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2008年10月の4件の記事

2008年10月27日 (月)

■空の白い庭は、緑の波の先(3日目) -更新第156回-

2008年秋・旭岳・美瑛編の最終日。
Tt2
  ※今回は、前半まで前回と同じ白黒の世界で、
  ※途中からすっごく色鮮やかな世界に変わるのでビックリして下さい。


5時半くらいに目が覚めます。

今日は朝から好天のはずですが、まだ空には雲が厚い。
一風呂浴びて部屋をかたし、ゴハン前にはもう精算を済ませてしまった。
今日はあとがつかえているので慌ただしい。

  予定では、朝イチ(8時)のロープウェイでもう一度上へ上がるつもりで、
  その先は取れ高によって分岐する。
  晴れる見込みがなさそうだったら、10時には降りてきて、
  荷物を受け取って旭川までもどり、美瑛へ行く。
  晴れそうだったら、ねばる……のか? しかしねばれても13時頃まで。

朝ゴハンのとき、
重装備のクマみたいな登山家がいて、黒岳まで縦走すると言っていた。
お宿の人も、
「今日は晴れます、快晴ですよ。
 下(平野部・旭川周辺)で19℃、この辺でも14℃くらいにはなるみたいですよ」
と言っているので期待は持てそうです。
昨日の積雪具合を聞かれたので、姿見まわりで20cmくらいだと答えたら、
「なんだ、全然平気だ」
とケロッとしていた。すげえぜ登山家。

さっさとゴハンを終えて、ブラブラ坂を上っていくと、
ブラブラ過ぎて8時のゴンドラに間に合わなくなった(笑)。
朝早いゴンドラだけあって、お客は昨日の十分の一もない。

天候は……明らかに、昨日より悪い。
あたりは霧で真っ白だ。
ひどいときには、5m先がもう見えない。
お写真は、白トビしているように見えるが、これで大体忠実。
もちろん、まだ朝で気温が上がりきっていないから霧も出やすいのは分かるが、
それにしてもこんなに霧が濃くて、上がってから何か出来るだろうか。
10時までの2時間で、気温の上がってくれることを望むが、
そこは山とお天道さんのすることだから、どうなったって文句は言われない。

天上の世界に上がってみると、……なんかヘンなのがお出迎え。
01hennnano
キミ昨日もいたかね。

着いてみるともう、すっかり霧の雪山ですよ。
オイサンなんかは4回目なわけで、コースもだいたい頭にあるから行く気にもなるけど、
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お初の人は腰が引けちゃうでしょうねえ、コレ。
怖いもの。
オイサンだって、不測の事態には遭ったことがないから、
なんかあったらわからんね。
それでもまあオッカナビックリ、行こうとは思うわけだけど。

とりあえず今日はズンガズンガと第五展望台(山の一番近く)まで行ってしまって、
そこで晴れるのを待つ。
今日は人が少なくて、風も強くはないから、信じられないくらい遠くの音がよく届く。
遠く遠くの展望台で、普通にしゃべっている人の声が聞こえたりするので
びっくりします。
少し離れた噴煙口のところでカップルが
「うおおお、なんだこれ!えらいことになってるよ!」
とはしゃいでいるのが聞こえて
「いやいや、そんなでもないだろ」
と突っ込んでみたりする。
07loversinsugatami
こっちのツッコミも聞こえていたらちょっと気マズイ。

霧は短い時間で、濃くなり薄くなりを繰り返す。
晴れた! と思ったらまた一瞬で真っ白。
まさにチョットダケヨの世界。

  昔話なんかで、霧に迷った旅人が、
  ちらちら現れる絶世の美女を追いかけて野垂れ死ぬ仕組みが
  ちょっと分かる気がした。
  前後不覚に陥って、不可解な死に方をする旅人に説明をつけるために
  狐狸もののけの逸話が生まれたのでしょう。
  自然は人間の妄想をたくましくさせるよ。
  遠くから、死神の列がやってくる。
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世間では、摩周湖さんがワリと気難し屋でなかなかお姿が拝めないとされていますが、
オイサン的にはこの旭岳さんのほうがよっぽど気まぐれに思えます。
だって、ものの数分で、さっきまでこう……
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見えていた避難小屋が、あっという間にこう
06yamagoya1
ですもの。
ズームしたってこうですよ。
死ぬっつうの。
死ぬ死ぬ。
そんな一瞬の晴れ間に少し山の上の方が見え、芥子粒ほどに登山家たちの姿が見えた。
こんな視界でも、上の方まで行く人いるんですね。

結局、ギリギリまで粘るも、旭岳さんはお姿を見せてはくれず。
10時を過ぎて気温も徐々に上がり始め、これからかなあ、と思いはしましたが、
今年はこれでお暇することにしました。
来年はもうチョイ良いタイミングを狙って来たいと思います。
とはいえ、この辺の秋は短いんですよねえ。
08kinomi

第五展望台からロープウェイ乗り場まで下る道すがら
(っていっても、ここもワリと急な下りなんですけど)、
宿で出会ったクマのような登山家とすれ違う。

  ものすごい装備です。

山に登るんだか、彼が山なんだか分からない。
「上の方(旭岳の山頂)まで行ってる人いました?」
と聞かれて、さっき見た芥子粒ほどの登山家たちの話をしておいた。
頑張れ登山家。
オイサン、山頂まで行ってみたいとは思いませんが、
黒岳方面までの縦走はしてみたいと思います。
裾合平などはとても魅力的だ。

降りのロープウェイから見る、南方向の眺めは実に神々しいものでした。
09higashitaisetu  10gondra
窓が開かないのが惜しいねえ。
でも危ないんだろうねえ。

降りるかどうかの判断を少し躊躇してしまったせいで
予定よりも一本遅いゴンドラになってしまった。
急ぎ足で宿までもどり、荷物を受け取ってバスを待つ。
空が広い。

  【==★==】
  ちなみに、旭川温泉入り口からロープウェイ乗り場の間は、
  歩いて大体15~20分くらいです。
  ロープウェイは、15分間隔で運行。
  始発・終発は時期によって変わります。
  旭川駅~旭岳温泉を行き来するバスは一日4本。
  冬季は更に減って一日2本になるので注意が必要です。

11sky  12busstop
ウム、実に気持ちの良いお宿でありました。
願わくば部屋にテーブルが欲しかったけど。
また来ます。


■下山
昨晩、風呂で会ったオジサンが、忠別ダムあたりの紅葉がキレイで、
ダムが変わった形をしてると言っていたのを思い出して、
なんとか写真に収めようとチャンスを窺っていたのですが。

  ちなみに往路では、かなりボンヤリ眠っていたせいで、
  紅葉が美しかったのは夢の端っこ程度にしか覚えていません。

いいところでチョイと窓をあけると、運転手に
「すんませーん、窓閉めてもらえますー?」
と怒られる。
あわわわわ、すみません。
何がいけないんだよう。
なので、こんな写真になりました。残念。
13cyubetu

結局乗る人も降りる人もないまま旭川駅前に到着。
1時間チョイ、ずっと乗客3人ですよ、すげえな。
Estaの中でちょっとだけお土産なんぞ買い、バタバタと駅へ向かいます。
美瑛まではJR富良野線で約30分、\530ナリ。
オイサン山手線の値段より、多分こっちのが詳しいよ。
列車に乗って出発を待っていると、あとから乗ってきたカップルさんが
「うわっ、一両だよ」
「すごくね?」
とおおはしゃぎ。
ふふん、素人め(お前がどうかしてるんだ)。
しかしそれでも余裕で乗る人みんな座れてしまう、これが富良野線クオリティ。
……廃線になったりだけは、しないで欲しいんですけどね。


