
そういうモンでもないのだろうか?

ただ、今日一日の推移を観察してみたところ
(ってそんな短期のサンプルにどれだけの意味があるか知らんが)、
どうも体脂肪よりも、やっぱり維持するのに燃料を食いやすい、
筋肉の方からエネルギーに切り出してしまう傾向があるみたいです。
マそれも、体中の「筋肉:体脂肪」比に寄ったりするのでしょうけどね。

実際は、運動・筋トレが出来なくて、なんだか不安です。



■09年 秋アニメの感想など



ついでだ。
10月から始まったアニメで、見た物の感想でもだーっと書いてみるか。
寝ろよ。
寝るよ。
さっきから絢辻さんが、コワイ顔して後ろで睨んでるんだよ。
基本的に、どれも一話目だけを見ての感想です。


<とある科学の超電磁砲>
 現時点での首位。
 オモロイというか、燃えられた。
 『ヤマモト・ヨーコ』的な強さを感じた。
 テーマもクッキリしていて今後の展開も読み甲斐を感じます。

 ただ、序盤の展開がだるくてどうしようかと思った。
 いきなり「最強無敵の電撃姫……」のくだり前後のクライマックスから始まって、
 そこから回想的に時間をさかのぼって見せる展開の方が良かったんではないか、と思う。
 物語にこだわりすぎず、
 その辺の構成の上手さで引っ張ってくれれば見続けられる気がしますが、
 物語で引っ張ろうとした瞬間にオイサンは見られなくなる気がする。
 良くも悪くもラノベってことで。
 ただ正直、イキナリこのヒロインがコテンパンにやられて死ぬ、
 なんていう展開も面白いのになあ、とか思いますけど。

 あと、この超能力ウォーズの何がどう「科学」なのかはわからないケド、
 それは追々か。

 もいっちょ、キャラクターのバランスがちょっとイヤだ。
 メインが皆女子だというところに引っかかる。
 能力ナシの女の子・佐天さんの位置にいるのが男でもよかったのでは……と、
 佐天さんが一番好きにも関わらず言ってみる。
 だって、見ててやっぱり、ちょっとおかしいよ。
 売り物なんだからって気持ちは分かるけど、その方が自然に見られる気がする。
 今後どんな役割を果たしていくか、ってところにも依るとは思いますが、
 その辺は、他とのやりくりの仕方でどうとでもなるような気がするんですなあ。

 ただ、語り部と、お話上の主人公と、視聴者の視点の代弁者を全部バラバラにした、
 そのキャラ構成は非常に面白いと思います。


<にゃんこい>
 丁寧ではあるけど物足りない。
 お話的にも、キャラクター的にも。
 もう見ない。


<けんぷファー>
 なんだコレ。
 もう見ない。


<そらのおとしもの>
 根っこはアホタレおっぱんつモノだが、作りは丁寧。
 変にマジメくさった方向にいかず、ゆるくゆるく行けば見続けられそう。
 或いは、ある一点でガツンと方向を変えて
 どシリアスのヘヴィ級鬱アニメに落っことすか。どっちかでしょう。
 中途半端な物語は要らないと思われまする。

 ……と、思っていたら、第2話のエンディングがなんか
 世界中で話題沸騰らしい。

 ◆そらとぶパンツ映像がYouTubeで再生数1位に [痛いニュース]
  http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1323243.html

 ■そらのおとしもの 第2話 ED
 

 ……どうやら、このアニメには天才が一人、ついてるらしいな。
 いや、冗談じゃなく、これは素敵だ。
 『岬めぐり』なんて曲を当ててくるあたりに、ネタでこそあれ、本気を感じる。
 幾つかのカットで、戦場を連想させる場所の上を飛んだり、
 戦闘機と並走して飛ぶシーンがありますが……
 なんかもう、今まさに本当に頭に血を上らせている人を除けば、
 この映像一つで、「なんで俺達、戦ってるんだろう?」と思わせるだけの
 パワーというか……逆パワー、脱力を感じる映像だなあと思いました。
 世の中を平和に導く力があるんじゃないかと、アホのオイサンは絶賛しておきます。

 あとこの、『岬めぐり』は素敵な曲ですね。
 ローカル線やローカルバスに乗って、実際に岬めぐり的なことをしてきたオイサンには、
 たとえ待つ人や失った人がいなくても、
 自らの国土の端っこを一つ一つ踏みしめて回るあのしみじみとしたもの悲しさ、切なさは、
 ほかの何物でも得られ難い気持ちの豊かさをもたらしてくれます。
 かなしみと言う感情が、なんとも豊かで、いとおしいものだと実感させてくれます。

 こういう展開を通じて、今の若い人がこういうメンタリティを深く感じたり、
 海外の人たちが興味を持って、
 日本人のしみじみした抒情に触れてくれたりすると良いのになあ、
 と思うのでした。
 アニメの感想と全然関係ねえな。
 マいいか。


<ファイト一発充電ちゃん>
 大体『そらの~』と同じ感想。
 物語の丁寧さでは『そらの~』が上。
 えろっちさ、救いようの無さではこっちが上。
 録るけど見ない、気が向いたら見る、というペースになりそう。
 でもまあ、見ないでしょう。


<生徒会の一存>
 正直中身はあんまり好きじゃないけども、
 今期オイサンの「癒し枠」が空いているのでギリギリそこに滑り込む感じ。
 決して癒されはしないけど。
 ゴハン食べたりアイロンかけたり、何かのついでに見ることの出来る
 「安心して席を立てる」立場にあるような、そういう安心感、どうでも良さ。
 基本的には『そらの~』『ファイト一発~』と同じくくりで見ているが、
 肩に一切力が入っていない(物語を必要としない)という点で
 研ぎ澄まされ具合はコレが一番高いかと。単性能の強み。
 ラジオを聴く感覚で。


<ささめきこと>
 百合モノ。
 前期の『青い花』に比べると薄味
 (逆? 味付けはこっちの方が濃いが、ダシは『青い花』の方がしっかりしている、そんな感じ)
 だが、その分リアリティとしては上なのかも。
 物語パワーは『レールガン』に次ぐ。
 が、あっちは長編、こっちは単発で見せてくれそう。
 現時点では今期の第2位……だけど、見続ける率は、こちらの方が高そう。
 細やかな演出と、パンチの効いた画ヂカラの緩急は好み。


<夏のあらし!春夏冬中>
 期待していただけに、今のところ残念。
 第一期の良さが見る影も無い……というか、
 第一期の後半から今期と同じ匂いがし始めていたけど。
 マ前期も一話目は捨て話(というか、つかみの大伏線)だったから、
 もう何話か見てみる必要があるのでしょうが。
 第一期のような、たっぷりと間を残しつつもカットカットでテンポアップしていく、
 あの不思議な絵と話の相乗効果を期待したい。
 ちゃんとしたお話の幹と、重めの影も落としつつ。
 あと、挿入される遊びの方向性が、前期よりもなんだか悪ふざけに見えて、鼻につく。
 前期でもあった傾向だけど、メインの表現にそれが介入することは無かったように思う。
 今期はメインストリームの表現にその傾向が侵食している印象が。


<ミラクルトレイン>
 カサヰ先生なにしてはるんですかwww
 斜め上すぐるwww しかも地下鉄てwww 地味wwww
 これは……女の子の中でも、どんな層が見て喜ぶんだろう……。
 もう見ない。
 1話目を、何故見たのかも分からない。


<乃木坂春香>
 録るだけ録って、見ないで消した。
 だったら父さんはどうして僕を録ったの!?


マそんな感じで、以上。
あと『聖剣の刀鍛冶』は見たいんだけど、確か『あらし!』とかぶって見ていない。
『あらし!』のテンションが下がったら見に行くかも。
あと、このあと始まる『キディガーランド』は見たいなーと。


オイサンでした。


■岬めぐり(原曲)



山本コータローwww
トークが軽妙すぐるwwwww

ああだめだ、
この曲聴いてたら、もう一本書きたくなってきた。
ホント、書いてるときは病気とか関係ないわ。

 

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2009年10月14日 (水)

■手帳の中のダイヤモンド -18- 第六部 PRE STORY(2) -更新第328回-

その(1)はこちら


 冬の太陽は僕らを置き去り、とっととねぐらに帰ってしまって空は夜。
青みがかった闇のすき間に、砂粒みたいな星が覗き始めていた。
 教室のあと片付けをし、鍵を掛け、静まり返った校庭を横目に、門の
所で待っていた校務員さんにその鍵を渡して、僕と絢辻さんは学校を出
た。生徒では多分、僕らが最後だ。その間、絢辻さんはじっと押し黙っ
たままで、事務的な、本当に必要最低限の言葉しか口にしなかった。時
折ぶつりぶつり呟く言葉は、そうだ、とか、でもそれじゃあ、とか思考
を繋ぐ断片ばかりで、僕が何かを差し挟む足がかりにはならなかった。
「あれ……」
 もう遅い時間だというのに、絢辻さんの足は普段の通学路を逸れ、僕
らの針路が輝日東川に合流する。どうして今日に限ってこの遠回りのコ
ースなのかは分からなかったけれど、僕は何も言わず、そのそばに従っ
た。一応夜で、絢辻さんも一応女の子だ。しかも、今日は色んな事があ
りすぎて、ちょっと周りが見えていないときてる。所詮は通い慣れた道
だから何が起こることもないのだろうけど、放っておくのも後味が悪い。
 三歩離れてついて行く、絢辻さんのコートの背中は相変わらずピンと
きれいに張りつめて隙がなく、また昼休みに見たのと同じ頼りなさ……
寄る辺の無さ、と言った方がいいのだろうか、何がそう感じさせるのか
分からなかったけれど、完璧すぎて、何かが足りない気にさせた。ナイ
フは物を切るために作られて、それ以外のことは出来ない。人が何をす
るために生まれてくるのかなんて知らないけど、絢辻さんは、絢辻さん
でいること以外何も出来ない。……上手く言えないけど、そんな感じだ。
「あなたをあたしのものにしますっ!」……。
 そう絢辻さんは言ったけれど、こうして一人、その足し引き出来ない
背中を見ていると、あの言葉にはもっと別の意味が、……絢辻さん自身
も気付いていないメッセージが込められていたんじゃないかって思える。
あの言葉は、無防備な僕を守るため……そんな意味だったのだけど、そ
うではない、そんな絢辻さん自身から何かを一歩進めるための、方策の
一つだったんじゃないだろうかと思えてきた。
 思えたんだけど……。僕ごときに絢辻さんの何をフォローできるのか
なんて、僕には分かりはしない。何を求められたんだろう? その解釈
自体が、やっぱり間違いなんだろうか?
 だって、今日の放課後。体育館の出来事での絢辻さんの立ち回りの鮮
やかさを見るだけでも、僕の出番なんて一つもないことを、僕自身、痛
感させられたばっかりだったから。



     *行動を決定しますか?  ×



     *     *     *



 あの後。塚原先輩と七咲に話を聞いた後。
 屋内プールを飛び出して、隣接する体育館に飛び込もうとした僕らの
目の前に広がったのは、目を覆いたくなるような惨状だった。
 割れて飛び散ったガラスの破片と、上下まっぷたつに割れて落ちたバ
スケのゴールと、破裂したボールと思しき……多分、これもバスケット
ボールだろう……ゴム製の、球の展開図。破れて穴の空いた、ベニヤ、
模造紙。倒れた脚立。ひっくり返って、ぶちまけられたポスターカラー。
角材、釘……何本か、先端が赤く染まった物まである。そして、ポスタ
ーカラーの赤に混じってもそれとわかる、生々しく飛び散った血と、横
たえられた三人の生徒。それを取り巻く人たちと、青い顔色で叫ぶ、体
育教師の顔。
 体育館の中と外、表と裏手、色んなところに、色んなものが飛散して
いた。
 七咲と塚原先輩が聞いた通り、謎の音の正体は本当に救急車のサイレ
ンで、赤白のツートン車は本当に、体育館に横付けされていた。
「何だよこれ」
 本当に、何をどうしたらこんなことになるのか……徐々に広がりつつ
ある人垣に、僕は前に進むことを躊躇った。絢辻さんもその顔から色を
失っていたのだけれど、短く呼吸を刻むと、救急車を見、辺りの様子を
見、先生がいることを見て取り、すぐさま倒れている生徒に駆け寄った。
横たえられた三人のうち、二人は見覚えのある顔だった。ここに来る前
……塚原先輩を訪ねて三年の教室に向かうそのさらに前に、創設祭委員
のミーティングに出ていた、男子と女子が一人ずつ。もう一人の細長い
シルエットの男子には見覚えがなかったけれど、着ているジャージとそ
の体のサイズから、バスケ部員だろうということは想像がついた。
「大丈夫?」
 人垣を押しのけて女の子のそばにひざまづくや、絢辻さんは静かな声
で彼女に問いかけた。取り乱した様子は一切無い。女の子は制服の右腕
を抱くように、押さえて顔をゆがめていた。
「委員長っ……」
 細い、最後が消え入るくらい涙で震える声を絞り出した彼女の腕は、
肩から先が不自然に延びて見え、その形状の異様さに、僕の背中に怖気
が走った。人の形をちょっとはずれた人、というのは、正直、見ていて
怖い。それでも絢辻さんはひるみもせずに、哀しそうに、辛そうに、そ
して申し訳なさそうに歯を食いしばっている彼女に微笑みかけたのだ。
「大丈夫。気をしっかり持って。心配しないで」
 そこに、救急車から下りてきた隊員が割り込んできた。絢辻さんが素
直に場所を譲ると、そこにストレッチャーが二脚広げられ、細長い男子
と、女の子が先に乗せられていった。
 その間にも絢辻さんは、もう一人の委員の男の子に寄り添って二言三
言声をかけ、うん、うんと彼の言葉にうなずき、やっぱり「大丈夫だか
ら」と精一杯の優しい声で励ましていたのだけど、そこへもう一台、赤
い楕円の音を描いて救急車が砂煙を巻いて校庭を突っ切ってくるのが見
えると、また邪魔にならないよう静かに場所を譲った。
「三人は乗らないものね」
 いつの間にか僕の隣りに戻ってきた絢辻さんは、さも知っていて当然
のように呟いた。輝日東近辺の消防に配備されている救急車、その収容
人数は大型のものでも最大二名……そんなこと、一体どこで憶えてくる
んだろう。
 最後の男の子がおっつけでやってきた救急車で運ばれて行くのを見送
ると、辺りは急速にその熱を冷ましていった。残ったのは僕たちと、ほ
んの少しのざわめき、あとは壊れて散った色々の物だけだった。
「それにしても、これは……」
 何が起こればこんなことになるのか。散らばった様々の残骸を前に、
僕はまだ言葉を失っていたのだけれど、絢辻さんは、
「そうね。大体想像はつくけど」
……つくんだ。すっかり落ち着きはらって、
「一応、話を聞いておきましょうか。作業の進捗にどのくらい影響が出
るか、把握しておかないといけないし。……にしても……」
と、辺りに人がいないことを確かめ、
「ぅん……もうッ!」
 がすっ!
 忌々しげな息と一緒に、体育館の基礎コンクリを、力任せに蹴りつけ
た。



     *     *     *



 その場にいた人から話を聞いて分かった、ことの顛末は本当に絢辻さ
んの推測そのままだった。
 登場人物は三人。厳密には四人。練習中のバスケ部員が二人と、体育
館の外、裏手でパネル作成をしていた委員の男の子、そして体育館の中
にある用具室から資材を運んでいた、同じく委員の女の子。
 ふざけたバスケ部員が冗談で試したスカイラブダンク……一人が発射
台になり、ボールを持って走ってくるもう一人を投げ上げてダンクシュ
ートを決めさせるという、熱血バスケットまんが『主将ウイング』に出
てくるトンデモ技なんだけど……それが、勢い余って成功してしまった
らしかった。ただ、あんまり高く投げ上げ過ぎたものだからその落下の
エネルギーにバスケットゴールが耐えきれず、ゴールはボードごと真っ
二つに割れてしまったのだ。運悪くその下を通りがかった女の子が巻き
込まれ、二人はそのまま、勢いの向こうにあった大窓に突っ込んだのだ。
さらに悪いことにはその窓の向こうで委員三人がパネル製作の作業をし
ていて……うち一人が、その墜落事故に巻き込まれて怪我をしてしまっ
た、ということだ。
 一番怪我が酷かったのは女の子で、良くて脱臼か……悪ければ骨折し
ているだろうと言われていた。あの、腕が伸びたような感じはそのせい
だ。腕や足の表面にもあちこち、ガラスで切っていたのが痛々しかった。
次に酷かったのがバスケ部員。最後の男の子は、窓を突き破った後に巻
き込まれたこともあって軽傷では済んだのだけど、ガラスで掌を深く傷
つけてしまったらしい。やはり何針かは縫うくらいの怪我だということ
だ。
 バスケットボールはガラスでパンクし、二人分の体重をうけとめた、
角材とベニヤのパネルには大きな穴があいて修復は不可能。完全に作り
直しだ。他にも画材やら模造紙やら、資材、出費という面でも被害は甚
大だった。
「まあ、そんなことは良いわよ」
 体育館の裏手で作業をしていた後の二人も無傷ではなかったから、保
健室で手当てを受けさせ、早々に帰宅させた。その場の片付けは僕と絢
辻さんとバスケ部員でやってしまい、僕らが教室に引き上げて来たのは
随分時間が経ってからだった。そこで事態のまとめをしながらの、絢辻
さんの一言だった。
「お金なんてどうとでもなるわ。創設祭の予算に関わる分は、今回加害
者のバスケ部から、幾らか補填してもらうわよ」
「そ、そんなことをしたら」
「分かってる。だから角が立たないように、違う形で上手くやるわよ」
 ……あの部員が部に居づらくなるよ、って言おうとしたのだけど、そ
んなこと、僕が心配するまでもなかったみたいだ。お金の流通経路がど
う形を変えるのか、そこまでは僕には想像がつかなかったけれど、絢辻
さんにはもう具体的なプランがあるのだろう。片付けをしながら、やた
ら協力的に振舞っていたのはその伏線だったのか。
「そんなことより……」
 ふつふつと沸き上がるものに耐えきれなくなったのだろう。絢辻さん
はいらいらとおでこを掻いていたのだけれど、
「あ、絢辻さん……?」
 だんっ!! と突如、机をたたいて勢いよく立ちあがった彼女は、事
件発生からこれまで、押さえつけて、我慢して、後始末までやらされた
憤懣を一気に噴き出させた。
「男の子ってなんでそんなに馬鹿なの!? 何とか治らないもの?! 
スカイラブ!? そんなの七十年代の技術じゃない!! いい加減、国
際宇宙ステーションくらいには成長してもらわないとこっちが困るんだ
けど?!!」
「た、大気圏ならぬ、窓ガラス突入まで成功しちゃったよね……」
「ふ……」
 ぶちんっ。
 あ……しまった。
 我ながら上手いこと言ったつもりだったのだけれど、それが絢辻さん
の怒りに火をつけた挙句、油を注ぐところまでやってしまったみたいだ
った。僕としては水を差して蓋をして、そのまま三分ほど蒸らしたい気
分だったけどもう遅い。三分クッキングのつもりだった一言は、三日三
晩燃え続ける山火事へと発展した。
「あたりに迷惑まき散らすところまでそっくりよね……。そこまで似せ
れば天晴だわ上手いこと言ったものね嗚呼可笑しひ!!」
 ああっ、絢辻さん。本気で怒っているのだろうけど、訳が分からなく
なってちょっと面白くなってる。僕はこみ上げる笑いと恐怖の板ばさみ
に遭いながら、弱々しく反論するのだけれど。
「そ、そんな怒られ方……。僕に言われても……」
「あなただってこの間、体育の時間にスーパーアトミックなんとかって
叫んでたでしょう!! どうしていつまでもそういう……!!」
 げっ、アレを聞かれたのか! あれは『ポンドル』の……って、そん
な説明をしても七咲と違って分かってもらえるはずもなく。絢辻さんは
どっかと乱暴に頬杖をつくと、「そーゆー馬鹿やった男は、いっそチョ
ン切っちゃえばいいのよ」、と……な、何を? とは聞かなかったけれ
ど、何やら傍目にも恐ろしい政策を、マニフェストに盛り込もうとして
いた。
 だ、第三帝国絢辻党は……………………古代バビロニアにも負けない、
スパルタンな社会を約束します!!



