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2009年4月の18件の記事

2009年4月29日 (水)

■言魂のコーデック -更新第205.4回-

ラノベは、画を描こう描こうとして言葉を展開し過ぎる。

もっと受け手を信じて圧縮したらいいと思います。

『ドクロちゃん』の革新がそこにあることに、なぜ誰も気付かぬ。

かくして、丸めて、突き離せ!

オイサンでした。


  ……。


あああと、ようやく『アマガミ』4周目をクリアしまして
(こんだけ騒いでてまた4周目かよ!とか言わない!
オトナは忙しいんだ! ← 忙しい大人が毎日ブログ更新するかバカ)。

その4周のウチ3周が絢辻さんというトチ狂いぶりなわけですが、
ラスト、絢辻さんへの告白の主人公のセリフがまた……もう。


  「誰よりも真剣に生きてる、絢辻さんが大好きだ!」


そうだ、その通りだよ!
お前は俺か!!(お前だよ)
そうなんだよ、その通りだ。
絢辻さんは誰よりも真剣に生きてるんだよ。

オイサンもそんな絢辻さんが大好きです!
そんなことで、モ少しマシな大人を目指します!

オイサンであった!

 

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2009年4月28日 (火)

■成分と想い、不確かさを燃やして確かめ合うこと -更新第205.3回-

先日ある人と話をしていて、
その人がふっと「恋人を必要と思わない」と言った件について。

最近、強烈に他者を必要とした人のこと……
つまり絢辻さんなんですけど、
そんな人のコトばっか考えていたので、
「それはそれで強烈だな」
と感じたのです。

オイサンも、
「あー、別に彼女とか、要らないなあ」
と思ってる人ではあるんですけど。

「自分には、他者に外付けで埋めてもらう必要のある部分はない、 
 もしくは、
 空いていてもそこは、わざわざ他人に埋めてもらわなくてもいい、
 もしくは、
 埋めてもらえるような部分には穴が開いてないよ」
という話なのかな、と思ったので。

  マそこまでの真意じゃないかもしれないんだけど。
  言った本人はそんな傲慢な人じゃないんで。

オイサンもそうだけど、
自分に開いた穴を他者に埋めてもらうというのは、
一度その感覚を味わってみないとわからないのかもしれない。
そこにいったい、どんな幸福感があるのか。

少なくとも、最近ちょこちょこ書いてる中高の頃の幼い恋は、
あくまでも「今ある自分+α」を求めようとしたもので、
つまり自分のマイナスをゼロに戻すためのコトではなくて、
ゼロ以上である(と少なくとも本人が意識している)状態から、
それより大きくするための、エゴの拡張としての恋愛だったと思う。

  それすなわち虚飾というのだろうけど。

今、ワリと自分は、
自分がゼロ未満であることを自覚しているにもかかわらず、
それを補うものを求めないのは何故なんだろう。
これを「幸せになる気がない」というんだろうか。
マイナスである自分をそういうものだと諦めて。

「自分自身で埋める自信」がある人は、
また意味合いが違うんでしょうけどね。


  ……で、その彼と、ちょっと兄弟の話なんかにもなったりして。


================================================================
■■■━ 兄弟 ━■■■
----------------------------------------------------------------
兄弟ってのは、不思議なモンで。

  ……以下はいつもと若干口調が違いますけど
  完全にスの独り言仕様です。

子供から見れば親っていうのはモチロン特別な存在で、
その上の祖父母ってのも、全然、格の違う存在だということは
クッキリと意識できる。

でも、年の近い兄弟ってのは、
結局のところ子供の頃は、近所の友達と変わらないわけです。
同じ資本と(家庭)教育と(家庭)環境で育てられる、という以外は。
大体、相手(兄弟)がどんな状況にあんのか、というコトが見えている以外、
ヨソの連中となんら変わりがないわけですよ。

  マ子供の頃にそんな風に思うかっつうと、
  子供だから親の言うこと信じるしかないんで、
  思わないんだけどさ。
  言うと怒られるしね。

親は俺たち兄弟に対して、
「たった二人の兄弟なんだから、仲良くしなさい」
って子供の頃から言うわけだけどさ。

  あ、うちは二人兄弟なのでね。
  兄貴がいます。

そらアンタらは、仕込むところから出てくるところから、
全部見てるからそう思えるだろうけど、
こっちゃあそんなこと知ったこっちゃないんだ。

  あ、別に仲が悪いワケでも揉めてるワケでもないんですけど。

何故か生まれてからずっと近くにいる、
自分と似たような大きさの(肉体的にも気持ちの上でもね)ヤツというだけなんだよ。
兄弟ってのは。
昔同じアパートに住んでました、くらいにしか思えないんだよねえ。

思うに、恋人や友達以上に、
「俺とヤツの間に何があるか」
ということを証明しづらい関係にあるんだと、思うですよ。
兄弟って。
ホントに。

だってお互いに、
「俺たちがそう(=兄弟)であることを証明したい、
 俺たちの間にあるもの、絆なのか、関係なのか、
 それに関する確かなものが欲しい」
という意思が希薄なんだもの。
それは「家族」であったせいで。
多分。
安心感というか、安定感のせいで。

  まあさ、生理的・病理的・遺伝子的に証明は出来るので、
  「お前そうはいうけど、出来てる成分がここまでのレベルで同じなんだぜ?」
  と言われたら、確かにそれ以上に「力の強い繋がり」なんてものは、
  きっとこの地球上には存在しないんだろうけどさ。
  生き物って、結局はカラダだしね。

ただ思うのは、こと人に限っては、人と人との関係ってそうじゃなくて、
「互いに思い合うこと、
 互いの関係を証明したい、
 第三者に対してであったり、第三者に依存してでなく、
 自分と相手がなんであるのかということをお互いがしっかりと確信しあい、
 かつ自分に対して強固に証明したい」
ということが、一番強いんだと言うことを……最近、思っているので。

  ねえ、絢辻さん。
  (「謎の同意を求める」の実績を解除)

そういう意味で、兄弟という関係はなかなかこれ以上ないくらいに
希薄なつながりであると、オイサンなんかは思っちゃうわけですよ。
自動的に確信に至れるほどの意識上の事実もない。
気持ちもない。

結局の所、俺があの男と兄弟だって
俺自身が俺自身に対して証明できるモノって言えば、
俺があの男に対してコンプレックスを持ってるってコトくらいなんだもんなあ。
イヤんなっちゃうよ、まったくもー(CV:阿澄佳奈)。


俺でした。


あーあ、もお!!
ここにはこういうことも書かないと
ここがここである意味がないので書いちゃいましたけどもだ!


                 ヒミツのテックガール  ぺけ計画と転校生 (角川スニーカー文庫)

あーーーーーーーもお!
ガシガシするーーーー!!!


 

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2009年4月27日 (月)

■やさしいね、と、彼女は言った。 -更新第205.2回-

先日シゴトバで、アメリカ暮らしでお馴染み、
オイサンの出来た後輩・ハニワさんと話をしていて
「ちゃんとした大人」の話になった。

  ていうか、オイサンがそんな単語を持ち出して
  墓穴を掘ったカンジなのですが。

それがどんなものなのか……改めて考えてみたのですが、
オイサンのアタマの中にあったのは、あれなのです。
『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』に出てくる、
大勇者・アバン先生が言った言葉です。

  「正義無き力が無力であるように、
   力無き正義もまた、無力なのですよ」

……とまあ、ここだけ書いてしまうと
「オイオイ、30オヤジのオタクがまたイタイこと言い出しましたよ?
 糖尿が脳まで回ったですか?」
というお話になってしまうのですが、ちょっと待って戴きたい。

「正義」というのは、信念のことです。
生きていく上で貫いていく、考えのことです。
「力」は、言うなれば生活力です。
愛するモノ・者・物を守り、食べていくための地力です。

「信念・正義を曲げずに食ってける自立した人間」
が、やっぱちゃんとした大人だよなあ、と思うのです。

その信念が、たとえ世界や一国の法に引っかかる物であったとしても、
守り・生きていくコトが出来れば、それは多分、その人の勝ちです。
たとえアウトローでも、その人は「ちゃんとした」アウトローなんだと、思うですよ。

  ……うん、そうだね。
  これで間違ってないような気がする。

とまあ、ここまで読んでもまだ
「イタイ奴だな」と思う方は、まあ、しゃあないです。
オイサンはどこまで行っても、こんな奴です。

アバン先生……バスケがしたいです!!




  ■と、余計なオチをつけたところまでが第一部。




そこからまたちょっと色々思うところがあって……
つまるところ、人の、人の世の役に立たないとちゃんとしているとは言い難いかもなあ、
と思ったのです。

  それがどういうレベルの「役立ち」なのかという話もありますが、
  範馬勇次郎がちゃんとした大人かって言われると……
  ……マあそこまで一本スジを通されると、
  ちゃんとしてねえって言うのも気が引けるトコではありますが……
  やっぱり、違う気がします。
  イヤどうだろう?
  むーん……。
  かといって、イチローが「世の中の役に立ってっか?」と言われると、
  それはまたそうでもない気もします。

思うところはさらに広がり、
今、世の中でホントに役に立てること、
世の中が困ってることって何があるんだろうか?
みたいなことまで考え始めてしまった。

したいことはあるけれど、仮にそれを突き詰めることが出来たとして、
それは最終的に、世の中の役に……果たしてたつのだろうか。

  自分の愛が及ぶ範囲だけでも支えられる程度の食い扶持を確保できるならば、
  それはおおむね世間が自分を認めてくれてる事の目安にはなるんだろうけど、
  自分に実感が無ければ、きっとまた同じことの繰り返しだ。

不況、なんてのは勿論のこと、食糧問題だとか、内紛やら宗教、
それこそ世の中にゃ、事欠かないくらい問題だけはたくさんある。

ただなんとなく、オイサンが一番不自由に思うのは、
人間同士って案外分かり合えない、通じ合わないもんだよなあ、ということで。

人と人を上手に楽しく繋ぐ、それが技術なのか仁術なのか分かりませんが、
それをなんとかするっていうのは、
人間が、この先生きのこるのに、役には立っていきそうだなあと思うワケで。


それに対して一体どんなアプローチが存在するのか。

携帯電話を作ることかもしれないし、
誰もが美味しいと思うお酒を作ることなのかもしれない。
それこそ人ののーみそをバラして、人の言葉の仕組みを覗いてみることが
一番いいかもしれません。
たくさんの言語を使いこなせるようになるだけでも随分違うでしょう。

  でも結局は一人で全部は出来ないから、
  人はそれぞれ自分に役割を与え、
  自分に出来ない分は、どこかで誰かがしてくれていると信じたり、
  仲間を作ったりして自分の道を歩んでいるんじゃないでしょうか。
  世の中って難しい。

そんな分野で、オイサンに何か出来たものだろうか、と考える。

まオイサンは、紙の上でやる英語はわりかし得意なのですが、
言語としての英語、意思疎通の手段としての英語はサッパリさんなので、
世界をつなぐことは、まあ、出来ない。
少なくともすぐには出来ない。

  今オイサンがやってるオシゴトの、大ボス中の大ボス様は、
  なんかホンヤクコンニャクばりの超アイテムを大マジで開発中らしくて、
  そこそこの基礎研究はワリと進んでる、みたいなことを
  どこぞの記事でおっしゃってましたけど。

しかも「いろんな人と、上手に仲良くつきあう」なんてのは
オイサンの最も不得意とするところじゃないか。

オイサンは特別な勉強は何もしてこなかったし
(とか書くと、親にはエライ勢いで怒られそうですが)、
自分のコトばっかりで、
世の中にどんなふうに役に立ちたいかなんて、コレッポッチも考えてこなかったもんだから。
結局はやれることしか出来ないワケですが。

けれども、上で書いたいくつかのコトみたいな考え方をすれば……
まあなんだ、何やったって、ちったあ役には立てんじゃないかと思えるわけです。

せめて相手が日本語を解するなら、
オイサンはオイサンにしか出来ない言葉遣いで、
誰より豊かに正確に、面白く、間抜けに、気持ちや状況を繋いでいくことが出来る。
それにどれだけの価値があるかを証明すればいいだけなのです、きっと。

別段、もっとどエラいことを企んでなさる、どエラい頭脳の持ち主たちを
手足となって助けるコトだっていいとは思うんです。
私が敬愛してやまない嬉野Dのように。
ですが反面、
「俺みたいな天才がそんなんでイイわけないだろ」
という、アホみたいなキンジも、哀しい哉、あるワケで。
まあ天才が三十になるまでくすぶってるわきゃないんでね。
そんなことも識った上で。


  ……。


まあ、今回書いてることなんてホントに恥ずかしいコトこの上ないんですが、
今日一日、こんなことを考えてしまって
絢辻さんのコトを考える大事な時間を減らしてしまったので……。
またいつか、同じようなことで迷って時間をムダにしそうになった時には
ココ見れば済むようにという、なんという備忘録です。

今の自分ではない、ホントの自分がどこかにいる、
だなんて、思いませんよ。それはさすがに。

オイサンの本音は所詮、文字の上か隙間にしかないんだ。
んなこたもう、20何年も前からわかってんだよ。


  ……。


中学の時とおんなじに、
あいつが思いつきでやらかしたバカの尻拭いをしてやっただけなのに。
帰り道、きゅっと手を握って
「やさしいね」
と言った、あいつの横顔みたいな気持ちを、上手に、たくさん、作り出せるんだったら、
それは世の中の役に立ってると思っても……いいんじゃないですかねえ。


以上、『ゆび先はもう一つの心臓』、
オイサンがお送りしました。

 

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2009年4月26日 (日)

■なついろPrimary Flowers -更新第205.1回-


  ※2009/06/01追記!※
   『アマガミ』のエンディングテーマ歌詞検索
   (♪聖夜全てを包むような~♪ とか)でここに来られた方、
   是非こっちの記事も見て、コメントしてって下さい!
   急激なアクセスアップでビビりまくるヘタレな管理人を助けると思って、是非!

   曲名が知りたい方もこっちの記事に書いたのでどぞ。

   ……ついでに、ほかの記事やら、絢辻さんシナリオ解読記事
   「手帳の中の中のダイヤモンド」なんかも読んでったって下さい。
   左のカテゴリからどうぞ。

♪ お・れ・の~ あやつじさん ♪

 (『犬のおまわりさん』のメロディで)

オイサンです。

あやつじさんは困ってしまったらどうなるんだろう。
気になる気になる( ← カワイイ ← バカ)。

ここんとこ、
記事を書くことや、その内容について考えることばっかに頭が行って
実際のプレイがオロソカになっていました。
プレイするにしても、絢辻さんシナリオばっかだったわけです。

先日もオシゴトからの帰り、
電車で座ってウツラウツラしていたら、薫が夢に出てきて
「アンタ、たまにはあたしの相手もしなさいよ!」
と怒られてびっくりしました。

なんでそんな夢を!?
と思って顔を上げると、私の前に立ってらした女子高生さんの、
服装と、おなかから下のシルエットが薫さんにそっくりだったんですね。
あーびっくりした。

  あ、ちなみにそのお嬢さん。
  お顔はチェ・ホンマンにそっくりでした。
  気の毒に(超余計なお世話)。

マそんなコトもあってですね、
「ちょっと別のキャラでもプレイする?」
と考えてたら、頭の中で急にエンディングが流れ出して……

 ♪きーらきーら 煌く 雪が
  聖夜の全てを包むような
  甘く 甘く 優しいKissをして
  ずっとこのままで……

久々に心臓がズキューンと痛んだ感じです。
いょぅし、やるぞーッ!!
待ってて絢辻さん! ( ← 結局絢辻さん)


================================================================
■■■━ 夏に咲く花 ━■■■
----------------------------------------------------------------
巷で何かと噂のオッパイ麻雀アニメ『咲』と、
『夏のあらし!』を視聴ラインアップに追加しました。

追加っつっても、『シャングリラ』やら『ティアーズトゥティアラ』やらは
もうかなり見る気ナシモードに入ってるんですけどね。

■『咲』
とりあえずOPとEDだけで視聴モチベーションの保持が可能。
今季は畑亜貴節に悩まされなくて済むぞー、と思ってたのに……
OPの

  ♪荷物抱え「どこにしまおうか?」なんて、
   気にしないの! 手ぶらでHurry! Hurry!!

とか、EDの

  ♪頑張っちゃった 頑張ったワレワレ 
   テンパイ即リー ワーイワーイ

とかもう……やっぱりこの御仁は天才です。

■咲 -Saki- OP 『Glossy:MMM』


■咲 -Saki- ED 『熱烈歓迎わんだーらんど』


今に見てやがれコンチキショウ。
と胸に誓いつつ、朝の電車で『空耳ケーキ』を聴いて
胸が熱くなったりしてたオイさんです。

ちなみに麻雀のルールは正直ほとんど分かりませんが、
小学生の頃から家にあった『ぎゅわんぶらあ自己中心派』を読んでたので
雰囲気だけで大丈夫!