■美瑛
14biei
美瑛に着くとまっすぐ四季の情報館に向かいます。
要するに観光センターです。
大荷物を預け、一応マップをもらって、目的地までの時間を確認しておきます。
……あと、空港までのタクシーの時間も。

15ekimae_3 ・三愛の丘展望台まで……約4km、1時間。
・千代田の丘まで……約6km、1,5時間。
・空港まで……タクシーで約15分。\3000チョイ。
【==★==】
旭川駅から空港まではバスが出ていて、45分、\1300くらいです。
美瑛からもバスがあったはずですが、乗ったこと無いのでわかりません。
ちなみに旭川駅からタクシーに乗ると40分くらいで\5000なので、
オイサンは真ん中くらいの「美瑛からタクシー」コースがラクで好きです。


  ちなみに駅前では、今回の目的であった紅葉が早速見られました。

色々確認が終われば、先ずは腹ごしらえです。
ここ数年、美瑛では美瑛の農産物を使ったカレーうどんを
大々的に売り込んでいるみたいです。

何故カレーうどんなのかはわかりませんが……。
以前オイサンが来たときは、駅前にオープンカフェみたいな簡易店舗があっただけで、
そんなに大きな活動ではない?と思っていたのですが、
駅前の大きめの食べ物屋さんが
「美瑛のカレーうどん!」と大々的にフィーチャーしていて
なんとなく本腰の気配を感じました。

  一度食べたことがあるのですがなかなかおいしいですよ。
  うどんもカレーもなめらかで。
  うどん粉に使う穀類と、具になるような野菜が
  よく獲れるってことなんでしょうけどね。

デ、もう一度そのカレーうどんを食べようとその大きめのお店
(オープンカレースタンドは休みだった)に入ると、昼時ということで満席。
美瑛の弱点は、そんなに食べ物屋さんがないってことだ。
駅前に数件しかないんですよね……。
マそんなに需要のある商売ではないんでしょうからしゃあねえけど。

  あまりギラギラ、駅前から観光地観光地してないところが
  美瑛の良さでもあるので、このままで良いと思います。
  好きな町です。
  駅からちょっと歩くともう民家地帯になるので、商業施設が多くないのは
  しょうがないんでしょうけどね。

仕方がないのでちょっと歩いて、
入ったことのない『ひまわり』というラーメン屋さんに入ります。
あまりラーメンって気分でも無かったんですが。
店の中は小ギレイで、好感の持てるお店でした。
お味は普通。ボリュームはある。

  待つ間、もらったマップを眺めてみたのですが、
  駅前には多少観光地っぽい施設が増えているようです。
  道の駅が新しくできていたのには驚いた。


■丘をゆく
みどり橋を渡り、パノラマロードをずんずん歩きます。
16oka1  16oka2  17oka3
この時期の美瑛を訪れるのは2度目ですが、
今回は木々の色づきが早いような気がする。
前来た2004年の今頃は、もっと夏の名残を残した色をしていたように思う。
カラフルに器用な色のつき方をしている樹も見かける。
18colorful

美瑛の丘に立つめぼしい木々には、大抵ヘンな名前がついていますが。
せっかくなので、オイサンも名も無き木に名前を付けてみましょう。
コイツです。
名付けて「フミヒコの木」。
19fumihiko1
立木かよ!……とツッコめる人だけ、エヴァに乗って下さい。
乗らないのなら帰れ。


■三愛の丘展望公園
途中、ちいさな喫茶店でソフトクリームを買って、さらに歩きます。
……と思えば、もう三愛の丘は目の前でした。
アレ、こんなに近かったっけ?
すぐじゃん。もっと遠かったような記憶があるのだが。
20sannai  21sannai2
ここでしばし休憩。
たいていは車で、たまにチャリで、旅の方々が現れては去り現れては去り。
遠くに、オイサンのさっきまでいた旭岳が見える。
上の方は雲がかかっている。
実際、今どんな天気なんだろうか。気になるな。

人の良いフロントさんも、支配人も、
レストランの元気の良い、恰幅の良いオバチャン(やたらオカワリを勧める)も、
あそこにいるんだと思うと不思議な感じだ。
こうして見ている分にはタダの背景のあの山も、
ここから地続きであるのだと実感する。
すごく遠くに見えるのに、実はそんなでもないのだと。
別にオイサンがエラいワケじゃないんですけど。

周辺の景色を、ヒマに任せてばっしゃばっしゃいくよ?
 21sannai3  21sannai4
         21sannai5  21sannai6
今日は天気も良いので、
もともと美人の美瑛さんは
オイサンのようなへっぽこ日曜写真家にだって、
絵はがきに出来るくらいは撮れてしまうのです。
全部、お天道サマと美瑛さんの手柄です。

さて、駅前に戻るのは18時過ぎ、ゴハンを食べたり、お土産を見たりを考えても
17時半くらいにはいればよいので、まだ結構時間がある。

  地図によれば、次の見所ポイント千代田の物見の丘までは、
  ここから30分チョイのはずなので、余裕がある。
  予定外だけども、そこまで行ってみるか。
  4年前にも行ったけど、あまり印象に残っていない。
  覚えているのは、ロケットみたいな屋根の展望台があって、
  丘を下った先の牧場のレストランでステーキを食べたことくらいだ。

進行方向は南。
左手、東の方は晴れているが、右手、西の方は雲が多い。
厚い、まだ夏の名残を残した雲の隙間からカーテンのように光が落ちている。
どこまで歩いても、それが視界から消えることはない。
風が弱く吹いている。
だんだん日も傾いてきて、空が表情を変えていく。
22track
大きな雲の前では、トラックも休憩中の子犬の様。

延々、空の広さを頭の上に感じながら歩く丘の道は、
意識がどんどん吸い込まれていき、
逆に空からも何かが流れ込んでくるように感じます。
少しずつ、自分の中と外の境目があいまいになっていき、
自分と、外の世界は一対一なんだと思えるようになる。
目の前に広がる景色、
視界に入らない頭の上に、後ろに広がる景色、それら全部を一度に感じることは、
その場に立たなければできません。
それの感じを、なんとか持ち帰ろうと躍起になってシャッターを切るのですが、
それは到底、しろうとのオイサンに出来ることではないみたいです。

西から東へ、風の滔々流れていくさまは時間の流れが目に見えているようで、
雄大でありながら、ミクロな一つの事象の終わりを着実に告げているように見えます。
今回の旅も、終りが近いなあと思い始めるのです。
23y  25sky  24senkan

道が、ふと木々の隙間に差し掛かった時、
そこに時間の谷間があるように見えたり、するのです。
26divide

西からのびてくる光にあわい色が付き始めて、
景色は一幅の絵のようになる。
27picture
なめらかな曲線の丘は波のようで、
本当にこの丘が美しいパッチワークを作る6月頃にオイサンは来たことはないのですが、
一度は来てみたいと思います。
広場でもない、野球場でもない、畑です。
こんなに広い。
オイサンも景色に参加します。
28hill  28hill3

■千代田の丘 見晴らし台
いい加減足もくたびれてきた頃に、
ようやく千代田の丘のとんがり屋根が見えてきました。
29chiyoda1
4年前に来たときは、ここからさら時間歩くコースだったんですが。

