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2009年7月の28件の記事

2009年7月31日 (金)

■たたかえせんせいさん!! -更新第270回-

『アマガミ』やりつつエアコンつけっぱ寝オチして、
寒くて夜中に目を覚まし、ちょっと体を温めようと、
『アマガミ』ラジオのゆかにゃん回を聞きながら、
1時間ばかり筋トレをして再び眠りにつきました。

オイサンです。
階下が空き部屋でよかった!

イロイロあって、今日はちょっと「先生」のはーなし!



■3人のやさしい日本語教師



オイサンも、日本のギム教育からギムデナイ教育まで受けてきて、
それなりの数の、「先生」と呼ばれる職業の人たちに出会ってきました。

担任的な立場にある人という意味では、
小学校から高校まで9人、大学のゼミ担当という人を入れると10人。
その他、専門的に教科を、学力をつけてくれるという立場の人をいれたら
そらもうわからないくらいたくさん。

  小学校から学習塾なんかに通っていた身としてはね。

そんな中で、特に印象に残っている先生は、4人。
1人は大学のゼミの担当教授でしたが、
あとの3人は、皆、国語の先生でした。

  中2の時の現国担当、ドーモト先生。
  同じく、中学時代の塾の国語担当、ミツジ先生。
  デ高校のワタナベ先生。
  あと、ゼミのヤスダ先生。この人はマーケティング論の先生。

今オイサンが、こうして曲がりなりにとはいえ、
ほてほてと駄文を書き散らかし続けるのには、
その3人の国語の先生がいたから、という面があります。
それは必ずある。

全てがその先生たちのおかげや影響かと言われればそんなこともありませんが、
学生をやめて15年近く経った今でも、
彼らの息吹がオイサンの中に息づいていることは間違いありません。

もちろん、学力をつけてくれた他の先生方にも感謝はしているのですが……
本当の意味での「先生」、
安西先生やアバン先生と同じ意味で「先生」だったのはきっと、
彼らだけだったんだなあ、と思っています。

彼らは、どうしようもないオイサンの、どうしようもない人生に、
一本だけ、絶対に折れない柱を立ててくれたのだと、
そう感じています。

  ……いや、一回折れそうになってたんだけど。
  そしたら絢辻さんがやってきて
  「いつまでウジウジやってんのよ、さっさと立ちなさい。
   どうせ他に、それ以上に大したものは持ち合わせて無いんでしょ?」
  って言ってくれた感じで。
  ええ。



■およしにならないでTeacher!



彼ら3人の先生が、特に何をしてくれたというわけではありません。
授業時間以外で長い時間を一緒に過ごしたとか、交流の時間があったわけではない。
当時からハタハタと、今と変わらず書き散らかすオイサンの駄文を見て、
彼らなりの態度で、ただ本気で、感想を、指摘をくれたということを除いては。

馬鹿にもせず、流しもせず、叱るわけでも逃げるわけでもない、
ただキチンと読んで、キチンと言葉を返してくれました。

  ……ワタナベ先生はちょっと特殊で、何も言ってはくれませんでした。
  ただ読んで一言、「『鉄腕アトム』だ」と。
  けれどその「お前のそれは、俺にとっては無価値だ」という
  あまりにあまりな態度が、
  逆に彼の信念、日本語や、国語や、文学に対する燃えるような本気の姿勢を表しているようで、
  すごく良い意味で、胸に響いたのを憶えています。

けれどもこれは、
「オイサンと彼らの大事にしていることがたまたま一致していて、
 好きなことだっただけに、お互いに真摯であった」
というだけの出会いだったのだと思います。
彼らの「教育者」としての資質や行いとは、多分あまり関係がない。
その役割から外れた、彼ら個人の熱量の賜物だと思います。

  特にワタナベ先生なんてのはひどくって、
  彼が担任だったこともあったんですが、
  進路を決める三者面談でずーっと昨晩のプロ野球の話をしてた、
  なんてこともありました。
  進学校の先生とは思えんw

ただ、自分の好きなことについて、信念を持って、
子供みたいに話ができるオトナというのは、子供の目から見ても、
否、
子供の目から見れば格別に、魅力的に映るのでしょう。
そのコトバに、キモチに、嘘や「オシゴト」がないことが伝わるのです。
気を抜くと本気でぶん殴ってくる、
「こいつ……バカじゃねえか? オトナのクセに本気だ!」
というキラキラとした気持ちが、子供の中に芽生えてくるんですね。多分。

オイサンと彼ら先生たちとの間でその媒介となったのが、
国語であり、文章を通したコミュニケーションであったというだけで、
ポイントは、
「ヨノナカってのは、本気でうてば本気で響いて来るんだ」
ということを、彼らが趣味の領域において図らずも教え、
オイサンが受け取ることが出来たことなのだと思います。

その時用いた手段が文章であったから、
オイサンは自分が文章に込める本気の力を、
「奴らオトナから、本気の撃ち返し弾を引き出すことが出来るくらいの力だ」
と信じることが出来たんです。
それが嘘かマコトか……まだわかりませんが。

  そんなことを思い込んだがために人生失敗してんのかもしれませんしw
  でもそれもまた、貴重な瞬間なのでしょう。
  失敗にするのか成功にするのかは、受け取った側の責任ですしねー。

……おもしろいと思うのが、オイサンを信念づけた彼らが、
「専門」側の、本来は「学力をつける側の立場にあった先生」であったことです。
担任という立場の人や、習い事でやってた書道の先生などの、
「人間教育を主眼においていた先生」たちではなかったということ。

基本的に「国語の」先生であった彼らが、
オイサンという「人間」の設計図に、一番太い線を引っ張っていったということ、
ゼネラルではないスペシャルに尖ったものを持った連中こそが、
知ってか知らずか、人の魂に火をつけていってしまったことを、
オイサンは愉快に思います。

  マニアックなオイサンの嗜好と、偏屈モノの彼らの波長が
  いい具合にシンクロしたってだけかもですけど。

  ……『アマガミ』の高橋先生も、ちょっといい先生ですよね。
  人間くさいところをたまに見せてくれて、
  生徒にわからないことは「分からないと思うけど」と付け加えながらも話してくれる。
  ワリと子供に対して全力な、良い先生だと思います。
  でも高校生男子に対して、
  「あたしだって学校を出たら、一人のオンナだもの」
  ってのは……全力すぎると思います。イロイロ考えちゃいますよ。



■「決まっているでしょう。誇りです」



今でも思います。
彼らには、もう一度会いたい。
特にミツジ先生。
学習塾の先生だったんで、今一番、何をしてるか分からない。
先生を続けているのかどうかも。
多分彼は、文筆家か、文学者になりたかったんだと……思う。今考えると。
それに一番若かっただけあって、一番本気で、熱かった。
ヤスダ先生は何年か前に死んじゃったけどさ。


  ……。


……まイマドキの先生なんてのはね。
言えば言っただけ、黙れば黙っただけ、
家や社会からいわれのないカウンターを喰らうという、
八方塞がりに割の合わないご職業のようです。

大変です。
冗談じゃない。

そんな厄介な後ろ盾をもった「敵」相手に本気で殴りかかるなんてことは、
ちょっと利口な人間なら、出来るわけがない。
それだったらお互いに距離をとって、様子見のジャブを繰り返し、
ポイントアウトを狙う試合展開になることも、致し方なし。

……そんな環境で育ってきたかつての子供が、
今、草食系なんていわれているのかもしれません。

オトナの本気を見たことがない、
燃えるような瞳とキラキラしたハートで牙をむくオトナを見たことのない彼らが、
小利口に、堅実に、「資本」や「個人」という名の、
この国で数少ない、みんなに対して絶対であるものを守るために
まとまっていくのは……ある意味しょうがないことなのかもしれません。

  イヤもちろん、お金も個人も大事ですよ。

そらモチロン、ガッコや塾なんかの、
いわゆる「キョウイクのゲンバ」に責任の限った話じゃないんですけどね。
親もそう。
ご近所もそう。
オトナに希望が持てない世の中で、熱い子供が育つわけもなく。
オトナがみんな「教師」になれるわけではないけれど、
オトナはみんな「先生」にはなり得るんでしょう。
ヒトゴトじゃあ無エ。

……それでも、幸か不幸かそういう現場に立つことを生業としてしまった、
一番子供に近い場所にいるたくさんの「先生」たちは……
専門家として、頑張ってもらわないとなりません。
そこに立った理由があるのでしょうから。

夢があったのか、
たかき志があったのか、或いは。
オイサンのように、誰か「先生」から受けた言葉によって、
そこに立つことを、何となく宿命づけられたのか。

……「とりあえずゴハン」っていう理由だったのなら、
まあホドホドに頑張って、って思いますけど。
今の日本の世の中は、そうそう単純じゃありませんからね。
そういうことだってあるさ。
それは責められない。


……けどやっぱり。


こうして今も、3人の先生のことを思い出すオイサンがいますし、
全然違うお仕事に手を染めながらも書く事を忘れられず、
それを拠り所の一つにして生きていこうとしているオイサンがいる。
この力で、もっとナントカなりたいなあ、と思い続けています。

  「撃ち返し弾はリフレクトフォースで紋章に変えて100兆点!!」
  ってのが、シューターの心意気ですんでね。

彼らの本気に報いたいと思うんです。
いまだに。
このことはきっと、先生というオシゴトだったり立場だったりの、
一つの価値の証明だと思うのです。

彼ら3人の本気がオイサンの心に植えつけたものが一体何だったのか、
と問われれば……↑アレです。アバン先生の。
先生と生徒で、セリフが逆になっちゃいますけどね。
それこそ、特に根拠もなく、残りの人生なんとか生きていこうと思えるほどの。

  ……マ、
  「お前みたいなインチキ物書きがいるからって
   それはどれだけの価値だよ誰得wwww
   ロクでもないモン書いてる暇があったらシゴトの勉強の一つもしろよデブ
   あとDr.ペッパー買って来い」
  と言われたら、そらグゥの音も出ませんけど。

そんなオイサンの書いたものが、どこかの誰かを喜ばせることが出来たのならば、
彼ら3人が「先生」になったことには確かな意味があったのだと、
オイサンは確信するですよ。


  ……。


まあ、そんなことでね。

大変なはずですよ。先生は。
直接の相手はすごく未完成な人間だし、
背後には、ちょっと知恵をつけただけの、同じく未完成な人間がついているわけで。

けどまあ、こんな風に、先生がぽそっと漏らした一言を、
タヌキのように執念深く憶えていて、
20年から経って尚、それを拠り所にしようなんていう輩もいるわけで。

それをやり甲斐や誇りと思うのか、
迷惑な話、重荷だと感じるのかはその先生次第だと思うんですけど、
生徒はそれをありがたいことだと思ってると、思うですよ。

だから先生は、子供に、生徒に対して恥ずかしげもなく見せられる、
どこか本気の部分を一つでも持って、
そこに切り込んでくる子供がいたのなら、
バッサリと返り討ちにしてやって欲しいと思います。

  古めかしいもの言いでは、あると思うんですけどね。

それは多分、「先生」にしかできないことだと思うんです。
家族に対しては、家族だからこそ言えない見せられないものを、
人は一杯持ってますから。
ご近所になんて尚のコト、気は許せないでしょう。

そういうところからひと山越えた別のコミュニティにいる存在、
友達のように無邪気な、中途半端な大人の「先生」にだからこそ、
……もっというなら、家と繋がりがある恐れのある「担任」とは違う、
専門の教科の先生だからこそ……
明かせるってことも、あると思うんです。

  案外ね、学校とか、塾とか、世の中のシステムというか、
  場としての「島」として、良く出来てるなあと思いますもの。

それにやっぱり、こう言っちゃ実もフタもありませんが、
「先生という看板」が持つチカラは、今も昔も、やっぱりあるんじゃないでしょうか。
大人はともかく、子供に対しては。
自分に都合の悪い事まで、子供が素直にいうことを聴くとは思いませんけど、
都合のいいことはスンナリ受け入れるでしょう。
「先生が言った!」っていう、大きめのレッテル付きで。
自信を持たせては上げやすいんじゃないかと思います。

  誉めて自信をくれた人、一度信じた人の批判はまた、
  受け入れやすいとも思いますしね。

でも、その持たせた自信には先生、責任をある程度負わないとなりませんから。
そこはホレ。
ねえ。
上で書いた、先生自身の「本気」の出番ですよ。
本当に誉めて上げられることは誉めて、そうじゃないトコは本気で突っ込んでやれば、
見合った答えが得られるんじゃないでしょうかね。

オイサンはやっぱり、あの3人+1人の先生に出会えて、
ワリとね。
幸せだったと思います。
マ、ロクでもないのもいたんですけどね。


オイサンでした。





……とかね。
「先生」について。

いつか書こうと思っていたことなんですけど、
せっかくいいタイミングだったので、今日、記事にしてみました。

口はばったいようですけども……
ガンバレ、「先生」!





■「先生」ったらコレっしょw




 

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2009年7月30日 (木)

■午後の紅茶と亡命者 -更新第269回-

そういやこんなニュースもあったっけな、
なんて思って今ふっとその映像を見てみたんだけども。


■『けいおん!』 放課後ティータイムがオリコンでWeekly1位獲得 in めざましTV


マそりゃね。目も醒めるわってハナシで。

けども、
オイサンも『けいおん!』喜んで見てたし、
「放課後ティータイム」のアルバムも買ったし、
中の曲もそこそこ好きだしで、
どっちかって言われたら、明らかに『けいおん!』よりの人間でさ。

こういうニュースはセンセーショナルでもあって、
自分の文化圏のものが世に広く紹介されることに喜びも感じるし、
住んでる世界が世界だけあって、その歴史も見知ってきているから、
同時に居心地の悪さも感じるのさ。

  「マンセー!」って気持ちと同時に、
  はしゃいでる信者ウゼェwww、って気持ちもあって、
  かつ、
  そんな大騒ぎするような話でも別段ないよな、
  世の中の流れってのもあるし、偶然タイミング良かったってのもあるだろうし、
  みたいな、醒めた気持ちも普通にあります。

特段、音楽に詳しいわけでもないから、
『けいおん!』の楽曲の音楽性が優れたものであるのかどうかの判断はつかないし、
言い切る自信もない。
自分は好きだ、と言い切れるくらいのモンで、客観性はない。

その辺はまあ、ワリと当たり前の感想だと思うのね。
みんな、その気持ちの勢力図の優劣こそあれ、
似たような気持ちだと思うのさ。

けどさ。
この映像を見て真っ先に思ったのは、






アタマんとこのEXILEの曲もPVも、

アニメも大差なくね!?







……ってコトなんですけど……。
おかしいですかね。
だってさあ……
ザ・ハリケーン~ファイアワークス~
でしょ?

気持ちの良さ・悪さ
 
アタマのおかしさ
って意味ではいい勝負だ
……オイサン思うぜ。
それは何も、EXILEを引きずりおろして考えたのでも、
『けいおん!』を引き上げて考えたのでもなく、
始めから同じくらいだった、という意味で言ってるんですけど。
がーーーーーーーー……っと、視点を引いて見たときの感想だけどさ。
そう思わんか。

そりゃEXILE大好きっ子・けいおん大好きっ子から見たら
「てめえ一緒にすんな!」
って言うと思うけど……
どこかの誰かがこれらを好きだと思ってる、
その人の数の多さとかでは確かに偏りは出てくるだろうけど。

この見た目一発の下らなさ、というかトンチキ具合と、
楽曲としての存在の重さ・軽さ・価値って意味では、
そんーなに……差のあるモノには見えないっつうか……
 
超どっこいどっこい?
 みたいな?

まオイサンなんかは見慣れ、知っている分、
アニメの方がマトモにマシに、価値あるものに見えるわけですけども、
その辺はある程度差っぴいて考えられる。


  あの、重ねて言っときますけどオイサンは
  どっちも嫌いでどっちにも興味がないわけではないですからね。
  『けいおん!』の方が好きで、お金も時間も使ってる、
  そしてEXILEには何の興味もない、
  そのオイサンが言うんですよ。

なんだろうな、なんなんだろう。
こういうことなら、EXILEが常にランクインしてるなら
『けいおん!』がランクに入ることに不思議はないし、その逆も同じ。
こうして並べて見たときに、互いの存在の、あまりその差のなさにちょっと驚いた。

みんな、よく見てみろよ。
おんなじだって。
どっちも同じくらいステキで、同じくらいバカみたいだってさ。


マ伝わりにくい話であることは重々承知しつつ。
オイサンでしたよ。
なあ。


 

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2009年7月29日 (水)

■性愛のダイバーシティ -更新第268回-

夜中に目を覚ましたら、
シャツと枕がありえないくらいズクズクになっていました。
オイサンです。

こ、これは……!
眠っている間に、絢辻さんに発汗が促されるような何かをされたに違いn


  パリーン ( ← 防弾ガラスで殴られた)


……暑い日が続きますね。
皆さん、夏バテ・水分の摂り過ぎには注意しましょう。
創設祭実行委員からのお願いです。
あと貧にはレバーやマグロがいいみたいです。
……が足りねえー……。



そんなオイサンですが(どんなオイサンだ)、
『アマガミ』をやってみて、初めて分かったことがあります。
オイサンは、

  ……えー、こんなことを書いてもいいのか分かりませんが、
  書かないと始まらないので書きますが……

女性経験はサッパリありませんし、
いわゆるシャドウも2次元でしかしない人です。
AからZまで、徹頭徹尾、Z軸を必要としない系の人です。

「生身の女性に興味がないのか」とシゴトバで同僚とかに訊かれたら、
マ半分はキャラとして「ない」と答えることにしていますし、
実際、誰彼かまわず触ってみたいとか、見てみたいとか、
お金を払ってまでどうこうしたいとか、
そういう興味は確かにありません。

  仕組みとか構造とか、客観的なデータとか、
  生き物としてどうなってるとか、
  どんな思考形態で生きてるかとかっていうことには興味は尽きませんけども。

かといって、
SEXをしてみたいとか、キスをしてみたいとか、全然思わないの?
って言われますると、意識の上では
「特にしたいと思ったことはない」、
或いは
「プラスマイナスを考えると、やめといた方がいい、
 積極的に求めていく気はないという結論に至る」
という自覚があるのですが。

それでも、
「意識の下にある無自覚な自分は、
 性欲が、たとえ2次元相手とはいえ定期的に発揮されている以上、
 どこかでしてみたいと考えてるんだろうな」
と、ワリと冷静に思っていました。

  要するに、意識の上に現れてこないだけで、
  潜在的にはちゃんとそういう行為に、
  自分は興味があるはずだと信じていたんです。

けど、『アマガミ』をやってみて初めて分かった。


自分はこれまで、「やってみたい」と
本当に思ってなかったんだということが。



興奮したり、快感をえたり、発射したりっていうことはしたいわけです。
けれどもそこに至る動機と過程の部分については、
ホントのホントに、今まで興味をもったことが一切なかったんだと……
絢辻さんを相手にしてみて、すごくわかった。

絢辻さん相手には、してみたいんだ。
それを。
それらを。
あの人相手なら、その行為の感触を以て、相手の色々を確かめたいと思う。

「あ、ホントにしたいと、心がこういう状態になって、
 それに反応して体がこうなるんだ」(手順は逆かもしれませんが)
と、ここ数ヶ月で初めて知った。

  あの、ニャンタマがどうなるとか、そういうレベルの話ではなくてね。
  全身がどんな風に高揚するとか。そういうことです。

その経験があって、初めて「あ、今までって、やっぱなかったんだ」を実感した。
「性欲があるということ」と、
「特定の誰かを相手にそれをしたい」ってことが別なんだと、
ようやく分かった感じです。
「愛しさ」って、こういうことだったのかと。

  以前テレビで、なんかの男性タレントが
  「男は、『好き』というアンテナと『やりたい』というアンテナを、
   共通して一本しかもっていない」
  とワリと真顔で言っていて、周囲の男性陣も「おお、うまいこと、いいこと言った!」
  なんて言っていて、そういうモンなのかなあと思っていたのだけれど、
  そんなコトないない。
  全然ない。
  これはもう、全然違う感覚だ。

多分これもまた、擬似的な状態に過ぎないのだろうけど。
それでも、今までとは随分違う。

それは多分つまり、ホントに相手にしてみたい相手を
今まで持ったことがなかったということでもあるみたいで。
それはそれで、ちょっとショックです。


  ……。


我ながらまたキモチの悪い、おかしなことを書いてるなと思いますが、
我がコトながら、ワリと衝撃的ではあったので書き留めておこうかと思った次第で。
読んで引いた人ゴメン。

……しかしコレ、どうなんだろ。
皆さん普通は、「やってみてから気付くコト」なのか、
「やる前からなんとなく知っているコト」なのか?
どっちなんでしょう?