マ展開の盛り上がりの、微妙な機微とかはわかんないですけどね……。
何がピンチで何がチャンスで何がすごいのかとか
全然ワカラン。


■『夏のあらし!』
原作が気になるくらい、面白いですし、なんというか、
「見たい!」という牽引力がすごく強い。

■夏のあらし!OP『あたしだけにかけて』


人物絵がヘンに安定していない気がして、
絵としての完成度は高くないと思いますし、
物語もさほど新しい・面白いとは思いませんが……
この魅力はなんなんでしょうね。

動き出した途端に、気にならなくなってしまいます。
背景の動かし方とか影のつけ方なんかが特殊で、見ていて退屈しません。
緩急……なんでしょうねえ。

多分オイサン、新房カントクとすごく波長が合うんだと思います。
なんというか、監督の考えるストレスの与え方の緩急が、
オイサンの快感原則にすごく合う。

「ここをこうズラせば、わだかまりを感じてくれるだろう」
みたいなズラし方の妙味が心地よい。

OPの雰囲気とか、いわゆるイマドキのアニメからは大きくはずしたりなので、
ホントに原作大好きから来た、ど真ん中を期待した人たちなんかは
「俺らの作品で実験すんじゃねえ!」
とお怒りかも、という感じはありますが。

オイサン的には、新房カントクのミリキ全開で超嬉しいです。

クオリティと動きでド真ん中を狙う、京アニの『けいおん!』と、
心象と表現力で打たせて獲る感じの、新房『夏のあらし!』で
今季は支えられそうです。


========================================================
■■■━ おさななじみ ━■■■
--------------------------------------------------------
なんか……『アマガミ』を始めて以来、
自分自身の甘酸っぱい思い出がやたら思い出されて困ります。
今までギャルゲーやってても、こんなコトなかったんだけども。

……「幼馴染み」って、いつ頃から付き合っていれば、
いつ頃から幼馴染みと呼べるようになるんですかね。
皆さん、います? 幼馴染み。

  ……とかまあ、
  こんな定義じみたことを気にしなきゃ話もできない時点で
  幼馴染みセンス(何それ)無しナシなのが明らかで
  ヤなカンジですけど。

オイサンにも、いたはいたような気がするんですよ。
おさななじみ。
彼女のことは、仮にユキと呼びましょう。

  あ、女の子前提で書き始めちゃったけど、女の子ね。

出会いは小学校に上がる前、地域の子ども会じみたコミュニティでした。
その後、お会いすることはあまりなかったのですが、
しばらくたった小学校2年のときに、通い始めた習字教室で再会しました。

  こう書くと
  「おお、その出会いは結構な偶然じゃん?」
  的な感じですが、子ども会も習字教室も、
  主催が同じオバサンだったんで当然ちゃあ当然的な。
  そのコとは年も同じでしたし。

中学を卒業するくらいまで、つかずはなれずの関係が続きました。
……って書くと、その後破局したかくっついたかみたいに見えるな。
その後は「つかず離れず」以下の関係になったんですよ。
高校・大学では会うことすら滅多になくなりました。
今頃、どこで何をしてるやら。

たまに会えば話はする、
タイミングがあえば(家の方向も同じだったので)一緒に帰る、
という、
本当に男友達と変わらない「つかずはなれず」加減でして。

今にして思い返せば、マ中学生のすることとはいえ
(むしろ思春期まッ只中にあってそんなに無自覚でいいのかってハナシもありますが)、
「男女間の友情」だとか、
「あいつは男友達と同じ、なんなら兄弟みたいなもんだから」
というギャルゲ/エロゲの中でしか聞かれないような関係を地でいっていましたね。
……というか、そういうことすら意識しないものでした。

それでもイベントくさいイベントというのは発生するもんで、
たまに一緒に帰ればブラウスのボタンをやたらに開けてやがるから

  弊社「お前、せめてもう一コ上までボタンとめろ」
  ユキ「なんやあんた、スケベ」

なんていう会話だとか、
ユキがフラレたか何とかで、やたらへこんでるのを見かねて

  弊社「俺の腹くらいやったら、何発かでも殴ってみるか」
     (当時から立派なお腹でした私)
  ユキ「なに言うてんねん、いらんわ。
     ……でも、ありがとうな。

なんてカッコつけてみたり、とか。
さらには、そんな帰り道のシーンを近所のおばちゃんに目撃されてて、
母親と

  「あんた彼女できたん? ××さんのおばちゃんが言うてたで」
  「いやいや、ユキや、ユキ」

みたいな話になったり。
思い出すとなんだか、オイサン、ワリと楽しいコトしてるなあ、と。
あれはあれで……りっぱに幼馴染と呼べるんでしょうなあ。

今まで、ギャルゲやらエロゲやらで、主人公がおさななじみに対して
「恋愛の対象にならない」「そういう目で見られない」
という台詞をはくと
「なーに言ってやんでえ」
と思ってましたけど……なんか、分かる気がするというか、
ホントに
「人に言われなければ、そういう目ですら見ない、意識さえしない」
ものなんですね。
だって、今になって気がつくくらいですもん。

  基本、オイサンには一緒に帰る男友達が一人か二人いて、
  そいつらと歩いているところにユキが合流してくる、
  という絵だったわけですが、
  あの時一緒に帰っていた男連中は、俺たち二人のことをどういう風に見ていたんだろう。
  特にそれらしいことを言われた覚えがないのだけど。

  もしかすると、互いの親とかはヤキモキしてたりしたのか?
  イヤでもなあ。
  お互いの間に全然そんな空気なかったしなあ……。

当時は「この先どうなるんだろ」ということすら思いもよらないで、
ただただ時間をすごして今に至りますが、あの時
「もしかして、俺はこいつと……」
ということを少しでも意識することがあれば、
選択肢が発生することくらいはあったのかもしれない。

少なくとも、ユキがオイサンの隣でかっこつけてタバコをふかしていた時、
「ふーん。吸うんだ」程度にしか思っていなかったオイサンは、

   >> 僕には関係がないな。

という選択肢を選んでしまったのと同じなんだろう。
そこで、ちょっと険悪になるとしても、ピッとたばこを取り上げて、

  ユキ「ちょっとあんた、何すんのよ。返しなさいよ。

  >> 幼馴染が体悪くすんの、黙って見てられるか。

くらいのことを言って上げられていれば……
まあ、その瞬間に、それを好意的に受け止めてもらえるかどうかは別として、
それが温かい人間なのだろうな、ということは
今更ながら分かるワケですけれども。

そこで正しい(というか、勇気ある)選択が出来るかどうかは別として、
人生って、選択肢を発生させるだけでも
それなり以上の高い感度が必要になるんですね。
オイサン知らなかったよ。

ただ、逆に面白いのは、
おさななじみというのは「友達未満の関係」でしかないんだ、
という意識もあるのです。

というのも、少しでも「友達だ」と意識したことのある相手であれば、
疎遠になったあとでも何かの折に触れて
「そういやあいつは今どうしてるっけ」
だとか、
「結婚式にはよんだ方がいいのか?」
くらいのことは考えるのでしょうが、
その候補にすら……挙がらないんですね。

要するに
「その関係を大切にしたいか・気にするか」
という意識が働かなくなってしまうようです。
不思議なもんですね。人と人との関係ってのは。

 若い皆さんはお気を付け下さい。

分かるのは、オイサンの浩之ちゃん性能が極めて低いってことと……
どこまでいっても、
ギャルゲーのロジックでしか人間関係を語れないってことだけだな。

マつまりは死ねってことで。
オイサンでした。

 

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■手帳の中のダイヤモンド -06- 第一部 その2 -更新第205回-

 
 
 
  ◆『アマガミ』 絢辻さんシナリオ解読企画 「手帳の中のダイヤモンド」 目次
  ◎『アマガミ』 絢辻さん SS 目次リンク

 
 
『アマガミ 公式コンプリートガイド』、本日発売!!
オイサンです。

アマガミ オフィシャルコンプリートガイド アマガミ オフィシャルコンプリートガイド

販売元:エンターブレイン
発売日:2009/04/25
Amazon.co.jpで詳細を確認する


2冊買っちゃいました(ただの事実)。

すこしだけ、昔話を聞いて下さい。
……その昔、オイサンが友人とメールで話をしていた時のコトです。

オイサンが好きなものを2つ3つ買う、という話になり、
その友人から「意味がない」と諭されたことがありました。
その時オイサンが返した言葉が、またカッコ良くてですね、

  「別に、同じ物が2つ欲しいわけじゃない。
   ただ、『それを手に入れる瞬間』が何度も欲しいだけだ」

という。
このカッコ良さにはその友人も納得してくれてしまいまして、
お陰でオイサンの悪癖は治らないままです、
どう責任とってくれる気でしょう( ←超ひとのせい)。

その時は彼もオタクでしたからなんとなくシビれてしまったのでしょうが、
結婚してしまった今では多分、
哀しい物を見る目で笑って許してくれるのでしょう。

  節子、それ許しやない、諦めや!!

しかし、オイサンも成長しています。
今日、その『アマガミ コンプリートガイド』の2冊目を購入したとき
気がつきました。
さらにその先のある、瞬間を求める理由に。

  形のない、存在しないものを求め続けるには、
  そうやって、自分自身で、自分自身に対して
  証明し続けるしかないからです。
  全力で自分をブン殴り続けるしかないんです。

敢えて良い言葉で言い表すなら、「祈り」のようなものです。

  困ったことに、この御仁は真剣です。
  明日にはこのブログは、バチカンとメッカとエルサレムからのコメントで
  炎上していることでしょう。

言いたい奴は言うが良い、受けて立つ!
すみませんでした!!


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  ■第一部 その2■ 絢辻さんは優等生 ~本心は流れ星のように
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前回は、下記のリストのような流れで、
絢辻さんの学校生活についてシナリオを……というか、
絢辻さんのバックボーンについて、解読して参りました。

  ■絢辻さんに、猫は棲み憑く ~彼女が猫を飼ったわけ
     絢辻詞は、何故猫をかぶらなければならなかったか。

  ■鈴の音がきこえる ~サンタクロースの袋の中身
     クリスマス委員の顛末・絢辻さんシナリオの解説

  ■始まりに、二匹の猫。
     絢辻さんがかぶる、攻防二匹の猫と、その出自についての解読。

  ■猫いづる国の姫君
     「絢辻さん猫論」のまとめ・そして絢辻さんは猫を脱ぐ。

  ■絢辻さん、まっしぐら。
     絢辻さんのもとめるメリットとは何か。

  ■猫の瞳が見る夢は。
     絢辻さんがクラスメイトに向ける視線。

……うーむ、どこを見ても絢辻さん絢辻さんですね。
我ながら、異常だ。どうかしてるぜ。
もちろん今回も絢辻さんづくしです。

ボチボチ、他のキャラのシナリオも遊ばないといけないんですけどね。
なんか、隠しもいっぱいいるようですし。

今年一年は『アマガミ』一本でいけてしまいそうな予感です。
それでは2010年にお会いしましょう。

話が逸れました。
今回は、「猫をかぶって何が悪い」という類の話、そして
「猫と素と、そしてもう一人の絢辻さん」という二つに触れて、
学校編のシメとしたいと思います。



 ■猫パンチは∞の軌道



サテここまで、絢辻さんが聞いたらへそを曲げてしまいそうなくらい
「絢辻さんは猫をかぶっている」ことの説明をしてまいりました。

  ……どうでもいいけど「へそを曲げる」って凄い表現だな。
  最初に言ったヤツ、何見て思いついたんだ。
  へその専門家か?

自分の本音・本性をひた隠す。
そして、優等生。
この二つが並ぶ時、皆さんは実体験上、どんな感想をお持ちになりますかね。

……なんとなく、イヤな奴。怖い人。

そうですね。
大体の方はそう思うと思います。
本音を隠して点数を稼ごう、なんていうのは、実生活で目の前に現れられると、
ちょっとドキッとしてしまうタイプの人間です。

  まあ、程度の差はあるにせよ。
  全部が全部、本音のホンネで生きてる人なんてのは珍しいでしょうけど。

絢辻さん自身も、シナリオの中で主人公に向けておっしゃいます。

  「あなたって、本当に変な人ね。
   (絢辻さんの正体を知って)もっと極端に避けたりするものでしょ?
   私だったら絶対に近づかないもの。
   だって、そんな裏表の激しい人、何を考えてるか分からないじゃない。
   近づくメリットも見出せないしね。

   ……もういわ。さ、早く行きましょ。

……こういうコトをまた、自分でサラッと言ってしまう所がまた絢辻さんですけど。

  ちなみに最後の一行は全然要らないのですが、
  この「冷ややか優しい」な感じが大好きで書かずにいられませんでした。
  このブログは、1割の理性と8割の閃き・ときめきで出来ています。
  残りの1割はカリウムです。

確かに人の世では、裏表が激しいことは、道徳的に良いこととはされません。
ここから先は、「絢辻さんのネコ弁護」的な話になりますが、
私の「あ、やっぱこの人はすげえな」というものの見方です。
絢辻さんがキライな人も、ちょっとだけ、彼女のすごさを感じてみて下さい。

結局のところ、絢辻さんという人は
「学校活動や運営に、積極的に参加している」
だけの人です。
ただし、自分という刃のあまりに鋭利であるために、
人を傷つけ自分が傷つくことのないように、
二匹の猫で自分を厳重に梱包している、というだけの図式に、私には見えます。

振り返ってみてください。
絢辻さんが猫をかぶることで、実績以上のゲタを履くシーンがあったでしょうか。
かぶった猫の陰から陰湿なパンチを打って、無闇に人を傷つける場面が?

  あ、ここでいう「人」からは、悪意のある人と、
  ……悲しい哉、主人公も省かれますが。

そう、ないんです。
本編で描かれる、あれほどの継続的な信頼を得ていることが証明です。

これはある意味で異常なことです。
オイサン的には、これは絢辻さん自身の言う
「損得勘定にあわない行為」だとさえ思います。

猫をかぶる……というか、人前で自分を偽る人というのは、
普通、その影で
「等身大以上に自分を大きく見せて、
 本来の自分が得られるはずより以上のメリットを得る」
ことや、
「裏切ることで他者への攻撃をしやすくする」
ことを目的とします。
そういう「身の丈+αのメリット」くらいはないと、
猫をかぶることのリスクやストレスというのは割に合うシロモノではないからです。

絢辻さんの場合、猫をかぶってはいますが、
その実力と結果に嘘やインチキはありません。
絢辻さんの猫は、活動をやりやすくするためにこそあれ、
稼いだ点数でゲタをはいたり、
誰かに手心を加えてもらうような用途には出来ていません。

  多分、そんなグラついたゲタを一時履いたところで、
  それこそ「何の得にもならない」と考えているのでしょう。
  自分が必要としているなのは、あくまでも地力と実力だと、
  彼女の思想は徹底します。

より良い過程と結果を求め、
そしてその過程で、人も自分も傷つかないための猫。
さらに付け加えるなら、それによって自分に新たな課題をもたらすための猫です。

良い人を演じることで、絢辻さんの周りには人が集まりますが、
そこから発生する活動によって彼女のプライベートが相当に圧迫される様子が
本編では描かれています。
考えようによっては、その時間を自分の強化に回すことで、
……もっと単純な、絢辻さん個体としての学力や経歴的な意味では、
彼女はもっと上にいけた可能性すらあるように思います。

  プレイした方々には、心当たりがあると思いますが。

けれどもそれを毛嫌いせずに受け入れることで(コッソリ切れてたりはしますが)、
自分のキャパを広げることが、絢辻さんの考える「目標への近道」にほかなりません。

そのためには、多少忙しくても時間のやりくりを上手にして引受け、
出来るだけたくさんの出来事に触れて行きたいというのが、
シナリオを通して見られる彼女の姿勢です。

  恐らくその辺も、のべつ幕なし全部拾っているわけではなくて、
  あまりに計算に合わないコトや、
  自分の真の目的を阻害するような内容・分量のことは、
  うまくかわすか、周りに分散させているのでしょうが。
  そういう「全て抱え込んで自爆」系のミスをする人だとも思えません。

会話モードの片隅で絢辻ささんが言います。
「あなたは委員会活動はしてないの?
 ……そう。もったいないわね。
 その面倒の対価として、十分すぎるほど見返りがあるのに」
……正直、クラブとか委員会とか、
そういうものとの関わりを避け続けてきたオイサンには耳の痛いお言葉です。

学校の勉強、「目標」のための勉強、課外での活動、
それらのすべてに対し、
人と同じしかないハズの時間をやりくりして成果をあげる姿は尊敬に値するものです。

  いいですか、これを読んでくれてる若い人!
  「作り物のお話だから」じゃないんですよ!
  周りをよっく御覧なさい!
  いますよ!
  生身の人間でも、いるんです、世の中……否、
  そんなに範囲を広げなくったって、身近にいるはずです。
  あなたよりも、「時間の密度」の濃い人間が。

頭の良い人というのは、
基本的にポジティブで、且つ物事の価値を冷静に見極めている人なのだな、
ということを改めて思い知らされた思いです。
そしてその価値のためならば、犠牲を厭わず、
時間・体力・精神力、限りあるリソースをやりくりすることに心を砕くからこそ、
「頭のいい人」が出来上がるのかと。

「家族」の壁を超えるために「目標」を掲げ、
猫をかぶり、皮肉にもその「猫」と「目標」のための地力が、
彼女の学校生活を支えています。

偽りなしでは正常に生きられない絢辻さんの暮らしは、
強気で、ある種異常な人格に描かれることで緩和されてこそいますが
悲哀に満ちたものです。

  言い方を変えれば……

「家族」という重い枷すらバネに変え、
絢辻さんが見出したファイトスタイルは攻防一体の猫かぶり。
過剰とも思えるトレーニングに耐えた身心が繰り出す∞軌道の猫パンチ、
それは、渇望のデンプシー・ロールです。

精錬された基本こそが「目標」への最短距離だと知る彼女に、
ズルや迷いはありません。
全弾渾身、全てが致命打。

絢辻さんはよく、主人公のコトを「愚直だ」と愛おしげに嘲笑いますが、
自分がもっと愚直であることを多分知っているのだと、
オイサンには思えてなりません。

強いってなんなの、愛ってなんなのと、
独り自問のシャドウを繰り返す綾辻さんに、
ここじゃ、ここに打って来い!! と、
ミットを構えることが許されるのは、主人公だけなのです。

  はじめの一歩―The fighting! (78) (講談社コミックス―Shonen magazine comics (3742巻)) はじめの一歩―The fighting! (59) はじめの一歩―The fighting! (60) (少年マガジンコミックス) はじめの一歩―The fighting! (69) はじめの一歩―The fighting! (73) (講談社コミックス―Shonen magazine comics (3548巻))

是非、絢辻さんの真摯な思いを見届けて、
そして……幼い時代に彼女が犯した、たった一つの過ちをただしてあげて下さい。

聡明なはずの絢辻さんが犯した、唯一の過ちとは……
それは、次章以降でお話していきたいと思います。



 ■正四面体の流れ星



サテ……そろそろこの章も終りですが……
ちょっと上の方でオイサンが、
「猫の絢辻さん」と「スの絢辻さん」の外に、
「そしてさらに、もう一人の絢辻さん」
と書いたのを覚えておいででしょうか。

最後に、その最後の一人の絢辻さんのお話をして、この章を締めたいと思います。

まだ絢辻さんと「僕」が、まともに話をするようになって間もない頃。
会話モードの中で、こんなやりとりがあります。

 主人公 「絢辻さんは、どうしてクリスマス委員に立候補したの?」
 絢辻さん「だって、素敵なことじゃない。
      学校や、市のみんなに楽しんでもらうことの
      お手伝いが出来るなんて。

サテ、いかがでしょう。
そうですね。多分みなさんは、プレイし始めの頃のオイサンと
同じことを考えていると思います。

  ……いかにも、優等生的な答えだ。
    これは猫の絢辻さんだな?