しかもオイサンは何を思ったのか、見晴らし台に行く道を間違えました。
左手にじゃり道、右手に坂を下る道があり、
確か少し下った所の途中から、見晴らし台に上る道が分かれて出ていたはずだと勘違いして
下り始めてしまったのですが、そんなことは全然なかった。

おかげで坂の途中から無理なショートカットで道なき斜面を無理やり登ることになり、
倍くたびれました。
あんなヒザを泥だらけにしたのは一体何年ぶりだ。
千代田の丘から見晴らす景色。
30chiyoda1

三愛の丘からよりも、手が届きそうな距離の分だけ落ち着く感じがします。
景色の端まで走っていけそうな、心安さがあります。
旭岳の上にはすっかり雲がかぶさってしまって、今あそこがどうなっているのか、
ちょっと心配になる。
31chiyoda_asahidake
美瑛に来ることをあきらめ、空が晴れることを祈ってあそこで待っていたら
どうなっていただろう。
それはそれで、素敵な旅の終りが待っていると思うのだけれど。
そこに待つもう一人の自分が、何を感じているのか、聞いてみたい。


見晴らし台の建物は、
1階にベンチと水飲み場があり、階段を上って中に入ると、
これまた小汚いベンチがあるだけで、
窓は薄汚れ、虫がたくさん死んでいる。
……誰か管理してないのか。あんまりだよ。
29chiyoda2
時刻は16時を回り、日もかなり傾いてきた。
少し肌寒くもある。
旭岳から少し南を向いた方、十勝岳の方角にもかなり雲が出てきている。
それでも綺麗に見えている方だと思う。
32tokachidake
4年前に来たときは、ちゃんとしたカメラを持ってきていなかったので
それでもキチンと撮れなかったけど、
今日はその威容を戴いて帰ることができる。至福。
2008年秋の美瑛アタック、これにて終了と。
33chiyoda_last
それでは美瑛さん、また逢う日まで、ごきげんよう、さようなら!
次は2009年夏にお会いしましょう!
早いな!

ここから先は、もと来た道を戻るだけ。
気温も下がり、暮れなずむ丘の道をトロトロ歩いていると、
色々とやるせない思いにも駆られる。
他に歩く人もない道。
時おり、大きなトラックが土砂やら肥料やらを載せて、
歩くオイサンを迷惑そうに追い抜いていくほどだ。
こんな時ばかりは、さしものオイサンもさみしさを禁じえない。
34goodbyebiei
かといって、それもまた心地よいのですが。

そんなんで、なんとなく悲しい気分にも十分浸りながら市街地まで帰り着き、
駅前の食堂で、『美味しんぼ』の餃子総集編なんかを読みながら晩ゴハンを食べ
(八宝菜定食\950)、
新しくできた道の駅でチラッと土産物を物色したりして、
時間はあっという間に18時半。
20時過ぎの飛行機に乗るにはちょっと早い感じですが、
あたりはもう真っ暗ですし、ここでぼーっとしてても何もないので、空港へ。

35asahikawa_ap

さっさと搭乗手続きを済ませてしまいます。

  ……とか言いつつ、
  実はJAL便なのになぜかAIRDOのカウンターに行ってしまって
  えっらいモタモタしたんだぜ。
  危なく荷物まで預けちゃうトコロでした。

あとは表に出て、足を冷やしながらボンヤリとした時間を過ごすのでした。
……表の遠くにあるごみ箱をじーっと眺めていたら、
風も吹かない、誰も触れてもいないのに、
なぜかふたがキィ、と勝手にあいたんだけどもあれはなんだったんだろう(超マジ)。

40last_title

マそんな感じで、今回の旭岳・美瑛編もこれにておしまいです。
あっさり終わらすつもりだったけど、
やっぱり長くなってしまいました。

今回ばかりは本当に、天気によって色々惑わされた旅行でした。
最終日、山を下りたあと、天気や景色がどうなったのか、
ホントにホントに気になるところではありますが、
マそれも一つの醍醐味ということでね。

今回、かなり無理やりに旭岳を目指したのには一つ理由がありまして、
それは、
1月に摩周湖(カムイ・トー)に、8月に神威岬に行き、
「もしかして、1年のうちに『カムイ』の名前の付く所を制覇したら
 なんかあるんじゃないか……(なんかってなんだ)?」
と、テキトウに盛り上がってみたからなんですが。
結局、何もありませんでした。
当たり前っちゃ当たり前なんですが、
オイサン的にはギガデインくらい憶えられるんじゃないかと思ってたんで
ちょっと残念です。

  ……かと思ったら、神居古潭なんて場所が旭川の近くにあったな。
  そこも寄ってくれば良かった。

マそんな感じで。
オイサンでした。


■追伸
最後の最後に飛行機の出発が遅れ、
オイサンは羽田からウチまでタクシーに乗ったのですが、
運転手さんが途中、道を大きく間違えて
「すみません、メーター途中で止めますんで……」
と言われた。
オイサンも以前乗った時の記憶に頼って
「前乗ったときは、\15000……くらいだったと思いますけどねえ」
と言ってそのままのお値段で済ませてくれたのですが。
ウチに帰ってからLivedoorで調べてみたら、深夜は\22000くらいだと出た。

  ヤベエ、安すぎた?

……でも、他の運転手さんにリサーチしてみるように勧めたさらにその上で、
「安すぎますかね? 妥当じゃなかったら言って下さい?」
と念押しした挙げ句、運転手も
「\15000で大丈夫です!」
って言ったんだから、オイサン悪くないよな。
な?
な。


 

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2008年10月22日 (水)

■空の白い庭は、緑の波の先(2日目) -更新第155回-

さて、2008秋・旭岳編の2日目です。
00title
枝に雪が真横に積もる。信じがたい光景。

目覚ましよりも早く目をさまし、一風呂浴びて朝ゴハン。
窓の外は、霰から雪に変わったのでしょう、すっかり雪景色。
空からはまだちらちらと、雨と雪のミックスが降っていて、
ロープウェイは運転見合わせ中とフロントに張ってあった。
だが、はなから午前は捨てている。
AMは、散歩程度に、ビジターセンターとロープウェイ乗り場を覗きに行く。
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山の上は結構降ったご様子で……上がれてもあんまり自由には動けそうにない。
下界の気温は5、6℃ってところか。
上は-3、4℃らしい。

02vc てくてくと山道を
(といっても、メインの道路は舗装されていて普通の車道・歩道ですが)10分ほど歩いて、
大雪ビジターセンターに着く。
中ではスタッフさんたちがなにやら雑談で楽しそう。
10分ばかり、展示などを眺めて休憩するも、これといった収穫はなし。
そこからさらに2、3分ばかし上るとどんづまりの駐車場になっていて、
そこがロープウェイ乗り場。

一階に売店、二階にチケット売り場と乗り場と、食堂があります。
ロープウェイはやはり運休、特にここで何が出来るわけでもないのですが、
おいしい北海道コロッケとコーヒーを買って、食べながらこうしてこの文章を叩いています。
03roapway
あとから続々と登山客がやってくるも、みな「ああ、しょうがねえな」的な反応で
売店を一巡りして去っていきます。
「まあ、雪が見られて良かったね」という父親と娘のありける。
そういう考えもありか。

04yamamichi オイサンも適当に時間をつぶし、いったん宿に引き上げる。
ホテルの掃除が終わるまで、部屋を空けたに過ぎない。
帰り道、空から降るものは止んでおり、パッと空が明るくなる瞬間が何度かあった。
相変わらず雲に覆われてはいるのだが、明らかに薄くなっている。
視界を遮っていた深い霧も、一瞬で、本当に一瞬で目の前から消えた。
びっくりするほど素早い引き際だった。
期待できる。
午後のチャンスに備えて、今は体力を蓄えよう。