     *     *     *



 それからだ。
 そうして、怒りを吐き出すだけ吐きだした絢辻さんは、その後徐々に
静けさを増して黙り込み、ついには一言も言葉を発しなくなった。こと
の直後は興奮状態にあって勢いがついていたのだろうけど、こうして冷
静に考え始めると、今日起こったことが絢辻さんにとっては頭の痛いこ
との連続でしかなかったのは明白だ。表情にも何の遊びも感じられなく
なって、プリントのまとめをやっているときと同じ、真面目で穏やかな
ものに変わっていた。
 僕は……ある意味傍観者だから、責任もなければ具体的な苦労もない。
けれど彼女はこの問題に、これから現実的に立ち向かっていかなければ
ならないのだから……僕みたいな半ヤジ馬の相手に割く処理能力は、今
はないということなんだろう。
 何か僕にも、役立てることがあればいいんだけど……。無い知恵を絞
りつつ見上げる、河原の道の空は広い。漠然と広がって、僕の行けると
ころがどこまでで、どこからが違うのか見当もつかない。だけど今日は
雲が多くて、自分と空との距離が、まだ測りやすいような気がした。よ
く見ると、高い雲と低い雲が交差して、どちらもものすごい速度で、ど
こかにある空の中心へと吸い込まれていくように移動していく。上空は
随分と強く風が吹いているようだった。そのすき間に小さく一つ、貝殻
みたいな星が垣間見えたとき。
「寒い」
 絢辻さんがやっと、僕に何らかの反応を求めるボリュームで言った一
言だった。
 地表まで、徐々に降りてきた風が絢辻さんの髪をなでると、夜の闇と
絢辻さんの境目が曖昧になる。このまま放っておいたら彼女はそのまま
一人で夜にとけて、朝までどこにも帰ってこなくなってしまうんじゃな
いかと、怖くなった。だから。
「そうだね。今日は風も強いし。冷えちゃうよ?」
「……」
 遠まわしに促したのが伝わったのだと思うけど、絢辻さんはまた、黙
ってしまった。
「ね、絢辻さん?」
「うちに帰ると、なかなかゆっくり考え事も出来ないから……」
「そうなんだ」
 賑やかなお家……なのかな? でも、以前町で偶然出会った絢辻さん
のお姉さんは物静かな物腰で、絢辻さんの心配するような感じは見受け
られてなかった。ただちょっと、絢辻さんにかまい過ぎるきらいはあっ
たかも知れない。
「いいわよ、寒かったら。先に帰っても」
「……うん」
 ううん、付き合うよ……って、言いたかった。けれど、このままここ
にいたって、何かの力になれる気もしなかった。だから考えるより先に、
絢辻さんの言葉に素直に頷いてしまっていて、言ってから、何か急に居
心地が悪くなるのを感じた。
 僕の出したその答えに、絢辻さんは何も言わなかったのだけど、ただ
少しだけ。奥歯を噛みしめるみたいに、深くうつむくのが見えた。
 邪魔になるから帰れ……そう言われているのかも知れないと考えよう
にも、そういう要求を遠回しにする人じゃないのは、手帳を拾ってから
こっちのやりとりでハッキリしてきた。むしろ、言わないといけないこ
とは、言いにくいことでもハッキリ言う。そんなときの絢辻さんは、彼
女に「素直すぎて危うい」と評された僕から見ても、ストレートすぎる
くらいの剛球投手だ。しかも狙いは、大抵ド真ん中か胸元をえぐる内角
高めで、低め遠めは趣味じゃないらしかった。
 それでも猫さえかぶれば緩急自在で、変化球、牽制、隠し球。打ち取
るためならボークすれすれの変則フォームまで使いこなすけど、本当の
姿を知っている僕にはまっすぐだけ……ときたま殺意のビーンボールが
飛んでくるけど……だという自負が生まれてきていた。
 --あなたをあたしのものにします--
 マウンドに一人、これまでバックの援護を一切期待しなかった絢辻さ
んのあの言葉は、もしかして、そういう意味だったのだろうか。僕の思
いこみ、自惚れ、なのかも知れない、いや、現時点ではその公算が高い。
でも、たとえそうでも、正体を知るのが唯一僕だけなのなら……どうす
ればいいのかなんて、少なくとも僕の頭で出せる結論は一つだけだった。
「ねえ、絢……」
「痛いわね」
 え。
 勢い込んだ僕を遮った、絢辻さんの不自然にきっぱりとした一言は空
に向けて放されたものだったけれど、僕に二の句を次がせない、牽制め
いたタイミングで発せられて……絢辻さんはハッとして、一瞬だけ僕と
合った目を、面伏せに捨てた。
 その言葉の意味も、絢辻さんがどうして極まり悪そうにしているのか
もわからずに僕は、落ち着かない様子で耳を覆う髪を何度も何度も耳の
後ろに逃がす仕草を繰り返す絢辻さんを見つめた。
「……なによ」
 はにかんだ、視線への小さな抵抗。不思議と空気が温んで、
 --あなたをあたしのものにします--
その言葉に感じた予感は、あながち、間違いではないように思えた。
「え……っと」
 ただ、今、もし。僕が「じゃあ、さよなら」って言っていたら、どう
なっていただろう? 生憎、「痛い」なんて言い出す絢辻さんを放って
帰れるくらいなら、あの手帳のことだって、こんな律儀に黙ってやしな
いんだけど。
「えと、その……どこか、傷めたの? 怪我でもした?」
 そうだ、あんな騒ぎのあとだ、どこか引っかけたり捻ったりしてても
不思議はない。焦りもあって、いつもよりも少しだけ接近しようとして
しまう僕を絢辻さんは懐に呼び込むだけ呼び込んで、くるりと背を向け
た。
「ちーがーうーわーよ。いくらあたしでも、三人分をいっぺんには無理
って話」
 声にはなんだか朱が差して、表情も華やいでいるのだけれど……え?
三人いっぺんに? 痛い? え? 裂けちゃう、とかそういう……。
「委員の話だからね」
 ばさりと。絢辻さんは、僕の頭に浮かんだ無数のクエスチョンマーク
と……それに紛れたサーモンピンクのハートマークとモザイク領域を一
刀両断に切り捨てた。視線が夜風よりも冷たさを増す。あ、あぶない。
「わ、わかってるよ」
「どうだか」
 もう相手にするのもバカ臭いと、絢辻さんはほのかに頬を染めながら
吐き捨て、話を進める。
「どうにか人員を調達しないとね。それもバスケ部に押し付けちゃおう
かしら? そうもいかないか……」
 どうでもいいのを寄越されても意味がないし……あそこに、使えそう
な人っていたかしら……。またぶつぶつと、言葉は沈みがちに小声にな
っていく。一歩、一歩と何かを確かめるように小さな歩幅で歩きながら、
絢辻さんは考える。想像を絶する速度で回転する、彼女の思考。こんな
時、絢辻さんの目や耳や、あらゆる感覚器と脳は分断されているように
見えた。一旦インプットを差し止めて、一つ考え、小さな結論を出して
横に置き、また別の考えをして出てきたもう一つの結論と照らし合わせ
る。そんな無数の並列処理のトーナメントを勝ち上がった最後の結論に
は、大概間違いがない。たった一つのおにぎりを燃料に彼女の奥底で動
くそれは、僕にとって神秘の産物だった。
 その大きな渦のほとりにまた一人、取り残されてしまった僕に、
「そうだ。さっき、何を言おうとしたの?」
と、絢辻さんは急に足を止めた。
「え? さっき?」
「あたしが遮っちゃったでしょ」
 本当に、こっちの都合なんてお構いなしだ。さっきって? 僕は少し
だけ記憶を巻き戻してようやく、あれのことかと行き当たる。
「ああ、あれは……」
 思いついたことはほんの場つなぎ、この場に留まるための苦し紛れで、
今改めて切るようなカードじゃない。僕の思いつきなんて絢辻さんのト
ーナメントでは緒戦で敗退しているに決まってるから、言った後の失望
を思うと、迂闊に口にするのは怖かった。
「べ、別に、大したことじゃないんだ」
「い・い・か・ら!」
 一歩だけ、にじり寄った絢辻さんの抑揚に不機嫌が滲み、僕はその距
離以上に追い詰められる。こうなってしまうと逃げようも無い。何か言
う前に、絢辻さんはもう罰を考えている目をしていたから、僕はしぶし
ぶ口を開いた。
「うん……。友達に声をかけてみる、ってのはどうかな」
「えぇ?」
 絢辻さんの言葉尻が固結びになる、その怪訝そうな反応に、ああ、や
っぱり。聞こえてくる失望の深い溜息と、すくめられた肩越しに飛んで
くる、
『なんだ、そんなこと? 期待したあたしが馬鹿だったわ--
 そんなシーンを勝手に想像したのだけれど……思いがけず、僕を見つ
めた絢辻さんの瞳に、深い影が差した。
「……友達に?」
 絢辻さんには珍しいオウム返しの呟きに促され、僕は戸惑いながらも
補足した。
「う、うん。絢辻さんなら、頼み事が出来る友達なんて、たくさんいる
んじゃないかって」
「頼み事……」
 ためらい……あの野戦病院のような体育館の出来事のさなかでも、一
切の躊躇を見せなかった絢辻さんが、分厚いオイルの膜のような瞳を…
…街灯の、白熱灯の光で揺らめかせた。
「あなたをあたしのものにします」
「少し見方を変えて付き合うだけ」
 その瞳に反射した光を浴びながら、どうしてだか僕は、昼休みの彼女
の言葉をまた、思い返した。その想像もつかないような速度でめぐる思
いの中で、絢辻さんは一体、僕の何を見ているんだろう。値踏みされて
いるようで、あまりいい気はしなかった。こんな美人に見つめられてい
るのに。
 その時不意に、新しいく空から颪りてきた強い風が吹き荒れて、
「うわっ!?」
「なによ、もう!!」
雑木林が揺れ、冬の乾いた砂が舞い上がる。川面もそぞろに波立ち、僕
らは落ち葉のように凪がれて、めいめい、風が通り過ぎるまで身をよじ
って耐えなければならなかった。髪とスカートを押さえ、絢辻さんは大
苦戦だ。
「びっくりしたね。大丈夫だった?」
 やがて過ぎ去った木枯らしのあと、僕はなんともなかったけど、
「大丈夫じゃないわよ、ひどい風。目に砂が入っちゃったじゃない」
と絢辻さんは、猫が顔を洗うみたいに、結んだ手袋のゲンコツで、目を
ぐいぐいとこすった。タイミングが悪かった。あんなに目をぱっちり開
けて、僕を見ていたからだ。ちょっと責任を感じる。
「大丈夫? ちょっと見せて」
「いいから。平気」
「だめだよ、目に傷でも入ったら」
「平気!」
 どんっ、と。ほとんど突き飛ばすみたいに、絢辻さんは歩み寄った僕
を振り払う。僕は二、三歩後ろへよろめき、絢辻さんはふらふらと、街
灯の光を求めた。
 どれだけ一人でいたと思ってるのよ、このくらい……。
 街灯の光を浴びて、そんな風に言ってるようにも見えるその背中は、
やっぱり小さい。ナイフのように不器用な、けれど研ぎ澄まされたその
背中を、僕は出来るだけ見ないように、そっぽを向いて、時が来るのを
待った。

「ねえ、お願いがあるの」
 街灯の下で目をいじりながら、絢辻さんがそう言いだすまで、思った
よりも、時間がかかった。
 言わんこっちゃない。僕は無言でその背中に歩み寄り、
「ほら、こっち向いて」
「え?」
と、絢辻さんの肩を掴むと、ちょっと力任せに僕の方を向かせた。間近
に見る、涙が浮かんだ半開きの絢辻さんの目は、想像以上に……
「このっ……トウヘンボク!!」
「っっっっっっつっっっっっっ!!!」
 想像以上の痛みが左足の甲を貫いて、僕の足はアスファルトと、地球
と一つになった。
 ……踏まれた。放課後踏まれたばかりのリンキュウを……今度は逆の
左の甲を、ガッツリと踏みつけられてしまった。僕はこれで、多分一生、
頭痛・肩こり・生理痛に悩まされることはないだろうというくらい、ガ
ッツリと。なんならリンキュウそのものが削れて無くなっていてもおか
しくないぞ。「過ぎたるは及ばざるがごとし」とはこのことだ。
 だってあの体制で、お願いなんて言うから。僕はてっきり、目を看て
くれってことかと思ったのだ。そうだ、絢辻さんがお願いなんて言うか
ら。
 足を抱えてぴょんぴょん飛び跳ねながら、僕は違和感を覚えて、はっ
と絢辻さんを見た。まだちょっとむずがゆそうに目を気にしながら、絢
辻さんはキッパリと僕を向き直っていた。これは、何かを決めたときの
顔だ。多分、僕が一番たくさん見てきた絢辻さんの表情。
「お、お願い? 絢辻さんが? 僕に?」
 聞き慣れない言葉だった。もちろん普段の話ではなくて、絢辻さんの
声で聞くのが初めて、というだけだけど。命令とか、指示とか、勅旨と
か、宣旨とか。じゃなくて、お願い?
「勘違いしないで頂戴。これはあくまで、緊急の措置なんだから」
「う、うん」
 声のトーンすら変わっている。前に進むと決めた、迷いの消えた肚の
声。それがどんな針路をとるのかは分からない。訊いても多分、教えて
もらえないだろう。ただ信じられるのは、絢辻さんは、僕に出来ないこ
とは頼まない、ということだ。その後、船がどこへ向かうかは乗ってみ
るしかないけれど。
「これは、お願い。命令でも指示でもなくて、お願いよ。頼まれてくれ
る?」
「……わかった。何でも言ってよ!」
 僕は勢いよく返事をする。第三帝国絢辻党謹製、戦艦・詞丸の出帆だ。
ま、絢辻艦長のことだから、沈んだり立ち往生したりはないだろう。幸
いここ数日の輝日東には、ちょっと強めの風が絶えず吹いていて、推進
力には事欠かない。
 だけどその展望は、ちょっとだけ甘かった。
「うん。いいお返事ね」
 そう言ってニッコリ笑う艦長の笑顔に、まさかあんな企みが隠されて
いるなんて。
 そしてこの風が、あんな悪さをするなんて。
 朝のニュースの軍事コメンテーターも、天気予報のお姉さんも……一
ッ言も、言ってなかったじゃないか!!



     *     *     *



「それで、にぃにが友達に頼むことになったの?」
「うん」
 嗚呼、あったかい。暖房は素晴らしい。
 今僕はアドレス帳片手にリビングであぐらをかいて、傍らには電話の
子機。そして背後には我が家が誇る、気まぐれ・わがまま・甘えん坊の
やんちゃな子猫のフル装備だ。
 自前のアドレス帳をめくり、今のクラスと、一年の時の連絡網の名簿
をめくり。記憶をあたってみるけれど……
「でもさー、にぃにだって、そんーなに友達が多い方じゃないよね?」
 うっ……。痛いところを衝いてくれるな、妹よ。その通りだ。確かに、
胸を張って「友達が多いでーす!」って言える方じゃないよ、僕は。い
くら名簿をめくってみたって、名前を見ないと思い出せないような相手
が、こんな急な頼みをきいてくれるわけもない。
「美也が知ってるにぃにのお友達ってー」
 美也の右前脚……もとい、右手の親指が、ぱたりと音を立てて倒され
る。
「梅ちゃん」
「うん」
 でもその呼び方はやめてやってくれな。
「梨穂ちゃん?」
「うん」
 人差し指。まあ、外せない。
「それと、……なんて言ったっけ。ちょっと変わった名字で、髪の毛が
わしゃわしゃーってなった……」
「……薫?」
「そうそう、棚町先輩」
 わしゃわしゃーって……。それ面白いな、いただきだ。明日早速使お
う。
 と、中指までが倒れたところで、うんとー、うんとー、と美也は僕の
周りをウロウロし始めてしまう。……そうなんだ。友達と言っても、気
楽に頼み事が出来るといえばそんなモンだ、僕の交友関係なんて。片手
を埋めることも出来やしない。マサやカズやケンやユウジが、この手の
学校行事を積極的にサポートしてくれるとも思えない。あいつらはダル
ダルなのが好きだから、最近僕がこうして絢辻さんの手伝いをしている
のも、奇異の目で見ているくらいだ。
 けど、仕方ない。心もとないリソースだけど、それでもその三人は鉄
板だ……と、思いたい。三人とも都合が悪くありませんようにと小さく
祈って、僕は受話器を手に取った。
 ……テレビがうるさいな。
「美也、電話するんだから、ちょっとテレビ小さくしてくれ」
「はーい。ええーいテレビよ小さくなあれー。無ー理でーしたー」
「ボ・リュ・ー・ム!」
 やけに素直だと思ったら! ふざけただけか!
「えー。電話なんて廊下ですればいいじゃーん」
「寒いんだから。にぃにが風邪ひいてもいいのか?」
「ぶー」
 我が家の猫がぶーぶーと、鳴きながらも大人しく下げたボリュームの、
テレビ画面に映る日本列島はどうやら天気予報。この時期にあまりそぐ
わない、ぐるぐる幾重にも絡まる大きなナルト模様が……なんだか不穏
な足取りで、輝日東の空に近づきつつあった。



