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2006年3月12日 (日)

■天道の島~なんくるないさ~ -更新第15回-

今週はホワイトデーなんてものがありますな。
オイサンほどのナイスガイになると、お返しを整えるのも大変なわけです。

ハイそこのアナタ、冗談だとお思いでしょうが。

今年は「人妻からチョコレートを戴く」なんていう、
どこのシナリオ屋が書いたかおよそギャルゲーとも思えない謎のフラグを踏んでしまったせいで
それもまたと本当のお話。
はてさて、どう言ってこのお返し、お渡ししたものか。

今日の関東地方はなかなかいい風の吹きっぷりだったのでした。
フラフラ外を歩いてると黄色いビニールが空を舞っておりまして、
その黄色を見てパンツを思い浮かべてしまったのですが、
それが何故なのか……黄色だぞ?

デちょっと考えてみたのですが、
ああそういえば、中学のときに見た同級生の女の子のパンツが
確かあんな黄色だったなあと。
いや、掃除の時間に女の子同士でスカートめくりをやってたのを
間のいいことに目撃したんですがね。
それがまたこう、割とタイトなフォルムをしておりまして、
嬉しかったのを思い出しますなあ。

他にも今日は、
すれ違いざまにチャリに乗ったコムスメさんのパンツが見えてしまったりと
何やらパンツづいた一日でしたな。
こちらはフツーに白でしたけども。
マ、コムスメの皆さん方はもっと自分からタイトスカートなぞ穿いて
チャリに乗るように心がけて戴きたいと、このように思うわけであります。


……などと、ほのエロい出だしでお客さんの気を引こうとする、
私が姑息なこの店の主、ikasです。
ええ、ええ、30男のセクハラですがそれがなにか?

今回、ゲーム評になるのでエラい長いぞ。


■■■━ 風雨来記2 天道の島 ━■■■
遅ればせながら、『風雨来記2』をようやくひと巡りしました。

それがなんかというと、まあゲームです。
昨年11月発売の(笑)。
なんと4ヶ月もかかってしまったわけですな。こりゃ参った。

取材で沖縄を訪れたルポライターである主人公が、
地元の娘さん方(一部ヨソの方もいますが)といろいろ因縁めいた物語を辿りながら
ニライカナイ……沖縄で言うところの理想郷のことらしいです……を追うという、
いわゆる旅モノ・ノベル系のアドベンチャーです。

  ちなみに『2』と言うからには『1』があるわけで、
  こちらは舞台が北海道であるだけで、システムに若干の変更はあるものの、
  基本的なセンは変わりません。

  ……脱線の脱線。
  「『2』と言うからには『1』がある」と書きましたが、
  大学時代のある日、友人と二人で映画を見に行ったときのこと。
  目的は『レジェンドオブクリスタニア』と何かの、
  カドカワ得意のアニメ併映モノだったわけですが……
  その時、同じ映画館の別のスクリーンでかかっていたのが
  『ウルトラ巨乳2』。
  友人とは「『2』があるからには『1』がヒットしたに違いない!」
  と大盛り上がりしたものです。
  ビバ学生時代。
  あの時の映画のひどさを思えば(劇場も大概こっぴどかったけども中身もすごかった)
  案外『ウルトラ巨乳2』を見ておいても良かったんじゃないかと、
  今になってふり振り返るのでしたシミジミ。


■いや、いいゲームでした。
基本的にはノベルなので、面白さの大半はシナリオにのっかかってくるのですが、
実にいいお話でした。

ヒロインが3人いらして、ゲームの中盤でどのお嬢さんに深く関わっていくか分岐するのですが、
この時点で大体各ヒロインのシナリオテーマが大体どんなものであるのか、
分かるようになっているんですな。
今回オイサンが選んだのは、夢・将来に深く根ざしたシナリオだったわけですが
(あとの二つは、まあまだやってないのでキチンとは分かりませんが、
恐らく「愛」「血」といったところだと思います)、
読んでいて愉快になったり不安になったり、
重さと軽さがいいバランスで同居して、説得力のある、退屈しないシナリオでした。

主人公との同調のしやすさ……というのか、
そう書いてしまうと、このあと書くことと矛盾すると思われてしまいそうですが、
物語の中で主人公が思わず漏らすセリフや感じるところが
ゲームを進める自分と全く重なる瞬間が多々あり、
とても気持ちよくお話に入っていくことが出来ました。
特にオイサンなんかはもう、『FRAGMENTS BLUE』の時もちょっとだけ書きましたが、
抜け出すことが難しいくらいに入り込んでゲームと向き合いますので、
その気持ちの良さはすごく大事。

そして、これは滅多にない経験なのですが……
物語のテーマの結末に
「自分の求めた結末と、寸分たがわぬ結末が提示されたことへの快感」。
こんなコトもあるものかと、正直驚きました。
つまり、今回のシナリオ屋さんがテーマに対して出した結論と、
オイサンの考えていた結論がほとんど同じであったという気持ちの良さです。
これは驚いた。
ホント個人的なことなんですけどね。
ラストで泣きながら笑ってしまいました。