部屋に戻って一眠りし、昼ゴハンを物色。
ビジターセンターに貼ってあった、ホテル「湧駒荘(ゆこまんそう)」のレストランで、
美瑛牛が食べられるらしいので行ってみることに。
食事だけでも出来るみたい。
ちなみに、湧駒荘はオイサンの宿のほぼお向かい。
昼だけ、そこのレストランに食べに行くところを見つかると、何か気まずい。

改めて外に出ると、旭岳のずいぶん上の方まで見ることができる。
朝の風景とは大違い。
05mountain_2
湧駒荘で食事をとっている間にも、空にたくさんの青が覗き始めて気が気でない。
こうしているうちにも、チャンスを逃しているかもしれない。
美瑛牛、おいしいんですけど、
ゴハンに甘辛いタレと、生野菜を一緒に乗っけるのは戴けないと思います。
こ洒落てはいるけど、ゴハンと生野菜を一度に口に入れるのは絶対に合わない。

再び、ロープウェイ乗り場を目指して歩く、歩く、歩く。
明らかに、上に向けて走っていく車の数が多い。
追い抜かれるのが歯がゆい。
悔しいとは思うが、しかしまあオイサンは、車の運転はしない。
それがオイサンの選んだ生き方に課せられたハンデだ。
そこは呪わしく思っても仕方がない。
この不利の中でも出来ることをやって生きていくのだ。
大袈裟なようだが、それがオイサンの一つのカクゴだ。
06roapway2
乗り場の建物前までついてみると、驚いたことに公営駐車場(無料)はほとんど一杯になっていた。
ちなみにロープウェイ乗り場にも別に駐車場はあるのだが、有料のためガラガラ。
まあしょうがないっちゃそうなんだけど。
多少はお金を落として行ってあげて欲しいんですけどね。

滑り込んでみると、2時からロープウェイの運転を再開するとある。
ただいま13時57分。ギリギリだ。
チケットを買って改札をくぐると、なんとまあゴンドラ満杯。
こんなに乗って千切れないの? というくらい。
さすがに足がつかないとか壁に押し付けられるってことはないけど、かなりギュウギュウ。
ホントにパワフルなワイヤーだな。
うめ先生は絶対に嫌がりそうだが。

ゴンドラから見下ろす外界は、壮観そのもの。
下の方はまだ紅葉が始まっておらず、中辺りは染まり始めており、
上の方はもう真っ白という、夏から冬への変化を10分で見て取ることが出来る。
しかし人いきれと外との気温差によって、
ガラスはあっと言う間に真っ白に曇ってしまった。

落っこちることもなく、無事に姿見駅へ到着。
所要時間約10分。
3分ほど、スタッフさんから山道エリアのレクチャーを受け、イザ外へ。
……と、その前に、オイサンはさっきゴンドラの中から見た風景で気になったものがあったので、
いったんゴンドラの乗り場に戻る。

これだ。
07uroko1_207uroko2
        07uroko307uroko4
激しい風雪にさらされて、壁やチェーンに張り付いた、鱗のような雪の紋。
チェーンやフェンスの上に雪が乗っているワケではなく、
下や真横に、垂れ下り、つきだしているんです。
風で雪が真横に積もり、そのまま凍ってしまったと思って下さい。
オドロキです。
サテ、ほないよいよ本番の外へ。
08yama1 08yama2 08yama3
……ここから先は言葉の要らない世界。
雪! 樹氷! 氷! 凍土! 
雪です、山です、雪山です。
ツララのみなさんも殺る気マンマンです!
09tsurara
オイサン紅葉を愛でに来たつもりだったんですが……マジでただの雪山登山です。
こんなつもりじゃ……。
とか言って、耳当て帽子に手袋、コート、スノトレと、
スタッフさんやモノホンアルピニストたちを除けば、オイサン素人組の中では
かなりちゃんとした装備の方だったんですけどね。

ジャケットに綿パン、皮靴できていた岸部シロー似のお父さんは、
駅を出た途端に唖然としてましたけど。
お調子者大学生グループも、
「うわっ雪だ。 雪? 雪だーーーッ!!」
って二度見して絶叫してましたけど。
おお、そういうやり方もあるのか(by伸恵ねえちゃん)。
10mintara1 10mintara2
こうなるとデジカメさんは白トビしまくりでフルオートではまともに撮れないので、
オイサンのつたない知識をフル動員して設定をガッシャガッシャいじって撮ります。
カムイ・ミンタラ(神々の遊ぶ庭)の名を持つ大雪山も、
厚い雲と雪化粧に覆われて、なかなかその広大さを見晴るかすことができません。
10mintara3
しかし雪の山道です、普段は木の階段などが整備されていますが、
雪が積もっていては全然です。
オイサンはどんどん汗だくになり、眼鏡がモンモン曇ります。
しまいには液晶が見えなくなり、何枚かはカンで撮りました。
その結果がコレです。
11cube
……映画の『キューブ』みたいになったな。
ここにある大きな岩は、まるで空に帰りたがっているように見えるのです。

14funen 噴煙を上げる地獄谷も、今日も元気。
静かなときは、ガスの吹き出すシューっという音が、
随分遠くからでも聞こえます。
途中、真っ赤な登山ウェアの外人さんに追い抜かれる。
彼は案内看板を見て首を傾げ、
すいすいと本格縦走ルート(黒岳の方へ突き抜けるルート)へ進んで行きました。
そしてしばらく行ったかと思ったら戻ってきて、
オイサンを追い抜いてざくざくと上っていきました。
もしかして読めなかったのか? あぶねえな。

姿見池も、かなりの部分が白く凍り付いていますが、
これはこれで良い風情。
13mirror
本当の姿見のようです。

山は……さすがに機嫌よく姿を見せてはくれなさそうです。
しばらく粘ってみましたが、これが精一杯でした。
12jigokudani
マ上等かね。

第五展望台で、やたら鳥の鳴く声が聞こえると思ったら
頭の赤い鳥がたくさん集まってきた。
鳥ってのは華奢に見えて、タフだね。
15birds2_2
この写真の中に、ワリとたくさんの鳥さんがいます。

帰りのくだりで沢にハマる。
ビジターセンターの案内板に、「ぬかるむ」って書いてはあったけど、
これはぬかるみではなく……タダの水だ!
でも水があまりにキレイだったのでちゃっかり写真に撮る。
16water
しかし水がきれいすぎてわからない。がっかりだ。

さて、ようやく一周して駅に戻る。
約1時間半。
結構ゆっくり回ったつもりだったけど、そうでもなかったよう。
駅前では、赤い木の実をつけた木々が凍てついて、天然のクリスマスイルミネーションのよう。
17ilmina
結局、山を降りたのは最終17:00のロープウェイ。

  ……ここでうっかり最終を逃したりしたらどうなってしまうんだろう……
  都会で終電逃すのとは恐ろしさのレベルが違います。
  特に、何人が山に上がって何人が降りた、みたいなカウントはしてないみたいだし……。
  その辺、案外アバウトなんで恐ろしいです。

  山はレジャーランドじゃないので、自己責任ってことなんですかね。
  皆さんも遊びに来るときは遊び半分でこないように
  注意が必要です。

たっぷり3時間、雪山の上で過ごしたのでした。
……多少、食い足りない。
そんな風に名残を残しながら覗いた、帰りのロープウェイからの光景は、
カムイ・ミンタラ……『神々の遊ぶ庭』の名に恥じない神々しさで……
18kamui_mintara
……圧巻でありました。