     *     *     *



「と、いうわけで」
 そんなことがあった、翌日の朝早く。まだ授業の始まらないうちから
廊下にズラリ居並んでくれた僕の友達オールスターズを前にして、
「よくぞ集まってくれた、わが精鋭たちよ」
「誰が『わが精鋭』よ」
と、軽く往年の谷隼人を気取る僕に開口一番のツッコミを入れたのは、
最速キング・棚町薫だ。さすが、輝日東の特攻核弾頭の異名は伊達じゃ
ない。その場にいた梅原と香苗さんから、おお~っと小さな歓声があが
り、僕は少し気を良くする。よし、ここは一つ、昨日美也から授かった
ワードを織り交ぜてみるか。
「ム、なにか不満かね、髪の毛がわしゃわしゃーってなった人」
「帰る」
「待て待て。悪かった。パステル髪の毛がわしゃわしゃーってピンクな
人」
「気が変わった。あたしは残る。あんたを帰す、土に帰す」
 素晴らしい。ボケもこなすのか。
 再び、おお~っと梅原と香苗さんから歓声が上がり、拍手がついた。
それにつられて、周りからもパラパラと拍手が上がった。良し、絶好調
だ!
 そこへ背後から……フフフッと柔らかい、けれど僕にとっては寒気を
催させる笑いが挟みこまれた。そこには今日も、朝からずっぽり猫を被
った、
「あ、絢辻さん……」
「やっぱり、あなたと棚町さんの会話は愉しいわね。コンビネーション
も良くて羨ましい。そうだ、創設祭でステージイベントをやるから、二
人で出てみたら?」
 直訳。
 漫才がやりたいなら準備が終わってから、一般客を相手に、思う存分
スベりなさい。
「えーーーーーーーーーーーーーーーーーっと、じゃあ本題だけど!」
 その真意に辿りつくや、僕は怖くなって無理やり話を切り出した。薫
は不服そうだったけど……やるならピンでやってくれ、僕はお前と心中
は御免だ!!
「急な話に集まってくれてありがとう、事情は大体、夕べ電話で説明し
た通りなんだけど……」
 思いの外、集まりは良かった。
 当初見込んでいた三人はこれといった不都合もなく快諾してくれ(見
返りに色々タカられるのを快諾と言うのかは分からないけど)、それと
さらに、薫にくっついて田中さんが来てくれて、梨穂子と一緒に香苗さ
んまで集まってくれたのは売れしい誤算だった。正直、薫だけだと僕一
人で制御し続けるのは難しかったろうし、梨穂子だけでも何かを任せき
りにするのに心許なかったのは事実だ。
「あたしは、自分とこの部の出し物もあるから、ホントにサポートだけ
だけどね」
とは香苗さんの弁だが、それでも十二分にありがたい。彼女の参戦には
絢辻さんも大満足の様子だった。多分、香苗さん自身もさながら、彼女
の人脈が広げるさらなる助力に期待しているのだろう。あと、それと…
…。
「えっと、ごめん、そっちの君は……」
 見覚えのない女の子が一人。
 茶色がかった髪がラフに短い、なんだかジリジリした目つきだけが印
象に残る小柄な子だった。B組にいたのは憶えているんだけど、まとも
に話をした覚えがないから名前も分からず、どうして来てくれたのかも、
僕にはハッキリしなかった。
「え、あ、あの、わ、私は……」
「ああ、黒沢さん? 黒沢さんはね、話を聞いて、自分から参加するっ
て言ってくれたんだよー?」
 何故だか少しどもりがちのその子に代わって、梨穂子が説明を紹介を
してくれたのだけど……梨穂子にフォローされる子って、大丈夫なんだ
ろうか。
「黒沢さんはすーごいんだよ? 頭もいいし、お父さんが議員さんなん
だよねー? あたしなんかよりも、きっと頑張ってくれるよー」
と、聞きもしない梨穂子の説明で、B組にいた役所のエライさんの娘さ
んのことを思い出した。そうかこの子が。と、思ってもう一度彼女のこ
とを見ると、黒沢さんははにかんで、梨穂子の影に隠れるように、その
ちょっとキツイ目で微笑みかけてくれた。悪い子じゃあなさそうだ。
 そうなると、市と合同の今回のイベントには、連絡役として適任かも
知れない。そう思いつつ絢辻さんの方を窺ったのだけど……何故か、彼
女はこれと言って表情も変えない。静かな笑顔を張り付けていて……な
んだか、ちょっと怖かった。

「みんなにやってもらいたいことは、大きく三つあるんだけど」
 猫を被った、絢辻さんの声。だけど、普段……素の絢辻さんと違うの
は、人に何かをやらせるときの手続きの踏み方と声、しゃべり方くらい
なもので、その実は大きく変わらないと、僕には思える。もちろん、そ
の当たりの柔らかさというヤツが人と接していく中で大切なのではある
のだろうけど……絢辻さんが考えているほど大きな差があるとは、僕に
は思えなかった。
 ……なんていう、僕の考えを余所に絢辻さんの説明は続いていた。
「一つは、エントランスに飾るパネルの作成。これは、半分くらいは出
来ていたんだけど、ちょっと事情があって作り直さないといけなくなっ
たの」
 これは昨日怪我をした男の子がやっていた仕事で、絢辻さんは昨日の
事故のことは、敢えて伏せているようだった。その流れの自然さから、
誰もそのことに疑義をはさもうともしない。
「だからその遅れを取り戻したいの。一応日程的なアドバンテージはあ
ったから、そんなに大急ぎでなくても、まだまだ、間に合うはずよ」
 薫が説明を聴きながら、興味深そうに、腕を組んで身を乗り出す。そ
の目には爛とした光が宿っている。
「二つ目は、資材管理」
 これは、盲腸で倒れたB組のそもそもの創設祭委員と、昨日怪我をし
た女の子が受け持っていた仕事だ。仕事の種類も多いから、この部署に
割り振られている人数は割と多いはずだった。
「各部署と連絡をとりあって、資材を運んだり、足りない物を調達した
りするの。あとは整理と管理。無駄な使い方をしてないかのチェックな
んかも、この人たちの役割ね」
「それってつまり、雑用ってこと?」
 絢辻さんの説明を、梨穂子がぽぽんとまとめてしまう。周りの連中も、
ああそうか、と頷いたのを見て、絢辻さんは困ったように眉を寄せた。
「簡単にまとめるとそうなっちゃうわね。だけどやることは多いし、人
と人を結びつける役割でもあるから、面白いと思うわよ」
「あ、うんうん。嫌なワケじゃないよ。どっちかっていうと、あたしに
出来るのってそのくらいかなー、って」
 ほんわかした梨穂子の反応を見て、絢辻さんは安心半分、不安半分と
言った様子だった。確かに……梨穂子に複雑なことや、この短期間の仕
事に特殊なスキルを求めても酷だと、僕も思う。だから梨穂子にもあま
りためらうことなく声をかけることが出来たんだ。
 一つ、気になっていたのが……絢辻さんが、仕事を「三つ」と言った
ことだった。これまでの説明で、今回欠員になった人たちの仕事は全部
のはずだ、僕の知る限り。最後の一つは……何だろう?
「最後の一つなんだけど……」
 尋ねるまでもなく、その説明が始まる。……かと思いきや。
「伊藤さん」
「あたし?」
 名指しで。
 絢辻さんは香苗さん……2年B組に二人いると伝え聞く、伝説の「伊
藤」が一人(大袈裟だ……)、伊藤”ちっちゃくてサイバーな方の”香
苗さんに呼びかけた。香苗さんは、最初こそ豆鉄砲を食らったハトの面
持ちだったのだけど、絢辻さんの
「これは、伊藤さんにしかお願い出来ないの。サポートで構わないから、
最初だけあたしにつきあってくれる?」
という説明に、
「うん、了解。あと、あたしのことは香苗で構わないから」
と、中身の分からない依頼にも関わらず、悪い気はしないといった風情
で二つ返事でOKする。それを見た絢辻さんも、話が早いと満足げだ。
「分かったわ。よろしくね、香苗さん」
 満面の……素も猫も関係ない、心底の笑顔で喜んで、絢辻さんは両掌
を合わせて傾げる、見慣れたポーズ。とそこへ、
 きーん、こーん、かーん、こーん……。おごそかな余韻を伴って、予
鈴が重なった。僕らの誰も逆らえない、タイム・リミットだ。
「とりあえず、ここまでね」
 絢辻さんが残念そうに……そして、「冒頭の漫才さえなければ!」と
いう苛立ちを僕に向けてだけ滲ませながら……廊下の古いスピーカーを
見上げながら呟くと、皆、三々五々に散っていく。そんな中薫が、
「ねえねえ、絢辻さん。結局あたしら、そのどっちをやればいいの?」
と、至極当然の疑問を口にした。
 薫は昔からせっかちだ。そんな話は、放課後にまた集まってからでも
絢辻さんから説明があるだろう。そう、僕は呑気にとらえていたのだけ
ど。梨穂子と田中さん、梅原。そして黒沢さん。四人もまた寄ってきて
耳をそばだてたから、絢辻さんも、席へ向かう足を止めた。
「ああ、みんなのことは」
 さすがというか、絢辻さんにはもう何らかのプランがあるらしい。ス
ラリと立てた右手の人差し指をくゆらせたかと思うと、それをつつーっ
と中空をすべらせ……ピタリ、と音をたてて、僕の眼前で止めた。
「彼に、『全部』、任せてあるから」
 …………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………え?
 梅原、薫、田中さん、そして梨穂子。四人の視線が、僕に集まる。
「…………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………僕?」
 話を理解するのに一分。声が出るまでに一分。授業開始まで、あと一
分を切った。その間も大体予測通りと絢辻さんは、一瞬、ほんの一瞬だ
け悪い笑顔を僕に向けると、すぐまた猫を頭に乗せて、
「分担を決めたら、報告してね。それじゃあよろしくね」
と……見覚えのあるものすごい笑顔で、僕をくぎ付けにした。
 それをどう理解したのか。
「あ、そーなんだー。……ふ~ん、いつの間にやらあんたもすっかり、
絢辻さんの右ムネってわけねー」
「なぬーっ!? そいつはおすそ分け願いてえな!!」
「た、棚町さん! 梅原君も、セクハラ!」
 感心したのか小バカにしたのか、「じょーだんよー」と笑う薫と梅原
に、絢辻さんが真っ赤になって突っ掛かる。いつもなら微笑ましい光景
なんだけど、そして右胸には食いついておきたいところなんだけど……
僕の心中はそれどころじゃなかった。
 本鈴の鳴る十秒前。教室の入り口に呆然と立ち尽くす僕に、絢辻さん
は。
「お手並み拝見……。『お願い』ね」
 すれ違いざま。肩にぽんと手を置き、甘く、冷たく、囁いた。
 きーん、こーん、かーん、こーん。そこへ重なる、僕らの誰も逆らえ
ない、ホントのホントのタイム・リミット。
 ウソだ、そんなの……聞いてないぞ? 絢辻さん……一体、どういう
つもりなんだ!?



     *新しい行動が発生しました! 

 
 
 
 

 ◆『アマガミ』絢辻さんシナリオ解読企画 「手帳の中のダイヤモンド」 目次
    01 前口上
    02 序文・絢辻詞という「少女」
    03 第〇部 物語のアウトライン 


    04 第一部 学校生活編 PRE STORY (SS)
    05 第一部 学校生活編 その1
    06 第一部 学校生活編 その2


    07 第二部 「目標」編 PRE STORY (SS)
    08 第二部 「目標」編


    09 第三部 家族編 PRE STORY (SS)
    10 第三部 家族編


    11 第四部 手帳編 PRE STORY (SS)
    12 第四部 手帳編 その1
    13 第四部 手帳編 その2


    14 第五部 恋愛編 PRESTORY その1 その2 その3 (SS)
    15 第五部 恋愛編 その1 その2 その3

    16 第六部 終章 PRE STORY その1 (SS)
    17 第六部 感想編 その1

    ◎『アマガミ』 絢辻さん SS 目次リンク

 

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2009年10月13日 (火)

■はいという素直な心。

おいさんれふ……。

いやー、例の続き……間に合わなんだ。
無理ですた。
一応予告してたことなので、とりあえずお詫びをと。
すんません。

なんだか色々申し訳ないし、
焦ってももったいないので具体的なことはもう言わないけど。
それでも、あとは仕上げと寝かせだけなので、
本当に、近いうちには上げられるかと、それだけはお約束しておきます。
ダメな子。
後半への足掛かりも、ぼんやりながら固まってきた感じ。

あと、『アマガミラジオ』内で今やっている、七咲編のドラマ。
なんだよ、梨穂子編・絢辻さん編に比べて、
随分クオリティが上がってるじゃないか。
えらく聞き応えのあるものになっていると思います。
やっぱり稼ぐキャラは違うぜ。
ズルいなあ。
うちにもゆかにゃん七咲が来ちゃわないかなあ。
 

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2009年10月11日 (日)

■夢の難破船 -更新第327回-

今日は何だか気分が良くて、
夕飯の洗い物をしながらついつい歌を口ずさんだりしてしまった
オイサンなのですが。

いつもルラルラやってしまう谷山浩子の『うさぎ』に始まり、
なんとなく2曲目に、『キャプテン・フューチャー』の「夢の舟乗り」を歌ったとき。

■『キャプテン・フューチャー』OP 夢の舟乗り



  ♪子供の頃は 空を飛べたよ
   草に寝ころび 心の翼広げ
   どこへだって ゆけた僕だった……♪

いつもなら、このへんで何となくシンミリしてしまって、

  「オイサンも、いつの間にやらオイサンになってしまった(ややこしい)なあ……。
   夢を忘れたワケじゃないけれど、追いかけるだけの勇気が再び出るのは
   いつのことやら……」

とか、我が身の不甲斐なさばかりを儚んでオシマイなのですが……
今日はふっと、

  「もしかしたら、今の時代の子供らは……
   そんな風に将来思い出して懐かしむことの出来る夢すら、
   持てていないんじゃないのか?」

と思ってしまいました。

  マ「今の子供」が、どこからどこまでなのかとかは
  あんま深く考えてませんが。

オイサンは子供の頃、
特段、何かになりたい、どこかへ行きたいと思ったこともありませんが、
突拍子もない何かになったり、どこかへ行ったり、
なんとなく出来てしまうんだろう、
いつかそういう、自分としての時期・世界としての時代が来るのだろうと、
無邪気に信じて生きていられる時代がありました。

けれどもどうやら今のお子らは、
何になったところで、どこへ行ったところで、
その可能性の先にも何か不都合なものが必ず通せんぼをしていて、
夢のような世界、希望と可能性に溢れた世界になど繋がっていないと、
思っているのではないだろうかと。

  マ実際の現実というヤツは後者の捉え方で大体はあっているのですが、
  しかし「そういうものだ・そこで終わりなのだ」と悟りきって生きるのと、
  「そのまだ先に、実は待つものがあるのだ」と、
  それが事実であれ結果として事実でないのであれ、思って生きるのとでは、
  世界というものは、その面差しを大きく変えるものだと、オイサンは思うのです。

  そして往々にして、世界には「待つものがある」のだと、オイサンは思います。
  少なくとも、これまでの時代はそうだったに違いないと。
  そして多分、これまで「その先に待つもの」を切り拓いてきた先人たちもやっぱり、
  「これまでの時代は、まだ待つものがあった時代だった、
   俺たちの時代はもう、開拓し尽くされて何も残っていないかも知れない、
   でもなんか、ある気がするからやるんだよ」
  と、ホントのホントのパイオニア達は思っていたのではないかと、思えます。


……。


今の世の中、コンテンツが長持ちしない、コンテンツに力がない、と言われます。
シロートのオイサンの目から見ても、確かに
「なんか違うな、なんか足りないな」
と思ってしまう物が多いのも事実です。

でもそれはもしかすると……コンテンツがおかしい、コンテンツに力がないのではなく……
受け取る側に、コンテンツの向こう側が広がる、コンテンツと地続きの現実を信じるだけの力がない、
もっと言ってしまえば、
それを信じさせられるだけの強さが、実は現実の方にないんじゃないのか?
……と思ってしまいました。

「コンテンツ……創作物であるハズの、アニメや漫画、映画・音楽・文芸、
 所詮はつくりもののそれらの向こうには、
 実はそれと地続きで現実が存在しているんだ!」

と思わせられるくらい、夢や希望に溢れた現実がない、見えない。
夢と繋がるだけの力が現実にないんじゃないのかと……
逆説的ですが、思ってしまったのです。

だからコンテンツにすら夢を見いだせず、
それらも所詮は、都合がいいばかりの一時のお慰みとしか思えないから、
ヒョイっと見て、ポイっと捨てて、
「あーあーガッコ行ってメシ食って、バイトして小金稼いで屁ぇこいて寝るか」
としか思えないんじゃないのかと。


テレビと言う、コンテンツの窓。


オイサンなんかはブラウン管のその先は、
どこまでも行ける無限の超高速道路だと、
夢と、希望と、愛と勇気の未来に繋がっているものだと、
今思えば、感じていた節があります。

けれども今彼らが見ているのは、その瞬間瞬間こそは超高速であれ、
1クール2クール終われば行き止まる、現実の袋小路の一端にしか……
最後までいったらクルリと振り返り、
息苦しい世界へトボトボ歩いて帰ってくるしかないものとしか見えていないんじゃないか?
……そんな風に思えてしまいました。

オイサンら大人が、そんな世の中を作ってしまったんだろうか。
だろうかな。
な。

かつて少年だったオイサンらに夢を見せてくれた先人たちに、
なんて申し訳ない、情けない、己のことのみならず不甲斐ないことをしているんだろうと……
ちょっといつもと違う凹み方をしてしまった次第です。

キャプテンフューチャーの言うように。
誰かを愛した時、思い出す翼。
振り返った時に思い出し、それを求めるために生きていける、夢のような日々。
それがない世の中であり、人生。

……今を生きる彼らは勿論、
そんなモノが無くても地面の上を強く歩いていけるだけの、
新しい肉体と心のあり方とを、彼らなりのやり方で獲得しているのかも知れません。
オイサンの今考えてることなんてジャイアントなお世話で、
なんなら
「お前らがそんなんだから俺らが大変なんだろ!」
……ぐらいに、叱られてしまうのかもしれませんけども。

それは人間らしさを、否、なんというかもう少し狭くてバカらしい……
「男らしさ」のようなものを失うことなんじゃないかなんて、
思ってしまったのでした。
マこの場合、男らしさ≒女々しさみたいなものですけど。

でもまあ……仕方のないことなのかもしれません……ね。



と、ここでこういう〆メ方しかできないオイサンが、一番ダメなのか。
ごめんよ。
ごめんよ。


苦情は、プロフィールページのメールアドレスか、コメントからどうぞ。
オイサンでした。





◆おまけ 谷山浩子 うさぎ [YouTube]
  http://www.youtube.com/watch?v=XQ1lANJHqhM
   オマケだなんておこがましい。名曲です。


 

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2009年10月10日 (土)