なーんてことを、またアタマで考えてどっちかに決めたいと思ってる自分は、
やっぱりゆがんで間違っているのでしょうね。



お題がお題なので、終わりはサラッと。
オイサンでした。
あー恥ずかしい。


 

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2009年7月28日 (火)

■いい玄関のお城 -更新第267回-

オイサンです。
ホントは違うコト書こうと思ったんですが、
あまりに素晴らしい出来事が起こったので、今日はそっちを。


シゴトバ、で。


昼休み明け、近くの席に座っている後輩が、打ち合わせに出かけるのを見送った。
が、忘れ物に気付いたらしくて、数分もしないうちに戻ってきた。
そうするとお決まりの儀式みたいなモンで、
周りの席の人間で茶化すワケです。

 「おう、おかえりw!」
 「早いなw」
 「打ち合わせどうだったw?」

そのときの彼の返しがまた……秀逸。






 「いやー……広い玄関でしたw」






素晴らしい。
目から鱗の、この空虚なコメント。
「自分はなにもしてませんよ、何の実りもありませんでしたよ」
ということを、見事、一言で表し切ります。
一切の無駄もない。
こういうのを完璧というんだな。
正直、彼のセンスに嫉妬した。
オイサンも精進したいと思います。

-後記-
 そしてその忘れ物の内容もすごくって、
 資料もノートも待ち合わせ先をメモった紙も
 ごっそり忘れててお前じゃあそのカバンには何が入ってんだってくらいの
 忘れ物のフルセット。
 そりゃコメントぐらい完璧になるわ。


絢 辻 「……これが、素晴らしいこと?」

オイサン「だめ……かな?」

絢 辻 「ダメじゃないけど……ごめんなさい、よく分からないわ」

オイサン(あまり興味のない話題だったみたいだな……)



■いい玄関のお城

音声のみ
http://nicosound.anyap.info/sound/sm714345


 

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2009年7月27日 (月)

■神様にもらったすれ違い・3 -更新第266回-

オイサンです。

オイサンの『アマガミ』プレイLap-08は、
当初の予定通り、サバサバ悪友、棚町薫さんとスキBestでのゴールイン。

今回の内容は、薫さんとの思い出を振り返る、そんな回です。



■全体を通して



しかし、……う~ん……。
よく、わかんなかったなー。
薫の気持ちが。
主人公のこと・主人公との関係を大切に思ってくれていることは
伝わってきたのだけれど。

やはり、そもそも悪友だった主人公のことを、
一体、いつ、何故、好きだと思うようになったのか、
男として見るようになったのか、
そのキッカケが描かれなかったので……。
オイサンから見れば、話のアタマからオシリまで、
終始同じテンションで進んでいったように見えました。

言ってしまえば、
薫の主人公への恋は、中学での出会いから高校2年の冬までに、
始まって「スキ」にまで上り詰めていて、
『アマガミ』での物語は、薫がその熟成し終えた恋をどう伝えるか、
そして飼いならしていくか、だけを追っていったように見えました。

そしてそこでは主人公は、その気持ちにはホントに一切気づかずに、
先に大人になってしまった薫を後から追いかけるような。
そんな感覚でした。



■恋を越えた物語



今回オイサンの体験した薫のスキBestシナリオは、むしろキッパリと、
「男と女の物語、異性としての恋の物語」を
描くことは一切していないようにさえ見えます。
この二人が、そんなものすら飛び越えた、
より高次の絆で結ばれた者同士に見えたのです。

モチロン、主人公と薫はトシゴロの男のコ・女のコなので、
端々でカラダの方から来る欲求にドギマギしていることは描かれるのですが、
そのドキドキが、この二人には、なんだかやけに二の次のものとしか見えてこない。
悪ふざけの延長だったり、
お互いが男と女だから、仕方のない手続きの一つとしてやっている、
オマケのようなものとしか映らない。

この二人は、そんな体の仕組みから来るものを交換しているときよりも、
普段のやり取りをしているシーンの方が
心の中心にあるもので会話をしているように見え、輝いて見えて仕方がなかった。
キレイゴトでなく。
薫の立ち位置は、ヒロインというよりも梅ちゃんに近い。
そんな気がしました。

『アマガミ』はギャルゲーなのですが……
薫との恋をきっちり描こうと思ったら、
それこそ濡れ場……すなわちセックスの描写によってのみ、
実現するんではないかとオイサンは思います。
ガッツリと、男と女の肉体的な役割の差分を描かないと、この二人には差が見えない。

  ……そういう意味で、薫と近いキャラクター造形だとオイサンの思う
  『ToHeart』の志保の物語はよく出来ていたなあと思います。
  途中、志保が男に襲われそうになり、
  女であることを意識せざるをえなくなるシーンなど、
  今思うと必要にせまられて挿入されたシーンだったのだと分かります。

逆に、オイサンが以前のプレイで垣間見た薫の「ナカヨシ」ルートのシナリオでは、
薫が女の子、主人公が男の子であることがキッパリと描かれていて、
これにはまだ恋の余地が感じられました。
最後までは見ていないので、その後どう転んだか分かりませんけれど。
なんだろな、この子もナカヨシルートで輝くタイプの子なのかもしれない。

  しかしまあ……古風なオイサンの理解が及ばないだけで、
  いまどきの方々の間では、このような恋、
  このような男女の絆の在り方というのも、普通にあるのかもしれませんな。

それなので、薫の「恋ではない物語」が進展していることはもちろん分かるのですが、
主人公との恋は、「スキ」の終盤と、
ところどころピンポイントの重要なエピソードでフッと表れるくらいで、
進展しているようには見えず。

だから、恋を期待する主人公であるところのオイサンの気持ちはすっかり置いてきぼりで、
「友達・悪友としての薫」を大事にしているすがすがしさこそを感じ取れこそすれ、
恋の気配……せつなさやもどかしさ、戸惑いは、
一向に感じ取ることができませんでした。


……。


まあそんなことで、薫さんと主人公の物語は、
オイサンにとっては恋物語ではなく、
悪友・相棒で始まり、悪友・相棒の物語で終わった気がします。
けれどそれは、お互いがそれぞれ一生のパートナーを見つけるまでの刹那的な、
青春の一ページの関係ではなく、
互いが一生のパートナーとなり続ける、類稀なる悪友・相棒としての物語でした。



■距離感



『アマガミ』をプレイする時、オイサンは心とカラダの回路をほぼ全開にして、
相手のヒロインの人物像を、画面から一気呵成に読み取るようにしています。

梨穂子が相手のときは、
「幼馴染なんだ、昔から一緒にいた女の子なんだ」と強く意識をし、
フとした瞬間に見せる、その関係を逸脱した表情に心からドキリとし、
「あれ、こいつこんなんだっけ?」と、自然に不思議に思えるように。

  七咲や中多さんなら「後輩」ですし、
  森島先輩なら「アコガレのセンパイで、年上の女性」です。

そこで、薫さん。
……これがなかなか、難しかった。
上でも書いたように、結局のところ薫は恋の相手になりませんでしたから、
そうしてこちらがスタンバイしていてもなかなか心が転がっていかない。
昂ぶりも盛り上がりも感じられず、スカを食うことが多かったです。

逆に、並行していた梨穂子との関係は普通にスンナリ、
どんどん進めてしまったので、
一時期、ホントに梨穂子に乗り換えそうになりました。

ヒドイ話ではありますが、しかしある意味、当然の話でもあります。
だって、梨穂子とは恋をしている実感が主人公側にあったんですから。
薫にはそれがない。
「親しくて、女だけど、悪友」である薫に遠慮して、
恋人にクラスアップした実感のある梨穂子と恋をしないなんて、
話としては不自然過ぎます。

薫の女としての存在に気付かない主人公は、
梨穂子と恋をしてゴールインし、
薫には「え? お前、僕のコト好きだったの!?!」
とかますのが、自然な流れです。

だからここは素直に、主人公には梨穂子とハッピーエンドを迎えさせ、
薫はファイナルスターをゲットされずにクリスマスを一人で迎えて凹んでいる……
そういう画を眺めることが、オイサン的にはすごく自然な流れの筈でした。

  ……けれども今回それをやってしまうと、
  薫のスキBestはいつまで経ってもを見られそうにないので、
  心を鬼にして薫さんを優先させましたが。



■横顔



しかしそんな薫さんにも、オイサンに恋する少女の顔を見せてくれたシーンがありました。
それは、休日デートで遊園地に誘ったときと、
クリスマスデート当日の朝。

休日デートに誘ったときのはしゃぎよう。
そして、クリスマスデートの朝、遅れてきてぽつりとつぶやいた、

「一年に一度の、特別なデートなんだからさ!」

というセリフ。
この2つの場面の様子のおかげで、2度のデートの間だけは、
何故かオイサンには、薫がフツーに女の子に見えていました。

何が他と違ったのか、ちょっとまだわかりません。
状況なのか、表情なのか、声の演技なのか、それら全ての複合の、
他のシーンとのちょっとした差異なのか。

それでも明らかに、その二つの瞬間だけ、オイサンは
「あっ……今コイツ!」
と思いました、否、思わされました。

……マ、そんなことでね。

結論として……恋物語としては、薫の物語は、あっさりすぎる……というか、
高校生二人の恋としては、大人っぽすぎる気がします。

愉しいシーン、笑えるシーンの多さでは、多分、
6人のメインヒロイン中で一番だったと、オイサンは思います。
森島センパイも多かったけど、エキセントリックではない、
日常の一コマとして、安らげる笑いをくれたのは、薫。
おぬしが一番でおじゃったよ。

それと、ラストのタワーでのクライマックスでの、

  オイサン 「遠回りして、随分待たせちゃったな」
    薫    「ギリギリよ」
  オイサン 「でも、間に合ったんだ?」
    薫    「あと少し遅かったら許さなかった」

という会話が。
薫シナリオ開始時に自分が書いた記事と微妙にシンクロしてて
びっくりしたよ。

やっぱ、神様がくれた距離感……だったのかもだな。


けど、ごめんな、薫。
その分、僕、薫とは恋が出来なかった。
薫は……恋をしていたのかもしれないけど。

でも、マ、いいよな。
こういうのもさ。
僕ららしくて。



■6つの恋が、最後に象る姿



……サテ、ここまで。
メインヒロイン6人のスキBestをどうにかこうにか見てきたオイサンなのですが、
それを通して一つ、感じたことがあります。

  『アマガミ』のテーマって……実は、「家族」、なんじゃないのかなあというコト。

いや、多分全然違うとも思うんだけども、
それでもそう思わずにはいられないくらい、
どのシナリオにも、無視出来ないくらいに、
ヒロインたちの背後には彼女たちを形作るのに欠かせない、
「家族」たちの面影が見え隠れしている気がします。

  絢辻さんには言わずもがな、
  梨穂子には梨穂子ママが出てくるし、それよりも主人公とは家族のようなものです。
  それに、梨穂子ママが主人公と梨穂子を見守る眼差し。
  薫には、母と、亡き父の面影。
  中多さんには、ちょっぴり過保護なお父さん。
  七咲には、ワガママやんちゃな弟・郁夫くん。
  森島先輩には、ブルーの瞳をくれたおじいちゃん。
  ……あと、最高の妹、美也。

主人公が恋をする相手の背中には、彼女たちを作ったものが必ずあって、
そして二人の恋が成就したその先には、かならずそれらが出来上がる。
それらなくして、恋は生まれない。

 「おう、お若ぇの! いちゃいちゃラブラブすんのもイイが、
  その周りにあるモノのことを忘れちゃあなんねえぞ!」

……『アマガミ』やってて、なんだか、そんなお話を聞いてるような気分に……
オイサンはすごくなりました。

  マもう少し確信がもてるようなら、
  コレでまた一本、書きたいと思います。

さあ、次からはいよいよ隠しに突入……なのか!?

……しかし、いずれにしても。
メインヒロイン6人の中では、
絶対ヒロイン・絢辻詞の破壊力が圧倒的すぎるよなあ。



えーと、オイサン、でした。
オイサンもそろそろ、家族、作ろっかなあ。



 

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2009年7月26日 (日)

■SUMMER BREAK! -更新第265回-

今日の関東南部は殺人的な晴れ。
照りつける陽射しは厳しくも、風強く、比較的涼やかに過ごしうる。

R0019069

つれつれとお散歩などしていると、民家のガレージにて、
家庭用のビニールプールで水に戯れる子供と、その傍らで

  「ゆーくんはイカ要らないー?」
  「いらなーい」

……ブロックの上に網を渡し、烏賊を炙る父親のありけり。
たまらんなー。
夏です。

別にそんな好きじゃねえけど。
夏。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■━ ナンシーより業務連絡!! ━■■■
===========================================================
ぼくのなつやすみ。
普通に8月の3週目、盆の週に実家に帰ります。
実家付近のおヒマな皆さん、よろしくです。

……。

つっても最近ココ、実家付近からのアクセスがサッパリなんだよな……。
マいいケド。


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「カレーのちライス」「私の恋はホッチキス」「ふでぺんボールペン」「ふわふわ時間」と、
澪っぺのトンデモセンス爆発です。
すげえな。

作中でタイトルを見たときには、まさか本当に全部曲にしてくるとは思わなかった。
……もし作画先行で、あとあと
「ゴメン、全部、ホントに曲にすることになった」
って展開だったら、作詞する人もアタマ抱えただろうな……。

上記の4曲のうち、作中で一回も流れなかったのは
「カレーのちライス」だけなのですが、「ふでぺんボールペン」も
最終回のセリフバックで流れていただけだったので歌詞はよく聞き取れませんで、
正直、どんな内容の歌なのかは、今回全部聞いてみるまで想像がつきませんでした。

筆ぺん、なんてものの活躍のしどころは、正直年賀状くらいしか思いつかなかったので
それがらみのハナシなのだろうと思ってはいましたが……
「好きな人に初めて送る年賀状にドキドキする」
という心情にまで辿りつけなかった、オイサンの負けです。
完敗。
ことさらにコタえたのが、サビの


  ♪受け取ったキミに 幸せが ツ・ナ・ガ・ル・ヨ・ウ・ニ !!


という部分。
オイサンも昔は年賀状魔で、大学時代までは
親しい友人には全部手書きで、しかも全部違う柄で、ガッツリと書いて送る人間でした。

  社会人になってからも1年2年はやってましたが、
  さすがにおっつかなくなったので、最早出すことすらキッパリとやめてしまいました。
  ダメなんですけどね、そんなの。
  ガッツリやるか、拘れないならやらないか、どっちかの人ですね。
  困ったものです。

けれども、「受け取った人が幸せに思えるように」、なんて、考えたことなかったなあ……
と思うと、ちょっと、自分のスタンスについて考えてしまったのです。

結果的に、オイサンと仲のよくなる人間なんてのは
基本オイサンのセンスを面白がって、面白がり続けてくれる人が大半ですから、
オイサンの出した年賀状は割合好評だったわけですが、
それもまた結果論。
自分が気持ち良くなるためだけに、ナンダカンダと書いては送っていたのです、
オイサンは。きっと。

澪っぺ(のていで作詞をした誰か)がたどり着いた、
あの歌詞のような、豊かで甘酸っぱい感情に、オイサンがたどり着けなかったことが
その何よりの証拠、なわけです。
ちょっと、グサッときました。
それとはまた別に、豊かだなあと思うのは、


  ♪「これからもよろしくね」 一言添えて


の一節。
何気ないひとことを書き添えるだけなのに、
深読みされないかとか、素っ気なさ過ぎやしないかとか、
ありもしない想像や妄想に取りつかれて、頭の中がグルグルグルグルしてしまう恋心を
ピタリと書き貫いた、素敵な歌詞ですね。
すばらしいです。

書きあげたその一文を見て、賀状を睨みつけて考えあぐねている
澪っぺが思い浮かびます。

大人になればどうでもいいこと、なんでもない安っぽいことが、
世界の凝縮した学生時代には、こんなに真剣で、
世界を構成する数少ない落とせない勝負のヒトツであり、
彩りの一つであったことを思い出させてくれる、
実にあざやかな、珠玉の一曲であると思いますことですよ。

■ふでぺんボールペン



そしてまた完全に余談なのですが、オイサンはふでぺん大好き人間でした。
今でも好きですが昔ほどじゃありません。
ふでぺんで絵を描くのも字を書くのも大好きで、
使い古した筆ペンを何本もストックして持っており、
それらを駆使して濃淡あざやかな、水墨画風イラストを年賀状に描きつけていたのです。

……だから、それで商業イラストを恐ろしい完成度で描く、
新川『メタルギア』洋司氏が颯爽と現れた時には、
大きな衝撃を受けたものでした。

   ヤラレターーーーー!!!

……と、本気で思いました。
いや、別段オイサンはそれで作品を発表したとか作ってたとか、
そういうんじゃ全然ないんで、おかしな話なんですけどね。
しかもまた、カッチョイイじゃないですか。彼のイラストは。

何事も突き詰めれば、大したことになるもんだと
思い知らされた一幕でありました。
以上、筆ペンの思い出(そんなもんがあるだけでも若干どうかしてる感があるが)。


  とたとたとた……ガラガラッ。


絢 辻 「あーっ! また縁側でイカなんか焼いてる!
      庭木に燃え移ったらどうすんのよ!
      中でやればいいでしょ、中で!」


オイサン「こ、こういうのは表でやるからおいしいんだよ!
      それに、中でやると匂いがいやだって言ったのは
      絢辻さんじゃないか」


絢 辻 「ああ言えばこう言う! だいたいあなたは……」

オイサン(うーん、めんどくさいな。……えいっ)

  ハシッ、ひょーい。

絢 辻 「それにご近所にもめいわk……はむっ!?
      もぐもぐもぐ……あら、おいしい。
      二口目には、風味が広がるのねえ、って、じゃなーい!」



……って、じゃなーい!
なんていう、愉快な家庭を絢辻さんと築いていきたい、
そんなオイサンもうじき34歳です。

以上、よくわからないシメですが、今日はこんな感じで。
今日はこのあと、薫さんとゴールする予定です。
あと、例の後編も近々。


オイサンでした。


 

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2009年7月25日 (土)

■ささやく吐息の底力 -更新第264回-

『アマガミ』、キャラクターソングCDとドラマCDを首尾よくゲット。

しかし、最近のラジオドラマってどうよ?
いや、ストーリーの出来云々じゃなくてさ、
「ラジオドラマ」ってものを、キチンと咀嚼出来てるのかね?


……なんていうお話です、今回は。
ちょーっとばかし、文句タリタリモードでいくですよー。

ドラマCD 「アマガミ」 Vol.2 絢辻詞編 ドラマCD 「アマガミ」 Vol.2 絢辻詞編

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発売日:2009/07/24

Afterglow_2 絢辻詞 (Cv: 名塚佳織)/
アマガミ キャラクターソング
Vol.2 絢辻詞「afterglow」

アーティスト:綾辻詞(名塚佳織)
販売元:インディーズ・メーカー
発売日:2009/07/24
Amazon.co.jpで詳細を確認する

  ……最近の若いオタクさんにはオシャレさんも多くて、
  オイサンなんかはアニメイトに立ち寄るのも一苦労ですよ。
  でも、ホントにオタクさんのオシャレ度はここ数年で
  跳ね上がりましたね。
  びっくりです。

で、ドラマ。ラジオ未放送分の最終回。
これといったオチもヒネリもない、何てことない最終回でしたね。
キャラ的な掘り下げも特になく、パパ辻さんもシンプルな馬鹿オヤジで終わった感じ。
第4話までの感じで、クラスメイトの前では猫かぶりを続けてたようだったので
「時間軸的にはナカヨシルートの先なのか?」
と思っていたのですが、マ大体そんな感じみたいですね。
その他、特筆すべきことナシ!

あと、キャラソンCD。
曲の方はまあ、おいといて。
モノローグドラマ。こちらはナカナカ良かった。
あと、ジングルが異様に良かった……。



■サテ、ちょっとここからは、苦言です。



このモノローグドラマと、ドラマCDのドラマとでは絢辻さんのキャラが明確に違いますね。
モノローグドラマの絢辻さんの方が、ゲーム本編の絢辻さんに近い。
この使い分けというか、描き分けというか、演じ分け? は、意図的になされてるんでしょうかね。

ドラマCDのスタッフにディレクターって役職がないんですが……。
ディレクションは音響監督さんか、脚本家がやるモンなんですかね。
逆に、キャラソンCDの方にはモノローグドラマだけのディレクターが
脚本家とは別にちゃんとついています。

あ、でもドラマCDの音響監督と、
モノローグドラマのディレクターは同じ人だ。

しかしそれならそれで、なんというか、もうチョイ丁寧に、
意思疎通というか、一作品としての統一が図れないものでしょうか。
それぞれを「パラレルな何か」として頭の中で処理するのはやぶさかではありませんが……
せっかく色々とリリースするのに、
世界としての厚み、キャラクターとしての厚みに欠けてしまって、もったいないです。

それだけの世界、企画、機会にめぐまれているのだから、
全てを以て、一つの世界を築き上げられるよう、
一作品の厚みを持たせるように努力をして戴きたい。
それだけの価値のある作品だと、オイサンは思いますですよ。



■この先はジジイの愚痴になるのかも知れませんが。



最近のラジオドラマって、クオリティ低くね?
……って、オイサンは思います。
オイサンが初めてラジオドラマというものを聴いたのは、
恐らく17、8年前。
「熱血電波倶楽部」というAMラジオ番組で放送されていた、
『流星機ガクセイバー』が最初だったと記憶しています。

  ラジオでなければ、CDでリリースされていた
  『CDシアター・ドラゴンクエスト』が最初だったと思います。
  ていうか、生まれて初めて買ったCDがそれだったな。

他にもたくさん聴きました。
『宇宙英雄物語』、『万能文化猫娘』、『クリスタニア』、
『無責任艦長タイラー』、『ぼくのマリー(WARS!)』、『電脳戦隊ヴギィズエンジェル』、
『ときめきメモリアル』、『ここはグリーン・ウッド』、『ゆうきまさみ文化学院』、
『ツインビーパラダイス』、『CLICK & DEAD』 ……等など。


まだWebの無い時代ですけども、およそ関西圏で聴けるものは
かなりの割合で聴いていたんじゃないでしょうか。

  ……とはいえウチ、文化放送が入らなかったんで
  あまりエラそうなコトは言えませんけど。

まあ、「昔はあーだこーだ」と、
今昔を比較して文句を垂れるのはジジイの悪いクセですが、
やはり明確に、脚本に不自然な点が多いと、聴いていて普通に思います。

たとえば、今回のモノローグドラマの中で語られるワンシーン。
深夜のベッドで絢辻さんが、昼間の主人公とのキスを思い出し、
うっとりしながら自分の唇を指でなぞっていてフと我に帰り、

  「……って、なんであたしは、唇を指でなぞったりしてるのよ!」

だの。
CDドラマの4話目、夜の教室で、悲しげな様子の絢辻さんを、
感極まった橘さんが抱きしめるシーンで、これまた絢辻さんが

  「ど、どうしたの、急に抱きついたりして」

だの。

言うか?
そういうセリフを、そういうシーンで。
そのセリフが、その場において、自然なものか?
それ以前に、口に出すか? その説明的な言葉を。


チガウ。
明らかにそうではない。

  ……と言っても劇は劇ですから、
  生活会話マンマでも、勿論成立はしませんけどね。

じゃあどうすればいいんだよ!
って言われて、こうしろよってオイサンにはハッキリは言えませんけど、
例えば前者のシーンなら、その感触を思い出してうっとりしていることが伝わればいいんだから、
一つ熱いため息をついて、

  「……でも、思ったより……熱かったな。彼の唇……。
   吐息も……
   ……!! って!!」

というセリフ回しでも解決できると思いますし、
人を増やしていいなら、姉辻さんが乱入してきて

  「唇、どうかしたのー? 荒れちゃった?」

という言葉一つでも、「あ、触ってたんだな」ということを分からせることは出来ます
(マ舞台の時間が深夜なので、人の乱入は適当ではないでしょうけど)。
校舎のシーンも、抱きすくめられたのなら、

  絢 辻「ちょ、どうしたの、急に……い、痛い!」
   橘 「あ、ご、ごめん……だけど絢辻さん!」

という一行を入れるだけでも情景の想像はつくでしょう。

これをクオリティというのか、表現力の問題というのかわかりませんが、
明らかに不自然に、問題を簡単に解決しようとし過ぎている気がします。

過去にオイサンが聴いていたラジオドラマには、
こういう違和感、不自然さを感じた経験と言うのは、
あまりなかったように記憶しておるのです。

  ……まトシ食って、ジジイめが耳聡くなっただけ、
  っていうセンも十分ありえますがのうヨボヨボ。

オイサンは、これは蔓延するラノベの影響だと思うんです。
ラノベは、言葉で絵を描こうとし過ぎるきらいがあります。
書き手が自分の頭の中にある映像をそのまま文字にしようとして、
読み手に任せて良いところまで、微に入り細に入り、描写しようとするものが多い。

受け手を信じて、委ねるところはもっと委ねてもいい。
どこまでが書き手のもので、どこからが受け手のものなのか、
そのさじ加減のアンテナを、書き手はもっと広げて欲しい。
そんな風に思うのですけどね。

マとはいうものの、
送り手と受け手の関係も昔と変わっているでしょうし、
受け手側のクオリティの問題もあるでしょう。
どれだけのSEを使えるだとか、役者さんを使えるだとか、
制作体制やオカネの問題もあるでしょうから、
昔のやり方が今、一概に通用するのか? と言われたら、
それこそ現場の人間ではないオイサンには分かりません。
今には今の、ご苦労があるでしょう。

オイサンも、その17、8年前からずーっと
ラジオドラマを聴き続けてきたわけではありません。
大体そこから5、6年は聴き続け、
社会人になってからは遠ざかって、たまにCDで買って聴いたり、したくらいです。

しかし、そのたまに買って聴くCDドラマの、
クオリティの下がりよう……というか、自分の聴いていたモノとの異なりようは、
年々大きくなるばかりだと、ずーっと思ってきました。

  もちろんね。
  中には昔と変わらない物もあるのでしょうけどね。

変化したものが、より良いものであったり、
昔とは違うけれど、また異なる良さのあるものであったなら、特に文句もいいません。
ああ、時代が変わったんだ、と思って受け入れましょう。
けれど、今のこの変わりようは、
ラジオドラマという媒体の特質を咀嚼出来ておらず、良さを殺す方向のものだと、
書き手の知る表現力の中にあるものだけを、
それが適さない表現の世界に無理やりはめ込んで良しとしているだけだと、
オイサンには思えます。

  ……。

映像表現が豊かになり、Webで動画配信が主体になるにしても、
音声だけのドラマはそれに負けない、可能性とパワーを持っていると
オイサンは思います。

だって声優さんの底力って、そういうトコでこそ、
また活きるものじゃないですか。

だからこそ、その担い手の皆さんは、
是非ともその良さをよく知り、分かり合い、
引き出すための力をつける努力をして欲しいと心から思うのです。



いつになく、オイサンでした。



    ◎『アマガミ』 絢辻さん SS 目次リンク



……別に、今回が『アマガミ』の、絢辻さんのドラマだから言ってんじゃなくてね。
イヤ、そういう面もちょっとあんだけどさ。




 

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2009年7月23日 (木)

■パラダイスの確率 -更新第263.1回-

オイサンの住んでいるマンションの上の部屋には絢辻さんが住んでいて、
休みの日の夕方になると

  件名 : ご飯出来たけど
  本文 : どうする?