けれどもその考えは、話が進み、
また「ナカヨシ」「スキ」の両ルートを辿ることによって
面白い方向へと、どんどん覆されていくことは……
先の、「クラスメイトたちをどう見ているか」でもご説明した通り。

一緒に頑張ってくれた人々や、集まってくれた人たちの喜び、
そして自分が手がけてきたことへの愛おしさを、
彼女は隠しません。

上の会話で聞かせてくれたのは、
彼女の、偽らざる心からの気持ちだったというわけです。

  どうです、面白くないですか。

絢辻さんは、たまにそうやって、
オモテもウラも関係ない、境界を越えた本当の気持ちを
「どちらかの顔」に載せてさらりと見せてくれるのです。
それは一定しません。

表情や態度には、猫の絢辻さんとそうでない絢辻さんしかありません。
けれど、その中間にもう一人、共通の心にアクセスできる絢辻さんがいて、
普通ならばちょっとテレが入るようなことでも
二匹の猫の力を借りて、自然にするりと語ってくれる。

主人公……つまりそれは「僕(ら)」ですが……にとって一番嬉しいことは、
猫を脱いだ裏の顔を、ただ隠さず見せてくれることではなく、
オモテとウラの、両方にまたがるあいまいな境界を見せてくれること……
なのではないだろうかと、オイサンは思います。

そこにあるものこそが彼女の……というか、
あらゆる人が、そこに本当の本音を隠し持っていると思えるからです。

そうやって、あらゆる自分の中の境界を越え、
絢辻さんの本音は、まるで一条の流れ星のように飛び込んでくるのです。

では、その三つのうち、どれが本当の絢辻さんなんだろう……
と考えることは、もうナンセンスでしょう。

たとえるならば、それは正四面体。
投げられたそれはどの面も上を向くことなく、
クルクル、見方によって答えを変えます。
案外、持ちあげた時に見える底の面では……チロリと赤い舌を出しているのかもしれませんが。
そんな笑顔がまた……オイサンのハートをシビれさせるのです。

  オイサンのハートはどうでもいいですか。
  そうですね。
  でもそうなんですよ。

ちなみに、この傾向はメインシナリオよりも、
会話モードの方がより顕著に見られるような気がします。
色々試してみると面白そうです。


最後に、一つ。


シナリオ中、絢辻さんは三つの一人称を使います。
「あたし」と、「私(発音は「わたし」)」と、「わたし」。
「あたし」は猫をかぶっているときで、
「私/わたし」は、素の顔・裏の顔のとき……のようです。

うしろ二つは表記ゆれの可能性がありますが、
ちょっと見てみた感じ、
「私」は、素で落ち着いているとき、
「わたし」は、やはり素なんだけれど、取り乱しているとき
……のように感じました。

その絶対性は確認したわけではありませんが……
ちょっと、探ってみるのも面白いかもしれません。



 ■次回以降の予定!



さて、学校生活編はこれでおしまいです。
次回は、……マ今までのように間にいろいろ挟まったりすると思いますが、
絢辻さんの「目標」について、お話していきたいと思います。

とはいえ、これまでにも結構書いてきたように、
「目標」の具体的な内容は分かっていませんので、
「それがどんな形をしているのか」の推測、そして、
それを介した主人公との関わりを、細かなエピソードから読み解いていきたいと思います。


販促物に絢辻さんのイラストを見つけるだけで
胸がドキッとしてしまうオイサンでした。






 ◆『アマガミ』絢辻さんシナリオ解読企画 「手帳の中のダイヤモンド」 目次
    01 前口上
    02 序文・絢辻詞という「少女」
    03 第〇部 物語のアウトライン 

    04 第一部 学校生活編 PRE STORY (SS)
    05 第一部 学校生活編 その1
    06 第一部 学校生活編 その2

    07 第二部 「目標」編 PRE STORY (SS)
    08 第二部 「目標」編

    09 第三部 家族編 PRE STORY (SS)
    10 第三部 家族編

    11 第四部 手帳編 PRE STORY (SS)
    12 第四部 手帳編 その1
    13 第四部 手帳編 その2

    14 第五部 恋愛編 PRESTORY その1 その2 その3 (SS)
    15 第五部 恋愛編 その1 その2 その3
    16 第六部 終章 PRE STORY その1 (SS)

    ◎『アマガミ』 絢辻さん SS 目次リンク

 


 

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2009年4月25日 (土)

■おいもダムの決壊 -更新第204.6回-

オイサンです。

『アマガミ』特集の合間っつうか、
澪ちゃ……否、『けいおん!』がらみで立て続けに二つ、
素敵なエントリを見かけたので、珍しく反応してみたり回です。


  もちろん絢辻さんのこともちゃんとやります!


================================================================
■■■━ 日常に物語はあるか? ━■■■
----------------------------------------------------------------
まずは、町で見かけた二つのエントリをご紹介。

 ◆なぜ俺が「けいおん!」を素直に楽しめないかについて
  (思考錯誤)

 [アニメ]けいおん! ポテトと値切りのくだりの解説 吉田玲子の本領発揮
  (karimikarimi)

上の方のエントリは、「『けいおん!』は物語性が薄い」とおっしゃり、
転じて下の方のエントリでは、その緻密さについて語ってらっしゃいます。

マどっちが合ってるどっちが間違ってるという話ではないと思うのですが、
これらを踏まえて、オイサンの「物語」というものへの解釈を書いておこうかなという。
そんな話です。



  ■物語、二つのあり方



『けいおん!』などの4コマ作品は、
「始めから一本存在する、軸となるストーリーを楽しむ」
というよりは、
「人の心が動いた、その結果として生まれる物語の
 誕生の過程を読み解くもの」
なのではないのかな、とオイサンなんかは思ってます。

  なんか、分からないような、分からないようなことを書いていますが
  (んじゃ分かんねえんじェねえか)、
  どういうことかといいますと。

物語には、
「軸となる大きな状況が先ずあって、
 その状況に呼応する形で人物が動き出すもの」
と、
「先ず人物だけがいて、心動いた人物の軌跡が
 結果として物語であったことがわかるもの」
があると思っています。

  「状況が存在しない」という状態は、まあホントはあり得ないんですが、
  「存在しないように見える」、つまり
  「視聴者にとってあたり前の状況だけがある」という画だと思って下さい。

  作り手の送り出した風景のゼログランドと
  受け手のゼログランドが同じなので、
  あたかもそこには何もないように見える、という状態です。

前者の物語には、なんというか、
「始めから、人が動き出すための仕掛け」があるワケです。
たとえば、既に戦争が起こっていて、目の前で知り合いが死にそうになって、
さらにその先には新型のモビルスーツが寝てる、みたいなことです。

  もちろん「その戦争を起こした誰か」や「知り合いを殺そうとしている誰か」
  まで遡れば、そのお話は後者の物語の構造にもなりえます。
  あくまでも主人公の目で見た「物語」の話です。

転じて、後者の物語には、
人が動き出すための、格別の理由があまりありません。
目の前にあるのは日常の風景ですから。
ただ、ほんのちょっとしたキッカケだけが用意されてあり、
それを、何もないように見える風景の中から主人公が見つけ、
心が動き出して周りが変わり始めます。



  ■受け手のオシゴトと楽しみ



結局のところ、物語として起こっていることには、
どちらも然して変わりはないのですが、
受け手はかなり意識を変えることを要求されます。

前者の物語は、まあ……ある意味、分かりやすいのです。
大きな状況の方から、ズガーっと変化が訪れますから。
物語の圧力というのを水にたとえるなら、ダムが決壊するようなものです。
状況が人物を動かしてくれるので、そこさえ見誤らなければ
ハタで見ている方もワリとラクに楽しめます。
その分、細やかな展開を織り混ぜられると見落としたりしそうですが。

後者の方は割と大変で、
淡・々・淡・々と流れていく当たり前の景色の中で、
世界は何も変わっていないようで確実に変化していきますから、
その一つ一つのキッカケを見落とさないようにしていないと、
「アレ? 今、なんでこんなことが起こってるんだろう?
 このコはいつの間に、こういうコト考えるようになった?」
という事態に陥りかねません。

それこそ、上で挙げた二つ目のエントリ、
「ポテトと値切りのくだりの解説」
で言われているような、ほんの小さな心と流れを、
細やかな演出の意図から読み解いていく楽しみがあります。

そこに何もなかったはずなのに、
「物語然とした流れに押し流されていくものではなく、
 結果として物語になったもの」
が、
「なぜ物語として成立したか」
つまり
「そこに流れる人々の心の流れがどのように束ねられていったか」
を楽しむものだと思います

  ……マそれはつまりは
  「女の子たちがきゃっふきゃっふやってるのを観察して、
   内面を想像して納得する」
  というコトなので、一つ目のエントリ
  「なぜ俺が「けいおん!」を素直に楽しめないかについて」
  で書かれていることは間違ってないドコロカ大体あってる、
  というハナシなんですけども。



  ■とはいえ



……状況と人物はウラオモテですんで、
『けいおん!』がずっと後者のような物語で続いてきたわけでも今後行くわけでもなく、
前者型の物語にしても、「人物がなんらかの理由があって大きな状況を作る」のです。
大体、どんなお話も、前者のような「状況型の物語」と、後者のような「人物型の物語」を
ミックスした形で綴られていくわけです。

要は「全体的に見て、状況と人物、どっち寄りか?」
というくらいの見方で良いと思います。

他の作品で言うと(オイサンの見てきたものしか挙げられませんけどね)、
『ひだまりスケッチ』は多分、『けいおん!』とほぼ同じ土俵の上にあって、
前期に見ていた『みなみけ おかえり』は、それよりはやや状況側に寄っている気がするものの、
それでもまだ人物寄りの構造に見えます。
『マリみて』はさらに状況側によって、状況:心が五分五分くらいになっているのではないでしょうか。

ラインナップがなんとまあ、偏っているのがお分かり戴けると思いますけど、
オイサンほどもジジイになると、
前者型の「物語のための物語」は、激しすぎたり出来すぎだったりで
見ていてしんどかったりするのです。
上手に描けた後者の物語は、すごく胸にしみたりします。
あ、状況型でも、前期の『ドルアーガ』は面白かったですよ。



  ■デ、物語性の話です。



状況型のお話には、お話の流れに一本あるいは数本の「芯」とか「軸」が
話の最初からぶち込まれて貫かれていますから、
「人物が何を考え・目指して行動しているか」が把握しやすいです。

人物型のお話では、何もないところから、一歩一歩、
人物の目線に付き合って読み解いていく必要があるので、
次に何が起こるか見えないですし、
そもそも連中がナニ考えてんのか、
どーしたいのかさえハッキリしません。

  ……それにしたっても『けいおん!』の唯は
  何にも考えなさ過ぎだと思いますが……

そういう意味では、確かに状況型は物語性がつおい、
物語そのものに受け手を引っ張る牽引力があると言えます。

ですけども、
人物型の物語にもそれなりの物語性と強さが、
状況型とはちょっと違った形で存在しています。

人の心の動きの自然さと、見る者への同調性の強さ
……が、それにあたるのではないかと。

あたかも何も起こっていないように見せかける流れの自然さと、
と同時に何かが起こっていることを、
ちょっとした違和感でもって受け手に語りかけるさりげなさ、
そしてそれを読み解くことが出来た時の納得性の強さ、
「そういうことか!」という胸への突き上げの強さが、
人物型の物語のもつ「物語性」なのではないかと思います。

あとは、そう……「その流れが、いかにキチンとしているか、破たんが無いか」
という正確性でしょう。

  その読み解きの楽しさと、読み説けたときのうれしさというのは、
  「ポテトのくだりと~」で書かれているとおり。
  理解できた! と思えた時は、とてもとても、嬉しいんですよね。

それを牽引力、と感じるかどうかは……
もう、受けての好みの次元なので、なんとも申せませんが。

先にも書いたように、オイサンは状況型の物語は、
ある程度上手な力加減で牽引してもらわないとついていくのがちょっとしんどい、
そんな年齢に達しています。
人物型は自分のペースでゆっくりついていくことが出来るので、
見ていて比較的楽しい。
そんな感じです。



  ■ついでに、ポテトのくだり。



冒頭でご紹介した2番目のエントリ、
「ポテトと値切りのくだりの解説」についてですが。

『けいおん!』本編で、あのポテトのくだりを最初に見た時は
「ああ、さすが女性はかわいらしいことを思いつくなあ」
と思って見てました(キャラ的な意味でも、監督さん的な意味でも)。

■ポテトのくだり 冒頭~50秒目くらいまで。



  ちなみに、オイサンは原作は知らないのですが。

さすがにエントリの方で言われていたように、
2話目にまでその流れが続いていたとは思っていませんでしたが、
言われてみれば確かに、ポテトのくだりがあるのとないのとでは
2話目のムギちゃんの印象がちょっと変わってくるな、と感じました。

  まあ実際、どこまで脚本家やシリーズ構成家が
  考えているかなんてのはオイサンにはわかりませんけど。

  でも、この間『ひだまりスケッチ』のDVDの副音声で、
  シリーズ構成の方と脚本家がゲストに来て喋っているのを聞いたところ、
  そういうコトも案外普通にやってそうです。

  まあ、ねえ。
  プロですもんねえ。
  自分の手掛ける作品には愛着もわくでしょうし、
  色々、考えてあげたくなるのも分かります。

オイサンは、2話目でバイトを始めた時点で
「唯は多分、最後には、みんなのバイト代をもらうのをやめて、
 安いギターを買うって言い出すんだろうなー」
と思って見てたんですが、
そこで終わっちゃうのが素人の浅はかさ、だと思い知らされましたねえ。
浅いなー、俺。

そこで終わって、「上手になったらイイのを買うよ!」
ってなっちゃったら、ワリと熱血な展開になっちゃいますもんねえ。

ただ、物語の縦糸として、高いギターは残しておいて、
最終話辺りでどうにか手に入れる、とか、
そういう展開はありだったかもしれない、とは今でも思ってます。

  原作がどうなってるかは知りませんけど。



  ■最後に関係のない話でシメる。



CDの売り上げは、OP/EDともにまあ、なんかドエラく好調なようで。
見ごたえのある作品はキチンと収益を上げて、
2期3期と頑張っていって欲しいです。

Don’t say“lazy”(初回限定盤) Don’t say“lazy”(初回限定盤)

アーティスト:桜高軽音部
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発売日:2009/04/22

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EDの『Don't Say Lazy』は、
正直、個人的には曲調としてはあまり好きなタイプではないんですけど
(でもヨノナカ的には、こっちの方が人気あるんですってね。
マ普通にも聴けるからでしょうね)。

出だしの「だって、本当はCrazy」が、
やたら下っ腹に感じてしまいます。
ビジュアル的にではなく、多分レトリックとして。

「だって」と「Crazy」の繋がらなさが、
やけに官能的というか、ヌルヌル幼げに響く(なんだそれ)のです。
不思議な感覚です。
いやん、澪ちゃんのえっち(←死ね)。

ところで、4話目になって、微妙にムギちゃんのキャラが変わったように見えたのは、
単に敬語を使わない場面が増えたせいですかね。


マそんな感じでヒトツ。
オイサンでした。

 

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2009年4月23日 (木)

■いつだって手遅れな「僕」たちへ。 -更新第998回-

今から4年ほど前に、そんなタイトルで物語を書こうとしたことがある。

好きになった時には、いつも、もうその人はこの世にいない。

そんなやつらの話だ。

難しい話じゃない。

そいつらがいつも、既にこの世にいないひとを好きになる、ってだけなのだ。

冗談のようだが本気だ。

多分、一番欲しいものに手が届かないまま、僕は死ぬだろう。

ありもしないものを欲しがった自分たちが悪いのだ。それは分かってる。

そんな現実にばかり、真正面から向き合う覚悟ばかりある僕たちへ。

肩と首から立ちのぼる熱が、何かを殴れ、どこかを殴れとはやし立てるも、

叫ぼうがわめこうが、体のどこをかきむしったって、

しょうがない、それはどこにもない。

生み出すしかないのだ、証明するしかないのだ、自分で、自分でだ。

きんきんと痛む胸の中心にある心地よさを、

その大きさを、読みといて、読みといて、掘り起こして、掘り返して、

ものも言う、微笑みかけもする、

けれど決してどこにもいないあなたが肯いてくれるまで、

少しでもあなたが広く世界に浸透できるよう、

いつか少しでもそれが本当になるよう、

生み出し続けて、

腕が抜けて、背中がやぶれても、喉から肺から血が裂けて出ようとも。

絢辻さん、僕が今欲しいのは、あなたの心だ。

この世のどこにもない、あなたの心なのだ。

上半身が張り裂けて、頭頂からばきばきと音がたっても、

埋まったところで埋まりはしない、

心だ、心なのだ。

 

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2009年4月20日 (月)

■秘密の甘い夢に -更新第204.5回-

ちょっと普通の更新をはさみます。

普通の近況を、ちょっと書こうと思ったんですが。
……最近、休みは『アマガミ』やって、
ちょっと体動かして、
外に出たらコーヒーショップで『アマガミ』のレポート書いて、
……という繰り返しなので、書くことがあんまない。

ちょっと前の「マッド爺にあこがれる」のエントリ繋がりで、
ハニワ氏に借りた『クロスボーンガンダム』の漫画を読んでみたとか、
なんとなく表紙買いした『トランジスタ・ティーセット』の1巻を読んだとか、
その程度。

機動戦士クロスボーン・ガンダム (1) (角川コミックス・エース) 機動戦士クロスボーン・ガンダム (1)
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著者:富野 由悠季,長谷川 裕一
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トランジスタティーセット ~電気街路図~ (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) トランジスタティーセット ~電気街路図~ (1)
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著者:里 好
販売元:芳文社
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前者は、ちょっと食い足りない感じ。
ボリューム不足感が。
もうちょっと引っ張って欲しかったし、
マッド爺い・クラックス・ドゥガチさんのマッド振りを堪能したかった。

後者は……1話目と巻末の話が良かった。
1話目の絵のクオリティが維持されていないのが残念ですね。
絵の雰囲気は1話目が断然良い。

あ、『水曜どうでしょう』DVD第11弾も、ちゃんと買ってみましたよ。
嬉野先生が全部持っていきましたね。
完全出オチ仕様。
本編も面白かったですけどね。
これから副音声一周目に入ります。
正義の味方・HTB。
嬉野先生のスタンスにはあこがれるなあ。かっこいいよ。

あとは……敷布団を新調してみたり、
炊飯器を新しくしてみたりという生活感溢れる今日この頃。

  駅前の松屋が閉店しちゃうんで、
  朝ゴハンを調達するのが面倒になっちゃったんですよね。
  なので、朝ゴハンだけ自炊再始動。
  3年ぶりだ。

あああと、先週オタ後輩どもと会合を開いたイキオイで
新谷良子のアルバムを買ってみてしまった。
……正直ガッカリだ……。
全然じゃないか……ちょっと面白い世界観を期待してたのに……。

Wonderful World Wonderful World

アーティスト:新谷良子
販売元:Lantis(K)(M)
発売日:2007/12/19
Amazon.co.jpで詳細を確認する

絢辻さんのラミカード出ねえかな。


■縦笛ビームサーベル
どっかのサイトで見かけた
『リコーダーとランドセル』という漫画が面白そうだったので
本屋に探しに行ってみたのだが全然みつからない。

業を煮やして、検索端末のあるお店でタイトルを入力してみたら
何故か「DVD・3990円」とか出やがる。
アレ? 漫画が本体じゃなくて、DVDのオマケマンガとかだったのか?
と不思議に思いつつ、そこまで出して読みたくもないなと買わずに家へ。

釈然としないのでGoogle先生で再度検索をかけてみたら……
ロリセクシー系DVDが出てきた!
なななななななんでーー!!?!