■ムーンライト・猫ザムライ -更新第326回-

……って言うのと同じくらい、オイサンは夜道も大好きなワケです。

オイサンです。

いやー……寒くなってまいりましたなあ。
寒さを熱にかえる、冬男・オイサンの季節がもう目の前。

  ……これは別段、『アマガミ』の時節が冬だから言ってんじゃないですよ。
  オイサンが冬が、寒いのが大好きなのは昔から。
  寒さを求めて毎年一月の連休には北海道は稚内に行く男ですから。
  R0017660

なんでですかね、オイサンは夜道を歩くととても落ち着きます。
それに、夜道は想像力がとてもよく働く。
人間、座ったまま考え事をするよりは歩きながらした方が
良い考えが思い浮かぶことが多いそうですが、
オイサンの場合、夜だとさらに効率が上がる気がします。

というのは多分、視覚情報がとても限定されるのでノイズが少ない、だとか、
他に歩いてる人や走ってる車なんかが少ないので
考え事そのものに集中出来るということがあるのでしょう。

あとはまあ……闇はやっぱり、人の脳を活性化させるのでしょうね。
ない物を見ようとすると言うか。
その分、コワイ考えに至ることも多々ありますが。

  ……あーそうか、オイサンが稚内が好きなのも、
  寒いのもともかく、真冬だとおもてに人が少なくて、
  昼間でも曇ってばかりで薄暗いからなのかも知れない。

昔……小学生の頃ですからもう20年以上も昔になりますが、
さすがにその頃はオイサンも人並みに暗いところが怖い子供でして、
自宅の二階に一人でいるのもダメなくらいでしたが。
その後、塾に通うようになってからはホントに全く夜の住人になって、
10時11時は当たり前、今ではこの体たらくです。
シゴト人になってからは特にその傾向が強まった感があります。
2時3時に帰ることも珍しくなくなりましたからね。
最近はそうでもありませんが。

……デ、つい今しがたも、
ちょっと例の続きがまとまらず、考え事がてら近くのコンビニまで
センチメンタルジャーニーこいてきたわけですが……。

浮かびますなあ。
考えも浮かびますが、月も浮かぶ。

今宵の相模原は竹を割ったような晴天で、ぽっかり浮かぶ月も真っ二つ。
下弦の良い月です。
良い月加減。
どこかの剣豪が半月殺法で、スパンと半分落としたような、見事な切り口。
そして月の方はナント斬られたことに気が付いていない!
……なんていう、どっかのマーフィー先生の売り文句みたいですが。

■マーフィー岡田のステンレス包丁



……と思ってたら、ホントの下弦の月は明日みたいですね。

  ◆月齢カレンダー
   http://koyomi.vis.ne.jp/directjp.cgi?http://koyomi.vis.ne.jp/moonage.htm

そうして夜中の住宅街にブラブラとぶら下がってきたのですが、
行く手になんだかおかしな人が。
猫に首輪とリードをつけて散歩をさせてらっしゃった。
マたまにいますけどね。
こういう御仁。
なんだか猫が、その爪をといで月をスッパリやったんじゃないかなんて、
そんな風にも思える秋の夜。
自販機にホットを見つけて、今年最初のホット缶コーヒーを楽しんできてしまいましたとさ。


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猫侍

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デ肝心の例の続きは……
明日更新、と予告と言うか、自分の中で予定だてていましたが、
スミマセン、多分明日は無理。

でもあさってにはなんとかいけるかな? と思います。
マ目くじら立てずに、明後日の晩くらいに覗いてみれば載ってんじゃないですかね、
という広い心でお待ち下されば幸いでございます。


いやあ、でもマ……寒くなってきてくれて、ホント嬉しい限り。
寒がりの方は、ごめんなさいね。
オイサンでした。


 

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2009年10月 9日 (金)

■平日のさんま -更新第325回-

平日の午後は、良いですね。

オシゴト、今日は表に出ねばならない用事があったのですが、
その戻りが丁度お昼休みの時間帯でした。

件の減量のついでもあって、シゴトバまで帰りの二駅ほどを歩いたのです。
雲が多めの秋晴れも手伝って、これがまたなんとも心地が良い。

昼下がりの住宅街というのはONともOFFともつかない、
三角錐のてっぺんでピタリと静止してびくともしない縫い針のような、
不安定のド真ん中で安定している判別のつかない落ち着きに満ちていて、
ノンビリ者のオイサンなんかは、何故だかとても幸せな気分になれます。

  夜の町には、オイサン割と男っぽさを感じるのですが、
  昼の町は女性だなあと、なんとなく思ってしまいます。

これがひとたび家の中に入れば、それは本当の気怠さに変わるのでしょうが、
外から俯瞰する分には清清しい日常の緊張を感じるのです。

昨日は台風で、せっかく本格的に匂い始めた金木犀が
みんな飛んでしまいやしないかとハラハラしておりましたが、
明けてみればなんのことはない、
今日も元気に、町一杯に山吹色の、あの匂いを振りまいておられる。
その甘さも手伝って、今日の町はもうホントに、
どこを切り取っても幸せしか出てこなさそうな表情をしておられたのでした。

  帰り道を行く小学生もなんだか嬉しそうです。
  ところで最近の小学校は週休二日なんですっけ?
  その場合、金曜って半ドンなの?
  だってあの時間に帰ってるってことは、ねえ。
  マいいや。

けれどもその穏やかな安住はタイクツと紙一重で、
世の奥様方がドラマとロマンスを求めて昼メロに夢中になってしまうのも、
なんだか判る気がします。

  ……自分には、もうこんな燃える様な情熱は
    戻ってこないのかなあ、こないんだろうなあ……

なんて思いながら心臓と子宮を直結させる、
それは多分ギャルゲーに興じるオッサンの哀愁と通ずるものがあるのでしょう。
失われた……否、手に入れそびれた時間の寄り道への憧憬。

このそよ吹く風の平穏を、
幸せすぎて怖いと感じるのか、退屈の切なさと感じるのか、
どちらに傾くかで専業奥様としての才能が量られてしまうのかも知れません。

もちろん、退屈なばかりではないのでしょうけどね。
それなりのご苦労もおありになるのでしょう、奥様には。
ただそのご苦労が、その先に、何か燃えるようなものを見出しうる類のものではないという、
それだけのことなのでしょうか。

  怒らないで下さいね。
  皆様の事情もロクに存ぜず、働き盛りのオッサンが妄想こいてるだけなんですから。
  こんなことだからモテやしないんだよホントにモウ。

そんなことを思う傍ら……
昼下がり、家で洗濯物なんかを畳みながら、
子供の帰りを待つ絢辻さんなんかを想像した日にはもう……
それだけで午後からオシゴトになんざぁならなくなってしまうわけです。
イヤ一生懸命働きますけどね。

「あーやだ、寝ちゃった……。
 学生時代はこんなこと、絶対なかったのになあ」

とか言っちゃってもう。
……まあ、そんなこと言いっこないカンジの絢辻さんが好きだったりするんですけど。
たまにはそういうのもいいなあ、とかなんとか。
勝手なものです。

……絢辻さんは結婚しても当然働くんだろうけど、子供が出来たら家に入るのかなあ。
頑張って、どっちもやっちゃいそうだけど。
普通に暮らしてるだけだと、彼女の有り余る処理能力が空転して
どうにかなってしまいそうな気はします。


……。


デ、その出先が遠方で、今朝は直行で早起きだったものですから
天気も良さそうだったので出る前に洗濯物を干していたら、
丁度東の空から朝日の昇ってくるところに出くわしたのです。
上る直前の、空と雲が日に透けたもみじ色に染まっているのを眺めていたら。

あーキレイだなー、
写真に撮っておきたいけど、これ綺麗に撮るには時間がかかるな、
遅れるとさすがにまずいしなー、
……と思って結局撮らずにおいたのですが、
ここで遅れてでも撮ってしまうのと、目の前のことを優先させて逃してしまうのとで、
本当の芸情家と、そうでない人のセンが引かれてしまったりするのでしょうね。
オイサンは本当に中途半端だ。

とはいえ、朝から美しいものが見られて何かイイ事ありそうだと思った、
そんな一日の出来事でした。

お昼に食べたおそばも、なんだかヤケに美味しかったし。


いやあ。


人間なんて、カンタンだねぃ。


……で、シゴトバに戻ってきてみたら戻ってきてみたで、
食堂の自販機にRootsの微糖が入ってたりして。
オイサンは缶コーヒーではRootsが一番好きです。
なんだか嬉しいなあ。
シヤワセ過ぎてこあい( ← ホントに簡単なオッサンだな)




■さんまとあのコのゲシュタルト




そうして帰ってきたシゴトバにて。
ふと後輩の呟いた、
「さんまの塩焼きが食べたいです」
という一言。
普段なら、
「あー、そういう季節だね、秋だねー」
で終わってしまう話なのだけど。

なぜかその時、それを聞いた瞬間オイサンの頭には

  さんまの塩焼き

という、文字列……というと、コレはまた味気ないワケだけども、
この七文字・八音で象られていることばのかたちがどーんと浮かび上がって、
その鮮やかさにすっかりノックアウトされてしまった。


  さんまの塩焼き。
  さんまの塩焼き。
  さんまの塩焼き。


……あんまり連続して書きつけるとゲシュタルトが壊れてしまってアレですが、
美しい。
無闇に美しい。

「さんま」という名詞と、
「の」という助詞……でいいんだっけ……と、
「塩焼き」という名詞……なのか、
それがまたさらに「塩」と「焼き」で分かれるのか知んないけども。

結構バラバラのことばの集合のはずなのに、
この七文字・八音がもう、なんというかするすると、流れるように一つであって、
あのシャープなフォルムのお魚がいて、
その彼が、間の時間をワープして、こんがりと焼かれて出てくるまでの……
なんならその後、長方形の、備前かなんかのお皿に乗せられ、
隅には大根おろしが綺麗な円錐に盛られて、その錐の天辺には醤油が沁みて、
暁光に照らされた雪山を平たい宇宙の端から見ているような、
それらバラバラの時間が一つに統合されるまでの時間の完成形が表されている、
……「字だけで絵巻物みたい」という、不思議な感覚に襲われたのでした。

  そう、七文字八音がもう、そのままで絵に見える。
  絵の題材が完成し、
  さらにそこから絵になるまでの時間の流れまでが見えるというのか。

多分これは、このことばのかたちとそれが表す物が馴染み深すぎて、
ぽーんと

 音 → 字面 → 絵

という段階をものすごく一瞬、
ほとんどノータイムでやれてしまうというだけの話なのかもしれませんが、
それでもこの、字と絵と実際、その三つの連結のされっぷりが
あまりに自分の中で鮮やかだったことに驚いた、
やられた。

文字と世界がじっくりと馴染んでいる、
馴染むほどにことばと文字を使い込む、守り続ける、その物がそれに堪えるものであるということが、
いかに偉大なことであるかということに、
なんだか深く感じ入ってしまった次第でございます。

いやー、すげえ。
びっくりしたー。
この感じは多分……割とたくさんの人に分かってもらえる気がするんだが。
他の文字列は別として。
あと、さんま嫌いな人とかにはわかんないかもですが。


以上、
ホントにただの日記のオイサンでした。



……。



例によって、なんですけど。
絢辻さんは、魚食べるの上手なのかな。
上手なんだろうな。
骨までしゃぶり尽くすタイp……え!!??
あ、イヤ、なんでもないなんでもないなんでもない。

……ふー、びっくりした(何があった)。

……絢辻さんのゴハンは、お箸使うのとかがやたらと上手そうで、
綺麗すぎて、見ていてちょっと怖いかも知れない。
なんだかそういう隙の無さが、
逆に弱さを象徴するようで妙にいとおしい、なんていう……
やっぱりね。
ちょっと変わった人だよね、絢辻さんてね。


……。


絢辻さん、さんまのワタまで食べるタイプかなあ……( ← 際限ねぇなオッサン)。










……え、何?


今日の話は、いろいろと日本酒が欲しくなる?


………………………………聞いてたの?





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2009年10月 8日 (木)

■ハッピー・バースデーがきこえる<前編> ~手帳の中のダイヤモンド・番外編 -更新第324回-

後編その1 / 後編その2 / 絢辻さんSS目次



輝日東の秋は深まるのが早くて、もう夜空があんなに高い。
薄い氷が張ったみたいに澄んだ空気は、
星の光を春や夏の何倍も、大きく鋭く見せていた。

河原の道は空を遮るものも少ないから、町中から見るのとはけた違いに広く大きく、
虫の声は、星が光るその音そのもので、天の川のほとりを歩いているみたいだった。

そんな中。

前を行く絢辻さんは口数も少なくて--
まるで、さっきまで賑わいの中心にいたのが夢のようだ。
いや。
さっきまでそんな中にいたから、今が、
いつもに戻った今が、やけにさびしく見える……
ただ、それだけなのかもしれない。
僕はまた、余計なことをしちゃったのかな。

絢辻さんは怒ってる……わけじゃないんだ。
それは分かる。
悩んでる……のとも、違う。
考えている。
絢辻さんは考えているんだ。
今、自分の中で起こっていることについて、深く、厳しく、答えを探している。
多分、そういうことなんだ。

「ねえ」
「うん」

ようやく絢辻さんが足を止め、僕に向かって言葉を投げたのは、
町で皆と別れてから、10分も経ってからだった。
いつ、何を言われてもいいように、僕はずっと絢辻さんだけを見ながら歩いていたから、
その突然の呼びかけも、柔らかに受け止めることが出来た。

「ありがとう。楽しかった」

けれどその出だしに、僕は心臓にズキリといやな痛みを感じた。
--さよなら。
まさか、そう続くんじゃないだろうかって、そう思わせるひびきを奥底に蓄えていたから。
だけどそうじゃなかった。

「こんなに自分の誕生日が楽しかったのなんて、もう随分記憶にないわ」

穏やかな微笑みは、考え事の答えが出たから、なのだろうか。

「あなたのおかげね。ありがとう」

だけど感じる、大きな違和感。
僕はまだ、彼女の言葉に答えない。
まだまだ、話は終わっていない。これは一連なりの長台詞、そのまだ途中、
そんな確信があった。
この一年の抑揚が、僕にそう語りかけていた。

「あたし、生まれてきて良かった」

わざとらしいほどの笑顔と、身を翻すその軽やかなステップは、
絢辻さんが僕にヒントを送っている証拠だ。
今彼女は、ステージの上にいる。
一人ぼっちのステージ。
降りたいのに、降りられない。
降りたくても、降りるわけにはいかない。
納得のいく、答えと動機が見つかるまでは。
僕が、その手を引くまでは。
一回転して絢辻さんは、また僕に背を向けると。
フウ、と小さく、張っていた肩を下げた。

「とでも言って上げられれば、あなたもあたしも、万々歳なんだけどね」
「……うん」

さすがに演出過多だったと悟ったのだろう。
僕の静かな反応に、絢辻さんはちょっぴりはにかんで。

「気付いてた?」
「まあ、ね……」

絢辻さんは、細い笑いを鼻から漏らした。
僕は、笑えなかった。
また、彼女の踏みこんではいけない領域に……
大した考えもなしに踏み込んでしまったのか。
怒られるのも、ぶたれるのも怖くない。
だけど、傷ついて、なのに強い笑顔でそれに耐える、絢辻さんは見たくなかった。

「ごめん。余計なおせっかいだったかな」

また歩きだした彼女を引きとめるみたいに。
僕は足をとめた。
また少し彼女との距離が開いて……それでも、絢辻さんが気付いて振り返ってくれたから、
そのへだたりは、小さくて済んだ。

少しの間。

虫の声。
川のせせらぎ。
遠くの方で、誰かが鳴らした自転車のベル。

幾つかの音が通り過ぎ、絢辻さんは遠くから、僕の顔をのぞこうとしながら言葉を探していた。
やがて、

「このセリフも何度目になるか分からないけど……」

と前置きをし、さらに、
それもあたしがややこしいことばかり考えてるからでしょうね、と、自嘲気味笑った。
いつまで経っても、僕がストレートに彼女の思うところを読みとれないことに、
もどかしさや、寂しさを感じているのだろうか。

「勘違いしないでね。嬉しくなかったわけじゃない……
 ううん、本当は、素直に嬉しかったわ。ありがとう」

そんな優しい言葉をもらって、僕はようやく顔を上げることが出来た。

「……くすぐったかったけどね。これは、本当の気持ち」

絢辻さんはそう付け加え、またしても、相当情けない顔をしてるであろう僕を
困った笑顔で迎え入れてくれたんだ。

「だけどね」

ざああっと木々が、不意の強い風に揺らいだ。
夜の青さに包まれた景色全部が一気に傾いで、僕は自分が、
どこにいるのか、どんな形をしているのかさえわからなくなる。

ああ、絢辻さん、絢辻さん、絢辻さん。

ただ彼女だけが僕の標であるように、真っ直ぐに、強い瞳で立っていた。
--多分きっと、この日のことも忘れられない思い出になるんだろう。
それは、僕らにとって「はじめての」、十月八日の物語。





     *行動を決定しますか?  ×





       *       *       *



♪♪(前奏) メメタァ! メメタァ! メメタァ!

  美味しいへるしい、安くてあんしん。
  家計の味方、学生の友達。
  輝日東駅前、みんなのファミリーレストラン・Joester~♪。

    ドッギャーン!
    オラオラオラオラオラァ!