というメールが携帯に飛んでくる、という妄s(ry


……。


見……見やがれ!
これが本物の妄想ってモンなんだよ!
手前らのやってるコトなんざあガキのオママゴトみたいなモンだ、
わ、分かったかー!!


……すみませんでした、オイサンです(謝罪)。


『アマガミ』のコミカライズと、アンソロジーコミックスのリリースが
正式にアナウンスされました。

正直なところ、オイサンはそういうのはあまり興味がありませんので
ワリと冷やかな感じです。
あまり、そういう展開をして、
原典以上のものになった作品を見たことがないからだと思いますが、
これといった期待はしてません。
「そういう展開というのはそういうものだ」と了解しております。

逆にいうと、そういう展開をして
ちょっとダメになった物に対しての耐性はかなりあるので、
安心して見ていられるというか。
面白かったらめっけもんだわ、くらいのスタンスで見ています。

  ……まあこれはつまり、
  原典『アマガミ』がそれくらい面白かった、
  ということの逆噴射でもあるワケですが。

むしろそれで、
原典を超えるくらいの超絶クオリティのものが上がってきたときの方が怖い。

『アマガミ』の原典の世界の表現というものについては、
最近徐々に自分の中で消化が進みつつあって、
「それをどうやって自分の中に取り込んでいけばいいか」
というフェーズに移りつつあるので……。

いきなりそれを1080°の勢いでひっくり返したり、
斬新でかつ説得力のある解釈や展開や表現が現れた日には、
また色々と混乱を起こしてしまいかねない、
そっちの方がオイサンはコワイ。

  アニメ版『キミキス』のキャラ配置の転換手法には、
  オイサン的にはそのくらいのインパクトを感じたものです。
  「おお、そういうやり方もあるのか」と、
  二度見した千佳を讃えた伸江姉ちゃんのように、
  あのアニメには、オイサンはあれだけで拍手を贈りたい。

怖いけれども、それは当然、嬉しい誤算というか、
また時間をかけて楽しめるので、ありがたい話です。
見られるものなら見てみたい。
面白いにこしたことはない。

なのでまあ……オイサンの個人的な期待感を述べるならば……


  別に失敗したってそれがデフォルトなので、
  周りの目は気にせずに、自分のものだと思ってガツーンとかましてもらいたい。
  それで世界が広がるならもうけものだし、
  新しい解釈や表現が見られるなら大拍手。
  こぢんまりとまとめたところで原典が今以上に面白くなるわけでなし、
  原典の焼き直しは別に見たくない。
  それだったら本編やれば十分なんだから。

  評価は割れるくらいで上等、
  ビクビクなさるな、俺(ら?)の『アマガミ』はもう俺(ら?)の中にちゃんとある。
  こればっかりは、そう簡単に壊れやしねえ。
  自分が一番面白いと思う、作家と編集者の、愛と意地を見せてくれ!


という感じです。
見る者の横っ面、張り倒すくらいで丁度いいと、思いますですよ。
商業誌なんだから。
ダメなら……書き手が食えなくなることで責任をとれる世界なわけですし。

もちろん、160km/h超のまっすぐでストライクをとれるなら、
それがイチバンかっこいいのです。

出来ることを、愛をこめて、精一杯。
それで十分。
伝わりますから大丈夫。
頑張って下さい。



オイサンでした。



Afterglow_3 絢辻詞 (Cv: 名塚佳織)/
アマガミ キャラクターソング Vol.2 絢辻詞
「afterglow」

アーティスト:綾辻詞(名塚佳織)
販売元:インディーズ・メーカー
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いやー、しかし……
このキャラソンジャケットの絢辻さんのイキイキとしてること!
嬉しくなっちゃうなあ。
ジャケットのためだけに2枚買っちゃいそうですよ?

やーもー……ホントお綺麗。
元気そうで幸せそうで、なにより。
イヤほんとに……大好きなんです。
どうしよう、こんなんでオレ。

曲は、どうヒイキ目に聴いても
完っ全にイマイチ未満なんだけど。

ここまでダメだと愛嬌感じるってくらいだ。
もっと頑張れ。超がんばれ。



 

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2009年7月22日 (水)

■いつだって手遅れな僕たちへ・3 ~取り戻したいのは闘志~ -更新第263回-

正直な話、ふっと我に返ることはある。
「なにやってんだろうなあ」と。
架空の女の子に入れあげて、
どこまでいっても実りのないはずの叫び声を上げ続けて、
自分にだけ証明しようとし続けて。

オイサンは、結局のところ、人間は「体」が全てだと思ってます。
肉体。
ボディ。

心とか、精神とか、魂とか、その辺のものは結局は、
内外からの刺激に対して生まれる信号だとか、
ホルモンだとかなんだとかの分泌物・化学物質に反応して
脳を主管とする神経系があちらこちらでバリバリと生み出すもので、
体の一部品でしかないものだと……
人間の成り立ちを、案外ざっくりと、お医者さんっぽい観点で捕らえています。

オイサンの心は、確実にあの子を求めているし、
心の大親分である体もそうだ。

生身の女性のしなやかさやぬくもりや、
匂いやぬめりに何の反応も示さなくても、
2次元のあの子の小ささや湿度や匂いや、
髪の感触は確実に手のひらに再現できるし、昂ぶるし、
その感触に幸せを感じることが出来る。

いつまでも夢を見てるんじゃないよ、と
誰に言われるでもなく、自分で思う瞬間もある。
多々ある。
だけども、どっちが夢で、どっちがそうじゃないものなのかもようワカランよ。
だって、オイサンにとっての一番のリアルである体が、
何よりそれを求めてる。

これが嘘なら、オイサンは何を信じたらいい。
他人か。
世間か。
理論か。
常識か。
無茶言うな、俺は俺を、そんな風に育てた覚えはねえ。

この世の中、カラダ以上のホントなんて、ないだろう。
一番好きな、大事なあの子を諦めて、
まだ誰のものでもないあの子を理由もなしに諦めて、
代わりの何を探せって言うんだ、そんなん無理だろ、男なら。

強くてきれいな、けれどアンリアルなあの子に憧れて、
体を動かし、無駄な脂肪が落ちて、肩こりが消え、筋肉が付き、
どんどんどんどん、それらしさを取り戻して正常化されていくこのリアルを、
どう理解したらいい?

おかしなことが起こってる。
憎たらしいぜ。

自分の体の感覚が信じられなくなったら、
群れの体の感覚に頼るしかないのか。
それが正しいか。
人間社会じゃなかったら、とっくに淘汰されてる個体なんだろう、
オイサンなんて。
ありがたいやら、切ないやら。

一体いつ、どこで、何がキッカケで、
オイサンの「そういう」器官は壊れてしまったのか。
振り返っても思い出せない。
ただの習慣や訓練の問題なのか。
訓練によって取り戻すことは出来るのか。
体中に張り巡らされた神経と血が狂ってるのか。
取り戻せるとして、オイサンはそれを取り戻したいのか。
取り戻したくはない。別に。
生きにくいけど、それでもいいのか。
わからないけど、かまわないと思う。今は。自分は。
未来は怖いさ。他の未来が怖いのと同じように。
未来が怖いのは当たり前だ。
問題は、捨てるものの方だ。
アタマで考えて作り出された訓練のプログラムによって取り戻す、
その世間一般のリアルは、果たしてオイサンにとって本当にリアルなのか。
それの恩恵で、本当に、死ぬまで、死んで尚、幸せでいられるのか。

「誰か、教えてほしい」
……って、最後に書こうかと思ったけど、
そういう話じゃなかった。
自分で考える。
で決める。
決めたら、あとは迷っちゃダメだな。


がんばれ、橘純一。
お前は、がんばれば、がんばりさえすれば、
最高のダイヤモンドを手に入れられる世界にいるんだから。
俺がどんなに望んでも、手の届かないものが手に入るんだから。
だからがんばれ。
がんばってくれ。





……こんな気分の時は、これに限るな……。


 

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2009年7月21日 (火)

■手帳の中のダイヤモンド -15- 第五部 -更新第262回-

オイサンです。

3ヶ月あまりにわたってお送りしております、
『アマガミ』絢辻さんシナリオ解読企画「手帳の中のダイヤモンド」、
今回はその15回目。

  第五部、最終章・恋愛編に突入です。
  ◆『アマガミ』 絢辻さんシナリオ解読企画 「手帳の中のダイヤモンド」 目次
  ◎『アマガミ』 絢辻さん SS 目次リンク



……ぶっちゃけた話、オイサンもぼちぼち
この企画を始めた時の気持ちやきっかけを忘れそうになってはいます。

  もちろん、絢辻さんへの気持ちが薄れたりしたわけでは決してありませんが。
  むしろ日増しに強くなるこの思い。
  どうして良いやら。
  オイサンこのまんま四十になっちまうよオイ。
  短えな人生。

思い出すのは、一番初めにこの解読企画をやろうと思い立ったのは4月の初め、
スキルートに足を踏み入れ、
あの公園での「契約のキス」のイベントを見たときでした。

最初あのイベントを見たとき、
オイサンには絢辻さんの言葉の意味や真意がシナリオから読み取れず、
あとからあとからいろんな考えが頭をよぎり、
「感想と一緒にキチンと読み解いて、整理をしよう」と思いました。
それがこの「手帳の中のダイヤモンド」の始まりです。
ですので実は、原稿的に一番最初に手をつけたのはこの恋愛編。
これが一番古いファイルです。

それから先は、ここまで「手帳の中のダイヤモンド」のシリーズを読んできて下さった
ありがたーい皆様には、ご存知の通り。
その先の物語の展開も分からないことだらけで、それら一つ一つを読み解いていくうちに
このような膨大な量になってしまった、というわけです。
思えば、この試みの無謀さに途中で気づいて、スタイルを変えればよかったのですが。

  おかげで未だに隠しシナリオにもたどりつけず、
  スキBADも見られていない体たらく。
  今死んだら、オイサンの人生なんだったんだって話ですよ……。
  全部読んで下すっている皆さまはホントご苦労様です。

しかしまあ、今更反省したってもう遅い。
泣いても笑ってもこれが最後です。

それでは参ります、手帳の中のダイヤモンド・第五部、恋愛編!
「ダイヤモンドの恋模様」!!

ダイヤモンドの少女、絢辻さんの恋。
そのシンプルで難解な始まりと、成り立ちを。
知りたい奴は、前へ出ろ!!


あああ、もう!
絢辻さんが好きだあっ!!


====================================================================
 ■第五部■ 眠れる森の絢辻さん
--------------------------------------------------------------------



■1) 恋をはじめる前に。
     ~本章の目的~




……とか、息巻いてみたところで。
そもそも『アマガミ』は恋愛モノです。

ですから、用意されるエピソードには、基本的に恋愛の要素……
つまり、ヒロインと主人公が惹かれあう物語の断片が含まれています。
そこに対して「ヒロインの恋愛の流れを読み解く!」なんつっても、
シナリオ全部を解説する、と言っているようなものです。

しかし、そこは鉄壁の仮面優等生、絢辻さん。
彼女の場合、ヒネくれ気味の聡明な頭脳のおかげで、
その感情の流れがいちいちややこしくコーティングされ、
若干一般的な概念を外れた解釈が備わってしまっている場合があったりもします。

そこで本章では、各好感度カテゴリーに区切り、
主要なエピソード、そして絢辻さんの気持ちが読み取りにくい、見えにくい部分をピックアップして
その心情を読み解いていきたいと、このように思います。



■2) ならばその、心につく名を恋と呼ぼう
     ~各好感度における、絢辻さんの恋模様~




まずは、各好感度での、絢辻さんの心の傾向を簡単にまとめてみましょう。
『アマガミ』での好感度のカテゴリーは
<デアイ><アコガレ><スキ><シリアイ><ナカヨシ>そして<ソエン><テキタイ>と7つあるわけですが、
最後の二つは本章のテーマと関係ない感じなので割愛。

  ……ていうか、<テキタイ>には、オイサンまだまだ全然到達出来てないので、
  言及出来ません。スミマセン。
  個人的には、<テキタイ>状態で染み出す心情には、
  熱い恋心の裏返ったものが多分に含まれそうで……非常に興味があるのですが。
  なので、これについてはまた別途、到達出来た暁に書いてみたいと思っています。

残り5つの好感度カテゴリーでの絢辻さんの状態については、多分こんな感じ。

★デアイ
  まだ、ただのクラスメイトである絢辻さん。
  主人公に対しても猫を被った状態であるため、恋愛の要素はほとんどありません。
  ただ、後々惹かれていくことになる、主人公の特殊性については勘づき、
  違和感(苛立ち?)を感じ始めているようです。
   <関連イベント>
    絢辻さんのお手伝いをする
    手伝いのお礼にお弁当をつくってきてもらう 等
    「掃除、手伝ってあげようか?」

★アコガレ
  絢辻さんが正体を現し、主人公との「恋」が始まります。
  「恋」が最も盛り上がる好感度カテゴリーがココ。
  そしてまたぶっちゃけた話、二人の感情としての「恋」はここで完成してしまいます
  (あくまで「スキ」にクラスアップする条件を獲得する進行をした場合、ですが)。
  この先の「スキ」で語られるエピソードは、その恋の成熟を描くものになっていきます。
  特別でない、日常の一コマから漏れてくる、絢辻さんの戸惑いや素直な気持ちなど、
  細やかな心情がとても丁寧に描かれていて、非常に読み応えのあるランク。
  しかし、甘いモノや、微笑ましいエピソードはそう多くないため、
  緊張感に満ちた恋の日々です。
   <関連イベント>
   ・助けて高橋先生!
   ・体育のあとで
   ・あなたをあたしのものにしますっ!
   ・一人は嫌
   ・契約のキス


★スキ
  好感度カテゴリー名こそ「スキ」ですが、
  ここでは「恋」と呼ぶほど、もどかしさや曖昧さに遊ぶエピソードは展開しません。
  絢辻さんは「アコガレ」で確かめた気持ちを頼りに、
  主人公への信頼を、もうコレデモカってくらいに深めて行きます。
  その絢辻さんから向けられる気持ち、スキスキ光線の濃さをどれだけ読み取れるかで、
  この好感度カテゴリーの意味は随分と変わってくると思います。
   <関連イベント>
   ・クラスメイトとの対立
   ・あなたにだけは言われたくない!
   ・突然の雨
   ・あたしの唇をうばって!


★シリアイ
  レベル的には「アコガレ」と同じ第2段階に位置する「シリアイ」ですが、
  絢辻さんが正体を現すのは終盤になってからなので、
  ここでの絢辻さんの気持ちは「デアイ」とさほど変わらない位置にあるように見えます。
  ただ、絢辻さんの抱える気持ちは、
  「アコガレ」における攻撃的なもの・攻めの恋愛よりも、
  より内向的でもどかしさを含んだ、いわゆる片思いにちかいものであるように感じられます。
  「アコガレ」で展開する感情よりも、それが恋であることが分かり易い。
  マこの「シリアイ」については、オイサンもまだしっかりと追跡出来ていないので、
  あまりガッチリとしたことは言えませんが。


★ナカヨシ
  この好感度カテゴリーには、
  「アコガレ」からスライドしてくる場合と、
  「シリアイ」からレベルアップしてくる場合の2パターンがあるため
  絢辻さんの心の連続性が保たれていません。
  基本的には、絢辻さん上位での主人公との関係が描かれるため、
  「アコガレ」から来た場合にはワリと自然に受け止められますが、
  「シリアイ」から来た場合は、若干唐突な印象を受けます。
  「スキ」と同じレベル3に位置する好感度カテゴリーですが、
  絢辻さんの気持ちは、恋という全面降伏的なものよりも、
  「信頼」に近い、友情的な感情が描かれている感があります。



■3) 恋のように、絢辻さんは。
    ~ナカヨシというキモチ~




サテ、ここから先は、上で簡単にまとめた各好感度カテゴリーでのイベントについて、
ちょいちょいとオイサンの解釈をまとめていくだけにしたい、と思っています。

……が。

一つだけ、オイサンの抱く大きな疑問を、掲げておきたいと思います。
それは、


  「ナカヨシ」ランクでの絢辻さんは、果たして恋をしているといえるのか?


ということです。
この疑問の発生源や過程については、後のイベントの読み解きや
ランクとルートの構成への考察で書いていきたいと思いますが……。
Web上での『アマガミ』絢辻さんシナリオの感想などを読んでいると、多くの人が
「スキエピローグよりも、ナカヨシエピローグの方が、幸せなエンディングに見える」
という感想を抱いておられるようにお見受けします。
その点についてはオイサンも共感するところが多々あったのですが、
しかしよくよく物語を追ってみると、どうにも腑に落ちない点も散見される。

  まあ「幸せ」という言葉の指すものが、各人にとって異なるというのもあるでしょうが。

そこで以下では、絢辻さんの各ルートでの気持ちの流れを追う中で、
「ナカヨシ」という好感度カテゴリーの在り方を中心に、
「3つ」の恋の在りようについて、もう一度考えてみたいと思うのでした。



■4) 恋する断片
     ~各好感度カテゴリーでのエピソード~




サテ、『アマガミ』の恋物語には、言わずもがな、
各キャラクターにつき3つの物語が用意されています。

一つは「スキ」ルートの物語。
 デアイ → アコガレ → スキの流れでたどり着く、最も新密度が高いとされる物語です。
二番目は「ナカヨシ・アコガレ」ルート。
 デアイ → アコガレ → ナカヨシ。
三番目も「ナカヨシ」ですが、こちらは「ナカヨシ・シリアイ」です。
 デアイ → シリアイ → ナカヨシ。

先ずは単純に、これにそって頭の好感度カテゴリーからイベントの中身を紐解いていきましょう。
あんま何も考えないでね。
そうしましょうそうしましょう。


  □4)-1 デアイ-------------------------------------------


最初の状態であるデアイ。
この好感度カテゴリーでは、当然のことながら恋愛らしい恋愛のエピソードは展開してきません。
絢辻さんもまだ猫を被った状態で、あるのは、
絢辻さんという人物のパーソナリティのお披露目と、
主人公という価値観との、ちょっとした接触程度のことです。

絢辻さんの心に萌すものは、
時折見せるちょっとした隙を見逃さずに「別人みたいだ」と突っ込んできたり、
無償で自分に接触してきたりする、
主人公の鋭さへの警戒と驚き、そして価値観への興味のようなものだけです。

ただ、「アコガレ」にクラスアップした瞬間から、
無意味に主人公のお人好しをサポートしてくれるあたり、
主人公のその人柄が自分に安らぎを与えてくれるということには、
潜在的に気付いているのではないか、という感はあります。

クラスアップのイベントには「お礼のお弁当」が設定されていますが、
正直オイサンには、何故あのイベントがそんなに重要な位置に置かれているのかが
ちょっとわかりません。
あのイベントからは、絢辻さんの感情の、重大な上下が見られないからです。

それよりはその後に起こる、
主人公と自分の価値観の違いに苦しみながらも
「掃除、手伝ってあげようか?
 ……ちがうわね、掃除、手伝わせてくれない? ……かな?」
と、一度主人公の価値観に飛び込んで、その正体を突き止めようとする姿の描かれる
「梅原の掃除を代わってあげる」のイベントの方が、
絢辻さんの情動の激しさを感じます。

このイベントでの絢辻さんの申し出は
純粋な好意・お返しととれなくもないですが、
やはりまだ猫を被った状態の絢辻さんですから、
自分にとって意味のあること以外をするとも思えず、
またこの後、主人公の価値観に対して敵意を明確にあらわにすることを考えると、
主人公の正体を突き止めんとする「一つの実験」であると考えるのが
自然であるように思います。

  ……マ、その後の態度をただのてれ隠し、ツンデレだととることも出来ますが。

しかし疑問なのは、あれだけのお弁当を……
絢辻さんは、一体誰につくってもらったんでしょうか。
借りを作りたくない両親や、嫌っているお姉さんにお願いしたとも思えません。
あるとすれば、家におさんどんさんがいるか、あるいは……

「実は全部絢辻さんのお手製だが、
 主人公に入れこまれすぎることを避けるためにそれを偽った」

というセンが濃厚かと思います。
ちなみにオイサンは、最初絢辻さんが作ったのは、
「お弁当箱」もしくは「お箸」かと思ってました。
裏読みし過ぎだ……orz

あと、個人的な要望を述べると……
このお弁当イベント、ゲーム終盤あたりで
「本当に絢辻さんが、フルスクラッチのお弁当を作ってきてくれる」
というイベントがあると、より一層感慨深いイベントに出来たと思うのですが、どうでしょう?