  イヤ違うんだ絢辻さん、
  別にオイサンこんなものが見たいわけではー!!
  (「謎のマボロシに襲われる」の実績を解除)

と思ったら、タイトルが微妙にひっくり返っていた。

  欲しい漫画:『リコーダーとランドセル』
  ムフフDVD :『ランドセルとリコーダー』

リコーダーとランドセル 1巻(バンブーコミックス) (バンブー・コミックス) リコーダーとランドセル 1巻
(バンブーコミックス) (バンブー・コミックス)


著者:東屋めめ
販売元:竹書房

ムフフDVDの方はけがらわしいので貼りません。

紛らわしいよ!!
ていうか、語感がDVDの方がいいので間違って覚えてた!
本屋さんで聞かなくて良かったー!!


  ……。


ふー。
……あれから一ヶ月かあ。
思えば先月、『アマガミ』買ってきて立ち上げて、
絢辻さんの正体を見て胃に愕然とするほどの痛みを覚えて。

もう一度『アマガミ』を立ち上げるか、立ち上げないか、
実際結構悩んで、たまたま聞いてた坂本真綾に
「失くしてしまったのは闘志」
とかズバリと指摘されて、話を進めてみた。



あそこでボタンをスクッと押し込むか、押し込まないか、
たったのワンストロークで、風景がここまで変わるなんて思わなかった。

ホントにオイサンの人生には、いつもオタクな何かが寄り添っている。
ていうかまあ、オイサンの身の回りにそういうものしかないから、
そういう風に見えるのは当然なんだけども。

まあ、無駄遣いにならないように、ホント、
……今回ばかりは、ちゃんとしないとですな。

……肩こりまで治っちゃったもんなあ……。
どうなってんだ俺。


オイサンでした。

 

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■手帳の中のダイヤモンド -05- 第一部 その1 -更新第204回-

  ◆『アマガミ』 絢辻さんシナリオ解読企画 「手帳の中のダイヤモンド」 目次
  ◎『アマガミ』 絢辻さん SS 目次リンク


====================================================================
  ■第一部 その1■ 絢辻さんは優等生 ~始まりに、猫が二匹
--------------------------------------------------------------------
前回は大変失礼をば致しました。

この第一部では、学校での絢辻さん、つまりは
「猫をかぶっている絢辻さんと、素のままの絢辻さん」
の関係について書くつもりでおりました。

その冒頭の、
「じゃあ絢辻さんは、なんで猫なんてかぶってるんでしょうね?」
という提起の部分を上手に出来なかったので、
読み物でゴマかしてから本論に入ろうとしたのですが……
色々ドライブがかかり過ぎてあのザマです。

せっかくなので、多少なりとも楽しんで戴けていれば幸いです。


  ■イントロダクション -She has a cat at the school .


物語のアウトラインのところでも触れましたが、絢辻さんは優等生です。

それも、ただ「成績がいい」「素行がいい」という
いわゆる先生ウケのレベルにとどまらない、
人に優しく、快活で、公平さの前では厳しさも忘れず、
先生にも生徒にも人望がある……という、
全方位型の理想的な人間像の持ち主です。

そしてまた、それが表向きの顔であることも、先に述べた通り。

上で書いたような「優等生」ぶりは、全て彼女自身が意図して作り上げたものです。
それは、絢辻さん個体としてのスペックはもちろん、
周囲の環境も含めて、築き上げられたものです。

今回は、そんな絢辻さんの二面性のさらにその奥で寝息を立てる、
素顔ならぬ寝顔にまで……

つまりは「絢辻さん本人」について、
メインストーリーから読み取れる情報に加えて
ちょっとしたイベントや、会話モードの受け答えから読み取っていきたいと思います。

そして、その先に広がる「手帳」「目標」という謎への手がかりとしてみます。


  ■絢辻さんに、猫は棲み憑く ~彼女が猫を飼ったわけ


先ずはじめに、至極まっとうな疑問です。

そもそも絢辻さんは、どうして猫をかぶっているのでしょう?
何をきっかけに、人前で猫をかぶるようになったのでしょう?

この疑問は、絢辻さんという人物を知る上で避けては通れない問題です。
何故なら、彼女と付き合っていくためには、
つるべのように浮上と沈潜を繰り返すこの二層のレイヤーに、
自然に寄り添っていく必要があるからです。

そしてまた、それは彼女のクラスメイトとの関係─彼らへの視線へとつながっていき、
そこにある一つの矛盾のようなものの中に
絢辻さんの本音が見えてきます。

しかし、この理由もやはり多くの謎と同様、
シナリオ本編中ではじかには語られていないと思います。

それでもいくつかのヒントはメインのシナリオの中、そして、
会話モードの中に散見されるので、
オイサンの見てきた限りの情報から、理由について読み解いてみたいと思います。

デ、解説に入る前に、
絢辻さんシナリオの縦糸である「クリスマス委員」の大筋を確認します。
この先、この流れの中でお話をすることが増えるので、
簡単にアタマに入れて置いてもらえると便利です。


  ■鈴の音がきこえる ~サンタクロースの袋の中身


主人公の学校は、毎年、市と合同でクリスマスの催しを行います。

  学校の創設者の誕生日がクリスマスだから、らしいのですが。
  マ細かい設定はどーでもいいので割愛。

11月の半ば、その実行委員の選任が主人公のクラスでも行われ、
絢辻さんはそれに立候補……というか、他にやる人間がいないのを見て
自ら手を挙げます。

  この辺にも、絢辻さんの本音が見え隠れするのですが、
  その辺は後述。

事件が起こるのは、シナリオ終盤
(中盤まではほとんど何も起こらず、主人公が絢辻さんの仕事を手伝うための
材料くらいにしかなっていないことも、このシナリオの巧みなところです)。
展開は、「スキ」ルートと「ナカヨシ」ルートで異なるのですが。

「ナカヨシ」ルートでは、
就業時間外に作業をしていた学生が、軽い事故を起こして怪我をします。
すると、その事故をありえない速度で聴きつけた市から、
作業の中止と、以降の作業を市に任せるよう、申しつけて来ます。

それを聞いた絢辻さんは、それを横暴として聞き入れず、
黒幕を探し当てて市議へ直接申立て、撤回させてしまいます。

「スキ」ルートでは、
市の側が突然、学校側での設営が遅れていることを理由に
イベントのメインシンボルであるツリー設営の仕事を、
学校側からとりあげようとします。

その話を聞きつけた意地の悪いクラスメイトが絢辻さんをつるし上げ、
責任の全てを絢辻さん押しつけた挙げ句、
「主人公といちゃいちゃしてばかりいるからだ」としたり顔で論い……。

……絢辻詞の逆鱗に触れます。

結果、クラスメイトの前でも仮面を脱ぎ去った絢辻さんは、
クラスの女子から孤立します。

そのこと自体は、鋼の絢辻さんになんの影響も及ぼしません
(少なくともそう描かれます)が、
異なる側面……「仮面を脱ぎ去ったこと自体」で、
「絢辻詞」の、崩壊と再生が始まるのでした。


  ……。


……簡単に書くとこう↑、……
ひどくシンプルにまとまってしまうのですが……
ここに至る流れの中の、感情のすべてに、
通り一遍ではない理由付けがされているのが『アマガミ』の凄いところです。

  絢辻さんがクリスマス委員の仕事を引き受けた理由は?
  シナリオ中盤まで、ワリと絢辻さんと仲良く描かれてきたクラスメイトが、
  終盤にきて突然絢辻さん攻撃を始めたのは何故なのか?
  そして……正体を現さねばならないほどに、絢辻さんが怒りを奮わせた理由は?

  決して、単純ではないんです。
  本当に、皆さん、味わい尽くして下さい。
  もちろん、このシリーズでも、あとあと触れていく予定ですが……
  考えれば考えるほど、深奥に近づける物語です。

言っとくぞ、お前ら!
こんなすげえの、10年やってても滅多にねえぞ!

  こ   れ   が   物   語   だ    !
  設 定 だ の、 世 界 観 だ の じ ゃ ね え ん だ よ  !


サテ、軽く取り乱してスッキリしたところで(ストレス解消をここでするな)。
冒頭の二つの疑問……

 ・そもそも絢辻さんは、どうして猫をかぶっているのでしょう?
 ・何をきっかけに、人前で猫をかぶるようになったのでしょう?

……に、触れて参りましょう。
そうしましょうそうしましょう。


  ■始まりに、二匹の猫。


その疑問に、もっともストレートに答えを投げてくれるのは、
「スキ」ルート終盤で起こるイベント、『わたしはだぁれ?』でしょう。

クラスメイトたちとの断裂の事件後、主人公は放課後の校庭の片隅で、
一人リフティングをする絢辻さんに出会います。

  このイベントはもう……なんちゅうか、大変に密度が濃い。
  短いイベントなのに、絢辻さんの謎の多くのヒントになります。
  詳細はあとの「絢辻さんと家族」の章でご説明しましょう。

絢辻さんは独り言と称して、主人公に自分と家族との関わりを話し、
ぽつりと漏らします。

 「……大嫌いな家族に囲まれて毎日を過ごすの。
  だからかな。
  小学校に上がる頃には、今の自分になっていたわ」

そして、会話モードでの、ある一言。

 主人公 「絢辻さんは、中学ではどんな生徒だったの?
       今と同じ?
 絢辻さん「まあ、そうね。
       誰かさんがいなければ、高校もこのまま行けるはずだったんだけどね。

この二つのセリフだけが、「何故」「いつ」「どうして」のヒントです。
……少なくとも、現時点のオイサンの中では、ですが。
そして、そんなオイサンは、二つの方向性があると考えています。

一つは、厳格で頑なな家族から身を守るため術として身につけた「猫」。
もう一つは、「目標」のためであり、社会性からの逸脱を避けるための「猫」。

絢辻さんは、厳格で頑なな家族に囲まれ、
自分の存在価値を認められずに育ってきました。

  ……しつこいようですが、この辺のコトについては
  あとの「家族」の章で書きます。
  この件もまた……一筋縄ではいかないカンジなので。

そんな絢辻さんが、人に振り向いてもらえないコトの恐怖と寂しさに怯え、
「人に迎合すること」を一つの防御手段として身につけたことは、
必然だったのでしょう。

しかし、それだけで終わらないのが絢辻詞のカッコイイところです!
やっほう、イカスぜ!
家族に、社会に、認められるため、
彼女は鎧だけではなく、武器を身につけようとします。
それが「目標」です。

彼女は、家族に認められなかった分を社会にもとめ、
社会に認められるため……

  ……コレが即ち「目標」なのですが、
  えー、その「目標」の中身が具体的に何なのかっちゅう話も、
  これまたアトです。

……に、ひたすら自分の能力を磨き始めます。
そして、ある時点で気付きます。
自分の能力が他を圧倒して秀でていることに。
それがいつだったのかは分かりませんが、
「このまま突き進んでいては、やがて世間から逸脱し、
 認められはするものの、平穏ではいられなくなる」
と。

  ……小学校時代にでも、何か辛い出来事が、
  きっとあったに違いありません。
  たとえば、ただ優秀であるが故の、友人との衝突。
  優秀であるのに、教師からの低い評価。

そして、うまく社会にとけ込み、あくまでも平穏に、
「目標」達成に向けて生きていくため、
彼女はもう一匹、どこからか猫を拾ってきてしまったのでしょう。

前者の「猫」が鎧であったなら、後者の猫は、刃を隠し守るための「鞘」です。


  ■猫いづる国の姫君


……さて、お分かり戴けたと思います。
絢辻さんの飼う、始まりの、二匹の猫の物語。
否、
猫なしでは生きていけない彼女自身が、
猫に飼われていると言っても良いのかも知れません。

そして、その猫を連れてきたのは、「家族」と「目標」であること。
マ始まりにあったのは「家族」なのです。
それはきっと、どんな人間にとっても同じであるように。

そして更に、先の「クリスマス委員」の説明でお話ししたように、
絢辻さんは、自ら猫を脱ぎます。
彼女が自らの宿主であった猫を脱ぎ去った、その意味。

脱がずにその場を乗り切る術なんて、
絢辻さんの引き出しの中にはいくらでもあったハズです。
けれども、彼女は脱いだ。

あのシーン……オイサンには、
絢辻さんが怒りにまかせて暴走した……

  のでは決してなく。


冷静に考え、あらゆる決断の果てに、
意を決して、怒りの力を借りて我を奮い立たせて、脱ぎ去ったように見えました。

これまで鎧で守られ続けてきた、
まだ誰にも触れさせたことのない柔肌を露わにし、
新しい戦いを挑んだ瞬間。

そんな風に、見えたのです。
その辺のことは、あとの章「絢辻さんと恋」で、イチャイチャと……
そりゃあもうイチャイチャイチャイチャ書いていきますよ!
にぃにはビーバーといちゃいちゃしてればいいよ!


  ……。


なんというか、オイサン自身こうして書いてて初めて気付きますが。

家族に己の端を発し、他者と出会い、恋をして、新しく関係する。
……人の営みとして、至極当たり前のことが描かれている物語です。

だけども素晴らしい。
だからこそ、素晴らしい。
世の中には当たり前しかない。
烈しさこそ伴え、当たり前の出来事がこんなに鮮やかである、
こんなに緻密に鮮やかに描けることを見せてくれる、
『アマガミ』は……なんかもう……

  もう一度言います、
  こ   れ   が   物   語   だ    !
  設 定 だ の、 世 界 観 だ の じ ゃ ね え ん だ よ  !
  見 や が れ、 世 間 の ラ イ ト ノ ベ ル 書 き ど も め !