  (台詞)「次にお前は、『な、なんだ、この美味さは!』と言う……」♪♪


……。


ナンだなあ、いつ来ても……ここのCMソングは。
大丈夫か。
……まさか、薫が考えてるんじゃないだろうな。

ここは輝日東駅前にあるファミレス「Joester」。
時間はまだ五時を回ったばかりとあって、客足はボチボチ未満。
フロアの中央付近のボックス席で、僕は待つ。
制服姿のまま、カバンと、そしてその影にこの日のために用意した小さな包みを携えて、
少し緊張していた。
……のだけれど。
店内に流れたコマーシャルのせいで、肩の骨を砕かれた。
勘弁してよ。
これから始める大一番に、僕は備えなくちゃならないんだから。
誰を待ってるって、そりゃあ……
……絢辻さんをさ。



       *       *       *



今日の三限終わりの休み時間、屋上で、
「よお」
と、梅原が僕を見つけて声を掛けてきた。
梅原はフェンスにもたれる僕に並ぶと、秘密めいた声で、
「絢辻さん、やっぱりちょっと気にしてるみたいだぜ」
と、教えてくれた。

「やっぱりそうか」
「そりゃそうだろ」

梅原が言うには、ここへ来る直前、絢辻さんが席までやってきて
こんなやりとりをして行ったのだそうだ。

「ねえ、梅原くん」

登場から、彼女は既に落ち着きが無くて。辺りに視線を走らせ、
--これは多分、僕が周囲にいないことを確認していたのだろうけど--
梅原に近寄ってきたのだそうだ。

「やあ絢辻さん。なに?」
「今日って、何日だったかしら」
「え? 今日? 今日は……」

そこまで聞いただけでも、僕は考える。
……ありえない。ありえないことだ。
あの絢辻さんがその日の日付を忘れ、それを他人に確認するなんてことは。
しかもその相手が、いい加減大王の梅原ときてる。
人に訊くことだけでも稀なのに、本当に日付を確認したいだけなら、
もっと適当な人材を選ぶはず。……とは、梅原には言わないでおこう。
梅原の報告は続く。

「何日って……八日だろ? ほら」

と、梅原が黒板をゆび差すと、その右隅には今日の日付が「十月八日」と、
その下に日直の名前が書いてある。
本日の日直・絢辻。

「そう……よね」

差されるままに黒板を振り返る絢辻さんの肩は、なんだか心許なげだったそうだ。

「日直、絢辻さんじゃないか。あれ、自分で書いたんだろ?
 どうしたの、珍しいね」

へへっ、と梅原が笑ってみせると、絢辻さんも

「そうよね、ごめんなさい。どうかしてたわ。
 ありがとう、じゃあね」

と苦笑いで返し、そそくさと立ち去っていった--。

「……だってよ」
「やっぱり、多少の不自然さは感じてるみたいだな」
「ったり前だ。今日はろくに、話もしてないだろ?」

梅原からの報告を聞き終えて、僕はフェンスを離れて、腕を組む。
勘ぐるなってのが無理な話だ、と梅原もそれを真似て立ちながら、

「それとだ」

と、含みありげに付け足した。

「お前からの何かを、そこそこ期待してるってこったな」

ニンマリとしたその視線を受けて、僕は。
胸の奥に、なにかぎゅっとした感情を抱き、一つの決意を新たにした--。
キンコーン・キンコーン。
いらっしゃいませー、Joesterにようこそー。

丁度僕の回想が終わるのに合わせてエントランスのベルが鳴る。
見れば絢辻さんが、なれない様子で店員の案内を受けているところだった。
多分、

「お一人様ですか? おタバコはお吸いに……」
「いえ、連れが先に来ているはずなんですけど」

なんてやっているのだろう。
学生服着てるんだから、たばこのことは訊いちゃだめだろ、って思うんだけど。
僕が入り口にも見えるように、天井に向けて手を伸ばすと、絢辻さんもこちらに気がついて。
店員をかわして、こちらにやってくる。

……よし、勝負だ!



       *       *       *



「それで? 話って何よ」
オレンジ色のひらひら制服店員に案内されて絢辻さんは、
僕の向かいに腰を下ろすなり、本題を促した。
せっかちさんだ。

今日、僕が最初に彼女に話しかけたのは、昼休みも終わりに近づいた頃。
その場で色々追求されるのを避けたかったから、
授業の始まる直前を狙って話しかけ、この約束を取り付けた……というか、
ほとんど一方的に押し付けた格好だから、彼女がちょっと不機嫌なのは致し方ない。
それでも梅原に聞いた感触だと……感づいて、意識しているはずだ。
追撃が厳しくないのも、多分そのおかげだ。
僕の出方を待っているのか、泳がせてのカウンターを狙っているのか。

「えっと、今日は十月の八日だよね」
「そうね」

すましこんだ絢辻さんは、ラミネート加工にてらてら光るファミレスメニューを開くと、
そのドリンク欄のラインナップに眉をしかめて、……何も頼まず、ぱたりと閉じた。
僕はさりげない仕草の影から、彼女をじっと観察して、察知する。

……間違いない。
……ヨソオッテいる。

絢辻さんは、平静を装っている。
そうだ、この人が気付かないはずがないんだ。
十月八日、それは、絢辻さんの誕生日。
彼女が十八歳を迎えるその良き日に、僕が学校でそのことをおくびにも出さず、
ロクに話もかけず、
こんな、互いに不慣れな場所へ呼びつけたこと。
その僕がなんらかの企みを胸に抱いていることに、
この超高校級の聡明ブラックハートが勘づかないわけがないんだ。
……だから、今日の僕に課せられた至上のミッションは








「彼女の、その予感を上回ること」








出来るのか?
やれるのか、そんなことが、僕ごときに、絢辻詞を相手に。
僕の頬を冷たい汗が走る。
急速に渇き始めた喉を、先に頼んでいたアップルジュースで潤して、
僕は傍らに置いていた鞄を、ごそごそとまさぐった。

「誕生日……だったよね」

あら、と音がするくらい。
僕のセリフに、絢辻さんはポンと目を見開いた。

これは少しだけ意外だったみたいだ。
わざわざ呼びつけておいて、何のひねりもなく本題に入る。
やっぱり呼び出すからには、いくらかの盛り上がりを予期していたのだろう。

「……そうよ? 忘れてなかったのね。感心感心」
「うん、おめでとう、絢辻さん。これは、僕から」

涼しげなブルーの包みに、深いブルーのリボンをかけた、僕からの贈り物。
中身は、ちょっとだけ高級な、落ち着いた革のブックカバーだ。
絢辻さんはテーブルの上に差し出された包みを受け取ると、わしわしと感触を確かめながら。

「ありがとう……」

これだけ? とばかりに、語尾をたなびかせる。
彼女の気持ちを声に出来るなら、

「今日一日、あたしからあなたに話しかけるのも我慢していたっていうのに、
 これだけなの?」

……こんなところだろうか。
もちろん、プレゼント自体は喜んでくれているのだろうけど、
仕掛けの方はなんだか、拍子抜けで、期待はずれ。
そう思っているようだった。
だけど。
そこへ、僕らのテーブルにひたりと影が落ち、
絢辻さんの前に、無言で一杯の紅茶が置かれた。
そのルビー色の液面から、ダージリンの、舌の奥に少しだけ渋みの残るあの香りが辺りに漂う。
よし、いいタイミングだ!

不意の出来事に絢辻さんは、僕の包みを手にしたまま。
置かれた紅茶に目を奪われていたけれど、すぐに唇の端に強気な笑みを浮かべた。
そして普段よりも、少し深めの声で

「あたし、まだ何も頼んでいませんけれど?」

と、その給仕を見上げもしない。

「ねえ、棚町さん?」
「あちゃー。見抜かれてたか」

そこでようやくついと上げる、絢辻さんの視線のその先には、
店の制服一式を身につけた薫が。
見抜かれたことにさも嬉しそうに、笑って立っていた。

「だぁーめねー。やっぱり絢辻さんを出し抜くってのは、難しいわ」

手にしたトレイを小脇にはさみ、薫はトレードマークのわさわさヘアをぼりぼり掻く。
おいおい、衛生面は大丈夫かこの店は。
店長を呼べ?
そのまま二人は楽しげに、僕には分かりづらい世間話を始めた。

昨年の末、絢辻さんがクラスメイトの前で猫を脱ぎ去ったあの衝撃的な事件と、
その後に発生した絢辻さんの孤立状態。
その頃から、この二人は以前よりちょっとだけ仲良くなった。
教室でも、言葉を交わす姿をよく見かける。
合致する趣味があるわけでもなさそうなのに、何を話しているのか不思議に思うけれど。

「あ、で、その紅茶は、あたしからのプレゼントその一ってことで」

二言三言の会話のあとで、薫はヒラヒラエプロンのポケットをまさぐった。

「これがその二」

と、さらに小さな包みを取り出すと、絢辻さんの掌に、ちょこんと乗せた。
これがサプライズの第二射。
意外な方向からの贈り物に、絢辻さんはさすがにちょっと、面食らったようだった。
その絢辻さんの表情に、薫は満足そうに歯を見せた。

「紅茶。
 美味しく淹れるの、結構勉強したのよ? 十八歳おめでとね、あーやつーじさん」
「……ありがとう、棚町さん。ごめんね、お店使わせてもらっちゃって。
 ……どうせ、」

そこまで言って絢辻さんは……急に湿気を帯びた視線を、僕に投げる。

「この人が思いつきの浅知恵で、無茶なお願いしたんでしょう?」

絢辻さんの目から放たれる、「むー」っという音の出る視線。
え、ぼ、僕?
けど、残念。それはハズレ。
僕はその視線をどうにかレシーブすると、ちろりと薫にトスを上げる。
釣られて絢辻さんも、もう一度薫を見上げた。

「んふふ、ざーんねーんしょー」

そこには、何故か勝ち誇った顔の薫さんだ。

「『思いつきの浅知恵』で無茶言い出したのは、あたしなのでしたー」

こいつは……決して誰も誉めていないのに、
とりあえず人の意表をつければなんでもOKなんだな。
何故か得意げに胸を張る薫に、絢辻さんは少しだけ焦りを見せたけど。
薫はお構いなしだった。

「え、そ、そうなの? ごめんなさい、あたしてっきり……」
「いいってコトなのよ。のー・ぷろぐれす!」
「……。No Problem、ね……」

……『成長ナシ』ときたか。実に薫らしい。
と、そこに重なる、淡い声があった。

「あはは、進歩なくって、ごめんねー」

え……誰だ?
薫の立つ、通路側とは反対方向。
僕らの席は店のフロアのほぼど真ん中で、通路の逆サイドは
磨りガラスのパーティションをはさんで別のボックス席になっている。
その……ヨソのはずの席から、ふんわりのんびり、やさしい笑い声が湯煙みたいに包んだかと思うと。

「おめでとう、絢辻さん。これは、あたしから」

磨りガラスの塀を乗り越え、まるでいたずら者の飼い犬が門扉から身を乗り出すみたいに……
髪型も顔も、どこか犬っぽい愛嬌の女の子が、少し大きめにラッピングされたピンク色の包みを
僕らのテーブルの上に、ぽぽんと置いた。

「田中さん!?」

これは、絢辻さん……と、僕の声。
これには、僕も驚いた。
田中さんも呼ぶなんて、僕は言ってなかったし聞いてもない。

「えへへー、いつも薫が、ご迷惑かけてまーす」
「ってケイコ! あたしかーい!!」

田中さんはとてとてと店内を大回り、僕らの席にやってきて……
いつも笑顔のその上にもう一枚特別な笑顔を重ねると、
律儀に薫のツッコミを浴びててから、絢辻さんの隣りに、ぽてんと腰を落とした。

「あ、ありがとう田中さん、わざわざ……」
「ううん、勝手に来ちゃって、ごめんね?」
「お前が呼んだのか?」

分かり切ってはいるけれど、この会の首謀者としては確認しておく責任がある。
僕が尋ねると田中さんは瞳で頷き、薫は力強いブイサインで、

「無茶の浅知恵、ぱーと・つー。大勢の方が、楽しいっしょ?」

と得意気だ。ほんと、祭りを仕切らせたら間違いのない人材だよ。

「そか、田中さん、ありがとう。
 ……だけど、僕は一言も聞いて無いぞ?」
「ふっふ~ん。敵を欺くには、先ず味方からってね」

……味方だけ欺いても何にもならんわ。
そんな意外すぎるサプライズもありながら、僕は辺りを確かめた。
最後の仕上げ……というか、ここからは、オマケだ。
絢辻さんのすぐ背後のボックス席……彼女と背中合わせになるそこに、
僕と同じ制服姿があるのを認めて、僕は話を進めることにした。

「さてと、じゃあ、これで役者は揃っ……」
「だーっ! まぁーて待て待て待てぇーぃ!!」

その制服姿はガタンと跳ね上がり、昼にも聞いた馴染みの声で叫びを上げた。
すぐ背後の至近距離で上がった声に、さすがの絢辻さんも驚いて一瞬身をすくめる。
さすが、付き合いが長いと向こうも僕がここでアドリブでボケるのを読んでたと見えて、
タイミングもバッチリのツッコミだ。
よーし良いぞ、梅原。

……なんて、余裕に構えていたのだけれど。
声は僕の予想を超えて、それだけでは終わらなかった。

「そーだよ、ひどいよぉー!!」
「あたしたちは、お邪魔だったのかしら」

なんと僕の背後の席からも二つ、聴き憶えのある声が突っ込んできて、
僕も思わず、身をよじってすくめる。
なんで首謀者の僕が、こんなに不意打ちばかりを喰らうんだ!?

まずは、だだん! と足を踏み鳴らし、歌舞伎役者よろしく躍り出る、一人の男伊達。
……おいおい、一応ここは店の中で、貸し切りにはしてないんだけど……
馬鹿野郎はそんなことにはお構いなしで、僕に向かって大見栄を切った。






「おうおうおう!
 この『輝日東のひとりサンバカーニバル』こと、
 梅原正吉さん抜きで始めようたあ、どういう了見だいっ!」





……。





「梅原、お前……いつの間にそんな寂しい異名を……」

中学からの親友の肩に、僕は愕然として手を置いた。

「悪かった。明日からもっと、お前のこともかまうよ。
 いや、かまわせてくれない? かな?」
「てっ、てやんでえ、同情すんじゃねえやい!!」

梅原は顔を真っ赤にして叫ぶけど……
……うん、そうだな。
絢辻さんにばかりかまけていないで、男の友情も明日からは大切にしていこう。
そう心に誓うだけ誓い、ひとまずバカにかまうのは、明日からだ、明日から。
問題は、あとの二つの声だ。
自分の席から後ろを振り向くとそこには、
梅原よりももっともっと昔から見飽きた……けれども予定外の顔が、そこにはあった。

「梨穂子? それに、香苗さん」
「むー。ひどーい。無視しようとしたぁー」
「やっほー絢辻さーん。おっ邪魔ー」

いや、待て待て、待ってくれ。勝手に始めないで。
無視しようとしたんじゃなくて、僕はその、聞いてない。
一体全体この二人が、どんな流れに乗ってここへ漂着したのかわからない。

原因があるとすれば……二人のお祭り野郎のどちらかなのだろうけど。
僕は言葉も失って、薫と梅原、二人の顔を交互に窺うと……
二人とも、嬉しそうにうなずいた。
どっちもかーorz。

「ありゃ? ああ、あたしはね」

僕がへこんでいるのを何となく察してくれ、
口火を切ったのは香苗さんだった。

「梅原君に誘われて、桜井も誘ってみたのよ。そしたらあ、--」
「あたしはもうその前に、棚町さんに--」
「そそそ、ちょーっとねー。
 あたしが先に、桜井さんに頼みごとをしてたってワケ」

香苗さんの説明を梨穂子が引き継ぎ、
梨穂子の説明を薫が横取りしていって、
結局話はよくわからない。
けれど、香苗さんの続けた言葉は納得に足る物だった。

「あたしも桜井も、部活の件とかで絢辻さんにはお世話になってるしね。
 お祝いくらいさせてよ」

香苗さんがひらひらと掌を振ると、
完全に主導権を奪われた僕の首謀者ぶりに呆れていた絢辻さんも、
我に帰って手を振り返した。
そうか。
香苗さんはコンピュータ部の、梨穂子は茶道部の。
既に引退はしているけれど、三年になってからはそれぞれ部長職についていて、
委員会や生徒会に顔のきく絢辻さんには世話になることもあったのだろう。

あまりの大所帯に、絢辻さんは少し肩をすぼめていたけれど。
それでもこの二人の参戦も、どうにか快く受け入れてくれたようだった。



       *       *       *



「と、いうわけで」

もとは薫と梅原を合わせた四人だけのつもりだったのだけど。
薫、田中さん、梅原、梨穂子、香苗さん。
そして、僕と絢辻さんの、総勢七人。
なんだかごっちゃごっちゃになってしまった場を、僕はどうにかとりまとめる。

普通のボックス席では手狭になってしまい、
急遽空いていたパーティ席へと移らせてもらって全員を席に着かせると、
僕は、隣で目を白黒させている絢辻さんを改めて向き直った。

「どう? 絢辻さん。びっくりした?」
「こっちが聞きたいわよ。あなたも随分びっくりしてたみたいだけど」
「……仰るとおりで」

漫才のようなやりとりに、ギャラリーからクスクスと笑いが起こる。
僕が取り乱していたものだから、絢辻さんは随分冷静に、コトを受け止めていたらしい。
あるよな、そういうこと。

「……だけど」

絢辻さんは改めて、僕を除く、集まった五人を見渡した。
そして、手元に置かれたプレゼント、色とりどりにその数も六つ。

「なんて言ったらいいのか……」

それを見て、急に何かを実感したらしかった。
面食らって、戸惑って。
一体何が起こったのかと、所在なげに目線を動かしながら、絢辻さんは言葉も出てこない。
多分、猫をかぶった絢辻さんならこんな状況でもサラリと一枚、笑顔を作って、

「みんな、ありがとう」

なんて言うんだろうけど。
それをすることがこの場に相応しくないことも分かってしまっているから、
逃げ場もない。
素の絢辻さんは、素のままこの状況を乗り切るすべを、持っていないらしかった。

受け容れられる筈のなかった、ありのままの自分。
誰にも見せないはずだった敏感なそれは最早白日の下にさらされて、
訳もない祝福という、ある意味彼女が最も苦手とする善意にさらされている。
そのことが、彼女の回路をショートさせてしまったのだろう。

なんだか、褒められて、照れてしまって居心地が悪い、泣きだしそうな子供みたいだ。
とうとう視線を落としてしまった絢辻さんに見るに見かねて、僕は……
目を見開いたまま、答えを探して俯く絢辻さんの後頭部を、ぽん、と小さく撫でて上げた。

周りの連中から、おー、とか、ひゅうーとか、ありきたりなお囃子が入ると……
間髪、入れず。
狼の皮をかぶったライオンは、たちまちその牙を剥いた!

「な、なによっ! えらそうにしないで!」

死に神の鎌よろしく。
薙ぎ払うようにかち上げた絢辻さんの右肘は僕の腕を弾き飛ばし、
返す左でたちまち、僕の襟首を掴み上げる。
後ろは壁。おあつらえ向きだ。
絢辻さんの喉輪と壁のサンドイッチで、僕は窒息寸前に追いやられる。
ヌおっ、こ、この状況と体勢は……身に覚えがあるような!!
あれは確か、一年くらい前ー!!