  しかし、朝は4時5時に起きてランニングをこなす絢辻さんが、
  夜食が必要になる時間まで勉強してるって……
  一体普段、何時間寝てるのか。
  謎の多い人ではあります。

……えーと、ですね。
この記事のために、デアイのイベントを見直していたのですが……
何故でしょう、全部を知った状態で、
デアイの頃の絢辻さんを見ていると、異様にドキドキしますな。



  □4)-2 アコガレ-----------------------------------------



「アコガレ」は……物語としてみると、大変に扱いの難しい好感度カテゴリーです。
話がうまく進めば当然「スキ」にクラスアップしますが、
何もせずに放っておいても、「ナカヨシ」にはなれてしまうからです。

つまり、恋物語としての「アコガレ」の位置づけは、
100%成功すればお話が先に進むのでブレがありませんが、
成功率が0~99%の場合は、不成功として話が進行してしまうため
この不成功の場合のブレ幅の大きさが、物語としての完成度を大きく左右してしまいます。

  ※ここでは基本的に「スキ」に向かって物語が進んだ場合のことを書きます。
   このアコガレや、「ナカヨシ」カテゴリーの特殊性については別途。

デ、話が「スキ」に向かって進む場合、
主人公と絢辻さん、二人の恋が最も盛り上がるのがこの好感度カテゴリーです。
というか、もどかしさや、曖昧な気持ちのはざまで揺れ動く、いわゆる「恋」は、
このカテゴリーで終わってしまうと言っても良い。


■三つの日常イベント
物語の体裁上、最終的な気持ちの確認はエンディングまで引っ張られますが、
事実上の気持ちの確認はここで成立しています。
イベントにも、

「あなたをあたしのものにします」
「vs犬」
「一人は嫌」
「契約のキス」

など、エキセントリックで印象的なイベント目白押しですが、
中でも、地味ながらも細やかに揺れ動く気持ちの妙味を感じさせてくれるのは、
主人公が、絢辻さんが猫を被っていることを担任に相談しようとする
「高橋先生に相談しよう!」と、
体育の授業終わりで絢辻さんがからんでくる、
「バレーボールのあとで」、
そして
「放課後の絢辻さんを手伝おう!」
だと、オイサンは思います。
ていうか、オイサンの好きな3大イベントです。うへへ(蒼樹うめてんてー風)。

どのイベントも、イベントCGなどの華やかさとは無縁の日常の一コマですが、
「自分の本当の姿の醜さを知っているからこそ、
 拒絶されることを前提に主人公に接する絢辻さんと、
 その絢辻バリアを意外な言葉で突破する主人公、
 そしてさらに、その意外な反応に驚き、不安と喜び・戸惑いを隠せない絢辻さん」
が描かれるものです。

絢辻さんが色々と考え、自分の言葉でしゃべるイベントは、
彼女の聡明な頭脳と高潔なプライドが、奥底にある感情をコーティングしてしまうため、
なかなか、本来はシンプルな筈の彼女の真意を見通すことが難しい。
しかしこれらのイベントは、
「絢辻さんの視点で、突拍子もない主人公を見る」形で語られているため、
比較的その本音や、揺れ動くものを読み取りやすいと思います。

  逆に、その他の絢辻さんメインのイベントの多くは、
  主人公の視点で、「不可解な絢辻さんを見る」形で描かれるため、
  上記のような読み取りの難しい語り口になってしまうのでしょう。

「高橋先生~」のイベントでは、
絢辻さんもまだまだ自嘲気味で主人公への警戒を解いていません。
自分で自分のことを、
「そんな裏表のある人間、何を考えているか分からない」
「近づくメリットを感じない」
とさえ言います。

しかし「バレーボール~」では、
「もしかして、自分は素のままでも人に受け入れてもらえるんじゃ……?」
という、照れのような希望が見え隠れし始めて、
絢辻さんが本格的に、
主人公という特殊人格に恋をし始めていることが読み取れます。

  ついでに、主人公が「ボクは、今の絢辻さんの方が……」と言ったときの
  一瞬の驚きよう。
  「何コイツ、変態なの?」
  という視線がもう……ちょっとたまりません(←変態でした)。

皆さん、是非、これらのイベント、見直してみて下さい。
イベントCGなんかがない分、非常に細やかな表情の変化が着けられています。
一瞬の変化を見逃さないよう、
じっと絢辻さんの目を見ながらプレイするのがコツです。

  ◆余談その1
  それにしても、こういう細やかな場面で際立つのが、
  声優・名塚さんの演技の巧みさです。
  ちょっとしたためらいの息遣いなど、本当に「絢辻さん」であるかのような振る舞い。

  現在進行中の棚町薫さん役の佐藤里奈さんも
  プレイしていて相当に上手だなあと感じますが、
  うまいうえに分かりやすいというところが、さらにすごいです。

  ◆余談その2
  上でもちょっと書きましたが、『アマガミ』の……なのか、絢辻さんシナリオの、なのか、
  巧みなところで、
  ところどころ、視点がヒロイン主体だったり、主人公主体だったりと、
  交代する場面が多々、見受けられます。
  これは主人公がえらくエキセントリックな性へ……キャラクターをもっているからですが、
  ヒロインが主人公を解き明かそうとするシーンと、
  主人公がヒロインを解き明かそうとするシーン、
  二つが折り重なって飽きの来ない面白さを作り出していると言えます。

そして、主人公の視点で、語る絢辻さんを見届けるイベントの最たるものが
「あなたをあたしのものにします」
「契約のキス」
であると言えるでしょう。


■「あなたをあたしのものにします」
「あなたをあたしのものにします」での言葉は、
……正直、
「主人公が好きなんだけど、好きと素直に言えないから、
 ああいう体裁で主人公を傍に置いておこうと思った」
という、ただのツン気味の強がりな告白である、と解釈してしまいそうですが、
未だ主人公の価値観のバックボーンにあるものを理解しきれておらず、
絢辻さん自身の価値観とのすり合わせても出来ていない状態にあり、
後の「契約のキス」のイベントで、
自分のうちに芽生えている感情が「好意のようなもの」であることにも
気付けていなかったことが語られることから、
そこまで自覚的ではないと言えるででしょう。

「だから、そのすり合わせをする時間と距離を頂戴」
という、絢辻さんなりに、
中多さんシナリオでいうところの「お試し期間」を無自覚に設定した、
という一幕だと考えます。
「契約のキス」という大砲をたたきこむための、左ジャブであるともいえます。


■「契約のキス」
そして絢辻節の真骨頂、「契約のキス」。

ここでの絢辻さんの気持ちは、
もう気持ちの良いくらい「恋」で満ち溢れています。

色々を考え過ぎるくらいに考え込んで出した論理的な結論と、
子供っぽい、すこし拗ねたような感情と、
言葉に出来ないもどかしさ。

つまるところは、
かけがえのない存在である主人公を、どうにかして自分のそばに縛りたい。
だから自分を差し出すのだけど、それがただ差し出すだけの関係ではなく、
「お互い、対等のペアに、恋人同士になりましょう」
という、絢辻さんからの、提案に近い申し出です。

「あなたには、あたしの傍にいて欲しい。
 だから、あたしを差し出します。
 けれど、あたしという存在を理解した上でペアでいることを了承する限りは、
 あたしの日常である演技の世界に付き合って頂戴」

という、ある意味では絢辻さんばかりに都合のよい申し出なのですが……。

面白いなあと思うのは、このときの絢辻さんの告白のスタイルが
「お願いだから、付き合って下さい」というものではなく、
「対等に、恋人同士になりましょう」という申し出であること。

オイサンなんてのは、いわゆる告白というものは前者、つまり
「自分を差し出して、相手を獲得する」ようなものだと感じていたので、
絢辻さんの、この、自分から言い出しておいて
「お互いを差し出しあいましょう」という提案のカタチに考えがたどり着くまでに
ワリと時間がかかってしまいました。
しかし、絢辻さんらしいと言えば、じつに絢辻さんらしいですし、
しかもそうあるべきだという納得性も、すごくあります。
自分を卑下しもせず、なおかつ相手も尊重するというやり方が、
絢辻さんの恋に対しても真摯な姿勢が見て取れる、一面だと感じます。

なんというか……絢辻さんの人生が常に切実であること、
そしてそれゆえに、不器用な生き方であることを、
ひしひしと感じてしまう……そんな一幕であるように感じます。

そして、言葉の端々から漏れ伝わる、絢辻さんが主人公の存在を、
どれだけ貴重なものだと考えているかという気持ちが、胸を打ち、
暖かい気持ちにさせてくれます。

「あなたがいなくなる可能性。いつまで一緒にいられるのか」。

失っても代わりがいると思えるのであれば、この言葉は出て来ません。
今現在でかけがえのない存在だと思っており、
この先、同じような人間に巡り合えることもないと、考えているのでしょう。
それはつまり、これまでの17年でも出会ったことのないタイプの人間だったということでもあります。
だからこそ、何としてでも縛りたい。

それなのに、得意の策略ではなく、
「自分を差し出す」という形でこの場に臨んだ絢辻さんの気持ちを思うと、
その誠実さに胸を強く打たれます。

  しかし。
  この後に起こる「手帳の火葬」イベントを開けなければ、
  物語は「ナカヨシ」に移行してしまい、
  そこで絢辻さんは再び謀略による、上から目線での束縛に走ります。
  これは……ゲーム上は何の演出もありませんが、相当に悲しい出来事です。
  ……もちろん、「アコガレ」 → 「ナカヨシ」のスライド確定は
  このタイミングだけで起こるものではないので、
  絢辻さんが「何をきっかけに一歩下がってしまうか」は
  「アコガレ」でのイベントをどこまで開いたかによりますが、
  この「契約のキス」までを開いておきながら、「ナカヨシ」に移行してしまうのは
  物語としてはかなり最悪のパターン……
  絢辻さんの心の中で起こっている出来事としては、スキBADにも比肩しうる痛みを持っているに違いないと、
  オイサンには思えます。

そうした、真摯で、ある意味論理的な、絢辻さんらしい考えの中に、
ところどころ現れる感情の波が花を添えます。
例えば、

「そうでしょ? だって、あたしとあなたの間には何もないんだもん」

というセリフに混じる「拗ね」のような感情。
「だから、なんとかさせてよ! 何かがある関係になりたいの!」
……という、理不尽な子供のダダのような気持ちは何とも華やかですし、
キスを交わしたのあとの会話において、
含み笑いを「怖い」と言った主人公に対して、
「嫌い?」と聞き返し、そうでもないと言われて「そっか」と受け止める、
その一連の手続き。
その「嫌い?」にも「そっか」にも、既にかつての拒絶への不安は見受けらず、
自信に満ちたものになっていて……声優さんもライターも、すごいなあと思います。

それに結局、このイベントの肝であるキスについても。
絢辻さんは、
「二人の関係を証明できるものはなにもない」
と言いますが、たとえキス一つ交わしたところで、そのことに変わりはない筈なのです。
恋人という関係に近づいたとしても、そうなったとしても、
それは結局、何の証明にもならない。
主人公がいなくならない保証は、どこにもないわけです。

それなのに、少しでもその不安を軽減させようと、
ただ自分と、主人公の間で証明するためだけに、
大きな賭けに打って出る絢辻さんを……いじらしく思いますし、
やはり、切実で、不器用で、いとおしく感じてしまうのでした。

  ……。
  だけどオイサンも、
  「一緒にいて楽しい」という理由だけで、
  誰かと一緒にいようだなんて、なかなかシンプルには思えないクチなので……
  それを理解できない絢辻さんの気持ちも、わからんではないんだよなあ……。

いずれにしても、このイベントを以て、
絢辻さんの主人公への「恋」は一つの完成をみます。
本当の完成が実感できるのは、「手帳の火葬」イベントを経て、「スキ」クラスに上がった後になりますが、
「手帳の火葬」が主人公への信頼の証し、
主人公とともに先の人生を歩んでいこうとすることの決意の表明であることを考えると、
主人公への思いはこの時点で果たされたものと考えられるでしょう。

この先の「スキ」で見られるのは、その気持ちの成熟であり醸成であり、
恋よりも「愛」に近いものへと進化を遂げます。
幾つかの化学反応を経て、今の気持ちをさらに強固なものにするための手続きとなっていきます。


■「一人は嫌」
そして時系列は若干前後しますが、
放課後の図書館で絢辻さんが不安定状態に見舞われる、「一人は嫌」。

今日も一緒にいられると思っていた主人公を、
一時とはいえ、想定外に喪失してしまった絢辻さんは、
完全にアウト・オブ・コントロールに陥ってしまいます。

……オイサンは、基本的に絢辻さんを、「強い人」だと考えています。
主人公に出会いさえしなければ、その強さをもって、
自分の描いたとおりの道を、きっと歩んでいったに違いないと思います。
その道の先に、本当に望んだものがあったかどうかは別として、ですが。
独りで居続ける限り、独りでどこまでも、いけてしまう人……だったのでしょう。

この、一種依存にも近い状態を、果たして「恋」と呼んで良いのか、
というためらいはありますが、
梅ちゃんへの「ヤキモチ」の行き過ぎたものであり、
主人公への初めての「甘え」だと思うことにして、ここに書こうと思いました。


  ……。


……と、いったところが「アコガレ」での絢辻さんの心模様、恋模様なわけですが。
ちょっと長くなってしまうので、ここらで一端切りたいと思います。

後半では、「スキ」「シリアイ」「ナカヨシ」での絢辻さんの恋?について、
そして物語の構造として、「ナカヨシ」の特殊性と「アコガレ」の果たす役割について、
……そして。
「絢辻さんの幸せって?」というところについて。
突っ込んでいきたいと思います。



オイサンでした。


……。
えー、出来るだけ早く、載っけるようにします。
すみませんでした。






 ◆『アマガミ』絢辻さんシナリオ解読企画 「手帳の中のダイヤモンド」 目次
    01 前口上
    02 序文・絢辻詞という「少女」
    03 第〇部 物語のアウトライン 

    04 第一部 学校生活編 PRE STORY (SS)
    05 第一部 学校生活編 その1
    06 第一部 学校生活編 その2

    07 第二部 「目標」編 PRE STORY (SS)
    08 第二部 「目標」編

    09 第三部 家族編 PRE STORY (SS)
    10 第三部 家族編

    11 第四部 手帳編 PRE STORY (SS)
    12 第四部 手帳編 その1
    13 第四部 手帳編 その2

    14 第五部 恋愛編 PRESTORY その1 その2 その3 (SS)
    15 第五部 恋愛編 その1 その2 その3
    16 第六部 終章 PRE STORY その1 (SS)

    ◎『アマガミ』 絢辻さん SS 目次リンク

 


 

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2009年7月20日 (月)

■真夏のテロリスト -更新第261.5回-

夏の昼下がり、うたた寝。

そらあなた、可憐な乙女さんがおやりになれば多少絵にもなるでしょうが、
独り身のオッサンがやったれば、
何故か脇腹に、背中からでかいハサミが刺さって、
血はドボドボ出るわ、まともに息も出来ず、助けを呼ぼうにも声も出なくて、
「あー……死ぬ時って、こんな感じなのかー……」
みたいな夢くらい見ますよ。

オイサンです。


とりあえず、月曜だけど祝日だから更新は明日だろ、
とタカをくくっていたんだけれども、
エライもんで、キチンと『アマガミ』ラジオの更新があったので
その感想だけ慌てて書いておこう!

……という、更新第261.5回。


================================================================
■リョーコとカナの、Sweetも甘いもカミ分けて!
----------------------------------------------------------------
祝日とはいえ月曜日は月曜日!
『アマガミ』Webラジオ「良子と佳奈の アマガミ カミングスウィート」
の更新日、本日は第17回です!





またしても、とりあえずドラマだけ聴いた。
うむ、橘純一!



  許 す 。



ここまでのチョンボを、すべて許す。
よくやった。
よくやってくれた。
そっちの絢辻さんは、お前に任せる。
幸せにしろよ。

……それにしても、ドラマ版の絢辻さんは、
声を聴いててもさっぱりゲーム版の容姿が浮かんでこないな。
あと、パパ辻さんが思ったよりもシンプルな思考の持ち主で拍子抜け。
まあ、わかりやすくはありますが。
親の顔が見たいよ。
……絢辻さんのおジイちゃんおバアちゃんはどんな人なんだろうな。
なんとなく親父さんは、自分の父母とも折り合いが悪そうな感じなんだけど。
一族総出でスカタンなんだろうか。



オイサンでした。


 

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2009年7月19日 (日)

■夏をまたいだアル・カン・シェル -更新第261回-

歴史上、本当に恥ずかしくて死んじゃった人間はいないッ!!
オイサンです!

いつも晩ゴハンのおかずを買って帰るお惣菜屋さんで、
減量の成功のゴホウビにと、からあげなんぞを二つ買い、
絢辻さんと一個ずつ、食べながら帰りました。




        て い う 妄 想 。




オイサンです(二回目)。

さてもさてもアホな妄想はともかく、
本日の神奈川県相模原市は、夕刻から、それはそれは見事なケフカ空。

■ケフカ空

背景に注目です。

頭の上からはるか遠く、日の落ちようとする西の山裾近くまで雲は降りて、
目の前には小雨すらパラついているのに当の山の上から向こうに雲はなく。

太陽は、低いところから燦々と、雲を下から照らしては、
そのおもてに赤と黄色の陰影をつけておりました。

そして夕陽の落ちるのと反対方向には
小雨に反射した日の光が作り出す大きな半円の虹が、
薄ぼんやりとアーチを描いておりました。

ああ、こういうものは忘れた頃にフッと現れるねえ、
なんて思いながらお惣菜を買って店を出ますと、
なんと今度は、
その大きな虹の内側に小さな虹が、親子に重なっておりました。
ちいさな虹は大きな虹よりも随分クッキリ、はっきりと色を発し、
誰の目にも明らかに、空をまたいでいるのでした。

するとまたエライもんで、
おりしも辺りは夏祭りの人波です、
お祭り会場は踏切を隔てて少し離れているとはいえ、
買い物帰りのお母さん、
浴衣を着たお子さんお嬢さん、
まだどこかぎこちなさを残したお若いカップルさん、
くたびれたTシャツのお父さんと、
普段よりは全然多い人出だというのに誰もがもれなくアホみたいにクチをあき、
空の同じ方向を見上げておられる。

そして、抜け切った力の片隅から、声にもならぬ歓びの声を洩らしておられるのでした。


……おやりになる。
日本の夏さんは、おやりになる。
まだまだ現役。

おとなもこどもも、おねーさんも。ガツンと一撃で黙らせて、
「いいかお前ら、こっから先はもれなく夏だぜ!」
と、誰に反論を許すでなく、
ココロの遺伝子レベルで訴えかけて、理屈を超えて説き伏せるチカラを持っていらっしゃる。

夏。

……なんていうか、皆、ちゃんと見上げるんですね。
ああいう、神々しいまでにバカでかいモノを見ると。
知っているもの、たとえそれがその原理まで解き明かされた、
得体を晒した神秘であっても、
「なんでえ、虹なんか」って、
大多数の人が思わないことを見ると、オイサンはなんだか安心します。


そうして、まるまる時間の止まったような商店街の歩道に、
おっとり刀で飛び出したのは、花屋の太ったダンナさん。
売りもんの花をソデにして、手にしたケータイで虹の写真を撮ろうとしてたのが、
なんだか妙におかしかったです。


遠く伸びていく空。
そこに雲が並んで初めて、どこまでが自分に手の届く空なのかがよくわかる。
……ということを、カリフォルニアで初めて知った。
2カ月アメリカにいて、分かったコトってそんくらい。

虹。
カリフォルニアの、あの無駄に広いばかりの空を
こいつがカ───────ンと跨いだら、
それはそれは大きくて、見応えがあるだろうに。
でもあのバカヤロウは、もともと砂漠だからね。
雨なんか、そうそう降りやしないんだ。

雲も無え、虹も無え。
カリフォルニアの空は、宝の持ち腐れですよ。
ホントもったいねえな。

……くれ。
その空、日本にくれ。




あーあちきしょう、夏だなあ。





(7月20日・追記)
 ──と思ったら、あちこちで話題になってたみたいですね。
 そうそう、こんな感じでした。

  ◆【虹】東京の空が金色 [日刊スレッドガイド]


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P.S.
 昨日、7月18日ってなんかの日だったよなー……と思ってたんですが、
 思い出した。
 ほむらの誕生日だ。
 悪ぃほむら。忘れッた。



 

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2009年7月18日 (土)

■あの夏キミらはモンスターだった  -更新第260回-

今年最初に目にした蝉が死骸でした。
オイサンです。

ようやく見てまいりました、
『ヱヴァンゲリヲン 新劇場版・破』。
今日の演し物は、その感想なんかです。

……が、最初にぶっちゃけておきますと、
あまり肯定的な気持ちではないので、こっから先は
13年前、あの熱に浮かされて見た悪夢から、
未だ醒めやらぬオッサンボーイの妄言と思って読んでも……
特にバチは当たりません。



■さて、先ずは体的な感想から。



今回の「破」は、前作「序」と違って、殆ど新作と言って良い中身になっています。
「TV版のエピソードをツギハギして、絵と音と演出を新しくして、
 数十時間あったものを2時間ばかりに詰め込みなおす」
……という性質の、「作り直し方」ではありません。

むしろ、
「TV版で出てきたキャラクターや、大体の話の流れや、設定やエピソードを使って
 かなり違うお話を作るのだけど、
 その中でTV版のエピソードや絵が使える場面では、それを使う」
といった感がある。
メインパーツの隙間の穴を埋める作業をするとして、
「メインパーツ」と「穴」の関係が逆転したような格好になっています。

よーするに、話として、新しい要素の部分が大半。

あの、前半は面白かったです。
特に開幕、アスカの登場初戦での単独大活躍のアクションは、
短いながらもとても見応えがあったと思います。

それから、オイサンの好きだった
落下爆弾使徒のエピソードが活かされていたのも嬉しく、
あまり好きではなかったTV版の中前半戦の、
「静止した闇の中で」とか「マグマダイバー」とかの使徒のオンパレードのあたりが
バッサリと圧縮されていたのもありがたかったです。

  マあの辺は、周辺キャラクターの細かいパーソナリティやら
  ハッタリ伏線やなんかを描写するのに要った部分だったのでしょうから、
  それをする必要がなくなった本作においては削られて然るべきだったんでしょうけども。

デ、前作「序」の感想でも書いたコトですが。

「間がなくなるのが一番ツライ。
 つぎはぎして、何時間もあるものを2時間弱にまとめ上げるんだから
 余計な間がなくなるのもしょうがないんですが。
 それでも、間がなくなると、退屈になってツライ」

