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2009年5月31日 (日)

■求心する言葉たち -更新第227回-

白石涼子さんという声優さんの存在を意識したのは
今期の『夏のあらし!』がお初だったんですが。

そのEDの『キラリフタリ』のマキシを買ってきました。

  白石さん、名前くらいは見かけたことはあったんですけども。
  ぶっちゃけ、お名前と「ああ、最近の声優さんなのね」くらいにしか知りませんでした。
  色々と精力的に活動されてる方のようですね。
  振り返れば、以前好きだった『ひまわりっ』のOPも、
  歌っていたのは白石さんでした。

で、『キラリフタリ』。
それを聴きながら歌詞カードを眺めていると、
どうにもその隣の、カップリングの歌詞が気にかかる。

……異様な、勢いを感じるわけです。
オリジナルの曲かと思うのですが、何か歌詞のノリがおかしい。


■ひまわりっ! OP「太陽のかけら」

このOP……曲はホント素晴らしいのに、映像がもう、この上もなくヒドイ。
もうチョイ何とかならなかったのか。実にもったいない。

キラリフタリ キラリフタリ

アーティスト:白石涼子
販売元:キングレコード
発売日:2009/05/27
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聴いてみるとやっぱり勢いがあるし、ある種の熱を感じる。
歌詞は妙にとっ散らかっていてまとまりが感じられないのに、
奥の方には確かに一本芯が通っているわけです。

どうもおかしい。オリジナル曲なのだろうけど……
何のテーマもなしに、こんな歌詞になるもんか? と思いながら聴いててピンときた。

こりゃ、プロ一人の仕事じゃねえなと。
「ラジオ番組かなんかのイメージソングを、リスナーから募集して作ったな?」
と。

見れば作詞者に、
「白石涼子 & そんSongリスナーズ」
と書いてある(先に見ろ)。

で、Google先生にお尋ねしたところ、ビンゴでした。
白石さんがやっておいでのラジオ番組でテーマソングの歌詞を募集し、
最終的には白石さんがとりまとめて一つの歌詞にしたらしい。
納得です。

その番組を知らない身で聞くと
とっ散らかって荒っぽいというか、何が言いたいんだ、的な感じは残るんですが、
何が言いたいのかクッキリとはしないんだけど、
確かに感じる一つの意思がある。
ところどころに散りばめられた不可思議な単語が
ああ、番組の合い言葉とか、番組の印象的なエピソードから抽出された言葉なんだな、
と推測できたりで、なんというか微笑ましいというか。

一つのイメージの元に集った
そもそもバラバラな筈のたくさんの言葉の集合が、
最終的にはまた一つの中心に向かって収束しようとする指向性が感じられる。

大学のサークル活動みたいなアマチュアリズム特有の熱を、
プロフェッショナルが統率するような一体感が感じられ、
まとまり過ぎず、野放図過ぎず、心地よい。
新機軸のゲームの一作目のような未完成感、けれどもその可能性の魅力。
知らない人間としてはそこに感じる若干の疎外感が寂しいんだけど、
それもまた心地よいというか。

その中でも、

  ♪♪なんてこった ちゃんと意味があるんだ!♪♪

とかいう歌詞はすごく好きです。
歌詞だけ聞いても何の意味も通っていないのだけど、
小さく捉えれば、番組の中で何かの折りに取り上げられた言葉なのか、
白石さんご自身に思い入れのある言葉だったりするのでしょうし、
大きく捉えれば誰もがそのことを感じる瞬間がある言葉で、
グッときます。

なんというか、歌詞を採用された人間は、
この上なく嬉しかったろうなあ、とか。
自分もラジオ投稿歴が長かったので、その気持ちはよく分かる。

……なんというか、こういう活動で、
創作し、それが実を結んで人に受け入れられる喜びを
色んな人に伝えてってほしいなあと思いました。


  ……。


前回の記事の続きではありませんが、
「創作か妄想か」というのは、つまりこういうコトなわけです。
この歌詞は、番組という一つの土台に基づいて作られ、
その土台を知らない者には、ぶっちゃけクッキリとした像を結びません。

根っこはウチワを狙って作られたものなので、それはそれで良いのですが、
それをこの「番組を聴いてない人も手に取る可能性のあるCD」にカップリングする、
というのはある種の驕りでもあるのです。
単体でも通じるはずだ、伝わるはずだ、という一つの思いこみ。

無論作り手としてはそうなるように、単体でも成立するようにと考えたのかもしれません
(そうでないかも知れませんが)。
しかしこの曲が何を歌おうとしているのかは、多分、
題材となったラジオ番組と、この曲が生まれた経緯を全く知らない人には
なかなか伝わるものではないでしょう。

番組を知らないオイサンにとって、この曲はそういう一つの妄想であるわけですが、
それを突き抜けるパワー(に、今回はオイサンの経験が手伝ってますが)によって
「創作」になりえるだけの勢いがあると思います。

今回オイサンはたまたまこの歌の出自に気付くことが出来ましたが、
そうでなければ「なんか変わったノリの歌だな」で終わってたと思います。
気付いた今では、
もともといろんなラジオ番組のヘビーなリスナーだったオイサンとしては、
当時の気持ちすら呼び起こす、この上もなく素敵なお歌だと思います。


■太陽のかけら PV Full



オイサンでした。


 

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