宿に戻ると、あとはもう風呂・飯・寝る。
露天風呂、大好きです。
昨日は雨が降っていて、ろくに浸かれませんでしたからね。

露天風呂で一緒になったオジサン(オイサンもオジサンだけど)は、
昨日函館を出発して小樽で一泊、
旭岳へはさっき着いたばかりだと言っていた。
函館も小樽も雨で、ようやく旭岳で多少マシになってきたので、
宿にも寄らず、慌ててロープウェイで上ってきたのだそう。

  じゃ、さっき一緒だったのかな。

雪でびっくりしたと言っていた。
この人は千葉在住で新横浜に会社があるとかで……。
わりとご近所さんだった……。
「さっきメール取ろうとしたら会社のサーバーに繋がんないんですよ、
 これじゃしょうがないですね、ハハハハハ」
と言うので、
「ロビーのテーブルだったら、携帯繋がりますよ」
と教えて上げたら迷惑そうな顔をされた(笑)。
まあそうだろうな。

  ちなみにこの方、あとの晩ゴハンでも席が近かったんですが、
  奥さんとお二人、穏やかそうなご夫婦でした。

月が綺麗だったので収めようとするも、
雲の流れが速すぎて、シャッター速度を落とすと雲のアジが全然残らずもったいない
(シャッター速度を4秒も8秒も落とすと、雲の形がブレてしまう)。
表で粘ってたら体が冷えたのでもう一回おフロに入って寝ます。
  
今日一日で足の裏が穴だらけになってしまった。
こないだ島武意で海に浸して癒してきたばかりだというのに。


……と、言う感じで2日目もオシマイ。
さて、いよいよ明日は最終日。
果たして明日こそ旭岳さんは機嫌の良い姿を見せて下さるか?
勝負の3日目に続く。


  

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2008年10月19日 (日)

■空の白い庭は、緑の波の先(1日目) -更新第154回-

こんばんわ。
あしながオイサンです。
00oisan

先週は連休だったのに、何も書かなくてすみません。
その件について、ポルナレフさんから一言あるそうです。
……上のお写真見れば、カンの良い方は分かると思うけど。
それではポルナレフさん、どーぞ。


         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|    
あ……ありのままこの連休中に起こったことを話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|  
『俺は紅葉狩りに出かけたと思ったら、
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ   
いつの間にか濃霧の雪山で登山をしていた』
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人     
な……何を言ってるのかわからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ     
俺も何故こんなことをしているのか 分からなかった。
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ    
頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \  
計画性の欠如とか下調べ不足とか、
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ 
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ 
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……


簡単に言うと、また北海道に行ってきたぞっていう、そういう話です。
北海道インターバルの最短を更新。
前回の小樽・積丹編から約2ヶ月で、
今度は、昨年秋に続いて2度目となる旭川は北海道の最高峰、旭岳へ、
日本一早い紅葉を見に行きました。

  フフフ、こうやってインターバルをどんどん短くしていけば、
  やがて本州滞在率と北海道滞在率が5:5になり、
  やがてオイサンはいつの間にか北海道住民になっているっていう塩梅さ!!

  前回のレポート終わらせてから行けって?
  ごもっともです。
  積みゲーもいっぱいです。

マ今回は2泊3日のミニマム日程、
小樽・積丹編ほどガッツリレポートするつもりもないので、
ちょいちょいと面白いところだけかいつまんでさっさと載せてしまいますんで、
マそんな感じで。


================================================================
■■■━ 日程 ━■■■
----------------------------------------------------------------
■概要
一週間前から、旭川・東川町の予報は雨で動かず。
このため、事前にほとんど諦めもついてしまってかなりのぼんやり日程です。

 <1日目>
  ……は慣れ親しんだ旭川中心街をぶらついて、夕方頃旭岳温泉へ着くようにする。
  万が一、山側の天気が良いようなら、
  さっさと山に向かう。

 <2日目>
  ……も曇り~雨模様の予報なので、基本的にはホテルでチャンスを待つも、
  朝から全然ダメっぽかったらもう町におりることを計画。
  だってさ、旭岳温泉って、アウトドアなかったら、他ホテル以外なんもないんだもん。
  と言っても、かなり早い段階で決意しないと、
  帰りのバス(町から山に上がってくるバス)も夕方前にはなくなってしまうので、
  何もできずに帰ってくることになるので実はそれも難しい。

  この日の出来がすべて。

 <3日目>
  この日は辛うじて晴れマークがつくので、
  出来るだけ朝から山に向かう予定。
  飛行機は20時過ぎに発の最終便なので時間に余裕はある。

  2日目に天気が良くて山を満喫できれば
  この日はさっさと山を降りて美瑛に向かい、そこから直接空港へ向かいたい。
  2日目が全然ダメだったら、この日は朝から山の上にあがって、
  昼までか、もっとか、粘ることになるでしょう。



================================================================
■■■━ 初日・10月11日(土) ━■■■
----------------------------------------------------------------
01asahikawa
4時過ぎに起き出し、いつものバス乗り場へ5時15分到着。
天気は曇り。
やはりバタバタで、涼しいにもかかわらず朝っぱらから大汗をかく。
空港へはこれといった障りもなく着き、さっさと荷預けを済ませて保安検査も抜けてしまう。
朝ゴハンがまだだったので、中のスタンドでおにぎりとかき揚げソバ。
ワリとおいしい。

  ちなみに今回はWebチェックインといって、
  チケットレスどころかチェックインまでWeb上で済ませてしまう携帯。
  携帯に3次元バーコードが送られてきて、
  それをセンサにかざして登場する。
  いろいろ初めてで戸惑う。

搭乗もスムーズで、窓際の席だったにも関わらず離陸前から爆睡。
気がついたら空の上だった。
着陸・降機もスムーズ。
ちなみにまたもクラスJ。今回のおやつはトリコロール?だったか?
コロンの親分みたいなの。味は普通。
ボーディング・ブリッジをわたる時、Tシャツの肌がひやりとした。

  空港から旭川駅までのバスでもガンガン寝る。
  45分の道があっという間。

昨年9月から約1年ぶりの旭川駅。
つっても、オイサンは縁もゆかりんもない身としては、頻繁に訪れている方であろう。
案外天気はいいじゃないか。
晴れ間から天気雨がパラついてくるけど。

大きな荷物はコインロッカーにぶちこんでしまって
(さすがに、もうどこに何があるのか把握できてしまっているので、そういうトコ強い。
なんかハイテクなコインロッカーが、新しく出来てたけど)、
最初の目的地は、オイサン毎度お馴染みのCafe花みずきさん。
あそこのコーヒーとスコーンがないと、旭川の旅は始まらない。

  ……とかいいつつ、結構迷ってウロウロしてしまうんですね。
  お店も看板も地味に目立たないんで、見落としがち。

02gairojyu しかし今回はそうでもなかった。
行き過ぎることもなく、一発到着。
盆地の旭川の町でも、道すがらの木々はすでに色づいている。
きれい。
空が青いのは気まぐれな晴れ間。
基本、厚い雲に覆われているが、ぽこっとあいた雲の穴から空が透けて見える。
しかし基本は天気雨。
霧のような雨が、ずーっとサラサラサラサラ、降り続いていて、
傘をさすほどでもなく、しかし確実に体は濡れていき、実に厄介。

