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2009年5月 1日 (金)

■剣を持つその手は -更新第205.5回-

この間のエントリで、
イチローが世の中の役にたってっかと言われると、わかんねえ
と書いたのですが。

スポーツ選手が世の中に役に立ってない、
なんてことは、実はこれっぽっちも思っていなくて、
「人々を鼓舞したりというだけでも、存分に役に立ってはいる」
という考えではあったのです。

ただ、このときの「役立ち」についてオイサンは、
例えば、農業の発展やテクノロジーの発展みたいに、
「人全体が出来ることを増やして伸ばす」
みたいなことしかイメージしてなかったので、
その道の「役立ち」はスポーツ選手にはないかなあ、と思ったので、
ああいう書き方になってしまった。

それは
「ゆくゆくは、そこから生まれたものを使って
 誰もが便利にカイテキに安全に、暮らしていくことが出来る」
というイメージの「役立ち」だったんです。
「誰かがアタマを使って作ったものを配る」
感じです。

そのイメージの中にあって、「夢を、勇気を与える」という「仕事」
(ご本人たちがどう考えているかは別にして)は、
「役立ち」という意味で、第三者に対してその証明……とまでは言わないにしても、
その効果というか、役割が叙情的すぎる、と思ったのです。

そこでハタと思い直したんですが、
イチローのやってることというのは、
「人間のアタマと体のバランスを突き詰めると、
 ボディ一つでどんなことが出来てしまうのか」
ということの証明のような気がしてきました。

 トップアスリート全般の話ですよ。
 イチローさんに代表してもらってますけど。

要するにオイサンのアタマに先にあったイメージが、
「人々の手に何かを持たせて便利にする、
 その持たせる『何か』を考え作り出す」
ことだとすると、
イチローさんは
「手そのものの能力を引き出し、見せつけ、伸ばす」
ことをやっているんではないかと。

  イヤ、バットやグローブは持ちますけどね。
  裸で何が悪い!

そのことには大変なイミがあると、オイサンは思います。

大昔、まだ人間が「ヒト」だった頃、
ヒトの群れの中には、火を熾すのも下手、狩りも下手、
果実の木を見分けるのも下手……そんなヒトもいたと思います。

その彼に何が出来たかというと、
誰よりも早く走れ、高く遠く、飛び、泳ぎ、深く潜ることが出来る。
その姿に、まだまだ未発達だったヒトは、きっとときめいたに違いないです。
俺らはまだまだいける、
生きるエリアをもっと広げていけると、彼の背中を見て希望を持ったと思うのです。

  もちろん狩猟社会においてそれら能力は役に立ったでしょうから、
  狩りの技術面で劣っていても、他のヒトがいない領域に到達して、
  彼は獲物を獲得することが出来たでしょうけど。

スポーツを見て感動する、というのは、ルールの上での勝ち負けもともかく、
「人間というボディの伸張の可能性」
に気付く、ということなのかも、と改めて思った次第です。

  ただまあ、その辺も、最近は最新理論を搭載して、
  そのこと(各競技のルール)に突き詰めた連中がトップをとっていますから、
  私ら一般人にとっては「なんか違うつくりの人たち」になってしまって、
  夢……というか、自分達にも手の届く、展望や目標と呼ぶには
  遠い存在になってしまっていますが。スポーツ選手。

  そういう意味では、オールラウンダーであることを宿命付けられる
  十種競技の選手なんてのは、
  そもそもの運動野郎の姿に近いのかもしれません。

  ……と考えていくと、じゃあやっぱ、
  その道で一番ちゃんとしてるのは範馬さん家のお父さんみたいな人……
  ってコトになっちゃうかなあ……。
  いや、アレはあれでなんか違うものだな。やっぱ。

うん、なんか、当たり前っちゃあ当たり前の結論なんですけど、
そんな感じ。


オイサンでした。

 

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