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2009年8月19日 (水)

■デキゴコロ。~本日は会話モードで・2 -更新第285回-



      屋上にて。


 主人公 「絢辻さん、ぬいぐるみって持ってる?」
 絢 辻 「え……」
 主人公 「ぬいぐるみ」

 絢 辻 「……そんなこと、聞いてどうするのよ」

 主人公 「え、別に……どうもしないけど。
      女子ってみんな持ってるみたいだから、
      絢辻さんもそうなのかなって」


 絢 辻 「あたしを一体、どんな目で見てるわけ?
      そりゃあ……持ってるわよ。……でも、一つだけよ」

 主人公 「へえ、そうなんだ。どんなの?」
 絢 辻 「うさぎよ。淡いブルーの……」

 主人公 「大きいの?」

 絢 辻 「……うん、まあ……」
 主人公 「へえ~」





 絢 辻 「……」

 主人公 「……」





 絢 辻 「何よ、いけないの!?」

 主人公 「な、何を怒ってるの?」

 絢 辻 「案外子供っぽいとか、かわいいところあるなあとか、
      思ってるんでしょう!!」

 主人公 「だ、誰もそんなこと……」
 絢 辻 「……フン。
      別にいいでしょ、子供の頃のお気に入りなんだから。
      ……なんとなく、捨てられないのよね、ああいうものって」

 主人公 「ははっ、そうだね。わかるよ。
      僕の部屋にも超合金のロボットとか、捨てられずにおいてあるから」

 絢 辻 「あなたの場合、今でもそれで遊んでいそうだけどね。
      ブブーン、ドドドーゥ(c)とかいって」

 主人公 「ははは……」
     (ひ、否定できない)

 主人公 「名前は?」

 絢 辻 「え?」
 主人公 「うさぎさん。名前はないの?」
 絢 辻 「……」
 主人公 (黙っちゃった。あるんだ……)





 絢 辻 「……『ジュンイチ』」






 主人公 「え?」

 絢 辻 「『ジュンイチ』よ。悪い?」
 主人公 (そ、それは……嬉しいような、恐ろしいような……)
 絢 辻 「最近じゃあ、毎晩抱いて寝てるわ」
 主人公 (だ、抱いて……!?)

 絢 辻 「こないだなんか、朝起きたらジュンイチが
      パジャマの中に頭を突っ込んでて……」

 主人公 (パ、パジャマに頭を!!?!
      上か? まさか、し、下か!?
      どちらにしても、なんて……ジュンイチ、羨ましい子ー!!)


 絢 辻 「甘えん坊で困っちゃうわ。
      一体誰に似たんだか……ねえ? フフッ」

 主人公 「……あ」
 絢 辻 「うん?」

 主人公 「……ウソ……だね?」

 絢 辻 「あら、ウソじゃないわ。今決めたの。
      今日からあの子はジュンイチよ」

 主人公 「ああ、今日から……ね」
     (抱いて寝た、とかは冗談だろうな……)


 絢 辻 「そうだなあ、今日は一緒に、お風呂にでも入ろうかな?」

 主人公 「お、おフッ……!?」
     (イカン! 惑わされるな僕ー!)


 絢 辻 「そうだ。今日は帰ったら、ジュンイチを……」

 主人公 「ジュ、ジュンイチを……!?」




    (ゴクリ……)





 絢 辻 「八つ裂きにして、燃やしてやるわ!」

 主人公 「な!?」

 絢 辻 「そろそろ処分の頃合いだと思ってたのよ!
      手帳も燃やしたことだし!
      首を洗って待っているがいいわ、ジュンイチ!」

 主人公 「ま、ちょ、待って待って、絢辻さん!
      ジュンイチは悪いことは何も……!」


 絢 辻 「覚悟していなさいよ、ジュンイチ!」

 主人公 「お、落ち着いてってば! いちいち名前を叫ばないで!」


        コソコソ……


 梅 原 「……なんだあの二人? ま、まさか一緒に暮らしてるのか?!」
 香 苗 「いつの間にか、随分親密になっていたようねえ。
      羨ましいったらないわ」



         ・
         ・
         ・


 絢 辻  「ただいま。あーもう、くたびれた」

         ガチャ、バタン。

 ジュンイチ「……」
 絢 辻  「ホントに、馬鹿なことばっかり言って……」

         バサッ。

 絢 辻  「一体、何食べたらあんなバカに育つのかしら……」
 ジュンイチ「……」

         しゅるっ……

 ジュンイチ「……」
 絢 辻  「…………」

         パチッ、ジーーッ……

 ジュンイチ「……」
 絢 辻  「…………………」

         するっ、ぱさっ……

 ジュンイチ「……」
 絢 辻  「…………………………あ、あっちを向いてなさい!」


         わしっ、ぐるん!