「大体あなたが相談もなしに、こんなことを目論むから!!」
「そ、相談したんじゃ、サプライズに、な、らないじゃない……」
「うるさい! 口答えするんじゃないの!!」

すると、さらに、

「おおーっ」

……その様子に、周囲から歓声が追加され、絢辻さんは我に返る。
ぼっ、と音を立てて顔が真っ赤になったかと思うと、
それまでアルミパイプのような頑健さを誇った指先はふわりと力を失って、
僕はバランスを崩しそうになた。

周りの視線は、興味津津。
この先僕らがどう展開するのか……
ある者は真剣に、ある者はニヤニヤと、またある者はハラハラした表情で、
その行く方を見守っている。
ゆび先が揺るんで、息をするゆとりの出来た首筋、僕は、
絢辻さんがどう動くのかを密かに見守った。

ぐっ、と音を立てて、彼女の喉が息をのむ。
至近距離、荒い息。
首筋にはほんのり汗をかいている。

そして……絢辻さんは呼吸を浅くして、締め上げた僕をソファの上に投げ捨てると、
自分もどっかとソファに体を預けた。
ふんっ、と乱暴に鼻から吐き出すのは、怒りと照れの吐息だ。
その顔は……当然ながら、真っ赤だ。

「な、何よ、みんなして! 見世物じゃないのよ!?
 あーあー、そうですよ。二人の時はこんなよ、いけない!?」

……がっつり、開き直る。
それが絢辻さんが取った答えだった。

さて、困った。
そう開き直られてしまうと、今度はこっちがどうしよう?
……そんな空気に一瞬なったギャラリー陣だったのだけれど、

「へへっ」

と、軽く明るく、小さいけれど、まるで寿司屋の出前のような威勢の良い微笑だった。
それは福音、ではないけれど、強いて言うなら快音だ。
九回裏の2点ビハインド、木製バットで放たれる三塁打の様な声が、試合を動かした。

「そっか、二人の時はそんななんだな!
 絢辻さん、なんだかいい感じじゃないか」

テーブルに頬杖をついた梅原が、
ホントに全くいつも通りの、スピード感のある笑顔で絢辻さんをのぞき込んでいた。
そのまなざしは笑顔半分・真顔半分、ちらりと動いて照準を僕に合わせた。

「お前もこれから、大変だな。
 色々頑張れよ、うらやましいぜ!」

その隣で、うん、うん! と頷くのは香苗さんだ。
この二人の表情には勢いがある。
それだけで人を巻き込み有無を言わせない、怒濤の顔ヂカラだ。

「ちょ、梅原く……」

頑として。
それ以上の抗議は受け付けません!
……そんなモードに入っていた絢辻さんは、
あまりにすんなり受け入れられたそのことに、また大きな戸惑いを感じたんだろう。
わからない。
許されたくない。
キョゼツされている方が、楽だった。
けれど、目の前でまた藹々と広がる和が、そんな要求を通してくれそうにないんだ。
おいでおいでと誘わしくて緩い渦を描いて、
彼女がその渦に、どう飛び込むのかを待っている。
僕はまた、絢辻さんがどう出るのか……ゴクリ、と固唾を呑むしかなかった。

「……そう。うらやましいの?」
「エ」

--!
場が、凍った。
湿った、深い、重い声だ。
彼女のギラリと鋭い眼光に、楽しげな悪意が鎌首をもたげる。






さあ、始まりよ。






え、何を始める気ッスか。






心に響いた僕だけがよく知る声に、僕は勝手に返事を返していた。
皆黙り込んで、腕組みをした絢辻さんを……初めての頃の僕と同じまなざしで見つめている。
誰もがまるで……彼女の獲物だ。

「じゃあ、梅原君も……」

絢辻さんの優秀な頭脳は、全ての演算を終えた。
この状況を、どうすればいい?
簡単なことだった。
腕組みから、ゆらりほどいた右手の平を空へ向け、
ゴキン!!
と、骨の音が聞こえるくらいに力を込めてみせると、
……!?
い、今、爪が伸びなかった? 気のせい……だよね? 絢辻さん?

どうすればいい? そんなの簡単。「同じ」にすればいい。
みんな、愛しいあの人と、同じ「扱い」にすればいい。
あの人には、この先もっと楽しい「もてなし」を用意してあるのだから。
この「扱い」は、最早あの人のためだけでなくていい。
そう誓ったではないか。
あの日。
下卑た三人組を教室でつるし上げたあの日……誓ったではないか。
「もう、隠さない」と。
これが自分だと衆目に見せつけたとき、
そのさらに奥にいた、もう一人の自分に気がついた。

それだけは、彼だけのための自分。
彼と、この先をともに築いていく人たちのためだけの自分。
真実の特別はもう一つ、自身も気づかぬ深奥に大事にしまってあったのだ。

だからこの……本当のはずの、本当だったはずの自分を出し惜しむ理由は
もうどこにもない。
この自分はもう、特別ではないのだ。

言葉が瘴気になって揺らめいている。
みんなには見えていないだろう彼女の本当の気持ちはとても前向きで、
特別との別れという、少しの寂しさを滲ませていた。
その狭間に絢辻さんはちらりと僕を見て、申し訳なさそうな顔をした。
ごめんなさいね、と。
ううん、いいよ。絢辻さん。
やっちゃって。

「ねえ、梅原くん? それじゃあ軽く……締め上げられてみる?」

うぉっつ、そいつはご勘弁だ! とオーバーアクションで梅原がおどけると、
絢辻さんはすーっと、黒紫の気配をしぼませた。
そして、

「そ、残念。たまには、違う人の感触も味わってみたかったんだけど」

ぅわぉ、という香苗さんの引き攣り気味の一言が、皆の一様な畏れと驚きを代表する。
そんな反応はどこ吹く風と、絢辻さんは涼しい顔で
薫スペシャルのダージリンをするりと喉に通し、

「じゃあ今後、あんまり人のこと、囃したてないで頂戴ね」

と、最後の五寸釘を梅原の喉笛にぶち込んだ。
しないしない、もうしない、と高速で頷く梅原にクスリと微笑みかける、
その手続きだけは僕に向けられるものと違って、ちょっとだけ優しい……
梅原、いいなあ。

そんな風に、絢辻さんは何食わぬ顔をしていたけれど。
その影でそっと一つ、安堵の溜め息をついたのを僕は見逃さなかった。
今のは、絢辻さんの左ジャブ。
今、この場で、絢辻さんにとって初めてのこの場で、距離を測ったリードブローだ。
これから先自分の立つリング、その形、その広さ、相手との距離、自分の間合い。
それを計って、距離をつめたり、時に離れたり。
うん、絢辻さん。
それでいいんじゃないかな。

「同じシメるなら、酢ジメでお願いしたいところだよ」

カラッと笑いを取ってその話までもきれいにシメる、
輝日東にその味ありと謳われた、名店・あずま寿司三代目(予定)、梅原正吉。
その鮮やかな板デビュー(……っていうのか?)。
カカカと笑うその横顔に、僕は何度助けられてきたんだろう。
ありがとな、梅原。
今度、黒酢サイダーでもおごるよ。

「はいはぁーい、それじゃ『シメ』っぽい話はここまでにして~」

ちょ、おま。
薫。
せっかくシメたのに蒸し返してどうするよ、と僕のツッコミより早く、
いつの間にか学校の制服姿に戻った薫
(今日は実は非番だそうで、さっきの仕事着は演出だったらしい)が
座席の後ろから引っぱり出してきたのは、
なにやら、かわいいサイズの白い箱。

ずずいと、まさに擬音のその通り、テーブルの中央に押し出された
20cm四方のその立方体は、その場にいたみんなの心を上手にときめかせた。
何か喜ばしい物が中で待っている、そう予感させるたたずまい。
なんだか、妊婦さんのお腹のような優しさだった。

「お待たせしました~。
 誕生日といえば、やっぱコレよね」

薫がやたら嬉しそうに、しなを作ったセリフととともに、
パカリと蓋を取り去ると、

「Joesterご謹製、バースデーケーキでござ~い。
 当店のパティシエが、腕によりをかけた自慢の逸品でぇす」

それはなんとの三段重ね。
直径20cm足らずのホールケーキが、フリルドレスのお姫様の装いに似て
ちょこんと鎮座ましましていた。

おおおっ、と歓声が上がる。
これには絢辻さんも目を丸くした。
バースデーケーキとしては、ちょっと破格の立派さだ。
市販品でもなかなかお目にかかれな……ん? でもコレ、待テヨ?

「……って、これ。梨穂子が焼いたヤツじゃないか?」
「あーっ、バカっ!!」

はしばしに見つかる仕上げの甘さに、僕はつい、気付いてしまった。
厚なったり薄くなったり、ところどころでまちまちな生クリームといい、
大小不揃いなフルーツと、バランスの悪いその配置といい。
そのケーキから立ち上る、職人的でない「完璧で無さ」、
むしろ好もしい、家庭的な隙が入り込むリズムのようなものが
子供の頃から僕の中に刻み込まれたものにどこか似ていたのだ。
そんな、無神経な僕の言葉を、薫が立ち上がって遮ってくる。

「しーっ、しーっ!! 店の許可は取ってるけど、
 周りのお客に知れたらヤバいのよ!!」
「お、おお、そうか。悪い」

空気くらい読みなさいよね! と、薫は憤慨を隠さず立ち上がったまま。
立ったついでにケーキナイフを取り出して、
慣れた手つきでその三段重ねを切り分け出した。

「え? じゃあこれ……桜井さんが作ったの?」

ケーキ登場の瞬間から、きらきら、きらきら、
目を輝かせっぱなしの田中さんが潜めた声で確かめると、
今までほとんど黙りっぱなしだった梨穂子は、小さく肩をすぼめて頷いた。

「うん。棚町さんにお願いされてねー。
 あんまり、美味しくないかも知れないけどぉ……」
「なに言ってんの、十分売り物になるレベルだってば。
 ホイこれ、梅ちゃんの分」

そうか、薫が梨穂子にした頼みごとって。
製作過程で散々、味見を繰り返したのだろう、
切った扇形のピースをお皿にとりわけ終えて、
薫は指に残った生クリームの子供を舐め取りながら、自信満々に梨穂子に言った。

そうだな、僕もそう思う。
ボンヤリさんのウッカリ者の梨穂子だけど、料理の腕は悪くないんだ。
そんなことを考えて、恥ずかしそうに笑う梨穂子をぼうっと見ていたら、
ふとした拍子に目が合った。
その刹那、梨穂子の目に、見たこともないような哀しそうな色が溢れ出し、
アレっと思って瞬きをした次の瞬間には、エヘヘと笑ういつもの梨穂子に戻ってた。

気のせいかな。
多分、そうじゃないんだろうけど。

梨穂子を今日、呼ばなかったのには、僕なりのわけが一応あった。
今はそれを話すときじゃないから言わないけれど……
多分、薫には、梨穂子を呼んだわけが、そうした方が良いって思ったわけが。
きっと、あるんだろう。
僕には実行出来ない、大事なわけが。
分かち合いたい、大事な気持ちが。
自惚れるわけじゃないけれど、この二人には、感謝してもし足りない。
だから今日は、僕は毅然としていよう。
この二人が、大事な未来を手に入れられるように。

「それにホラ、こういうのって、売り物にはない『温かみ』が欲しいじゃない?
 アットホームって言うのかさー」

そんな僕の思いをヨソに。
アッケラカンと笑う薫の言葉に、絢辻さんがピクンと身を震わせる。
まずい。
そして彼女はやや俯き加減のまま、怖いくらいに静かな表情……
平静を押し固めた瞳を、瞬きもせず、すぐ隣の僕へと差し向けた。
僕は首を横に振る。
言ってない。
そんなことまで、しゃべってないよ。

……それが、嘘でないことが伝わったのだろう。
絢辻さんは面を変えないまま視線を自分の膝へと戻し……
気のせいだろうか。
うん、と一つ頷くと、一度小さく唇を噛んで、顔を上げた。

テーブルの上ではもう、すっかり準備が整ってしまっていた。
絢辻さんの生まれた日を、十八回目のその時をお祝いする準備が。
お茶にケーキに、ジュースに料理。
色とりどりのプレゼント。
これまでの十七回が、どんな彩りとともにあったか、それは、ここにいる誰にもわからない。

パーティ奉行はテキパキと怪しい色の飲み物を配り、
皆にグラスが行き渡る……行き渡ってしまう。
待って、ちょっと待ってくれ。
僕は焦る。
今さっきの、絢辻さんの瞳の色。
だけどもう、止められない。

何かがおかしい、何がおかしい?
分からない、だけど、まだ。

薫が、梨穂子が、梅原が。
笑顔でケーキを配り、クラッカーを投げて寄越す。
僕は見ていることしか出来なくて、音の消えた世界で、
スローモーションに笑う絢辻さんを、どうにも出来ず見送った。



  「それじゃ絢辻さん!
          十八回目の誕生日----」




       *       *       *




「困ったものよね」

そうして気がつくと、僕らはもう店を出ていた。
満足そうに笑う薫たちに冷やかされ、絢辻さんも憶えたての笑顔でそれに応え。
言われなくてもそうするつもりだったけど、
僕と絢辻さんは、帰り道をともにしていた。

輝日東の冬は訪れが早くて、もう夜空があんなに遠い。
薄い氷が張ったみたいに尖った空気は、
星の光を春や夏の何倍も、冷たく、痛く、見せていた。
十月とは思えない寒さが、僕らを包んでいた。

河原の道は空を遮るものも少ないから、町中から見るのとはけた違いに空虚で、
虫の声は、星が散る音そのもので、天の川のほとりを、
それぞれがその両岸を歩いているみたいだ。
そんな中。

「だけどね」

風がやむのを見計らって、絢辻さんは言葉を続けた。

「皆、あたしの誕生日を祝ってくれた。それは純粋に嬉しいわ。
 時間を作って、工夫を凝らして」

ケーキまで焼いてくれて。
そう言って、絢辻さんは心底愉しそうに、少し上がり気味の目を狐みたいに細くして、
クスクス笑った。
その横顔は……。
僕には分からない。
嬉しそう……じゃないか。
なのにどうして。
何が。
何が僕を、こんなに不安にさせるんだろう。
皆から貰った贈り物、ファミレスのロゴの入った紙袋に詰め込まれて、
僕が持たされているそれは、正直、ずっしり重い。
幸せなはず。
嬉しいはず。
だけど、絢辻さんは

「だけどね」

ゆっくりと、

「だけど……なんなのかしらね」

空を仰ぎ、

「今日集まってくれた皆は、一体何を、」

絢辻さん!



「あたしの、一体何を喜んでくれたのかしら?」



強い強い強い風が渦を巻いて雲を衝いた。
絢辻さん……。
君の存在は、もっと確かで、もっと遥かな理由を求め続けるんだ。
大きくひずんだはじまりの歯車、その罪深さがある限り、君は簡単ではいられない。
夜に溶け出す真っ暗な黒髪と真っ暗な瞳、
その純真さがどこまでも深く、どこまでも憎い。

静まり返った闇の中。
絢辻さんは穏やかに、鞄を提げて、立っている。
僕はそこから少し遅れて、彼女の瞳に射抜かれる。
革靴の底にしゃざりと砂を擦らせて、絢辻さんはまたしても。
僕の前に立ちはだかった。

「ねえ、教えて? あなたはわかる? あなたなら、わかるでしょう?」

声が聞こえる。
本当の特別、ホントのホントの、絢辻さんの声が。


--だから私は、あなたをパートナーに選んだのだから。


微笑むようにも、泣いてるようにも見えるその静かなおもてには、
まだ、底知れないかなしみが眠っているような気がした。


                                           ( 続く )





      *新しい行動が発生しました! 




……。
…………しょ。
しょうがなかったんやああああああ!!
堪忍やあああああああ!!

さっさと前の続きをやれーいうて、ワイかて分かっとんのや!
せやかて、……せやかて、今日は絢辻さんの誕生日なんや、
やらずにおられんかったんやあああああああ!!
やらへんわけにいかへんやないかあああ!!


す……好っきゃでえ、絢辻さぁーーーん!!


……と、言うわけで。
絢辻さんの「はじめての」バースデーを祝うSS、その前編です。
長いよ!

こんな風にして、日常のなんでもないことについて、
絢辻さんのことを、
否、
絢辻さんに移し替えて考えていると、自分のことも色々見えてくるんです。
何が分かっていて、何が分かっていないのか。

今回もそんな発見がありました。
本当に不思議なキャラクターです。
そんなとき、嗚呼、オイサン今恋してんだなって、心から思います。

だから絢辻さん。
今日はまだ前編までで、素直に「おめでとう」を言えるところまで書けなかったけども。
一足先に言わせてもらいます。


お誕生日おめでとう、絢辻さん!cake


君については、まだまだ言いたいこと、書きたいことが一杯だ!
しばらくは、君と一緒に年をとっていくことにさせてもらいます!



オイサンでした!!


    ◎『アマガミ』 絢辻さん SS 目次リンク


……しかしまあ、ちょっと長過ぎではあるな。
ギリギリだったぜ……。



 

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2009年10月 7日 (水)

■時には昔のはなしお。 ~或る物書きの動機~ -更新第323回-

『アマガミ』の中多さんを見ていると、
学生時代に仲の良かった、中里さんという女の子のことを思い出す。

タイプは少し違うけど、
大人しいところとか引っ込み思案なところ(似たようなものか)、
本が大好きなところなんかはそっくりだった。
あと、ちっちゃかったところも。

……中多さんみたいに、おムネは大きくなかったけどな。
中里さん。
それを気にしてたフシはあったが。



     *     *     *



中里さんは、僕が過去に好きになった何人かの女の子のうちの一人に過ぎないのだけれど
(っていう言い方をするとその全員からエライ勢いで怒られそうだな)、
彼女が強烈に印象に残っているのは……
僕のことを、振るともなく、自然に振ってくれたからだと思う。

中里さんと僕はそこそこ仲が良くて、
学校では話もするし、たまに、ごく自然に一緒に帰ったりもした。
そんな流れで、ある年、文化祭を一緒に見て回ろうか?
ということになったのだ。

色々な演し物を見て回る中で立ち寄ったあるクラスのフリーマーケットで、
彼女の目の色が変わった。
お皿やらおもちゃやらに混じって積まれていた何冊かの本に飛びついて、
そばにいた僕のことも忘れ、彼女はその物色に夢中になってしまった。

中里さんの本好きはちょっと尋常じゃなく、
月にもう何十冊と読む、読書家なんていう言葉では生易しい……
もうほとんど博覧"狂"記と言って良いほどのリーダホリックで、
そのことについてはよく承知していたのだけれど。

そのとき、僕は取り残された教室の真ん中にひとりポツネンとしながら、




「ああ、この子にはきっと、僕は必要じゃないんだな」




と、すごく腑に落ちる格好で、気付いてしまったのだ。

まだ幼かった僕が、ほったらかしにされたことで
彼女にそんなにも愛された本に対してヤキモチを妬いただけなのかも知れないけれど、
いざという時。
……彼女がつま先から傷つき、疲れ、立ち直れないような思いに駆られた時。

彼女を救うのは、きっと僕ではない、本なのだ、
それは、そこに刻まれた物語というひと連なりの時間なのか、
その膨大な時間に埋め込まれた孤立したたった一つの言葉なのか、
或いはもっと直裁的な、カバーの手触り、紙とインクと、焼け付いたお日様の匂いなのか、
もしかしたら彼らの住まう、書架という家が漂わせる温かさなのか、
……それはわからないけれど、少なくとも、
脈打ち、ただれ、ふつふつと、
体のどこかに大きな熱を漲らせた命としての僕なんかではない、
静かで穏やかで、優しい心だけをそっと蓄えた一冊の本なのだと、
そのとき知ってしまったのだ。

打ちひしがれる彼女の傍らで、僕は何の手を差し伸べることも出来ず、
彼女がゆっくりと、しおれた花が雨に潤されるように、
一冊の本によってその瑞々しさを取り戻していく様子を
じっと見守ることしか、きっと出来ないのだろう……
そんな風に思い、その光景を思い描き、居た堪れなくなってしまったのだ。