……しかし、それとややズレた部分で、若干ながら入り込み辛い部分もございましてな。

主人公は先にも書いた通り、ルポライターさんです。
カメラ片手に日本中をバイクに乗ってキャンプを張って、
旅から旅へ渡り歩いているような御仁です。

  ヒトゴトのように書いてますが、ゲーム中は私がその人です。
  私、このテの終始現実世界が舞台のゲームでは、本名でぶっちぎりますから。

この御仁が、シナリオ担当さんのご趣味か憧れか、
なんともハードボイルドというか、荒々しい系の繊細野郎……
……『流星野郎のゲーム業界裏情報』を聴いたことのある方には分かりやすいと思いますが、
スナワチ益荒男ぶりのいいお方、ナイスガァーイなんですよ。

  OPムービーの最後、上半身ハダカで海に向かって仁王立ちなさってますが、
  要するにそんな感じのひとです。
  もちろんハープも吹きます。
  バイク乗りってみんなこんなんか? と失礼ながら思ってしまうほどの男ぶりの良さ。
  いやあ、ホレボレしますな。
  もちろん、性的な意味で。

独白も多く、夢や未来に真っ向から自問自答で自己完結しまくりのお暑い……
……いや、お熱い御仁ですので、
ですからその……彼の美学に同調していくのが、辛くなることが、ままある。
物語が盛り上がって、こっちもシンクロ率上がって、し、使途を食ってる!
……となってるときはまあいいんですが、
割と日常的なシーンでも終始その調子でおられるモンですから。
「おいおい、カッコイイなオレ」と呆れてしまうこともしばしばです。

  ちなみに、前作でも大体おんなじノリでした、この人。
  ていうか、もっとクドかったな。
  今回トシとったのかちょっと落ち着いた感アリ(笑)。

この手のゲームの主人公さんなんてものは
割と無色系の設定がされやすいのが世の常ですが、彼は違います。
暑苦しいくらいクドい自己主張です。
まあ、いいんですけどね。
色々あった方が。
おかしな差別化もあったもんだけども(笑)、コレはコレでいいと思います。


■システム寄りの話になりますが、分岐の仕方も面白い。
ゲーム開始当初は本当に普通の取材になるので、
特にヒロインを意識せずに沖縄のメジャーな観光スポットであったり
地元の穴場スポットであったりを勝手気ままに選んで巡っていくのですが、

 「あるスポットを取材すると別な取材先が現れる」

といった具合に取材先がどんどん増え、
ついでにヒロインたちも取材先にどんどん出張ってくるようになります。
そうしてヒロイン3人のシナリオがほぼ並走状態で進展していき、
一番初めに分岐すべきポイントまでシナリオが進行したヒロインがメインにのし上がる、
といった具合。

つまりヒロインが確定するまでは、脇役も含めた面々と
ワイワイガヤガヤ、おおらかなシナリオ進行を楽しめるわけですが、
このいい意味でのグダグダぶりがとても気持ちいい。
お話の終盤で、主人公が

  「旅暮らしが染み付いたこの俺だけど、今回ばかりは立去るのが寂しいぜ。
   寂しい? この俺がか? フッ、そんなバカな。
   だけどもこの土地の人たちはあったか過ぎるぜイエーイ」

みたいな感情を吐露する(一部誇張ありだぜイエーイ)場面があるのですが、
このグダグダ時間のおかげでそのセリフにも妙に説得力が出ています。
このゲーム、本来の設定であれば取材期間は30日間だけのハズなんですけども、
オイサンがだらだらとメインヒロインを決めずに進めた
(決まらないように決まらないように、バラけたシナリオ進行を心がけた)おかげで、
終了時の取材期間は50日を数えてました。

  30日で強制終了だとばっか思ってたんで、
  ロクに話の進まないまま29日になったときには
  「あー今回はバッドエンドかなあ」と思って乱暴に進めたんですが、
  先があったんでビックリしましたが。
  尚プレイ時間は24時間弱!
  ノベルもの一周としては、オイサンの経験上、ちょっとない長さ。

一回システムを見抜いてしまえば
このグダグダ時間は随分短縮できると思いますが、
主人公の心情に説得力を持たせ、
プレイヤーにも「終わるのが寂しい」と思わせられるのは、
このグダグダ時間の居心地の良さが大きく影響していると思われます。
しかも2周目からは、プレイヤーの理解度次第でキャンセルも可能。

 ……要するに、効率のいい攻略も可能ってコトですが

これは、ノベルモノとしてはなかなか優れたゲームデザインであると言えましょう。
一本道にも終わりませんし、自分で旅を組み立てている感覚、
いわゆる「俺だけのもの」感も味わえる。ゲームじゃ大事なコトです。

いや、感服。


■デ、ここまで軽快にホメ倒してきたのですが。
演出面、ことに音声面での難が目立ちましたなあ。

第一に「フルボイスでない」。
……まあこれは贅沢病みたいなモンですけど、それにしても寂しい。
端々に出てくるお声の演技では声優さん方、とてもいいお芝居をしておいでなので、
正直もっとたくさんお声を聴きたかった。