と。
今回もマンマ、同じ気持ちがあてはまります。
話が新しいんだからそんなコトないだろ、と思われそうですが、
やはり「全体的な流れは数十時間の密度を2時間に圧縮」していることには変わりなく、
お話としての盛り上がりどころのオンパレードになってしまっていて……
後半は、その蓄積された密度の疲労がのしかかってきて、重かった。
しんどかったです。

前半はラクに見られる場面もたくさんあったので、そのギャップもあったと思います。

間も短い。
間が欲しい。
詰め込まれた矢継ぎ早のものよりも、間で見たいです。



■光と音のパラダイス



音楽……というのか、音響全般というのか。
これは「序」に引き続き、とてもよかったです。
聴きごたえがありました。

絵の説得力もものすごかった。
TV版では伝わってこなかった、エヴァとパイロットのシンクロする感じ、
エヴァがパイロットの筋肉であり血である感じが、ギリギリと伝わってきました。

冒頭でアスカが使徒コアを蹴り抜く力の入りよう、
爆弾使徒のフィールドを引き裂く感じ、等々。

「序」では、使徒のCG化が、あざとくていやらしくて、好きじゃない
と書いたんですが、
今回の使徒……特に爆弾使徒は、禍々神々しい感じ(なんだそれ)になっていて、
とてもステキだったと思います。


……。


デ、そこまで、なんですよね……。
他は、普通。
イヤ全体のクオリティは勿論とても高いと思うのですけど。
いわゆる普通の、普通に見てて分かる、分かってしまうアニメになった。

伝説的な、あの嵐のような論議を巻き起こした、
プレミアムな作品としての『ヱヴァ』ではなくなってしまったなあ……というのが、
オイサンのとても、とっても素直な感想。
そして寂しさ。

とても正直な話、
「この話って、初代『エヴァ』の作り直しの体をとる必要があったのだろうか?」
……ということまで、
ぼんやりと思ってしまいました。
もうバッサリと『エヴァンゲリオン2』にしてしまって、
キャラも話も、すっかり改めてしまっても良かった、それでも成立するんではないかな、と。
アスカのような誰か、シンジのような誰かたちが、
どこかで見たことのあるシーンを再現しつつ、また違う結末に辿りつく、
パラレルなようでパラレルでないハナシという方が、
……冒頭で述べた、「作り直し方の変化」とも相まって、
また面白みも出たんではないだろうか、と、オイサンは思いました。

  マそれがまた、全然カンタンな話ではないというコトも分かりますけど。
  実制作的な面でも、商業的な存在の面でも、作り手の納得性の意味でも。



■それが時代というものなのか



何がそんなにダメだったのか、イヤ全然ダメじゃないんだけど、
何と言えばいい?
……これが『エヴァ』であることの何が、オイサンの心にこんなに風穴を開けたのかというと……。

お話、展開、テーマの追い方……というのか、テーマに沿って話の向かう方向が
「ごく普通の方向」を向いていて、寂しかったのです。
TV版のあのトチくるった感じ、
テーマはハッキリしているのに、ハッピーエンドとは違うあさっての方向に全速で走っていく感じ、
だからこそ何がハッピーなのかが見えてくる、反面教師のような疾走感がなく、
「テーマはこうなのに、なんでそっちに向かって走って行っちゃうんだ!?
 オイサンの見ているものはなんか間違ってるのか!?」
というものすごいバカでかい囮を見せられている戸惑いと居心地の悪さ。
そういうものがなくなっていて、
……物足らないというか、とても寂しい。

それと関連して、
「みんな、カンタンで分かりやすい奴らになっちゃったなあ」
というのがすごく残念。

TV版では、あれだけ深く、重く、狂おしく抱え込み、背負いこんでいたものを、
ホンの数日だかの触れ合いの中で、シレッと融解させ、
解決の糸口を見つけてしまうキャラクターたちに、
「じゃあ、あの(TV版の)お前たちはなんだったんだよ?」
という疑問が湧いて出る。

あの重みがあったからこそ、苦悶する価値のある悩みであったと思えたのだが、
随分とイージーな子供たちになってしまった。
「触れ合いってステキやん、大事やん?」
みたいなことです。
TV版のキャラクターたちがそれをそれと分かっていたかは別として、
作り手たちには分かっていたはずのそれを、
TV版では安易に与えずにおき、それを今回何故あんなに簡単に、
答えとして与えてしまったのかが分からない。

そしてそんな簡単なことで、彼らが大事に大事に抱え込んでいたモノが
捨てられるようなものだったんだ!?
ということが、13年越しの今、すごく驚きとしてあります。
13年前にあなた方が描きたかったものは、一体何だったんだ。

  まあ多分、「それはそれとして、今回はコレ」って言われそうですけど。
  だって13年も経ってるんですもんね。

そうして解決の糸口を見つけて感じ入り、行動する彼らの姿こそが、成長であって、
鬱屈から抜け出した監督の、精神的な成長の答えなのかもしれないけども。
ならば、あのときこれを描かなかったのはなぜなのか。
あの時はあれが正解だったのか、
描けなかったのか、描きたくなかったのか。

もしくは、それが時代というものなのか。



■「モンスター」としての『エヴァ』



表現の面でも、トチ狂った感、突き抜けた感がすっかり潜まってしまった。
トチ狂いも、突き抜けもしないで描いてしまっているので
凄味が薄まってしまった。
TV版のあの、

  何を見せられているのかわからない感じ

が、起こっているコトのワケの分からなさ、
分からないゆえのものすごさ、

 「理解を超えたことが起こっているのだ!!」

ということがアリアリと伝わってくる緊迫感を感じさせてくれたのに……。
今回は、それもなく。

ラスト付近の絢波を救いだすシーンなどはそういうことも出来そうだったのに、
それもされない、どこかで見たような絵を、ただ奇麗に、ハイレベルにして出されても、
やっぱりそれは、「程度のスゴイ普通のもの」でしかなくて、
これまた残念。

この期に及んで「ネブカドネザルのなんちゃら」みたいな
謎ワードでドスを利かせてくるあたりは……正直、ちょっと醒めた。

  あとネブカドネザルといえば、
  中学の頃通ってた塾の先生が、「眠いけど寝ない=ネブカドネザル」とかって
  語呂合わせなのか何なのか分からない憶えさせ方をしてたのを思い出した
  (そんなこと思い出してるから醒めるんじゃないのか)。

あとそれと似た話で、
「コード反転、裏モード・『THE BEAST』!!」
とかいって、新キャラのマリさんが2号機を意図的に暴走? させる、
野獣モードみたいなことを使い始めるシーンとか。
あれも……正直どうかと思います。
なんつうか……安っぽい。
コードとかモードとか、そういう「在る感じ」を使って根拠っぽく見せてしまうと、
その根拠について重厚なバックボーンが『エヴァ』の世界にあるわけでも、
見え隠れしているわけでもないので、安っぽく見えてしまいます。

  これがその「コード」やら「モード」やらの言葉が、
  『パトレイバー』の中で使われるのと同じくらいの重みをもっていたら
  また話は違うのでしょうけれど。
  『エヴァ』の世界で重みをもつのは、A10神経だとか、アンビリカルがどうとかいう
  言葉のドスのきき方の方でしょうから……。

  あとマリさんは、ネルフジャパンと敵対的な、
  ネルフEuroとかそのまた裏の人とかなのでしょうね。
  だからドイツ製の2号機の裏モードとかを知ってるって話なのでしょう。

……まあ、そんなことでねー。
『エヴァ』特有のすご味、否、モノスゴ味が……まったく感じられませんでした。
そういう意味で、今回の『ヱヴァ・破』も、前回の『序』に引き続き、
やはり普通であったと。
オイサンには、感じられてしまうのです。

もっと、ワケのわからない怪物に襲いかかって来られたときのような、
逃げ出したいのに目を離せない、絶望的な脅威と畏れ。
……そんな気持ちにさせて欲しかった。

オイサンにとっては、そんな化け物のような存在感こそが
『エヴァンゲリオン』なのだから。



■その、雑感



新キャラの真希波・マリ・イラストリアスは、
殆ど見せ場ナシと言ってもいいくらいの扱いにしかなってませんでしたね。
登場シーンとか、最強使徒に単騎で向かっていくシーンとか、
良い意味でカッコつけるシーンは多々あったのに、
印象薄いし、ナゾなだけに薄っぺらな感じしか受けませんでした。

あーそうだ。
どうしてラストの「翼をください」を歌うのが林原めぐみだったんでしょうか。
イヤ、その雰囲気もちろん分かりますが……
林原めぐみの歌が、その意味をキープできるほどの輝きやクオリティをもっているとは……
オイサンには思えない。
超ド級のプロの歌い手を引っ張ってきた方が、物語のクライマックスとしては良かったんではないか?
……と、オイサンは思います。
あのシーンは、見ていてちょっとイラッと来ました。



■そして、TV版



最近関東では、その新劇場版の番宣を兼ねてTV版の一挙再放送をやってまして。
それを、他の番組とかち合わなければとりあえず録り貯めておいて、
たまに見たりしてたんですが。

テレビがデジタルになったせいか、
OPの激しい切り替わりがモヤってたり残像が出たりで
ちょっと悲しい気分になったりとかいう細かい不満はありますが
(BD版とか出ると嬉しいけどそれはそれで多分買わない)、
やっぱり今改めて見ると、当時は捉え切れていなかった細かな感情が見つけられて
ちょっと嬉しかったり、しますね。

オイサンが一番、ああ、としみじみ感じられたのが、
ケンスケの優しさでした。

第伍話『雨、逃げ出した後』の中で、
放浪するシンジ君が、
どこぞの野っ原で一人サバイバル訓練ごっこに興じるケンスケと出くわすシーン。
二人のテントの中、ふさぎこむシンジ君に対し、
延々一人で、独り言のように、
いつもの調子で飾らない言葉で自分のことを発し続けるケンスケ。

放映当時も、ケンスケがそうすることで
「シンジ君に対して何らかのアクセスをしているんだ」
ということは分かっていたのですが、
それが何なのか、オイサンはハッキリとわからずにおりました。
だけども今見るとそれが明らかに優しさ、
シンジ君に対するいたわりであることがわかる。

何かを引き出そうとしたり、反応を期待してそうするのではなくて、
ただ隣で誰かが自分に話しかけてくれることが安らぎになるのだと理解して、
「ただシンジのために」そうし続けるケンスケの優しさ。

こういうときにはそうしてやることが、人の、シンジ君の心を安らがせ、
自然で、楽でいさせることをわかっての行動だったんだと
今更ながらに気がつきました。

促すでも責めるでも、安易に同調するでも放置するでもないそのやり方が、
すごく優しくて、印象的に映りました。
とても鮮やかなケンスケの優しさ、
こんなにいいキャラクターだったのかと改めて感心した次第です。

トウジの前時代的男くささや、
ミサトさんの直情径行でベタなメインフレームは分かりやすかったのですが、
こういう細やかな部分は、134年前のオイサンには
まったく見えていない部分でした。


……。


今回の『新劇場版・破』が……十数年の後に、
そうした再発見の出来る作品になっているのか、と言われると……
今ンとこのオイサンには、ちょっとクエスチョンマークなのです。

BDかなんかで出たら、もう一回、
是非見直してみたいとは思いますけどもね。

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オイサンでした。



 

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2009年7月17日 (金)

■大きくなれない? -更新第259回-

焼きそばみたいな男になりたい。
オイサンです。

どんな男かは、皆さんのご想像にお任せします。
あ、でもオイサン、
焼きそばパンは好きじゃないです。
……って、シゴトバの後輩に言ったら
「人生の半分を損してる」
って言われました。

ということは、『CLANNAD』もやってないオイサン
人生の149%を損していることになりますが、オヤ?


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■アニメ感想
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本日は、こないだ書きそびれた
09年7月期始まりのアニメの感想くらいを。


  ■化物語


えー、オイサンそもそも、西尾維新は正直好きじゃないんですが。
好きじゃないあまりに、あんまり真面目に読んでもいないんですけども。

アニメならどうだろう? と思って見てみた。

端々の設定……なのか、民俗学的な部分に面白みは感じます。
感じますが、しかし……

なんていうか……あざとい。
小賢しい。
そしてめんどくさい。

多分、かなり原作のままなんでしょうね、コレ。
引き込もう、
引きつけよう、
リズムを変えてニヤリとさせよう……
そんな意図やサービス精神が、片っぱしから鼻につきます。

  先々まで突っ込んでいけば、
  ドカンと重たい何かがあるのかもしれませんが、
  そこに辿りつくまでの小手先くささがすごくイヤ。

多分、物語の構造はシンプルなのでしょう。
それにボリュームを出そうとしたり、
キャラクターを立てたりするのに、色々サービスをしている感じがある。
なんかもう、根っ子の部分だけ見たいです。

せっかく絵がつくんだから、もうチョイ、オコトバ軽やかにいけんか。
それが出来れば、多分、コアの部分を見てみたいという感情がある気がしますが、
……つか多分、それをやってしまったら
維新ファンは一切合財納得しないんでしょうね。
原作ファン向けにはこれでいいんだろうなあ……。

新房カントクのやり方が、悪い方へ悪い方へ影響を及ぼしている感じもします。
言葉が足りないものを、絵のパンチ力とカッティングで補うのが
新房カントクの手法、だと思っているのですが、
言葉があまりに十分すぎる、過剰な西尾維新の作品にさらにその補填を行うと、
見ていてホントもう、めんどくさい。

全部見ればまた違ってくるんでしょうけど、
全部見せようとするヒキのための工夫がもう……イヤなので、
ちょっとオイサンには無理っぽいです。
後ろから読んだり見たり、してしまいたいタイプのお話です。


あ……今わかった。


後ろから読んだくらいでつまらなく感じるようなお話は、
オイサン、もう読みたくはないんだ。
そういうことだ、きっと。
結末も、過程も、全部分かっていても、
その読み解きが面白いものがみたいんだ。
そういうことか。

ゲームも2周目からが本番の人ですしね。オイサン。
なるほどなあ。

しかし、今期は新房カントク、『絶望先生』とのダブルヘッダーか。
すごいです。
でも多分……もう、どっちも見ない。


  ■かなめも


隆盛著しい、芳文社のきらら4コマモノ。
とりあえず一話だけ見た。
うーん……名作『まほらば』に近い匂いがするものの、フンイキだけの気もすごくする。
まあゆるく見てはいられるし、お話を楽しみにするようなものでも今のところないので、
空いた時間にゆるっと見てしまう感じでしょう。

入りの動機が思いのほか重たかったのは好感度高いです。

しかし、この漫画の原作者さんは、住み込みの新聞奨学生とかやってたんだろうなあ。
でないと、こんな題材、わざわざ漫画にしようなんて思わないだろうしなあ。
苦労人だあ。
だけどそこまでして学校でて、漫画家になっちゃった……?

イヤそれが悪いっつうんじゃないけど、
そもそもの目的がそこだったんだろうか、という疑問が……。


  ■うみねこのなく頃に


なんか知らんが、30分、見ながら音速で飽きた。
もう見ない。
ホントに好き嫌いだけなんだけど、
こういう「お話」で引っ張ろうというモノは、オイサンの性分に合わないんだ。


  ■うみものがたり


なん……だと……?
『ARIA』的ふんわり癒しアニメだと思っていたのに、
まさかの変身バトルヒロインモノにシフトチェンジ。
うーん……。
正直、もうお話にもキャラにも興味はない。
アスミン成分と沖縄弁成分だけだなあ。

ゆっくりフェードアウトしていくことでしょう。
しかし、提供が松竹ってところに妙な凄味を感じてしまうのは何故だろう。


ひとまずそんな感じ。
……ホントに好き嫌いだけしか言ってないな。
どうしようもねえ。


 

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2009年7月16日 (木)

■いつか空に届いて ~アコガレダイエット~ -更新第258回-

リンゴジュースうめぇー!
オイサンです。

いやもお関東も梅雨明けいたしまして、すっかりの夏空です。


さてオイサン、この3ヵ月半ほど、密かにあるコトを続けており、
知り合いにもバレないようにとここにも書かずにおりましたが。
本日、シゴトバの健康診断なんてものがあったので解禁します。



  20kgの減量に成功しました!



言っておきますぞ!
これもヒトエに、絢辻さんのおかげだ(本当)!
『アマガミ』の初回プレイ終了の3月の末日。
それから約3ヵ月半、ちくちくと続けてきたことの、これは成果なのです。



■ヤセても枯れても、煮ても焼いても



思えばその昔から、
『To Heart』でヤセ、『北へ。Diamond Dust』でヤセしてきましたが、
今回はその中でも、最も意識的で継続的で、大きな成果が上がった。
いやあ、嬉しい。
ギャルゲーダイエット……その神秘の手法の全貌をここに公開!

 1)何も知らずに『アマガミ』を始める。
    → 絢辻さんの正体を知る。
    → ショックのあまり胃をやられる。
    → 「……胃の具合も良くないし、ついでにダイエットすっか……」
    → 痩せる(第一次・完 ※1)

 2)何も知らずに『アマガミ』2周目を始める。
    → 絢辻さんの「スキBest」をクリアする。
    → 感動のあまり胃をやられる。
    → 「……胃も治んないし、ダイエット続けるか……。運動もしてみよ」
    → 痩せる(第二次・(継続中))

  ※1:第一次のプレイでは、「ナカヨシ」エピローグに
    とどめておくと第二次でより大きな効果が期待できます。

……。
驚いたことに、ホントの話ですよ。

 もし、真面目な細かい手法をお知りになりたい方がおられたらコメントでも下さい。
 改めてなんか書きます。
 ……画期的なことや大したコトは、全然してないんでアレですけど。
 地道が一番みたいです。


どこかのオタクの王様が、
「ゲーマーならゲームだけで痩せてみろ!」
とか、したり顔でDSのゲームのチラシをうってましたが、
お前なんかよりはるかに純粋に、ゲームからの動機だけでヤセてやったぜ
ザマアミロ!

……とはいうものの、体重はまだ3桁台をキープしてしまっているので
(お前モトモトどんだけだったんだ、というツッコミはこの際ご遠慮願います)、
「痩せたか!?」
と問われれば、
「結果的には太ったままです!」
と答えざるを得ないのですが。

  だって、20kgも落ちたのに、見た目で気付いてくれたのなんて
  ホンの2、3人ですからね……(´・ω・`)
  マ脂肪落として筋肉増やしていったので
  全体的なボリュームに変わり映えがしないってのはありますが。

この先も油断せず、じりじりと適正な体重目指して続けて行きたいと、
このように思う所存でございます。
いわゆるリバウンドとやらも恐ろしいです。



■超次元からの呼び声



オイサン、リアルで誰にナニを言われようが、
腰部アクチュエータから異音がしようが、
体重落とそうなんてケほども思いやしませんが……
美しいキャラクター、面白い物語、
そんなものさえあれば、それだけで動機になるってもんですよ。

いったいどこのどいつでしょうか、
「2次元からは何も持ち帰れない」なんて言ったのは。

……オイサンは昔っからこんなんです。
よく「意味が分からない」と言われますけど、自分でもようワカランです。

別に、絢辻さんに何を言われたワケでもありません
(会話モードに似たような話題はあったけども)、
ただ、その物語があまりに素晴らしかったから、
自律的に・強く・美しく生きる彼女の素晴らしさに、
少しでもいい、近づきたかっただけなのです。



憧れ、ってやつです。



「吾、焦がれる」と書いてアコガレ。
……なんだろうねえ。

そりゃ、このトシになって感じるコトでも考えるコトでも、
ましてや実行に移すコトでもないと、思わないじゃないさ。
キッカケを訊かれりゃ、答えることに躊躇いもあります。

だけど、しょうがないじゃないか。
ホントにそれで、そんな気持ちヒトツでここまできちゃったんだもん。
健やかに生きるための原動力になるのなら、それがなんだっていいじゃないか。
他にやり方を知らないんだ。
誰かこの気持ちに、納得のいく名前をつけてくれないか。



■寄り添うことも出来ない



思うに、どこまでいっても生身であり、三次元であるオイサンですが、
こうして思考や感情を文字にして画面の向こうへ置いたときにだけ
自分の断片が二次元として存在できている……そんな気になるのです。

であれば、
こうして限りなく自分の断片の全てを二次元に配置することを続けていけば、
いつか二次元に自分が顕現するんじゃないかと、
そうして出来上がった自分が、
詩織や、風間さんや、絢辻さんと巡りあう日が来るんじゃないかと、
そんな夢を見ます。

そうすればキチンと頭を垂れて、
「ありがとうございます」
と言えるのでしょうけれども。

マ多分、んなこた一生ないんでね。
せめてこうして受け取ったものを、
どうにかこうにか自分の望むカタチで、世の中に還元することで
感謝の気持ちとして表明して行けたらなあと、思いますよ。


オイサンでしたね。
今日もね。


 

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2009年7月15日 (水)

■親の心、ゴジュラス -更新第257回-

馬の耳から血が……!
オイサンです。


 ◆「パパと食べるゴハン、楽しくない」と言われました(涙) [大手小町]


うーん……。
オイサンの意見としては、どちらかといえばダンナさんよりです。
程度の問題はありますが、
それでも若干キビシ目くらいにしつけて丁度いい、と思います。

まあこんな話、オイサン自身の経験のハナシにしかなんないんですが。


  ■パパは年中苦労する(古っ)


オイサンの父は、色々やかましく言う人でした。
世間的に見てキビシイかと言われれば多分さほどでもなく、
中の上、くらいだと思いますが。

 ヨノナカ、厳しい人はホント厳しいですからね。

茶碗の持ち方、箸の持ち方・使い方、
くちゃくちゃ音をたてるな、肘をつくな、
食事以外でも、
フスマやたんすは開けたらしめろ、
返事は「ハイ」だ、
バスタオルはちゃんと広げてかけろ、
等など。

オイサンも、今現在それらを全部守れているワケではありませんし、
子供心に「やかましいな」と思っていました。

しかしこうして大人になってみると、
そうして叩き込まれた色々が、
端々でオイサンの「悪い雰囲気」「カンジ悪さ」を、
取り払うのか覆い隠すのか知りませんが、
人に対するときの助けになってくれているなあ、と感じる場面が多々、あります。

それら身についたもののおかげで、
「随分とラク・トクをさせてもらってるなあ」
と感じることが、やっぱあるワケです。
特に自分よりも上の年代の方・エライ方相手になればなるほど、
その威力は増しているように感じるのです。

  まあ、親父殿と似た価値観の持ち主がその辺の年代や地位に揃ってる、
  ってだけかもしれませんが。

ですから、ひとたび慣れて身についてしまえば、
色々言わねばならないことも徐々に減っていくでしょうし、
最初のうちだけとガマンして、
身につけておくのはいい事だと思いますけどね。

マうちの父もああ見えて人間なので(どんな見た目だ)、
理不尽に感じるようなコトをいう場面だって多々ありますし、
今思っても「アレは何のためだったんだ?」
なんていう、しつけだったのか、ただ感情的になったのか、
よく分からない話もありますけどね。

その父も齢50を超え、オイサンら子供が大きくなってからは随分緩みましたが、
それでもあれだけ色々言うのは自分でもくたびれるだろうなあ、
というくらい、石部金吉金兜(ってこんな言い回し分かる人間いるのか)な
カンジの人でした。
冗談もロクに言わないし、聞いてもくれないような。

  あ、「でした」って、生きてますけどね。

実際、緩んでからは父自身も、
随分自分の言ってたコトに反した行動を取っているのを見て
「ああ、やっぱ自分でもチカラ入って、頑張ってたんだな」
というのが垣間見え、微笑ましくありがたく、感じたものです。


  ■母はハハハハハハハハハwwwwww(爆笑)


では母はどうだったのかというと、
どちらかというと冗談好きで大らかな人です。
今もそう。
そしてワリとだらしない。

しかしだからといって、
父のそういうスパルタン仕様にその場で反発することもせず、
オイサンらがしつけられたあとでソソソと寄ってきて、
慰めてくれるというか、子供側に同調してくれてフォローしてくれる、
という図式が出来上がっていたように思います。

あのコンビネーションが、夫婦で示し合わせてそうしていたのか、
互いの性分から勝手に出来上がった図式なのかはわかりませんが、
いずれにしても、
悪役を買って出てまで色々しつけようとした父も、
自分の感情をこらえてそれを受け入れ、陰でフォローに徹した母も、
なんだか立派だよなあ、と思うわけです。

なので、冒頭の記事を投稿していたお父さんはショックなんか受けてないで、
そんなガミガミいうお父さんとのご飯が愉しいわけはない!
と開き直ってですね、悪役に徹し、
ガンガンにしつけて上げて欲しいと思います。

夫婦でキチンと刷り合わせて、コンビネーションを組むってコトは、
大事だと思いますよ。
お互い、オトナなんだからさ。
全ては、子供のために。

  しかし思えば、婿養子で、
  母方の重鎮(祖父・祖母・曾祖母まで)がドシリと構えていた我が家において、
  それでも自分の方針を貫いた父は……すげえのかもな。
  自分の正義に、さぞかし自信があったんだろうなあ。

まあ、アレですな。
結婚するときは「子供をどんな風に育てたいか」ってことも、
キチンと話し合っておかないとあとで大変ですよって話ですな。

子供が将来、そのありがたみを必ず感じるかといわれれば、
……それも分かりません。
保証の限りではありませんさ。
ていうか、それを感じ取れる人間に育つか、そうでないかも、
親のヤルコトナスコトに依るところが大きいんじゃないかと、
オイサンは思うのでした。






……って言うハナシなんだけどさ、
絢辻さんは子供、どうしたい?