  Cafe花みずきの遠景。
  03hanamizuki
  ね? わかんないんですよ、パッと見。
  つうか、この写真はわかんない角度から撮り過ぎですけど。

お店に入ると、お店の奥さんが出迎えてくれました。
1年ぶりだというのに憶えていて下さる。
お客はオイサン一人。
カウンターで、コクと香りのみずきブレンドとスコーンを戴く。
1時間ほどいたにも関わらず、お客はずっとオイサン一人。
……大丈夫か、この店。
その分ゆったりおしゃべりが出来て楽しかったけど。

  以下、ただの備忘録なので読まんで良いです。
  奥さんとオイサンの会話メモ。

オイサンがアメリカ行った話から始まって、
奥さんもロサンゼルスに10日間ほど、遊びで行ったことがあるという話、
奥さんがイギリスの美術館に見たい絵があるので行こうと思って計画していたら、
その絵が北九州は小倉の美術館に来たのでそこまで見に行ったという話、
「小倉の人って異様なオーラを放ってる、みんなヤーさん風味」な話、
オイサンの奈良の話、
奥さんが奈良に行った時の話と、
その時に書いたアンケートが当たって、二月堂のお水とりの時期に
タダでスイートばりのホテルに泊まれた時の話
(ただし交通費は自前なので、当選者に電話をしたら大抵断られていたらしく、
奥さんが「もちろん行きます!」って言ったら「え゙っ、来るんですか!?」って言われた話)、
そのついでで奥さんが島根の松江に旅行に行った時の話、
そしたら今やってる朝の連続テレビ小説の舞台が松江で
自分の泊まった旅館が映ってびっくりした話、
その旅館の部屋から、朝のシジミ取りの風景が見えた話、
オイサンも親父の実家が松江で、昨年の春に行ってきましたよ、
お濠めぐりの船は屋根が下がってきてこわいですよねー、
ああそうそうー!……みたいな話、
あとオイサンは子供の頃に親戚に連れられて、シジミ取りもした記憶がある話、
ええー!やってみたい! え、やってみたいんですか?な話、
オイサンちの母は還暦迎えたんですけど、あらじゃあ私と同い年ですね、っていう話、
金融不安の話と、北海道経済が不安な話、
ここ数週間で、何かのあおりをくらったのか、買物公園
(旭川にはあるんです、そう呼ばれているストリートが)のお菓子屋が軒並みつぶれて行っている話、
で、東京ではどうですか?っていう話、
東京と言えば、奥さんが短大時代に赤坂に住んでいた話、
向こうで就職したかったんだけど家から帰って来い!って怒られた話……
等など、とりとめのない雑談が流れていく旭川の秋の朝。

  オイサン、この上なく幸せなひと時です。

なぜか机の上で小さなDVDプレーヤーが音楽を流していて、
なんでだ? と思ってたらアンプが壊れてるから、だそうで。
そのアンプももらったものだから勝手に取り換えられなくて困ってるそうな。
上げた人、直しに来てあげて下さい。

そしてハーブティーを一杯サービスしてもらって、
帰り際になぜかROYCEのチョコを貰ってしまった。
なんでだ。
また来よう。

話の中で、常盤公園の中ももうずいぶん紅葉が進んでいるというので見に行こうと思うも、
店の中にいたときには晴れ通しだった空が急にかげって、
また霧雨を吹きかけてくる。
雨はともかく、風が強い。これじゃ写真なんか撮れやしない。

とりあえず、先に腹ごしらえをしようということで、
今回の目的の一つであるラーメンのすがわらへ向かう。
旭川7条7丁目。買物公園をほぼどんつきまで行って、ちょっと手前を左に折れたあたり。

  
大きな地図で見る


塩ラーメンとミニ豚丼のセットを注文。
ものすごくさっぱりしているが、後半ちょっと塩っからいか。
塩だけでなく、もう少しダシの味がしても良い。
でも醤油やみその味には期待できる感じです。
マンガがやたら充実していたので、
『はじめの一歩』の間柴vs沢村戦を読みながらいただく。
予想を上回るハイレベルな攻防!
予想を上回る、ザ・ボクシング!!

食べ終えて表に出ると、雨風が弱まっていたのでそのまま常磐公園へ。
R0014930
しかし雨も風も、強まったり弱まったりの繰り返し。
点在する東屋の下に逃げ込んで、
ぼーっとしたり、ヒット&アウェイを繰り返しての撮影。
05tokiwa2  04tokiwa1
雨の中、レインコートを着込みて、銀杏を拾い集めるつはものの多くありけり。
雨の中、子ふたりをボートに乗せ、池にこぎ出す強き母の一人ありけり。
あまりお釣りの小銭を用意していないタクシーの運転手の乗ったどろ船は沈んでしまいました。

旭橋さんにも、一年ぶりのご挨拶。
06asahibashi  07rainbow
遠くに薄く出ていた虹の端っこを撮る。
見えますかね?
天気雨の中ブラブラを続け、
ぼちぼち2時を回ろうかという時間なので駅へ向かう。
R0014906_2
買い物をして、荷物を引き取らないと。

  薬局で傷薬とバンソウコウと、肩こりテープを買う。
  1xx1円の買い物だったので5円玉を出したら、
  「あ、これ余分」と5円玉を突き返された。
  レシート見たら、1円分引いてあった。
  なんというチカラワザ。
  他にちょっと食べ物を買う。
  上の世界にはコンビニもないので。

ロッカーで荷物を回収し、バスに乗る。
バスの行く手に大きな虹が出る。吉兆か凶兆か。
旭岳温泉まではバスで約1時間50分。近いようで遠い。
景色が見る見る、町から畑、畑から山へと変わっていく。
山の中はもうすっかり赤と黄色で山火事のようだ。
しかし、今朝の早起きのせいか、またかなり寝てしまう。
ちょっともったいないことをした。

ゴールが近づくと、急に道が霧に閉ざされる。
それでも運転手はガンガン進む。すげえ。怖え。
雨も急に強さを増す窓を叩く音がうるさいほどだ。

2時間近いクルーズを終えて旭岳温泉についてバスを降りると……
雨じゃない。塊だ。霙だった。
ザラザラと体中に氷の弾が打ち付ける。
幸いバス停から近いホテルだったので被害は少なかったが、
いきなり手痛い歓迎だった。

そこから先は、部屋でとろけ、風呂に入り、
ゴハンを食べて、終了。

お宿は、設備はまあほどほど。
ゴハンはそこそこ、ネットは使えない、
お風呂は微妙に汚れて見えるが……温泉だから仕方ないのか。
ここはまた、携帯の電波もよろしくないのですよね。
山の上の上だからしょうがないけど。
でもフロントのオジサンがとても感じの良い人なので好感度高し。
この人で持ってるようなホテルだと思う。
ヤスケンさんが機嫌が良いまま年取ったらこんな感じになるんじゃないだろうか。
あと、ホテルの中に『SUGATAMI(姿見)』というスナックがあるんですが、
オイサンがクラウザーさんを崇拝するあまりでしょうか、
必ず『SATSUGAI』に見えてしまいます。

■DMC SATSUGAI

このメス豚めええええええええ!!
どうでもいいですけど、「コウナゴを焼いて食べる」とWebに書いただけで捕まるような世の中で、
こんなお歌がまかり通ってるってのもバランスの悪い話ですね。
如何にエライ人の賢さが残念な感じかというはなしですけどね、ええ。