今にして思えば、そういう風に感じてしまったことこそが
僕が凡百の「男」であることの何よりの証拠であると分かるし、
同時に、彼女のそばにいる資格を失うに十分な思考回路であったことも分かる。

だから僕は、その後、彼女との距離をそれ以上縮めようとはしなかった。
中里さんはそんな僕をどんな風に察知したのかわからないけれど、
やっぱり、それ以上の関係になることを求めてはこなかったし、
それを考えていたのかもわからない。
もともとがそういう距離にある同士だと思っていたかもしれない。

そうして何事も起こらないまま、僕と中里さんは
時間がそうであると決めた通りであるように、学生時代を終えて別れ別れになった。

本当にずっとそばにいたかったのなら、彼女に何もして上げられない辛い時間……
愛する者が自分以外の者に慰められるところを見守り続けるだけの、
そのやるせなさと情けなさに耐えるだけの、強い自分を持てば良かった、
それだけのことだったのだけれど、僕には出来なかった。






その代わり、本を作ろうと思った。






言葉、物語、装丁、書架。

いつでもそのまんなかにいることが出来る、一冊の本を作ろうと思った。
本の中に、彼の魂として在ることの出来る物語を作る人になろうと。
いつか彼女が涙に暮れることがあるのなら、
すこしでも彼女のそばに、僕の想いがあることが出来るように。

中里さん、元気にしていますか。
僕は元気です。
かなしい思いをしていませんか。
まだ、あなたに届ける物語は書き上がっていないのだけれど、
もし今、泣いているのだとしたら……間に合わなくて、ごめんなさい。

何故だかは思い出せないけど。
あなたのことが、大好きでした。



     *     *     *



なんつって。
オイサンでした。
ももんが。



浅田葉子さんといえば、
『悠久幻想曲2』のディアーナもいいキャラクターだった。
丁寧なお芝居する人だと思うんだけど、地味っちゃ地味だなあ。

MID NIGHT GAMERS the 6th obsession
from [True Love Story 2],
story of "to the Princess, Kaori Nakazato"

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2009年10月 6日 (火)

■時には、お茶とケーキが必要さ -更新第322回-

一昨日、日曜の午前中の話。

Wii.comの「社長が訊く」シリーズで『Wii Fit Plus』編が掲載されていて、
それを読んでいたら『Wii Fit Plus』が欲しくなってきました。

  ◆社長が訊く『Wii Fit Plus』
   
http://wii.com/jp/articles/wii-fit-plus/crv/vol1/index.html

  読みながら軽く腕のストレッチをやっていたら
  いつの間にか立ち上がってアキレス腱を伸ばし、
  そのままいつもの筋トレに移行していました。
  そこで思ったんですが、立ち机が欲しいなと。
  立ったまま、PCを使える机があるといい。
  立ったり座ったりをスムーズに切り替えながら作業を継続できる環境なら
  尚いいんだけど。
  ちょっと検討してみるか。
  閑話休題。

  余談ですが、この「社長が訊く」シリーズは、色々な示唆に富んでいるので
  未読の方は過去記事も読んでみるのをお奨めします。
  読み物としてもめっぽう、面白い。
  任天堂は、オイサンの永遠の先生です。

  ◆社長が訊くリンク集
   
http://www.nintendo.co.jp/corporate/links/index.html


さて本題に戻りますが、

  どうでもいいけど「戻ります」と「ロドリゲス」は似ているな。
  本当にどうでもいいな。
  ……本題に戻るんだっつうの。

今筋トレはやっていますが、
それがどのくらいのカロリー消費を生んでいるかがわからないんですよね。
筋トレは筋トレなので、あまり気にしても意味がないのかもしれませんけど。

「今日は食べ過ぎたなあ」って日に、狙った分だけ消費できる運動をする、
という仕組みが家の中にあると有難い。
過剰に運動してしまったり、時間を無駄にしたりしなくて済みそう。

……という発想を見出して、任天堂はコレを拵えたのか、
はたまた任天堂がこれを拵えたから、そういう思想が世に流布し始めたのか。
前者7割、後者3割くらいなんでしょうけど。
ホント、任天堂さんにはお世話になってますよ。
でもこの人たちはどんどん、ゲーム屋さんから遠ざかってる感があるなあ。
……もともと「おもちゃ屋さん」であって、ゲーム屋サンではないのか。

大学時代から色々関連する本を読んできたけれど、
宮本さんはホントすごいです。



■シャチョーの話術



あと、読んでいて感心するのが岩田社長の話術。

明らかに、「記事になった時に、読んだ人に分かりにくくないか」
「説明不足なところがないか」を意識して、
それが会話の中で自然に補われるようにしゃべっている、
または相手にしゃべらせているのがよく分かる。
台本があるんじゃないの? と勘繰ってしまいそう。

それと、これは大したことじゃないのかもしれないけれど
感心するコトが一つ。

このシリーズ、基本は
「任天堂社内の社員に対して、社長が話を聴く」
というスタイルですが、たまに社外の、社長よりも立場が上の人や、
専門性の高い人、目上の人に話を聴く場面も多々ある。

そんな中で、相手のエライ人が
「私はこういうだらしのない人間ですから」
とか、
「いい加減なもんですから」
とか、
謙遜なのか自虐なのかオフザケなのか、
自分でオトすようなしゃべりを展開するときに、岩田社長はワリとフォローも入れずに



   (笑)



で済ませているところが目につく。
……ああ、それでいいのか、と、感心してしまいました。

そう、目上の人と話をするときに、相手がそうやって降りてきてくれてしまうと、
オイサンなんかは若干の居心地の悪さを感じて
「いやいやいや、それだったら自分なんかは」
とか言って自分がさらに降りるか、あるいは
「いやいやいや、そんなことはないでしょう」
と、フォローにもならないフォローを入れて
降りてきた相手を押し戻すか、してしまうワケですが、
それをやったらやったで、どうも座りが悪いというか、先が続かないような空気を感じていました。

けれども岩田社長の「肯定も否定もせずに、笑って流しつつ受け入れる」
というやり方は、いやこれは、どうやらかなりスマートだぞと。

そもそも、エライ人が自分のことを言うわけだから、
それを押し戻すなんてのはそれはそれで
「わけもわからず相手のいうことを否定する」に他ならないワケで、
失礼極まりない。

うーん……なるほどなあ。
今度、機会があったら使ってみるか。

てか、こんなんビジネストーク入門書みたいなん読んだら
サラッと載ってそうだな。勉強せえよ。 > オイサン



■超小ネタ



声優・ならはしみきの血縁スペックがほんのりすごい。

 ◆ならはしみき [Wikipedia]
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AA%E3%82%89%E3%81%AF%E3%81%97%E3%81%BF%E3%81%8D

いや、『桃天使!』のキャラソン聴いてて何となく検索してみただけなんだけど。
東条英機と遠縁て。
ちなみにオイサンの祖先には、伊勢物語の在原業平がいるんだそーです。



■リョーコとカナの、Sweetもアマいもカミ分けて!



月曜の夜はマンデーナイト!
今日も今日とて『アマガミ カミングスウィート』第28回!



なんだろうなあ、なんで『アマガミ』のドラマは、聴くときにこんなに緊張するんだろう。
すげえプレッシャーを感じる。
そう、今回からドラマ第3弾、七咲逢編が始まりましたとさ。

……正直、スゴイです。

橘さんがフルスロットルなのがヒシヒシと伝わってまいります。
今回はまだそこまでのパフォーマンスを発揮していませんが、
それでもエンジンがあったまりたおしているのが、何故か伝わる。

アスミン曰く、「次回以降大変なことになる」らしいのですが、
それもなんだか分かる気がする。
役者のノリが違うんだ。

あと、マサとケン。
キャラ絵もない超脇役のくせに(名バイプレイヤーたちですが)、
キャスト豪華すぎじゃね?
若手の売れ筋じゃないんですか、この二人?
オカネ余ってんのか? > ツーファイブ
若手だから売れ筋でも安いのか?

あと、橘さん。
「あ、すげえ、真面目に勉強してんだな」
ってちょっと見なおした……オイサンが馬鹿でした。
……なんで素直に信じちゃったんだろう、俺……。



■Closing



しかしオイサン、昨日のオフで、
オッサン二人で甘味を食べながらお茶飲んでて思ったのだが。

彼女じゃなくても、週に一回2時間くらい、
一緒にケーキを食べてお茶飲んでどうでもいい話が出来る、
そんな女の子の友達がいてくれると面白い話の一つも聞けそうで、
ありがたいかもなあ……だってさ。
イヤおっさんじゃダメだって言うんじゃないけども。

  ……でも、コレはアレだな。
  考えようによっちゃあ「彼女が欲しい」ってよりも全然ゼイタクな望みだな。
  たはは。
  だめだ。
  従兄弟のねーちゃんは関西に帰っちゃったしなー。

あー、もちろんその相手も、
国語のテストで答えが光って見えないと、多分困るんですけどね。

……結婚相手の条件に書き加えておこう。
「国語の答えが光って見えること」、……と。
ヨシ、これでまた一歩、結婚から遠のいた感じだぞ(何がヨシなのか)。

  あ、ねえねえ、絢辻さん絢辻さん。
  絢辻さんは国語、光っ……て、見えない。
  アそう。
  それはー……、困ったネェ。


オイサンでした。


 

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2009年10月 5日 (月)

■念力募集・ピキピキどかーん -更新第321回-

さて、オイサンです。



■突然ですが……急募!!



求ム!!

「国語のテストで、正解が光って見える人」

たち!!


オイサンです。

……いや、別段そんな大袈裟な話じゃないんですけどね。
昨日の記事でも書きましたが。

  ■メビウスの総武線を超えて -更新第320回-

オイサンと、昨日お会いしたこのページのある読者さんは、
「滅法、国語が得意な人種」だった、というお話をしました。

それは、本来国語のテストで問題を解くために必要なはずの
手順やテクニックを駆使しなくとも、
「だって正解なんて、これしかないじゃん」
という、当たり前のように正解に辿りついてしまう感覚の持ち主、という意味です。

  マもちろん、毎回満点だったワケではありませんが、
  それでもかなりラクをして、高い点を戴いていた感じではあります。

  それがまた、「良い」とか「悪い」という話でもなく、
  ただ「学校で教えられる内容に近づく感覚を、自然と持っていた」
  というだけの話です。
  むしろ、論理的に説明できない分、タチはよろしくないのかも知れません。

そして、それが特殊であるということに無自覚で、
そのことを当たり前だと思って生きてきました。

  ……このページを読んでいる人で、
  他に、そんな経験のある人はおられませんかね?


そこまで極端でなくとも、

 ・国語が得意で、テストでサラッといい点が取れる
  (学生時代取れていた)

 ・そしてその正解にいたるプロセスを、論理的に説明できない
  (リクツに頼らなくとも解けてしまう。
   なんなら正解の方から語りかけてくる)


というくらいで良いです。
別段、名乗り出てもらって何かしようとかさせようとか、
そういうつもりもありません。

「もしかして、ここを面白がって読んでる連中ってのは
 そういう奇怪な読解力を持ってる人間に限定されるんじゃないか?」

なんてことを思ったので、他にもいたら面白いなー、
つか、それはそれで深刻だな~……
と思っただけです。
ですので、「あー、俺ワリとそんな感じかも」
と思った方は、コメントでもメール(左上のプロフィールページからどーぞ)でも、
なんか連絡を下さってみて下さい。

……あなたのそれ。
フツーじゃないらしいですよ?


 【募集要項】
  ・学生時代、国語が得意だった人
  ・国語のテストで、ロクに考えなくてもスラスラ解けた人
  ・答えが光って見えたら尚OK!
  ・明るく楽しい、アットホームなブログです。
  ・未経験でも大丈夫!
  ・17歳前後の、健康で明るく、裏表のない素敵なひとです。はい、復唱!



さあ君も、Team「国語の正解が光る人」に入って
自分を輝かせてみないか!?
みないな!?
……やっぱそうだよな。


♪妖怪っぽい~ィ、妖怪っぽい~、あちらもこちらも妖怪っっぽぉ~ぃ~


っとくらあ。
オイサンでした!!



■ドロロンえん魔くん ED




 ♪変~な感じが~ぁ、しませんかぁ~
  あなたの読んでる~ そのブログ~
  妖怪~ィっぽぉくは~ ない~でぇすかぁ~♪



 

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2009年10月 4日 (日)

■メビウスの総武線を超えて -更新第320回-

ベム!
ベラ!
オイサンです。


今日はオイサン、珍しく人と会うためにおでかけでした。
このブログを読んで下すっている方とお話できるという、
……いわゆるオフ会的なことでした。

自分の書いたものを読んで戴いている、全然見も知らぬ方と
直に会ってお話しできるという……ナカナカ、稀な機会でね。
ワクワク半分、ハラハラ半分のお出かけだったワケですけども。

いや、なんつうか。
なんつうかもクソも、

類は友を呼ぶ

という言葉がいちばんしっくりくる出会い。
昔の人はすごいなあ。

お話は5時間半、喫茶店2軒を股にかけた一大叙事詩でして、
その話題も多岐にわたったワケですが。
以下、とりあえず話題に上った作品の名前だけでも、備忘録的にピックアップ。


■ゲーム
 アマガミ
 キミキス
 TLSシリーズ
 やるドラ・ダブルキャスト
 君が望む永遠
 FRAGMENTS BLUE

■アニメ・マンガ
 ドラゴンクエスト ダイの大冒険
 冒険王ビィト
 はじめの一歩
 村枝賢一作品
  仮面ライダーSpirits・俺たちのフィールド
 渡瀬悠宇作品
  ふしぎ遊戯
 河合克敏作品
  帯をギュッとね!・とめはねっ!
 ゆうきまさみ作品
 成田美名子作品
  Natural・花よりも花のごとく
 日本橋ヨヲコ作品
  G線上ヘヴンズドア
 みず谷なおき作品
  人類ネコ科・Helloあんくる
 無責任艦長タイラー

■小説・活字作品
 ソードワールドRPG・第三部リプレイ
 タイムリープ
 十二国記
 クリス・クロス
 ちいちゃんは悠久の向こう(日日日作品)
 撲殺天使ドクロちゃん
 終の住処
 夏目漱石
 ヒミツのテックガール

■歌手・声優
 久川綾
  時間を紡いで・金木犀
 岩男潤子
  鳥籠姫・好きな人がいるの・シャッターチャンスの連続・はじめてのさよなら
 谷山浩子
  海の時間
 菊地志穂
  Dream Child
 笠原弘子
 山本正之


……等など、思い出せるだけでもこのくらい。
ミルコが聞いたら

Miruko

と絶対言うだろうなあ、
という鮮烈ラインナップ。

先方とは微妙な年齢差があるにもかかわらず、
色々と趣味・嗜好の重なるところも多く、
するするとスムーズに共通言語で会話が出来たことも心地良く、
なんつうか話が早い。

  こういうとき、同じデータベースの上で生きてきた者同士は便利です。

そう言った話題以外に、
……どちらかといえば時間割合的にはこっちがメインだったんですが……
先方のご職業柄、教育的な、真面目な話題も多く、
とても実りのあるお話を伺うことが出来ました。

それになにより、オイサンが普段ここに書き散らかしている
創作だか妄想だかの区別のつかないようなお話を、
どのように読んで戴いているのか、ということを伺えたのがオイサンは何よりうれしかった。
それに、文章での表現に関することの、解釈やアドバイス。
ありがたいことです。



■国語の答えが光って唸る! 点数稼げと輝き叫ぶ!!



殊に面白かったのが……
オイサンも先方も、学生時代、国語が得意だった者同士である、
という事実で。

そしてお互いどうして自分が国語が得意なのか理由が分からない、
どうして周りが国語の問題が解けないのかが分からない。
そしてそれを分からないまま大人になってしまった者同士、
という、世にも不思議な合致点。

幸いにして先方は、そのご職業柄その理由を知ることに成功したというので
そのお話も聞くことが出来た。

オイサンは、国語のテストなんてものは、ホントに何も考えなくても
すらすらと解けたものでした。
先方もそうだったとおっしゃってました。

  「答えが光って見えるんだ」

というのが、二人の一致した見解。
ホンマ難儀なッサンx2やで。
でもオイサンらの感覚では、本当にそんな感じなのです。

しかし世の中の人たちにはそんな便利ギミックは搭載されていないのが普通で、
問題の文章に線を引き、ブロック化し、自分で要約してまとめ直して
ようやく答えが導き出せるものらしい、というお話を今日初めて聞いて、
えーっ、なんてビックリしてきました。

どうやらオイサンらのような人種は、
普通の人たちが意識して行わなければならないそういう分析を、
問題文を、だーっと読むうちに無意識に行い、さらに大まかなマップを記憶していて、
イザ問題を解こうと言うときには、そのマップから大体解答のある箇所にアタリをつけて
「ハイこの辺、あああったあった」
とやっているらしい、というのです。
うっそだあ。


うそじゃない!!


どうやら先方は、職場の多数の同僚と議論する中で、その事実に気付かされた、
というのですから、ウソじゃない。
本当に驚きの事実です。

彼ら、教育者の間でも、
そんなおかしなスタンド能力を持っている人間と出逢うことは稀なのだそうで、
彼のキャリアの中でもせいぜい一人か二人、
教え子の中でも一人いたかいなかったか……そんな程度なのだそうです。

そんでまあ、最終的には
「俺たちって、そんなマイナーな生き様で大丈夫なのか……?」
と、自分たちが周りと分かりあえるのかどうか、
なんてコトで若干へこむという体たらく。

いや、まあ……そんな者同士が知り合えただけでも随分心強いワケですけどね。
ええ。
出会えて、よかった。
……ハズです。


  ……。


マそんなことでね。
本当は、聞かせて戴いた「教育」がらみのお話なんかが
ここに書けば一番実りのある部分なのですが、
如何せん一言では語りつくせない、根深い問題を抱えたパートでもあるので、
ちょっと別の機会に譲りたいと思います。

何よりも有難かったのは、オイサン、もともとお知り合いだった以外の人で、
こうしてブログを読んで下さってる方とお話したことなんてなかったものですから、
「ああ、ホントに生身の人間が、時間を使って読んで下さっているんだ」
ということが実感できたことです。

そもそもロクに余所からのアクセスもなかったこのページが、
こうしてワリと色んな方に見てもらえるようになっただけでも満足感・達成感があったというのに、
こんなことまでして戴けてホント光栄の極みです。

  それもこれも、みんな『アマガミ』の、
  そして絢辻さんのおかげなんですけどね。

とは言うものの、そこで調子に乗ったり媚びたりヘリクダリ過ぎたり、
色々を意識しすぎて身動きとれなくなったりしないよう、
これからも今まで通り、わくわくカオスに続けていきたい、
とこのように思う次第でございます。

  かつ、ご期待を裏切らないようにね。
  その辺りは、奔放なアマチュアリズムを遺憾なく発揮していきたい。

ですんで皆さん、今後ともこの『ゆび先はもう一つの心臓』を
よろしくお楽しんで行って下さいな。

出来うれば、色んな方ともお話をさせて戴きたい、そんな風に思います。
お暇な方、お急ぎの御用のない方は是非一度、
お誘い合わせの上、一声かけてみて下さい。

次は、きみの町に行くかもしれない……!