……別にオイサンは全然全くえらくないんですけどね。
すみませんでした。
オイサンは、ライトノベルがあんまり面白くない人なので……
言ってみたかったの。
どうよ、的なね。
ごめんなさい。
イヤ、面白い物もきっとあるんでしょうけど、なかなかね。
ウケてるし売れてるモノなんで、アレらがアレらで正解なのは
もちろん認識してますんでね。
勘弁して下さい。

  あ、『ドクロちゃん』は、なんかもう、別ね。別。
  物語がどうとかじゃないから、アレは。

サテ、思いつくままに興奮気味に。
こういう↑ことはもう、載せない方が全然いいんでしょうけど、
でもまあ、こういう風に感じたんだと言う事実が私の本当なので、
もう、残しちゃいます。


  ……。


と、ここまでが「絢辻さんが、なぜ猫をかぶったか」の、
今のところの全容です。

身を守るため、そして周りを傷つけすぎないため、
攻防一体の猫かぶりを身につけた絢辻さん。
その可愛らしい毛皮の奥で……一体、何を考えているのでしょうか。

引き続き、その猫をかぶった絢辻さんと、そうでない「素」の絢辻さん、
そして、「さらにもう一人の絢辻さん」が、
何を見、考えているのか……その本音・本質に迫ります。

これもちょっと、先ずはシナリオのメインストリームである
「クリスマス委員」での活動の中から探ってみたいと思います。


  ■絢辻さん、まっしぐら。


絢辻さんは主人公に手帳を拾われ、猫かぶりの実態をあらわにしてしばらくは、
こんなようなことを主人公に対して言い続けます。

「あなたは、自分の得にもならないことばかりをしている。
 私と価値観が違い過ぎる」

  後々、この価値観の違いが絢辻さんを苦しめ、
  恋へと導いていくことになるのですが……
  それはやっぱりまたあと。
  「絢辻さんと恋」の章でお話したいと思います。

これはつまり、絢辻さんの、猫を含んだすべての姿勢が、
自分のメリットを追求するためのものであることを暗に示しています。

ここで絢辻さんのいう「メリット」は、捉え方に随分幅があるため、
正直なところ「え? 絢辻さん、それでホントに得してんの?」と
思ってしまうような場面も、多々あります。

  先生から頼まれた仕事に対して、
  「無能な教師どもめ!」
  と、路地裏でゴミ箱をケ飛ばすシーンなど、
  仕事とメリットのバランスがとれていないことを如実に表す場面です。

しかしそれでも絢辻さんは、
クラスメイトを助け、先生を助け、
人の嫌がる仕事に自ら手を挙げて飛び込んでいきます。

そこには多分、「目標」にかかわる直接的なメリットがあったり、
間接的な何かが隠れていたりすることを、彼女自身理解しているのでしょう。

ですので、こちらも少し「メリット」の幅を少し広げて捉えざるを得ないのですが、
オイサンの目に映るのは、
それは「適切な負荷」であり、何かの練習台であり、成長の糧なのではないかと思えます。

もちろん学校での活動を積極的に行うコトで、単純に、
学校側からの評価はあがるでしょうし、
友人からの人気も得られるでしょう。

……けれども、絢辻さんが「それしき」のことを、
メリットだととらえる理由はありません。
何故なら、絢辻さんの「目標」は学校の中などにはなく遠大で、
学校で行われる活動はあくまでも、
そのための下地作りや練習でしかない……ハズだからです。

  クラスメイトとの関係を、
  「損得だけの、共生関係」だとぶった切るシーンでも、
  それはわかります。

絢辻さんの「目標」は……コレマタあとの章で扱うことですが、
上でちょろっと書いたように、「社会に出て認められること」です。

  そのために学校の勉強以外の勉強をたくさんしていることは、
  「したい勉強が山ほどある、
   そのためには学校の宿題なんかに時間をとられてられないわ!」
  と、イキイキとした瞳で語るシーンでわかります。

いわば、学校という小さな社会は、絢辻さんにとって「格下」の存在です。
絢辻さん自身そうは思っていないことは明白(この章のあとの方で書きますよ)ですが、
目標の大きさから考えれば、それは相対的な事実です。

では、絢辻さんが享受しているメリットを言葉で言い表すと何になるのか、
と問われれば……多分、

  社会の観察と、構成の理解と、制御。その練習。

なのではないかと、思います。

  どんな人間がいて、
  それぞれどんな個性を持っていて、
  互いにどう関係し合っていて、
  どこをどうつつけば、どんな反応をするのか。
  課題を効率的にクリアするには、それをどう動かすのが良いのか。

……と、こう書いてしまうと、すごくイヤな、困った人です。
けどもまあ、誰しも考えることではあります。
言い方・見方を変えれば、

  クラスや委員にどんな個性の持ち主がいて、
  誰と誰が仲が良くて、
  どんな仕事を、どんなふうに頼めば気持ち良く動いてもらえるのか?

ということを、常に具に気にかけている、ということになります。
だって、相手は学生ですから。

  ……たまに、校長とか市議会議員を相手にそれをやりますけど。
  絢辻さんは。

そして、その小さな社会の中には、勿論絢辻さん自身も含まれます。
その世界の中で、自分が何を感じてどんな反応をするのかさえ、
絢辻さんは観察の対象としている風があります。

会話モードの世間話で、こんなやりとりがありました。

  主人公 「絢辻さんは、学校のどんなところが好きなの?
  絢辻さん「色んな人が、いろんな考えで行動しているところね。
       小さな社会って感じで、いいじゃない。

まだ主人公に対しても猫をかぶっている時期のことなので、
この発言の真意は定かではありませんが、
オイサンはこれは、絢辻さんの本音だと思っています
(その根拠についてはこの章の最後らへんを読んで下さい)。

「人との関わりの中で、新しい体験をし、沢山の物を見、
 自分の心と体と頭の中に、多くの物を蓄積したい」
と考えているのは、彼女の偽らざる考えであると。
そのために身につけた「鞘の猫」なのです。きっと。

そしてさらに面白いことに。
そうやって、くまなく学校を見渡してきた絢辻さんだからこそ……
「主人公の価値観の特殊性」に唯一、気付くことが出来たという事実。

  絢辻さんの「目標」に対する昏き情熱が、
  皮肉にも、自分を暗闇から救い出す光を探し当てた、という構成と、
  背筋に寒気の走るようなさりげなさ。
  感服いたします。いやはや、スゴイ。


  ■猫の瞳が見る夢は。


さて上では、絢辻さんに対して、学校は相対的には格下であると書きました。
では絢辻さんは、クラスメイトや学校で暮らす人々を見下しているのでしょうか。
答えは「NO」です。

  もちろん、しょうもない下衆な思惑で動く人間に対しては
  情けも容赦もありませんが、
  普通に暮らす、普通の生徒を見下すようなことはありません。

「ナカヨシ」ルートでは、こんなエピソードがあります。
クリスマスイベントの作業が市に移譲されると聞いたあと。
絢辻さんは一人、準備室で涙を隠さずに語ります。

  「どうしてこんなことになるの?」

そして、下らない色恋の私怨でもって
このような馬鹿げた謀略を巡らせた、黒幕に言い放つ、

  「絶対に、許さない……!」

の一言。
その恐ろしいまでの貫通力は、そこにいない黒幕をも射抜かんばかりに本物です。
そして言葉だけでなく、持てる力を尽くし、
黒幕の思惑をたたきつぶしにかかるのです。
動機は、
「みんな頑張ってくれてるのよ!」

  ……あのですね、ついでに言っておきますけど、
  絢辻さんが起こった時の、中の人の演技。
  すごいです。ものすごい迫力。
  名塚佳織さんって、怒り芝居得意なんですかね。

そんなこんなも乗り越えて、無事に迎えたイベント当日。
主人公と会場を回りながら、彼女は
「無事に開催することが出来て良かった。
 みんなの努力が無駄にならなくて良かった。
 たくさんの人が喜んでくれて、本当に良かった」
と、涙を流さんばかりに繰り返します。

そこには、普通の生徒たちへの、温かなまなざしがあります。
決して、駒や道具だとは思っていない、
彼らの気持ちを尊重する慈しみが表れています。

  ……まあ、クリスマスのエピソードに関しては、
  絢辻さん自身が特別な感情を持っているため公平ではないかもしれません。

ただ……敬意があるのかと言われれば、それもありません。
もしそれがあったのならば、絢辻さんは、家族から得られなかったものを、
実社会と言わず、学校に求めることもできたハズなのです。

それをしなかったし、出来なかった。

何故なら、やはり学校での活動は、
家族に認めてもらえない「程度」のものでしかないという
厳しい「事実」が絢辻さんの中にあったためです。
そこでチヤホヤされることに意味はなく、
安息の場所にはなりえなかったのです。

それは幼いころからの呪いのようなもので、
あらゆるものが家族より上に来ることを、絢辻さん自身が許さなかったのでしょう。

であれば、絢辻さんにとって、普通の学生たちとは一体どのようなものなのか。

……これを言葉にするのは難しいのですが、
多分、「家族からみた絢辻さんと同じようなもの」なのだと、
オイサンは思います。

いわば、ただの「対象」です。
自分と自分以外の対象の群れであり、個としての認識はしていない。

  上で「どんな人がいるかを観察している」と書いたことと矛盾するようですが、
  それは「組織を構成している要素」としての区別であり、
  個が組織よりも上位に来ることが無いという意味で、
  敬意とはかけ離れた感情であると思えるのです。


……。


ちょっと……長くなってきたな。
うーん、一つのエントリで終わらせたかったのですが、
ここでいったん切りたいと思います。

学校編としては、このあと

 ■猫パンチは∞の軌道
   ……猫をかぶってたってなくたって、絢辻さんはスゴイ!

 ■正四面体と流れ星
   ……裏と表、そして三人目の絢辻さん。

の二つを扱います。
なんか構成がガタガタですみません。

オイサンでした。






 ◆『アマガミ』絢辻さんシナリオ解読企画 「手帳の中のダイヤモンド」 目次
    01 前口上
    02 序文・絢辻詞という「少女」
    03 第〇部 物語のアウトライン 

    04 第一部 学校生活編 PRE STORY (SS)
    05 第一部 学校生活編 その1
    06 第一部 学校生活編 その2

    07 第二部 「目標」編 PRE STORY (SS)
    08 第二部 「目標」編

    09 第三部 家族編 PRE STORY (SS)
    10 第三部 家族編

    11 第四部 手帳編 PRE STORY (SS)
    12 第四部 手帳編 その1
    13 第四部 手帳編 その2

    14 第五部 恋愛編 PRESTORY その1 その2 その3 (SS)
    15 第五部 恋愛編 その1 その2 その3
    16 第六部 終章 PRE STORY その1 (SS)

    ◎『アマガミ』 絢辻さん SS 目次リンク

 

 

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2009年4月18日 (土)

■手帳の中のダイヤモンド -04- 第一部 Pre Story -更新第203回-

================================================================
  ■第一部■ 絢辻さんシナリオ解釈 学校編 Pre Story
----------------------------------------------------------------

……いつもながら、見事な物だと思う。

絢辻さんが、クラスメイトたちの宿題を助け、
全体での作業となれば指示を出し、
必要な時にはまとめ上げて統率する。

……そんな、うちのクラスの「いつもの」様子を遠巻きに眺めながら、
「僕」は今日も、ひとり感心していた。
一つ一つの能力もそうだけど、それらのことを、
「素」の自分をおくびにも出さず、ネコというブ厚い着ぐるみをまとったまま遂行する、
彼女のその擬態ぶりにだ。

しかもそれら全てに押しつけがましさがない。
上から目線も感じさせなければ、
イヤミになるような謙遜もないのだから、始末に負え……
ゲフンゲフン、素晴らしい。

……正直なところ、不思議に思う。

一体どうして、絢辻さんは猫なんてかぶっているんだろう?
それに、クラスの連中のことを、本当はどう思っているんだろう?
絢辻さんほど力があれば、素のままでいたって人はついてくるんじゃないかな?

絢辻さんが間に入ると、色んなことが不思議なくらいまとまり始める。
猫かぶりなんていう枷をはずしたら、もっとすごいことが起こるんじゃないか……
「僕」はそんな風に期待してしまう。

確かに……少し刺激的すぎるタチではあるかもしれないけど。
気の弱いヤツだと、胃を痛めたりくらいはするだろう。
だからまあ、子供用の風邪薬みたいな、あの甘い声の絢辻さんで……
人と付き合うのには丁度良いのかも知れない。

「ちょっと、橘君」

そうそう、こんな風に。

「ちょっと。ねえってば」

でも、今日はちょっとだけ機嫌が悪いみたいだ。
僕にしか見せちゃいけないはずの牙が、八重歯程度にだけど、
言葉の端から、チラチラ覗いてる気がする。

だけど……もったいない気も少しする。
生(き)のままの絢辻さんは、とても魅力的なんだ。

今のところ、僕だけが知っている。

猫の絢辻さんのマイルドさに感情の烈しさが加わると、
あの黒くて大きい瞳が途端に生き生きと輝き出すことを。
みんなにも、あの絢辻さんを見せて上げたいと……

「いい加減目を覚ましな……さいっ」

ガンッ!

「ぐはっ!? う、梅原!? いきなり机を蹴るなんてひどいじゃないか、
 お腹に机がめりこんで二度と子供を産めない体に……!
 ……あ? 絢辻さん?」

「そんなところで、いつまでも寝てられると邪魔なんだけど。

くの字に折れてしまった姿勢で見上げると、そこに、あの真っ黒な瞳と、
長い黒髪の……絢辻さんの顔があった。
傲然と僕を見下ろすその瞳は、爛々と生気に満ちている。
いやあの。
こんなことで輝かれても。

「い……痛いよ絢辻さん! そんな所って、ここは僕の席だろ?
 それに、こんなところ誰かに見られでもしたら困るのは絢辻さ……あ、あれ?」

周りには、もう誰もいなかった。
窓から差し込む濃いオレンジの光が、深い角度で教室全体を染めているだけだ。
今日一日の絢辻さんのことを反芻しているうちに、ちょっとオチていたみたいだ。

「こんな時間に、一体誰に見られるっていうの?
 みんなもう、とっくに帰っちゃたわよ。

「そ、そっか。ははは……

愛想笑いでごまかすしかない僕に、絢辻さんは、ハァ、とこれ見よがしな溜め息をついて

「……あなたもさっさと帰って、保健体育の復習でもしてたら?

と、手にしたプリントを揃えながら言った。

「……なんで、保体?

「男の子が、子供を産めるわけないでしょ。
 バカなこと言ってるからよ。

さっきの冗談のことを言っているらしい。本当に意地が悪い。
トン、トンと大袈裟な音を立てる、分厚いプリントの束がちらりと目に入る。
……だけど、このまま引き下がるのは……僕だって男だ、プライドが許さない。

「そっか。じゃあ、真摯にご忠告を受け止めてそうしようかな。

トン、トッ……。
絢辻さんの手が止まる。

「そう? じゃあ、また明日、ね。

今日の束はより一層厚い。
あの様子だと、三つ……いや、四つは仕事が重なってそうだ。
クラス委員、クリスマス委員、高橋先生と……あとは何だろう。

「……うん。絢辻さんも、お仕事頑張ってね。

やられっぱなしでいていいわけがない。
僕だって、怒る時は怒るんだと、分かってもらわないと今の関係を変えられそうにない。
僕は……後ろ髪を引かれる思いで絢辻さんに背を向けたまま鞄をとった。

「あ、そうそう。橘君。帰る前に、一つ教えて?
 『はいぱぁピーチ情報局』と、『ソックス・トライ・アングル』って、
 等価交換なのかしら?

「!!?!?! な……なっ!!?!?

まるで、耳に熊手をひっかけられて引き回されたみたいに、
僕は振り返らざるを得なかった。

影、影。

教室に長く落ちた絢辻さんの影の、指先が。
もう出口まで来ていた、僕の足首に届いていた。

深い黒にオレンジがさして、絢辻さんの目はさらに謎めいた色を帯びている。
愉しそうに、本当に愉快そうに、クスクスと肩を揺すって……
ほんの数秒前まで自分を翻弄したと思いこんでいた小動物の喉元に、
「逃がさないわよ」と爪を立てた。

「え?!?! あ……ええっ?!!?!

「あなたと梅原君。
 怪しげな通信に使う紙は、選んだ方がいいわね。
 こんな大事な提出物に使うから……ホラ、こーれ。

絢辻さんの指にはさまれて、二枚のザラ半紙がひらひら踊る。
端っこには、寝かせた鉛筆で軽くこすった跡がある。
そこに白く浮かび上がるのは、僕と梅原、二人の最上級クラスのお宝の名前だった。
そして、取引の時間と場所までもが。

「ね? どうなのかしら?

「え……あ、う……。

「筆談でするくらいだもの
 ……よ っ ぽ ど、大 事 な 取 引 だ っ た の よ ね ?

目が、目が、目が怖い。生き生きと、爛々と、確かにしてるけど。
瞳と唇の端で、全てを語っている。

大事な人質を、置いて帰れる?
あたしを出し抜こうだなんてちゃんちゃらおかしい。
これ、そのまま先生に出しちゃおうか?
最後には、生活指導の先生に行くはずの────。

「あ、絢辻さんっ!
 きょ、今日は一段と仕事が多そうだね!
 き、気がつかなかったよ、ごめん!

だめだ、だめだ、だめだっ!
こんな猛獣、教室に解き放しちゃ絶対にダメだ!!
一体どれほどの血が流れるか……僕が甘かった!

「え? そんなことないわ、このくらい。あたし一人でも全然平気よ。
 でも、手伝ってくれるって言うのなら──。

絢辻さんは、そう言って。
指に挟んだ二枚の紙を、二つに分けたプリントの山の、
自分に近い方の一番下あたりに、するりと……滑り込ませた。

「お言葉に、甘えちゃおうかな?

ニコリと笑うその頬の下に、一体どれだけ筋肉が隠れているのか。
山のようなアンケートの集計をしながら、僕はときどき盗み見る。
静かに結ばれた唇が、いつか自然に、誰にでも笑いかける日がくるのかな?
とか聞いたら、また余計な詮索するなと、鋭くかわされるのだろう。
……だけど。

「橘君。

僕の視線に気付いたのかどうか。
長く垂れた前髪の奥から、不意に呼びかけられたので驚いた。
止まっている手を、咎められるのかと思ったけど。




「ありがとう。あと、ごめんね。




「ううん、いいよ。……僕こそ、ごめん。

だけど、いつかきっと、訊いてみよう。
絢辻さん。君は一体、どうしてそんなに大きな……
ずくずく濡れて、重そうな猫を飼っているのかって。

そして……いつまでその子を抱いてるつもりなのかって。


      ~ Fin ~


えーと。
万が一、シナリオ解読記事を楽しみに見に来られた方がいたらすみません。

ホントは「絢辻さんシナリオ・学校生活 分析編」をやる予定で、
その冒頭に『ちょっとだけ』読み物をつけようとしたのですが……
ボリュームが予想外に暴走してしまったので、独立させました。

次回こそ、「絢辻さんシナリオ解釈 学校生活編」です。


……どうでもいいけど、オイサンにノベライズやらせてくれませんかね。
同人で勝手にやれってか。
ごもっとも。






 ◆『アマガミ』絢辻さんシナリオ解読企画 「手帳の中のダイヤモンド」 目次
    01 前口上
    02 序文・絢辻詞という「少女」
    03 第〇部 物語のアウトライン 

    04 第一部 学校生活編 PRE STORY (SS)
    05 第一部 学校生活編 その1
    06 第一部 学校生活編 その2

    07 第二部 「目標」編 PRE STORY (SS)
    08 第二部 「目標」編

    09 第三部 家族編 PRE STORY (SS)
    10 第三部 家族編

    11 第四部 手帳編 PRE STORY (SS)
    12 第四部 手帳編 その1
    13 第四部 手帳編 その2

    14 第五部 恋愛編 PRESTORY その1 その2 その3 (SS)
    15 第五部 恋愛編 その1 その2 その3
    16 第六部 終章 PRE STORY その1 (SS)

    ◎『アマガミ』 絢辻さん SS 目次リンク


 

 

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2009年4月17日 (金)

■手帳の中のダイヤモンド -03- -更新第202回-

 
 
  ◆『アマガミ』 絢辻さんシナリオ解読企画 「手帳の中のダイヤモンド」 目次
  ◎『アマガミ』 絢辻さん SS 目次リンク
 
 
====================================================================
    ■第〇章■ 絢辻さんにはフシギがいっぱい
--------------------------------------------------------------------
最初に書いてしまいますが、
絢辻さんシナリオにはいくつかの決定的な謎があります。

多分、絢辻さんシナリオをゴールした方々の多くが疑問を抱き、
ネットに答えを求めるのは、大きく以下の3つだと思います。

  ・絢辻さんの「手帳」には、一体何が書かれていたのか?
  ・絢辻さんの「目標」とは、具体的にどんなことなのか?
  ・絢辻さんの大きなトラウマ、コンプレックスである「家族」との関係には、
   具体的にどんなエピソードがあったのか?