ここでひとつ。
このジョルノ・ジョバァーナには心配事があるッッッ!
もし明日一日雨やら強風やらで山の上に上がれなかったとするッ!
その場合、最終日の朝の晴れの予報に全てを賭けることになるわけだが、
首尾よく上に上がれたとして、また強風やらでロープウェイが止まった場合、
ロープウェイには頼らず!
己の足を信じて、登山道を降りることになるのだろうかッ!
風呂上がり、その感じの良いフロントマンを直撃してみたッ!!。

  Q: ロープウェイが止まって、降りてこられなくなったら、
    自力で降りることになるんスかね?
  A: いや、ロープウェイが止まるということは、風速が15mを超える場合なんですよ。
    つまり台風並みですよね。
    登山道も歩きやすいハイキングコースよりは険しいので、
    そういうときは大体霧も出て視界も悪くなりますから、
    素人さんが一人で降りようとしたら、上のスタッフさんに止められると思いますよ。

  さらに隣にいたホテルの支配人が、

  A: 以前そういうことがあったみたいですが、
    ロープウェイが動き出すまで、皆さん待たれてたみたいですね。

なるほど。そりゃそうか。
じゃ山の地図とコンパスまで買ってきたこのジョルノのたくらみは
てんで杞憂だったわけだなッ!
……良かった……病気の母親はいないんだ……。

ロビーで、「東川町の株主になりませんか!?」という謎のパンフレットを発見。
面白そうだ。

部屋からの風景が、霧と街灯で幻想的だったので頑張ってみたが
あまり良いようにはならなかった。
R0014939
あと、寝る前に見た明日の予報が若干良い方に転がっていて、ちょっと期待する。
午後からは晴れるみたいです。


 

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2008年10月 5日 (日)

■PS3が可能にする、夢と感動とロマンを求めて。 -更新第153回-

さて……10月に入った途端、書くことがなくなりました……。
今期始まってから、特にアニメも見てないからなあ。
何か見ないと不味い感じです。

おおそうそう、『P.S.すりーさん』のことをご紹介しておきましょうか。
================================================================
■■■━ 『P.S.すりーさん』 ━■■■
----------------------------------------------------------------
『P.S.すりーさん』は、
売れないアイドル「すりーさん」を中心に、
「はこ○さん」、「うぃーさん」、「でぃーえすさん」など、
どこかで見たような人たちが頑張る、「IKaのマホ釣りNo.1」さんに掲載されているWebマンガです。

  ■IKaのマホ釣りNo.1
  Ikapani_ban

そのWebマンガがこのたび出版されました。

P.S.すりーさん (GAME SIDE BOOKS) P.S.すりーさん (GAME SIDE BOOKS)

著者:IKa
販売元:マイクロマガジン社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

  Ikaさんおめでとーございます!
  ……別に知り合いでもなんでもないんですけど。
  勝手に応援してるだけ。

オイサンがこちらのページを知ったのは、1年半ほど前。
「そういえば、『おびただしい りゅうけつ!』って、
 何のゲームの死にゼリフだっけ?」
と、Google先生にお尋ねした折、
「汝には、このページにたどり着く資格がある」
と教えて戴いたのがキッカケです。
そのページをよく読んでみると、

  「『べっ……! 別にネタがなかったわけじゃないからね!
    ちょっと おびただしい りゅうけつ!』
   ツンディー。
   (普段ツンツン、二人きりになるとディープダンジョン)」
            (2007年2月17日の記事より抜粋)

と、書いてありました。
折しもツンデレ文化華やかなりし頃。
とはいえ、ここまで斬新なツン●●は、他では見たことがありませんでした。
……正直、「こ、これだ!」と、オイサン思いました。どれだ?

あとから、実は『ディープダンジョン』ではなくて、
『ヘラクレスの栄光』の間違いであることが判明するのですが、
そんなコトは関係なく、オイサンはこのサイトに出会えたことを、
Webの神様に感謝するのです。
オイサンの脳みその、一番気持ち良いところに
二次元女児がお手てで生クリームを塗りたくってくれるような、
そんな4コママンガのエレクトリカルパレードなのです。

皆さんも、是非読んでみて下さい。
そして気持ちが良かったら、単行本も是非買ってみて下さい。

オイサンは、本物のすりーさんの方は買ってないのですが、
なんか新しいモデルの噂も出てきているので、
その変更が魅力的なものであったら、オイサンもそろそろエコ替え(違)に
踏み切ろうかと思うのです。

頑張れすりーさん!
はたらけライトニングさん!!



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■■■━ 国道Ⅳ号線 ━■■■
----------------------------------------------------------------
『雷電Ⅳ』を買いました。
『すりーさん』と一緒に、隣町のヨドバシに平積みになっていました。

雷電IV 雷電IV

販売元:モス
発売日:2008/10/02
Amazon.co.jpで詳細を確認する

以前『RAIDEN FIGHTERS』を買ったことを書きましたが、
こちらよりも、オイサンは今回の『Ⅳ』の方が好みです。
遊びやすい……というか、あまり余計なことを考えずに遊べます。
『FIGHTERS』の方は、紋章を成長させるとか、撃って避ける、以外にも
色々とやらなければならないことが多くて、オイサンの手には負えない部分が見え隠れ。

  ……3Dなのがちょっと残念ですが。
  これを『RAIDEN FIGHTERS』ばりのドット絵でやってくれると
  嬉しかったんだがなあ。

マ正直、この『Ⅳ』も、オイサンの腕前ではEasyでもわりとしんどく、
もうちょっと、もうちょっとだけ自機の移動速度がはやいと快適なのだが、
マこの自機速度と敵弾速の関係がこのゲームのバランスなのでしょうから、
文句言っても始まらないんでしょうけども。

そういう微妙なところのバランスが素晴らしいから、
『雷電』シリーズは名作たり得ているのでしょう。

XBOX360では、良いSTGがたくさんリリースされて
喜ばしい限りです。
でも『サンダーフォースⅥ』はPS2なのね。

サンダーフォースVI サンダーフォースVI

販売元:セガ
発売日:2008/10/30
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■■■━ つよき心は、時を越えて! ━■■■
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チラッチラッと書いてきましたが、PS2版『ドラクエⅤ』をやっています。

アルティメット ヒッツ ドラゴンクエストV 天空の花嫁 アルティメット ヒッツ ドラゴンクエストV 天空の花嫁

販売元:スクウェア・エニックス
発売日:2006/07/20
Amazon.co.jpで詳細を確認する

正直、驚いた。
ものすごくなってたんですね。
ツかもう、4年も前に出たゲームの話なんで、お前今頃なんだ、みたいに言われそうですね。
別に気にしませんけど。
リアルタイムに味わえなかったのはちょっと惜しい気もしますけど、
イヤ、完全にするーしちゃわないで良かった。

  ていうか4年前にはブログもこんなに賑やかでなかったんで
  4年前にやってたらこんな風には書き綴っていなかったでしょうね。

そしてまた、DS版をやらなくてよかった。
やっぱ、テレビ画面だから味わえる迫力ってのもありますからね。

最初に「うおっとこれはちょっとすげえな」と思ったのは、
山奥の村に立ち寄った時でした。

  全然わからない人のために説明しておくと、『ドラクエ5』は、
  主人公が子供のころの幼年期、
  大人になった青年期(前半)、
  主人公が結婚し、子をもうけた後の青年期(後半)
  の3部に分かれて展開します。
  デ、主人公は幼年期に二人のヒロインと出会い、
  青年期に再会をして結婚します。
  そのヒロインの一人は、青年期では、
  幼年期に住んでいた町を離れて山奥の村でひっそりと暮らしている、
  というハナシなのです。