え? なになに? 聞こえない。
うん。 なに? アレ?

なになになに? 痛い。
痛い痛い。
千切れる。
千切れる。

チギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレるチギレる。





 

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2009年7月14日 (火)

■神様のくれたすれ違い・2~焼けぼっくいに火がついた編 -更新第256回-

今日も今日とて、にょろにょろと。
『アマガミ』ing Day's in 輝日東.

先日の記事で、
「オイサンはギャルゲーをやる時、
 複数のシナリオが並走することで起こる、予期せぬ出来事に、
 心の揺らめきを感じ、喜びを感じたい」
というようなことを書きました。

丁度まさに、そんなことが起こったので、書き記しておきたい所存。



  ■梨穂子と、薫と、七咲バクダン



今回のプレイは、薫最優先。
サブで引き連れているのは梨穂子。
現在11~12日目、二人とも、ランクはアコガレ。

古くからの幼馴染と、
思春期からの悪友が、同じ強さの感情でもってオイサンを見てるんですよ。
タマランですバイね ( ← まさに紳士。超紳士)。

デ、そんなある日。


■朝──七咲バクダンと、今後の予定
七咲さんの行動マップ上に、数日後に爆発するバクダンが点灯します。
イヤー!
爆弾イヤー!!
……今回、七咲さんとは特に仲良くするつもりもないので
別段放っておいてもプレイそのものには特に影響ないのですが……
イヤダー!!
七咲とひびきちゃんセンパイちゃんに、ノゾキの嫌疑をかけられるのはイヤなのーーー!!

……という、全然論理的でも効率的でもない感情最優先。
この先の3日間のウチ、2日の放課後はバクダンの火消しに費やす必要がある。
さらに、もう一日の放課後は薫のイベントで使いたい。
なんだかギリギリだが、まあ問題ないだろう。


■昼休み──梨穂子ママのイジワル
その日、日中はとくに薫さんのイベントもなかったので、
お昼休み、気紛れに、ノータッチだった梨穂子のイベントを
新たに開いてみる。
ポリンっとな。
……おやおや、梨穂子ママじゃないですか。
学校まで、一体何のご用事です?

  梨穂子ママ「梨穂子、水着を忘れてったの。
          悪いけど、放課後にでもあの子に渡しておいてくれる?」

……放課後……ッすか。
オイサン、ワリと立て込んでる感じなんスけど。
こうして、めでたく放課後イベント一個追加……。

しかし、待テヨ。
追加になったイベントマークは二つ。
一つは、期限が本日中の、放課後イベント。
これは間違いなく、すんなりと梨穂子に水着を渡しに行くものだろう。
もう一つは……?
こっちも期限は今日中だけど……発生時間が、休1・2・昼・放課後、どれにもマークがない。
ということは、自動発生イベントだな。
自発的に渡しに行かなくても、何らかのフォローが発生する流れか。

ヨシ、分かった。
ここは、梨穂子の方は自動フォローに任せるとして、
薫との放課後と優先しよう、そうしよう。


■放課後──結末
理科準備室で、薫としっぽりとした蜜月の時を過ごし、
……帰宅。
アレ。
ウチ帰ってきちゃったよ。
どうなんの?

結局その晩、家の電話が鳴り、梨穂子に軽く文句を言われる。
デ、話はそれで終わるかと思いきや、
翌朝、オイサンの机の上にあった梨穂子の水着入れを先生に見つかって
水着ドロの嫌疑をかけられる事態に発展するも、
梨穂子と二人で職員室に事情を説明しに行って難を逃れる、という展開に。


  ……。


コレ。
これですよ。
こういうの。

七咲バクダンの絶妙な発火点と焦燥感。
待たせ続けた薫と、相手が梨穂子なら……という慣れた距離感と油断。

これが梨穂子シナリオ一本で進めていたら、オイサンなんてのは小心者ですから、
「水着を届けるのを怠る」なんて選択を、先ずしないワケです。
ですから、今回の選択は、ある意味苦渋のレアケース。

勿論、選択肢を埋めるためにあとからそっちを見てみる、というコトはいたしますがね。
しかしその場合と、こういう自然な流れで発生した場合とでは
リアルの心で感じるものの暖かみが違う。

薫との放課後を優先した僕を、
電話で詰めはしたものの、エヘヘと笑って許してくれたばかりか
水着ドロの汚名返上の手助けまでしてくれて。

 「おあいこだよ~」

と笑ってくれる、その好意にも釈然としないと頑なな僕を気遣って、

 「じゃあ、アップルジュースで許してあげるー♪」

と片目をつぶる幼馴染。
その笑顔のなんと眩しいことか。
その輝きは、リアルの心をチリチリ苛む後ろめたさに後押しされて、
何倍も暖かな光を放って見えるのです。

今回のことが原因で、梨穂子、水泳の単位オトしたりしないだろうなあ?
……なんていう、あり得ない無用の心配までもしてしまえるわけですよ。

……梨穂子……。

…………。
………………。
……………………ハッ!?

イカンイカン!
何を考えてるんだオイサンは!
今回は薫でクリアするんだろ!!
これ以上、薫さんをお待たせする気ですかよ!?

ぬおおぉ、でもなーっ!!(でもなー、じゃねえ)
こんなことしてるからいつまで経っても終われねえんじゃねえかよーッ!
オトナになれ俺ー!
果たして、アホなオッサンの恋の結末やいかに。


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■リョーコとカナの、Sweetも甘いもカミ分けて!
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毎週月曜日は何の日!
『アマガミ』Webラジオ「良子と佳奈の アマガミ カミングスウィート」
の更新日です! 本日は第16回です!




  とりあえず、ドラマだけ聴いた。



……今まではドラマなんかそっちのけでトークパートばっか聴いてたのに、
絢辻さんメインになった途端この男は……。
何年ぶりだろか、
ラジオドラマをこんなにドキドキしながら聴くなんてのは。

なのに、うーん……。
今週も、絢辻さんがお父さんに何を言われたのかは分からなかった……。
引っ張るなあ、モウ。

ちなみに、このドラマの絢辻さんは、
ゲーム本編の絢辻さんとは別物だと思って聴いているオイサンです。
だって、主人公に心を許した後にしては、主人公への接し方も声のトーンも、
本編と随分ちがうんだもの。

コレはコレで、というスタンスで受け取めています。

そして絢辻さんが大変な時だというのに
イランことばかり考えている橘さんに、モノスゴイ憤りと苛立ちを感じます!
いや、ここは笑ったり喜んだり、
「ぃよっ、さすが橘さん! 変態紳士の鑑ッ!!」
とかいっとくところなんでしょうけども。

ぬええーい、
貴様なんぞに絢辻さんを任せておけるかァーッ!!


……と、すぐにでも乱入したい気分の、
ちょーどあと1カ月で34歳になるオイサンです。
ワリと本気で。

  ……好きな女とよその男の結婚式に呼ばれた男の気持ちが、
  なんかわかる気がする……。

しかしそれもかなわぬ想いよ。
だからせめて橘さん、しっかりしてくれい!!
俺の思いは、あんたに託すしかないんだ!


以上!
七咲と商店街で会うシーンのたびに、
カレーうどんが食べたくなるオイサンでした。

あーもう、こんな時間なのにカレーうどんが食べたい!
ゆかにゃん作って!


 

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2009年7月13日 (月)

■箱庭キンギョの世界地図 -更新第255回-

日曜日の最後の買い物で、小銭がキレイに無くなると、

「この週末の買い物の全ては、
 この時のためにあったのかも知れない……!」

と運命を感じてしまいます。
オイサンです。

移ろう日々の由無しことを、そこはかとなく書きつくる、
9bit目も目前の更新第255回。
だらだら日記と感想で、オーバーフローをやっつけろ!


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■狂える金魚
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休みの日に、オイサンがよくランチを食べにいく豆腐料理屋さんがあります。
以前も、ちょっとだけ記事にしたことがあります。

そのお店のカウンターには小さな、本当に小さな、
小学生が獲ってきた虫を無造作に放り込んでおくような水槽が置いてあり、
そこで一匹の金魚が飼われています。

その金魚はオイサンが初めてそのお店に行ったときからそこにおり、
水槽にも、
「H17. 3月中旬生まれ」
と書いたラベルが貼ってある。

彼……或いは彼女かもしれませんが……
その金魚は、生まれてこの方4年あまり、
20センチ四方もないようなその水槽の世界しか知らない。
果たして今この時、彼の目にこの世界はどんな風に映っているんでしょうか。

彼は情報を持ちません。
世界というものが、実はどんな姿をしているかを知りません。
もちろん、彼がどんなに大きな池や、湖や、河に生まれていたとしても
それを知ることは無いのでしょうけれど……。

しかし、彼には本能というものがあります。
金魚の世界で4歳というのは、果たしてどのような年齢なのか。
少年なのか、青年なのか、はたまた立派にオトナなのか。
老齢なのか。

教えられないとはいえ、
彼の体は、この先、何をどうすれば良いかを知っている筈です。
しかしその、体は知っているのに、
そのつがうはずの相手を見たことも、出会ったこともない。

混乱……しはしないのでしょうか。
自分の根っこが知っている筈の世界と、本当の世界は違う姿をしていた。

透明なプラスチックの水槽越し、
水草や、水底に敷かれた小砂利にむけて
口をぱくぱくとはためかせる彼の、閉じられることのない瞳は……
オイサンには、疾うに発狂しているように見えたのでした。


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■男の歌、女の歌
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……とかアオると演歌みたいですが、男性が女性に向けて書いた歌詞と、
女性が男性アニオタ向けに書いた歌詞。
そんな話です。


 ■その1:熱烈歓迎わんだーらんど


まずはこちら、現在絶賛放送中の百合ゆりオッパイ麻雀アニメ、
『咲 -Saki-』からエンディングテーマ、「熱烈歓迎わんだーらんど」。

畑亜貴さん……。
この人の意味の分からない単語を並べた歌詞は、
なんでこんなにも、毎度毎度オイサンの胸にブッ刺さるのだろうか。
他のオタクの皆さんはどうなんでしょうか? 刺さってますか?

■熱烈歓迎わんだーらんど


『Glossy:MMM』の

 ♪さめた気持ちなんて 自慢にならない
   カッコワルイね チョットズルイね
   本音があるでしょ?
   ~
   隠したって ダメだよ! Bunny! Bunny!!


が、グッサリきてしまうのは……
……身に覚えもあることなのでマア理解も出来ますし、
この言葉の羅列ならば、意味もイメージも繋がるので、
思いつくことも、マア何とか、理解の範疇ではあります
(オイサンを「子猫ちゃん」呼ばわりしたことは許せないが)。

しかし『熱烈歓迎わんだーらんど』の

 ♪見つけたユメ 探した夢 遊びの中で
   指が躍れば 熱烈歓迎

  感じてユメ 念じた夢 カタチがあるよ
  長方形 正方形 三角形のどれかだ!


って、これはなんで思いつくんだ、こんなコトバ!
前半はまだいい、後半、これはなんだ!!

コレだけ意味の分からないコトバを、どうやって思いついて、
それが人の胸に刺さるモノであることを、
何とすり合わせて、どうやって確信しているんだこの人は。
そしてさらに何故、それがオイサンにはピンポイントに刺さるんだ。

受け手にすら自覚のない感情を、一体どうやって探り当てて、
それを言い当てる言葉をどうやって構築しているのか……。
カンなのか?
リクツじゃないのか?
それにしたってすげえ。
悔しい。
底知れない。
この人だきゃあ、本当に底知れない。


  「21世紀の4コマ漫画は、ここから始まりました」


と、『あずまんが大王』の新装版コミックスの帯にアオってあった
それは確かにそうかも知れない。
オイサンも確かにそう思います。
……と同時に、21世紀のアニソンの歌詞の世界は畑亜貴から始まったと、
オイサンは思うのであります!!


 ■その2:ここはグリーン・ウッド ~少年よ、乙女の鋼の心を抱け~


土曜日。
フと立ち寄ったカメレオンクラブで見つけた、
『ここはグリーン・ウッド ボーカルベストコレクション』。
人間古いなオイサンも。

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上記の畑亜貴が新世紀萌えオタ攻略の必携アイテムなら、
こちらはアラサー~アラフォーの隠れ腐女子からやみのころもをはぎ取るための
「ひかりのたま」。
80年代中ごろから90年代初頭にかけて、
恐ろしい人気を誇った男子寮モノ少女マンガのVocalアルバムです。

「緑の乗車券」
「ノー・ブランド・ヒーローズ」
「雨やどり」

等々が聴きたくて購入したのですが……。
オイサンの聴いたことのなかった代表曲、
「ここはグリーン・ウッド」が全てを超えて素晴らしかったです。

■坂本洋 ここはグリーン・ウッド


……オイサンは、ずーっと昔から思っていたのですが。
どうして少女漫画ってやつは、少年漫画よりもずっとシビアで、心情的にリアルで、
そして少年漫画よりも、真実に近いことをサラッと言葉にするのでしょうか。
そのことは、この歌の歌詞にも、恐ろしく如実に表れているように思います。

  ♪フザけ合っても いつだって
    どこかリアルな気がしてた

  ♪たとえ君が迷い込んでも
    やさしくなれない時もあるのさ


という冷たさへの素直さを含んだ歌詞や、

  ♪どんな無邪気な笑顔よりも
    泣き顔でいたいこともあるのさ


という、弱い自分を肯定的に、現実的に迎え入れようとする歌詞。
そして何よりも、オイサンが強く打たれるのは、
自分たちの居場所を

  ♪ここは”ピカレスク”

と傲然と言い放つ、その力強さとしたたかさ。
これは、同年代の少年の心には、きっとないものだ。

  最近のお若い方には、多分ある程度当たり前に備わっているんだろうな、
  という雰囲気は、時代とともに感じるようになりましたけども。
  少なくとも、オイサンが少年だった頃の少年たちには、このセンスはなかった。

フィクション・娯楽の世界においてすら、
こういうロジックが認められるようになるのは青年誌以上の精神年齢をもったものの中で、
しかも若干の悪意を背負った人物像にのみ許されるモノのように思います。
ある意味、オッサンの中に住まう少年の心にしか許されないものです。

こういった若干の後ろ暗い歌詞のあとには、
ポジティブな単語で少女の抱く夢の中の少年像をフォローする作りになってはいますが、
それでも少年たちが、そういうリアルへの強さを獲得したものであることを
よしとする像が、歌詞の上で確実に結ばれている。

少年漫画では、それらのファクターというのは、
悪であるか、フタをしてしまって見えないものとして扱われることが大半。
オイサン的にはそういうセンスは、男でも、
若い頃・幼い頃から持っていてもいいものだと思うのですが……
この差は一体、何なんでしょうね。

マ、
「男の恋は『別名で保存』、女の恋は『上書き保存』」
なんてうまいこと言われるように、男性と女性では、
あらゆることにおいてシビアさや、リアリティのとらえ方が違うのでしょう。

思えば男は、法律や倫理を抜きにしたらば、
そもそものカラダの作りという意味では、伴侶選びに失敗しても
すぐ次を探しに出かけられるように出来てます。
構造的には、複数の女性に対して、生物本来の目的である生殖の同時進行が可能なワケで、
だから上書き保存をする必要がないし、
むしろ、別名保存が出来ないと不都合なように出来ている。

反して女性は、伴侶選びに失敗してしまったら……そしてそれが種付け後だったりすると、
1年近く、棒に振らねばならない。
だからその相手選びは慎重に行う必要があるし、
めぼしいものは確実に、貪欲に手に入れる必要がある。
だからそもそも別名保存する意味も薄いのでしょうし……
他の個体との競争も、おのずと激しく、貪欲に、リアルに、シビアに。
……ならざるを得ないのかもしれません。

だからきっと、幼い頃から、
少女の社会は男から見てもシビアで陰湿で、容赦のない世界なのでしょうね。

そこを乗り越えるための「常識」としてその倫理観は必要なものなのでしょうし、
夢に見る「少年」たちにも、その程度の強さを持ち合わせ、
そして理解を示して欲しい、という願望の表れなのかもしれません。


……オトコなんて、いつまでたってもコドモですからね。


……しかし……なんだろなー。
この曲聴いてると、
輝日東の面々全員をフィーチャーした長編が一本、
書けそうな気がしてきたぞ。
やっぱパワーのある歌は違うなー。
イヤ多分書けませんけどね(アカンがな)。


……。


えー、本当はこの後に、09年7月期のアニメで新たに見た、
『かなめも』
『うみものがたり』
『化物語』
『うみねこのなく頃に』
の感想などを書こうと思ったんですが、ちょっと時間がないのでまた別途。

マとりあえず、さっくりいくと、
『化物語』と『うみねこ』は無えな、と。
肌に合わんですバイ。


以上、夏は冷やしで冷やしGガンダム。
オイサンでした。


 

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2009年7月12日 (日)

■誘われないのに 断る セリフを憶えて。 -更新第254回-

首尾よく『ドラゴンクエストIX』をゲットしました、
オイサンです。

しかしまあ……ちゃんと始めるのは、随分先になりそうです。
だって、『アマガミ』も全然終われませんしね。
終わりにする気も、サラサラないですし。
まだまだこれからよ。

オイサンは携帯機を携帯して表でゲームするのはあまり得意ではないので、
空き時間を利用して、とかも出来なさそうですし。
表で出来るのは、せいぜいレベル上げくらいでしょうね。
表でやると、なかなか感情移入出来ないので
お話を進める気にはならないんですよね……。
音楽も鳴らせませんしね。



  ■ついでに、アクセス数について考えてみる。



……こういう時節に乗ったネタを、
鮮度が落ちないウチに記事にしてバンバンアップしていけば、
多少はたくさんの人が遊びにも来てくれるんでしょうけど、
それが出来ないのがオイサンの弱いところです。
モノゴト、自分のペースでしか進められませんからね。

とはいうものの、ここ3、4ヶ月ほど、
この『ゆび先はもう一つの心臓』を色んな人に見てもらえたらなあ、と、
オイサンらしからぬ欲を持っておりました。

それは他ならず、『アマガミ』に……絢辻さんに対する自分の思いを
色んな人に聞いてもらいたかったからですし、
同じ『アマガミ』のプレイヤーたちに、
「どうだ手前ら、オイサンの愛が一番なんだぜ!!」
という……なんとも身の程をわきまえぬ、
宣言のような心を知らしめんがためだったのです。

『アマガミ』が出たばっかりだったというコトもあり、
また、時期的に『けいおん!』なんていうキャッチな話題作があった時期でもあったので、
そういうことについて書きたいことをガツガツと書き、
小賢しいとは思いつつも、普段楽しませて戴いている有名な方のブログに、
オッカナビックリ、TBを送らせてもらったり、してみた。

  ……モチロン、ただの売名行為になってしまわないように、
  ホントに自分が思っていること、大事にしたいことだけを記事にして、
  失礼の無いようにやらせてもらったつもりではありますよ。

するとまあ、狙い通りというか、至極当たり前のハナシなのですが、
ここ数ヶ月、これまでよりも随分と大勢の方が見に来てくださって、
……それでも総量は微々たるものなんですけども……
中にはそれ以外の記事も面白いと思って頂けたのか、
継続的に見に来てくださる人もいてくださるようで。

ありがたいお話です。
本当にありがとうございます。



  ■読まれたい言葉たちの集会



デ、それらのコンテンツの世間的な盛り上がりもひと段落して、
徐々にアクセス数も落ち着いてきた。
そうして一山越えてみて……
ここのあり方について、もう一度ちょっと見直してみようかな、という気分です。

ホントに大勢のお客さんを集めようと思ったら、
お客をキチンと獲れるだけの、骨となるコンテンツが必要になるんですけども。

それは、個人ニュースサイトみたいな「情報」だったり、
人の心をつかめるイラストだったり、
マンガだったり、
音楽だったりもするでしょう。
或いは、いろんなモノのレビューだったり。

オイサンが例えば、アイドルであったり芸能人ででもあったりすれば、
今のように、日常の由無いことをただ徒然と綴っていくだけでも
お客さんは集まって下さるでしょうが、そういうわけでもない。