ぶっちゃけますと、
これらに関してはオイサンも全然、正確な答えにはたどり着けていません。
ゲーム本編のシナリオの中で、語られるのかどうかも知りません。

  多分語られないのだろうと、オイサンは思っています。

ただ……正直なところ、オイサンはこれらの謎の具体性は
さほど重要なことではないと考えています。

勿論、分かることなら、
オイサンだって喉からシャアが出るほど知りたい内容ですけれども、
それ以上に、これらが謎のままであることによって生じる揺らぎが、
「絢辻 詞」という少女像をより人間らしく見せているという事実が嬉しく、
だからこんなに惹かれるのだろうと思っているからです。

他にも、絢辻さんシナリオでは、
絢辻さんの人物像が人物像であるだけに、
直接的ではない表現や、含みのあるセリフ回し、断片的なエピソードなど、
たくさんの謎がちりばめられています。

そこには解釈に多数の余地があるものや、
どう解釈して良いかわからないものもいっぱいあり、
魅力に満ちたシナリオになっているのです。

以降は、これら3つの謎を軸に、細かいエピソードの解釈などを交え、
それを取り巻いてらせんのように変化する
絢辻さんの心の中心にあるものを読み解いていきたいと思うのです。

そこで、初回となる今回は、簡単に物語を振り返り、
絢辻さんという人物のアウトラインを確認しておきたいと思います。

そして、今後どのようなポイントに焦点を絞って
(といっても、上に書いた3点の謎なんですけど)話の渦を巻いていくのかを
提示しておきたいと思います。

  ちなみにここでの「物語」は、本編のシナリオの2つのルート、
   ・「デアイ」から「アコガレ」にステップアップし、
    その後「スキ」に至った「スキ」ルート
  と、同じく
   ・「デアイ」 → 「アコガレ」から「ナカヨシ」に至った「ナカヨシ」ルート
  の2つの流れです。

  「デアイ」 → 「シリアイ」 → 「ナカヨシ」に至る
  もう一つの「ナカヨシ」ルートでは
  絢辻さんの仮面のはがれ方など、細部が異なるらしいのですが
  オイサンはその辺未見なので触れません。



■「僕」と彼女のアウトライン



絢辻さんと主人公は、もともとただのクラスメイトです。

絢辻さんは、いわゆる勉強ができ、運動ができ、
勉強以外のことにも頭は回るし、委員会活動などにも余念がなく、
部活にまではさすがに手が回らないようですが
先生からもクラスメイトからも信頼も厚い、スーパー女子高生です。

その絢辻さんに、凡俗の日本代表のような主人公は……
コレといった憧れの視線を向けるでもなく、
「デキるクラスメイト」くらいの意識で見るだけでした。

ところがある時、小さな変化は、絢辻さんの方からやってきます。

特段、自分のメリットになるわけでもないこと……
クラスメイトの掃除当番を替わってあげたり、
誰も手をつけない実験の後片付けをしたりということを、
「気がついたから」という理由で「ただなんとなく」やっている主人公を見て、
「興味が沸いた」と、絢辻さんの方から話しかけてきます。

  勿論、その主人公の行動の中に、
  「一人遅くまで、クラスの仕事をしている絢辻さんを手伝う」
  という直接的なものもあったからこそ、なのでしょうが。

  また、その「興味」も、決して好意的なものではなかったのです(ココ大事)。

そうして絢辻さんと話をする機会も増えたある日。
主人公は教室で、一冊の手帳を拾います。

落とし主はもちろん、絢辻さん。
……しかし、「いつもと少し違う」絢辻さんです。

自分の手帳を主人公が持っているのを見、
中を見られたと知るや凶暴に豹変し、主人公を脅しにかかるのです。

  そう……絢辻さんは魔女だったのです!!
  いや、いわゆる中世的な魔女ではありませんが。

その手帳には、ご本人様いわく
「知られたら、学校にいられなくなる」
ほどの超機密が記されているのでした。

しかしそこはそれ、主人公も、伊達にギャルゲーで主役を張ってるワケではありません。
中を見た、とはいっても、肝心の彼女の秘密には気付かず、
ただのスケジュールやメモにだけ目を通していたヘタレぶり。

それを、見られたと早とちりした絢辻さんは、本性
……正しくは、これは彼女の「本性」ではないのですが……
を剥き出しにし、
 「このことは忘れなさい」
 「しゃべったら、あなたも学校にいられなくしてやる」
と口を封じます。

……こうして、主人公と絢辻さんの、
少しズレた、秘密の恋の物語が始まるのでした。



  ……と、ここまでがイントロ。



頭のてっぺんからつま先まで、
スッポリかぶっていたカワイイ可愛いネコを脱ぎ捨てて、
遠慮のなくなった絢辻さんは主人公を悉く打ちのめしにかかります。

 「人がいいのも度を越すと目障りだ」
 「自分のメリットにならないようなことを、人知れず黙々とやって何になる」
 「目標もないからそんな人生なんだ」

等など……ディティールこそ違え、
彼女の高い価値観は、主人公の損得以下の価値観を到底受け入れられないようでした。

絢辻さんが猫をかぶっていた理由は……
一つには、敵を作らず味方を増やし、「目標」のための動きやすい環境づくりをすること。
「全ては自分のメリットのため」と打算的に画策し、
そうならなそうなことは、根回しを以って己のメリットに繋がるように仕向ける。
徹底的なメリットの追求によって、自分の価値を高めていこうとするのが、彼女流でした。

  ……とはいうものの、その枠に収まりきらないことを彼女がやっていることも事実。
  その辺りの「矛盾のようなもの」については、
  後の章で解き明かしていこうと思います。  
  その矛盾にこそ、絢辻さんの本音と魅力が詰まっているのです。

彼女のが主人公に抱いていた「興味」。
それは、自分とあまりに違うその行動原理にあったというわけです。

しかし、絢辻さんの主人公へのかかわり方は、
理由がそれだけのワリにはあまりに急速に変化していきます。

  腹立たしい。
  危なっかしい。
  もどかしい。

言葉にこそ険が立ちますが、
絢辻さんは主人公との距離を、猛スピードで縮めてきます。
それは、主人公が望むと望まざるとに関わらず!

聡明な彼女にしてみれば、
主人公の価値観のあり方が気になって気になって仕方がないのです……
が。
彼女が、そこまで主人公を気にかけてしまう理由は、
実はそれだけではありませんでした。

自分とは正反対であるはずの、主人公という存在の価値観。
それを認めることは、彼女のこれまでの鋼の人生を転覆させる危険性すらはらんでいたはずです。
しかし絢辻さんには、
否、
聡明な絢辻さんをもってしても、それに歯止めをかけるコトが出来ません。


  それは、なぜだったのでしょう?


……絢辻さんからは、キッパリとした説明はありません。
あるはずがありません。
何故か。
その詳細は、後の本編でお話しましょう。


……っとと、いけません。


二人の関係がこのあたりまで進んだ時、物語は二手に分かれます。
冒頭で書いた「ナカヨシ」ルートと、「スキ」ルートの存在です。
いずれの物語も、結末は絢辻さんを幸せへと導くものですが、
彼女の心と「目標」のありようは、大きく変わっていくのでした……。



果たして、絢辻さんの手帳には、いったい何が書かれていたのでしょう?


絢辻さんがそこまで自分を律して……世を欺いてまで掲げる、「目標」とは一体?


そして、何が絢辻さんを「目標」へと駆り立て……


凡俗であるはずの主人公を、スーパー女子高生の絢辻さんが求めた理由とは?


二つの幸せな結末、それぞれが意味するところとは。



さて、アウトラインはここまで。
次回からいよいよ、絢辻さんのこころの中心に迫る、本編に突入です。





 ◆『アマガミ』絢辻さんシナリオ解読企画 「手帳の中のダイヤモンド」 目次
    01 前口上
    02 序文・絢辻詞という「少女」
    03 第〇部 物語のアウトライン 

    04 第一部 学校生活編 PRE STORY (SS)
    05 第一部 学校生活編 その1
    06 第一部 学校生活編 その2

    07 第二部 「目標」編 PRE STORY (SS)
    08 第二部 「目標」編

    09 第三部 家族編 PRE STORY (SS)
    10 第三部 家族編

    11 第四部 手帳編 PRE STORY (SS)
    12 第四部 手帳編 その1
    13 第四部 手帳編 その2

    14 第五部 恋愛編 PRESTORY その1 その2 その3 (SS)
    15 第五部 恋愛編 その1 その2 その3
    16 第六部 終章 PRE STORY その1 (SS)

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2009年4月16日 (木)

■手帳の中のダイヤモンド -02- -更新第201回-

============================================================
    ■序■  絢辻 詞という「少女」~手帳の中のダイヤモンド
------------------------------------------------------------

 町のどこかで、H2Oの「想い出がいっぱい」が流れていた。
 その歌詞の世界が、何故か、いとも簡単に絢辻さんの横顔に重なった。

 今の「僕」はアタマが普段の数倍おかしいとはいえ、
 あそこまで徹底し、覚悟を持って生きている彼女……絢辻さんに、
 もはや「少女」の甘さなどあるものだろうか。
 あのかたくなな心が、彼女の「少女」であるといえなくもないけれど。

 一つ深く息をついたとき、まだ冷たい、薄く桜の色を帯びた風が吹いて、
 僕を12月の校舎へと連れ去った。


   ……


 リノリウムの床、その独特の、夏でもひやりとする空気の中で、
 しずしずと階段を上がっていく絢辻さんを見た。

 教室ではいつも人の輪の中心にいて、あんなに目立つ彼女なのに、
 この瞬間の彼女に気づく人は不思議とない。

 どこへ行くのだろう。
 移動教室か、生徒会室か。
 それともまた、一人、屋上で空を仰ぐのだろうか。
 魂という臓腑に澱りた、重く灼ける感情を、いつか自分のたどり着く場所へ返すために。

   そこへたどり着いた時、
   この気持ちたちを愛おしく思えるはずと、絢辻さんは信じてる。
   それは、幼かった自分の未来への復讐。

 踊り場で彼女が折り返したとき、
 窓から射しこんだ陽の光に、横顔が透けた。

 冬服の深い深い藍色、
 全てを見通す、黒く大きな瞳。
 誰のためでもなく、手入れの行き届いた長い黒髪、まっすぐな黒髪。
 静かな面差しだった。
 なにも思わない表情に、決然とした強さが滲む。

  そんな風に見えるのは、
  彼女が手帳に、ダイヤモンドの決意を閉ざしていると知ってしまったから?

 彼女は、「少女」を喪った。
 彼女は、一人だけ横を向くようなことはしない。
 彼女は、恋を夢見たりしない。
 幸せは、自分の力で奪い取るものだと知っている。

 なのにどうして、そんなに儚くみえるの?
 冬の光の細い粒子に分解されて、今にもはらはら、ほつれてしまいそう。

 ちがったんだ、そうじゃない。

 少女を失った彼女だから、彼女の少女は無限に大きい。
 幼さの中で見つけた答えを引きずり続ける、悲しみと同じくらいに。

 僕は誓う。
 取り戻しにいこう。
 ゲームセンターに。
 駅前に。

 頭のいい絢辻さん。
 聡明な絢辻さんは間違えない。
 だから、絢辻さんが選んだ僕に、間違いはない。

 僕と見つける、必ず見つける。
 いつか失くした水族館に。
 遊園地に。

 山積みになったメロンパンの向こう。

 意地悪な笑顔に、想い出がいっぱい。 












 「絢辻さん、胸を触らせて下s……!
 「変態!

  ゴツン!

  ♪キーン コーン カーン コーン……
    キーン コーン カーン コーン……










 ◆『アマガミ』絢辻さんシナリオ解読企画 「手帳の中のダイヤモンド」 目次
    01 前口上
    02 序文・絢辻詞という「少女」
    03 第〇部 物語のアウトライン 

    04 第一部 学校生活編 PRE STORY (SS)
    05 第一部 学校生活編 その1
    06 第一部 学校生活編 その2

    07 第二部 「目標」編 PRE STORY (SS)
    08 第二部 「目標」編

    09 第三部 家族編 PRE STORY (SS)
    10 第三部 家族編

    11 第四部 手帳編 PRE STORY (SS)
    12 第四部 手帳編 その1
    13 第四部 手帳編 その2

    14 第五部 恋愛編 PRESTORY その1 その2 その3 (SS)
    15 第五部 恋愛編 その1 その2 その3
    16 第六部 終章 PRE STORY その1 (SS)

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■手帳の中のダイヤモンド -01- -更新第200回-

オイサンです。

今回から始まる一連の記事は、
『アマガミ』の絢辻さんシナリオの感想と分析、など、です。

『アマガミ』をやっている方、特に絢辻さんが好きな方、
やってないけど興味のある方、
どなたでも、是非とも読んでいって下さい。
損はさせません。

また興味がない方でも、是非読んで、
興味を持って帰ってもらえるとありがたい。

『アマガミ』は、『TLS』シリーズから連なる十有余年間の歴史が生み出した
ギャルゲー新世紀のニュー・スタンダードであると断言します。
興味を持ち、やって損はありません。

  ただし、
   ・攻略的な記事を期待されている方
   ・ネタバレを見たくない方
  は、要注意です。
  時間のムダだったり、楽しみを奪ったりする可能性があるので
  ご理解下さい。

……と、珍しく威勢の良い始まり方をしましたが、
肝心のシナリオの消化具合は、
まだ「ナカヨシ」ルートのBestと、「スキ」ルートのBestを一回ずつ、
普通に回った程度です。

  それらのルートの中でも、
  選択肢をつぶしたりは殆どしていません。

そして、敢えて、それらで見たイベントを丁寧にトレースすることはせずに、
記憶……思い出、と言いたいですが……だけを頼りに書き進めていきます。

ですので、
思い違いや読み違え、イベントを見ていないだけの誤解、などなど、
穴がいっぱいあることでしょう。

ですが、今回はそのまま行きます。

それは、オイサンがまだまだこの『アマガミ』を……
否、
絢辻さんへの思いを楽しみたいからです。
つぶさに見過ぎず、この先のプレイでも、
まだまだ見知らぬ一面に出会えるように。

そんなことなので、
今日ここで書いてあることはこの先もどんどんアップデートされていく可能性があります。
検索ワード「絢辻 詞 シナリオ」でここに来られた方などは、
この記事をうのみにして
絢辻さんのことを分かった気になど決してなられませぬように。

  忘れてはいけない。
  絢辻さんは、あなたの心の中にいるということを!

  ……。
  「こんなノリ、とてもついていけない」
  というおキモチの方。
  本編に入ればワリと落ち着きます。

前口上が長くなりました。
それでは、オイサンなりの『アマガミ』絢辻さん攻略、


  「 手帳の中のダイヤモンド 」


ここにスタートです。






 ◆『アマガミ』絢辻さんシナリオ解読企画 「手帳の中のダイヤモンド」 目次
    01 前口上
    02 序文・絢辻詞という「少女」
    03 第〇部 物語のアウトライン 

    04 第一部 学校生活編 PRE STORY (SS)
    05 第一部 学校生活編 その1
    06 第一部 学校生活編 その2

    07 第二部 「目標」編 PRE STORY (SS)
    08 第二部 「目標」編

    09 第三部 家族編 PRE STORY (SS)
    10 第三部 家族編

    11 第四部 手帳編 PRE STORY (SS)
    12 第四部 手帳編 その1
    13 第四部 手帳編 その2

    14 第五部 恋愛編 PRESTORY その1 その2 その3 (SS)
    15 第五部 恋愛編 その1 その2 その3

    16 第六部 PRE STORY その1 (SS)
    17 第六部 感想編 その1
    18 第六部 PRE STORY その2 (SS)
    19 第六部 感想編 その2-1
    20 第六部 感想編 その2-2の1
    21 第六部 感想編 その2-2の2

 ◆『アマガミ』 絢辻さん SS 目次リンク


 

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2009年4月14日 (火)

■暴想あやつじさん劇場 第2話 「おひるごはん」 -更新第199.5回-

絢辻さん 「(ぱくっ)
絢辻さん 「(もぐもぐもぐ……)

オイサン 「(じーっ……)

絢辻さん 「(ぱくっ)
絢辻さん 「(もぐもぐもぐ……)

オイサン 「(じーーっっ…………)

絢辻さん 「(ぱくっ)
絢辻さん 「(もぐも……ぐ?)

オイサン 「(じーっ……)

絢辻さん 「……。
       ……なによ?

オイサン 「(じ……)えっ?

絢辻さん 「なによ? さっきから。
       人の食べてるところじーっと見て。
       いやらしいわね。

オイサン 「(別にいやらしくはないと思うけど……)

絢辻さん 「で、何かしら?
       どうせまた何か、良からぬことを考えていたんでしょうけど?