そして、音声けずるのはまあ残念ながらもしょうがないとして、
それならそれで文字表示の演出に、もうちょっと気を使って欲しかった。
喋りの起伏を表現出来ていないせいで、
いいシーンが平板に感じられたりして、残念でした。
マこれもフルボイス慣れした贅沢病みたいなもんですけど……。

  肝心のボイスありのシーンにしても、
  音声のなかったセリフの合間に、
  何の脈絡もなくヒトコトだけ音声のあるセリフが混じっていたりして、
  うっかりボタンで飛ばしてしまうことも頻り。
  コレ、なんでこういう仕様にしちゃったんだろう?
  他にも、音声があるセリフなのに妙に言い出し前の溜めが長くて
  スキップしちゃったり。

他にも、写真(取材なので、主人公は写真も撮ります)の枚数が妙に少なかったり、
撮った写真をアップで確認できない、
移動コストシステムを活かして一日にたくさん取材をこなしても
記事にできるのは一日1スポットで、
写真の保存枚数の都合もあって結局記事に出来ないとか、
チグハグなとこもあるにはあります。

けどもまあ、音楽、キャラ、美しい実写背景など、
ステキな部分がガッチリ優って、魅力十分のゲームになっていると思います。


■そろそろ締めましょう。
このテの旅モノゲームは、その土地にどうしても赴きたくなりますな。
ゲームの中で紹介されるスポットが素晴らしくて実物をこの目で見てみたくなる、
というのも当然あります。

  中城と万座毛には行ってみたいと思ってます。

ですが、それ以上に
「この面白かったゲームの全部を感じきれていない」
ということが無性にくやしいというかもったいなくて、
「このゲームを完成・完結させるには、少なくとも一回行って、見てみる必要がある」
と思ってしまうわけです。

ギャルゲーに感化されてその場所へ行ってみたりなんかすると割とそのヘン誤解されがちで、
「ゲームみたいなデキゴトを期待して行ったんじゃないか」
なんてことを言われたりもするわけですが、
その辺ね、さすがにオイサンなんかはドライと申しますか、
そんな上手い話を信じるお年でもない。

  そんなワケねえじゃん、こちとら10年この世界でラブ育んでんだ。
  お前らこそもうチョイ想像力働かせろバーカ。
  ワーイワーイ、言ってやった言ってやった(姑息)!

じゃあなんで行くんだろうということを考えてみたとき、
実はそういう感情だったんだということに気づきました。
コレだけそのゲームを嬉しがっていながら、実は感じ取れてない部分があることが、
ヒトエに惜しいんですな。
本場モンのウチナーグチも聞いてみたいし、
風土や食べ物、歴史、戦争のこと、興味深い内容いっぱいでした。

  そういう情報量の多さ・濃さで言えば、
  旅モノゲームの巨匠『北へ。DiamondDust』の上を行ってます。
  この取材密度は素直にすごいと思う。

  職場に、沖縄出身のカノジョさんを持つ後輩がおりまして、
  「沖縄ってヤギ食うの? カノジョさんに聞いてみて」
  とアオってみたところ
  (作中では、ヤギをひーじゃーと呼び、
   なんやらドエライ匂いのする食べ物として紹介してました。
   沖縄ではポピュラーなんだとか)、
  「ナイチャー(内地、つまり本州に住む人のこと)でそんなことを知ってる人がいるのか」
  と驚かれたそうです。
  驚かれたって驚きます(笑)。

またオカネのかかる話ですが……『北へ。』で占めた旅の味。
こればっかりは止められそうにないですなあ。
是非とも。
無駄にしないためにも行ってきたいと。このように考えておりますよ!


■■■━ エンディングトーク ━■■■
はてさて、長くなって参りました今回の更新。
皆様いかがお過ごしでしょうか。

  今聞くことか。

マ今回も随分気持ちよく、盛大に泣かせて戴きました。
職場で「ギャルゲ・エロゲで泣いた」なんて話をすると大概笑われるワケですが、
何で笑うのか尋ねてみたんところ、どうやら一般の方なんてのはこのテのモノを
「AVのゲーム版」みたいなんばかりだとお思いの様ですな。

そういうものも、勿論たあくさんありますけども、
最近のノベルものに代表される純愛系アドベンチャーなんてのは、
むしろトレンディドラマ(この言い方もどうだ、って気はしますけど)とか、
そういう「お話の中に濡れ場もありますよ」という構成に近いと思います。

無論エロゲの場合エロゲである以上、
その商品としてのオヤクソクは果たさねばならないワケで、
ドラマよりはシーンや表現が、より露骨に濃密になってはいるわけですが、
AVみたいに、エロエロのみが主体のやりっぱなしで、
お話成分がオロソカになっているわけではないと申し上げておきましょうね。

  生身のAVをほぼ見たことのないオイサンが言うのもなんですが……。
  でもそんなもんだと、そういうの見てる人はみんな言ってるんで
  まあ大間違いではないでしょう。


それでは、また。
全てのゲームが、幸せなプレイヤーと出会えますように。
ゲームは1日8時間。
ikasでした。

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