どこまで行っても、この『ゆび先はもう一つの心臓』は、
どこにでもいる感じの、オタクなオッサンの趣味の日記ブログです。

日常のなんでもないことをただただ書き綴っていったって、
その面白味なんてのは高が知れています。
よっぽど、世の中を見る視点だとか、
文章それ自体に面白みを出すチカラを持っていれば文章一本でももつのかもしれませんが、
如何せん、どうやらそれも覚束ない。
相当に気合が必要です。

  ご覧頂いている通り、
  一般性にも大きく欠ける話題が大半ですしね。
  へっへっへ。

勿論、文章それ一本でやっている方もおられますよ。
世間で耳目を集めるような事柄に対して真面目に考え、
一家言も二家言も持っているような方々の意見的ブログだとか、
ライフハックというのか、
「大勢の方々が共通して持つ悩みや困りごと」のようなことに対して
前向きな解決方法について、論じておられたり、と。


……けどなあ。
真面目なのもなあ。
困っちゃうよなあ。
困っちゃうでしょ?
ねえ。



  ■『ゆび先はもう一つの心臓』という場所



お前どないしたいねん、と突っ込まれそうですが、
オイサンの書くことというのは、
そうした咀嚼や問題意識・提起とは無縁の、
ぽややんとした気持ちの吐露で終わることが大半。
多分、その気持ちの源泉というものに興味がある方でないと、
楽しく読んでは戴けないと思います。

  もちろん、そこに興味を持たせる工夫とか文字のチカラとか、
  そういうものがオイサンに足らない、
  ということも存分にあることは理解しつつ。

オイサンには、世の中の事象に対する、意見や、見識や、怒りがあるワケでない。
政治のこともよくワカランし、
人の心や流行に敏感なワケでもなく、
世に、広く浅くも、狭く深くも、訴えられるように、オイサンは出来てない。

なんというか、ホントならシゴトバの朝礼ででも言いたいようなコトを、
朝礼でも言うワケにもいかないような内容なのでここに書いている、
みたいなトコ、あります。

以前、
「たくさんの人に見てもらえるように、ここを変えるぞ、変わるぞ」
というようなことをちょこっと書いたわけですが。
あれからよくよく考えてみれば、
オイサンが本当に頑張るコトは、
ここに書くようなコト、
ここにうまく収められるようなコトではなかったな、
という結論にいたってしまったワケです。

別に、ここの手を抜くって言ってんじゃないですよ。
「ゆび先はもう一つの心臓」は、
これまで通りの「ゆび先はもう一つの心臓」らしさ全開で行きます。
こことウッカリ波長がマッチしてしまった方々に向けた、
オタクなポヤヤン親父の、ウラ朝礼。

声張っていきますよ。

ときどきは真面目なことも言うでしょう。
トシ相応のぼやきや、考え事も詳らかにします。
ネタミもソネミもヤッカミも、面白ければ言いましょう。

誰を代弁するでなく。
笑ってもらえりゃめっけものだ。

そんな感じで、皆さんもね。
多分、ここが劇的に面白くなったり、っていうことはないと思いますので、
ゆっくりゆっくりね。
歩みや変化への対応の遅いオイサンですから、
それを安心感や安定感であると前向きにとらえて、今まで通り、
遊びに来てもらえるといいんじゃないかなと、このように思いますよ。

こういうのをなんていうかご存じですかね。
「ヘタの考え休むに似たり」とか「元の木阿弥」ってんですよ。



  ■だけども、笑ってくれた彼女のために



ただねえ……。
「手帳の中のダイヤモンド」の第五章・Pre Storyを書いてて思ったこと。

定期的に、ああいうのが載るのはありなのかもなあ、とは、思っています。
あれは……オイサンが頑張ることの端切れですが、
とっても大事な端切れです。

アレにもっと一般性を持たせて、かつ面白く出来たら、
それ目当てで来てくれる人を捕まえられんじゃないかって、
そんな企みはまあ、あったりなかったりで。


どうでしょうねえ。
楽しんでもらえてますかね?


オイサンでした。


 

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2009年7月11日 (土)

■10年前の流れ星 -更新第253回-

■星空のパワー


久しぶりに口ずさみながら聴いたけど、
普通に完璧に歌えて自分でびっくりした。

10年前、今よりさらにもっと弱っちかったオイサンに、
ちいさな勇気をくれた一曲。
おかげで今も元気。


 

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2009年7月10日 (金)

■神様にもらったすれ違い -更新第252回-

サテ、『アマガミ』。
現在8周目(一生懸命やってるのに遅いな……)、
どんじりに控えし思春期からの悪友、
棚町薫さんのハートゲットを目指してじりじりと進行中です。

今回の記事では、
(メインキャラとしては)最後まで残ってしまった
薫さんとのこれまでのプレイでのお付き合いのことを考えつつ、
ゲームとしての『アマガミ』の楽しみ方について、
すこし意識をしたことを書いてみたいと思います。


  ■薫のこと。


サテ、薫さん。
主人公と薫さんは、中学からの、同い年のお友達です。
新鮮な出会いでもなく、幼馴染ほどの特別な関係でもなく。
キャラ的な立ち位置としては、案外珍しいタイプかもです。
『To Heart』の志保が近いのかもしれません。
初めて、雑誌で薫のキャラ絵を見たときの印象は

「うわっ、えらく今風の女の子だ!」。

オシャレに作られ過ぎず、素朴に放置され過ぎず。
ここまで普通……というか、本当に当たり前にいそうな女子というのは、
ギャルゲーの世界では中々にレアなので、
それだけでとても目を惹かれました。

■棚町薫さん


「普通にいそうな女の子が、普通の学校に通う物語」である
『TLS』の系譜にあっては、至極当たり前のセンをちょっと視点を変えて追求した結果、
と言う感じがします。

そんなことで、出会いの当初から、薫さんはオイサン的には注目株ではありました。
ちなみに、リリース前の雑誌情報からの、オイサン的キャラ注目ランキングは

1. 梨穂子
2. 薫
3. その他!

という、なんともおーざっぱな感じ。
ヒドイもんでしょ。
当時、絢辻さんとか七咲とか、
キャプションでキャラ設定を説明されないと分からない人たちについては、
正直どーでもよかった。
梨穂子に至っては、期待度の高い理由は「声が新谷良子だから」ですからね。
特にシンタスファンというわけではありませんが、
「あの声でギャルゲーって、どうなんだ?」という興味があったためです。

サテ、ではそんなに注目度の高かった薫が最後まで残ってしまったのは
なぜだったんでしょ。
それはヒトエに、オイサンのプレイスタイルのせいです。


  ■オイサンのプレイスタイル
     
~『ときメモ』原理主義者の見る夢~


まず初めに、オイサンは
恋愛シミュレーションゲームは好きですが、
恋愛アドベンチャーゲームはあまり好きではありません。

この話をする前にシミュレーションゲーム(SLG)とアドベンチャーゲーム(ADV)の差異を
ハッキリさせておかねばなりません。
ここではざっくりと、

 ・SLG:大きなシナリオ(≒目的)だけがあり、その達成のために、
     システムの範囲内で、自由に行動できるゲームのこと。
     目的の達成のためには多数の手段・経路が考えられ、
     その経路そのものが結果的に物語を生みうる。


 ・ADV:基本的に、決まった物語を、決まって手順にそって進めるゲームのこと。
     ゴールするための手段・経路は基本的に一つ。
     物語は用意されたストーリーに依るところが大きい。


くらいにとらえて下さい。
以下の話の中では、代表例として

 ・恋愛SLG:初代『ときめきメモリアル』
 ・恋愛ADV:『To Heart』などのビジュアルノベル、
      その他テキスト主体の恋愛ストーリーゲーム


を挙げています。
デ話を元に戻すと、オイサンは
恋愛SLGは好きですが、恋愛ADVはあまり好きではありません。

それがどうしてかというと、
プレイのオチどころを、始めからカッチリと決めることが出来てしまうのがイヤのです。
シナリオの流れが一本に定まってしまうのをツマラナイと感じてしまうタチなのです。

『アマガミ』を例にとってお話してみると
(註:『アマガミ』はSLGとADVのハイブリッドなので、実はこの限りではありませんが、
軽く例として、です)
例えば絢辻さん狙いでプレイを始めて、絢辻さんのシナリオだけを追い、
思惑通り、絢辻さんシナリオでゴールする、
……というだけのプレイでは物足らないのです。
そこに予期せぬ何かが起こり、自分でも想定しない心の揺らめきを感じたいのです。

何故、そんな期待をするのかと問われれば、
「オイサンにとってゲームというのがそういうものであるから」
であり、それをオイサンに植えつけたのは、他ならぬ
初代『ときめきメモリアル』なのです(初代っつってもPS版ですが)。

恋愛(育成)SLGの代表格である、初代『ときメモ』では、ラストまで、
シナリオの流れが一つに定まることがありません。
プレイヤーのパラメータの制御の仕方にも依りますが、
複数のヒロインが登場し、誰とハッピーエンドを迎えるか、が
ラストのラストまでわからない。

その分からなさを、自分でどうにかこうにかコントロールして、
自分の思惑通りのハッピーエンドに導くコトが、
オイサンにとっての一番の「面白味」であったのです。
「思い通りにならないものを、与えられた手段で制御するコト」こそが、
オイサンにとってのゲームであり、その面白さの中核だからです。

それに反して、ノベルものや恋愛ADVでは、
ある特定のヒロインとエンディングを迎えようと思ったら、
そのヒロインの好感度が上がるであろう選択肢を狙い撃ちにし、
そのヒロインの「ルート」に入ってしまえば、あとは基本的に一本道で邪魔は入りません
(という構造のものが多いと思います)。
そこから先に、邪魔が入ったり、
自分で何かを必死こいてコントロールしたりする必要があることは、少ない。

もちろんコレはコレで、
「用意された物語のデキ」を楽しむためのシステムですので
そのためにはもってこいです。
ただ、ADVではない、SLGを楽しみたいオイサンには、これでは物足りない。
予期せぬ何かが起こることを、最後まで期待したいのです。


  誤解をしないで戴きたいのですが、決して物語主体の
  読むだけゲームが悪いと言ってるわけではありません。
  好きな物語ゲームもあるのです。
  純粋に恋愛ADVかと言われると疑問も残りますが、
  『FRAGMENTS BLUE』の物語は、やはりスバラシイと思いますし、
  『オホーツクに消ゆ』なんかはもう完全に刑事ものADVですが、
  やはりストーリーラインの細やかさはスバラシイと思います。
  閑話休題。


……もうチョイぶっちゃけてしまうと、
要するに、オイサンは、ギャルゲーにおいては

 「一度のプレイでたくさんのヒロインと仲良くしながら、
  最終的には目的のヒロインと仲良くなれるような
  (しかし不完全な)コントロールの手段を与えられ、
  不確定性に右往左往しつつ、複数回のプレイでも飽きずに遊びたい!」

という……「なんだお前、王様かなんかか?」と言われても反論できない、
贅沢な希望を持っているのです。

  ですけど、それが出来たんですよ、初代『ときメモ』では。
  「狙って全ヒロインを登場させつつ、
   誰からのデートも下校も断らずに、詩織から告白をもらう」
  っていうプレイだって可能だったんです。
  多少運もありますが、それをコントロールすることが出来たのです。
  そしてその過程で、自分だけの物語が生まれていたのです。


  ■『アマガミ』の物語システムについて


さて、そこで『アマガミ』です。
幸か不幸か『アマガミ』は、「恋愛シミュレーションゲーム」を標榜しました。
否、標榜「してくれました」。
これはありがたかった。
恋愛ADVになってしまっていたら、
オイサンは手をつけなかった可能性がありますから。

『アマガミ』は物語を追っていくゲームであることを主骨格としていますが、
複数の物語の時間を同時に流し、その並行性をプレイヤーに見せることに
まんまと成功しています。

最終的にどのヒロインのシナリオに入っていくかの決定は結局はプレイヤーに委ねられ、
偶然性やヒロイン側からの判定によったりはしませんが、
イベント期限の最後まで、プレイヤーはその決定を悩むことが出来ます。

そのことにより、
複数のストーリーが同時に進行している様子を俯瞰することの出来るプレイヤーの目には、
「いついつまでは誰々と仲が良かったけど、結局は別の誰々を選んだ」
という様子が見て取れるという仕掛けになっています。

オイサンが『アマガミ』を10年に一度の再発明だと評したのは、
物語主体であるにもかかわらず、
そうしたSLG的な同時的・不測的な面
(厳密には不測・不確定的なことはないのですが)を併せ持つ構造を成立させてくれたからです。

  まオイサンが見落としてるだけで、
  数ある恋愛ADVには似たような構造を持ったゲームもあるかもなのですが。

そんなシナリオ同時性システムと、
オイサンの欲求するプレイスタイル、
……複数のヒロイン(の物語)が入り乱れることで生まれる
  予期せぬときめきや葛藤を求める遊び方……
が邂逅したのですから、オイサンが複数ヒロイン同時進行をやらないわけがありません。


  ■そして話はプレイスタイルから薫さんの不幸へと戻る。


マそんなことで、
初回のプレイこそ絢辻さんだけを追って進めたようなものの
(それでも、七咲や森島センパイの爆弾処理に追われて
ナカヨシでのゴールでしたが)、
2周目の梨穂子・スキBestゴール時はナカヨシに森島センパイと薫がいましたし、
他の周回時もそんな感じです。

必ず、その回のメインと定めた狙いのヒロインの他に、
サブで誰かのシナリオを追ってしまいます。
そしてあわよくば、サブがメインを食ってくれることを、
心のどこかで期待しているのです。

「こんなに梨穂子狙いだったはずの俺が……
 なんでこんなに森島センパイに惹かれるんだ!
 なんで俺は森島センパイでクリアしちゃったんだ!」

っていう、己にとっても意外な展開を期待したのです。
……ナカナカ、そうはなんなかったですケド。

そんなこんなが重なり、
色んなヒロインのつまみ食いプレイを重ねた結果、薫のシナリオは
「一度も本腰で進めていないクセに、かなりの部分が既読」
という状態になって鮮度を失ってしまい、
「本格的にやるのは暫く寝かせてからにしよう」
という意識が働いて、
大トリを飾ることになってしまった、とこういうワケです。


  ■こうしときゃ良かった、という反省


ハナから、せめて各ヒロインの初回プレイくらいは
そのヒロインのシナリオだけを徹底して追いかけ、
イベントの取りこぼしのないように進めていれば。

薫さんのような、つまみ食い的に既読になったシナリオが出たりはしなかったでしょうし、
攻略という意味では、スピードも効率も、もっともっと上がっていたでしょう。
マそれは取説にも書いてあったのでオイサンがヒトエに悪い感じなのですが。

……それなのに、何故か森島センパイや七咲は、
無条件にバクダン抱えてやってくるんですね。
プレイヤーにつまみ食いを強要するように。
制作者の、アンビバレンツを感じます。
あの無条件バクダンは必要だったろうか?
なんか、よろしくない選択をやらかしたらバクダンが出る、
くらいの条件にしておけばよかったものを。

  ……まあ、興味のないヒロインへのいざない、くらいの意味合いと捉えると
  意味はあると思いますけども。
  キライなわけでもないんですよね、ああいうのも。
  上で書いたような、不測・不確定要因のヒトツとして。
  だけどやるなら、全ヒロインがまんべんなく持っていて欲しかった……。
  あるヒロインのシナリオが特定の段階まで進むと
  誰かの爆弾が点灯する、とかでも良いのに。

……しかしまあ、効率だの、攻略スピードだのというのも……
また、野暮ってものかと思う気持ちもまた、オイサンにはあるのです。

だって、コトは恋愛ですから。

悩んで迷って戸惑って後悔して、
それでも自分のやり方を不器用に通すことが、一番楽しいんじゃないのかって、
思います。

そこに残ったリアルな自分の気持ちの名残が、
新しい妄想や創造を生んでくれることが、オイサンには一番魅力的な出来事ですから。
それが、本当の物語。


  ■神様がくれた距離感


マそんなことで、薫とのシナリオは、
ナカヨシレベルではかなり先まで読み終えているオイサンなのですが。
それでも、会話やご褒美はオロソカそのものだし、
アコガレレベルのイベントも、かなり要点要点しか拾っていないはず。

……そんな状態も、
出会ってから3年が経ち、近くにいることが当たり前で、
つかず離れず、
すれ違うことも、罵り合うことも当たり前になった、
悪友・棚町 薫と改めて恋を始めるのに、案外もってこいの距離感なのではないかなあ、
と、なんだか運命的に思えるのです。

お互いのことは存分に知ってるはず、
飽きるくらい分かってるはず、
だけど深く突っ込んでみたらこんな顔も見せるのか、
というような、古なじみの驚きを探して。

  ……。

二人で痴漢ヤロウをとっ捕まえた、帰りの夜道。
震える手で、僕の手をきゅっと握って
「やさしいね」
と囁いた、健気で可愛い核弾頭の、潤んだ瞳の、そのまた奥を。
ちょっくら覗きに行ってきたいと思います。

オイサンでした。




待たせたな、薫!



 

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2009年7月 9日 (木)

■胸に住まうは、猛き哲理のインファイター -更新第251回-

  

絢 辻 「あっ……あたしのはそんなにはみ出てません!!」



段々ギリギリになってまいりました、
オイサンです。

本日の内容なんてものは、みなさんにはとんと関係のないお話なので、
読んでもらっても面白くはないかも知れません。

   が、

オイサンにとってはナカナカに刺激的なデキゴトだったので
書き留めずにはおられないワケです。

  ……マいつもの内容が、みなさんにとってそんなに面白いモンかと言われれば
  それもまたさほどの自信はないわけですが。

サテ本題。
どこぞのWebで、ウィトゲンシュタインなる大昔の哲学者の書いた
ナントカ言う本の書評を読みました。
書評というか、噛み砕いた概要、みたいな感じだったと思いますが。

本の題名は忘れてしまいましたが、
Wikipediaさんで調べてみたところ、多分コレだったと思います。

論理哲学論考 (岩波文庫) 論理哲学論考 (岩波文庫)

著者:ウィトゲンシュタイン
販売元:岩波書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する


デ、そのウィトゲンシュタインさんがこの本でおっしゃるには、
メモ書きしか手元にないのでアレですが、

  ・本質的で根源的(=主観的で観念的で直観的?)な「体験」は
   言葉にして伝達することは出来ない。
   それについてはもう、沈黙するよりほかない。

  ・そうして言葉に置換出来ないものを伝達するには、具体的に示すしかない。

  ・しかし言葉に出来ないものを、描き出すことは出来るかも知れない。
   芸術的に、描ける範囲のものを描くことで、その狭間や行間に
   本来描けないはずのものを表現・存在させることは出来る(かも知れない)。

  ・描けないものを描こうと、あがき、前進し、努めることは、
   素晴らしいし、美しいし、価値のあることである。

  ・( 一つの言葉でない、全体で以って、表現し伝えることは出来るはずだ。
    行き届いた細部で全体を構成し、その全体に伝えたい一つを象らせることは
    出来るはずだ)

というような内容であるらしい。
最後の括弧書きは、オイサンが本文からさらに噛み砕いて読み取ったことです。

この内容はつまるところ、オイサンが
「手帳の中のダイヤモンド」第五章のPre Storyで示した
絢辻さんの恋愛観……もっと言えば対人観ですが……
そのものだったワケです。

オイサンはこの本は読んだことはありませんし、
ウィトゲンシュタインさんのことも、
お名前くらいを映画の題名として知っていたくらいです。

そして先のPreStoryの中で描き出した絢辻さんの恋愛観というものは、
オイサンが絢辻さんという人物像を追ううち、
「案外、こういうものなのかもな」
という軽い納得を伴って、
自分の中に生まれた絢辻さんという少女のさらにその中に芽生えた
一つの考え方であり、
あくまでも「彼女の」人生哲学だったワケですが。

  決してオイサン自身の恋愛観を描いたものでありません。
  つかオイサンは恋愛観なんてものを持ち合わせていません。

なんというか……自分の中に生まれた自分ではない人が、
大昔のエラいひとと同じコト言った!!
……という、新鮮な驚きと衝撃が、自分の中にあったのです。

誤解があるといけませんが、
だからといって「俺スゲエ!」とか「えれえ!」というお話ではなく、
何かがパチンと弾けたような、純粋な驚きだったのです。

大体、このテの疑問というか、考えと感情と決断と迷いの一巡りのようなものは、
エエ加減そこそこに年をとれば、誰しもぶつかって、自分なりの結論を出す、
(それが思春期の出来事なのか、
オッサンの域に達したときなのかは分かりませんけど)
出さねばやってらんない類のものですから、
誰しも考え付くのはさして難しい話ではないと、オイサンは思います。

  ……だと、思うんですけど……。
  ……皆さん、ぶつかりましたよね?
  考えてクヨクヨしましたよね?