SFC(スーパーファミコン)時代のグラフィックでは、村のなかの高低差までは表現されていなかった
(正確には段差は表現されていたのですが、それが明確に、
山の斜面の高低差であるとわかるまでには表現されていませんでした)。
それが今回、村に入り、歩き回ってみると道が妙にデコボコしていて歩きづらい。
また、斜面に立った家は、出っ張った部分が高床式みたいになっている。
そして少し視点を引いてみると、斜面の上の方まで、
段々畑のように小さな家が並んでいて、その背後には山がそびえ、
さらにその上には星が瞬いていました(あ、夜に歩き着いたのでね)。
山あいの寒村、という表現がぴったりで、
ひっそりとした、静かな空気の中に村人の息遣いが聞こえてくるようでした。

そしてまた、そこで再会した、
年を経て成長したヒロインの素朴な、木々と土のにおいがふわりと漂う美しさが、
一種不思議なときめきをもって演出されておりました。

16年前、堀井雄二が描きたかったのはこういう場面だったのかと、
目から鱗が落ちるようでした。

その次に驚かされたのが、主人公が生まれ故郷の城へ向かう際に
越えなければならない、大きな峡谷。
山がもう、本当に山なのです。
ビックリしました。
ホントにビックリしました。
だって……ここまで山な山って、ゲームはおろか、実生活でも上ったことはありません。
オイサンの登るような山なんて、
ハイキングコースがキチンと整備されているようなところばかりです。

さすがに下草をかき分けて道を切り開く……みたいな進み方をすることはありませんが、
山って実はどこから登ってもいいんだ、みたいな、
山の広がりと自由さ、そして恐ろしさを描いていました。
少し上って、カメラを引き、ぐるっと回せば遠くの森や海まで見える、
首筋を濡らす汗と、吹きっさらす風、
思わず「このへんでちょっと休んでいくか」と、言葉が漏れてしまうほどなのです。

そして、オイサンが今し方見てきたエルヘブン。
主人公の母親が生まれた、神秘の民族が住まう
巨大な塔のような岩山に建設された街ですが……圧巻でありました。
「不思議な人たちが住むふしぎな村」という雰囲気が、ありありと、
もうありありと、町の造形と構造だけでも存分に伝わってくるんです。
「あ、俺今文化の違うとこにいる!」
と実感するんです。

もとになっている岩山が巨大すぎるせいでしょう、
視点を回すときに、勝手にカメラがグゥーンと引いて、回転の速度が上がるんですが、
それが良い演出となって異世界感を高めてくれます。
イヤ、圧巻。
ドギモを抜かれました。

正直、リアリティという意味では『ドラクエⅧ』の方が上なのでしょう。
オイサンも、フィールドマップは『ドラクエⅧ』の方が好きです。
広がりがあって、歩いている感が高い。
けれども、こと建物の外、街・村のマップに至っては、
『Ⅴ』の方が迫力があると、オイサンは思います。
主人公が小さく描かれている分スケール感があり、
等身大で描かれる『Ⅷ』の方では、描かれていない部分の方が却って気になり、
嘘っぽくなっている気がします。

  いずれにしたって、贅沢な不満ではありますが。

それにしても恐ろしいのが、堀井雄二というジジイの頭の中です。
SFC時代、ファミコンに比べればグラフィックは格段に豪華になってはいましたが、
それでもやはり、カクカクしたブロックで描く絵からは
脱しきれていませんでした
(のちにリリースされる『FF』シリーズは頑張っていましたが)。
果たして30を、40を、50を超えて、
少しずつ皺も埋まる脳みそに、コレだけの壮大なメルヘンを蓄えていられる大人が
一体世界中見渡してもどれくらいいるでしょうか。

  オイサンが読んでみたい架空の対談には、
  堀井雄二 × 宮崎駿が、トップにランクされています。
  その下には、KOTOKO × 畑亜貴とか、
  ワケのわからないものもいっぱい並んでるんですが。

16年も昔に、あの平ぺったい画面の向こう側で
こんなにも壮大な景色を思い描いていたのか、
そしてその景色があるからこそ語り伝えうる細やかな物語を心の中に抱いて、
それが完全な形で届かないことに身悶えしていたのかと思うと……言葉もありません。

「何百万何千万、何億リットルの水が必要なんだ、
 その中に一粒だけ砂が浮かんでいるから美しいんだ!
 それを見せたいのに……何故出来ない!」

16年間!!
……あのぼちぼちハゲが散らかり始めた頭を抱え、
トボけたグラサンの向こうで、そんな悔しさの血涙を流していたのかと思うと……
その怨念のような情熱には、到底かなう気がしません。

それにしてもふがいないのが、他のRPG群です。
この間までオイサンも遊んでいた『テイルズオブシンフォニア』。
ありゃあなんでしょうか。
何が悲しくて、あんなPCエンジンを叩いて伸ばしたようなマップを組んだんでしょうか。
あれはあれで、やってるうちは「ああ、頑張ってんな、キレイだな」と思ってましたけど。
後半のペタペタ具合はひどかった。

ゲームの製作者が、雑誌のインタビューなどで、
「これまではハードの性能が追い付いていなかった。
 やっとやりたいことが表現できる」
と口にするのを、オイサンは何度も見て来ました、読んできました。
だけども、ホントのホントにそう思っている人たち、
ホントにそれで表現ができない人たちというのは、
作っているなかでもホントに一握りなんだと、思い知りました。

今、この形で味わったからこそ気づくことの出来る、
ビジュアルの陰に隠れた感動を今回享受することが出来、オイサンは幸せ者です。
そしてそのような種類のものがあるということに気づけたのが、また大きな発見でもありました。

少しずつ年を取っていく自分の中に、
それだけのメルヘンが残っていることを不安に思わないのは、
きっと300万人、400万人の人間を楽しませてきた、
求められ続けてきたことへの自負があるからなのでしょう。
けれども、雑誌『CONTINUE』の、随分前のインタビューで、
彼はこんなことも言っていました。





  「なんかね、もうすぐ50歳になるんだけど……大人になれなかったなあと思う。

   みんな歳を取れば大人になれると思ってたんだけど……。

   結局、いまだに人前で喋るのは苦手だし、知らないひとに会うのも苦手だし……。

   それは、結構切なかったりするよね。

   「大人のつきあい」とか、あるじゃない?

   そういうのって、やったことないんだよ、

   お酒も飲めないしね。

   だから、ぼくの知らないところで大人の世界があるのかなって気がする。

   いつになったらその世界に入れるのかな、ってずっと思いながら、

   ここまで来ちゃったっていう感じだよね。」

       (太田出版 『CONTINUE』 Vol.1 堀井雄二インタビュー
                          「ぼくは大人になれなかった」より)





否。
ビジュアルの発達に関係なく、
オイサンがオッサンになったからこそ新たに知ることの出来た、
堀井氏が仕込んだ感動もあらたにたくさん見つけることができました。
その感動は、16年前、まだ高校生だったオイサンが
素通りすることしかできなかった感動です。

年を経てたどり着いたその感動は、大人が大人にしか語れないものだと、
オイサンは思うのです。
だから堀井氏は、大人になれなかったことなんてない。
そう思います。
無論、オイサンが大人ではなく、オッサンであるだけの子供である、
という可能性は、全開バリバリあるわけですが。



以上、エルヘブンから中継でお伝えしました。
オイサンでした。


 

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