若干ウカレ気味のオイサンでした。



……早く人間になりたいっ!!(繋がり分かるヤツいるのかこのネタ)



 

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2009年10月 3日 (土)

■ミルフィーユみたいに。 -更新第319回-


  --キサマらを強くするのは毎日の積み重ねじゃ。
    じゃが逆もまた然り!
    毎日の積み重ねがキサマらを弱くする!
    漫然と日々を過ごすなっ!
    四六時中ボクサーであるコトを自覚しろ!!
    自分に足りないモノ必要なモノを常に考えて行動せよ!!

 
 
『はじめの一歩』、鴨川会長のお言葉でした。
金言、至言。
「ボクサー」のところを自分で信じる
自分の「一生のお仕事」に置き換えてお使い下さい。
オイサンの場合、それは……。


……。


そういや美也も、
「毎日の積み重ねが大事なんだ」
って言ってたな……。
いや、それは橘父の言葉か。



■コスメティック・ルネッサンス



『アマガミ』の会話モードの中で、
輝日東のモジャモジャ核弾頭こと棚町薫さんが。
主人公に
「おしゃれしてて、真冬でも薄着の人がいるけど、
 アレ寒くないの?」
と訊かれて、
「寒いに決まってんじゃん!
 だけどそれガマンしてでもオシャレすんのよ、気合入ってんのよ!」
みたいなことをおっしゃってましたが。

イヤほんと、オシャレしてる人って、すごいと思うわ。

  あ、もちろんそのオシャレがオシャレとして成立している人、
  ですけどね。

うん、いやね、今日、町で、すごいカッコイイお洒落をした人を見たんですよ。
よくアレで浮かないな、そして、
家で着た時点で、それが浮かない自信がわくもんだな、と思った次第でして。

だってその、自分の選んだ
「気合の入った、一種非日常的な色彩と形状」の中に自分を通しても、
見劣りのしない自分がそこにいるっていう自信があるわけでしょう。

その中に自分を足した完成品が、一つの物として融け合うことが出来る、
破綻しないという……自信と確信。

そしてその自信が育まれるだけの、努力……なのか、
好きこそもののなんとやら、なのかは知りませんが、
普段の行いをやっておられるわけでしょう。

オイサンにも、「カッコイイ服装」とかは、そこそこ想像はつくわけです。
こうするとスマートだなとか、オシャレだなとか。
けれども、その中に自分が袖を通して、そのオシャレが成立するわけでは決してない。
なんなら、そのかっこ良さ自体も大層頼りない、
実はかっこよくないモノである可能性も多分におありになる。

彼らは多分、それを間違いなく、やってるわけですよね。
もちろんそれ以前に、先ず
「自分が着る」ことを出発点に置いてはいるのでしょうけども、
それにしたってすごい。

オイサンの好きな……いや、好きだった、かな……作家さんに、
鈴木清剛さんという人がいて。

  三島賞とかをとった人だったんですが。
  ファッションデザインから出てきて作家になった方です。
  最近はモ一つですね。

その方の作品に『ロックンロールミシン』という
ファッションに携わる人たちの青春群像劇、みたいなお話があったのですが。
その中でも、「お洒落は疲れる」みたいなことが書かれていました。

ロックンロールミシン ロックンロールミシン

著者:鈴木 清剛
販売元:河出書房新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


女の子が家を出る前に、
部屋の中がプチファッションショー状態になるって話をよく聞きますけど。
うーん。
まあ、なんかその気持ちも、分かる気がするわ。

  才能のない人ほど、ねえ。
  今日見かけたあの人なんかは多分、
  一瞬でバシッと決められてしまうんじゃないかと思います。
  だって、考えて出てくる組み合わせじゃない気がするんですもの。
  インスピレーションと経験知で、
  熟練の料理人が素材だけで新しい料理の味を想像だけで組み立ててしまうように、
  「アレとコレとソレで……うん、いける!」
  ってやってそうな気がするわ。

……などと考えつつ、遊園地デートの朝、
服を誉められて嬉しそうにする絢辻さんを思い出して
ちょっとホンワカするオイサンなのでした。

部屋やらベッドの上は候補の服でごった返していて、
家に帰ってからため息をついたりするんだろうなあ、とか。
イヤンもう、かわいい( ← お前も多少の努力をせえ)。



■オイサン的『アマガミ』プレイレポートRap-11



以前から随分間が空いてしまいましたが。
如何せん、このところ旅行とかもあって、キチンと手が付いていない。
イカン、本末転倒だ。
しっかりしろオイサン。

現在3週目の終わり。

当初の朴路美、じゃない目論見では、
薫をシリアイからナカヨシへ、紗江ちゃんも同様、
森島センパイはアコガレからナカヨシへ、
というルートをたどらせる予定だったのが、薫が脱落したところまででした。

……デ今回、紗江ちゃんも、七咲のシリアイボンバーの巻き添えを喰らって
あえなく脱落。
あなどれん。
あなどれんなー、七咲ボンバーは、相変わらず。
この侮れなさは、制作側の思う壺なんだろうか?
これ一個の配置で、これだけ色々阻害しうることが計算されていたのだろうか。
謎だ。

いずれにせよ、これで、ワキ組で残ったのは結局森島センパイだけ。
メインの絢辻さんと梨穂子は死守しましたが、
終盤はちょっと退屈な展開になってしまう気がしますが……

マいいか。

メインの、絢辻さん・梨穂子のスキGOOD・スキBAD、
そして上崎さんのシナリオに集中するとしよう。

それに最近、周回を重ねるごとに、梨穂子がかわいく見えてきた気がします。
いや、最初から梨穂子はかわいかったんですけどね。
最近、暖かみが増して見えてきた気がする。
他にも、森島センパイが妙に魅力的に見えたりとか。

とかいいつつ、今日また……
絢辻さんとの「契約のキス」をかわしたのですが……
いい。
やっぱいいわ。絢辻さん。
今回は、ラストのセリフ、

「そろそろ……帰ろっか」

の一言の甘さが……余韻が。

「もう少し一緒にいたいけど、
 なんだか照れくさいし、くすぐったいし、
 交わす言葉ももどかしいし……帰ろうか。
 帰ったら帰ったで、むずむずしちゃうんだろうけどね」

みたいな含みが一杯で……声優さんってすごい。
ホントすごい。
胸にじんじん来ちゃいましたよ。
何回見たイベントか知らんが、ホントもう未だにドキドキ出来るよ。
いやあ……ホントもう、好きすぎてどうにかなるわ。
どうにかなれ。
どうにでもなれ。


オイサンでした。


 

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2009年10月 1日 (木)

■秋桜が散らぬ間に -更新第318回-

便りがないのは音信不通。
オイサンです。
今日から10月。


……。


October!!


オクトゆうたらタコやろ?


タコって八本足やんかあ?


せやのになんで10月はOctoberなんかなあ……。


……。


特段何も書くことがなかったんですが……
月初めですし、カイシャ勤めの人風に言うと下期のアタマなので
なんか書いとこうかなと思ったのですけども。

どうしよう。

久々に、今欲しいかなあ、と思っている物の話でもしようか。
あとは……今期の目標とか……?
今期はともかく、今月やろうと思っているコトでも書いておこうか。
というわけで、どこまでも個人的な備忘録。



■物欲、剛を制す(ウソをつけ)



  <その1・ウォークマン NW-A840>

SONY シリコンケース CKM-NWA840 SONY シリコンケース CKM-NWA840
販売元:ソニー
発売日:2009/10/10
Amazon.co.jpで詳細を確認する

以前の記事でもちょっとご紹介したアレです。
今オイサンはケンウッドのMedia Keg HD10GB7を使っています。

 ◆ソニー ウォークマン NW-A840 [AV Watch]
  http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20090916_315778.html
 ◆ケンウッド Media Keg HD10GB7
  http://av.watch.impress.co.jp/docs/20061215/kenwood.htm

音質や使い勝手にこれと言った不満はないのですが、
ちょっとゴロゴロ・ゴツゴツして重たいのと、
本体で作成できるプレイリストに制限がある(リスト一個で32曲しか登録できない)のが
ネックになっている。

今回あたらしくリリースされるウォークマンがどうなるか分かりませんが、
ウォークマンの過去のモデルでは、
リストを5個まで作成でき、各リストに100曲まで登録出来るみたいですし、
楽曲のフォルダ管理・ドラッグ & ドロップでの転送も出来るみたいなので
良さそうだなあと。
何よりデザインとUIがオイサン好みなので。

マ本当に買うかどうかは、リリースされて、
取扱説明書がホームページに上がってから、それを読んで決めようと思っていますが。

  そう、ネットに取り説がアップされるようになって何が便利かって、
  そういう本物の取り説を読んでから買う検討できるのが便利だよ。


  <その2・コンパクトデジカメ・キヤノン PowerShot G11>


 ◆キヤノン PowerShot G11 [デジカメWatch]
  http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/pview/20090824_310026.html
  

Canon デジタルカメラ Power Shot G11 PSG11 Canon デジタルカメラ
Power Shot G11 PSG11

販売元:キヤノン
発売日:2009/10/02
Amazon.co.jpで詳細を確認する

現在オイサンが使っているのは、リコーのGX200。
この子にも正直、全然不自由はしていない。
むしろ、最近ようやくこなれてきたカンジ。

ハイエンドのコンパクトデジカメとしては、
コレのほかに、リコーのGR-DIGITALⅢが候補で、
一眼系ではマイクロフォーサーズのオリンパスのEP-1、
パナソニックのDMC-GF1も良いのですが。

 ◆リコー GX200
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/compact/2008/06/24/8724.html
 ◆リコー GR DigitalⅢ
  http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20090727_305238.html
 ◆オリンパス E-P1
  http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/longterm/20090706_300270.html
 ◆パナソニック LUMIX DMC-GF1 [デジカメWatch]
  http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20090902_312476.html

一眼系は、オイサンにはやっぱり向かないと思うところもあるのでパス、
あとはGR-D3か、PowerShot G11かという選択で、
F1.9のレンズだとか、1000万で止めた画素数だとか、
高感度でダイナミックレンジを広げた作りだとか、
基本的にはよく似てる2機なのですが
光学ファインダーがあることでPowerShot G11に期待しています。

ISO感度と露出補正の設定を、メカダイヤルで持ってることも
ちょっと良さそうなんですよねー。
やっぱちょっとゴツいですけどね。
でもいじり甲斐がありそうです。


  <その3・物書きデバイス>


オイサンは現在はシグマリオンⅢユーザーなのです。

 ◆SigmarionⅢ [PC Watch]
  http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0422/docomo.htm 

どこでもパカパカ叩けて書き物出来るシグマリオンⅢは、
発売以来オイサンの5年来の相棒です。
ですが最近、さすがに電池がヘタり気味で……ITデバイスのせつないところです。

で、その後継候補はお二人。
シャープの Net Walker さんか、
工人舎の PM さんか。

 ◆シャープ Net Walker
  http://k-tai.impress.co.jp/docs/column/mobile_catchup/latest.html
  

SHARP Net Walker (ネットウォーカー) モバイルインターネットツール レッド系 PC-Z1-R SHARP Net Walker
レッド系 PC-Z1-R

販売元:シャープ
発売日:2009/10/30
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 ◆工人舎 PM
  http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20090908_313572.html
  


まだPMの方は触れていませんが、
触ってみたNet Walkerの方が、ちょっとキーボードに難ありなので、
PMの方に期待がかかります。
マどっちもダメってことも存分にありえるんですけどね。
なんせシグマリオンⅢさんが、優等生過ぎるので。
頑張ってもらいたいものです。





……。





とかまあ。
欲しい物をザーっと書いてみたのですが……イカンなあと思うのが、
こういうところが電子系のおもちゃばっかしだ、ということですねー。

なんかこう、「このブランドの冬ものが欲しい」とか「コートが欲しい」とか、
そういう華やかなことも言えるようになれれば良いのですが。
そういう物を欲しがれる人って、一体どんな情報源を持っているんだろうか?
コートなんてオイサン、もう10年くらい同じの着てるよ。

マそのコートも決して悪い物じゃなく、10万近くした割と良い物なので
10年もってるんですけどね。
でも稚内とかでガンガンに吹雪を浴びたり、ワリと過酷なメにもあってるので
最近さすがに、若干くたびれ気味なんですけど。
でもまだまだしっかりしてるんですけどね。
立派なコートです。お気に入り。

うーん。
ちゃんとした大人は、こんなとき何を欲しがるだろうか。

でもなあ。
オッサン向けオシャレ物欲雑誌って、万年筆だとか、腕時計だとか、車とか?
カバン、靴、帽子、サングラス……そんなもんばっかりなんだよなあ。
三十路のオッサンって、何を欲しがればいいんだろう?

少なくとも、「定額給付金で大型ゾイド買う」とか言ってちゃ
だめなんだろうな。難しいぜ。

【タカラトミー】【ZOIDS】ゾイド エヴォドライヴ ZED-3 レッドホーン 【タカラトミー】【ZOIDS】
エヴォドライヴ ZED-3 レッドホーン

販売元:トイセルタウン
楽天市場で詳細を確認する
しかし最近はゾイドもすっかりシャープなフォルムが主流になっちゃって……
昔の、恐竜の筋肉を表現した、
丸味と厚みの素晴らしいデザインはどこへいってしまったんだ。



■余談



今、22時半だというのに……
マンションの表を、『もののけ姫』を、大声で、めっちゃ高い声で、
めっちゃ上手いに歌いながら歩いて行ったヤツがいる。
上手いんだけど、コワイから止めろ。



■10月の予定



今月は、休みが10日ある……のか。
時間にすると、趣味に使える時間はフルで1日10時間くらいか?
だとすると10日で100時間……。長いようで短いようで。

◆「手帳の中のダイヤモンド」は完結したいと思っていますが……
 多分、今月中の完結は難しいんだろうなあ。
 本編があと2回、PRESTORYがあと2回+1の予定。

  ◆「手帳の中のダイヤモンド」 (わが心の) 掲載予定
    10/11(日) PRESTORY(2)
    10/18(日) 本編(2)
    10/31(土) PRESTORY(3)
    11/08(日) 本編(3)
    11/22(日) Epilogue

で、グランドフィナーレ、くらいのペースで。
……。
えー、ホントにこのペースでいくかはわからないので、
目くじら立てずにほどよく忘れて下さいネ≡☆

ホント、長引いてばっかで。
おかしいな、6月には終わってるはずだったんだけど。
マやることも増やしてるからしゃあねえっちゃしゃあねえんだけど……。
ちょっと考えすぎてるようなとこもあるので……
イキオイでぶあーっといっちゃうかあ。

◆旅行の写真を整理して親に送る。
 3泊4日の旅行で1900枚とかどんだけ。
 ま1ショットで3枚落ちるので、実質は600ショット程度なんですけど、
 それでもねえ。

◆いい加減、止まっているオリジナルの書き物も再着手しないと。
 やる気のあるうちに!

◆ゲーム。
 『アマガミ』。『ドラクエ9』。『ラブプラス』。
 『ラブプラス』は空き時間にゆるゆるやるとして、『DQ』はしっかりやらんとなあ。
 まリメイク版『Ⅵ』か、『Ⅹ』が出るまでに終わらせれば良いんですが。
 何はなくとも『アマガミ』だ。
 ただ、合間にやるアクション的なゲームが一本欲しいところだなあ。

◆あー、親父殿の誕生日があるな。
 うちの親父の誕生日、
 初代『ときメモ』の朝日奈さんと同じ10月17日だってことで。
 実はきっちり記憶したのは、
 大学生になってからだということは親父殿には内緒だ!!
 超ラッキー!
 ……てっぽさん、今何をやってるんだろう。

■ときめきメモリアル対戦ぱずるだま ルール説明 朝日奈夕子編

なんだこのマニアックな動画は……。



■痩せても枯れても



そんなこんなで、もう10月。
春先に『アマガミ』がリリースされてから、半年ちょっとが経過したわけですが。
早いな。
あっという間だ。

R0019794x 

つまりオイサンがダイエットを始めてからも、半年チョイが経過したわけで、
現在、開始から32kg減。
さすがに減少速度には若干の陰りが見えてきたけど、
正直、ここまで順調に行くとは思わなかった。

どこかで停滞して、ほどほどのところでやめるだろうなと思っていたのに、
1kg減/週のペースで進めてたつもりが、
フタを開けてみたら5kg減/月のペースになっていた。
そのまま半年の継続。
大したもんだ。

 それでも、意外とキチンと食べてはいるし、
 カラダもアタマも動くので至って健康な減量……だと思う。
 その名も高き「リバウンド」とやらをいつ起こすか、びくびくしていますが。
 リバウンド王オイサン!!……とかにならないように気をつけよう。
 バスケがしたいです。

ダイエットに伴った変化に、
「ぱっと見で食べ物に興味を惹かれることがなくなった」
ってのがある。

減らすことに意識がいってるせいかも知らんが、
以前は甘いものとか粉もの(たこ焼きとか)とかを見かけるごとに
「あ、おいしそう」「食べたいな、買おっかな」
と思っていたのに最近はあまり興味がわかない。
スナック菓子とか、とんでもない。
どこかでひと段落したら、ちょっと食べたいですけどね。

もう一つ面白いのが、
以前は「カツ丼食べたい」「カレー食べたい」と思ったら、
その食べたい物の味覚を頭の中に再現出来ていたのが、
最近はそれが難しくなった。

あと最近「食べたい」と思うのは、もっぱら蕎麦が多い。
果物とか。

始めは、体重が減っても周りにほとんど気づいてもらえなかったのが、
体重が3桁を割った頃から「顔が変わった・スッキリした」
と、見た目で気付かれるようになって、
あるときを境にそんなに変わるもんかと驚いている。
本人的には、体重の減り出しの頃の方が、
カラダが軽く感じられて衝撃的だったんだがなー。

 今日は、隣に座ってた後輩に
 「先輩……腕の形が違いますね。違うひとの腕かと思いました」
 とか言われて……
 お前は俺に抱かれたことでもあるのかと問いたい。問い詰めたい。

あと15kg……最低でも10kgは減らしたいところだけども。
それもまあ、周りの状況次第だね。

マそんな感じで、『アマガミ』様々、絢辻さん様々ですよ。
もうチョイの間、オイサンと仲良くして下さいね、絢辻さん。


とまあ、これと言ったオチもなく。
秋が始まるよ。
そしてすぐに……冬が来る。


オイサン、でした。


 

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