 チインュジ(なんでゃあも……)
 絢 辻  (うー……やりにくい……。
       冗談でも、あんなこと言うんじゃなかった……)



 チインュジ(……知~らすか
 絢 辻  (…………。
       今晩、まともに眠れるかしら……)



近頃オシゴトの話をしていても、ときおり絢辻さんの影がアタマを掠める。
それはラブ的な意味ではなくて、
「こういう場面では、彼女だったらどう考えるだろう?」
「どんな情報を集め、どう判断してどう動こうと思うだろう?」
という登場の仕方で。

今オイサンのシゴトバは、主たる取引先が今後どう振る舞うか、
大きな瀬戸際にいるのだけれど動向がモ一つはっきりせず、
その決定によってはオイサンとこも大きな屋台骨の一本が揺らぎかねない、
というか、揺らぐわけではないけれど、
こちらも振る舞い方を大きく変えなければならないような状態で。

  マ今の世の中どこでもありそうな話ですけどね。

けれども、オイサンら末端の人間には、
その取引先がどんな風に動くかなんて分からないし、ロクな判断や予想の材料もない。
もちろんそんな上の方でされる決定を、
オイサンら末端がダイレクトに気にする必要もないのだけれど、
もし、
もしも、
絢辻さんがこの場にいたら、どんな要素を気にかけ、どんな情報を集めるだろうか?
ということを考えてしまう。

たとえば、その主要取引先の財務の状態や、
これまでのTOPの考え方、意思決定の仕方。
その取引先の取引先との関係。
そんな情報と、彼女がこの場に居れば築いていてたであろう、
自社内・相手社内の人脈から得る信用のおける情報、
そうしたものから仕入先の今後の振る舞いを予想し、
自分の行動を決めたり、こちらにマズイ動きが起こらないようにけん制したり、
……するんだろうなあと。

マもちろんこれだけ大きな話になってしまうと
そうそう単純には出来ない話なのでしょうが、
なんというか、彼女はそれでも話の勘所を押さえて単純化し、
「所詮、人間の考えることだもの。
 目に見える範囲なんて、大きく考えても知れたものよ」
とか言って、ホイホイさばいてしまいそうな気さえする。

  それはまあ……実はそうなのだろうけど。
  エラいひとのする判断と決定というのは、下に行けばいくほど広がる波が大きくなるから、
  下にいる人間にとっては「随分どえらい広さをみて判断しているのであろう」
  と思ってしまうけれども、多分そんなことはなくて、
  ある階層から下のことはざっくり、といったらおかしいけれど、
  客観的な数値や概要、あとホントに重要な(と上の目線では思われる)細部のみを拾い上げて、
  いろんなことを考え、判断しているんだろうと思う。
  しかしまあ神様は細部に宿っていたりするもんだから、
  誤ったり、失敗したりするんだろう。

  絢辻さんはきっと、その「彼らが判断に使う視界」を理解していて、
  「この辺まで見てこう考えるだろうから、動きはこうだろう。
   だったらこっちの打つ手はこうだ」
  みたいに、やってしまいそうな気がするのだった。

多少なりともそこに学んで、
人と積極的に交わって色んな立場の人から情報を得、
行動したり、その情報に対して自分から影響を与えたり、
出来るようになろうと思えればよいのだけれど。

これまでの自分のあり方だとか、苦手意識だとか、
そんなものが邪魔をして、体を動かすことが出来ない。

たくさんの人との交わりとその良好な関係の維持、
流入する情報の蓄積と選別と判断、
そんなことを想像するだけで、
彼女の頭が、体が、どれだけ活発に活動しているかが思い偲ばれ、
自分の体に少しでもそれをおろそうとすると
たちまちオーバーヒートしてしまいそうになってぞっとする。

少しずつでも訓練していった方がいいのだろうな。
しんどそうだが、面白そうでもある。


そんな、『アマガミ』な日々。
オイサンでした。


 

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