そして、ぶつかった時に出す答えは、大きく二つしかないわけです。
「出来ないものは出来ない、分からないものは分からない」と決断して前進するか、
「出来ないし、わからないけど、やり続ける」と取っ組み合うカクゴを決めるか、
どっちかです。

  ……ハイブリッドの「出入り」というのもアリかも知れませんが。
  インファイトとアウトボックスを繰り返す、アレです。
  足を使って隙を伺い、勝負どころではインファイト、です。
  もしかすると、至近距離で足を使う、
  異次元高速インファイトもアリなのかもしれませんが、
  ちょっとそれは想像がつきません。

  ナニ言ってるか分からない人は、例によって
  KC『はじめの一歩』、板垣 VS 今井戦(65巻~67巻)を読んで下さい。
  サイコーに面白いですから。
  はじめの一歩―The fighting! (65) (講談社コミックス―Shonen magazine comics (3246巻))はじめの一歩―The fighting! (66) (講談社コミックス―Shonen magazine comics (3284巻))はじめの一歩―The fighting! (67) (講談社コミックス―Shonen magazine comics (3315巻))
  あとオイサン、板垣君と生年月日がまるまるおんなじだった……。
  びっくりだ……。 閑話休題。

オイサンは、どちらかといえば前者。
ある意味、取っ組みあって一つの答えを出すことを諦め、
ぶつかる度にその都度の答えを出し直すカンジの人です。
けれども、オイサンの中の絢辻さんは後者を選びました。

  ……というか、
  「『アマガミ』本編を読むにつけ、絢辻さんは後者を選ぶと、オイサンは考えた」
  というのが正しいんですが。

絢辻さんという人物像を通して、
その在り様について深く観察し、考察し、練り上げてみることで、
自分の中になかった結論が自分の中の彼女の中に生まれてしまった、
そしてそれは、大昔にンなことバッカ考えてメシ食ってた人もかつては考えたことで、
世に広く了解されたコトでもあった、ということが、
今回ひどく新鮮だったので、とりあえず書き残してみました。


ああいう物語を書こうと決めて、休みをつぶし、色々頭を悩ませながら、
書いては消し、書いては直し。
コレ、三十にもなってすることなのかな、
意味のあることなのかな、
と、グダグダ考えてみたりもしたのですが。
ああ、こういうこともあるんだなと、ちょっと報われた気分です。
悪くない。
うん。
悪くないよ、こういう気分は。


  あと、多分……ですが。
  絢辻さんは、この本も読んだことがあるんじゃないのかなあ、
  なんて思うのです。
  しかも、原本、とかで。
  コワイ人だからね。


あああと、ウィトさんの言う
「見えないものを描き出すために、見えるものをとにかく描く」
という考えというか、やり方、手続きには、すごく共感します。
……なんていうとエラソウですね。
仰ること、すごく分かります。
太陽と、木の葉を描くと、木漏れ日が落ちる。
そうするしかないんですよね。
うん、そうか。
やっぱ、昔っからそうなんだな。



オイサンでした。


 

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2009年7月 8日 (水)

■大正桜にマリンちゃんの嵐! -更新第250回-

09年、7月期のアニメ新番のオハナシ。

とりあえず見たのは、
『うみものがたり』と『大正野球娘』。

うみものがたりは……
琉球訛りが合ってんだか合ってないんだか。
とりあえず聞いててアタマがグラグラする。
今度知り合いの沖縄人に見てもらうとしよう。

■うみものがたり


アスミスがまた主役を獲ってきて、喜ばしいというか、
すげえなあ、と感心させられること、しきり。
そして主題歌がmarbleさんですね。
marbleさんもすっかりこっち側の人だ。
アスミン主役でのタッグ再び! というところでしょうか。

……しかし、マリンちゃんが原作に比べて、
おムネを除いて随分 ボリュームダウン スレンダー化した感がありますが……
アスミンに合わせtゲフンゲフン。


■大正野球娘


見る前は、どうだかなあ、という気持ちでいましたが。
見てみると、96~97年製ギャルゲーの香りが実に香ばしく。
特にOPはオイサンの牧歌的ツボにファイナルストライクです。

OP直後に東京節で畳みかけてくるあたり、
コイツ、俺を確実に殺しにきている! ……と、
鷹村に戦慄したブライアン・ホークの気分です。

■小梅の東京節


中毒性あるわあ、コレ。
しかし、時代背景や当時の雰囲気・風俗文化を伝えるには
コレ一発でホントOKというスグレモノですね、この歌は。
ここにこれをブチ込んだ演出は見事だと思います。
スバラシイ。
「パリコとバナナでフライフライフライ」ってなんだ?

一発目からタイトルに誤訳があるのは戴けませんが。

というのは、一話目のタイトルである、
「男子がすなるという、アレ」。

「~がすなる」というのは、
「~がするという」という意味まで含まれるので、
「男子がすなるという」としてしまうと、現代語訳すると
「男子がするというという」、になってしまうと思われます。
ザンネン。

……オイサンもうろ覚えなんでアレですけどね。
別に古文とか得意じゃないですし。


 ……。


他には、『絶望先生』や『化物語』、
『うみねこ』『かなめも』あたりをおさえてはありますが、未見です。
まその辺はオイオイ。


オイサンでした。


 

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2009年7月 7日 (火)

■ドテラいあの子はモルダイバー!! -更新第249回-

というわけで、『アマガミ』Webラジオ
「良子と佳奈の アマガミ カミングスウィート」第15回です!



今週も、ずっとゆかにゃんのターン!
いやあー……なんだこの人は。
女神か?
そ、それって天使ってこと!? みたいな。
特に、
「好きな気持ちを、どんな愛情表現で表しますか?」
という質問に対する


  「『見ること』かな?」


という回答の奥深さには、かなり本気で吹っ飛ばされた気がします。
なんというか……役者だなー。
イヤ、キャラを作ってるとか、猫かぶってるとかいう意味ではなくて、
役者っぽい、役者らしいものの考え方で生きてるなー、というコトです。

そして、目隠し・ノーズクリップ(鼻バサミ)で
未知の食材当てに挑む「はむっとアマガミ」のコーナーでは、
今週も驚異の味覚と食材への愛で一発必中ですよ。
すげえな。
別段ゆかなさんファンでも何でもなかったし、
『Zガンダム劇場版』のムラサメ騒動のときは、なんか裏があるんじゃないの?
ぐらいに勘繰ったりもしましたけど……ちょっと好きになりそうです。
GoGo僕らのモルダイバー!!

……古いな俺も。

GO! GO! モルダイバー 

変なマンガだったけど面白かったな。
開けたり閉めたり開けたり閉めたりするんじゃ!


……そして、ドラマ!!

絢辻父キターーーーーーーーーーーーーー!!


まさかの絢辻さん家の内情に及ぶ物語ですよ!!
うわー、本編でいじられなかった話をやるですか!!
つか、父の存在が出てきたとこで終わったんですけど、

  うわー、うわー、うわー!!


今ものすげえ興奮してます!
謎のベールに包まれてた、父と接する絢辻さんが聴けるのか!!
来週まで待てねえ!!

  ちょっと時間超えてくる!!


  ……。


よし落ち着いた。
そういや『アマガミ』では、全編冬であるのにも関わらず、
妹・美也がドテラい奴じゃないのがちょっと寂しい。

みさきも君子もかなめも、ドテラい妹だったのに……。
『キミキス』って夏だったんだっけ。
『TLSS』は夏だし……
夏モノが2作挟まったことで伝統が失われてしまったのか!?
け、けしからん!!

イヤ待て待て、落ち着け俺。
美也ルートではドテラ着てるかもしれないじゃないか……。
早トチリは禁物だ。

世の中には早トチリをしたばっかりに、
17年来のヒミツをうっかり自分からバラしてしまって
その後の人生設計が随分変わってしまった
天下無敵の仮面優等sあれ絢辻さんどうしたの怖い顔しt


 

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2009年7月 6日 (月)

■風と小径とくちづけ -更新第248回-

あーやつーじさん?



……。



……呼んでみただけ。



オイサンです ( ← 深刻)。



7月に入って、町の気配はすっかり夏ですね。
暑くなると、マ最近じゃ閉め切ってエアコン、なんておうちも多いでしょうが、
窓をこう、がばーっと開け放って網戸にして、
なんていう家も、この時期はまだまだおありになる。

そうしますとですな、表を散歩していると家々から、
テレビの音や、話し声呼び声や、洗い物をする音などが漏れ聞こえ、
ゴハンの匂いなんかも夏の風に乗って漂っていらっしゃいます。

それがもう、オイサンにはなんとも嬉しいのです。
心躍るのです。

普段、家なんてものは、ことに都会では、
カッチリと閉ざされてしまって一固の閉鎖空間として、
この狭くて広い町にびっしりと、じっと閉じこもっておられます。

それらが開放され、普段は見えてこない、
似通っているようでいて案外一つとして同じもののない、
その家の中だけの世界の様子が窓からじわりと、
この「国」という風土に染み出し、溶け合っていく様が見えるようなのです。

  みんな違うのです。
  だって、お昼ゴハンのにおいからして違うのです。

そうされてみて初めて、オイサンなんかには
「ああ、この実体のないような『国』なんてものは、
 間違いなくこの中に住まう人々であり、
 またバラバラなようでいて決して個の集まりなんかではない『家』、
 はたまた『家族』なんてものがこしらえているのだ」
ということを、実感として感じることが出来るわけです。

みんなが生きているのだ、営んでいるのだと
フシギなヨロコビが湧き上がり、
そこに漂う空気までもがなにやら暖かで穏やかなもののように思われて、
実に愛おしい。


そして憧憬、高揚感。


やはりそこへの憧れのようなものがですな、
シャクリと鎌首をもたげてくるわけです。

いつかは自分も、穏やかな、家であり、家族というものを、
家の中にこっそりと持ちたいなあと……
あこがれるわけですよ。
その愛おしい集まりをですよ。

ねえ。
だってさあ。
生き物だもの。
男だし。
家、をつくりたいって。
そんなもんだよ、所詮はさ。



 ……。



……ところで、先の土日はそうやって、
住宅地をブラブラする続きで町もウロついて来たんですが……。

スカートを履いてる女性が少ないですね。
なんか。
そんな気がします。
今年の流行はパンツなんでしょうか。
日曜日の町田はちょっと風が強かったってのもあるのかもしれませんが。

イヤ、別段ヨコシマなウォッチングをしてきたワケではなく、
「絢辻さんにはどんなファッションが似合うかなあ」
とか、妄想をしながら歩いてたんですが。
おかげで、スカートをからめたコーディネイトがあまりイメージできませんでした。
残念。

絢辻さんはパンツよりはスカートのイメージが強いので……。
イヤ勿論パンツも似合うんですけどね( ← バカ)。

……ていうか真面目な話、
絢辻さんは色々当てはめてみてもホントにワリとなんでも似合うカンジで、
あのキャラクター造形はちょっとすごいなと。
改めて変なところで感心してみたりするオイサンです。

薫や紗江ちゃん、森島センパイにしてみても
中々そうはいきません。
絢辻さんはカラーコーディネイトさえ間違えなければ、
様々なスタイルに関してかなり万能です。

スゴイ。
いやマジで。
オイサンでした。

 

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2009年7月 5日 (日)

■ケンカの出来る幸せを -更新第247回-

◆前回までのあやつじあらすじ!
 輝日南高校家庭部の姦計に嵌まり、
 一週間後までにまったく新しいダイエット法を考案しなければならなくなった
 博士(=オイサン)と絢辻さん。
 その絶体絶命の危機に、
 博士が思考錯誤の末考え出した画期的な減量方法とは……!?


  博 士 「名付けて!『バナナワニダイエット』じゃ!

  絢 辻 「バナナワニ

  博 士 「うむっ!

  絢 辻 「バナナはともかく、ワニの成分についてはどう責任取るつもり?

  博 士 「どどどどどどうしよう!?

  絢 辻 「……慌てるんなら最初から言いなさんな。


……オイサンです。
段々、絢辻さんを使って何がしたいのか分からなくなってきました。
なんだよ博士って。
久々に、4コママンガでも書いてみるかなあ……。


================================================================
■■■━ 君と出逢えてよかった ━■■■
----------------------------------------------------------------
2週間ほど前から継続してました、『アマガミ』プレイLap-07。
狙い通り、
「出るトコ出てても心は内向き、前人未踏のふかふかボディ転校生」
中多紗江さんで見事にスキBestをゴールイン。

ナカナカ良かったです。
特に中盤までが。

中盤までは、紗江ちゃんのちょっとズレたところや健気さが面白く、
また心地よかったのですが、
後半は主人公の煮え切らなさが本当に煮え切らないばかりで、失速。
その煮え切らない主人公をなんとか励まそう、元気づけようとする紗江ちゃんが、
いたいけなのを越えてどうにも痛々しく、
主人公の行動がもどかしいばかりでした。
その煮え切らなさが新たな展開や盛り上がりに繋がれば良かったのですが。

それはそれで、まあシナリオとしては成功なのでしょうけれど、
何もラストまで引っ張ることはなかったんじゃないか? という気がします。
カタルシスに欠ける、というか。

その問題はアコガレ~スキ序盤までで解決!
 → 乗り越えたことで起こる、もう一つの問題勃発!
    → それを乗り越えて(或いは糸口をつかんで)ハッピーエンド、
とかでも良かったのではないかと。
後半はちょっとダレ気味だったように思います。

紗江ちゃん本人は、男性に不慣れで、
引っ込み思案な自分をどうにか変えたいと思ってはいたようですが、
主人公との出会いでいつの間にかかなり捌けてきた感があり。
「男性への苦手意識」「転校したてで引っ込み思案な自分」という紗江ちゃんファクターが、
主人公に告白をした時点でスカッと物語から退場してしまって、
あまり見所がなかった。

  マ会話モードの展開を聞く限りでは、それも男性全般に馴染んだわけではなく
  相変わらず主人公だけが大丈夫だったようですが。

なので、お話のメインが、何故か中盤以降、完全に主人公にとって代わり、
「2年前の失恋で心に傷を負った主人公が、
 紗江ちゃんとの新しい出会いでその傷を乗り越えていく」
という展開に。
マお話の主人公は主人公なので(ややこしい)、間違いでは決してないんですけど。
もう少し、「中多紗江ちゃんの物語」を見たかったなあ、と思います。

ちょっと気分としては、
『ときめきメモリアルドラマシリーズ』をやってる感じに近かった。
メインに持ってくるには、主人公周りで起こったドラマ成分と言うのは
(この時点では)あまりにも薄いので、
本職のADVやノベルものにはかなうべくもなく、
延々、主人公の主観だけで語られるモノローグで引っ張るのは
いささかキツかったんではないかと思います。

  やるのであれば、この辺りから既に主人公のトラウマに関わるキャラや物語を
  少しずつ絡めて出してきても良かったのでは。
  クリア後、なんか選択肢やイベント追加が起こってたので
  案外その要素なのかもしれませんが。

話を聞いている限り、当の紗江ちゃんも主人公と同じく、
心になんらかの傷を負っているようにもお見受けしたので
その辺の話を深彫りし、二人の物語にしていければBestだったのではないかと思います。
最終週に入って、エピソードが弾切れになってヒマになっちゃったのも残念。

まあ、アコガレレベルでの二人の初々しい感じとか、
もにゃもにゃっぷりは見てて楽しかったので、満足度は高かったですけどね。
時折見せる、左のガードを下げたフリッカースタイルや、

R0018956

口元を綻ばせた無防備な笑顔……

R0018959

が大好きでした。


あと、エピローグで流れた、
「(その後の学校生活での、主人公との)すれ違いや小さなケンカ」という一言に、
……オイサンはすごく安心しましたよ。
良かったね。
ケンカも出来る、素敵な彼氏で。



    ◆    ◆    ◆



ちなみに、今回は完全に紗江ちゃんをメインに据えて最優先としましたが、
一応サブで、七咲を連れていきました。

  中多さんに七咲という、妹のクラスメイト二人と仲良くする、
  という展開だったので、なんとなく美也の視線が痛かったです。

しかし、シリアイからナカヨシに引き上げるイベントが紗江ちゃんとかぶったために
あえなく脱落、ソエンに落ちて行きましたとさ。

そこで思ったのですが、なんか距離感としては、
七咲はアコガレとかスキよりも、シリアイのつかず離れずな感じが妥当な気がします。
七咲とは、七咲が七咲であり続けられる距離で付き合うのが
正しいような……そんな気がしました。

聞くところによるとスキBADでは七咲は随分とダメ人間ぶりを見せてくれるらしいのですが、
オイサン的にはアコガレ~スキのレベルで、既にかなりのダメダメぶりに見えるのです。
ソエンでは県大会で優勝するような人間が、
スキルートでは校内選考で落ちているワケですからね。
弟の世話なんかも、片手間になっているんじゃないかと、
余計なことながら、とても心配。

だから、水泳もがんばり、弟のこともちゃんと考えながら、
オイサンの相手もしてくれるシリアイルートの七咲は、
見ていてとても安心できました。

もちろん長い目で見れば、スキルートでゴールした七咲も
きっと全てにおいて幸せな結末を手に入れているとは思いますが。
それにしてもあのタガの外れ方は、オイサン的には戴けなかったのです。

絢辻さんのような、あくまでもファイティングポーズをとり続ける
タガの外れ方だったら納得できたんですけどね。
……うん。
やっぱ、絢辻さんだわ( ← 結論)。



    ◆    ◆    ◆



あ、あと、ドラマCD vol.1、ラジオCD、梨穂子のキャラソンCDを
ようやくゲットしました。

ドラマCD 「アマガミ」 Vol.1 ドラマCD 「アマガミ」 Vol.1

販売元:音泉
発売日:2009/06/26

ラジオCD 「良子と佳奈のアマガミ カミングスウィート! 」 vol.1 ラジオCD 「良子と佳奈のアマガミ カミングスウィート! 」 vol.1

販売元:音泉
発売日:2009/06/26

アマガミ キャラクターソング vol.1 桜井梨穂子 (cv.新谷良子)

まだ聴いてる最中ですが……とりあえず、寺島拓篤、最ッ高ー!!
アンタ俺たちの希望の星だよ!
背中が煤けてるぜ!!(アカンがな)


 

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2009年7月 4日 (土)

■風の随に -更新第246回-

奥さんになってくれるひとには、
一番に「いいお母さん」になってもらいたいワケです。
オイサンです。

   ※「手帳の中のダイヤモンド」恋愛編、
    すみません、自分の中で難航しています。
    アレだきゃあ誰に望まれなくてもキチンと完結させるので、
    万が一楽しみにしている人は気長に安心していて大丈夫!


勿論、その場合ダンナとなるオイサンに対してまで「お母さん」である必要は無いんですが、
でも、オイサンも含めた『家』に対しては、
お母さんであってもらいたい、と思います。
大変なコトだとは、思いますけどね。

だけども、なんというかそういう生まれながらの……なのか、
後天的なものなのかはわかりませんが、
そうであることが当たり前で、
かつそのことを当たり前であると自ら了解している


「総天然お母さん」


をこそ、オイサンは、自分の住む「家」に迎えたいと思う。
そういう太い女の部分を、芯に持っていてもらいたい。
勿論その場合オイサンも、「家」に対してお父さんである必要があるでしょうケド。

……そういう意味で言うと、
今、オイサンは「絢辻さんは俺の嫁」と言ってますけど、
オイサンの本当の意味での「嫁」は、
風間さんただ一人なんだなあ、と、
10年以上が経った今でも思います。

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未だに風間さんのラミカードをパスケに入れてるのはオイサンくらいのもんだろう。


  まあ、絢辻さんにそういう「お母さん的性能」を求めたことはないんですけどね。
  どちらかといえば戦友に近いと思います、彼女は。
  ともに人生を戦っていくための。

  敬愛し、何キロも先を走るその背中を追いながら支えて上げたい、
  そんな女性です。絢辻さんは。


でもまあ、マトモな女の人なら多分、
子供が出来たときに、勝手にお母さんになっちゃうんだろうけどね。
その守備範囲……守備なのか、攻撃範囲なのかはわからないけど、
ターゲットエリアが子供にだけ向くのか、
「家」「家族」にまで広がるのかは、その人の懐の深さ広さに依っちゃうのでしょう。

  ……ちがうか。
  その人オンリーじゃなくて、その人が育った「家」や、
  新しく自分が母となる「家」に依るところも大きいか。
  多分、だけど。

……こういう意見て、どうなんだろう。
自分がそういう存在として迎えられることに対して……
女性はどんな風に思うのかねえ。

怒られるだろうか。
嬉しく思うだろうか。
「マザコンだ、キモーイ」と、誉めてもらえるのだろうか。
それも人それぞれ……自分がどうなっていきたいかによるのでしょうけども。
時代は、どう考えているだろう。


オイサンでしたことよ。
……どうよ。
オイサン、ギャルゲーなんかやりながら、こんなことばっか考えてんだぜ?


 

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2009年7月 1日 (水)

■どうせなら、世界で一番美しい I Love Youを。 -更新第245回-

7月。
再来週の末には、もう『ドラクエIX』が出るのですね。

一体何本売れるのか……。
オイサンです。


  ……。


ちょっと前の話です。
確か、今年の3月のアタマくらい。

近所の喫茶店でお茶を戴きながら、今みたいにblogの記事を叩いていたんです。
お店の中には静かに、音楽がかかっていました。
男声ボーカルグループの、なんかしら。

それが日本語でかつ歌詞の強い歌だと、書きモノの邪魔になるのでダメなのですが、
歌詞が英語だったので、ガイジンだろうな、くらいの気持ちで耳に当てながら、
フンカフンカと……皆さんご存知の、このロクでもない駄文をですな、
やってたわけです。

するとあるとき、ちょっとだけ聞き覚えのあるメロディとともに、


  ♪ Nothing's gonna change my love for you .
    ~(聴き取れない) I love you…… ♪



というフレーズが流れてきて、アレ? と思ったのです。
最初、何が「アレ?」なのか自分でも分からずに、
今の、なんか心地良かったな、くらいに考えて、
そうこうするうちその曲も終わってしまった。

マ相手は音楽ですし、しかもお店に流れてるものですから、
手を止めて見つめることも出来なければ、
オイソレとプレイバックのリクエストを出すことも出来ない。
なんだろうなと思いながらまたさらに、パカパカと書き進めていたわけです。
するとまた暫くして、


  ~ I love you……♪


やっぱり、アレ? となるわけです。
モチロン合間に他の曲もかかっているけれど、どうもそこだけ引っかかる。
つまり……突出しているのです。
そこだけ。
そこで聞こえてきたのは、オイサンが三十有余年生きてきて、
一番キレイな「I love you」だったわけです。

色んなお歌や、映画なんかでさんざ見聞きをしてきた I love you というフレーズですが、
なんだろうか、これはいい、別格だなあ、と。
こんな風に、言ったり言われたり。
ちょっと羨ましくなってしまうくらいの I love you.

オイサンは悪い意味で土着の日本人ですから、
I love you の真のメンタリティは図れませんし、
タンマリと使い込まれた言葉でもあるので、
さすがにそのまま使って感動が「とれる」ものだとは、夢にも思っていませんでした。
そこにこの包容力とインパクト。
すげえ。

  ……あの、誤解のないように申し上げておきますが、
  3月上旬の話なので……まだ『アマガミ』をやる前のテンションでのお話ですよ。

そして、どうもCDだなこれは、と。
有線とかじゃあない。
トラックがループして戻ってきたのだと分かると我慢が出来なくて、
お勘定のときに、かかっていたCDのタイトルと、グループの名前をお店の人に聞きました。

タイムファイブというグループが過去に歌った
CMソングのオムニバスアルバムだったのですが、
曲名はまんま、
『 Nothing's gonna change my Love for you 』。
邦題は『変わらぬ想い』。
大昔の曲かと思いきや、既にオイサンも生まれていた程度に昔のお歌でした。

  そのあまりに美しい I love you にすっかり魅せられてしまって、
  どうしようか最後まで悩んだ挙句、
  先日のPreStoryで使ってしまったワケですが。

人それぞれ、感じ方は違うとはモチロン思うのですが、
使い込まれ、耳慣れたフレーズであるだけに、その違いは如実に現れるものだと思います。
なので、みなさん、是非、一度。
デ、みなさんの一番の「I Love You」と聴き比べてみて欲しいなあと思うのでした。

  ……しかし如何せん、古いCDだけになかなか手に入らないんですよねえ……。
  曲も、Youtubeとかでは聞けないみたいですし。


■Nothing's gonna change my Love for you (Glenn Medeiros)


■タイムファイブ 夜空ノムコウ



……しかしまあ、 I love you だなんて……
いつか上手に言える日が来るもんですかね。
俺たちに。


心は、ロマンチックだね。
オイサンでした。


■飯塚雅弓メドレー 『ロマンチックだね』(04:30~)




 

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