オイサン 「絢辻さん、一つ、聞いてもいいかな?

絢辻さん 「……。
       はい、どうぞ。

オイサン 「絢辻さんは、僕ら普通の生徒にくらべて、
       何倍も頭を使いながら暮らしてるよね?

絢辻さん 「それは……そうかもね。

オイサン 「それに絢辻さんは、放課後も遅くまで残って、
       委員の仕事をしたり、先生の仕事を手伝ったりして、
       体も動かしてるよね?

絢辻さん 「まあ、そうね。
       たまに不本意な仕事もあるけどね。
       それがどうかした?

オイサン 「つまり、夕飯にありついたりするのが
       人よりも遅かったりするわけでしょ?

絢辻さん 「それは……夕飯の時間なんて、家庭それぞれじゃないの?
       わからないわよ。そんなこと。

オイサン 「そうだけど、絢辻さんと僕らとでは、
       食事から食事までの間にこなす活動の量が
       ずいぶん違うと思うんだけど。

絢辻さん 「うーん……一概には言えないでしょうけど、
       分らない話ではないわね。

オイサン 「運動部の連中は、部活の前や後に、
       かならず何か食べてるしね。
       梅原みたいに。

絢辻さん 「そうかもしれないけど……
       だから、さっきから、なに?

オイサン 「そんな絢辻さんが、どうして夕飯まで
       その小さなおにぎり一つでもつのか……
       僕は、不思議で仕方ないんだよ!(びしっ)

絢辻さん 「えっ……。ちょっ……
       何言い出すのよ、急に。
       前にもいったでしょ、私小食だって。

オイサン 「僕が不思議なのは、どうして小食で済んでるのかってことだよ。
       おかしいじゃないか。
       絢辻さんは、人の何倍もエネルギーを消費したっておかしくないはずでしょ?

絢辻さん 「言われてみればそうね……。
       あなたにしては、随分するどい指摘じゃない。

オイサン 「自分でおかしいと思ったことないの?

絢辻さん 「ない……わね。
       だって、私にしてみれば、
       お腹がいっぱいになるまで食べてるんだから
       それで体がもつことなんて不思議でもなんでもないわよ。

オイサン 「そりゃそうかもしれないけどさ。
       絢辻さんと似たような体格の女子でも、
       普通、もう少し食べてるよね。

絢辻さん 「言われてみれば……。
       ちょっと不思議な気がしてきたわ。

オイサン 「……。

絢辻さん 「な、なに? その目は。
       ……待ちなさい。
       あなた、まさか私が隠れて何か食べてるとでも言いたいの?

オイサン 「……疑ってないわけではないね。

絢辻さん 「あなたねえ。
       そりゃ、遅くなった日はお腹くらい空くわよ。
       それに、授業の合間に、ジュース買って飲んだりだってしてるもの。
       エネルギーはともかく、脳はブドウ糖さえ回れば働くんだから
       そう考えれば不思議でもなんでもないでしょ?

オイサン 「ああ、そうか。

絢辻さん 「そうよ、まったく。失礼しちゃうわね。
       体質よ、たーいーしーつ。

オイサン 「体質……。

絢辻さん 「ほんとにもう、たまに面白いこと言うと思ったら……

絢辻さん 「(ぱくっ)
絢辻さん 「(もぐもぐもぐ……)

絢辻さん 「だいたい、女子は男子に比べて、
       筋肉の量とか基礎代謝量が圧倒的に小さいんだから。
       自分と比べて、人の食事にとやかくいわないの。

オイサン 「(うーん、そうか……。でも、本当にそれだけか?)

絢辻さん 「あと、考えられるとしたら、
       あたしは他の人よりも小腸が長いのかもしれないわね。

オイサン 「ショウチョウ?
       ああ、栄養の吸収がいいってことかな?

絢辻さん 「そ。よく覚えてたわね。
       あとは、そうね……。
       消化酵素の働き方が、他の人と少し違うとかね。

オイサン 「ふーん、小腸かあ……。

絢辻さん 「(ぱくっ)
絢辻さん 「(もぐもぐもぐ……)

オイサン 「(小腸……)

絢辻さん 「(ぱくっ)
絢辻さん 「(もぐもぐもぐ……)
       ……今度はなによ。

オイサン 「絢辻さん、一つお願いがあるんだ。

絢辻さん 「……嫌。

オイサン 「そんな、まだ何も!

絢辻さん 「分かるわよ!
       『小腸見せて』とか『消化酵素さわらせて』とか、
       意味の分からないこと言い出す気でしょう!

オイサン 「ちっ、違うよ!
       いくらなんでもそんな無茶苦茶言うわけないじゃないか!

絢辻さん 「じゃあ何よ、言ってごらんなさい!

オイサン 「今度、小腸のレントゲンを撮ることがあったら、
      僕にも見せてもらえない?

絢辻さん 「なっ……お、同じじゃない!
        イヤよ、恥ずかしい!
        体の中見せろだなんて、バカじゃないの!?

オイサン 「そんな、恥ずかしがることかなあ?
      体の外を見たいって言ってるワケじゃ

絢辻さん 「変態!!
       (がすっ!!)

オイサン 「ぐわあっ!
       う、嘘だ!
       絢辻さんが僕より筋肉少ないなんてぜったい嘘だ!
       絢辻さんのパンチとかチョップはすごく痛いよ!

絢辻さん 「硬い部分で柔らかい部分を狙ってるだけよ!
       この変態! 変態!!
       (がすっ!! がすっ!!)

オイサン 「ちょっ!
       絢つっ!
       痛っ!
       ゆっ、許してっ!
       ごめっ!
       痛っ!
       痛いっ!

~Fin~


満足……。


  ■後日弾!(4月16日)


……↑なんていう、絢辻さんの腸がどうとか言う記事を書いた途端に
昔のこんな記事が目に飛び込んでまいりました。
http://blog.livedoor.jp/silflay/archives/51038275.html

軽い思いつきで書いたネタだったのですが、
なんか絢辻さんがバカに見えると困るので
訂正しておきます!
小腸が長い/短いなんてことはない(らしい)!

  バカなのはオイサンです!
  絢辻さんをバカにしちゃだめだ!

……だけどさあ、
だったら小食の人って、なんであんなんでお腹がもつの?

以上、最近、絢辻さん関係ナシに
小食に憧れるオイサンでした。
だってなんか神秘的じゃん。


 

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2009年4月12日 (日)

■獣の王の錆びつかない冠 -更新第199回-

顔面セーフといいますが、
ぶつけられるのがウンコでもセーフなのだろうか。
オイサンです。

 ※この文章は今年34歳になる
  神奈川県在住の成人男性が考えています。

改編期を迎え、
『みなみけ』やらが終わって実はワリと悲しいハズなのですが、
それ以上に『アマガミ』にかかりきりでした。

今回も『アマガミ』に関する……
否、
絢辻さんに関する記事にする予定だったのですが、
規模的に間に合わなさそうだったので普通の更新になります。


========================================================================
■■■━ 震えるオーディオマニア ━■■■
------------------------------------------------------------------------
デその『アマガミ』なのですが。
会社の後輩が部屋に総額でニヒャクマンエンはくだらないという
超オーディオ設備を入れたと聞き、
そしてその機器で『マリみて』のドラマCDを聞いた海原雄山が

 「ぬおお! こっ、これは……士郎!
  まるで祥子様と祐巳ちゃんがそこにいるようではないか!」

と言ったとかいうので、

「俺も是非、絢辻さんがそこにいる感じで
 『変態!』
 とか
 『あなたの脳、腐ってるんじゃないの!?』
 とか言われてえ!」

という紳士的欲求が抑えきれず、この土曜に彼の部屋での試聴を申し入れました。
その成果はというと……
えー、オタクの部屋はキタナイです。
いやホント。

オイサンの部屋も大概ですが、
その後輩の部屋と、もう一人一緒してくれた後輩の部屋(二人とも寮住まいなので)に
お邪魔したのですが、キタナイ通り越してもはやシュールですらあります。

高級オーディオセットの破壊力は確かにすさまじいものがあり、
オイサンももう少しでリアル左近寺ばりに

「こ、こいつはキクぜ!」

とか言って失神するところだったのですが、
如何せん、寮の狭い部屋で、さらにあれだけ物のある場所では
破壊力も半減していたのでしょう。
それなりの広さと反響を考えたスペースも大切なのだと思われ。

その後、3人でゴハンを食べに行き、オタクな会話で3時間半を楽しく過ごしましたとさ。
こういう遊びを、社会人になって10数年、初めてやったけど
(地元の友達とかとはやってましたけど)
なかなか楽しいものでありました。

やっぱオタク同士だと話が早くてイイですやね。
絢辻さんへの片思いのクダもまけて、いい具合に発散できた感じです。
またやりてえ。

……でもやり過ぎると色々マヒしたり、エネルギーを失ったりしそうなので
依存し過ぎないようにしないとダメだと思います。

……しかし、三十路の橋を渡って、
この先オタクであり続けることに若干の心許なさを感じているオイサンとしては、
まだ若い(20代後半)彼らに、
「どのくらいのカクゴがあるのかワカランが、
 進むか戻るか、今ならまだ決められるぞ!」
的な話をしたつもりだったのだけど。

絢辻さん絢辻さん絢辻さん絢辻さん言ってるオイサンをみて、
彼らはいらん勇気を受け取ってしまったらしい。
なんてことだ……or2 (← フマジメ)


========================================================================
■■■━ 春だ!一番!改編期まつり ━■■■
------------------------------------------------------------------------
デ改編期を迎えまして。

  ……フツーの大人だったら、この時期、改編がどうとかいう前に
  決算期だとか新しい期がはじまってどうとかこうとか言うところなんでしょうな。
  まオイサンには関係ねえけど

2009年4月期から、新たに取り入れたタイトルと、
短い感想をつけて行こうと思います。

ぶ っ ち ゃ け 不 作 で す 。
多分、最終的には『けいおん!』だけになります。


■その1■ 『けいおん!』
これはもう、各方面で大反響なので、説明の必要もなさそうですけど。
今期の大本命ですね。
オイサン的にも、世間的にも。
『ひだまりスケッチ』のまんがタイム系列誌がおくる、
ゆるゆる系4コマからのアニメ化です。

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著者:かきふらい
販売元:芳文社

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高校に上がったばかりのほんわか4人組が軽音楽部でバンドを組むお話。

作者の名前がなんと「かきふらい」!
生き物じゃねえ!
調理済みじゃないですか。

しかしまあ……『らき☆すた』といい、
京アニさんは「指先でオタに感じさせる」ことの味をしめてしまったらしい。
OPで描かれる、黒髪美人・澪ちゃんのベースさばきは必見です。
あの指でいろんなことされたいです。

  「変態っ!」がすッ!

ああっ、絢辻さん!
なんでこんなところまで!!




■その2■ 『戦場のヴァルキュリア』
こちらもまた、言わずとしれたPS3のゲームからのアニメ化です。

戦場のヴァルキュリア PLATSTATION 3 the Best 戦場のヴァルキュリア
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発売日:2009/03/05

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パン屋のお嬢さんが密造戦車に乗りこみ、
正規軍をコテンパンに殺しまくるお話です。

  簡単に言うと『ガンダム』です(ガンダムファンに怒られろ)。

あのね、わりとマシ。
なんというか、戦場の緊張感とかリアリティ的な感情からは程遠い感じですが
(オイサンも戦場なんて知らんけど)、
まあなんというか……『サクラ大戦』的なノリで見ればいいんだと思います。
エンディングが好きですね。


■その3■ 『シャングリ・ラ』
どうして村田蓮爾さんがキャラデザをしたアニメは、
こう設定が小難しいんでしょうか。

出所したばかりのミニスカ女子高生が、
ブーメラン片手にレジスタンスの頭領となり、
これまた正規の軍隊を殺しまくるお話です。

  簡単に言うと『シャドウスキル』です(修練闘士に殺されろ)。

ちょっと……うーん……という感じですか。
CO2排出量がどうだとか、
それが実態のない数値だけで実効性が無い政策だとか、
現在の環境問題と金融市場の問題をごっちゃと詰め合わせて作ったような設定で
世界が出来ており、面倒くさい。

オカマのオッサンが味方だったり、
主人公の武器がブーメランだったりと、
なんとなく捻くれていて見ていて爽快感に欠けます。
アクションシーンもイマ一つ。

パッとしません。


■その4■ 『バスカッシュ』
パッとしないシリーズ第2弾。
河森正治原作の、謎のバスケットマンガです。

トロットビークルみたいなイケてないメの機械に乗って、
何故かストリートバスケをするお話です。

主人公がイキオイだけで右往左往している感じで、
絵といい話といい、一切ピリッとするところがありません。
作り手は手ごたえを感じているんでしょうか? コレ。

池上が何とかしてくれるのを待ちたい感じです。
                               、ヽ l / ,
                , -――――- 、      =      =
                   (.:::::::::::::::::::::::::::::: |     ニ= 池 そ -=
                  |:r¬‐--─勹:::::|     ニ= 上 れ =ニ
                 |:} ,,,,,,, l,,,,,,,, ミ}f'〉n_   =- な. で -=
  、、 l | /, ,         ,ヘ}´`’'゙| `’´ |ノ::|.|  ヽ. ニ .ら. も ニ
 .ヽ     ´´,      ,ゝ|、   ー    l|ヽ:ヽヽ  } ´r :   ヽ`
.ヽ し ス 池 ニ.    /|{/ :ヽ -=- ./| |.|:::::| |  |  ´/小ヽ`
=  て テ 上  =ニ /:.:.::ヽ、  \二/ :| |.|:::::| |  /
ニ  く ィ な  -= ヽ、:.:::::::ヽ、._、  _,ノ/.:::::| | /|
=  れ.| ら  -=   ヽ、:::::::::\、__/::.z先.:| |' :|
ニ  る ル.多  =   | |:::::::::::::::::::::::::::::::::::.|'夂.:Y′ト、
/,  : と 分 .ヽ、    | |::::::::::::::::::::::::::::::::::::_土_::|  '゙, .\
 /   か  ヽ、     | |:::::::::::::::::::::::::::::::::::.|:半:|.ト、    \
  / / , , 、 ヽ``  r¬|ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| \



■その5■ 『ティアーズトゥティアラ』
LEAF(AQUAPLUSか?)製エロゲー原作からのアニメ化。
ファンタジーな感じのアレです(よく分かっていない)。

まあ、今回ご紹介の5本の中では真ん中です。

画的な迫力や、戦争での生死の緊迫感は『ヴァルキュリア』よりもあったと思います。


========================================================================
■■■━ 狂博士は何度でも鐘を鳴らす ━■■■
------------------------------------------------------------------------
ここからちょっと毛色が変わります。

あの、オイサンは割と、上手に泣くことが出来るタイプです。
物事に感動したときなどは、特に。
わりとあっさりと涙腺が開いて、ホロホロと涙がこぼれます。

初めて、何かに感動して泣いた、というのは多分、高校生の時。
TVアニメ版の『無責任艦長タイラー』の最終回を見た時だったと記憶しています。

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初めての時はさすがに、涙を流している自分にすごくびっくりしたのを覚えていますが、
一度開いてしまってからはワリとすんなり、
色んなものに対して涙を流せるようになりました。

  映像にしろ、文芸にしろ、音楽にしろ。

そういう作品に対する涙というのは、実は色々あるもので、
純粋に感動しての涙であったり、
安心しての涙で会ったり、共感、発奮、様々です。

でオイサンの、たちの悪い涙に、悔し涙……があります。
とても出来のいい、面白い、素晴らしい作品に出会え、
それを見終えておいて、なぜか、悔し涙。

意味が分かりませんか。
簡単です。

素晴らしいもの、素敵なもの、面白いもの。
「それを作ったのが自分ではない」
コトに対する悔しさ。

恥ずかしい。
いい大人が簡単に言っちゃいけない類のことだと思います。
仮にも、相手はプロです。
それでお金を稼いでいるその道の大人たちが、
寄ってたかってああでもないこうでもないと知恵を絞り、
何日も寝なかったり、恋人に振られたりしながら作ったものに違いないのです。

それを「自分にも作れる」みたいな言い方は、実に失礼な言い草であるわけです。
しかしこのオッサンは、未だにそのような涙を流す。

……別に、片手間にできると言っているわけではないのです。
なんというか。
それを作ることは、オイサンにとっての正義なのです。
幼いころから、正義を教え込まれてきたオイサンが、
今大人になってふたを開けてみれば、その正義を行使することすらままならない立場にある。

そのことの無念さ、悔しさ。
言い換えれば。
それを作れる立場に今自分がいない、そのふがいなさから流れる涙、
と言えば良いのでしょうか。

このオッサンが何を考えているのかはもはやオイサンにもわかりませんが、
否、
何を考えているのかは最近ワリと分かるカンジなのですが、
思考を外れた魂の中心で、何を受け止め、どう咀嚼し、感情を発露する命令が出されているのか、
こればかりは33年付き合ってきても未だサッパリです。


  ただ、今、思うのは。


「男は泣いちゃいけない」……なんて言葉が、かつての日本にはありました。
どんな前時代的な話ですか、とか、オイサンも思ってしまうタイプの人間なのですが、
その意味も、今では分かる気が少しします。

思えば、タイラー艦長に泣かされたあの日から、
オイサンは無防備に簡単に、涙を流し過ぎたような気がします。

涙が溢れそうになるのをギッとこらえたそのエネルギーは、
奥歯の間でものすごい熱を生んで、あり得ないほどの怒りに変わります。
なんというか、男という生き物は、案外その辺のエネルギーで動いているんじゃないか、
という気がするのです。
最近。

  ……女の人がそうなのかそうじゃないのかは知りませんよ。

奥歯で生まれたエネルギーが背筋を通って肩に分散し、
肩甲骨に溢れ、脇腹をかすめて腰に溜まる。
その瞬間、ドルンドルンとやかましい音を立てて、
腿から膝から、
灼熱のスチームを吐いて走り出すことが出来るんじゃないか、
そのチャンスを、涙で流してしまうことによって、今まで失ってきたんだなあと思います。

今の自分がそんな悔しさを感じるのは
それだけでちょっと恥ずかしいのだけども、事実。


  ……。


バカな漫画には、たくさんのマッドサイエンティストが登場します。
『究極超人あ~る』の成原博士しかり、
『ツインビー』シリーズのワルモン博士しかり。
彼らは老境にあってなお、学会に復讐し、世界征服への渇きに満ち満ちています。

40歳、50歳、60歳、70歳、
物を知り、角が取れ、惑いも消え、諦めがついても良い年です。

たとえ熱情を失わなくとも、
現役を退いて、後進に夢をたくして良い頃合いだと考えるでしょう。

けれど、彼らのパンチは腐らない。
狂博士の狂は、すなわち獣の王。
野獣のごとき、死に脅かされない永遠の冠であると。

マネージメントに腐心し、
人を使ってより多くの世界を動かすコトにシフトするのではなく。

自らの拳で、地球の中心をぶんなぐる、
その手ごたえを夢見て走り続ける彼らを、
オイサンは愛おしく、そして羨ましく思います。


========================================================================
■■■━ 次回予告 ━■■■
------------------------------------------------------------------------
……先週、シゴトバで。
お昼にお弁当を食べていて、
Yシャツの上にサカナのきれっぱしを落っことしてしまったのだが。

その染みを、濡れハンカチでチミチミとつまみながら……

 ♪ぽわわわわわーん……

   エレベータに乗るオイサン。
     ↓
   途中の階から乗ってくる絢辻さん。
     ↓
   なんとなくムギュー。
     ↓
   絢辻さん「……?
         ……なんかこぼした?」
   オイサン「あ、サカナ……(お、怒られる?)
   絢辻さん「ああ……びっくりした。
         なんか魚くさいから……加齢臭かと思った。
   オイサン「……。
   絢辻さん「あ、へこんだ?(ニコニコ)


……。
…………。
………………うふふ。

……ハッ!?
いかんいかん。ここはシゴトバだ。
壊れるな俺。


  ……。


……でもムギューしたら
きっとお化粧とれちゃいますね(絶対に要らん心配)。

オイサンでした。
次回こそは絢辻さん特集です。

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見て下さい、この美しさを。
右足のさりげない悪さが、彼女の全てです。

 

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2009年4月 6日 (月)

□神様の言うとおり~煌めきの居場所 -更新第198.5回-

オイサンです。
今しがた、絢辻さんの「スキ」ルートを、Bestエピローグでゴールしました。

……うん。
良かった。

思えば、『アマガミ』の情報を雑誌で初めて見てから、
心はずっと梨穂子の方を向いていて、
絢辻さんとはイザ本編を始めてからも出会いがすごく悪かったような気がしましたが、
ここまで、心に、体に、残るヒロインになるとは予想だにしなかった。

  初めて手帳を拾ったあの時、ストレスに負けて投げ出したりしなくて、
  本当によかった。
  心からそう思う。

本当は、
「終わったらその勢いでダーッと色々書こう!」
と思っていたけども、もう少し、色々、ことばをかみしめたり、
お話を整理したりしてから書こう。

本編に並走しながら思いを巡らせた、シナリオ予測や妄想など様々あるので、
……じっくり考えてボチボチと。
他のルートや、まだ垣間見ていないエピソードを
「思い出したり」しつつ。

  ちょっとまだ、不完全燃焼な気持ちもあるので、
  その辺と折り合いをつけないと。

終盤、途中までのハードな展開とうらはらに、
主人公を好き勝手にいじめ、わがまま放題を始めた絢辻さんを見て、
一瞬、なんか、シナリオおかしくなった? と思いもしたが。

その実、絢辻さんが、窮屈な家と目標の束縛から解き放たれて、
自由に笑える場所をみつけたのだと思うと……
もう、ダメだった。

張りつめた気持ちの弾ける、
主人公の口いっぱいにメロンパンを押しこむ絢辻さんの、
大笑いのお手伝いが出来たかと思うと、
なんかもうそれだけで良かった。


  ……。


最後に、この2日間、ほとんど出歩かなかった、
そのなけなしの外出時間に撮った……
……絢辻さんが好きだという春、その季節の花を載っけておきます。

R0018774
恋は思案の外……とはまあ、よく言ったもので。
オイサンでした。


□□□Extra Episode□□□


橘  「絢辻さんはどんな男を彼氏にして、結婚する予定だったの?

絢辻 「え?

橘  「本当は。

絢辻 「……何それ。
     あなた、また何か、ばかなこと考えてるんじゃないでしょうね。

橘  「ちょ、深い意味はないよ、気を悪くしないで。
    雑談。
    絢辻さんくらい色々考えて生きてたんだったら、
    そういうビジョンのひとつくらいあったんじゃないかなーって
    思っただけだから!

絢辻 「Hum……。
     そうねー……。
     確かに、あったはあったんだけど。
     思い出すほどのもんじゃないわ。
     忘れちゃった。
     こどもっぽいものよ。

橘  「そっか。

絢辻 「おかしなものねー。縁って。
     だいたい、『縁』なんて考えたコトもなかったけど。

橘  「そう?

絢辻 「うん。
     よく知ろうともしなかった。
     人との関係を自分の力で造れない人間が口にするものだーって、
     思っちゃってたのかもね。
     あたしが手帳を落っことして、それを誰が拾うかなんて、
     自分でどうにか出来るわけないのにね。

橘  「ははは、そうだね。

絢辻 「だけど、うまいもんで、
     あたしが必要としそうな人間が、ちゃあんと拾っちゃうんだもの。
     なに考えてんのかしら、神様って。

橘  「え?

絢辻 「きっとイヤミなやつにちがいないわ。
     そう思わない?

橘  「え……ああ、そうかもね。

絢辻 「なによ、自分から聞いたくせに。
     もう少しマシなリアクションないの?

橘  「えっと、その……
    でも、絢辻さんは神様を信じてるの?

絢辻 「ううん。全然。

橘  「(やっぱり……)

絢辻 「信じてないし、信じないわ。
     だけど……

橘  「だけど?

絢辻 「そうとでも言わないと、説明の出来ないことってあるじゃない。
     その程度の意味よ。

橘  「(え……それって、つまり……)

絢辻「何? どうかした?

橘  「え! ああ、いや……
    そ、それはそうだね。
    まあ、よく見てくれてるってことだろうね。

絢辻 「Sigh……相変わらず、人がいいのね。
     さ、そろそろ帰るわよ。
     モタモタしない!

~END~


 恥ずかしながら、
 オイサンの暴走アマガミ日記は、多分、まだしばらく続きます。
 止められる気がしません。止める気もありません。
 

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2009年4月 4日 (土)

■お砂糖、スパイス、素敵な何か -更新第198回-

……正直、この二日間は、
北からミサイルが飛んできても俺は自分の部屋を離れられる気がしねえ。
そんな気持ちで走り出す、『アマガミ』2days。

オイサンです。

本日土曜日、
6時に起床してから24時までの18時間のうち、
朝・昼・晩と4時間・4時間・4時間の12時間プレイです。


========================================================================
■■■━ お砂糖、スパイス、素敵な何か。 ━■■■
------------------------------------------------------------------------
ひとまず2周目、
ふっくら幼馴染の梨穂子さんとゴールインでございます。
スキルート・Bestエンドでした。

エンディングではやはりグッとこみ上げるモノがあったものの、
このテのゲームではワリと見かけるタイプの
幼馴染シナリオであったと思います。

  ……ところどころ、エロスや変t……紳士的行動に走った
  トチ狂いがあったことを除けば。

……ただまあ、今のオイサンの浮かれた脳みそで見ていると、
恋愛モノでお見かけしがちな

  「好きだという気持ちを伝えたら、
   今の関係が壊れるかもしれない……!
   一緒に過ごすためには、何も言わない方がいいんだ!」

……というロジックは、あ、どう見てもおかしいな、というコトに
今更ながら気が付いてしまったのでした。

何もしないでいるうちは、幼馴染といえども
いつまでたっても「他人」でしかないわけで、
ほっといたらほんとにもう、どうしたって一緒にはいられなくなるときがきます。
本当の意味で「ずっと一緒にいたい」のであれば、
その一歩を踏み出すしかなかったんですね。
オイサン、今になって初めて気が付きました。

あとそれと、
これもよく見かけるシーンですが。

女の子の方から気持ちを伝えようとした瞬間に、
男の方が遮って
「そこからは、僕が言うよ……」
と始める場面がありますが。
アレは……遮られた方はストレスなんじゃないか?という気が。
そこまで勝ちの確定した時点でようやく動き出す方が
よっぽどずっこいんではないかと。
実際やったら、シバかれても文句は言えなさそうです。

  ていうか、薫あたりにやったらマジでシバかれそうです。

しかしまあ、梨穂子さんは予想通りにふんわりホカホカした女の子で、
一周目の絢辻さんのハードさとのギャップがすごい。
本当に一生一緒にいるにはいいかもしれません。
食べることばっかり好きでねえ。

  ……タイプ的にはうちの母に似ている気がするが……。

和みに和んで、緊張感のかけらもなく、
和み倒して終わった感じでした。
安心して遊べましたけどね。
ナカヨシ二人を引き連れて遊ぶくらいでちょうど良いバランスだったと思います。


========================================================================
■■■━ あたたかなひとみ ━■■■
------------------------------------------------------------------------
意外に面白かったのが、
シナリオに、なんとなく、本当に何となくなのですが、
「父親・母親の視点」が強く介入してくるところです。

どういうことかというと、
主人公と梨穂子が、幼かった時代から思春期を経て恋をする年齢へと、
健やかに、順調に成長していくその姿を
微笑んで見守る双方の親の姿が、
ストーリーの影に透けて見える、とでも言えば良いでしょうか。

実際に、主人公や梨穂子の両親が(画的に)登場したり、
セリフをしゃべるシーンがあるわけではありません
(梨穂子のお母さんはちょっとだけ出てきてしゃべるけど)。
ただ、梨穂子がときどき口にする

  「あのね、お母さんがね……」

という類のセリフや、
夜寝る前に、主人公の可愛すぎる妹・美也がたまに言う

  「毎日の積み重ねが大事なんだ!
   ……って、お父さんが言ってたよ!」

というセリフなどに、
主人公も梨穂子も誰かの子供であって、独立した個人ではない、
彼らの成長を微笑ましく見守る瞳があるんだということが、
何故か否応なしに感ぜられてしまうのでした。

  マこれは、オイサンの個人的な感情や年齢が
  関係している可能性がすごくありますが……。

きっと、自分たちの幼子の恋の成就を、
姿なき彼らの両親は本当に心待ちにしていることでしょう。
なんだか、そういうとんでもない「あたたかみ」が垣間見える、
そういう意味では相当な名シナリオであったとも思います。


========================================================================
■■■━ だからね、もどかしさが恋なのよ ━■■■
------------------------------------------------------------------------
……とは、『神秘の世界 エルハザード』のエンディングテーマの一節ですが。



……梨穂子さんは、それを地でいってる女の子でした。
それと相俟って、オイサンのプレイスタイルにばっちりハマってくれました。

オイサンはこのテのゲームでは、
気分が乗ってくれば来るほど、ボタンを押す速度が遅くなります。
音声を飛ばさない。
ビックリするくらいメッセージを送らない。

ボイスや効果音が終わるまでボタンは決して押しませんし、
音声が終わっても、
正しい間がとれるまでボタンを押しません。

セリフの間に、自分で演出をつけるわけです。
これで感情の移入度が全然変わってくる。

  「ギャルゲーは、生かすも殺すもプレイヤー次第」

だと、ある意味でオイサンは思っています。
雰囲気を、作れば作るほどボタンのストロークは深くなる。

  押すか? 押さないか?
  もう押すか?いや、まだ押さないだろう!?
  次のセリフはどんなだ?
  喰い気味にかぶせるセリフかもしれない?
  いや、この展開ならまだもう一行「……(三点リーダ)」がくるだろう?

……というほど、脚本書きとの攻防が繰り広げられることもあります。
そうした、「出来るだけボタンを押したくない」という脚本ほど、
オイサンは良い脚本だと信じて疑いません。

押して早く先を読みたい、声が聞きたい、
でも間としてはまだ押せない……!
そんなもどかしさを味わい尽くしたいと思わせたら、
ギャルゲーは完成だと思います。


そういう意味で、イヤな汗をかくこともなく、
キャラクターにももどかしさをたっぷりと蓄えた桜井梨穂子さん。
存分に、ボタンを押す快感、押さない快感の両方を味わえたと思います。

またどっかで、人目も憚らずに
一緒にポロツキーゲームが出来るといいですね。


========================================================================
■■■━ 草津温泉 病棟120時 ━■■■
------------------------------------------------------------------------
オイサン、先週の一週間は、
寝ても覚めても絢辻さん絢辻さんでして、
ホントに朝っぱらから、何度も絢辻さん好きじゃあと叫んでいたわけで。

そんな事情もロクに知らない向かいの席の後輩に
「ikasさん、紳士ですねえ
とか冗談まじりに言われるたびにもう、なんかニヤニヤニヤニヤが止まらなかったわけです。

  今週くらい、土日がやってくるのが待ち遠しかったという記憶は
  人生でもかなり稀……いやなかったんじゃないだろうか、というくらい。
  これは冗談でなく。

そんなんで、休みになったら絶対にガッツリと
絢辻さんの「スキ」ルートをやりこむんだ!と心に決めており、
冒頭でも書いたように、4時間刻みで12時間のプレイだったわけで。

しかし……やっていて思ったのですが、
大体プレイ時間のの前後に1時間ずつくらいのマチがあるですが……
連続してプレイしていると、
流石に披露してくるのか、我知らず徐々にテンションも下がるようで。

デ食事を摂ったりなんだりで表に出るのですが……
1時間もしないうちにまたすぐ
「だめだ、我慢ならねえ!」
と気持ちが盛り上がってきて慌てて家に帰る、という
感じでした。


  ……。


ホントただの病人ですが、絢辻さんの「スキ」ルートをたどり終えて一息ついたら、
このエネルギーが、うまく使えるようになると思います。
現時点でも、細部では上々の成果を上げつつある。

現在、既に3周目を開始して、
「スキ」ルートの期間が半分終わったところ。

色々と書きたいこともありますが、
その辺は終わってからってことで。

とりあえず、絢辻さんが好きです。


オイサンでした。

 

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2009年4月 1日 (水)

■フルマラソン -更新第197回-

ほんとに、ずっと、胸がドキドキしている。
我ながら重症だ。……いろんな意味で。

……普通に、何かしらただの病気だったら怖いな。
今、死ぬのはヤだな。
未練だ。

  『北へ。』のときは、もうちょっと、
  「気がついたらそうなってた」みたいな、
  穏やかな感じだった気がするが。
  今回は自覚症状が激しい。

ネットでたくさんの情報を入手できるようになって随分便利になり、
オイサンのような無精者でも
いろんなところへ出かけたりするのが億劫ではなくなった、
これはありがたいことだ。

ただ、ことゲームの話となると、
攻略情報やネタバレが即座に溢れ返り、
ここ数年では名シーンのプレイ動画なんかもバンバン上げられてしまうから
恐ろしい。

ちょっとだけ、自分と同じような気持ちの人間がいるか?
と、絢辻さんの名前で検索をかけてみたら、
検索結果のド上位に、エンディングやら、
見たことのないイベントのタイトルがついた動画が出てきてギクリとした。

  勿論、見ないで消した。
  特に、まだ自分が足を踏み入れていない
  「スキ」ルートのイベントは鬼門だ。

  絢辻さんの部屋に上がれたり、とりすがって泣かれたり、するのか……。
  ため息が出る。
  胃が、ぎーっとなる。

  ……でも、動画そのものが消されてしまって
  あとから入手出来なくなるのもイヤなので、
  思い直して、とりあえずDLだけはしておいた。

コメントにちょこちょこっと、絢辻さんのせりふらしきものも見え隠れして、
軽い……いや、相当に昏い嫉妬を覚えた。

正直、焦った。

好きなコが、他の誰かにアタックをかけられているのを指をくわえて見ているようで、
そうはさせるか、俺も……!
みたいに、コントローラを掴み上げそうになった。

のだが。

まあ、幸いなことに、ゲームだ。
誰にでも取られるが、誰に取られることもない。
それが2次元の良いところだ。

そんな焦りより、このフィーバーもいずれ終わる。
1年もすればパッタリだろう。
だったら、今熱を上げているコイツラが熱を冷まし、
誰も見向きもしなくなっても、自分だけは想い続ければいい。
長く深く想い続けて、最後に残ることができれば、そこから先の時間は俺のものだ。

  2年、3年? 5年?
  いけるだろう。
  幸い、相手も年をとらない。

  余裕だ。11年までなら実績がある。
  更新中だ。
  勝てる戦いだ。
  年をとったので持久力に不安は残るが……今のこのテンションなら間違いない。
  11年前に、負けてない!

  仲代ジムの会長がいたなら
  「エイジ! ……今、ヤツの全盛期の姿が……ダブりやがった!」
  とか叫ぶだろう。

自分のROMは、特典もついていない通常版パッケージだし、
イベントやらで売られるような限定のアイテムも、自分は持っていない。

それは重要なことではない。
アイテムの入手や消費は2次元が具体に定まることを進行させて、
自分の中で寿命を縮める。

必要なのは、ただ、絶妙なすき間。
自分だけに埋めるコトが出来ると確信させる、
キャラクターの持つすき間を見つけることだ。

ありもしない人格を、さらにありもしないウェザリングで汚して、
フルスクラッチでおこしなおす。
造形に面影が無くてもいい。
新しければ新しいほどいい。
手を離れて歩き出せばしめたものだ。


ゆっくりいこう。オリジナルになるまで。


……しかし、相手が二次元で本当に良かった。
こんな気持ち、
相手が生身の女性だったら面倒なことになるんだろな。

 

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